生命科学関連特許情報

タイトル:再公表特許(A1)_メニエール病の予防および/または治療剤
出願番号:2005011905
年次:2008
IPC分類:A61K 45/00,A61P 27/16,A61K 31/41,A61K 31/47,A61K 31/404,C07D 405/04,C07D 215/18,C07D 209/24


特許情報キャッシュ

川田 一哉 中尾 謙三 水嶋 健 松岡 昌三 JP WO2006003910 20060112 JP2005011905 20050629 メニエール病の予防および/または治療剤 小野薬品工業株式会社 000185983 川田 一哉 504338793 岩谷 龍 100077012 川田 一哉 中尾 謙三 水嶋 健 松岡 昌三 JP 2004193921 20040630 A61K 45/00 20060101AFI20080324BHJP A61P 27/16 20060101ALI20080324BHJP A61K 31/41 20060101ALI20080324BHJP A61K 31/47 20060101ALI20080324BHJP A61K 31/404 20060101ALI20080324BHJP C07D 405/04 20060101ALN20080324BHJP C07D 215/18 20060101ALN20080324BHJP C07D 209/24 20060101ALN20080324BHJP JPA61K45/00A61P27/16A61K31/41A61K31/47A61K31/404C07D405/04C07D215/18C07D209/24 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,YU,ZA,ZM,ZW 再公表特許(A1) 20080417 2006528730 21 4C031 4C063 4C084 4C086 4C204 4C031CA01 4C063AA01 4C063BB01 4C063CC79 4C063DD47 4C063EE01 4C084AA17 4C084NA14 4C084ZA34 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC13 4C086BC28 4C086BC62 4C086GA02 4C086GA07 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA34 4C086ZC02 4C204BB01 4C204CB03 4C204DB13 4C204EB03 4C204FB03 4C204GB32 本発明は、ロイコトリエン拮抗薬を有効成分として含有するメニエール病の予防および/または治療剤に関する。 メニエール病は反復性めまい発作を主症状とし、めまい発作に難聴、耳鳴や耳閉感等の蝸牛症状を随伴する疾患である。めまい症状としては、激しい回転性のものからぐらぐら揺れる不動性のものまで、多種多様なものが存在し、数分で消失するものから数時間持続するもの、めまいの軽快や増悪が数日間にわたって繰り返される場合がある。一方、めまいもなく、難聴、耳鳴や耳閉感等の発現と消失が繰り返される蝸牛型メニエール病も知られており、最近特に増加傾向にある。メニエール病の病態は内耳の半規管および蝸牛のリンパ液が過剰になった状態(内リンパ水腫)とされ、その原因として、免疫の異常等の諸説が示唆されているが、未だ確固たるものは確立されていない。発作が起きることによって、二次的に嘔気、嘔吐、肩こり、頭痛等の自律神経症状を併発することが多い。メニエール病は、長期間にわたって発作を繰り返すことにより、増悪し、病態の進行程度が末期になると、特に聴力障害が日常生活に支障を来たすほどになり、中等度から高度の難聴になってしまうため、メニエール病は難病に指定されている。 また、急性低音障害型感音難聴は、最近高頻度に認められる疾患であり、メニエール病と同様の内リンパ水腫の病態が示唆されており、実際に経過観察中にメニエール病に移行する症例もあり、亜型メニエール病とも言われている(非特許文献1参照)。 メニエール病に対する第一選択薬として、内リンパ水腫を軽減するために、浸透圧利尿剤であるイソソルビドが一般に用いられている。しかしながら、イソソルビドはめまいに対してある程度のコントロールは可能であるが、難聴、耳鳴や耳閉感に対する有効性は必ずしも十分ではないことが知られている。またイソソルビドは水性薬剤であるため、患者にとって持ち運びにくく不便であり、味が独特で服薬量も多いため、飲みにくい等の問題がある。従って、医療現場ではより有効性に優れ、患者が服薬しやすい薬剤の開発が非常に切望されていた。 一方、4−オキソ−8−[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイルアミノ]−2−(テトラゾール−5−イル)−4H−1−ベンゾピラン 1/2水和物(一般名:プランルカスト水和物)はロイコトリエン(LT)拮抗薬として知られており(特許文献1参照)、また気管支喘息やアレルギー性鼻炎の治療剤として実際に臨床適用されており、十分な安全性が確認されている薬剤である。上記プランルカスト水和物がメニエール病に対して有効であることは全く知られていない。 なお、気管支喘息や脳血管障害の改善剤として知られているイブジラストがメニエール病に伴う諸症状を改善することが知られている(非特許文献2参照)。特開昭61−050977号公報難病と在宅ケア、2002年、第7巻、第12号、p.68−71耳鼻臨床、1990年、第83巻、第12号、p.1873−1883 従って、本発明の目的は有効性に優れ、かつ服薬しやすいメニエール病の予防および/または治療剤を提供することにある。 前記課題に鑑み、本発明者らは鋭意検討を行なった結果、プランルカスト水和物が驚くべき事に、めまい、難聴、耳鳴、耳閉感等の諸症状に対して改善作用を示し、メニエール病の予防および/または治療剤として有効であることを臨床的に初めて見出した。更にプランルカスト水和物は亜型メニエール病である急性低音障害型感音難聴に対して優れた改善作用を有することも見出し、本発明を完成した。 すなわち、本発明は[1]ロイコトリエン拮抗薬を含有してなるメニエール病の予防および/または治療剤、[2]メニエール病が蝸牛型メニエール病である前項[1]記載の予防および/または治療剤。[3]ロイコトリエン拮抗薬がプランルカスト水和物である前項[1]記載の予防および/または治療剤、[4]ロイコトリエン拮抗薬がモンテルカストナトリウムまたはザフィルルカストである前項[1]記載の予防および/または治療剤、[5]難聴、耳鳴、耳閉感およびめまいから選択される1種以上の症状の改善剤である前項[1]記載の予防および/または治療剤、[6]難聴が急性低音障害型感音難聴である前項[5]記載の予防および/または治療剤、[7]プランルカスト水和物の1日当たりの投与量が112.5mg〜450mgである前項[3]記載の予防および/または治療剤、[8]1日当たりの投与量が112.5mg、225mgまたは450mgである前項[7]記載の予防および/または治療剤、[9]1回当たり225mgを1日2回投与することを特徴とする前項[7]記載の予防および/または治療剤、[10]112.5mgを含有するカプセル剤を1回当たり2カプセル、1日2回投与することを特徴とする前項[9]記載の予防および/または治療剤、[11]前項[1]記載のメニエール病の予防および/または治療剤と、利尿薬、鎮暈薬、内耳循環改善薬、ビタミン薬、抗不安薬、制吐薬、抗アレルギー薬および抗ヒスタミン薬から選択される1種以上とを組み合わせてなる医薬、[12]プランルカスト水和物を含有してなるメニエール病の予防および/または治療剤、[13]プランルカスト水和物の1日当たりの投与量が225mgまたは450mgであり、難聴、耳鳴、耳閉感およびめまいから選択される1種以上の症状の改善剤である前項[12]記載の予防および/または治療剤、[14]ロイコトリエン拮抗薬の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物におけるメニエール病の予防および/または治療方法、[15]メニエール病の予防および/または治療剤を製造するためのロイコトリエン拮抗薬の使用、[16]プランルカスト水和物を含有してなる、難聴、耳鳴、耳閉感およびめまいから選択される1種以上の症状の改善剤、および[17]難聴が急性低音障害型感音難聴である前項[16]記載の改善剤に関する。 本発明におけるLT拮抗薬としては、LT拮抗作用を主作用とする化合物を意味し、例えばプランルカスト水和物、モンテルカストナトリウム、ザフィルルカスト、MK−571、LY−203647、WY−46016、WY−48422、WY−49353、WY−49451、RG−12553、MDL−43291、CGP−44044A、RG−14524、LY−287192、LY−290324、L−695499、RPR−105735B、WAY−125007、OT−4003、LM−1376、LY−290154、SR−2566、L−740515、LM−1453、CP−195494、LM−1484、CR−3465、アブルカスト、ポビルカスト、スルカスト、L−648051、RG−12525、RG−7152、SK&F−106203、SR−2640、WY−50295、イラルカストナトリウム、ベルルカスト、MCC−847、BAY−x−7195、リトルカスト、シナルカスト、CGP−44826、FK−011、YM−158、MEN−91507、KCA−757、RS−601、RS−635、S−36496、ZD−3523、DS−4574、ピロドマスト、AS−35、YM−57158、MCI826、NZ−107、4414−CERM、YM−16638、Wy−48252、Wy−44329、Wy−48090、VUF−4679、トメルカスト、SM−11044、SC−39070、OT−3473、N−2401、LY−243364、L−649923、ドクアラスト、DP−1934、YM−17551、Wy−47120、VUF−K−8707、SK&F−88046、SK&F−101132、SK&F−102922、LY−137617、LY−163443、LY−302905、L−647438、L−708738、KY−234、FPL−55712、CP−288886、S−36527、CS−615、MDL−19301D、SCH−40120、ZD−3705等が挙げられる。また、本発明におけるLT拮抗薬には現在までに見出されているものだけでなく、今後見出されるものも含まれる。 LT拮抗薬として好ましくは、プランルカスト水和物、モンテルカストナトリウム、ザフィルルカストであり、より好ましくはプランルカスト水和物である。 本発明に用いられるプランルカスト水和物は式(A)で示される4−オキソ−8−[4−(4−フェニルブトキシ)ベンゾイルアミノ]−2−(テトラゾール−5−イル)−4H−1−ベンゾピラン 1/2水和物である。[本発明化合物の製造方法] プランルカスト水和物の製造は、例えば特開昭61−050977号明細書記載の方法に準じて行なうことができる。その他のLT拮抗薬も公知の方法により製造することができる。[毒性] プランルカスト水和物の毒性は極めて低いものであり、医薬品として使用するために十分安全であることが確認された。例えばプランルカスト水和物の急性毒性として、最小致死量は、マウス、ラット(いずれも雌雄)に対して経口または皮下投与した場合、2000mg/kg以上であった。[医薬品への適用] プランルカスト水和物は難聴(例えば、感音難聴(例えば、急性低音障害型感音難聴等)等)、耳鳴、耳閉感、およびめまい等の諸症状を改善する作用を有しており、メニエール病の予防および/または治療剤として有用である。 また、突発性難聴または発症時期不明の感音難聴が先行し、その数年後から10年以上後にメニエール病と類似の症状を発現する疾患として、遅発性内リンパ水腫が知られている。プランルカスト水和物はメニエール病に対して改善作用を有するため、遅発性内リンパ水腫の予防および/または治療剤としても有用であると考えられる。 本発明において、メニエール病の予防には、メニエール病の諸症状の発現抑制も含まれる。 本発明の予防および/または治療剤は1)有効成分の予防および/または治療効果の補完および/または増強、2)有効成分の動態・吸収改善、投与量の低減、および/または3)有効成分の副作用の軽減のために他の薬剤と組み合わせて、併用剤として投与してもよい。 LT拮抗薬と他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、また別々の製剤にして投与する形態をとってもよい。この別々の製剤にして投与する場合には、同時投与および時間差による投与が含まれる。また、時間差による投与は、LT拮抗薬を先に投与し、他の薬剤を後に投与してもよいし、他の薬剤を先に投与し、LT拮抗薬を後に投与してもかまわず、それぞれの投与方法は同じでも異なっていてもよい。 該他の薬剤は、低分子化合物であってもよく、また高分子の蛋白、ポリペプチド、ポリヌクレオチド(DNA、RNA、遺伝子)、アンチセンス、デコイ、抗体であるか、またはワクチン等であってもよい。他の薬剤の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、ロイコトリエン拮抗薬と他の薬剤の配合比は、投与対象の年齢および体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状、組み合わせなどにより適宜選択することができる。例えば、プランルカスト水和物1重量部に対し、他の薬剤を0.01乃至100重量部用いればよい。他の薬剤は以下に示す同種群および異種群から任意に1種以上を適宜の割合で組み合わせて投与してもよい。 該他の薬剤としては、例えば利尿薬、鎮暈薬、内耳循環改善薬、ビタミン薬、抗不安薬、制吐薬、抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬等が挙げられる。 利尿薬としては、例えばイソソルビド、アセタゾラミド、フロセミド等が挙げられる。鎮暈薬としては、例えば炭酸水素ナトリウム液、メシル酸ベタヒスチン、サリチル酸ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェニドール、塩酸クロルプロマジン、ペルフェナジン等が挙げられる。内耳循環改善薬としては、例えばメシル酸ベタヒスチン、アデノシン三リン酸ニナトリウム、カリジノゲナーゼ等が挙げられる。ビタミン薬としては、例えばメコバラミン等が挙げられる。抗不安薬としては、例えばクロルジアゼポキシド、オキサゾラム、ジアゼパム、ブロマゼパム、ロフラゼプ酸エチル、アルプラゾラム、ロラゼパム等が挙げられる。制吐薬としては、例えば塩酸メトクロプラミド、ドンペリドン、マレイン酸ペルフェナジン等が挙げられる。抗アレルギー薬としては、例えばクロモグリク酸ナトリウム、トラニラスト、アンレキサノクス、レピリナスト、イブジラスト、ペミロラストカリウム、ダザノラスト、ネドクロミル、クロモグリカート、イスラパファント、フマル酸ケトチフェン、塩酸アゼラスチン、オキサトミド、メキタジン、テルフェナジン、フマル酸エメダスチン、塩酸エピナスチン、エバスチン、塩酸セチリジン、塩酸オロパタジン、ロラタジン、フェキソフェナジン、塩酸オザグレル、イミトロダストナトリウム、セラトロダスト、ラマトロバン、ドミトロバンカルシウム水和物、KT−2−962、トシル酸スプラタスト等が挙げられる。抗ヒスタミン薬としては、例えばジメンヒドリナート等が挙げられる。 また、他の薬剤には、上記したメカニズムに基づいて、現在までに見出されているものだけでなく今後見出されるものも含まれる。 LT拮抗薬、またはLT拮抗薬と他の薬剤の併用剤(配合剤)を上記の目的で用いるには、通常、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。 例えば、プランルカスト水和物の投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、本発明の所望の効果が得られるよう個別具体的に投与すればよい。例えば、成人1日当たりの投与量として好ましくは約25mg〜約2500mg、より好ましくは約112.5mg〜約450mg、さらに好ましくは約225mg〜約450mgである。 プランルカスト水和物の投与方法としては経口投与が好ましく、投与回数としては、一日1回から数回、好ましくは1日1回から4回、さらに好ましくは1日1回から2回経口投与されるのが好ましい。また、1回当たり、1〜数個のカプセルで経口投与してもよく、好ましくは1回当たり、1〜2個のカプセルで経口投与するのが好ましく、最も好ましくはプランルカスト水和物を112.5mg含有するカプセル剤を、1回当たり2カプセル、1日2回投与するのが好ましい。 もちろん前記したように、投与量、投与方法、投与回数は種々の条件により変動するので、上記範囲より少なくても十分な場合もあるし、また範囲を越える場合もある。 LT拮抗薬、またはLT拮抗薬と他の薬剤の併用剤を投与する際には、経口投与のための内服用固形剤、内服用液剤および、非経口投与のための注射剤、外用剤、坐剤、点眼剤、吸入剤等として用いられる。 経口投与のための内服用固形剤には、例えば錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤等が含まれる。カプセル剤には、ハードカプセルおよびソフトカプセルが含まれる。 このような内服用固形剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質はそのままか、または添加剤と混合や造粒(例えば、攪拌造粒法、流動層造粒法、乾式造粒法、転動攪拌流動層造粒法等)され、常法に従って製剤化(例えば、カプセル充填、打錠等)して用いられる。添加剤は1種以上を適宜配合して用いてもよい。添加剤としては、例えば賦形剤(例えば、ラクトース、マンニトール、グルコース、微結晶セルロース、トウモロコシデンプン等)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム等)、分散剤(例えば、トウモロコシデンプン等)、崩壊剤(例えば、繊維素グリコール酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム等)、安定剤、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸等)、水溶性高分子(例えば、セルロース類(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース等)、合成高分子類(例えば、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等)等)、甘味剤(例えば、白糖、粉糖、ショ糖、果糖、ブドウ糖、乳糖、還元麦芽糖水アメ、粉末還元麦芽糖水アメ、ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖、ハチミツ、ソルビトール、マルチトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、アスパルテーム、サッカリン、サッカリンナトリウム等)が挙げられる。また、必要によりコーティング剤(例えば、白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート等)で被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。 経口投与のための内服用液剤は、薬剤的に許容される水剤、懸濁剤・乳剤、シロップ剤、用時溶解型製剤(例えば、ドライシロップ剤)、エリキシル剤等を含む。このような液剤においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる希釈剤(例えば、精製水、エタノールまたはそれらの混液等)に溶解、懸濁または乳化される。さらにこの液剤は、湿潤剤、懸濁化剤、乳化剤、甘味剤、風味剤、芳香剤、保存剤、緩衝剤等を含有していてもよい。また、内服用液剤には、上記内服用固形剤を溶液として服用する用時溶解型製剤(例えば、ドライシロップ剤)も含まれる。 非経口投与の中で、外用剤の剤形には、例えば、軟膏剤、ゲル剤、クリーム剤、湿布剤、貼付剤、リニメント剤、噴霧剤、吸入剤、スプレー剤、点眼剤、および点鼻剤等が含まれる。これらはひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、公知の方法または通常使用されている処方により製造、調製される。 軟膏剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、一つまたはそれ以上の活性物質を基剤に研和、または溶融させて製造、調製される。軟膏基剤は公知あるいは通常使用されているものから選択される。例えば、高級脂肪酸または高級脂肪酸エステル(例えば、アジピン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アジピン酸エステル、ミリスチン酸エステル、パルミチン酸エステル、ステアリン酸エステル、オレイン酸エステル等)、ロウ類(例えば、ミツロウ、鯨ロウ、セレシン等)、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステル等)、高級アルコール(例えば、セタノール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール等)、シリコン油(例えば、ジメチルポリシロキサン等)、炭化水素類(例えば、親水ワセリン、白色ワセリン、精製ラノリン、流動パラフィン等)、グリコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、マクロゴール等)、植物油(例えば、ヒマシ油、オリーブ油、ごま油、テレピン油等)、動物油(例えば、ミンク油、卵黄油、スクワラン、スクワレン等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選択される1種以上を混合して用いられる。さらに、保湿剤、保存剤、安定化剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。 ゲル剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させて製造、調製される。ゲル基剤は公知あるいは通常使用されているものから選択される。例えば、低級アルコール(例えば、エタノール、イソプロピルアルコール等)、ゲル化剤(例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、エチルセルロース等)、中和剤(例えば、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン等)、界面活性剤(例えば、モノステアリン酸ポリエチレングリコール等)、ガム類、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選択される1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。 クリーム剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融または乳化させて製造、調製される。クリーム基剤は公知あるいは通常使用されているものから選択される。例えば、高級脂肪酸エステル、低級アルコール、炭化水素類、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等)、高級アルコール(例えば、2−ヘキシルデカノール、セタノール等)、乳化剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、脂肪酸エステル類等)、水、吸収促進剤、かぶれ防止剤から選択される1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。 湿布剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、練合物とし支持体上に展延塗布して製造される。湿布基剤は公知あるいは通常使用されているものから選択される。例えば、増粘剤(例えば、ポリアクリル酸、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム、デンプン、ゼラチン、メチルセルロース等)、湿潤剤(例えば、尿素、グリセリン、プロピレングリコール等)、充填剤(例えば、カオリン、酸化亜鉛、タルク、カルシウム、マグネシウム等)、水、溶解補助剤、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選択される1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。 貼付剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物質を基剤に溶融させ、支持体上に展延塗布して製造される。貼付剤用基剤は公知あるいは通常使用されているものから選択される。例えば、高分子基剤、油脂、高級脂肪酸、粘着付与剤、かぶれ防止剤から選択される1種以上を混合して用いられる。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。 リニメント剤は公知または通常使用されている処方により製造される。例えば、ひとつまたはそれ以上の活性物を水、アルコール(例えば、エタノール、ポリエチレングリコール等)、高級脂肪酸、グリセリン、セッケン、乳化剤、懸濁化剤等から選択される1種以上に溶解、懸濁または乳化させて製造、調製される。さらに、保存剤、抗酸化剤、着香剤等を含んでいてもよい。 噴霧剤、吸入剤、およびスプレー剤は、一般的に用いられる希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。スプレー剤の製造方法は、例えば、米国特許第2,868,691号および同第3,095,355号に詳しく記載されている。また、エアゾル剤としても構わない。 非経口投与のための注射剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液および用時溶剤に溶解または懸濁して用いる固形の注射剤を包含する。注射剤は、ひとつまたはそれ以上の活性物質を溶剤に溶解、懸濁または乳化させて用いられる。溶剤として、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、エタノールのようなアルコール類等およびそれらの組み合わせが用いられる。さらにこの注射剤は、安定剤、溶解補助剤(グルタミン酸、アスパラギン酸、ポリソルベート80(登録商標)等)、懸濁化剤、乳化剤、無痛化剤、緩衝剤、保存剤等を含んでいてもよい。これらは最終工程において滅菌するか無菌操作法によって製造、調製される。また無菌の固形剤、例えば、凍結乾燥品を製造し、その使用前に無菌化または無菌の注射用蒸留水または他の溶剤に溶解して使用することもできる。 非経口投与のための吸入剤としては、エアゾル剤、吸入用粉末剤又は吸入用液剤が含まれ、当該吸入用液剤は用時に水又は他の適当な媒体に溶解又は懸濁させて使用する形態であってもよい。これらの吸入剤は公知の方法に準じて製造される。 例えば、吸入用液剤の場合には、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、着色剤、緩衝化剤(例えば、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム等)、等張化剤(例えば、塩化ナトリウム、濃グリセリン等)、増粘剤(例えば、カルボキシビニルポリマー等)、吸収促進剤等を必要に応じて適宜選択して調製される。 吸入用粉末剤の場合には、滑沢剤(例えば、ステアリン酸およびその塩等)、結合剤(例えば、デンプン、デキストリン等)、賦形剤(例えば、乳糖、セルロース等)、着色剤、防腐剤(例えば、塩化ベンザルコニウム、パラベン等)、吸収促進剤などを必要に応じて適宜選択して調製される。 吸入用液剤を投与する際には通常噴霧器(例えば、アトマイザー、ネブライザー等)が使用され、吸入用粉末剤を投与する際には通常粉末薬剤用吸入投与器が使用される。 非経口投与のためその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される直腸内投与のための坐剤および腟内投与のためのペッサリー等が含まれる。 本発明によって、効果的なメニエール病の予防および/または治療剤を提供することができる。 以下、実施例(臨床薬理試験)によって本発明を詳述するが、本発明をよく理解するためのものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。 メニエール病患者19例を対象に、プランルカスト水和物(商品名:オノンカプセル)を450mg/日(112.5mg含有カプセルを朝食後2カプセルおよび夕食後2カプセル)で3週間以上(最大24週間)投与し、有効性を確認した。有効性(薬効)評価は、眼振検査および聴力検査を中心に、自覚症状(回転性のめまい、耳鳴、耳閉感、難聴等)及び聴力障害(平均聴力、4分法)を参考として、総合的に判断した。その結果、メニエール病患者19例中、17例(89.5%)で有効性が認められた。有効性の内訳として、自覚症状は19例中15例(78.9%)で、聴力障害は19例中15例(78.9%)で有効であった。また、めまい(回転性のめまい又はふらつき)の症状を有する患者に対する有効率は100%(6例中6例で有効)であった。 上記の結果から、プランルカスト水和物をメニエール病患者に投与することで、めまいの改善に加え、既存薬(利尿剤であるイソソルビド等)で有効性を示しにくいとされる聴力障害、耳鳴および耳閉感等に対しても、改善効果を有することが示唆された。本結果より、プランルカスト水和物はメニエール病の治療剤として有効であることが明らかとなった。 左耳閉塞感を有する急性低音障害型感音難聴の患者に、プランルカスト水和物(商品名:オノンカプセル)を450mg/日(112.5mg含有カプセルを朝食後2カプセルおよび夕食後2カプセル)で2ヶ月間投与し、主訴である聴力に対する有効性を検討した。なお、患者の選択は厚生労働省急性高度難聴研究班の診断基準試案(Audiology Japan.,45,161−166(2002)参照)に準じて行った。 薬効評価は、厚生労働省急性高度難聴研究班の効果判定基準(Audiology Japan.,45,161−166(2002)参照)に基づき、低音域3周波数(125、250、500Hz)の聴力レベルがいずれも20dB以内に戻ったもの、あるいは健側聴力と同程度まで回復したものを治癒、低音域3周波数の平均聴力レベルが10dB以上回復し、かつ治癒に至らないものを改善、低音域3周波数の平均聴力レベルが10dB未満のものを不変、上記以外のものを悪化とした。 その結果、プランルカスト水和物は投与1週間以内に自覚症状や聴力の改善傾向が見られた。その後、表1に示すように、プランルカスト水和物の投与1ヶ月後には平均聴力レベルが改善(平均聴力レベルが19dB回復)し、さらに2ヶ月後において、健側聴力と同程度まで回復し、治癒に至った。 これらのことから、急性低音障害型感音難聴の患者に対するプランルカスト水和物の聴力改善作用が明らかとなった。[製剤例]製剤例1:カプセル剤の製造 プランルカスト水和物(40kg)、乳糖(19kg)および添加剤(適量)を常法に従って噴霧乾燥造粒し、造粒物1g中、プランルカスト水和物を625mg含有する造粒物を得た。得られた造粒物を1カプセル中、プランルカスト水和物の含量が112.5mgになるように3号カプセルに常法に従って充填することにより、プランルカスト水和物を含有するカプセル剤を得た。 プランルカスト水和物はメニエール病に対して予防および/または治療作用を有し、該疾患の諸症状(難聴、耳鳴、耳閉感およびめまい等)の改善剤として非常に有用である。ロイコトリエン拮抗薬を含有してなるメニエール病の予防および/または治療剤。メニエール病が蝸牛型メニエール病である請求の範囲第1項記載の予防および/または治療剤。ロイコトリエン拮抗薬がプランルカスト水和物である請求の範囲第1項記載の予防および/または治療剤。ロイコトリエン拮抗薬がモンテルカストナトリウムまたはザフィルルカストである請求の範囲第1項記載の予防および/または治療剤。難聴、耳鳴、耳閉感およびめまいから選択される1種以上の症状の改善剤である請求の範囲第1項記載の予防および/または治療剤。難聴が急性低音障害型感音難聴である請求の範囲第5項記載の予防および/または治療剤。プランルカスト水和物の1日当たりの投与量が112.5mg〜450mgである請求の範囲第3項記載の予防および/または治療剤。1日当たりの投与量が112.5mg、225mgまたは450mgである請求の範囲第7項記載の予防および/または治療剤。1回当たり225mgを1日2回投与することを特徴とする請求の範囲第7項記載の予防および/または治療剤。112.5mgを含有するカプセル剤を1回当たり2カプセル、1日2回投与することを特徴とする請求の範囲第9項記載の予防および/または治療剤。請求の範囲第1項記載のメニエール病の予防および/または治療剤と、利尿薬、鎮暈薬、内耳循環改善薬、ビタミン薬、抗不安薬、制吐薬、抗アレルギー薬および抗ヒスタミン薬から選択される1種以上とを組み合わせてなる医薬。プランルカスト水和物を含有してなるメニエール病の予防および/または治療剤。プランルカスト水和物の1日当たりの投与量が225mgまたは450mgであり、難聴、耳鳴、耳閉感およびめまいから選択される1種以上の症状の改善剤である請求の範囲第12項記載の予防および/または治療剤。ロイコトリエン拮抗薬の有効量を哺乳動物に投与することを特徴とする、哺乳動物におけるメニエール病の予防および/または治療方法。メニエール病の予防および/または治療剤を製造するためのロイコトリエン拮抗薬の使用。プランルカスト水和物を含有してなる、難聴、耳鳴、耳閉感およびめまいから選択される1種以上の症状の改善剤。難聴が急性低音障害型感音難聴である請求の範囲第16項記載の改善剤。 本発明は、ロイコトリエン拮抗薬(例えば、プランルカスト水和物)を有効成分として含有するメニエール病の予防および/または治療剤に関する。 ロイコトリエン拮抗薬(例えば、プランルカスト水和物)は難聴、耳鳴、耳閉感およびめまい等の諸症状を改善する優れた作用を有しており、メニエール病の予防および/または治療剤として有用である。【選択図】無


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