生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_植物抽出物の選択方法
出願番号:2005182686
年次:2007
IPC分類:A61K 8/00,A61Q 99/00,A61K 8/96,A61K 8/02,A61K 8/06


特許情報キャッシュ

宇津木 彰 中川 泰治 与茂田 敏 JP 2007001909 公開特許公報(A) 20070111 2005182686 20050622 植物抽出物の選択方法 カネボウホームプロダクツ株式会社 306018365 宇津木 彰 中川 泰治 与茂田 敏 A61K 8/00 20060101AFI20061208BHJP A61Q 99/00 20060101ALI20061208BHJP A61K 8/96 20060101ALI20061208BHJP A61K 8/02 20060101ALI20061208BHJP A61K 8/06 20060101ALI20061208BHJP JPA61K7/00 ZA61K7/00 KA61K7/00 MA61K7/00 NA61K7/00 U 3 OL 11 4C083 4C083AA111 4C083AA112 4C083AB032 4C083AB282 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC102 4C083AC112 4C083AC122 4C083AC242 4C083AC342 4C083AC482 4C083AC532 4C083AD042 4C083AD092 4C083AD262 4C083AD352 4C083CC02 4C083CC04 4C083CC05 4C083CC07 4C083DD12 4C083DD23 4C083DD27 4C083DD31 4C083EE11 4C083FF01 4C083FF04 本発明は、化粧料に配合する植物抽出物の選択方法に関するものであり、さらに詳しくは、漢方における、気、血、水に関する作用を有する植物抽出物を適宜選択し、組み合わせて化粧料等に配合する植物抽出物の選択方法に関する。 従来、古くから内服薬として知られている漢方薬を化粧料に配合して外用することにより、保湿・うるおい、あれ肌に対する効果を見出した技術がある(例えば、特許文献1〜7参照。)が、その効果は必ずしも十分なものではなかった。 一方で、漢方思想に見られる、気・血・水(津液)の要素に着目して、うち津液作用を有する生薬と補血・活血作用を有する生薬を含有させる技術も見られる(例えば、特許文献8参照。)が、漢方思想の3要素を鑑みると、化粧料などに用いるには、十分に漢方由来の植物抽出物を活かしているようなものではなかった。特開昭60−199807号公報特公平5−28203号公報特公平1−59243号公報特許第3176983号公報特開平9−77635号公報特開平9−301819号公報特開平10−203948号公報特開2000−103718号公報 そこで、本発明者らは上記の事情に鑑み、化粧料に配合する植物抽出物について鋭意研究した結果、漢方における、気、血、水に関する作用を有する植物抽出物、とりわけ、「理気」「活血」「利水」、且つ「補気」「補血」「滋陰」の作用を有する植物抽出物を適宜選択し、組み合わせて化粧料に配合することにより、皮膚に対してハリ・うるおいを与える化粧料を提供し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明は皮膚に対してハリ・うるおいを与える化粧料を提供するにあたり、有効な漢方由来の植物抽出物の選択方法を提供することを目的とするものである。 上記目的を達成するために、本発明の植物抽出物の選択方法は、漢方における(A)気に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(B)血に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(C)水に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上とを、組み合わせて化粧料に配合するにあたり、(A)(B)(C)3要素のうちの少なくとも2要素以上を選択して化粧料に配合することを特徴としている。 あるいは、(A)(B)(C)3要素のうち各要素から少なくとも1種以上を選択して化粧料に配合する方法によっても、上記目的を達成する。 本発明の方法においては、上記(A)(B)(C)3要素のうちの少なくとも2要素以上を選択して化粧料に配合する場合に、特に要素(A)に属する「理気」及び「補気」並びに要素(B)に属する「活血」及び「補血」並びに要素(C)に属する「利水」及び「滋陰」の各作用を有する植物抽出物を少なくとも1種、又は2種以上選択し、組み合わせて化粧料に配合するにあたり、「理気」「活血」「利水」のいずれかひとつ以上と、「補気」「補血」「滋陰」のいずれかひとつ以上を選択して化粧料に配合することが好ましい。 本発明によれば、皮膚に対してハリ・うるおいを与える化粧料を提供するにあたり、有効な漢方由来の植物抽出物の選択方法を提供することができる。特に、「理気」「活血」「利水」「補気」「補血」「滋陰」の6つの作用を有する植物抽出物を適宜選択する場合、より優れた効果が得られる。 以下、本発明の実施の形態について詳述する。 本発明における「気」、「血」、「水」の3要素は、書籍文献やインターネットなどの電子情報にて散見されるように、漢方思想において重要視されている構成要素である。更に、人体に現れる症状によって、「気」は「気滞」と「気虚」に、「血」は「お血(▲於▼血)」と「血虚」に、「水」は「水毒」と「陰虚」にそれぞれ分類することができる。 「気」の分類において、「気滞」は気が滞っている状態を言い、ニキビ、吹き出物、しみ等の肌状態になりやすく、この状態を改善するには「理気」の効果を有する生薬が有効である。一方、「気虚」は気が不足している状態を言い、肌あれ、乾燥、しわ、たるみといった肌状態になりやすく、この状態を改善するには「補気」の効果を有する生薬が有効である。 「血」の分類において、「お血」は血の巡りが悪い状態を言い、ニキビ、吹き出物、しみ等の肌状態になりやすく、この状態を改善するには「活血」の効果を有する生薬が有効である。一方、「血虚」は血が不足している状態を言い、肌あれ、乾燥、しわ、たるみといった肌状態になりやすく、この状態を改善するには「補血」の効果を有する生薬が有効である。 「水」の分類において、「水毒」は水の巡りが悪い状態を言い、クマ、湿疹、たるみといった肌状態になりやすく、この状態を改善するには「利水」の効果を有する生薬が有効である。一方、「陰虚」は水が不足している状態を言い、肌あれ、乾燥、しわ等の肌状態になりやすく、この状態を改善するには「滋陰」の効果を有する生薬が有効である。 本発明においては、前述の「気」、「血」、「水」のそれぞれに有効な生薬の由来植物を化粧品用の植物抽出物として入手して、(A)気に関する作用を有する植物抽出物、(B)血に関する作用を有する植物抽出物、(C)水に関する作用を有する植物抽出物の各要素において1種又は2種以上を選択し、これら(A)(B)(C)各要素から、2要素、または3要素選択して化粧料に配合することにより実施される。各要素から選択される植物抽出物の配合量は特に限定されないが、好ましくは質量比で0.0001%〜10%、より好ましくは0.001%〜5%である。又、(A)(B)(C)の配合比率も特に限定されないが、好ましくは(A)/(B)、(A)/(C)、(B)/(A)、(B)/(C)、(C)/(A)、(C)/(B)がそれぞれ、0.01〜100であることが好ましく、より好ましくは0.1〜10であることである。 更に本発明の中では、「気」、「血」、「水」にそれぞれ分類され、各要素が滞ったときに悪影響が現れる「気滞」、「お血」、「水毒」のそれぞれの状態に作用を有する「理気」、「活血」、「利水」効果のある植物抽出物から選択される1種又は2種以上のそれぞれの群と、且つ各要素が不足しているときに悪影響が現れる「気虚」、「血虚」、「陰虚」のそれぞれの状態に作用を有する「補気」、「補血」、「滋陰」効果のある植物抽出物から選択される1種又は2種以上のそれぞれの群の、前者の群のいずれかひとつ以上と、後者の群のいずれかひとつ以上を選択して組み合わせることにより、より高い効果を得ることが可能である。 本発明に係る(A)「気」要素に対して「理気」効果のある植物抽出物としては香附子(コウブシ)、木香(モッコウ)、陳皮(チンピ)、青皮(セイヒ)、厚朴(コウボク)、マイカイカ、ウコン、沈香(ジンコウ)、ビャクズク、甘松(カンショウ)、檀香(ダンコウ)、茘枝核(レイシカク)、大腹皮(ダイフクヒ)、ソウズク、蘇葉、カッコウ、生姜(ショウキョウ)、カロニン、ビンロウジ、ゴシュユ、ウイキョウ、桂枝(ケイシ)、チョウジ、麦芽、サンザシ、穀芽、薄荷(ハッカ)、エンゴサク、月梨花(ゲツキカ)、半夏、烏薬(ウヤク)、仏手(ブシュ)、ガイハク、縮砂(シュクシャ)、ジャスミン、ハスの実等が挙げられる。また、「補気」効果のある植物抽出物としては、人参、紅参、党参、黄耆(オウギ)、甘草、白朮(ビャクジュツ)、大棗(タイソウ)、コラーゲン、エゾウコギ、鹿茸(ロクジョウ)、冬虫夏草、補骨脂(ホコツシ)、紫荷車(シカシャ)、仙芽(センボウ)、インヨウカク、ヤマイモ、ニクジュヨウ、胡桃肉、杜仲、莵絲子(トシシ)、蛇床子(ジャショウシ)、コロハ、益智仁(ヤクチニン)、海馬等が挙げられる。 本発明に係る(B)「血」要素に対して「活血」効果のある植物抽出物としてはセンキュウ、延胡索(エンゴサク)、ウコン、ガジュツ、蘇木(ソボク)、丹参(タンジン)、益母草(ヤモウソウ)、沢蘭(タクラン)、牛膝(ゴシツ)、鶏血藤(ケイケツトウ)、王不留行(オウフルギョウ)、月梨花(ゲツキカ)、桃仁(トウニン)、杏仁(キョウニン)、紅花(コウカ)、鳳仙花(ホウセンカ)、乳香(ニュウコウ)、没薬(モツヤク)、桂枝、ニンニク、イチョウ葉、田七等が挙げられる。また、「補血」効果のある植物抽出物は熟地黄、何首鳥(カシュウ)、当帰、白芍(ビャクシャク)、阿膠(アキョウ)、桑椹(ソウジン)、竜眼肉(リュウガンニク)、遠志(オンジ)、浮小麦(フショウバク)、丹参(タンジン)、百合(ヒャクゴウ)、酸棗仁(サンソウニン)、枸杞子(クコシ)、旱蓮草(カンレンソウ)、柏子仁(ハクシニン)、夜交藤(ヤコウトウ)、鶏血藤(ケイケツトウ)が挙げられる。 本発明に係る(C)「水」要素に対して「利水」効果のある植物抽出物としては茯苓(ブクリョウ)、ヨクイニン、猪苓(チョレイ)、沢瀉(タクシャ)、車前子(シャゼンシ)、防已(ボウイ)、冬瓜皮(トウガヒ)、木通(モクツウ)、蒼朮(ソウジュツ)、生姜、ドクダミ、スギナ、ニンニク、トウガラシ、ノコギリヤシ、アシタバ、クランベリーが挙げられる。また、「滋陰」効果のある植物抽出物としては玄参(ゲンジン)、玉竹(ギョクチク)、麦門冬(バクモンドウ)、天花粉、沙参(シャジン)、地黄、五味子、天門冬(テンモンドウ)、黄精(オウセイ)、枸杞子(クコシ)、旱蓮草(カンレンソウ)、女貞子(ジョテイシ)、胡麻仁(ゴマニン)、黒豆(コクズ)、アロエベラ、菊花(キクカ)、陽桃が挙げられる。 本発明の植物抽出物の選択方法により選択された植物抽出物を配合して得られる化粧料は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば油剤、粉体(顔料、色素、樹脂等)、防腐剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、パール化剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。 上記油剤は、通常化粧料に用いられる揮発性及び不揮発性の油剤、溶剤及び樹脂が挙げられ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わないが、ハンドリングに優れる液体が好ましい。具体的に、油剤としては、例えばセチルアルコール、イソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸等の脂肪酸、ミリスチン酸ミリスチル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸へキシルデシル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オクチル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スクワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナバロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油脂などが挙げられる。又、シリコーン類として例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム、フッ素変性シリコーン樹脂等のシリコーン化合物が挙げられる。 また、上記粉体としては、例えば赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状など)に特に制限はない。 上記粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。 上記溶媒としては、例えば精製水、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。 上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。 上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、上記例示した本発明に用いるもの以外に、例えばアマチャエキス、アルテアエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コメ胚芽油、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センブリエキス、タイムエキス、茶エキス、トマトエキス、納豆エキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。 また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l−メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。 本発明により選択された植物抽出物を配合して得られる化粧料は、各種常法に従い調製することができ、ローション、乳液、クリーム、エッセンス、ジェル、パック等の基礎化粧料に適用することができる。また、固形、液体、クリーム状、ジェル状、エアゾールフォーム、ポンプフォーム、スクイズフォーム、ミスト等様々な形態のものとして用いることができる。 次に、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。 表1に示す処方に基づいて実施例1〜5、比較例1〜5の化粧水を調製し、肌におけるハリ感、うるおい感、脂性感(脂っぽさ)の各項目に関して下記に示す使用感評価方法による5段階評価を行った。尚、配合量はすべて質量%である。評価結果を表1に示す。<使用感評価方法> 女性評価パネル20名により、調製した美容液を5日間連用後の評価を5段階評価で行い、その平均点から下記基準により判定した。判定5点:非常によい4点:よい3点:普通2点:やや悪い1点:悪い判定◎:平均点が4.5点以上○:平均点が3.5点以上4.5点未満△:平均点が2.5点以上3.5点未満×:平均店が2.5点未満 表1に示すとおり、本発明により選択された植物抽出物を配合して得られる化粧料は、ハリ感があり、乾燥しないが(うるおい感があり)、脂っぽい望ましくない感触は与えない優れたものであった。(実施例6 美容液) 成分名 配合量(質量%)(1)セタノール 1.0(2)ステアリン酸 1.0(3)流動パラフィン 1.0(4)メチルフェニルポリシロキサン 1.0(5)カルボキシビニルポリマー 0.5(6)水酸化カリウム 適 量(7)1,3−BG 5.0(8)人参抽出物(補血作用) 0.05(9)生姜抽出物(理気、利水作用) 0.05(10)アロエベラ抽出物(滋陰作用) 0.05(11)パラベン 微 量(12)精製水 残 量―――――――――――――――――――――――――――――――― 100.0(実施例7 乳液) 成分名 配合量(質量%)(1)セタノール 1.0(2)ミリスチン酸オクチルドデシル 0.5(3)流動パラフィン 0.5(4)グリセリン 5.0(5)キサンタンガム 0.1(6)(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー 0.1(7)水酸化カリウム 適 量(8)メトキシケイヒ酸オクチル 1.0(9)ウコン抽出物(理気作用) 0.001(10)桃仁抽出物(活血作用) 0.01(11)木通抽出物(利水作用) 0.005(12)パラベン 微 量(13)精製水 残 量―――――――――――――――――――――――――――――――― 100.0(実施例8 全顔用シートマスク)<含浸液> 成分名 配合量(質量%)(1)1,3−BG 5.0(2)ジプロピレングリコール 5.0(3)キサンタンガム 0.2(4)ウイキョウ抽出物(理気作用) 0.5(5)ニンニク抽出物(活血、利水作用) 0.5(6)クランベリー抽出物(利水作用) 0.5(7)菊花抽出物(滋陰作用) 0.5(8)パラベン 微 量(9)精製水 残 量―――――――――――――――――――――――――――――――― 100.0<不織布> 材質:コットン 上記含浸液を 含浸液:不織布=10:1(質量比)にて含浸させる。 実施例6〜8について、女性パネル10名を用いて実使用テストを行ったところ、いずれも、ハリ感、うるおい感に優れ、脂性感(脂っぽさ)がない優れた評価であった。漢方における(A)気に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(B)血に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(C)水に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上とを、組み合わせて化粧料に配合するにあたり、(A)(B)(C)3要素のうちの少なくとも2要素以上を選択して化粧料に配合することを特徴とする植物抽出物の選択方法。漢方における(A)気に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(B)血に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(C)水に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上とを、組み合わせて化粧料に配合するにあたり、(A)(B)(C)3要素のうち各要素から少なくとも1種以上を選択して化粧料に配合することを特徴とする植物抽出物の選択方法。上記要素(A)に属する「理気」及び「補気」並びに上記要素(B)に属する「活血」及び「補血」並びに上記要素(C)に属する「利水」及び「滋陰」の各作用を有する植物抽出物を少なくとも1種、又は2種以上選択し、組み合わせて化粧料に配合するにあたり、「理気」「活血」「利水」のいずれかひとつ以上と、「補気」「補血」「滋陰」のいずれかひとつ以上を選択して化粧料に配合する請求項1に記載の植物抽出物の選択方法。 【課題】 皮膚に対してハリ・うるおいを与える化粧料を提供するにあたり、有効な漢方由来の植物抽出物の選択方法を提供すること。【解決手段】 漢方における(A)気に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(B)血に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上と、(C)水に関する作用を有する植物抽出物から選択される1種又は2種以上とを、組み合わせて化粧料に配合するにあたり、少なくとも(A)(B)(C)3群のうちの2群以上から選択して化粧料に配合することを特徴とする植物抽出物の選択方法により実現できる。【選択図】なし


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