タイトル: | 公開特許公報(A)_アルカリイオン水を用いた洗顔料の製造方法 |
出願番号: | 2005037554 |
年次: | 2006 |
IPC分類: | A61K 8/00,A61Q 19/10 |
吉崎 正治 JP 2006225273 公開特許公報(A) 20060831 2005037554 20050215 アルカリイオン水を用いた洗顔料の製造方法 株式会社 ナチュラル 501208497 後田 春紀 100068308 吉崎 正治 A61K 8/00 20060101AFI20060804BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20060804BHJP JPA61K7/50 1 OL 5 4C083 4C083AA121 4C083AA122 4C083AB031 4C083AB032 4C083AB051 4C083AB052 4C083AB371 4C083AB372 4C083AB381 4C083AB382 4C083CC23 4C083DD41 4C083EE07 4C083EE12 4C083FF05本発明は、皮膚への刺激感がなく、保湿感もあり、且つメイクを完全に落とすことのできる酸化還元電位の低いアルカリイオン水を用いた洗顔料の製造方法に関するものである。昨今の多種多様化する化粧品業界の進歩は目覚しく、新規原料や使用感のユニークな物など、常に新製品が発売されている。特に、メイク関係の化粧品では、水や汗にも強い「落ちにくいメイクアップ化粧品」が売れ筋商品となっている。しかし、メイクをするからには寝る前には落とさなければならず、結果としてその際使用するクレンジング剤(洗顔料)は、今までよりも作用の強い界面活性剤か、活性剤の配合量を増やしたもの等を使用せざるを得なかった。その為に肌への負担が大きくなり、刺激を感じたり、肌荒れを起こす事も少なくなかった。そして、過去の特許文献を遡及検索すると、酸化還元電位が−200mV以下の電解水に界面活性剤を混合した化粧落とし用液が特開2004−131387号公報に開示されている。特開2004−131387号公報前記特許文献1に開示された化粧落とし用液は、界面活性剤を用いているため、肌への負担が大きくなり、刺激を感じたり、肌荒れを起こすという問題があった。本発明は、前記課題を解決すべくなされたもので、肌への負担が大きく、刺激を感じたり、肌荒れを起こす界面活性剤を用いることなく、酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲のアルカリイオン水を原料水とし、これに主剤としてオレンジ油を配合すると共に、ジェル化剤として天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)、および不乾性剤として天然由来のオリーブ油をそれぞれ配合して混合攪拌して製造するアルカリイオン水を用いた洗顔料の製造方法を提供しようとするものである。本発明は、酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲のアルカリイオン水を原料水とし、これに主剤としてオレンジ油を配合すると共に、ジェル化剤として天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)、および不乾性剤として天然由来のオリーブ油をそれぞれ配合して混合攪拌して製造することにより、上記課題を解決した。本発明製造方法により得られた洗顔料は、アルカリイオン水のもつ殺菌効果だけでなく、柔軟作用による溶解作用がメイクの汚れ落としを補助し、天然由来のオレンジ油による優れた油分洗浄作用によって肌に刺激を与えることなく、落ちにくいメイクもすっきり落とすことができ、且つジェル化剤である天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)、および不乾性剤の天然由来のオリーブ油の作用によりメイクを落とした後も保湿感があり、肌に潤いを与える。また、本発明製造方法の原材料であるケイ酸(Na/Mg)、およびオリーブ油は100%天然原料であるため、肌にやさしいという効果を奏する。本発明は、皮膚への刺激が皆無で、且つメイクを完全に落とすことができると共に、メイクを落とした後も保湿感があり、肌に潤いを与えることのできる洗顔料として、酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲にあるアルカリイオン水を原料水とし、これに油性の汚れに対して優れた洗浄力をもつオレンジ油を主剤として配合すると共に、更にジェル化剤として肌にやさしい天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)、および不乾性剤として天然由来のオリーブ油をそれぞれ配合して製造されたものである。以下、本発明につき詳細に説明する。本発明の原料水となる酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲にあるアルカリイオン水は、特に限定する必要はないが、市販されている電解装置、例えば、株式会社レドックス社製の3室型電解システムや日本トリム株式会社製の電解還元水整水器等を使用して生成する。また、例えば、酸化還元電位が−648mV、pHが9.4で、商品名「寿鶴」(鹿児島県の株式会社垂水温泉鶴田社製)として販売されている天然アルカリイオン水を使用することもできる。更に、この天然アルカリイオン水の外に、前記の範囲の酸化還元電位とpH値を有している、例えば、商品名「日田天領水」等の天然アルカリイオン水の使用も可能である。酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲にあるアルカリイオン水は、肌に対して柔軟作用を有すると共に、殺菌作用を有し、そしてこの殺菌作用により、化粧品に防腐剤・抗菌剤の類を配合せずにすむため、肌刺激・肌あれ等の肌のトラブルを起こさない洗顔料の提供が可能である。また、前記アルカリイオン水は、肌に対する刺激性もほとんどなく、肌に塗布して24時間後の反応も確認したが、赤み・発疹・肌荒れ等はみられなかった。前記アルカリイオン水の作用から、本発明者はこれを本発明洗顔料の製造方法の原料水として採用した。本発明の主剤となるオレンジ油は、オレンジの果皮から圧搾または水蒸気蒸留により採取される油で、油性の汚れに対して優れた洗浄力をもち、且つ肌からの過剰な分泌物や老廃物の排泄を促す作用、更には、にきびや吹き出物等に対する抗炎症作用や抗真菌作用を有している。本発明のジェル化剤となる天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)は、粘性と保水性を有しており、洗顔料をジェル状に保持するために採用するものである。更に、ケイ酸(Na/Mg)は、その成分特性により、使用前に洗顔料容器を振ることにより、ジェルの粘度の調整ができる。また、本発明において、不乾性剤として採用する天然由来のオリーブ油は、オリーブの完熟した実を圧搾して得る不乾性油で、その油膜を空気中にさらしても、乾燥して樹脂状に変化することのない特性を有しているため、メイクを落とした後も、ケイ酸(Na/Mg)の保湿性を保持すると共に、肌に潤いを与えることができるので、本発明において有利に採用することができる。次に、前記材料を用いて洗顔料を製造する好ましい配合比率を記述する。ケイ酸(Na/Mg) 0.50〜4.00重量%オレンジ油 0.50〜5.00重量%オリーブ油 2.00〜5.00重量%アルカリイオン水 残量 上記を混合攪拌して洗顔料とする。前記配合比率中、ケイ酸(Na/Mg)3.00重量%、オレンジ油2.00重量%、オリーブ油3.00重量%、アルカリイオン水92重量%を混合攪拌して得られた洗顔料を用いてテストした結果を、図1に示す写真により説明する。 図1の(1)〜(5)は落ちにくいウォータープルーフのアイライナーで手の甲に少し太めに線を引いて、前記本発明製造方法によって得られた洗顔料で落とす行程写真である。図3の(1)は、前記アイライナーを手の甲に引いた状態、(2)は市販のクレンジングジェルを前記手の甲に引いたアイライナーの半分の部分まで塗布してなじませている状態、(3)は、前記市販のクレンジングジェルをなじませて、30秒後にマッサージするようにこするが、完全に落ちていない状態の写真である。(4)は、(3)の状態の手の甲に本発明製造方法によって得られた洗顔料を塗付した状態の写真であり、(5)は、前記本発明製造方法によって得られた洗顔料を塗布して、30秒程度なじませた後、軽くこするだけで完全にアイライナーを落とした状態を示す写真で、落とした後の肌にもしっとり感を与えることができた。前記図1の写真(1)〜(5)から、落ちにくいウォータープルーフのアイライナーを、前記本発明製造方法によって得られた洗顔料で、すべて落とすことができるということを立証することができた。なお、前記図1に示すようなテスト結果から、図示していないが、本発明製造方法によって得られた洗顔料で、前記ウォータープルーフのアイライナーより落とし易いと考えられる油性マジックインキ、口紅や、その他の化粧品についても、前記アイライナーと同様に、すべて落とすということが推測できる。すなわち、図1に示すテスト結果から、前記本発明製造方法によって得られた洗顔料により、普通のメイクは勿論のこと、水や汗などにも強い落ちにくいメイクアップ化粧品であるウォータープルーフのアイライナーも、極めて簡単、確実、且つ迅速に落とすことができることが立証された。そして、前記テストは、ジェル化剤としてケイ酸(Na/Mg)を使用したもののみしかなされていないが、他の3つのジェル化剤であるカルボマー、カラギーナン、キサンタンガムは単なる肌への塗布を滑らか、且つ容易にするためのものであるので、これらを使用した場合についても、前記アルカリイオン水の外、主剤となる油性の汚れに対して優れた洗浄力をもつオレンジ油が必ず使用されているので、前記ケイ酸(Na/Mg)を使用したものと同様のメイクが落とし効果があるものであると推測できる。手の甲に塗布したウォータープルーフのアイライナーを、本発明製造方法によって得られた洗顔料を用いて落とすテストの行程写真である。酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲のアルカリイオン水を原料水とし、これに主剤としてオレンジ油を配合すると共に、ジェル化剤として天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)、および不乾性剤として天然由来のオリーブ油をそれぞれ配合して混合攪拌して製造することを特徴とするアルカリイオン水を用いた洗顔料の製造方法。 【課題】皮膚への刺激感がなく、保湿感もあり、且つメイクを完全に落とすことのできる酸化還元電位の低いアルカリイオン水を用いた洗顔料の製造方法を提供する。【解決手段】酸化還元電位が−250mV〜−700mVの範囲で、且つpH8〜12の範囲のアルカリイオン水を原料水とし、これに主剤としてオレンジ油を配合すると共に、更にジェル化剤として天然粘土鉱物由来のケイ酸(Na/Mg)、および不乾性剤として天然由来のオリーブ油をそれぞれ配合して混合攪拌して洗顔料を製造する。【選択図】なし