生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_金属表面の酸化膜厚さ測定方法
出願番号:2005165278
年次:2006
IPC分類:G01B 11/06,B21C 51/00,G01N 21/27,G21C 17/06


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石 本 慎 二 JP 2006337310 公開特許公報(A) 20061214 2005165278 20050606 金属表面の酸化膜厚さ測定方法 株式会社グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン 000229461 吉武 賢次 100075812 永井 浩之 100091982 岡田 淳平 100096895 勝沼 宏仁 100117787 石 本 慎 二 G01B 11/06 20060101AFI20061117BHJP B21C 51/00 20060101ALI20061117BHJP G01N 21/27 20060101ALI20061117BHJP G21C 17/06 20060101ALI20061117BHJP JPG01B11/06 HB21C51/00 PG01N21/27 AG21C17/06 D 6 1 OL 6 2F065 2G059 2G075 2F065AA30 2F065BB08 2F065CC31 2F065FF41 2F065FF61 2F065JJ03 2F065JJ19 2F065JJ26 2F065QQ17 2F065QQ25 2G059AA10 2G059BB08 2G059CC20 2G059EE02 2G059FF01 2G059KK04 2G075CA38 2G075DA14 2G075FA11 2G075GA14 本発明は、金属表面に形成された酸化膜の厚さを測定する方法に係り、特に、外観観察により非破壊的に酸化膜の厚さを測定する金属表面の酸化膜厚さ測定方法に関する。 一般に、金属表面に生成した酸化膜の厚さの評価方法としては、酸化に伴って増加した重量から求める方法や、材料を切断、研磨し、切断面の光学顕微鏡観察から酸化膜の厚さを求める方法等がある。 上記酸化に伴って増加した重量から酸化膜の厚さを求める方法は、酸化前の材料の表面積と重量を予め評価しておき、酸化後の重量を評価することにより、単位面積当たりの重量増加を酸化膜の厚さに換算する方法である。ところが、この方法で求められるのは、材料全体の平均の酸化膜の厚さであり、例えば材料の端部で酸化が進行した場合は端部以外の領域の酸化膜の厚さの評価は困難である。また、材料の形状が複雑な場合の表面積の評価は困難であり、評価誤差が大きくなる可能性がある。また、同じ重量増加においても酸化膜の密度によっても厚さが異なる等の問題がある。 一方、後者の材料を切断、研磨し、切断面の光学顕微鏡観察から酸化膜の厚さを求める方法は、直接的に酸化膜の厚さを測定できるけれども、切断、研磨には多くの時間がかかり、切断時に酸化膜が剥離した場合には、酸化膜の厚さの評価は不可能であり、また、切断面の情報しか得られないため、広い領域の平均的な酸化膜の厚さを求めることは困難である等の問題がある。 また、例えばジルコニウム合金の腐食試験後の外観は、酸化膜厚さが厚くなるにつれ、黒色から灰色に変わり、この色の変化はジルコニウム酸化物の不定比性と関連することが知られているけれども、それを客観的に数値で表すことは困難とされていた。 本発明は、このような点に鑑み、酸化膜が形成される前に重量や表面積を評価することを必要とせず、また、酸化膜形成後も、重量の評価や、切断、研磨をすることなく、局所的な領域、または広い範囲の領域における酸化膜厚さを簡便にかつ非破壊的に測定することができる方法を得ることを目的とする。 請求項1に係る発明は、金属表面に生成する酸化膜の厚さに対応する輝度を有する複数のスケールを、表面に酸化膜が形成された測定対象物に隣接して配置し、上記測定対象物の表面輝度を上記スケールの輝度と照合し、上記測定対象物の表面輝度と一致する輝度を有するスケールを選定することにより、酸化膜の厚さを検出することを特徴とする。 請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、スケールは、酸化膜の厚さに対応する輝度を印刷した紙であることを特徴とする。 請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、スケールは、上記測定対象物と同一の金属であり、表面に形成された酸化膜の厚さが既知の金属であることを特徴とする。 請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のいずれかに係る発明において、測定対象物はジルコニウムまたはジルコニウムを主成分とする合金であることを特徴とする。 請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれかに係る発明において、スケールは測定対象物と同様な形状を有することを特徴とする。 請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれかに係る発明において、スケールと測定対象物を同時に含むように撮影し、その外観写真により上記測定対象物の表面輝度と上記スケールの輝度とを照合することを特徴とする。 本発明は、上述のように構成したので、表面に酸化膜が形成された金属の輝度とその酸化膜の厚さとの間の定量的な相関関係を利用して、表面に酸化膜が形成された測定対象物の酸化膜の厚さを外観観察により評価することができ、従来の方法のように、酸化膜が形成される前に重量や表面積を評価することを必要とせず、また、酸化膜形成後も、重量の評価や、切断、研磨をすることなく、局所的な領域、または広い範囲の領域における酸化膜厚さを簡便にかつ非破壊的に測定することができる等の効果を奏する。 以下添付図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。 酸化物においては、定比性からのずれや不純物の添加によって色の変化が生じることがあり、TiO2、ZrO2 及びこれらに類似した材料の色は不定比が増すにしたがって色が濃くなることが知られている。例えば、ジルコニウム合金の腐食試験後の外観は、酸化膜が厚くなるにつれて黒色から灰色へと変化し、さらに酸化膜が厚くなると白色へと変わる。 そこで、金属表面に生成する酸化膜の厚さに対応する輝度すなわち色を有する複数種のスケールを作成しておき、その複数種のスケール1を表面に酸化膜が形成された測定対象物2に隣接して配置し、上記スケール1と測定対象物2とを同時に含むように撮影する。すなわち、上記スケール1は測定対象物2に平行になるように近接して配置する(S1)。上記スケール1は広い範囲の輝度のものを含むように選定することが望ましい。また、スケール1は輝度を印刷した紙その他の材料でよく、或いは上記測定対象物2と同一の金属の表面にそれぞれ厚さが異なる酸化膜を形成した複数個の金属を用いることもできる。 そこで、上記S1で撮影された外観写真の画像データをデータ解析用の計算機に取り込み、上記画像データにおける測定対象物2の任意の領域における輝度とスケール1中の輝度とを対比し、測定対象物2の表面輝度と一致する輝度を有するスケールを選定し、測定対象物2の輝度を評価する(S2)。 次に、測定対象物における酸化膜の厚さと輝度との関係を収録したデータベースに、上記S1で得られた測定対象物2の輝度を照合して測定対象物2の酸化膜の厚さを検出する(S3)。 この実施の形態におけるように、スケール1と測定対象物2とを同時に含むように撮影することにより、両者の輝度が光源や撮影方法に依存することなく、測定対象物2の輝度を評価することができる。 このように、本発明によれば、金属表面に形成された酸化膜について、簡便に非破壊的に酸化膜の厚さを測定することができ、酸化膜が形成される前に重量や表面積を評価することを必要とせず、また、酸化膜形成後も、重量の評価や、切断、研磨をすることなく、局所的な領域、または広い範囲の領域における酸化膜厚さを測定することができる。 図2は、ジルコニウム合金であるジルカロイ−2からなる板状の材料について、530℃の水蒸気中にて、金属の表面にほぼ一様な厚さの酸化膜を形成させ、少なくとも2種類の輝度を有するスケールとともに上記酸化膜が形成された金属の外観写真を撮影し、酸化膜の外観観察から得られた輝度と、測定後にその板状の材料(板材)を金相観察して求めた酸化膜の厚さをプロットしたものであり、酸化膜の輝度と酸化膜の厚さとの間に相関関係があることが示されている。 図3は、図2に示したジルカロイ−2とほぼ同じ化学組成のジルコニウム合金からなる板状の材料について、530℃の水蒸気中にて、金属の表面にほぼ一様な厚さの酸化膜を形成させ、少なくとも2種類の輝度を有するスケールとともに上記酸化膜が形成された金属の外観写真を撮影し、酸化膜の外観観察から得られた輝度と、効果の検証のため測定後にその板状の材料(板材)を金相観察して求めた酸化膜の厚さをプロットしたものであり、実線は図2で示したフィッティング曲線である。しかして、図2に示した相関関係は、図3で示した材料にも適合することが示されており、外観観察で測定された輝度から、酸化膜の厚さが評価できることが示されている。 また、図4は、図2に示したジルカロイ−2とほぼ同じ化学組成のジルコニウム合金からなる管状の材料について、530℃の水蒸気中にて、金属の表面にほぼ一様な厚さの酸化膜を形成させ、少なくとも2種類の輝度を有するスケールとともに上記酸化膜が形成された金属の外観写真を撮影し、酸化膜の外観観察から得られた輝度と、効果の検証のため測定後にその管状の材料(管材)を金相観察して求めた酸化膜の厚さをプロットしたものであり、実線は図2で示したフィッティング曲線である。しかして、図2に示した板材について示した相関関係は、図4で示した管材にも適合することが示されており、外観観察で測定された輝度から、酸化膜の厚さが評価できることが示されている。 以上のように、本発明によれば、外観観察により金属表面に形成された酸化膜の厚さを測定することができる。本発明の酸化膜の厚さ測定方法のフローチャート。本発明の効果を説明するための、酸化膜の厚さと輝度との関係の測定結果を示す図。本発明の効果を説明するための、板材について酸化膜の厚さと輝度との関係の測定結果を示す図。本発明の効果を説明するための、管材について酸化膜の厚さと輝度との関係の測定結果を示す図。符号の説明1 スケール2 測定対象物 金属表面に生成する酸化膜の厚さに対応する輝度を有する複数のスケールを、表面に酸化膜が形成された測定対象物に隣接して配置し、上記測定対象物の表面輝度を上記スケールの輝度と照合し、上記測定対象物の表面輝度と一致する輝度を有するスケールを選定することにより、酸化膜の厚さを検出することを特徴とする、金属表面の酸化膜厚さ測定方法。 スケールは、酸化膜の厚さに対応する輝度を印刷した紙であることを特徴とする、請求項1記載の金属表面の酸化膜厚さ測定方法。 スケールは、上記測定対象物と同一の金属であり、表面に形成された酸化膜の厚さが既知の金属であることを特徴とする、請求項1記載の金属表面の酸化膜厚さ測定方法。 測定対象物はジルコニウムまたはジルコニウムを主成分とする合金であることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の金属表面の酸化膜厚さ測定方法。 スケールは測定対象物と同様な形状を有することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれかに記載の金属表面の酸化膜厚さ測定方法。 スケールと測定対象物を同時に含むように撮影し、その外観写真により上記測定対象物の表面輝度と上記スケールの輝度とを照合することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の金属表面の酸化膜厚さ測定方法。 【課題】 酸化膜が形成される前に重量や表面積を評価することを必要とせず、また、酸化膜形成後も、重量の評価や、切断、研磨をすることなく、局所的な領域、または広い範囲の領域における酸化膜厚さを簡便にかつ非破壊的に測定することができる方法を得ること。【解決手段】 金属表面に生成する酸化膜の厚さに対応する輝度を有する複数のスケール1を、表面に酸化膜が形成された測定対象物2に隣接して配置し、上記測定対象物の表面輝度を上記スケールの輝度と照合し、上記測定対象物の表面輝度と一致する輝度を有するスケールを選定することにより、酸化膜の厚さを検出する。【選択図】 図1


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