生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_男性及び女性のインポテンスの治療において有用な製剤
出願番号:2004503026
年次:2010
IPC分類:A61K 36/00,A61K 36/18,A61K 31/198,A61K 31/352,A61P 15/00,A61P 15/10


特許情報キャッシュ

ボンバルデッリ,エツィオ モラツォーニ,パオロ リーバ,アントネラ セギッツィ,ロベルト JP 4603351 特許公報(B2) 20101008 2004503026 20030430 男性及び女性のインポテンスの治療において有用な製剤 インデナ・ソチエタ・ペル・アチオニ 397068654 津国 肇 100078662 小國 泰弘 100122736 篠田 文雄 100075225 ボンバルデッリ,エツィオ モラツォーニ,パオロ リーバ,アントネラ セギッツィ,ロベルト IT MI2002A000990 20020510 20101222 A61K 36/00 20060101AFI20101202BHJP A61K 36/18 20060101ALI20101202BHJP A61K 31/198 20060101ALI20101202BHJP A61K 31/352 20060101ALI20101202BHJP A61P 15/00 20060101ALI20101202BHJP A61P 15/10 20060101ALI20101202BHJP JPA61K35/78 BA61K35/78 CA61K31/198A61K31/352A61P15/00A61P15/10 A61K 36/00-36/9068 A61K 31/00-31/80 A61Q 1/00-99/00 A61K 8/97 国際公開第00/072861(WO,A1) 特開平08−040876(JP,A) 特開平07−300423(JP,A) 特表2002−511875(JP,A) 国際公開第00/002573(WO,A1) 国際公開第00/007604(WO,A1) Tomova M. et. al.,International Conference on Chemistry and Biotechnology of Biologically Active Natural Products,1981年,Vol.1st,P.298-302 7 EP2003004528 20030430 WO2003094943 20031120 2005529915 20051006 7 20060425 田村 聖子発明の説明 本発明は、男性及び女性の性機能障害の処置において有用な製剤に関するものである。 性機能障害は、相当な重要性を有しており、精力的な生物医学的研究努力の主題を形成している。最近の統計によると、様々な型のインポテンスの問題(性欲の欠損及び勃起機能障害)は、およそ50歳以上の集団の約70%に影響を与えている。特に、心臓又は腎臓疾患のような他の障害と生理学的に関連している場合が多い高齢者において、様々な型のインポテンスの程度の重度は、明らかに多様である。 そのような機能障害、特に勃起機能障害を治療するために現在利用可能な薬物は、テストステロン、VIP、プロスタグランジン誘導体(PGES)のようなホルモン、並びにパパベリン、フェノキシベンザミン及びフェントラミンのような心血管用薬剤を含む。 しかしながら、これらの薬物は、いずれも、それらが引き起こす副作用のため、そして例えばパパベリン及びPGE2の場合であれば海綿体内又は尿道内注射の必要性のため、満足のゆく永久的な問題の解決を提供していない。 最近、インポテンスの治療において特に有用であり、かつ経口投与により活性であるcGMPホスホジエステラーゼ阻害剤が開発された。シルデナフィル(Sildenafil)(WO94/28902)と呼ばれる、これらの薬剤のうちの一つは、既に市販されている。 しかしながら、ここでも、副作用が決して無視しうる程度のものではなく、より安全でかつより効果的な治療の必要が、依然として強く認められている。 多数の天然起源の生成物(主として植物に基づくもの、動物に基づくものも)が、経験的使用のための可能な科学的根拠を評価するため、伝統医学から得られた効能に基づき、現代薬理学によって研究されている。 生物医学的研究は、陰茎及び陰核の勃起、膣潤滑、射精並びにオルガズムのような性的活動に関連している生理学的過程に関与しているメカニズムの大きな複雑さを証明している。 一酸化窒素(NO)のようなメディエーター、cAMP及びcGMPメッセンジャーの代謝に関与している酵素因子、平滑筋細胞膜のアドレナリン作動性受容体、ドーパミン作動性神経伝達物質、並びにPGES又はその他のホルモンの受容体が、インポテンス及びその他の性機能障害のための薬理学的治療の可能な標的である。 一部には、純粋に生化学的及び生理学的な面に加え、性機能障害に罹患している患者の臨床像をさらに複雑にし得る環境的及び心理学的な要因も存在するため、この特別な問題の満足のゆく解決を提供することは、明らかに困難である。 特別な特性を有する薬用植物の抽出物の、ある量比での組み合わせが、男性及び女性の性機能障害の処置において特に満足のゆく処置結果を与えることが、本発明において見出された。 本発明は、特に、適当な担体又は賦形剤と混和された、・それぞれ1.5〜3.5:1〜2:0.1〜0.4の重量比のトリブルス・テレストリス(Tribulus terrestris)、ツルネラ・ディフューサ(Turnera diffusa)及びシナモン・カッシア(Cinnamon cassia)の抽出物、・ギンコ・ビローバ(Ginkgo biloba)抽出物、及び場合により・アルギニン又はその生理学的に等価なエステル、塩もしくは前駆物質、を含有している医薬組成物に関するものである。 トリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物は、既知であり、類似の目的のためいくつかの型の伝統医学において既に使用されているが、それらの組み合わせは既知でなく、ましてや前述の特定の量比での組み合わせは既知ではない。 特に、トリブルス・テレストリス抽出物は、男性及び女性の両方における性的欲望の刺激を担うホルモン、テストステロンの合成を誘導することが既知であり;精油に富むツルネラ・ディフューサの抽出物は、NO放出により媒介される血管拡張効果を有するため、動脈及び細動脈に対して血管動力学的(vasokinetic)活性を及ぼし;シナモン・カッシア抽出物は、快感関連ドーパミン受容体に作用することにより間接的に性欲を刺激する。 最後に、ギンコ・ビローバから抽出された二量体フラボンの強い抗ホスホジエステラーゼ活性は、陰茎海綿体の血管拡張に寄与し、従ってツルネラ・ディフューサの血管効果を強化する。 しかしながら、本発明の組成物により得られうる治療結果を、各抽出物の活性のみに基づき説明することはできず;実際、驚くべきことに、抽出物が前述の量比とは異なる量比で会合させられた場合には、それらは不活性なままであり、障害を悪化させる場合すらあることが見出されている。従って、性的活動の真の増加は、性欲及び生殖器官への血液供給の両方を増加させる正確な比で様々な植物の抽出物を使用することによってのみ得られる。 トリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物の重量比は、好ましくは、2.5:1.5:0.2である。 アルギニン、その塩、エステル又は前駆物質が使用される場合には、それは、植物抽出物に対し0.5〜1.5、好ましくは1の量比で存在する。 ギンコ・ビローバ抽出物は、好ましくは、アピゲニン二量体フラボノイドの画分により構成され、好ましくは、50mgという該画分の1日摂取量を保証する用量で、本発明に係る組成物に添加される。 溶媒又は超臨界流体による抽出のような従来の技術により得られる前掲の薬用植物の抽出物が、本発明の目的のため使用され得る。 しかしながら、抽出物のある種の特徴的な成分を予定された含有量含む標準化された抽出物の使用が好ましい。 例えば、トリブルス・テレストリス抽出物は、ジオスチンとして表されるサポニンをおよそ40%含有しているであろう;ツルネラ・ディフューサ抽出物は、好ましくは、親油性抽出物であり;ギンコ・ビローバ抽出物は、好ましくは、およそ60%という二量体フラボン含有量を有し;そしてシナモン・カッシア抽出物は、好ましくは、およそ70%というケイ皮アルデヒド含有量を有する。 異なる濃度で活性成分を含有しているため、植物の様々な部分が、抽出物を調製する際に使用され得る。植物全体は、特にツルネラ・ディフューサ抽出物を調製するために使用され、好ましくは230〜250バール、好ましくは240バールの圧力で、35〜55℃、好ましくは40℃の温度で、超臨界条件下の二酸化炭素により抽出され;トリブルス・テレストリス抽出物は、好ましくは、40%エタノール/水混合物による抽出により植物の地上部及び種子から入手され、シナモン・カッシア抽出物は、好ましくは、110〜150バール、好ましくは135バールの超臨界圧力条件下での35℃の温度での二酸化炭素による幹の樹皮からの抽出により調製される。ギンコ・ビローバ抽出物は、好ましくは、例えばEP360556に従い調製されるアピゲニンから誘導される二量体フラボンからなる画分より調製される。 本発明は、男性及び女性の性機能障害の処置のための、特にインポテンス、性欲障害、不感症及び無オルガズム症の処置のための医薬品を調製するための、ギンコ・ビローバ、及び場合によりアルギニン又はその生理学的に等価なエステル、塩もしくは前駆物質と会合させられた、それぞれ1.5〜3.5:1〜2:0.1〜0.4の重量比のトリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物の使用にも関する。 本発明が関する抽出物の混合物は、性交の直前ではなく、慢性的に摂取されなければならないが、いくつかの個体においては、初回治療時、薬物の摂取の30分以内に応答が起こる。 植物抽出物に代わりに、対応する単離された活性成分、特に、ジオスシン、ギンコ・ビローバの二量体フラボン及びケイ皮アルデヒドが、ツルネラ・ディフューサの親油性抽出物と組み合わせられて使用されてもよい。インポテンス、勃起機能障害、性欲障害、不感症及び無オルガズム症の処置のための医薬品の調製のための該組み合わせの使用、並びに該組み合わせを含む医薬品が、本発明のさらなる目的である。 本発明の組成物の慢性投与は、有意な副作用を引き起こさず、よく耐容され、男性更年期及び閉経のような男性及び女性における主要な生理学的イベントを支配している繊細なホルモンバランス、特にアンドロゲン/エストロゲンバランスを改変させない。 本発明の組成物の適当な投与形態の例は、100〜300mgの単位用量のトリブルス・テレストリス抽出物及び前掲の重量比に従った単位用量の他の成分を含有している錠剤、軟ゼラチンカプセル剤及び硬ゼラチンカプセル剤、坐剤、並びに飲用調製物を含む。非修飾放出型(unmodified-release)もしくは胃抵抗性(gastroresistant)の錠剤のような固形製剤、又は飲用液体形態が、特に好ましい。 以下の実施例は、本発明の範囲を制限するのではなく、本発明を例示するために与えられる。実施例1−コーティング錠の調製 各700mgコーティング錠は、以下のものを含有する。トリブルス・テレストリス 250.00mgツルネラ・ディフューサ 150.00mgシナモン・カッシア 20.00mgギンコ・ビローバ 50.00mgL−アルギニン 100.00mgダイズ多糖 55.00mg二酸化ケイ素 14.00mgけい化微晶質セルロース 42.00mgステアリン酸マグネシウム 4.00mgヒドロキシプロピルメチルセルロース 6.40mgタルク 5.20mg二酸化チタン 2.00mgグリセリン 0.12mgポリソルベート80 0.80mgキノリン 0.43mgインジゴチン 0.05mg実施例2−硬ゼラチンカプセル剤の調製 各340mgカプセル剤は、以下のものを含有する。トリブルス・テレストリス 125.00mgツルネラ・ディフューサ 75.00mgシナモン・カッシア 10.00mgギンコ・ビローバ 25.00mgL−アルギニン 50.00mgダイズ多糖 25.00mg二酸化ケイ素 7.00mgけい化微晶質セルロース 20.00mgステアリン酸マグネシウム 1.50mgタルク 1.50mg実施例3−軟ゼラチンカプセル剤の調製 各700mg軟ゼラチンカプセル剤は、以下のものを含有する。トリブルス・テレストリス 125.00mgツルネラ・ディフューサ 75.00mgシナモン・カッシア 10.00mgギンコ・ビローバ 25.00mgL−アルギニン 50.00mgダイズ多糖 20.00mg中鎖トリグリセリド 100.00mgポリソルベート80 10.00mgダイズ油 275.00mgコロイド状二酸化ケイ素 10.00mg実施例4−飲用液剤の調製 各10mLバイアルは、以下のものを含有する。トリブルス・テレストリス 250.00mgツルネラ・ディフューサ 150.00mgシナモン・カッシア 20.00mgギンコ・ビローバ 50.00mgL−アルギニン塩酸塩 100.00mgグリセリン 30000.00mgポリソルベート20 800.00mgプロピレングリコール 1000.00mgアセスルファムK 175.00mgサッカリンナトリウム 40.00mgネオヘスペリジンDC 2.50mg風味剤 300.00mgソルビン酸カリウム 11.70mgメチルパラベン 8.30mg精製水 10.00mLにするのに十分な量実施例5−可溶性顆粒剤の調製 各5000mg包装袋(sachet)は、以下のものを含有する。トリブルス・テレストリス 250.00mgツルネラ・ディフューサ 150.00mgシナモン・カッシア 20.00mgギンコ・ビローバ 50.00mgL−アルギニン塩酸塩 100.00mgポリソルベート20 500.00mgアセスルファムK 175.00mgサッカリンナトリウム 40.00mgネオヘスペリジンDC 2.50mg風味剤 300.00mgイヌリン 1000.00mgマンニトール 2412.50mg 適当な担体又は賦形剤と混和された、・それぞれ1.5〜3.5:1〜2:0.1〜0.4の重量比のトリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物、・ギンコ・ビローバの抽出物、及び場合により・アルギニン又はその生理学的に等価なエステル、塩もしくは前駆物質、を含有している、インポテンス、勃起機能障害、性欲障害、不感症及び無オルガズム症を処置するための医薬組成物。 トリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物の重量比が、2.5:1.5:0.2である、請求項1に記載の組成物。 ギンコ・ビローバ抽出物が、アピゲニン二量体フラボノイドの画分により構成されている、請求項1又は2に記載の組成物。 アピゲニン二量体フラボノイドの画分50mgを含有している、請求項3に記載の組成物。 それぞれ1.5〜3.5:1〜2:0.1〜0.4:0.5〜1.5の重量比のトリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物、並びにL−アルギニン又はL−アルギニン塩酸塩を含有している、請求項1〜4のいずれかに記載の組成物。 トリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物、並びにL−アルギニン又はL−アルギニン塩酸塩の重量比が、2.5:1.5:0.2:1である、請求項5に記載の組成物。 インポテンス、勃起機能障害、性欲障害、不感症及び無オルガズム症を処置するための医薬品の調製のための、ギンコ・ビローバ抽出物、及び場合によりアルギニン又はその生理学的に等価なエステル、塩もしくは前駆物質と組み合わせられた、それぞれ1.5〜3.5:1〜2:0.1〜0.4の重量比のトリブルス・テレストリス、ツルネラ・ディフューサ及びシナモン・カッシアの抽出物の使用。


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