生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_過酸化物不純物の除去
出願番号:2004529184
年次:2010
IPC分類:C07C 1/20,C07C 7/148,C07C 15/46,C07C 409/08,C07D 301/19,C07D 301/32,C07D 303/04


特許情報キャッシュ

ウィリアムス、 カール エル. リン、 ショー−チャン ライション、 デイビッド ダヴリュ. キャンデラ、 ローレンス エム. JP 4440773 特許公報(B2) 20100115 2004529184 20030724 過酸化物不純物の除去 ライオンデル ケミカル テクノロジー、 エル.ピー. 505341095 LYONDELL CHEMICAL TECHNOLOGY, L.P. 宮崎 昭夫 100123788 石橋 政幸 100106138 岩田 慎一 100120628 緒方 雅昭 100127454 ウィリアムス、 カール エル. リン、 ショー−チャン ライション、 デイビッド ダヴリュ. キャンデラ、 ローレンス エム. US 10/219,417 20020815 20100324 C07C 1/20 20060101AFI20100304BHJP C07C 7/148 20060101ALI20100304BHJP C07C 15/46 20060101ALI20100304BHJP C07C 409/08 20060101ALI20100304BHJP C07D 301/19 20060101ALI20100304BHJP C07D 301/32 20060101ALI20100304BHJP C07D 303/04 20060101ALI20100304BHJP JPC07C1/20C07C7/148C07C15/46C07C409/08C07D301/19C07D301/32C07D303/04 C07C 1/20 C07C 7/148 C07C 15/46 C07C 409/08 特開昭51−128931(JP,A) 米国特許第05993673(US,A) 米国特許第03351635(US,A) 特開平06−072911(JP,A) 4 US2003023116 20030724 WO2004016585 20040226 2005535720 20051124 6 20060120 安田 周史 本発明は、酸化プロピレン/スチレンモノマー法などからの過酸化物含有排水流から過酸化物を除去する方法に関し、処理した液流はその廃棄前にさらに加工処理できる。 酸化プロピレン及びスチレンモノマーの製造のためのオキシラン法は商業上極めて重要な方法である。この方法を記載している基本特許は米国特許3,351,635号である。本方法の1つの変形においては、エチルベンゼンがエチルベンゼンハイドロパーオキサイドに酸化され、このエチルベンゼンハイドロパーオキサイドがプロピレンと触媒的に反応して酸化プロピレンと1−フェニルエタノールを生成し、次いで1−フェニルエタノールが脱水されてスチレンモノマーを生成する。 この方法の実施においては多数の分離ならびに回収の工程があり、絶えず増大する環境への懸念にもかかわらず廃棄しなければならないさまざまなパージ流が生成する。色々な事例において、従来許容されていた廃棄の慣行が、将来では最早や許されないであろう。したがって、酸化プロピレン/スチレンモノマーパージ流を処理するのに使用する方法に進歩をもたらすため、少なからぬ努力が払われている。 上記のようなパージ流の1つは、蒸留の側留として除去される酸性の廃水である。オキシラン−酸化プロピレン−スチレンモノマー法では、エチルベンゼンが分子状酸素と反応してエチルベンゼンハイドロパーオキサイドが生成する。例えば米国特許4,066,706号を参照されたい。酸化工程からのガスは、このガスが含有しているエチルベンゼンを吸収するためと熱回収の経済性のために、冷エチルベンゼンと接触させる。通常、酸性水溶液の側留が吸収塔の接触/吸収ゾーンから回収され、主として窒素からなる塔頂ガス流も回収される。酸性の廃水は、水及び各種有機酸の他にかなりの量の過酸化物を含む。そのような流れの生物学的処理が検討されているが、含有有機物はVOC(揮発性有機化合物)限度を超えて活性汚泥槽中でフラッシュすることがある。生物学的処理の前に有機物をさっとストリッピングすることは随意であるが、これはストリッパー内に危険な濃度の過酸化物の生成をもたらしかねない。 米国特許5,993,673号には過酸化物を分解させる方法が示されており、そのような分解を実行するため酸性の水性流を固体の鉄で活性化したアルミナ触媒と接触させる。過酸化物の分解によって生成する酸素を除去するために窒素スイープガスを使用することが開示されている。 上記のようなシステムでは、窒素の独自なソースを具備することはかなりの工程費用になる。しかしながら本発明によれば、過酸化物分解から生ずる酸素をスイープ(駆逐)するのに酸化器からの窒素ガスが使用され、これによって別個に窒素を購入する必要性と費用が避けられる。 本発明にしたがえば、有機酸、過酸化物及びエチルベンゼンを含む酸性水溶液の工程流が過酸化物を分解させるのに有効な状態の触媒と接触させられ、エチルベンゼン酸化器からの窒素ガス流出物の少くとも一部を使用して分解によって生成した酸素がスイープされ、それによって爆発性ガス混合物の生成が回避される。 本発明の方法は、酸化プロピレン/スチレンモノマー製造プロセスからの酸性水性パージ流の処理に特に適している。そのような流れは主として水、有機酸、過酸化物成分及びエチルベンゼンからなっている。一般にこのパージ流は、重量%で少くとも70%の水、20%までの過酸化物成分、約30%までの有機酸、及び約1%までのエチルベンゼンを含む。一般にpHは約1.5〜3である。 本発明は添付の模式図を参照することにより最もよく説明できる。エチルベンゼンがライン1を通って酸化ゾーン2に供給され、そこでエチルベンゼンが液相で酸化されてエチルベンゼンハイドロパーオキサイドを生成する。空気中と同じ分子状酸素と不活性窒素からなる反応ガスがライン3を経てゾーン2に導入される。酸化を実施するための具体的条件が、例えば米国特許4,066,706に記載されている。 エチルベンゼンハイドロパーオキサイドを含む液体反応生成物流がゾーン2からライン4を経て移され、この流れはオキシラン法でプロピレンと反応させて酸化プロピレンを生成させるのに使用できる(不図示)。 エチルベンゼンの酸化中、窒素、エチルベンゼン、水、酸、各種過酸化物を含むガス流がゾーン2からライン5を通って分離され、慣用のガス/液接触ゾーンであるエコノマイザー6へ流される。比較的冷たい液体のエチルベンゼンがライン7によってゾーン6に供給され、そしてゾーン6でゾーン2からのガスと緊密に接触することによってガスに含まれているエチルベンゼンを吸収しながら液体エチルベンゼンが加熱される。加熱された液体エチルベンゼンの流れはゾーン6からライン1を通って酸化ゾーン2に入る。 側留の酸性水溶液がゾーン6からライン8を通って移動して過酸化物分解ゾーン9に通され、そこで含まれている過酸化物の触媒による分解が起る。使用する分解方法は米国特許5,993,673号に記載されているような固体触媒を用いることができる。 米国特許5,993,673号の鉄で活性化したアルミナ触媒のような固体分解触媒の他に、さまざまな不均一又は均一触媒が分解に使用できる。特に好ましい方法は、触媒として鉄(III)アセチルアセトナートを使用することであり、その場合触媒は、触媒の溶液としてメチルベンジルアルコール、アセトフェノン又はエチルベンゼン、あるいはこれらの2つ以上の混合物中に適宜に加えられる。 均一液相分解方法が用いられる場合は、例えばFeとして2〜10重量ppmの触媒濃度が使用される。30〜100℃の分解温度が有用であり、分解ゾーン中の滞留時間は5〜60分が好ましい。 鉄(III)アセチルアセトナートが特に有用であるが、好ましくは遷移金属からなる他の溶解性触媒も使用できる。例としてCuSO4 、Ni(OAc)2 、(NH4)2MoO4 、Fe(NO3)3 等があげられる。 本発明方法の極めて重要な特徴は、分解ゾーン9から過酸化物分解によって発生した酸素を稀釈して移動させるためと可燃性又は爆発性のガス混合物の生成を避けるために、ゾーン6からの窒素ガス流の少くとも一部をスイープガスとして使用することである。 主として窒素からなるガス流がゾーン6から塔頂ガスとしてライン10を経てゾーン9の上部を通り、窒素プラス過酸化物分解によって生成した酸素を含むガス流がライン11を経て分離される。過酸化物成分の激減した水性パージ流はライン12を通って分離され、慣用方法によってさらに処理することができる。 上記方法の結果として、酸素のスイーピングに購入した不活性ガスを使用する方法と比較すると多大な節約が達成される。 本発明を以下の実施例によってさらに説明する。実施例1 図を参照して、エチルベンゼンが1,370,000ポンド/時の速度でライン1を通って酸化ゾーン2に供給され、そこでエチルベンゼンが160℃及び30psig(ポンド/インチ2、ゲージ)においてエチルベンゼンが分子状酸素と反応してエチルベンゼンハイドロパーオキサイドを生成する。21モル%酸素と79モル%窒素からなる酸化用ガスが120,000ポンド/時の速度でライン3を経てゾーン2に供給される。 液体のオキシデートが1,070,000ポンド/時の速度でゾーン2からライン4を通って移される。このオキシデートは8重量%のエチルベンゼンハイドロパーオキサイドを含み、プロピレンと反応して酸化プロピレンを生成する(不図示)。 重量基準で66%のエチルベンゼン、32%の窒素、0.4の%水、1%の酸素及び0.6%の他物質を含むガス流が、5,050,000ポンド/時の速度でゾーン2からライン5を通ってガス/液接触ゾーン6に通される。エチルベンゼンは40℃で1,180,000ポンド/時の速度でライン7を経てゾーン6に供給され、ゾーン6中でゾーン2からの5,050,000ポンド/時の速度のガスと緊密に接触する。 130℃の液体エチルベンゼンの流れがゾーン6からライン1を経て酸化ゾーン2に通される。 酸性の水性パージ流がライン8を通ってゾーン6から移動され、2500ポンド/時の速度で分解ゾーン9に入る。この液流の重量基準の組成は、水83%、有機酸6%、過酸化物9%、エチルベンゼン0.1%及びその他1.9%である。 分解ゾーン9には、米国特許5,993,673号に記載のような鉄で活性化したアルミナ触媒が充填されており、酸性の水性パージ流は、水性パージ流中の過酸化物を分解するのに有効な状態の触媒と80℃、5psigで接触する。 ガスはゾーン6の塔頂から移動され、約98000ポンド/時の速度でライン10を経てゾーン9に通される。このガスは重量基準で窒素約93%、酸素3%、エチルベンゼン3%及びその他1%を含み、水性パージ流から過酸化物分解によって生成した酸素をスイープするのに有効である。重量基準で窒素93%、エチルベンゼン3%、酸素3.1%及びその他0.9%のガス流がゾーン9から98000ポンド/時の速度でライン11を経て除去され、このガスは放出燃焼させることができる。実質上過酸化物が含まれていない酸性の水性パージ流はライン12を経て2500ポンド/時の速度で除去され、この流れは慣用方法によってさらに処理することができる。実施例2 分解ゾーン9が、液体のピストンフロー用及び上部でのガススイーピング用に適したバッフル反応ゾーンを含む以外は実施例1を繰返した。ライン8を通して導入した液の流れは0.7ポンド/時の鉄(III)アセチルアセトナート(CAS 14024−18−1)と混合され、60℃及び27psigで分解ゾーン9をピストンフローで通過する(滞留時間は20分である)。ライン10を通って導入されたガス流は、過酸化物分解によって生成した酸素をスイーピングしながらゾーン9の上部を通過する。は本発明実施の模式図を示す。符号の説明 1、3〜5、7、8、10〜12 ライン 2 酸化ゾーン 6 エコノマイザー 9 分解ゾーン エチルベンゼンをエチルベンゼンハイドロパーオキサイドに酸化する工程、窒素を含むガス流と水性パージ流とを別々に回収する工程、及び前記パージ流中の過酸化物を触媒で分解する工程を含んでなる、酸化プロピレン/スチレンモノマー製造法からの、有機酸、過酸化物及びエチルベンゼンを含有する酸性の水性パージ流を精製する方法であって、前記分解で発生した酸素を前記ガス流の少くとも一部でスイーピングすることを含むことを特徴とする精製方法。 過酸化物を分解するため固体触媒を使用することを特徴とする、請求項1記載の方法。 過酸化物を分解するため均一系触媒を使用することを特徴とする、請求項1記載の方法。 過酸化物を分解するため鉄(III)アセチルアセトナートを使用することを特徴とする、請求項1記載の方法。


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