生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_キサントフィル結晶の調製方法
出願番号:2004530493
年次:2009
IPC分類:C07C 403/24


特許情報キャッシュ

ザッタルパラムビル クリシュナ ダス、スニル、クマール シュレナ パディンタラヴァットム、アブドゥル、カディール サジョイ、セバスティン JP 4252535 特許公報(B2) 20090130 2004530493 20021113 キサントフィル結晶の調製方法 オムニアクティブ ヘルス テクノロジーズ プライヴェート リミテッド 505273305 特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ 110000040 ザッタルパラムビル クリシュナ ダス、スニル、クマール シュレナ パディンタラヴァットム、アブドゥル、カディール サジョイ、セバスティン IN 622/MAS/2002 20020826 20090408 C07C 403/24 20060101AFI20090318BHJP JPC07C403/24 C07C 403/00 特表平11−508603(JP,A) 特開平11−322708(JP,A) 特開平08−092205(JP,A) 国際公開第99/020587(WO,A1) 米国特許第06380442(US,B1) 特開平10−114739(JP,A) 31 IN2002000219 20021113 WO2004018417 20040304 2005536547 20051202 20 20051004 前田 憲彦 本発明は、キサントフィル結晶の調製方法に関する。本発明は、特に、多量のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチンを含むキサントフィル結晶の調製方法に関する。本発明は、より特には、合計でキサントフィルを85%以上含み、前記キサントフィルにおいて、前記trans-ルテインの含有量が少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法に関する。 前記本発明の方法により調製されたキサントフィル結晶は、抗酸化剤、白内障および黄斑変性症の予防剤、肺ガン予防薬、太陽光からの有害な紫外線光の吸収剤および光により誘起されるフリー・ラジカルおよび反応性酸素種の消光剤として有用である。また、前記結晶は、食物および動物/食用飼鳥類の飼料の着色にも使用できる。 様々な研究により、カロテノイドの食事摂取量の上昇が、AMD(加齢性黄斑変性症)の危険性の低下に関連していることが知られている。ルテインおよびゼアキサンチンといった緑黄色野菜から主として得られる特定のカロテノイドは、AMDの危険性の減少に特に積極的に関連している。多量のカロテノイドを摂取する個体は、AMDの危険性が43%以下と統計学的に優位性が示されている。有意な傾向としては、食物中のカロテノイド量の増加により、AMDの危険性の低下が示されている(例えば、非特許文献1参照)。 ルテインおよびゼアキサンチンを豊富に含むキサントフィルを含有する緑黄色野菜の高い消費と、例えば、白内障および癌等の酸化ストレスに関係した疾患の危険性の減少との間に強い逆相関関係がある。ルテインおよびゼアキサンチンの双方は、強い抗腫瘍促進特性を有することが報告されている(例えば、非特許文献2参照)。また、最近の研究では、ルテインおよびゼアキサンチンが、心循環器疾患、アテローム性動脈硬化症、皮膚ガン、卵巣ガン等を誘導する状態への対抗における重要な役割を担うことができることが明らかにされている。 緑黄色野菜は、ルテインの優れた食物源であるとはいえ、クロロフィル色素が高レベルであるため、緑黄色野菜からこの化合物を多量に単離精製することは、多大な時間およびコストがかかる。25gの新鮮な緑黄色野菜(例えば、ケール)は、理論的には10mgのルテインを有している(例えば、非特許文献3参照)。食物由来のカロテノイドの一定生物学的利用能および吸収は、純粋なカロテノイドを有するサプリメント程高くない。 マリーゴールドの花弁由来の抽出物(いわゆるマリーゴールドオレオレジン)は、大量のルテインエステルを含む優れた供給源であり、無有意レベルのその他のカロテノイドを含む。脂溶性栄養素であるルテインおよびゼアキサンチンは、ソフトゼラチンカプセル状のサプリメントを介して、または安定化したタブレットおよび栄養製剤として、一定の用量を輸送し、食品の不足を克服し、血清のルテイン/ゼアキサンチンレベルを改善し、その結果、前記斑中のルテイン/ゼアキサンチンのレベルを改善できる。 (本発明の背景) カロテノイドは、自然に広く分布している黄色、赤色、およびオレンジの色素である。特定のカロテノイドは、様々なフルーツおよび野菜、鳥の羽毛、卵黄、食用飼鳥類の皮膚、甲殻類および黄斑視覚領域に認められるが、これらは、特に、マリーゴールドの花弁、トウモロコシおよび葉菜に豊富に含まれている。食物カロテノイドとヒト血清および血漿で見出されているカロテノイドとの関連性は、選択されたグループのカロテノイドのみが、ヒトの血流に入り、効果を発揮することが示されている。 カロテノイドは、可視スペクトル中の400〜500nm領域の光を吸収する。この物理学的性質は、前記色素に特徴的な黄色/赤色を与える。カロテノイドは、通常、前記分子の中心で反転させると、対照となるイソプレン単位を構成する共役した主鎖を含む。前記二重結合程度の幾何学図形の変化により、多くのcis-およびtrans-異性体を生じる。哺乳類は、カロテノイドを合成できないため、カロテノイドを、果物、野菜および卵黄等の栄養源から得なければならない。近年、カロテノイドは、様々な健康によい(深刻な健康疾患に対する予防およびまたは保護を含む)と考えられている。 カロテノイドは、2つのサブクラス、すなわち、キサントフィルまたはオキシカロテノイドとよばれるより極性の化合物と、β−カロテン、リコペン等といった無極性の炭化水素カロテンに分類される無極性の化合物である。前記サブクラスの双方は、前記カロテノイドの特徴的な色をもたらす少なくとも9つの共役二重結合を有する。キサントフィルは、前記共役二重結合鎖の末端にヒドロキシル基またはケト基等の極性機能を備えた環状構造を有する。前記キサントフィルとしては、例えば、ルテイン、ゼアキサンチン、カプサンチン、カンタキサンチン、β−クリプトキサンチン、アスタキサンチン等があげられる。ルテインおよびゼアキサンチンを含むキサントフィルは、天然着色料およびヒトの健康の役割として、近年、生物医学、化学および栄養学の分野における科学者および研究者の新たな注目の的として関心を集めている。 ルテインおよびゼアキサンチンは、それぞれ、黄色およびオレンジがかった黄色を与える。ルテインおよびゼアキサンチンは、植物性材料中で、遊離形態や、エステルの形態で存在できる。ルテインは、ホウレンソウ、ケールおよびブロッコリーといった緑菜野菜に、遊離形態で存在し、一方、マンゴ、オレンジ、パパイヤ、赤パプリカ、藻類および黄色いトウモロコシは、エステル等の形態でルテインを含有する。また、血流およびヒトの体、特に眼の斑、レンズおよび網膜中の様々な組織にも存在する。 マリーゴールド(タゲテ・エレクタ(Tagetes erecta))の花弁は、脂肪酸を含むエステルの形態でのルテインの豊富な供給源である。乾燥させたマリーゴールドの花は、約1〜1.6重量%のカロテノイドを含み、ルテインエステルの含有量は、全カロテノイドの90%を占める(例えば、非特許文献4参照)。マリーゴールドオレオレジン中の前記キサントフィル脂肪酸エステル組成物は、主として、ジパルミテート、ミリステート−パルミテート、パルミテート−ステアレート、ジミリステートおよびモノエステルといったエステルの形態でルテインを含む(例えば、非特許文献5参照)。 マリーゴールド由来のルテインエステルを加水分解し、得られたルテインは、果物、野菜およびヒトの血漿および斑領域中で見出されているルテインと同一であることが分かっている。吸収後、ヒトの身体は、ルテイン源を区別できない(例えば、非特許文献6参照)。それゆえ、食物および飼料産業においてすでに使用されている、マリーゴールドといった広く栽培され、市販されている原材料は、豊富な利用可能性および費用検討の観点から、魅力的なルテイン源である。 特に、ルテインエステルおよび遊離形態のルテインは、マリーゴールドの花から得られた市販の主な栄養補助食品である。乾燥させた花は、マリーゴールド抽出物またはオレオレジンを得るのに使用される。前記抽出物/オレオレジンをケン化し、遊離形態のキサントフィルが得られる。前記ケン化から得られた脂肪酸のアルカリ塩を除去し、ルテインおよびゼアキサンチンの混合物を含むキサントフィルをさらに精製する。 新鮮なマリーゴールドの花には、trans-から、cis-ルテインの幾何学的な異性体の形態への異性化を触媒する熱、光、酸素、酸等にさらされているにも関わらず、ルテインエステルが、trans-異性体の形態で存在する。前記trans-異性体の形態のルテインは、栄養補助食品および食品添加物として好ましい。なぜならば、対応するcis-異性体の形態と比較して生物学的利用能およびより深い黄色を発色するからである。 前記ルテイン[(3R,3’R,6’R)−β,ε−カロテン−3,3’−diol]、ゼアキサンチン[(3R,3’R)−β,β−カロテン−3,3’−diol]の化学構造を、以下の化1および化2にそれぞれ示す。 ヒトおよび動物は、ルテインおよびゼアキサンチンのようなキサントフィルを合成できず、これの源は、食物からでなければならない。斑でのルテインおよびゼアキサンチンの産出は、特定の機能、すなわち、紫外線光からの前記細胞および組織の保護および白内障の危険を減らすことである(例えば、非特許文献7参照)。ルテインおよびゼアキサンチンは、前記斑の色素を含むこと、および、ルテインが前記斑中のゼアキサンチンに異性化することが知られている(例えば、非特許文献8参照)。 ルテインが、乳ガン、大腸ガン、肺ガン、皮膚ガン、子宮ガンおよび卵巣ガンに対する保護効果を有する可能性があること、および心循環器疾患の治療を治療する見込みがあることを示す証拠がある(例えば、非特許文献9、10および11参照)。それゆえ、食物中または栄養補助食品としてのルテインの摂取は、よりよいヒトの健康および健常視力をサポートする。 商習慣において、キサントフィルの食品グレードの質およびcis−ルテイン異性体の遊離は、原材料中の選択性の欠如および高温乾燥を含む不適当な処理条件により、ほとんど達成されていない。より高レベルのcis-ルテインを有さないキサントフィルの食品グレードの質を形成する結果となる。マリーゴールドの花の抽出物において、主要なtrans-ルテイン以外は、例えば、9-,13-,15-cis-ルテイン等の異性体の存在が報告されている(例えば、非特許文献12参照)。これらのcis-異性体は、以前に、間違ってエポキシドとしてみなされていた。 前記した通り、遊離形態のルテインは、精製および単離に続いてケン化することにより、ルテインの脂肪酸エステルから得られる。ルテインおよびゼアキサンチン試料の分析的な純度(定量目的で用い、マススペクトルデータにより支持されているHPLC評価)は、分析、製造および流通の間に問題および混乱が生じる薬品供給から入手できない。また、食品添加物、および、栄養学的ならびに健康維持補助食品用としての食品グレードのキサントフィルである必要性がある。 TyczkowskiおよびHamiltonは、ケン化されたマリーゴールド抽出物から、99%の純度を有する遊離ルテインを調製する方法を報告している(例えば、非特許文献13参照)。 この方法の欠点は、多段階処理および多大な時間を必要とする点であり、さらにまた、トルエンといった有害な有機溶媒を使用する。 Khachikは、UV/可視スペクトロ光度測定により検出した結果、純度が90%以上であるルテインを得る方法を開示している(例えば、特許文献1(F. Khachik, Process for Isolation, Purification and Recrystallisation of Lutein from Saponified Marigold Oleoresin and Uses Thereof, US Patent No.5,382,714, (1995))参照)。HPLC分析によると、前記ルテインの純度は、約94.79%、その異性体は約3.03%であり、その他にゼアキサンチン等を含む。 前記方法の主な欠点は、ハロゲン化溶媒を使用する点である.ハロゲン化溶媒は、多くの国において、ヒトの食品用用途への使用が禁止されている。なぜならば、それらの潜在的な発ガン作用の不安のためである。 AusichおよびSandersは、合計でカロテノイドを約70〜85%含むキサントフィル結晶を得る方法を開発した(実質的には純粋なキサントフィルを含むと考えられている)(例えば、特許文献2(R.L. Ausich and J.D. Sanders, Process for the Formation, isolation and purification of comestible xanthophyll crystals from plants US Patent No. 5,648,564, (1997))参照)。キサントフィルのHPLC分析の結果、trans-ルテイン85〜95%、その幾何学的異性体0.2〜1.5%、ゼアキサンチン2.5〜8%であることが示された。 プロピレングリコールへのキサントフィルの溶解性は乏しく、続いて、摂氏約70度の温度に10時間加熱する点が、上記方法の主な欠点である。なぜならば、ルテインは、上記条件下では異性化および分解が行われるためである。さらに、プロピレングリコールは、商業的見地から費用的に手ごろな溶媒ではない。 Khachikは、マリーゴールド抽出物に代えて、マリーゴールドのミールを出発原料として、ルテインおよびゼアキサンチンの結晶(97%純度)を得る方法を開発した(例えば、特許文献3(F. Khachik, Process for extraction and purification of Lutein, zeaxanthin & rare carotenoids from marigold flowers and plants, US Patent No. 6,262,284, (2001))参照)。この方法は、キサントフィルエステルの抽出およびケン化を同時に行うことを含む。 前記方法の主な制限は、濃縮することなく前記抽出物のケン化するため、多量の溶媒の消費を伴い、商品管理が困難である。さらに、THFといった溶媒から過酸化物を形成するためキサントフィルの分解を生じる可能性がある。シリカゲルカラムクロマトグラフィーの使用は、面倒であり、純粋なルテイン結晶を商業的な規模で製造するためには実用性が低い方法である。 SasおよびAdamsの最近の特許において、マリーゴールドおよびパプリカといった生物学的な原材料を、メタノール溶剤中でケン化するために、カリウムメチルアルコールを用いている(例えば、特許文献4(B J Sas and C Adams, "Conversion of Xanthophylls in Plant Material for use as food colorant", US Patent No.6,221,417, (2001))参照)。 前記方法は、家禽類等に直接与えるための植物性材料のみに適用できるのであって、キサントフィル結晶の形態で高純度の原料を得るためには使用できない。 近年、Rodriguezらは、高レベルのクロロフィルを含むマリーゴールド抽出物からキサントフィル結晶を得る工業規模の方法を開示した(例えば、特許文献5(G Rodriguez, M.D Torres-Cardona & A. Diaz, Purification of Xanthophylls from Marigold Extract that Contain High Levels of Chlorophylls, US Patent No.6,329,557, (2001))参照)。 前記方法は、高レベルのクロロフィルを含むマリーゴールドオレオレジンには有用である。この方法の主な不都合な点は、酸の使用および加熱を含む工程である。これらの工程は、キサントフィルを分解し、異性化する可能性を促進する可能性を有する。 より最近には、MadhaviおよびKaganが、植物由来の混合カロテノイドの単離方法を報告し、マリーゴールドオレオレジンの例で同様のことを示している(例えば、特許文献6(D.L. Madhavi, D I Kagan; Process for the Isolation of Mixed Carotenoids from Plants, US Patent No.6,380,442, (2002)参照)。 前記方法は、投入原料1kgに対して30倍以上の水を必要とするため、工業に適用する魅力はない。 事実上、前記した従来技術文献に記載の方法の全ては、常に、第1の工程が、アルコールおよび/またはアルカリ水溶液、好ましくはKOHを用いたオレオレジン(特にマリーゴールド)のケン化である。これらの方法(米国特許第6221417号明細書を除く)におけるこのケン化処理は、外部水を必要とする。この方法は、ハロゲン化溶媒での抽出(THF等の溶媒で再抽出)を含む。それゆえ、これらの方法は、高コストおよび毒性を考慮すると、工業的な規模拡大には不適当である。 今日において、多量のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチンを含むキサントフィル結晶に対する需要がある。抗酸化剤、白内障および黄斑変性症の予防剤、肺ガン予防薬、太陽光からの有害な紫外線光の吸収剤および光により誘起されるフリー・ラジカルおよび反応性酸素種の消光剤等としてそれを用いるためである。それゆえ、多量のtrans−ルテインを含み、食品および栄養補助食品に使用するためのキサントフィル結晶の経済的かつ単純な製造方法であって、GRAS(一般的に安全であると認められている)状態を有する抽出用の毒物学上安全な溶媒を用いた製造方法を提供する必要性が感じられている。米国特許第5382714号明細書米国特許第5648564号明細書米国特許第6262284号明細書米国特許第6221417号明細書米国特許第6329557号明細書米国特許第6380442号明細書JM Seddon et al, Dietary Carotenoids, Vitamins A, C, and E, and Advanced Age-Related Macular Degeneration, Journal of the American Medical Association, Vol. 272, No.9, pages 1413-1420, (1994)L Packer, M Hiramatsu, T Oshikawa,(Editors), Antioxidant Food Supplements in Human Health, Academic Press, NY, 1999, Pp223 and Pp226F. 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Hamilton, in their article titled "Preparation of Purified Lutein and Its Di-esters from Extracts of Marigold (Tagetes erecta)" in Poultry Science 70:651-654, (1991) したがって、本発明の主な目的は、多量のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチンを含むキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明のその他の目的は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明のさらにその他の目的は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法であって、マリーゴールド(タゲテ・エレクタ(Tagetes erecta))等の植物性材料のオレオレジンおよび抽出物由来のキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明のさらにその他の目的は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法であって、出発原料が、溶媒または超臨界流体抽出を通して得られたキサンチフィルエステル抽出物/オレオレジンであるキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明のさらにその他の目的は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法であって、毒物学的に安全(GRASまたは一般的に安全であると認められている)である酢酸エチルを用いたキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明のさらにその他の目的は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法であって、前記処理が、単純、便利、経済的および商業的に実行可能であるキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明のさらにその他の目的は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の調製方法であって、使用していないアルコールを回収してそれを前記処理に再利用するアルコールの回収が費用効率を高くし、より経済的な方法とできるキサントフィル結晶の調製方法の提供である。 本発明の方法は、我々が主に見出したことに基づくものであって,以下のa〜cの工程を含む:a.ケン化工程は、アルカリ、好ましくは、水酸化カリウムを用いて、反応混合物に、水を加えることなく過剰のアルコール中で行うことができるケン化工程、b.前記処理において、未使用のアルコールを回収し、必要に応じてそれを再利用する工程、c.未反応のアルコールを除去して水で希釈した後、かつ、結晶化工程前の時点において、キサントフィルを抽出するための以下に言及した特徴を有する溶媒を使用し、必要に応じて、極性/非極性溶媒混合物を用いて得られたキサントフィル濃縮物を溶解し、粗結晶を得て、さらに、アルコールで再結晶する工程。 キサントフィルを抽出するために適当な溶媒を選択するにあたって、本発明の調製方法において、溶媒のアルコールを除去して水で希釈した後、かつ、抽出工程前の段階で、様々な評価によって、非常に慎重に検討されている。前記溶媒選択において検討されている主な評価は、(i)水非混和性であること、(ii)前記溶媒が非ハロゲン化であること、(iii)前記溶媒が、GRASを満たすこと、(iv)前記溶媒におけるキサントフィルの溶解度が高いこと、(v)前記溶媒の沸点が、摂氏50度〜摂氏80度の範囲であること、さらに(v)使用する溶媒におけるキサントフィルの安定性が高いことである。 特記すべきこととしては、ルテインを溶解できる溶媒は大量にあるが、その他の検討事項のため、本発明の方法のアルコール溶媒を除去して水で希釈した後、かつ、抽出する段階前の段階で、このような溶媒は、キサントフィルの抽出に使用できない。例えば、ルテインは、クロロホルム、ベンゼン等への溶解性が高いが、このような溶媒は、使用できない。なぜならば、このような溶媒は、ヒトへの使用が禁止されているためである。したがって、使用する溶媒は、GRASに該当しなければならない。また、前記溶媒が使用される時点では、大量の水を含むことに注目しなければならない.それゆえ、前記本発明の方法において、アルコール溶媒を除去し、水で希釈した後、かつ、抽出工程前の段階で使用する溶媒は、相分離を容易に行うために、水非混和性でなければならない。したがって、GRASに該当し、ルテインが多量に溶解する溶媒の多くは使用できない。 前記ポイントを説明するために、以上のとおり、本発明の前記段階での使用が考えられる溶媒の特徴を下記の表1に示す。 前記表1に示す溶媒から、有機酸エステルのカテゴリーに該当する溶媒だけが、本発明の方法の溶媒アルコールを除去して水で希釈した後、かつ、抽出工程前のキサントフィルの抽出段階で使用する資格があると思われる。本発明の方法の前記段階で使用できる脂肪族系酸の中から、メチルアセテートは水に溶解でき、プロピルアセテートは摂氏102度の沸点を有するものと認められる。これらの特性は、上記した要件から外れるため、本発明の方法において酢酸メチルおよび酢酸プロピルは、考慮される資格がない。それゆえ、上記特別な特性を満足し、かつ、本発明において使用できる溶媒は、もっぱら酢酸エチルだけである。 本発明の独特かつ新規な特徴は、高純度のキサントフィル結晶を得るために、アルコール溶媒を除去して水で希釈した後、かつ、抽出工程前に、キサントフィルを抽出する段階で、酢酸エチルを斬新的に適用する点である。 キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィル結晶の改良した調製方法を開発すべく我々は努力して、以下のことを見出した。つまり、前記方法においてアルコール溶媒を除去して水で希釈した後、かつ、抽出工程前の段階でキサントフィルを抽出するために、溶媒として酢酸エチルの使用が、従来技術で開示されたその他の方法と比較して、前記混合物中に存在する多くの不純物と粗キサントフィルとの効果的かつ効率的な分離を容易にすることを見出したのである。また、本発明の方法において酢酸エチルの使用は、低温(いわゆる、室温)での前記不純物の分離を容易にする。 前記本発明の方法は、キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であるキサントフィル結晶の調製を含み、(i)ケン化工程において水を添加することなく、(ii)ケン化工程において使用するアルコールを回収かつ再利用し、(iii)アルコール溶媒を除去して水で希釈した後、かつ、抽出工程前の段階で、キサントフィルを抽出するために酢酸エチルを使用し、そして、(iv)低温(いわゆる、室温)で不純物を除去することを含む方法である。 したがって、本発明は、少なくとも90%のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドを含むキサントフィルを、合計で少なくとも85%含有するキサントフィル結晶の調製方法であって、以下の工程を含むキサントフィルの調製方法を提供する。(a)適当な植物性材料の抽出物/オレオレジンを含むキサントフィルエステルを、アルコール性アルカリ溶液と前記抽出物/オレオレジンとを混合して、水を添加することなく、ケン化し、そして、得られた溶液を、摂氏65度〜摂氏80度、好ましくは摂氏70度で加熱する工程、(b)減圧下で、得られた混合物からアルコールを除去してケン化粗濃縮物を得る工程、(c)必要に応じて、前記工程(a)で回収したアルコールを再利用する工程、(d)前記工程(b)で得られたケン化粗濃縮物を、水と混合して、希釈油性混合物を形成する工程、(e)前記工程(d)で得られた希釈油性混合物を酢酸エチルで抽出し、キサントフィルを含む抽出物を得て、慣用的な方法を用い、少なくとも90%のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドを含むキサントフィルを、合計で少なくとも85%含有するキサントフィル結晶を回収する工程。 本発明の方法において使用する抽出物/オレオレジンは、いかなる植物源からも得られる。好ましくは、前記工程(a)で使用するキサントフィルエステルを含む抽出物/オレオレジンが、自然に生じた植物性材料から得られるものであり、より好ましくは、マリーゴールドの花、果物等から得られたものである。使用するアルコールは、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級脂肪族アルコールであり、好ましくはイソプロパノールである。キサントフィルエステルを含む抽出物/オレオレジンと使用する脂肪族アルコールとの割合は、重量−体積比で、1:2〜1:5の範囲であればよく、好ましくは1:3である。 アルコール性アルカリ溶液を調製するために使用するアルカリは、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムから選択でき、好ましくは水酸化カリウムである。前記キサントフィルエステル濃縮物と前記アルカリとの割合は、重量−重量比で、1:0.25〜1:0.4の範囲であればよく、好ましくは1:0.25である。 前記工程(a)で使用するアルコール性アルカリ溶液の量は、例えば、体積−重量比で、メタノール、エタノール、イソプロパノールのようなアルコール(好ましくはイソプロパノール)を8〜12部と、アルカリを1部とを含むことができる。 ケン化反応混合物を、3〜5時間、好ましくは3時間、摂氏65度〜摂氏80度の範囲、好ましくは摂氏70度で保持する。未使用のアルコールを、減圧下での蒸留によって回収し、必要に応じて工程(a)で再利用する。 前記ケン化混合物を希釈するための工程(d)で使用する水の量は、重量−体積比で、1:4〜1:6の範囲であればよく、好ましくは1:4である。 希釈したケン化反応混合物と混合するために使用する酢酸エチルとの割合は、体積/体積で、1:1〜1:3の範囲であればよく、好ましくは1:1である。 使用する非極性溶媒は、例えば、ペンタン、ヘキサンおよびヘプタン等の炭化水素溶媒から選択でき、好ましくはヘキサンである。使用する極性溶媒は、例えば、2−プロパノン、2−ペンタノン、2−ブタノン等から選択でき、好ましくは2−プロパノンである。 さらなる精製に使用するアルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール等から選択でき、好ましくはメタノールである。 本発明において、キサントフィルエステルを含む抽出物/オレオレジン(適当な植物性材料の溶媒抽出および濃縮後に得られたもの)を、アルカリおよび脂肪族アルコールを用いてケン化し、得られたキサントフィル溶液を、酢酸エチルでの抽出によって精製し、水で洗浄し、続いて、極性/非極性溶媒混合物とアルコールとの混合物で精製し、溶媒溶解物質を除去して、高いレベルのルテインおよび/またはゼアキサンチンを有するキサントフィル結晶を得る。 マリーゴールドの花またはスイカズラ(Chinese wolfberry)は、キサントフィルエステルを得るための最も可能性のある市販の原料であると考えられる。キサントフィル抽出物またはオレオレジンは、一般的には、新鮮または発酵した花を乾燥させて調製されるミル状またはペレット状に脱水された植物性材料を、溶媒抽出することによって得られる。栽培品種、ミール品質および抽出方法に依存するが、通常、15〜30%のキサントフィルエステルが、マリーゴールドオレオレジンで見出されている。 前記マリーゴールドの花/ミールおよび抽出物の製造、取扱いおよび供給における現在の市販および工業的習慣は、以下のようにまとめることができる。− 多量の水分(80〜90%)を含み、キサントフィル含有量が、約0.1〜0.2重量%である新鮮なマリーゴールド植物性材料を使用する。− 収穫したマリーゴールド植物性材料のサイレージを、その分野の通常の期間よりも延長して行い、続いて、機械的な乾燥装置を用いて乾燥させることにより、前記水分を約10%までに減少させる。− 脱水した材料の大きさを小さくし、キサントフィル含有量が、約1〜1.6重量%となるマリーゴールドミールを得る。− 得られたミールのペレットを調製し、搾取器にかける。 商業的要件および商習慣では、標準仕様に属する溶媒残渣の除去が明解かつ容易である点から、キサントフィルエステルを抽出するためにヘキサンが選択される。前記ミールの粒子の大きさ、溶媒の体積等の抽出条件および必要な接触時間、溶媒除去、収率および分析の基準は、規定どおりに行われ、認められている。 これは、分光学的分析およびHPLC分析の双方を用いて様々な段階で、前記試料を観察することによって行う。前記分光学的分析(AOAC-16th edition, Method 970.64)は、重量によって全キサントフィルの含有量のデータを提供し、一方、ケン化された混合物のHPLC(W.L. Haddon, R.H. Watkins, L.W. Levy, E. Regalado, D.M. Rivadeneira, R.B. Van Breemen & S.J. Schwartz, Carotenoid Composition of Marigold (Tagetes erecta) Flower Extract Used as Nutritional Supplement., J. Agri Food Chem., 46, 4189-4194, (1999))は、全キサントフィル中の個別のキサントフィルの組成の割合を提供する。 本発明において、キサントフィルの抽出物は、例えば、アルカリを溶解して、アルカリアルコール化合物を形成するイソプロパノール等のアルコールと混合する。前記ケン化反応物中の3つの構成物質の割合は、約1重量部の抽出物/オレオレジン、約3体積部のアルコール(好ましくは、イソプロパノール)、および0.25〜0.4重量部のアルカリである。2体積のアルカリを含むアルコール溶媒は、前記オレオレジンを溶解するために十分であるが、3体積の溶媒混合物とすることが、均一性、自由流れ、およびよりよいケン化反応のためには好ましい。前記ケン化は、反応混合物を加熱することによって行い、好ましくは、摂氏70度で3時間の加熱である。必要なアルカリの量は、前記抽出物/オレオレジンに存在するキサントフィルエステルの含有量に関係する。必要なアルカリの正確な量は、実験的に解明しなくてはならない。一般的には、それぞれ、100gの抽出物/オレオレジン、約25gのアルカリが、前記エステルの加水分解の終了に適している。 前記抽出物/オレオレジンのケン化は、結果として、例えば、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸等のアルカリ脂肪酸塩とともに、遊離形態でキサントフィルを単体分離する。ケン化反応の進行は、HPLC分析によって、キサントフィルがなくなるまで、キサントフィルエステルの存在を観察する。この分析は、ケン化反応混合物の一部を採取し、ヘキサン:アセトン:トルエン:無水アルコール(10:7:7:6(v/v))で抽出し、続いて、ヘキサンおよび10%の硫酸ナトリウムを添加し、HPLCによる上層の分析によって行うことができる。 キサントフィルエステルの完全な加水分解の後、前記反応混合物を、減圧蒸留し、アルコールを回収する。前記得られたケン化生成物を、水で処理し、遊離形態のキサントフィル、脂肪酸石鹸およびその他の不純物を含む茶色がかった黄色の油層を得る。前記回収したアルコールを、さらに、その他のバッチをケン化するために使用できる。得られた溶液を、酢酸エチルで抽出する。使用する酢酸エチルの量は、体積比で1:1とできる。90%以上のキサントフィルが酢酸エチル層に抽出される。これにより得られた生成物は、脱イオン化した水で洗浄(2回)する。なお、この洗浄は、同体積の水の使用が好ましい。このようにして、脂肪酸石鹸物質の多くは、水層に除去され、廃棄される。前記酢酸エチル抽出物を、減圧下で蒸留し、酢酸エチルおよびケン化されたキサントフィル濃縮物(分光測定法により、キサントフィルの含有量15〜20重量%)を回収する。 得られたキサントフィルの濃縮物は、溶媒または溶媒混合物と混合する。好ましくはアセトンとヘキサンの混合物と、室温で攪拌しながら混合する。好ましくは得られたキサントフィル濃縮物を1部と、4部の溶媒または溶媒混合物とを混合する。使用する極性/非極性溶媒混合物の割合は、体積−体積比で2:8〜3:7の範囲であり、好ましくは2:8である。 前記キサントフィルは、粗結晶として分離し、前記不純物は、前記溶媒/溶媒混合物と溶解するため、濾過により除去される。これらの粗結晶は、分光測定法によって分析した結果、約50〜60重量%のキサントフィル含有量を示す。最終的に、これらの粗結晶を、さらに、メタノール、エタノールまたはイソプロパノール等の脂肪族系酸、好ましくは、メタノールを用いて洗浄して精製し、室温で真空乾燥させて、少なくとも85重量%のキサントフィル(分光測定法により分析)、および、前記キサントフィルにおいて90%以上のtrans-ルテイン(HPLC法による面積%)を含むキサントフィル結晶が得られる。 本発明の一実施形態において、得られる精製されたキサントフィル生成物は、合計で約85〜92重量%のキサントフィルを含み、HPLC分析(ピーク面積%)による測定の結果、前記キサントフィルのカロテノイドの組成は、90〜95%のtrans-ルテイン、5〜8%のtrans−ゼアキサンチン、0.5〜1.0%のcis-ルテイン異性体およびその他のものを含む。 本発明の概念の幅広い観点から逸脱させることなく、前記した実施形態において変化させることは可能である。それゆえ、本発明は、明細書内で開示した特定の実施形態に限定されることなく、本発明の精神および範囲内における全ての変更を網羅するものを意味することに言及する。 本発明の方法の詳細を、単なる例として以下の実施例を用いて説明する。それゆえ、本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。 キサントフィルの含有量が11.54%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(57.98g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、15gの水酸化カリウムを175mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、230mlの水と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(3回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(25.01g)。 得られた粗抽出物(25.01g)を、100mlのヘキサン/アセトン混合物(80:20)と室温で30分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収率は、3.41%(1.98g)であった。キサントフィルの含有量は、86.23重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、91.43%、6.40%および2.17%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(56.3g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、14gの水酸化カリウムを170mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、225mlの水と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(3回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(22.21g)。 この粗抽出物(22.21g)を、90mlのヘキサン/アセトン混合物(80:20)と室温で30分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収率は、3.43%(1.93g)であった。キサントフィルの含有量は、88.69重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、90.78%、6.27%および2.95%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(51.60g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、12.90gの水酸化カリウムを155mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、206mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(3回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(21.80g)。 この粗抽出物(21.80g)を、87mlのヘキサン/アセトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、2.11g(4.09%)であった。キサントフィルの含有量は、90.07重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、90.10%、7.08%および2.82%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(50.0g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、12.50gの水酸化カリウムを150mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、200mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(4回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(21.70g)。 この粗抽出物(21.70g)を、87mlのヘキサン/アセトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、2.11gであった。キサントフィルの含有量は、90.21重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、90.99%、7.07%および1.94%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(47.30g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、11.90gの水酸化カリウムを142mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、237mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(5回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(19.90g)。 この粗抽出物(19.90g)を、80mlのヘプタン/エチル−メチルケトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、1.52gであった(3.04%)。キサントフィルの含有量は、91.34重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、90.20%、7.25%および2.55%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(50.40g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、12.85gの水酸化カリウムを154mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、252mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(5回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(21.40g)。 この粗抽出物(21.40g)を、80mlのヘキサン/アセトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、2.299gであった(4.54%)。キサントフィルの含有量は、89.05重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、91.97%、6.83%および1.20%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(51.60g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、12.90gの水酸化カリウムを155mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、258mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(5回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(25.60g)。 この粗抽出物(25.60g)を、102mlのヘキサン/アセトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、1.996gであった(3.87%)。キサントフィルの含有量は、85.73重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、90.53%、7.72%および1.75%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(47.30g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、11.90gの水酸化カリウムを142mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、237mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(5回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(23.0g)。 この粗抽出物(23.0g)を、92mlのヘキサン/エチル−メチルケトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、1.73gであった(3.66%)。キサントフィルの含有量は、81.41重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、90.04%、6.95%および3.01%であった。 キサントフィルの含有量が11.82%(分光測定法による結果)である市販の粗マリーゴールドオレオレジン(50g)を、カリウムイソピルアルコール化合物と混合した(前記カリウムイソピルアルコール化合物は、12.5gの水酸化カリウムを150mlのイソプロパノールに溶解して調製した)。前記ケン化された混合物を加熱し、摂氏70度で3時間保持した。ケン化段階の間、加水分解の程度を、HPLCで観察した。イソプロパノールを、減圧下で蒸留し、前記得られた固体を、240mlの水(5%硫酸ナトリウムを含む)と室温で攪拌した。前記混合物を分液漏斗にいれ、同体積の酢酸エチルで抽出した(5回)。酢酸エチル層を回収し、過剰のアルカリ、石鹸物質およびその他の水溶性不純物を除去するために蒸流水で洗浄した。酢酸エチル層を、減圧下で蒸留し、ケン化された粗抽出物を得た(22.20g)。 この粗抽出物(22.20g)を、90mlのヘキサン/エチル−メチルケトン混合物(80:20)と室温で60分間攪拌して精製し、続いて濾過した。得られたキサントフィル結晶の沈殿を、メタノールで洗浄した。得られたオレンジ色の結晶を、大気温度で72時間減圧乾燥させた。 キサントフィル結晶の収量は、2.78gであった(5.56%)。キサントフィルの含有量は、90.58重量%であり(UV/Vis分光測定によって測定)、そのうちのtrans-ルテイン、ゼアキサンチンおよびその他のカロテノイドの含有量は、HPLC分析による測定の結果、それぞれ、91.26%、5.68%および3.06%であった。 (本発明の利点) ・酢酸エチル(GRAS溶媒)の使用により、ケン化されたキサントフィルエステル濃縮物からのキサントフィルの選択的抽出が容易になり、低温で回収できる。 ・抽出および生成工程において、酢酸エチル(GRAS溶媒)を使用することにより、食品、栄養および健康補助食品産業において使用される製品のための要件に一致している。 ・ケン化工程後アルコールを回収し、それを再利用できるので、費用効率が高い製造方法とできる。 前記方法によれば、ヒト用の栄養補助食品、ガン、眼の加齢性黄斑変性の予防するための抗酸化剤、抗酸化剤および食品/試料着色料として使用するために理想的かつ適当な、ルテインおよび/またはゼアキサンチンを高い含有量で備えた市販の粗キサントフィル結晶生成物が得られる。 少なくとも90%のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドを含むキサントフィルを、合計で少なくとも85%含有するキサントフィル結晶の調製方法であって、以下の工程を含む調製方法。(a)適当な植物性材料の抽出物/オレオレジンに存在するキサントフィルエステルを、アルコール性アルカリ溶液と前記抽出物/オレオレジンとを混合して、水を添加することなくケン化し、そして、得られた溶液を、摂氏65度〜摂氏80度で加熱する工程、(b)減圧下で、得られた混合物からアルコールを除去してケン化粗濃縮物を得る工程、(c)必要に応じて、前記工程(a)で回収したアルコールを再利用する工程、(d)前記工程(b)で得られたケン化粗濃縮物を、水と混合して、希釈油性混合物を形成する工程、(e)前記工程(d)で得られた希釈油性混合物を酢酸エチルで抽出し、キサントフィルを含む抽出物を得て、少なくとも90%のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドを含むキサントフィルを、合計で少なくとも85%含有するキサントフィル結晶を回収する工程。 前記工程(a)における加熱温度が、摂氏70度である請求項1記載の調製方法。 前記使用されるキサントフィルエステル抽出物/オレオレジンが、マリーゴールドの花およびスイカズラの果実(Lycium species)から選択される自然発生した植物性材料由来である請求項1又は2に記載の調製方法。 前記工程(a)で使用されるアルコールが、メタノール、エタノールまたはイソプロパノールである請求項1から3のいずれか一項に記載の調製方法。 前記工程(a)で使用されるアルコールが、イソプロパノールである請求項4記載の調製方法。 前記キサントフィルエステル抽出物/オレオレジンと脂肪族アルコールとの割合が、重量−体積比で、1:2〜1:5の範囲である請求項1から5のいずれか一項に記載の調製方法。 キサントフィルエステル抽出物/オレオレジンと脂肪族系アルコールとの割合が、重量−体積比で、1:3である請求項6記載の調製方法。 前記工程(a)において使用されるアルカリが、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムから選択される請求項1から7のいずれか一項に記載の調製方法。 前記工程(a)で使用されるアルカリが、水酸化カリウムである請求項8記載の調製方法。 キサントフィルエステル抽出物/オレオレジンと前記使用されるアルカリとの割合は、重量−重量比で、1:0.25〜1:0.4の範囲である請求項1から9のいずれか一項に記載の調製方法。 キサントフィルエステル抽出物/オレオレジンと使用されるアルカリとの割合が、重量−重量比で、1:0.25である請求項10記載の調製方法。 前記脂肪族系アルカリ溶液が、体積−重量比で、8〜12部のアルコールと、1部のアルカリを含む請求項1から11のいずれか一項に記載の調製方法。 前記ケン化反応混合物を、3〜5時間保持する請求項1から12のいずれか一項に記載の調製方法。 前記ケン化反応混合物を、3時間保持する請求項13記載の調製方法。 前記希釈されたケン化反応混合物と酢酸エチルとの割合が、1:1〜1:3の範囲(体積−体積比)である請求項1から14のいずれか一項に記載の調製方法。 希釈されたケン化反応混合物と酢酸エチルとの割合が、1:1(体積/体積)である請求項15記載の調製方法。 前記工程(e)において、希釈油性混合物を、酢酸エチルを用いて抽出して、キサントフィル抽出物を得て、得られた抽出物を水で洗浄し、減圧下で前記抽出物を濃縮し、前記濃縮された抽出物を、極性/非極性溶媒混合物およびアルコールと混合し、不要な物質を除去して、キサントフィル結晶を得て、前記結晶を濾過および乾燥させる請求項1から16のいずれか一項に記載の調製方法。 前記使用される非極性溶媒が、ペンタン、ヘキサンおよびヘプタン等の炭化水素溶媒から選択される請求項17記載の調製方法。 前記非極性溶媒が、ヘキサンを含む請求項18記載の調製方法。 前記使用される極性溶媒が、2−プロパノン、2−ペンタノンおよび2−ブタノンから選択される請求項17記載の調製方法。 前記極性溶媒が、2−プロパノンを含む請求項20記載の調製方法。 前記使用される極性/非極性溶媒混合物の割合が、体積−体積比で、2:8〜3:7の範囲である請求項17から21のいずれか一項に記載の調製方法。 前記極性/非極性溶媒混合物の割合が、2:8(体積−体積比)である請求項22記載の調製方法。 前記使用されるアルコールが、低級脂肪族系アルコールから選択される請求項17記載の調製方法。 前記濃縮された抽出物との混合に使用されるアルコールが、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールから選択される請求項24記載の調製方法。 前記キサントフィル結晶を、減圧下で乾燥させ、窒素雰囲気下で包装する請求項17から25のいずれか一項に記載の調製方法。 前記乾燥が、減圧下、大気温度で、72〜80時間行われる請求項26記載の調製方法。 前記乾燥が、減圧下、大気温度で、72時間行われる請求項27記載の調製方法。 キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも90%であり、残りが、ゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィルエステル濃縮物を製造する請求項1から28のいずれか一項に記載の調製方法。 キサントフィルを合計で少なくとも85%含み、前記キサントフィルにおいて、trans-ルテインの含有量が、少なくとも92%であり、ゼアキサンチンの含有量が、約4〜8%であり、残りが、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドであるキサントフィルエステル濃縮物を製造する請求項1から28のいずれか一項に記載の調製方法。 少なくとも90%のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドを含むキサントフィルを、合計で85%含むキサントフィル結晶を製造する方法であって、以下の工程を含む、製造方法。(a)ルテインおよびゼアキサンチンのエステルを含むキサントフィルエステル濃縮物をケン化し、ケン化粗濃縮物を得る工程、(b)工程(a)で得られたケン化粗濃縮物を水と混合し、希釈油性混合物を形成する工程、(c)工程(b)で得られた希釈油性物を酢酸エチルで抽出し、キサントフィルを含む抽出物を得て、少なくとも90%のtrans-ルテインおよび/またはゼアキサンチン、微量のcis-ルテインおよびその他のカロテノイドを含むキサントフィルを、合計で少なくとも85%含むキサントフィル結晶を回収する工程。


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