生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_プラスミドDNAの精製方法及びプラスミドDNA精製用キット
出願番号:2005192605
年次:2007
IPC分類:C12N 15/09


特許情報キャッシュ

赤池 敏宏 チョウドリー、 エズハルル ホック JP 2007006799 公開特許公報(A) 20070118 2005192605 20050630 プラスミドDNAの精製方法及びプラスミドDNA精製用キット 国立大学法人東京工業大学 304021417 小池 晃 100067736 田村 榮一 100086335 伊賀 誠司 100096677 藤井 稔也 100106781 野口 信博 100113424 山口 茂 100116126 赤池 敏宏 チョウドリー、 エズハルル ホック C12N 15/09 20060101AFI20061215BHJP JPC12N15/00 A 4 OL 9 4B024 4B024AA20 4B024CA01 4B024EA04 4B024HA03 本発明は、細菌からプラスミドDNAを単離して精製するプラスミドDNAの精製方法及びプラスミドDNA精製用キットに関する。 細菌からのプラスミドDNAの精製は、組換えDNA技術において最も重要な要素であり、研究室レベルはもとより産業レベルにおいても、不可欠な操作となりつつある。さらに、近年の遺伝子治療や遺伝子ワクチンの発展により、医薬品純度のプラスミドDNAがキログラムオーダで必要とされている。 一般に、プラスミドDNAを精製する際には、先ず細菌をNaOH及びSDSによって溶解し、次にその溶液を酢酸ナトリウム等を含んだ酸性バッファで中和することにより、プラスミドDNA、RNA、及び一部のタンパク質を放出させる(例えば、非特許文献1を参照)。その溶液を遠心分離すると、殆どのタンパク質及びゲノムDNAは、沈殿物として残る。 放出されたプラスミドDNAをRNAやタンパク質から単離するには、様々な方法が提案されている。例えば、細菌を溶解する前又は後でRNaseを加えてRNAを分解したり、塩化リチウムを加えてRNAを選択的に沈殿させたりすることによりRNAを除去する方法や、フェノールを加えることによりタンパク質を除去する方法が知られている。また、ポリエチレングリコール、スペルミジン若しくはスペルミン、カチオン性界面活性剤であるCTAB(Cetyl Trimethyl Ammonium Bromide)、又はリガンド結合型刺激反応性ポリマを加えることにより、DNAを選択的に除去する方法が知られている。しかしながら、その何れも加える物質に危険性又は毒性があるため、プラスミドDNAを治療用途に用いる際には好ましくない。 さらに、陰イオン交換樹脂やシリカ膜(又はシリカビーズ)を用いてプラスミドDNAを単離するキットもQIAGEN社等から販売されているが、精製に比較的長い時間を要する上、プラスミドDNAを大量に精製することはできない。Birnboim, H. C. and Doly, J.,“A rapid extraction procedure for screening recombinant plasmid DNA.”, Nucleic Acids Res., 7 (1979), pp.1513-1523 このように、従来から数多くの精製方法が知られている反面、その殆どは先に開発された方法に基づいており、精製に要する時間や、得られるプラスミドDNAの質、量を改善するには至っていないのが現状であった。 本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、高純度のプラスミドDNAを簡便に且つ短時間で、大量に精製することが可能なプラスミドDNAの精製方法及びプラスミドDNA精製用キットを提供することを目的とする。 本件発明者等は、上述した目的を達成するために、様々な観点から鋭意研究を重ねてきた。その結果、細胞懸濁液にアルカリ及び両イオン性界面活性剤を含む溶解バッファを加えるとプラスミドDNA、RNA、及び一部のタンパク質が緩やかに結合したタンパク質凝集体が形成され、このタンパク質凝集体からプラスミドDNAを単離可能であることを見出した。本発明は、このような知見に基づいて完成されたものである。 すなわち、本発明に係るプラスミドDNAの精製方法は、細胞懸濁液にアルカリ及び両イオン性界面活性剤を含む溶解バッファを加えて細胞を溶解するステップと、溶解後の細胞溶解液に洗浄バッファを加えて遠心分離し、沈殿物をさらに上記洗浄バッファで洗浄するステップと、洗浄後の上記沈殿物に溶出バッファを加えて撹拌し、遠心分離して上清を回収する工程とを有することを特徴とする。 このように、細胞懸濁液にアルカリ及び両イオン性界面活性剤を含む溶解バッファを加えるとプラスミドDNA、RNA、及び一部のタンパク質が緩やかに結合したタンパク質凝集体が形成され、このタンパク質凝集体からプラスミドDNAを単離可能であることについては、これまで全く報告されたことがなく、本件発明者等によって初めて見出されたものである。 また、本発明に係るプラスミドDNA精製用キットは、アルカリ及び両イオン性界面活性剤を含んだ細胞溶解用の溶解バッファを少なくとも有することを特徴とする。 本発明に係るプラスミドDNAの精製方法及びプラスミドDNA精製用キットによれば、高純度のプラスミドDNAを簡便に且つ短時間で、大量に精製することが可能とされる。 以下、本発明を適用した実施の形態について、具体的な実験結果を参照しながら詳細に説明する。 細胞培養液の調製 先ず、実験に用いる3種類の細胞培養液を調製した。具体的には、pUC119(β−ガラクトシダーゼ遺伝子を有するプラスミドDNA、3.16kb)、又はコントロールベクタとしてpGL3(ルシフェラーゼ遺伝子を有するプラスミドDNA、5.25kb)を保持した大腸菌XL-1 Blueと、pEGFP−N2(GFP遺伝子を有するプラスミドDNA、4.7kb)を保持した大腸菌DH5αとを準備し、LB培地を用いて細胞濃度が約1×109個/ml(A600=1〜1.5)になるまで培養した。 プラスミドDNAの単離 次に、調製した細胞培養液からプラスミドDNAを単離した。基本的なプロトコルは以下の通りである。 先ず、各1mlの細胞培養液をプラスチック製チューブに入れて10000rpmで2分間遠心分離した。そして、上清を完全に除いた後、沈殿物を200μlのTris−EDTAバッファ(50mM−10mM、pH=8)で懸濁し、さらに、0.2M NaOHと両イオン性界面活性剤である1〜20μMの3−(ドデシルジメチル−アンモニオ)プロパンスルホン酸塩(3-(dodecyldimethyl-ammonio)propane sulfonate)とを含んだ溶解バッファを200μl加え、1〜5分間静置することにより、細胞を溶解した。次に、この細胞溶解液に0〜100mM NaClと10〜100mM Trisとを含んだ洗浄バッファ(pH=7〜9)を加え、4℃、15000rpmで1分間遠心分離することにより、プラスミドDNA、RNA、及び一部のタンパク質が緩やかに結合したタンパク質凝集体を沈殿させた。そして、上清の殆どを除いた後、上述の洗浄バッファを加えては遠心分離して上清を除くという操作を数回(1〜3回)繰り返すことにより、タンパク質凝集体からRNAを除いた。最後に、沈殿物であるタンパク質凝集体に50μlのTEバッファ又は水を加え、タッピング又はボルテックスミキサで撹拌することにより、タンパク質凝集体からプラスミドDNAを溶出させ、4℃、15000rpmで1分間遠心分離し、上清を回収することによりプラスミドDNAを得た。 この本実施の形態における精製方法のうち、洗浄バッファを加える段階以降の部分の意義を検討した実験を以下に示す。この実験では、細菌の懸濁液200μlに0.2M NaOH及び1% SDSを含んだ溶解バッファを200μl加えて細胞を溶解した後に、本実施の形態における精製方法(洗浄バッファを加える段階以降の部分に限る)に従ってプラスミドDNAを単離した場合と、同じく細胞の溶解後に従来の精製方法に従ってプラスミドDNAを単離した場合とを比較した。なお、洗浄バッファとしては、10mM NaClを含んだ10mM Trisバッファ(pH=9)を用いた。また、従来の精製方法とは、細胞溶解液400μlに3M 酢酸カリウム溶液(pH=5.5)を200μl加え、その溶液を4℃、15000rpmで30分間遠心分離した後、上清に420μlのイソプロパノールを加えてプラスミドDNAを沈殿させ、沈殿物に50μlのTEバッファ又は水を加えるもの、又は上清に420μlのイソプロパノールを加えてプラスミドDNAを沈殿させた後、沈殿物を1000μlの70% エタノールで洗浄し、50μlのTEバッファ又は水を加えるものである。 本実施の形態における精製方法(洗浄バッファを加える段階以降の部分に限る)又は従来の精製方法に従って単離したプラスミドDNAの各10μlのサンプルについて、1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行った結果を図1に示す。なお、図1では、細胞溶解液の10μlのサンプルについても、併せて電気泳動を行っている。分子量マーカとしては、λ-Eco T14I digestを用いた。 ここで、アルカリ性物質(NaOH)と界面活性剤(SDS)とを加えると、細胞の溶解が促進され、タンパク質凝集体が形成される。これは、アルカリ性物質による変性によってタンパク質が分子間でランダムに相互作用できるようになったためと考えられる。さらに、このタンパク質凝集体は、静電相互作用により十分な量のプラスミドDNAを取り込むことができ、残った他のタンパク質やゲノムDNAは、塩基性タンパク質と強く結合する。 しかしながら、従来の精製方法に従ってプラスミドDNAを単離した場合には、イソプロパノールを用いたサンプルについてもイソプロパノール及び70% エタノールを用いたサンプルについても、得られるプラスミドDNAの量が元の量よりも大幅に減少している。これは、高濃度(3M)の酢酸バッファを加えることにより、他の多くのタンパク質やゲノムDNAと共に、プラスミドDNAが取り込まれたタンパク質凝集体も沈殿してしまったためと考えられる。 これに対して、本実施の形態における精製方法(洗浄バッファを加える段階以降の部分に限る)では、高濃度の酢酸バッファではなく低濃度のTrisバッファを用いているため、従来の精製方法と比較して、得られるプラスミドDNAの量が増加している。 次に、上述した洗浄バッファの組成及びpHを検討した実験を以下に示す。この実験では、本実施の形態における精製方法に従ってプラスミドDNA(pEGFP−N2)を単離する際の洗浄バッファの組成(NaCl濃度、Tris濃度)及びpHによる影響について検討した。 単離したプラスミドDNAの10μlのサンプルについて、1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行った結果を図2に示す。分子量マーカとしては、λ-Eco T14I digestを用いた。図2から分かるように、高濃度(100mM)のNaClを含む洗浄バッファでは、プラスミドDNAの一部がタンパク質凝集体から除かれる結果、得られるプラスミドDNAの量が減少しているように観察される。また、pHが低く(pH=7)、且つ高濃度(100mM)のTrisを含む洗浄バッファでは、より多くのタンパク質が沈殿する結果、タンパク質凝集体が大きく且つ結合が強固となり、タンパク質凝集体から溶出するプラスミドDNAの量が減少しているように観察される。 続いて、上述した洗浄バッファによる洗浄回数を検討した実験を以下に示す。この実験では、本実施の形態における精製方法に従ってプラスミドDNA(pGL3)を単離する際の洗浄バッファ(10mM NaCl−10mM Tris、pH=9)を用いた洗浄回数による影響について検討した。また、この実験では、洗浄後のTEバッファによる溶出回数についても併せて検討した。具体的には、洗浄回数を0〜3回として得られたタンパク質凝集体に対して50μlのTEバッファを加え、タッピング又はボルテックスミキサで撹拌した後、遠心分離して得られた上清を1回目の溶出サンプルとし、その沈殿物に対して50μlのTEバッファを加え、同様の操作を行って得られた上清を2回目の溶出サンプルとし、さらにその沈殿物に対して50μlのTEバッファを加え、同様の操作を行って得られた上清を3回目の溶出サンプルとした。 単離したプラスミドDNAの各10μlのサンプルについて、1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行った結果を図3に示す。分子量マーカとしては、λ-Eco T14I digestを用いた。図3から分かるように、洗浄バッファによる洗浄回数が増加するに従ってRNAが除かれている。また、得られるプラスミドDNAは主に会合体であり、このプラスミドDNAは、TEバッファにより複数回の溶出を行った溶出サンプルからも得られている。これは、プラスミドDNAがタンパク質凝集体から溶出されていることを示している。 続いて、上述した本実施の形態における精製方法と、両イオン性界面活性剤である3−(ドデシルジメチル−アンモニオ)プロパンスルホン酸塩の代わりにSDSを用いた場合とを比較した実験を以下に示す。この実験では、5% 3−(ドデシルジメチル−アンモニオ)プロパンスルホン酸塩、又は1% SDSを用い、静置時間を1,3,5分間とした場合に得られるプラスミドDNAについて検討した。 単離したプラスミドDNAの各10μlのサンプルについて、1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行った結果を図4に示す。従来の方法では、細胞を溶解しプラスミドDNAを放出させるため、溶解バッファを加えた後に5分間静置することが推奨されているが(上記非特許文献1を参照)、図4から分かるように、両イオン性界面活性剤を用いた場合もSDSを用いた場合も、1分間静置するのみで十分であるように観察される。 単離したプラスミドDNAの制限酵素による切断、及び機能の検証 続いて、単離したプラスミドDNAの制限酵素による切断の可否について検討した。具体的には、上述した本実施の形態における精製方法、又は両イオン性界面活性剤である3−(ドデシルジメチル−アンモニオ)プロパンスルホン酸塩の代わりに1% SDSを用いた精製方法に従って単離されたプラスミドDNA(pEGFP−N2)を制限酵素BamHIで切断すると共に、本実施の形態における精製方法に従って単離されたプラスミドDNA(pUC119)を制限酵素EcoRI及びBamHIで切断した。 プラスミドDNA(pEGFP−N2)の制限酵素処理前後の各10μlのサンプルについて、1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行った結果を図5(A)に示す。分子量マーカとしては、λ-Eco T14I digestを用いた。また、プラスミドDNA(pUC119)の制限酵素処理前後の各10μlのサンプルについて、1%アガロースゲルを用いて電気泳動を行った結果を図5(B)に示す。 図5(A)から分かるように、1% SDSを用いた精製方法に従ってプラスミドDNAを単離した場合、サンプル中に混在したSDSにより制限酵素が変性してしまい、プラスミドDNAは切断されなかった。これに対して、本実施の形態における精製方法に従ってプラスミドDNAを単離した場合には、サンプル中に両イオン性界面活性剤が混在していても制限酵素が作用するため、図5(A)、(B)から分かるように、会合体状やスーパーコイル状のプラスミドDNA等に由来する複数のバンドは、直鎖状のプラスミドDNAに由来する1本のバンドへと変化した。このように、両イオン性界面活性剤を用いる本実施の形態における精製方法によれば、精製後に界面活性剤を除去することなく、制限酵素を使用することが可能である。 また、単離したプラスミドDNAの機能を検証するため、単離したプラスミドDNAによる遺伝子発現効率を検証した。具体的には、本件発明者による論文「Chowdhury, E. H. and Akaike, T.“A bio-recognition device developed onto nano-crystal of carbonate apatite for cell-targeted gene delivery.”, Biotechnology and Bioengineering (in press)」に記載された方法に従って約100ngのプラスミドDNA(pEGFP−N2)と炭酸アパタイト粒子との複合体を作製し、この複合体を用いてNIH3T3細胞にGFP遺伝子を導入した。 NIH3T3細胞におけるGFP遺伝子の発現状況を図6に示す。図6から分かるように、約100ngのプラスミドDNAを用いただけで、GFP遺伝子が高効率に発現している。これは、本実施の形態における精製方法で単離されるプラスミドDNAは主に会合体であり、同一のプラスミドDNAが多数存在するためであると考えられる(例えば、文献「Vob, C. et al.“Production of supercoiled multimeric plasmid DNA for biopharmaceuitical application.”, J. Biotechnology, 105 (2003), pp.205-213」を参照)。 以上説明したように、本実施の形態における精製方法によれば、高純度のプラスミドDNAを簡便に且つ短時間で、大量に精製することが可能とされる。また、この精製方法を応用することで、アルカリ及び両イオン性界面活性剤を含んだ細胞溶解用の溶解バッファを少なくとも有するプラスミドDNA精製用キットを実現することができる。 なお、本発明は上述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。本実施の形態における精製方法(洗浄バッファを加える段階以降の部分に限る)に従って単離したプラスミドDNAと、従来の精製方法に従って単離したプラスミドDNAとの電気泳動写真を示す図である。本実施の形態における精製方法で用いる洗浄バッファの組成を変更した場合のプラスミドDNAの電気泳動写真を示す図である。本実施の形態における精製方法で用いる洗浄バッファによる洗浄回数と、TEバッファによる溶出回数とを変更した場合のプラスミドDNAの電気泳動写真を示す図である。本実施の形態における精製方法に従って単離したプラスミドDNAと、両イオン性界面活性剤の代わりにSDSを用いて単離したプラスミドDNAとの電気泳動写真を示す図である。本実施の形態における精製方法に従って単離したプラスミドDNAと、両イオン性界面活性剤の代わりにSDSを用いて単離したプラスミドDNAとに対して制限酵素処理を行う前後の電気泳動写真を示す図である。NIH3T3細胞におけるGFP遺伝子の発現状況を示す図である。 細胞懸濁液にアルカリ及び両イオン性界面活性剤を含む溶解バッファを加えて細胞を溶解するステップと、 溶解後の細胞溶解液に洗浄バッファを加えて遠心分離し、沈殿物をさらに上記洗浄バッファで洗浄するステップと、 洗浄後の上記沈殿物に溶出バッファを加えて撹拌し、遠心分離して上清を回収する工程と を有することを特徴とするプラスミドDNAの精製方法。 上記洗浄バッファは、塩を含有したTrisバッファであることを特徴とする請求項1記載のプラスミドDNAの精製方法。 上記両イオン性界面活性剤は、3−(ドデシルジメチル−アンモニオ)プロパンスルホン酸塩であることを特徴とする請求項1記載のプラスミドDNAの精製方法。 アルカリ及び両イオン性界面活性剤を含んだ細胞溶解用の溶解バッファを少なくとも有することを特徴とするプラスミドDNA精製用キット。 【課題】 高純度のプラスミドDNAを簡便に且つ短時間で、大量に精製することが可能なプラスミドDNAの精製方法を提供する。【解決手段】 細菌細胞をTris−EDTAバッファで懸濁し、さらに、NaOHと両イオン性界面活性剤である3−(ドデシルジメチル−アンモニオ)プロパンスルホン酸塩とを含んだ溶解バッファを加え、細胞を溶解する。次に、細胞溶解液にTrisバッファを加えて遠心分離することにより、プラスミドDNA、RNA、及び一部のタンパク質が緩やかに結合したタンパク質凝集体を沈殿させる。そして、沈殿物をTrisバッファで洗浄してタンパク質凝集体からRNAを除き、さらに、沈殿物にTEバッファ又は水を加え、タッピング又はボルテックスミキサで撹拌することにより、タンパク質凝集体からプラスミドDNAを溶出させる。最後に、遠心分離し、上清を回収することによりプラスミドDNAを得る。【選択図】 なし


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