生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_MRL/lprマウスを用いた抗体の作製
出願番号:2004534161
年次:2010
IPC分類:C07K 16/28,C12N 15/09


特許情報キャッシュ

大泉 厳雄 斉藤 幹良 JP 4571496 特許公報(B2) 20100820 2004534161 20030904 MRL/lprマウスを用いた抗体の作製 中外製薬株式会社 000003311 平木 祐輔 100091096 藤田 節 100118773 田中 夏夫 100111741 大泉 厳雄 斉藤 幹良 JP PCT/JP02/08998 20020904 20101027 C07K 16/28 20060101AFI20101007BHJP C12N 15/09 20060101ALI20101007BHJP JPC07K16/28C12N15/00 A C12N15/00-15/90 GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq SwissProt/PIR/GeneSeq PubMed JSTPlus(JDreamII) BIOSIS/WPI(DIALOG) 特開平07−076600(JP,A) 国際公開第96/029350(WO,A1) Genomics,1997年,vol.45,p.48-58 Veugelers M,Mus musculus glypican-3 (Gpc3) mRNA, complete cds,GenBank: AF185614 [on line],1999年,[検索日 2009.06.03], <URL: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/5919210> 5 JP2003011319 20030904 WO2004022754 20040318 18 20060823 山中 隆幸 本発明は、自己免疫疾患非ヒト動物を用いた抗体の作製法に関する。本発明は、具体的には、自己免疫疾患を発症する非ヒト動物を用いて、該動物とヒトとでアミノ酸配列相同性の高いタンパク質に対する抗体を作製する方法に関する。本発明の対象とするタンパク質としてはグリピカン3(GPC3)が挙げられる。 ヒト由来タンパク質に対する抗体は、病気の診断、治療等広い分野で利用されている。ヒト由来タンパク質に対する抗体を得る最も簡便な方法は、ヒト由来タンパク質を非ヒト動物に抗原として投与することである。該ヒト由来タンパク質は、非ヒト動物に非自己と認識され免疫反応が生じ該動物において抗体産生が誘発される。該非ヒト動物がもともと有している自己タンパク質は免疫寛容により非自己とは認識されないので免疫反応を引き起こすことはなく該タンパク質に対する抗体も産生されることはない。 抗原となるタンパク質は5、6残基のアミノ酸からなるエピトープ(抗原決定基)を有し、エピトープが抗原を投与した動物中で認識され該エピトープに対して抗体が産生される。エピトープの形成はタンパク質の立体構造の影響も受ける。 タンパク質の中には、進化の過程でアミノ酸配列が保存され異種動物間でアミノ酸配列の相同性の高いものがある。異種動物間でアミノ酸配列の相同性が高いタンパク質は立体構造も類似しているので、エピトープ構造も保存される。従って、異なる動物種間でアミノ酸配列の相同性の高いタンパク質において、ある種由来のタンパク質を別の動物種に投与しても非自己と認識されないので、抗体も産生されず、容易に抗体をえることはできない。 ヒトとマウス等の非ヒト動物間でアミノ酸配列相同性の高いタンパク質は多数あるが、例えばグリピカンファミリーに属するタンパク質が挙げられる。 グリピカンファミリーは、細胞表面上に存在するヘパラン硫酸プロテオグリカンの新しいファミリー報告されている。現在までのところ、グリピカンファミリーのメンバーとして、5種類のグリピカン(グリピカン1、グリピカン2、グリピカン3、グリピカン4およびグリピカン5)が存在することが報告されている。このファミリーのメンバーは、均一なサイズ(約60kDa)のコアタンパク質を持ち、特異的でよく保持されたシステインの配列を共有しており、グリコシルフォスファチジルイノシトール(GPI)アンカーにより細胞膜に結合している。このうちグリピカン3(GPC3)は、発生における細胞分裂やそのパターンの制御に深く関わっていることが知られており、またGPC3遺伝子が肝癌細胞において高発現しており、GPC3遺伝子が癌マーカーとして利用できる可能性があることが知られている。このような特徴を有するGPC3に対する抗体が得られれば、癌の診断、研究に有用であると思われる。 しかし、GPC3はマウスとヒトでアミノ酸レベルで94%という極めて高い相同性を示すことから、前述のような理由で通常のBalb/cマウス等への免疫では異物として認識されにくく抗体を得難い可能性がある。従って、GPC3を始めとしたヒトと非ヒト動物の間でアミノ酸配列の相同性が高いタンパク質について、抗体を容易に効率的に作製する系が望まれていた。 本発明は、自己免疫疾患を発症する動物を用いてヒトとマウス等の非ヒト動物間でアミノ酸配列相同性の高いタンパク質に対する抗体を作製する方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、ヒトとマウスでアミノ酸配列相同性が高いGPC3タンパク質に対する抗体を、自己免疫疾患を発症するマウスを用いて作成する方法を提供することを目的とする。 本発明者らは、ヒトと非ヒト動物間でアミノ酸配列相同性が高いタンパク質であって、ヒト由来の該タンパク質を非ヒト動物に投与しても抗体を産生しにくいタンパク質であっても、自己に対して免疫反応が生じる自己免疫疾患を発症している非ヒト動物に投与したならば、該非ヒト動物内で前記タンパク質に対する抗体が産生され得るであろうと考え鋭意検討を行った。例えば、自己免疫疾患モデルであるMRL/lprマウスは自己抗体を産生することが知られている(The genetics of autoantibody production in MRL/lpr lipus mice Eisenberg RA et al.Clin Exp Rheumatol 1989 Sep−Oct;7 Suppl 3:S35−40、Hidden autoantibodies against common serum proteins in murine systemic lupus erythematosus.Detection by in vitro plaque−forming cell assay.Cohen PL.et al.J Exp Med 1985 Junl;161(6):1587−92、Lpr and gld:single gee models of systemic autoimmunity and lymphoproliferative disease.Cohen PL.et al.Annu Rev Immunol 1991;9:243−69、Establishment of Monoclonal Anti−Retroviral gp70 Autoantibodies from MRL/lpr Lupus Mice and Induction of Glomerular gp70 Deposision and Pathology by Transfer into Non−Autoimmune Mice.Nobutada Tabata,J of Virology May 2000;Vol 74:9:4116−26)。従って、MRL/lprマウス等の自己免疫疾患モデルマウスを用いれば、マウスと他の種でアミノ酸配列の相同性の低いタンパク質抗原はもちろんのこと、マウス由来の抗原やGPC3のようにマウスとヒトでアミノ酸レベルで非常に高い相同性を有するタンパク質抗原に対しても効率良く抗体を作製できる可能性があると考えた。 本発明者らは、MRL/lprマウスを用いた抗体作製の有用性を検証する目的でヒトGPC3を免疫原としてMRL/lprマウスとBalb/cマウスへの免疫、抗体作製を行なった。その結果、MRL/lprマウスではBalb/cマウスに比較してOD値の高い陽性ウェルが約40倍多く得られること、アイソタイプもバラエティーに富んでいること、抗体の抗原親和性も約100倍高いことを見出した。従って、マウスと他の種でタンパク質相同性の低い抗原はもちろんのこと、GPC3のようにマウスとヒトでアミノ酸レベルで非常に高い相同性を有する抗原に対する抗体を取得するために、MRL/lprマウスに免疫して抗体を作製することは非常に有効であることが判明し、本発明を完成させるに至った。 すなわち、本発明は(1) 自己免疫疾患を発症する非ヒト動物をグリピカンタンパク質で免疫することを含むグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法、(2) 自己抗体産生非ヒト動物をグリピカンタンパク質で免疫することを含むグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法、(3) 自己免疫疾患を発症する非ヒト動物又は自己抗体産生非ヒト動物が、Fas機能欠損非ヒト動物である(1)または(2)のグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法、(4) 非ヒト動物がマウスである(3)のグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法、(5) マウスがMRL/lprマウスである(4)のグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法、(6) グリピカンタンパク質がグリピカン3である(1)から(5)のいずれかのグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法、(7) Fas機能欠損非ヒト動物を抗原で免疫することを特徴とする抗体の作製方法、(8) 非ヒト動物がマウスである(7)の抗体の作製方法、(9) マウスがMRL/lprマウスである(8)の抗体の作製方法、(10) 抗原となるタンパク質が、ヒトとマウスで高いアミノ酸配列の相同性を有している、(7)から(9)のいずれかの抗体の作製方法、(11) アミノ酸配列の相同性が90%以上である、(10)の抗体の作製方法、および(12) アミノ酸配列の相同性が94%以上である(11)の抗体の作製方法である 以下、本発明について詳細に説明する。 本発明において自己免疫疾患とは、自己抗体によってひき起こされる疾患のことをいう。自己抗体によってひき起こされる疾患は、自己抗体単独でひき起こされる疾患のみでなく、自己抗体と対応抗原との複合体物などの自己抗体と他の物質の複合体によってひき起こされる疾患も含まれる。又、自己抗体の病因性が明らかな疾患のみでなく、自己抗体の存在が病変の成立と密接に関係している疾患も含まれる。自己免疫疾患の具体的な例としては、自己免疫性肝炎、自己免疫性甲状腺炎、自己免疫性水疱症、自己免疫性副腎皮質炎、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性血小板減少性紫斑病、自己免疫性萎縮性胃炎、自己免疫性好中球減少症、自己免疫性精巣炎、自己免疫性脳脊髄炎、自己免疫性レセプター病、自己免疫不妊、リウマチ、クローン病、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、バセドウ病、若年性糖尿病、アジソン病、重症筋無力症、水晶体性ブドウ膜炎、などを挙げることができる。本発明の自己免疫疾患を発症する非ヒト動物は、自己免疫疾患の1つ以上を発症していればよく、自己免疫疾患の種類は特に限定されない。 又、本発明の抗体作製方法において、免疫に用いる非ヒト動物は、自己免疫疾患を発症している非ヒト動物だけでなく、正常非ヒト動物と比較して自己抗体を過剰に産生する非ヒト動物を用いることも可能である。 さらに、通常は自己抗体を産生しない正常非ヒト動物(例えば、Balb/cマウスなど)に、LPSやデキストランサルフェートなどのポリクローナルBセルアクチベーターを投与するなどして、自己抗体を産生する状態にした非ヒト動物を用いることも可能である。 自己免疫疾患を発症する非ヒト動物又は自己抗体を産生する非ヒト動物の好ましい例として、免疫調節機構に異常のある非ヒト動物、例えばFas遺伝子に変異が入りFas機能が欠損している非ヒト動物を挙げることができる。FasはNGF/TNFレセプターファミリーに属する細胞膜貫通型タンパク質で、アポトーシス誘導シグナルを伝達する受容体分子である。通常、自己抗原に反応するB細胞が自己抗原に特異的なT細胞に遭遇するとT細胞表面のFasリガンドがB細胞表面のFas(CD95)に結合し、自己抗原反応B細胞にアポトーシスが誘導されるが、Fasに変異がある場合にはこのメカニズムが働かないため、自己抗原に反応し自己抗体を産生するB細胞が生き残るようになり、自己抗体を過剰に産生するようになる。 又、Fas機能欠損非ヒト動物以外に、例えば、Fasリガンド遺伝子に変異が入ったFasリガンド欠損非ヒト動物を用いることもできる。 Fas機能欠損非ヒト動物の具体的な例としては、MRL/lprマウスなどを挙げることができる。Fas遺伝子が突然変異したlprマウス(MRL/lprマウス)は一般的に異常なT細胞の蓄積と全身性エリテマトーデス様の自己免疫疾患を発症する。 Fasリガンド欠損非ヒト動物の具体的な例としては、MRL/gldマウスなどを挙げることができる。 Fas機能欠損マウスやFasリガンド欠損マウスなどは市販されているので、当業者は容易にそれらを入手することが可能である。 上記Fas又はFasリガンド欠損非ヒト動物以外にも、例えば、突然変異常染色体劣性遺伝子lpr(lymphoproliferation)やgldなどを入れたマウス(例えば、正常マウスやMRL/Mp−+/+マウス(MRL/nマウス)にlprを加えたマウスなど)、NZB/NZW F1マウス、BXSB/MpJマウス、B/WF1マウス、BXSBマウス、SL/Niマウスなどを用いることができる。 又、ジーンターゲッティング法などを用いて、例えば以下の方法により、FasやFasリガンドの発現を人為的に抑制したマウスを作製することも可能である。 まず、マウスからFas(又はFasリガンド)遺伝子のエクソン部分を含むDNAを単離し、このDNA断片に適当なマーカー遺伝子を挿入し、ターゲッティングベクターを構築する。その後、該ターゲッティングベクターをエレクトロポレーション法などによりマウスES細胞株に導入し、相同組換えを生じた細胞株を選抜する。挿入するマーカー遺伝子としては、ネオマイシン耐性遺伝子などの抗生物質耐性遺伝子が好ましい。抗生物質耐性遺伝子を挿入した場合には、抗生物質を含む培地で培養するだけで相同組換えを生じた細胞株を選抜することができる。得られたES細胞株をマウス胚盤葉にインジェクションしキメラマウスを得ることができる。このキメラマウスを交配させることにより、Fas(又はFasリガンド)遺伝子の遺伝子対の一方を不活性化したマウスを得ることができる。さらに、該マウスを交配させることにより、Fas(又はFasリガンド)遺伝子の遺伝子対の双方を不活性化したマウスを得ることができる。 本発明の非ヒト動物としては、例えば、サル、ブタ、イヌ、ラット、マウス、ウサギなどを挙げることができるが、好ましくはラット、マウス、ハムスターなどのげっ歯類であり、特に好ましいのはマウスである。 本発明においては、いかなるタンパク質も抗原として用いることができるが、抗原となるタンパク質が、該抗原タンパク質に対応する免疫非ヒト動物のホモログタンパク質とアミノ酸配列レベルで高い相同性を有していることが好ましい。 高い相同性を有するとは、アミノ酸配列において少なくとも65%以上の相同性を有していることを意味し、好ましくは75%以上の相同性を有し、さらに好ましくは90%以上の相同性を有し、特に好ましくは94%以上の相同性を有する。タンパク質の相同性を決定するための配列の最適アラインメントは様々なアルゴリズムを使って実施することができ、例えば、Wilbur,W.J.and Lipman,D.J.;Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1983)80,726−730のアルゴリズム、SmithおよびWaterman,1981,Adv.Appl.Math 2:482の局所相同性アルゴリズム、NeedlemanおよびWunsch,1970,J.Mol.Biol.48:443の相同性アラインメントアルゴリズム、PearsonおよびLipman,1988,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:2444の類似性検索法、およびこれらのアルゴリズムのコンピューター実行プログラム(Wisconsin Genetics Soft Package(Genetics Computer Group,Madison,WI,U.S.A.)のGAP、BESTFIT、FASTAおよびTFASTAなど)がある。配列アラインメントは、Altschulら,1990,J.Mol.Biol.215:403−10(開示されたデフォルト設定を用いる)に記載されたBLASTアルゴリズムを用いて実施することもできる。BLAST解析を実施するためのソフトウエアは、National Center for Biotechnology Information(国立生物技術情報センター;http://www.ncbi.nlm.gov/)から利用可能である。BLASTアルゴリズムは、最初にデータベース配列中の長さWの短いワードとアラインメントしたときに、一致するかまたは任意の正値の閾値スコアTを満たすクエリー配列中の同じ長さの短いワードを確認することによって、高スコア配列ペア(HSP)を同定することを含む。Tは近傍ワードスコア閾値(neighbourhood word score threshold)と呼ばれる。最初の近傍ワードヒットはより長いHSPを見出す検索を開始するためのシーズとして機能する。ワードヒットを、それぞれの配列に沿って、累積アラインメントスコアが増加しうる限り両方向に伸長させる。それぞれの方向のワードヒットの伸長は、次のパラメーターが適合したときに停止する:累積アラインメントスコアが最大達成値から量Xだけ落ちた;1以上の負スコアの残基アラインメントが蓄積して、累積スコアがゼロ以下になった;またはいずれの配列も末端に到達した。BLASTアルゴリズムパラメーターW、TおよびXはアラインメントの感度と速度を決定する。BLASTプログラムは、両鎖の核酸比較に対して、デフォルトとしてワードの長さ(W)=11、BLOSUM62スコアリングマトリックス(HenikoffおよびHenikoff,1992,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:10915−10919)アラインメント(B)=50、期待値(E)=10(他の実施形態においては1または0.1または0.01または0.001または0.0001に変えてもよい;0.1より遥かに高いE値は機能的に類似した配列を同定し得ないが、短い類似性領域に対してはより低い有意度、0.1と10の間のE値を用いてヒットを判定するのが有用である)、M=5、N=4を使用しうる。タンパク質の比較に関しては、BLASTPを次のデフォルトを用いて使用しうる:G=11(ギャップを空けるコスト);E=1(ギャップを拡げるコスト);E=10(期待値、この設定では、規定したアラインメントスコアSと等しいかより優れたスコアをもつ10ヒットが、検索対象と同じサイズのデータベース中で偶然に起こると期待される;E値を増加または減少して検索のストリンジェンシーを変えることができる);およびW=3(ワードサイズ、デフォルトはBLASTNに対して11、その他のblastプログラムに対して3)。 BLOSUMマトリックスはアラインメントの各位置に対する確率スコアを割当てるが、その割当は、関連タンパク質内のコンセンサスブロック間の置換が起こる頻度が分かっているのでその頻度に基づく。BLOSUM62(ギャップ存在コスト=11;残基ギャップ当たりコスト=1;λ比=0.85)置換マトリックスをBLAST2.0のデフォルトで使う。様々な他のマトリックスを、BLOSM62の代わりに使ってもよく、例えばPAM30(9,1,0.87);PAM70(10,1,0.87)、BLOSUM80(10,1,0.87)、BLOSUM62(11,1,0.82)およびBLOSUM45(14,2,0.87)が挙げられる。BLASTアルゴリズムを使う2つの配列間の統計的類似性の1つの基準は、最小和確率(P(N))であり、これは2つのヌクレオチドまたはアミノ酸配列の間に一致が偶然起り得る確率を示す。本発明の他の実施形態においては、試験配列と比較して最小和確率が約1より低い、好ましくは約0.1より低い、さらに好ましくは0.01より低い、そして最も好ましくは約0.001より低い場合には、実質的に同一であると考えられる。 相同性の高いタンパク質の例としては、グリピカンファミリーを挙げることができる。グリピカンファミリーは、グリピカン1、グリピカン2、グリピカン3、グリピカン4、グリピカン5などから構成される(Trends in Glycoscience and Glycotechnology,Vol.10,No.52,(March 1998)pp.145−152)。グリピカンファミリーの中でも、特にグリピカン3タンパク質が好ましい。 抗体は、ポリクローナル抗体でもモノクローナル抗体でもよいが、モノクローナル抗体が望ましい。 感作抗原による動物の免疫は、公知の方法に従って行われる。例えば、一般的方法として、感作抗原を哺乳動物の腹腔内または皮下に注射することにより行われる。具体的には、感作抗原をPBS(Phosphate−Buffered Saline)や生理食塩水等で適当量に希釈、懸濁したものに所望により通常のアジュバント、例えばフロイント完全アジュバントを適量混合し、乳化後、哺乳動物に4〜21日毎に数回投与する。また、感作抗原免疫時に適当な担体を使用することもできる。特に分子量の小さい部分ペプチドを感作抗原として用いる場合には、アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン等の担体タンパク質と結合させて免疫することが望ましい。 このように哺乳動物を免疫し、血清中に所望の抗体レベルが上昇するのを確認した後に、哺乳動物から免疫細胞を採取し、細胞融合に付されるが、好ましい免疫細胞としては、特に脾細胞が挙げられる。 前記免疫細胞と融合される他方の親細胞として、哺乳動物のミエローマ細胞を用いる。このミエローマ細胞は、公知の種々の細胞株、例えば、P3(P3x63Ag8.653)(J.Immnol.(1979)123,1548−1550)、P3x63Ag8U.1(Current Topics in Microbiology and Immunology(1978)81,1−7)、NS−1(Kohler.G.and Milstein,C.Eur.J.Immunol.(1976)6,511−519)、MPC−11(Margulies.D.H.et al.,Cell(1976)8,405−415)、SP2/0(Shulman,M,etal.,Nature(1978)276,269−270)、F0(de St.Groth,S.F.et al.,J.Immunol.Methods(1980)35,1−21)、S194(Trowbridge,I.S.J.Exp.Med.(1978)148,313−323)、R210(Galfre,G.et al.,Nature(1979)277,131−133)等が好適に使用される。 抗原で免疫する動物として、MRL/lprマウスを選択した時もこれらのミエローマ細胞のいずれも用いることができる。 前記免疫細胞とミエローマ細胞との細胞融合は、基本的には公知の方法、たとえば、ケーラーとミルステインらの方法(Kohler.G.and Milstein,C.、Methods Enzymol.(1981)73,3−46)等に準じて行うことができる。 より具体的には、前記細胞融合は、例えば細胞融合促進剤の存在下に通常の栄養培養液中で実施される。融合促進剤としては、例えばポリエチレングリコール(PEG)、センダイウイルス(HVJ)等が使用され、更に所望により融合効率を高めるためにジメチルスルホキシド等の補助剤を添加使用することもできる。免疫細胞とミエローマ細胞との使用割合は任意に設定することができる。例えば、ミエローマ細胞に対して免疫細胞を1〜10倍とするのが好ましい。前記細胞融合に用いる培養液としては、例えば、前記ミエローマ細胞株の増殖に好適なRPMI1640培養液、MEM培養液、その他、この種の細胞培養に用いられる通常の培養液が使用可能であり、さらに、牛胎児血清(FCS)等の血清補液を併用することもできる。 細胞融合は、前記免疫細胞とミエローマ細胞との所定量を前記培養液中でよく混合し、予め37℃程度に加温したPEG溶液(例えば平均分子量1000〜6000程度)を通常30〜60%(w/v)の濃度で添加し、混合することによって目的とする融合細胞(ハイブリドーマ)を形成する。続いて、適当な培養液を逐次添加し、遠心して上清を除去する操作を繰り返すことによりハイブリドーマの生育に好ましくない細胞融合剤等を除去する。 このようにして得られたハイブリドーマは、通常の選択培養液、例えばHAT培養液(ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジンを含む培養液)で培養することにより選択される。上記HAT培養液での培養は、目的とするハイブリドーマ以外の細胞(非融合細胞)が死滅するのに十分な時間(通常、数日〜数週間)継続する。ついで、通常の限界希釈法を実施し、目的とする抗体を産生するハイブリドーマのスクリーニングおよび単一クローニングを行う。 目的とする抗体のスクリーニングおよび単一クローニングは、公知の抗原抗体反応に基づくスクリーニング方法で行えばよい。例えば、ポリスチレン等でできたビーズや市販の96ウェルのマイクロタイタープレート等の担体に抗原を結合させ、ハイブリドーマの培養上清と反応させ、担体を洗浄した後に酵素標識第2次抗体等を反応させることにより、培養上清中に感作抗原と反応する目的とする抗体が含まれるかどうか決定できる。目的とする抗体を産生するハイブリドーマを限界希釈法等によりクローニングすることができる。この際、抗原としては、GPC3のN端ペプチドまたはその断片をスクリーニング用抗原として用いればよい。さらに、本発明の方法により得られた抗体を基に、キメラ抗体、ヒト型化抗体などの人為的に改変した遺伝子組換え型抗体や、抗体断片、抗体修飾物などを作製することが可能である。 又、本発明の方法により得られたハイブリドーマから、抗体遺伝子をクローニングし、適当なベクターに組み込んで、これを宿主に導入すれば、組換え型抗体を作製することができる(例えば、Vandamme,A.M.et al.,Eur.J.Biochem.(1990)192,767−775,1990参照)。 具体的には、抗体を産生するハイブリドーマから、抗体の可変(V)領域をコードするmRNAを単離する。mRNAの単離は、公知の方法、例えば、グアニジン超遠心法(Chirgwin,J.M.et al.,Biochemistry(1979)18,5294−5299)、AGPC法(Chomczynski,P.et al.,Anal.Biochem.(1987)162,156−159)等により行って全RNAを調製し、mRNA Purification Kit(Pharmacia製)等を使用して目的のmRNAを調製する。また、QuickPrep mRNA Purification Kit(Pharmacia製)を用いることによりmRNAを直接調製することもできる。 得られたmRNAから逆転写酵素を用いて抗体V領域のcDNAを合成する。cDNAの合成は、AMV Reverse Transcriptase First−strand cDNA Synthesis Kit(生化学工業社製)等を用いて行う。また、cDNAの合成および増幅を行うには、5’−Ampli FINDER RACE Kit(Clontech製)およびPCRを用いた5’−RACE法(Frohman,M.A.et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1988)85,8998−9002、Belyavsky,A.et al.,Nucleic Acids Res.(1989)17,2919−2932)等を使用することができる。 得られたPCR産物から目的とするDNA断片を精製し、ベクターDNAと連結する。さらに、これより組換えベクターを作製し、大腸菌等に導入してコロニーを選択して所望の組換えベクターを調製する。そして、目的とするDNAの塩基配列を公知の方法、例えば、ジデオキシヌクレオチドチェインターミネーション法等により確認する。 目的とする抗体のV領域をコードするDNAを得たのち、これを、所望の抗体定常領域(C領域)をコードするDNAを含有する発現ベクターへ組み込む。 抗体遺伝子は発現制御領域、例えば、エンハンサー、プロモーターの制御のもとで発現するよう発現ベクターに組み込む。次に、この発現ベクターにより、宿主細胞を形質転換し、抗体を発現させる。 抗体遺伝子の発現は、抗体重鎖(H鎖)または軽鎖(L鎖)をコードするDNAを別々に発現ベクターに組み込んで宿主細胞を同時形質転換させてもよいし、あるいはH鎖およびL鎖をコードするDNAを単一の発現ベクターに組み込んで宿主細胞を形質転換させてもよい(WO 94/11523号公報参照)。 また、組換え型抗体の産生には上記宿主細胞だけではなく、トランスジェニック動物を使用することができる。例えば、抗体遺伝子を、乳汁中に固有に産生されるタンパク質(ヤギβカゼインなど)をコードする遺伝子の途中に挿入して融合遺伝子として調製する。抗体遺伝子が挿入された融合遺伝子を含むDNA断片をヤギの胚へ注入し、この胚を雌のヤギへ導入する。胚を受容したヤギから生まれるトランスジェニックヤギまたはその子孫が産生する乳汁から所望の抗体を得る。また、トランスジェニックヤギから産生される所望の抗体を含む乳汁量を増加させるために、適宜ホルモンをトランスジェニックヤギに使用してもよい(Ebert,K.M.et al.,Bio/Technology(1994)12,699−702)。 人為的に改変した遺伝子組換え型抗体、例えば、キメラ抗体、ヒト型化(Humanized)抗体は既知の方法を用いて製造することができる。 キメラ抗体は、前記のようにして得た抗体V領域をコードするDNAをヒト抗体C領域をコードするDNAなどと連結し、これを発現ベクターに組み込んで宿主に導入し産生させることにより得られる。 ヒト型化抗体は、再構成(reshaped)ヒト抗体とも称され、これは、ヒト以外の哺乳動物、例えばマウス抗体の相補性決定領域(CDR;complementarity determining region)をヒト抗体の相補性決定領域へ移植したものであり、その一般的な遺伝子組換え手法も知られている(欧州特許出願公開番号EP 125023号公報、WO 96/02576号公報参照)。 具体的には、本発明の方法により得られた非ヒト動物由来抗体(例えばマウス抗体)のCDRとヒト抗体のフレームワーク領域(framework region;FR)とを連結するように設計したDNA配列を、CDR及びFR両方の末端領域にオーバーラップする部分を有するように作製した数個のオリゴヌクレオチドをプライマーとして用いてPCR法により合成する(WO98/13388号公報に記載の方法を参照)。 CDRを介して連結されるヒト抗体のフレームワーク領域は、相補性決定領域が良好な抗原結合部位を形成するものが選択される。必要に応じ、再構成ヒト抗体の相補性決定領域が適切な抗原結合部位を形成するように、抗体の可変領域におけるフレームワーク領域のアミノ酸を置換してもよい(Sato,K.et al.,Cancer Res.(1993)53,851−856)。 キメラ抗体及びヒト型化抗体のC領域には、ヒト抗体のものが使用され、例えばH鎖では、Cγ1、Cγ2、Cγ3、Cγ4を、L鎖ではCκ、Cλを使用することができる。また、抗体またはその産生の安定性を改善するために、ヒト抗体C領域を修飾してもよい。 キメラ抗体は、非ヒト動物由来抗体の可変領域とヒト抗体由来の定常領域とからなる。一方、ヒト型化抗体は、非ヒト動物由来抗体の相補性決定領域と、ヒト抗体由来のフレームワーク領域およびC領域とからなる。ヒト型化抗体はヒト体内における抗原性が低下されているため、治療目的などでヒトに投与する場合に有用である。 本発明の方法により得られた抗体から、抗体の断片又はその修飾物を作製することも可能である。例えば、抗体の断片としては、Fab、F(ab’)2、Fv、1個のFabと完全なFcを有するFab/c、またはH鎖若しくはL鎖のFvを適当なリンカーで連結させたシングルチェインFv(scFv)が挙げられる。具体的には、抗体を酵素、例えばパパイン、ペプシンで処理し抗体断片を生成させるか、または、これら抗体断片をコードする遺伝子を構築し、これを発現ベクターに導入した後、適当な宿主細胞で発現させる(例えば、Co,M.S.et al.,J.Immunol.(1994)152,2968−2976、Better,M.& Horwitz,A.H.Methods in Enzymology(1989)178,476−496,Academic Press,Inc.、Plueckthun,A.& Skerra,A.Methods in Enzymology(1989)178,476−496,Academic Press,Inc.、Lamoyi,E.,Methods in Enzymology(1989)121,652−663、Rousseaux,J.et al.,Methods in Enzymology(1989)121,663−669、Bird,R.E.et al.,TIBTECH(1991)9,132−137参照)。 scFvは、抗体のH鎖V領域とL鎖V領域とを連結することにより得られる。このscFvにおいて、H鎖V領域とL鎖V領域は、リンカー、好ましくはペプチドリンカーを介して連結される(Huston,J.S.et al.、Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.(1988)85,5879−5883)。V領域を連結するペプチドリンカーとしては、例えばアミノ酸12〜19残基からなる任意の一本鎖ペプチドが用いられる。 scFvをコードするDNAは、前記抗体のH鎖またはH鎖V領域をコードするDNA、およびL鎖またはL鎖V領域をコードするDNAのうち、それらの配列のうちの全部又は所望のアミノ酸配列をコードするDNA部分を鋳型とし、その両端を規定するプライマー対を用いてPCR法により増幅し、次いで、さらにペプチドリンカー部分をコードするDNA、およびその両端が各々H鎖、L鎖と連結されるように規定するプライマー対を組み合せて増幅することにより得られる。 また、一旦scFvをコードするDNAが作製されると、それらを含有する発現ベクター、および該発現ベクターにより形質転換された宿主を常法に従って得ることができ、また、その宿主を用いることにより、常法に従ってscFvを得ることができる。 抗体の修飾物として、細胞障害性物質(化学療法剤、放射性物質、細胞由来トキシンなど)や標識物質(蛍光色素、酵素、補酵素、化学発光物質、放射性物質など)等の各種分子と結合した抗体を挙げることができる。このような抗体修飾物は、本発明の方法により得られた抗体に化学的な修飾を施すことによって得ることができる。なお、抗体の修飾方法はこの分野においてすでに確立されている。 さらに、本発明の方法により得られた抗体を基に、二重特異性抗体(hispecific antibody)を作製することも可能である。二重特異性抗体の例として、同一抗原分子上の異なるエピトープを認識する抗原結合部位を有する二重特異性抗体、一方の抗原結合部位が抗原を認識し、他方の抗原結合部位が標識物質等の他の物質を認識する二重特異性抗体、一方の抗原結合部位が第一の抗原を認識し、他方の抗原結合部位が第一の抗原とは異なる第二の抗原を認識する二重特異性抗体、などを挙げることができる。二重特異性抗体は2種類の抗体のHL対を結合させて作製することもできるし、異なるモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを融合させて二重特異性抗体産生融合細胞を作製し、得ることもできる。さらに、遺伝子工学的手法により二重特異性抗体を作製することも可能である。 前記のように構築した抗体遺伝子は、公知の方法により発現させ、取得することができる。哺乳類細胞の場合、常用される有用なプロモーター、発現させる抗体遺伝子、その3’側下流にポリAシグナルを機能的に結合させて発現させることができる。例えばプロモーター/エンハンサーとしては、ヒトサイトメガロウイルス前期プロモーター/エンハンサー(human cytomegalovirus immediate early promoter/enhancer)を挙げることができる。 また、その他に抗体発現に使用できるプロモーター/エンハンサーとして、レトロウイルス、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、シミアンウイルス40(SV40)等のウイルスプロモーター/エンハンサー、あるいはヒトエロンゲーションファクターla(HEFla)などの哺乳類細胞由来のプロモーター/エンハンサー等が挙げられる。 SV40プロモーター/エンハンサーを使用する場合はMulliganらの方法(Nature(1979)277,108)により、また、HEFlaプロモーター/エンハンサーを使用する場合はMizushimaらの方法(Nucleic Acids Res.(1990)18,5322)により、容易に遺伝子発現を行うことができる。 大腸菌の場合、常用される有用なプロモーター、抗体分泌のためのシグナル配列及び発現させる抗体遺伝子を機能的に結合させて当該遺伝子を発現させることができる。プロモーターとしては、例えばlaczプロモーター、araBプロモーターを挙げることができる。laczプロモーターを使用する場合はWardらの方法(Nature(1098)341,544−546;FASEB J.(1992)6,2422−2427)により、あるいはaraBプロモーターを使用する場合はBetterらの方法(Science(1988)240,1041−1043)により発現することができる。 抗体分泌のためのシグナル配列としては、大腸菌のペリプラズムに産生させる場合、pelBシグナル配列(Lei,S.P.et al J.Bacteriol.(1987)169,4379)を使用すればよい。そして、ペリプラズムに産生された抗体を分離した後、抗体の構造を適切に組み直して(refold)使用する。 複製起源としては、SV40、ポリオーマウイルス、アデノウイルス、ウシパピローマウイルス(BPV)等の由来のものを用いることができ、さらに、宿主細胞系で遺伝子コピー数増幅のため、発現ベクターは、選択マーカーとしてアミノグリコシドトランスフェラーゼ(APH)遺伝子、チミジンキナーゼ(TK)遺伝子、大腸菌キサンチングアニンホスホリポシルトランスフェラーゼ(Ecogpt)遺伝子、ジヒドロ葉酸還元酵素(dhfr)遺伝子等を含むことができる。 抗体の製造のために、任意の発現系、例えば真核細胞又は原核細胞系を使用することができる。真核細胞としては、例えば樹立された哺乳類細胞系、昆虫細胞系、真糸状菌細胞および酵母細胞などの動物細胞等が挙げられ、原核細胞としては、例えば大腸菌細胞等の細菌細胞が挙げられる。 好ましくは、抗体は、哺乳類細胞、例えばCHO、COS、ミエローマ、BHK、Vero、HeLa細胞中で発現される。 次に、形質転換された宿主細胞をin vitroまたはin vivoで培養して目的とする抗体を得ることが可能である。宿主細胞の培養は公知の方法に従い行う。例えば、培養液として、DMEM、MEM、RPMI1640、IMDMを使用することができ、牛胎児血清(FCS)等の血清補液を併用することもできる。 前記のように発現、産生された抗体は、細胞、宿主動物から分離し均一にまで精製することができる。抗体の分離、精製はアフィニティーカラムを用いて行うことができる。例えば、プロテインAカラムを用いたカラムとして、Hyper D、POROS、Sepharose F.F.(Pharmacia製)等が挙げられる。その他、通常のタンパク質で使用されている分離、精製方法を使用すればよく、何ら限定されるものではない。例えば、上記アフィニティーカラム以外のクロマトグラフィーカラム、フィルター、限外濾過、塩析、透析等を適宜選択、組み合わせることにより、抗体を分離、精製することができる(Antibodies A Laboratory Manual.Ed Harlow,David Lane,Cold Spring Harbor Laboratory,1988)。 図1は、ヒトGPC3とマウスGPC3アミノ酸配列の比較を示す図である。 図2は、ハイブリドーマの1次スクリーニングの度数分布表を示す図である。 図3は、得られた47クローンのモノクローナル抗体のアイソタイプの内分けを示す図である。 図4は、BIAcoreによる抗GPC3抗体の速度論的解析結果を示す図である。 以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。 本願明細書記載の実施例において、以下の材料を用いた。材料 可溶型GPC3、可溶型GPC3コア蛋白質の発現ベクターとして、pCAGGSにDHFR遺伝子及びネオマイシン耐性遺伝子を組み込んだpCXND2、pCXND3を用いた。 DXB11はATCCより購入した細胞を用い、培養には5%FBS(GIBCO BRL CAT# 10099−141,LOT# A0275242)/Minimum Essential Medium Alpha medium(αMEM(+))(GIBCO BRL CAT# 12571−071)/1% Penicillin−Streptomycin(GIBCO BRL CAT# 15140−122)を用いた。DXB11を用いた発現株の選抜には、500μg/mL Geneticin(GIBCO BRL CAT# 10131−027)/5% FBS/αMEM without ribonucleosides and deoxyribonucleosides(GIBCO BRL CAT# 12561−056)(αMEM(−))/PSあるいは同培地に終濃度25nMとなるようにMTXを加えたものを用いた。 得られたハイブリドーマは10%FBS/RPMI1640/1 x HAT media supplement(SIGMA CAT# H−0262)/0.5 x BM−Condimed H1 Hybridoma cloning supplement(Roche CAT# 1088947)で培養した。方法〔可溶型ヒトGPC3の作製〕 ヒトGPC3をコードする全長cDNAは、大腸癌細胞株Caco2より常法により調製したlst strand cDNAを鋳型とし、上流プライマー(5’−GAT ATC ATG GCC GGG ACC GTG CGC ACC GCG T−3’(配列番号1))、下流プライマー(5’−GCT AGC TCA GTG CAC CAG GAA GAA GAA GCA C−3’(配列番号2))を用いたPCR反応により増幅した。この完全長ヒトGPC3 cDNAを含むプラスミドDNAを用い、可溶型GPC3 cDNA発現プラスミドDNAを構築した。C末端側の疎水領域(564−580アミノ酸)を除くように設計した下流プライマー(5’−ATA GAA TTC CAC CAT GGC CGG GAC CGT GCG C−3’(配列番号3))とEcoRI認識配列、Kozak配列を加えた上流プライマー(5’−ATA GGA TCC CTT CAG CGG GGA ATG AAC GTT C−3’(配列番号4))を用いてPCRを行った。得られたPCR断片(1711bp)をpCXND2−Flagにクローニングした。作製された発現プラスミドDNAをCHO細胞DXB11株へ導入し、500μg/mL Geneticinでの選抜により、可溶型GPC3高発現CHO株を得た。 1700cm2ローラーボトルを用い可溶型GPC3高発現CHO株の大量培養を行い、培養上清を回収し精製を行った。培養上清をDEAE sepharose Fast Flow(Amersham CAT# 17−0709−01)にチャージし、洗浄後、500mM NaClを含むバッファーにより溶出した。次に、Anti−Flag M2 agarose affinity gel(SIGMA CAT#A−2220)を用いてアフィニティー精製を行った。溶出は200μg/mLのFLAGペプチドにより行った。Centriprep−10(Millipore CAT#4304)による濃縮後、Superdex 200 HR10/30(Amersham CAT# 17−1088−01)によるゲルろ過を行いFLAGペプチドを除去した。最後にDEAE sepharose Fast Flowカラムを用いて濃縮し、同時にTween20を含まないPBS(500mMのNaClを含む)で溶出を行うことによりバッファー置換を行った。〔可溶型ヒトGPC3コア蛋白質の作製〕 上記野生型ヒトGPC3 cDNAをテンプレートとし、アッセンブリーPCR法によって495番目と509番目のSerをAlaに置換させたcDNAを作製した。この際、C末端にHisタグが付加されるようにプライマーを設計し、得られたcDNAをpCXND3ベクターにクローニングした。作製された発現プラスミドDNAをDXB11株へ導入し、500μg/mLGeneticinでの選抜により、可溶型GPC3コア蛋白質高発現CHO株を得た。 1700cm2ローラーボトルを用い大量培養を行い、培養上清を回収し精製を行った。培養上清をQ sepharose Fast Flow(Amersham CAT# 17−0510−01)にチャージし、洗浄後、500mM NaClを含むリン酸バッファーにより溶出した。次に、Chelating sepharose Fast Flow(Amersham CAT# 17−0575−01)を用いてアフィニティー精製を行った。10〜150mMのイミダゾールでグラジエント溶出を行った。最後にQ sepharose Fast Flowを用いて濃縮し、500mM NaClを含むリン酸バッファーにより溶出した。〔抗GPC3抗体の作製〕 ヒトGPC3とマウスGPC3はアミノ酸レベルで94%という非常に高い相同性を示す。ヒトGPC3とマウスGPC3アミノ酸配列の比較を図1に示す。図1の配列中黒三角で示した部分は、N結合グルコシル化部位の可能性のある部位であり、米印で示した部位は、グリコサミノグリカンが結合する可能性のある部位である。従って、通常のマウスへの免疫では抗体を取得し難いことが予想された。しかし、自己免疫疾患モデルマウスとして知られるMRL/lprマウスは種々の自己抗体を産生することから、MRL/lprマウスに免疫することで、マウスと他の種で蛋白相同性の低い抗原はもちろんのこと、GPC3のようにヒトとマウスで相同性の高い抗原に対しても抗体を作製できる可能性がある。そこで、MRL/lprマウスを用いた抗体作製の有用性を確かめる目的で、MRL/lprマウスとBalb/cマウスへの免疫による抗体作製の比較検討を行なった。免疫及びハイブリドーマ作製 免疫原としてヘパラン硫酸付加可溶型GPC3蛋白を用いた。Balb/cマウス(メス、6週齢、日本チャールズリバー)5匹及びMRL/lprマウス(オス、7週齢、日本チャールズリバー)7匹に定法に従い免疫を行なった。すなわち、初回免疫には免疫蛋白質を100μg/匹となるように調製し、FCA(フロイント完全アジュバント(H37Ra)、Difco(3113−60)ベクトンディッキンソン(cat#231131))を用いてエマルジョン化したものを皮下に投与し、2週間後に50μg/匹となるように調製したものをFIA(フロイント不完全アジュバント、Difco(0639−60)、ベクトンディッキンソン(cat#263910))でエマルジョン化したものを皮下に投与した。以降1週間間隔で追加免疫を合計5回行い、最終免疫については50μg/匹となるようにPBSに希釈し尾静脈内に投与した。1μg/mlの可溶型GPC3コア蛋白質を100μl/ウェルでコートしたイムノプレートを用いたELISAによりGPC3に対する血清中の抗体価が飽和しているのを確認後、Balb/c No.2およびMRL/lpr No.6マウス1匹ずつに最終免疫を施し、定法に従い、マウスミエローマ細胞P3U1とマウス脾臓細胞を混合し、PEG1500(ロシュ・ダイアグノスティック、cat#783 641)により細胞融合を行った。MRL/lprマウスの脾臓由来単核細胞はBalb/cマウスのそれよりも数が多いため、Balb/c由来のハイブリドーマは96穴培養プレート10枚に、MRL/lpr由来のハイブリドーマは20枚に播種した。フュージョン翌日よりHAT培地で選択を開始し、フュージョン後10日目及び14日目に培養上清を回収しELISAスクリーニングを行なった。ELISAスクリーニングは前述の抗体価測定と同様に1μg/mlの可溶型GPC3コア蛋白質を100μl/ウェルでコートしたイムノプレートを用いて行なった。スクリーニング 一般的にIgG3、IgMは補体との結合活性が強くCDC活性を誘導し得るアイソタイプとして知られている。抗GPC3抗体のように癌治療を目的とした場合、1次スクリーニング時にIgG3、IgMを取りこぼすことなくスクリーニングができることは非常に有用である。そこで、2次抗体を変えることでIgG1、IgG2a、IgG2bのみならずIgG3、IgMもとりこぼさず拾う2段階の方法でスクリーニングを行なった。すなわち、一段階目は、2次抗体としてアルカリフォスファターゼ標識−抗マウスIgG(r)抗体(ZYMED社製、Cat No.62−6622)を用いて発色させることでIgG1、IgG2a、IgG2bを取得し、次に、プレートを十分washした後、二段階目はビオチン標識した抗IgG3抗体(MONOSAN社製、Cat No.MON5056B)及びホースラディッシュペルキシダーゼ標識した抗IgM抗体(ZYMED社製、Cat No.62−6820)で再度発色させることで選択的にIgG3及びIgMを取得する方法でスクリーニングを行なった。 Balb/cマウス(No.2)、MRL/lprマウス(No.6)、各一匹ずつについてフュージョンを行い、GPC3コア蛋白質を抗原としたELISAスクリーニングにより陽性ウェルを選択した。陽性ウエルは24ウェルプレートに拡大した後、限界希釈法(1陽性ウェルにつき96ウェル1プレートに播きこむ)によりクローニングを行った。抗体精製 抗体の精製は得られた培養上清から、IgG1、IgG2a、IgG2bについてはProteinGカラムHi Trap ProteinG HP(AmershamCAT#17−0404−01)を用いて、IgMについてはProtein Lを用いて精製を行った。具体的に、IgG精製はHi Trap ProteinG HP(Amersham CAT#17−0404−01)を用いて行った。ハイブリドーマ培養上清を直接カラムにチャージし、結合バッファー(20mM Sodium phosphate(pH7.0))にて洗浄後、溶出バッファー(0.1M Glycin−HCl(pH2.7))で溶出した。溶出は中和バッファー(1M Tris−HCl(pH9.0))を加えたチューブに行い直ちに中和した。抗体画分をプールした後、0.05%Tween20/PBSで一昼夜透析を行いバッファー置換した。精製された抗体は0.02%となるようにNaN3を添加した後、4℃で保管した。 一方、IgM精製はImmunoPure Immobilized Protein L(PIERCE CAT#20510)を用いて行った。ハイブリドーマ培養上清を直接カラムにチャージし、結合バッファー(100mM Sodium phosphate(pH7.2),150mM NaCl)にて洗浄後、溶出バッファー(0.1M Glycin−HCl(pH2.5))で溶出した。溶出後はIgGと同様の操作を行い4℃で保管した。〔抗GPC3抗体のアイソタイプ解析〕 抗グリピカン3抗体のアイソタイピングは、ImmunoPure Monoclonal Antibody Isotyping Kit II(PIERCE CAT# 37502)を用い、方法は添付のマニュアルに従った。〔BIACOREによる抗GPC3抗体の速度論的解析〕可溶型GPC3コア蛋白チップの作製 ゲルろ過にて可溶型GPC3コア蛋白を10mM Na Acetate(pH5.0)にバッファー置換した。バッファー置換した可溶型GPC3コア蛋白約10μgを用いて、アミンカップリングキット(BIACORE社製 BR−1000−50)に記載された方法にて、センサーチップCM5(BIACORE社製 BR−1000−14)にアミンカップリングした。この操作にて約3000RUの可溶型GPC3コア蛋白がCM5チップ上に固定化された。抗GPC3抗体の速度論的解析 BIACORE(BIACORE社製 BIACORE2000)を用いて以下の速度論的解析を行った。各抗GPC3抗体をHBS−EPバッファーにて希釈して、1.25、2.5、5、10、20μg/mlになるように調製した。ランニングバッファーにHBS−EPバッファー(BIACORE社製BR−1001−88)を用いて、流速20μl/minにて各濃度の抗体40μlをインジェクトした。抗体をインジェクト中の2分間を結合相とし、その後ランニングバッファーに切り換え、2分間を解離相とした。解離相終了後、10μlの10mM Glycine(pH2.2)、及び5μlの0.05% SDSを連続してインジェクトすることにより、センサーチップを再生した。 この操作により得られたセンサーグラムを重ね書きし、BIAevaluation(ver.3.0)にて結合速度定数(ka)、解離速度定数(kd)、解離定数(KD)、最大結合量(Rmax)を算出した。結果〔リコンビナントGPC3の作製〕 抗GPC3抗体作製のための材料として、C末端側の疎水性領域を欠損させた可溶型GPC3蛋白質を作製した。CHO細胞に可溶型GPC3発現プラスミドDNAを導入し定常発現株を構築した。培養上清をインイオン交換カラムで粗精製、濃縮した後、C末端側に付加したFlagタグを利用したアフィニティー精製を行った。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果、50〜300kDaのスメアなバンドと、約40kDaのバンドが得られた。GPC3は69kDaのC末端にヘパラン硫酸付加配列を有するプロテオグリカンである。スメアなバンドはヘパラン硫酸修飾を受けたGPC3であると考えられた。約40kDaのバンドはアミノ酸シークエンスの結果、GPC3のN末端側断片を起点としており、GPC3は何らかの切断を受けていることが予想された。 ハイブリドーマのスクリーニングにおいてヘパラン硫酸に対する抗体を排除するため、ヘパラン硫酸付加シグナル配列である495番目と509番目のSerをAlaに置換させた可溶型GPC3コア蛋白質を作製した。同様にCHO高発現株を構築し、培養上清よりHisタグを利用したアフィニティー精製を行った。SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動の結果、70kDa、40kDa、30kDaの3つのバンドが得られた。アミノ酸シークエンスの結果、30kDaのバンドはGPC3のC末端側断片であることが判明し、GPC3は358番目のアルギニンと359番目のセリンの間で何らかの酵素的な切断を受けていることが示された。ヘパラン硫酸付加型GPC3でこの30kDaのバンドが見られなかったのは、ヘパラン硫酸が付加しているためスメアなバンドになっていたためと思われる。GPC3が特定のアミノ酸配列で酵素的な切断を受けることは新しい知見であり、生物学的意義に関しては明らかにされていない。〔抗GPC3抗体の作製〕 ハイブリドーマ法により抗GPC3抗体を作製した。免疫原としては、精製ヘパラン硫酸付加可溶型GPC3を用いた。血清中のGPC3に対する抗体価が飽和しているのを確認後、マウスミエローマ細胞P3U1とマウス脾臓細胞の細胞融合を行った。Balb/cマウス(No.2)、MRL/lprマウス(No.6)、各一匹ずつについてフュージョンを行い、GPC3コア蛋白質を抗原としたELISAスクリーニングによりBalb/cマウス、MRL/lprマウス合わせて180個の陽性ウェルを選択した。その結果、OD値0.2以上を示すクローン数はMRL/lprマウス由来が652ウエル、Balb/cマウス由来が16ウエルであり、MRL/lprマウスの方がBalb/cマウスよりもOD値の高い(0.2以上)クローンが約40倍も多く得られた。MRL/lprマウス間での一次スクリーニング結果の比較を、度数(頻度)分布表として図2に示す。 一次スクリーニング後、180の陽性ウェルを24ウェルプレートに拡大した後、限界希釈法(1陽性ウェルにつき96ウェル1プレートに播きこむ)によりクローニングを行った。最終的に、抗体を安定に産性する47クローンを樹立した。〔抗GPC3抗体のアイソタイプ解析〕 樹立した抗グリピカン3抗体47クローンについてアイソタイプ解析をしたところ、Balb/c由来の抗体がIgG1、IgG2a、IgG2bの3タイプのみであるのに対し、MRL/lpr由来の抗体にはIgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3という全てのIgGサブクラスとさらにIgMも含まれていた。樹立した47クローンについてのアイソタイプの内分を図3に示す。 以上のことから、Balb/cマウスよりもMRL/lprマウスを用いることでバラエティーに富んだアイソタイプを取得できることが明らかとなりその有用性が示された。さらに、IgG3及びIgMなど一般的に出現頻度の低いアイソタイプも取得できることから、CDC活性を有する抗体取得を目的とした場合にもMRL/lprマウスを用いた抗体作製が有用であることが示された。〔BIACOREによる抗GPC3抗体の速度論的解析〕 Balb/cマウス由来10クローン、MRL/lprマウス由来28クローンの精製抗体を用いてBIACOREによる速度論的解析を行なった。速度論的解析結果を図4に示す。Balb/cマウス由来抗体に比べてMRL/lprマウス由来抗体の方が親和性の高い抗体がより多く含まれていた。Balb/cマウス由来抗体では最も親和性の高いものでの解離定数が10−8Mオーダーであるのに対し、MRL/lprマウス由来抗体には10−10Mオーダーの解離定数を持つ高親和性抗体が4種類(IgG1タイプとIgG2bタイプがそれぞれ2種類)含まれていた。以上のように、MRL/lprマウスからの方がBalb/cマウスよりも約100倍親和性の高い抗体が得られたことから、MRl/lprマウスを用いた抗体作製の有用性が示された。考察および結論 GPC3はマウスとヒトでアミノ酸レベルで94%という極めて高い相同性を示すことから通常のBalb/cマウス等への免疫では抗体を得難い可能性がある。一方、自己免疫疾患モデルであるMRL/lprマウスはFasリガンドの機能が欠損していることから自己抗体産生B細胞のアポプトーシスが誘導されず免疫寛容を打破する機構が働いているものと思われる。従って、MRL/lprマウス等の自己免疫疾患モデルマウスを用いれば、マウスと他の種で蛋白相同性の低い抗原はもちろんのこと、マウス抗原やGPC3のようにマウスとヒトでアミノ酸レベルで非常に高い相同性を有する抗原に対しても効率良く抗体を作製できる可能性がある。 今回の検討により、MRL/lprマウスではBalb/cマウスに比較してOD値の高い陽性ウェルが約40倍得られること、アイソタイプもバラエティーに富んでいること、抗体の抗原親和性も約100倍高いことを見出した。産業上の有用性 以上の結果から、マウスと他の種で蛋白相同性の低い抗原はもちろんのこと、マウス抗原やGPC3のようにマウスとヒトでアミノ酸レベルで非常に高い相同性を有する抗原に対する抗体を取得するために、MRL/lprマウスに免疫して抗体を作製することは非常に有効であると考えられる。 本明細書に引用されたすべての刊行物は、その内容の全体を本明細書に取り込むものとする。また、添付の請求の範囲に記載される技術思想および発明の範囲を逸脱しない範囲内で本発明の種々の変形および変更が可能であることは当業者には容易に理解されるであろう。本発明はこのような変形および変更をも包含することを意図している。 Fas機能欠損マウスをグリピカンタンパク質で免疫することを含むグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法。 Fas機能欠損マウスがMRL/lprマウスである請求項1記載のグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法。 Fasリガンド欠損マウスをグリピカンタンパク質で免疫することを含むグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法。 Fasリガンド欠損マウスがMRL/gldマウスである請求項3記載のグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法。 グリピカンタンパク質がグリピカン3である請求項1から4のいずれか1項に記載のグリピカンタンパク質に対する抗体の作製方法。配列表


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