タイトル: | 特許公報(B2)_炭酸飲料用添加剤 |
出願番号: | 2004367385 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | A23L 2/00,A23L 2/38,C12G 3/04 |
村西 修一 三宅 一之 上杉 高志 森 祐香 宮澤 利男 JP 4679132 特許公報(B2) 20110210 2004367385 20041220 炭酸飲料用添加剤 小川香料株式会社 591011410 村西 修一 三宅 一之 上杉 高志 森 祐香 宮澤 利男 20110427 A23L 2/00 20060101AFI20110407BHJP A23L 2/38 20060101ALI20110407BHJP C12G 3/04 20060101ALI20110407BHJP JPA23L2/00 TA23L2/38 AA23L2/38 CC12G3/04 A23L 2/00 A23L 2/38 C12G 3/04 JSTPlus/JST7580(JDreamII) WPIDS/FSTA(STN) 特開2002−291460(JP,A) 特開2001−279227(JP,A) 特開昭50−160438(JP,A) 特公昭48−035465(JP,B1) 特開昭55−148075(JP,A) 特開昭60−126065(JP,A) 特開昭55−023915(JP,A) 特開2003−238987(JP,A) 国際公開第2005/004635(WO,A1) 8 2006166870 20060629 13 20071218 中村 正展 本発明は、スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油を有効成分とする炭酸飲料用添加剤、前記添加剤を含有する炭酸飲料用香味料及び炭酸飲料並びに前記添加剤を添加することを特徴とする炭酸飲料の炭酸感を増強又は維持する方法に関する。 サイダー、コーラに代表される炭酸飲料は、日々の生活に潤いを与え、子供から大人に至るまで清涼飲料として長年愛されてきたものである。夏の暑い時期や運動の後の汗をかいたときなどには止渇として特に好まれている。 炭酸飲料は他の清涼飲料にはない特有の炭酸感(炭酸ガスによる爽快で強烈な刺激とのど越し或いは炭酸ガスとフレーバーが相俟って生み出される清涼感(フレッシュ感)をいう。以下同じ。)がのどの渇きを癒すものである。しかしながら炭酸飲料には、添加される種々の果汁、甘味料、着色料、香料等の原料の組み合わせによっては炭酸感が十分に感じられない場合がある。さらに、開栓後の炭酸ガスの急速な脱気によっていわゆる「気の抜けた」状態となり、炭酸飲料に不可欠な炭酸ガスの爽快で強烈な刺激が弱まり、炭酸感が低下して、開栓後は急速に嗜好性が下がるという問題があった。 炭酸飲料についてはこれまでに、果汁等の植物成分と炭酸ガスを比較的多く含む処方に、高甘味度甘味料を特定の割合で配合した、植物成分に由来する豊かな味わいと炭酸ガスによる刺激を有しながらも爽やかで清涼感を備えた炭酸飲料(特許文献1)、炭酸飲料にDE9〜20の澱粉分解物を添加することにより、刺激性、クリーミー性、コク味などの味質を改善した炭酸飲料の製造法(特許文献2)などが提案されている。しかし、他の原料の影響や開栓後の脱気により低下する炭酸ガスの刺激・フレッシュ感等の炭酸感を増強する方法はこれまでに知られていなかった。WO2002/067702号公報特開2002−330735号公報 本発明が解決しようとする課題は、使用される果汁、甘味料、色素及び香料等の原料の組み合わせにより炭酸感が低下する点、さらに開栓後の急速な炭酸ガスの脱気により炭酸感が低下し、開栓後は止渇飲料として要望される機能や嗜好性が急速に落ちる点である。 上記課題を解決するために、本発明者らは炭酸飲料の炭酸感を増強する素材を検討した結果、微量のスピラントールの添加が炭酸ガスによる好ましい炭酸刺激を増強し、結果として炭酸感が増強、維持されることを見いだし、本発明を完成した。 すなわち本発明は、スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油を有効成分とする炭酸飲料用添加剤であり、さらにスピラントールを含有する植物がオランダセンニチ又はキバナオランダセンニチである前記炭酸飲料用添加剤である。また本発明は、前記炭酸飲料用添加剤を含有することを特徴とする炭酸飲料用香味料組成物である。また、本発明は、前記炭酸飲料用添加剤又は前記炭酸飲料用香味料組成物を添加したことを特徴とする炭酸飲料であり、前記炭酸飲料はスピラントールを1〜300ppb含有することを特徴とする。さらに前記炭酸飲料は柑橘系の香味を有することを特徴とする。 また、本発明は、前記炭酸飲料用添加剤又は前記炭酸飲料用香味料組成物のいずれかを、炭酸飲料中のスピラントール含量が1〜300ppbとなるように添加することを特徴とする炭酸飲料の炭酸感を増強又は維持する方法である。 本発明の炭酸飲料用添加剤を炭酸飲料に添加することにより、果汁、甘味料等の原料の組み合わせによってもたらされる炭酸感の低下が改善される。さらに開栓後の炭酸ガスの脱気による炭酸感の低下が抑えられ、炭酸飲料に本来求められる止渇飲料としての機能や嗜好性が開栓後も維持される。 本発明で用いるスピラントールとは、キク科オランダセンニチ(Spilanthes acmella)、キバナオランダセンニチ(Spilanthes acmella var. oleracea)等に含まれる辛味成分である。スピラントールは前記植物から採取、精製することにより得られる他、化学的に合成することも可能である。本発明ではいずれの方法により得られたスピラントールであっても使用でき、また、純度が高いものである必要はない。他の成分の味やにおいが炭酸飲料の香味に影響を与えない場合は、スピラントールを含有する植物の抽出物や精油等を精製することなく使用してもよい。安全性の観点からは食経験のある植物から得られる抽出物又は精油を使用することが好ましく、また、供給、価格等の実用性の観点から、スピラントール含量の多いオランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの抽出物又は精油を使用するのが特に好ましい。 スピラントールは、例えば、スピラントール含量の高いオランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの全草又は花頭から抽出又は蒸留により採取することができる。抽出による採取法を例示すると、オランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの花頭を乾燥・粉砕した後、有機溶媒で抽出してスピラントールを含有する抽出液を得る。抽出に使用する有機溶媒は特に制限はなく、メタノール、エタノール、プロパノール、プロピレングリコール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテル等のエーテル類、ヘキサン、ヘプタン等の炭化水素類を適宜単独で、又は混合して使用することができる。アルコール類のような極性有機溶媒が好ましく、安全性の観点から特にエタノールが好ましい。得られた抽出液から溶媒を留去し、スピラントール含有抽出物が得られる。 得られたスピラントール含有抽出物はそのまま本発明の炭酸飲料用添加剤として使用できるが、抽出物に含まれているスピラントール以外の成分が炭酸飲料の香味に与える影響が問題となるような場合には、さらに蒸留等の精製方法によりスピラントール含量を高めて使用することが好ましい。精製方法としては分子蒸留、薄膜蒸留、各種クロマトグラフィー等を挙げることができ、これらの精製方法を単独で又は適宜組み合わせて用いることにより、よりスピラントール含量の高い炭酸飲料用添加剤を得ることができる。 本発明の炭酸飲料用添加剤は、単独で炭酸飲料に添加することもできるが、他の香料成分と任意に組み合わせて、炭酸飲料用の香味料組成物として使用することもできる。組み合わせる香料成分は特に制限はなく、例えばアセト酢酸エチル、アセトフェノン、アニスアルデヒド、α−アミルシンナムサルデヒド、アントラニル酸メチル、イオノン、イソオイゲノール、イソ吉草酸イソアミル、イソ吉草酸エチル、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸3−ブテニル、イソチオシアン酸4−ペンテニル、イソチオシアン酸ベンジル、イソチオシアン酸3−メチルチオプロピル、イソチオシアネート類、インドール及びその誘導体、γ−ウンデカラクトン、エステル類、エチルバニリン、エーテル類、オイゲノール、オクタノール、オクタナール、オクタン酸エチル、ギ酸イソアミル、ギ酸ゲラニル、ギ酸シトロネリル、ケイ皮酸、ケイ皮酸エチル、ケイ皮酸メチル、ケトン類、ゲラニオール、酢酸イソアミル、酢酸エチル、酢酸ゲラニル、酢酸シクロヘキシル、酢酸シトロネリル、酢酸シンナミル、酢酸テルピニル、酢酸フェネチル、酢酸ブチル、酢酸ベンジル、酢酸l−メンチル、酢酸リナリル、サリチル酸メチル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、シトラール、シトロネラール、シトロネロール、1,8−シネオール、脂肪酸類、脂肪族高級アルコール類、脂肪族高級アルデヒド類、脂肪族高級炭化水素類、シンナミルアルコール、シンナムアルデヒド、チオエーテル類、チオール類、デカナール、デカノール、デカン酸エチル、テルピネオール、リモネン、ピネン、ミルセン、タピノーレン、テルペン系炭化水素類、γ−ノナラクトン、バニリン、パラメチルアセトフェノン、ヒドロキシシトロネラール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、ピペロナール、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸イソブチル、フェニル酢酸エチル、フェノールエーテル類、フェノール類、フルフラール及びその誘導体、プロピオン酸、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸ベンジル、ヘキサン酸、ヘキサン酸アリル、ヘキサン酸エチル、ヘプタン酸エチル、l−ペリラアルデヒド、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、芳香族アルコール類、芳香族アルデヒド類、d−ボルネオール、マルトール、N−メチルアントラニル酸メチル、メチルβ−ナフチルケトン、dl−メントール、l−メントール、酪酸、酪酸イソアミル、酪酸エチル、酪酸シクロヘキシル、酪酸ブチル、ラクトン類、リナロオール等の合成或いは天然由来の香料の他、オレンジ、レモン、ライム、グレープフルーツなどシトラス系精油類、アップル、バナナ、グレープ、メロン、ピーチ、パイナップル、ストロベリーなどフルーツ系の精油或いは回収フレーバー、ミルク、クリーム、バター、チーズ、ヨーグルトなど乳系の抽出香料、緑茶、紅茶、コーヒー、ココアなど嗜好品系の回収フレーバー、ペパーミント、スペアミントなどミント系の精油、アサノミ、アサフェチダ、アジョワン、アニス、アンゼリカ、ウイキョウ、ウコン、オレガノ、オールスパイス、オレンジノピール、カショウ、カッシア、カモミール、カラシナ、カルダモン、カレーリーフ、カンゾウ、キャラウェー、クチナシ、クミン、クレソン、クローブ、ケシノミ、ケーパー、コショウ、ゴマ、コリアンダー、サッサフラス、サフラン、サボリー、サルビア、サンショウ、シソ、シナモン、シャロット、ジュニパーベリー、ショウガ、スターアニス、スペアミント、セイヨウワサビ、セロリー、ソーレル、タイム、タマネギ、タマリンド、タラゴン、チャイブ、ディル、トウガラシ、ナツメグ、ニガヨモギ、ニジェラ、ニンジン、ニンニク、バジル、パセリ、ハッカ、バニラ、パプリカ、ヒソップ、フェネグリーク、ペパーミント、ホースミント、ホースラディッシュ、マジョラム、ミョウガ、ラベンダー、リンデン、レモングラス、レモンバーム、ローズ、ローズマリー、ローレル、ワサビなどから得られる香辛料抽出物、アイスランドモス、アカヤジオウ、アケビ、アサ、アサフェチダ、アジアンタム、アジョワン、アズキ、アスパラサスリネアリス、アップルミント、アーティチョーク、アニス、アボカド、アマチャ、アマチャズル、アミガサユリ、アミリス、アーモンド、アリタソウ、アルカンナ、アルテミシア、アルニカ、アルファルファ、アロエ、アンゴスツラ、アンゴラウィード、アンズ、アンズタケ、アンゼリカ、アンバー、アンバーグリス、アンブレット、イカ、イカリソウ、イグサ、イースト、イタドリ、イチゴ、イチジク、イチョウ、イノコヅチ、イランイラン、イワオウギ、インペラトリア、インモルテル、ウィンターグリーン、ウォータークレス、ウコギ、ウコン、ウスバサイシン、ウッドラフ、ウニ、ウメ、ウーロンチャ、エゴマ、エノキダケ、エビ、エビスグサ、エリゲロン、エルダー、エレウテロコック、エレカンペン、エレミ、エンゴサク、エンジュ、エンダイブ、欧州アザミ、オウレン、オオバコ、オカゼリ、オキアミ、オーク、オークモス、オケラ、オスマンサス、オポポナックス、オミナエシ、オモダカ、オリガナム、オリス、オリバナム、オリーブ、オールスパイス、オレンジ、オレンジフラワー、カイ、カイニンソウ、カカオ、カキ、カサイ、カシューナッツ、カスカラ、カスカリラ、カストリウム、カタクリ、カツオブシ、カッシー、カッシャフィスチュラ、カテキュ、カニ、カーネーション、カノコソウ、カモミル、カヤプテ、カラシ、カラスウリ、カラスビシャク、ガラナ、カラムス、ガランガ、カーラント、カリッサ、カリン、カルダモン、ガルバナム、カレー、カワミドリ、カンゾウ、ガンビア、カンラン、キウィーフルーツ、キカイガラタケ、キキョウ、キク、キクラゲ、キササゲ、ギシギシ、キダチアロエ、キナ、キハダ、キバナオウギ、ギボウシ、ギムネマシルベスタ、キャットニップ、キャラウェイ、キャロップ、キュウリ、キラヤ、キンミズヒキ、グァバ、グァヤク、クコ、クサスギカズラ、クサボケ、クズ、クスノキ、クスノハガシワ、グーズベリー、クチナシ、クベバ、クマコケモモ、グミ、クミン、グラウンドアイビー、クララ、クラリセージ、クランベリー、クリ、クルミ、クリーム、グレインオブパラダイス、クレタディタニー、グレープフルーツ、クローバー、クローブ、クロモジ、クワ、クワッシャ、ケイパー、ゲットウ、ケード、ケブラコ、ゲルマンダー、ケンチュール、ケンポナシ、ゲンノショウコ、コウジ、コウダケ、コウチャ、コウホネ、コカ、コガネバナ、コクトウ、コクルイ、ココナッツ、ゴシュユ、コショウ、コスタス、コストマリー、コパイパ、コーヒー、コブシ、ゴボウ、ゴマ、コーラ、コリアンダー、コルツフート、ゴールデンロッド、コロンボ、コンサイ、コンズランゴ、コンフリー、サイプレス、魚、サクラ、サクランボ、ザクロ、サケカス、ササ、ササクサ、サーチ、サッサフラス、サフラン、サポジラ、サボテン、サラシナショウマ、サルサパリラ、サルシファイ、サルノコシカケ、サンザシ、サンシュユ、サンショウ、サンタハーブ、サンダラック、サンダルウッド、サンダルレッド、シイタケ、ジェネ、シソ、シダー、シトラス、シトロネラ、シヌス、シベット、シマルーバ、シメジ、シャクヤク、ジャスミン、ジャノヒゲ、ジャボランジ、シャロット、シュクシャ、ジュニパーベリー、ショウガ、ショウユ、ショウユカス、ジョウリュウシュ、ショウロ、シロタモギタケ、ジンセン、シンナモン、酢、スイカ、スイセン、スギ、スターアニス、スターフルーツ、スチラックス、スッポン、スッポンタケ、ズドラベッツ、スネークルート、スパイクナード、スプルース、スペアミント、スベリヒユ、スローベリー、セイボリー、セキショウ、セージ、ゼドアリー、セネガ、ゼラニウム、セロリー、センキュウ、センタウリア、センゲン、セントジョーンズウォルト、センナ、ソース、ダイオウ、ダイズ、タイム、タケノコ、タコ、タデ、ダバナ、タマゴ、タマゴタケ、タマネギ、タマリンド、ダミアナ、タモギタケ、タラゴン、タラノキ、タンジー、タンジェリン、タンポポ、チェリモラ、チェリーローレル、チェリーワイルド、チガヤ、チコリ、チーズ、チチタケ、チャイブ、チャービル、チャンパカ、チュベローズ、チョウセンゴミシ、チラータ、ツクシ、ツケモノ、ツタ、ツバキ、ツユクサ、ツリガネニンジン、ツルドクダミ、ディアタング、ティスル、ディタニー、ディル、デーツ、テンダイウヤク、テンマ、トウガラシ、トウキ、ドウショクブツタンパクシツ、ドウショクブツユ、トウミツ、トウモロコシ、ドクダミ、トチュウ、ドッググラス、トマト、ドラゴンブラッド、ドリアン、トリュフ、トルーバルサム、トンカ、ナギナタコウジュ、ナシ、ナスターシャム、ナッツ、ナットウ、ナツメ、ナツメグ、ナデシコ、ナメコ、ナラタケ、ニアウリ、ニュウサンキンバイヨウエキ、ニンジン、ニンニク、ネズミモチ、ネットル、ネムノキ、ノットグラス、バイオレット、パイナップル、ハイビスカス、麦芽、ハコベ、バジル、ハス、ハスカップ、パースカップ、パセリ、バター、バターオイル、バターミルク、バーチ、ハチミツ、パチュリー、ハッカ、バックビーン、ハッコウシュ、ハッコウニュウ、ハッコウミエキ、パッションフルーツ、ハツタケ、バッファローベリー、ハトムギ、ハナスゲ、バナナ、バニラ、ハネーサックル、パパイヤ、バーベリー、ハマゴウ、ハマスゲ、ハマナス、ハマボウフウ、ハマメリス、バラ、パルマローザ、バンレイシ、ヒキオコシ、ヒシ、ピスタチオ、ヒソップ、ヒッコリー、ピーナッツ、ヒノキ、ヒバ、ピプシシワ、ヒメハギ、ヒヤシンス、ヒラタケ、ビワ、ビンロウ、フェイジョア、フェネグリーク、フェンネル、フジバカマ、フジモドキ、フスマ、フーゼルユ、プチグレイン、ブチュ、ブドウ、ブドウサケカス、フトモモ、ブナ、ブナハリタケ、ブラックキャラウェイ、ブラックベリー、プラム、ブリオニア、プリックリーアッシュ、プリムローズ、プルネラ、ブルーベリー、ブレッドフルーツ、ヘイ、ベイ、ヘーゼルナッツ、ベチバー、ベーテル、ベニバナ、ペニーロイヤル、ペパーミント、ヘビ、ペピーノ、ペプトン、ベルガモット、ベルガモットミント、ペルーバルサム、ベルベナ、ベロニカ、ベンゾイン、ボアドローズ、ホアハウンド、ホウ、ホウキタケ、ホウショウ、ボウフウ、ホエイ、ホオノキ、ホースミント、ホースラディッシュ、ボタン、ホップ、ポピー、ポプラ、ポポー、ホホバ、ホヤ、ボルドー、ボロニア、マイタケ、マグウォルト、マシュマロー、マジョラム、マスティック、マソイ、マタタビ、マチコ、マツ、マツオウジ、マッシュルーム、マツタケ、マツブサ、マツホド、マテチャ、マメ、マリーゴールド、マルバダイオウ、マルメロ、マレイン、マロー、マンゴー、マンゴスチン、ミカン、ミシマサイコ、ミソ、ミツマタ、ミツロウ、ミート、ミモザ、ミョウガ、ミルク、ミルテ、ミルフォイル、ミルラ、ミロバラン、ムギチャ、ムスク、ムラサキ、メスキート、メドウスィート、メハジキ、メープル、メリッサ、メリロット、メロン、モウセンゴケ、モニリアバイヨウエキ、モミノキ、モモ、モロヘイヤ、ヤクチ、ヤマモモ、ユーカリ、ユキノシタ、ユズ、ユッカ、ユリ、ヨウサイ、ヨロイグサ、ライオンズフート、ライチ、ライフエバーラスティングフラワー、ライム、ライラック、ラカンカ、ラカンショウ、ラズベリー、ラタニア、ラディッシュ、ラブダナム、ラベンダー、ラングウォルト、ラングモス、ランブータン、リキュール、リーク、リツェア、リナロエ、リュウガン、リョウフンソウ、リョクチャ、リンゴ、リンデン、リンドウ、ルー、ルリジサ、レセダ、レモン、レモングラス、レンギョウ、レンゲ、レンブ、ローズマリー、ロベージ、ローレル、ロンゴザ、ワサビ、ワタフジウツギ、ワームウッド、ワームシード、ワラビ、ワレモコウなどから得られる天然香料などが例示され、適宜選択して使用される。 本発明の炭酸飲料用添加剤又は炭酸飲料用を含有する香料組成物は、炭酸飲料に添加すると、果汁、甘味料等の原料の組み合わせによってもたらされる炭酸感の低下が改善され、さらに開栓後の炭酸ガスの脱気による炭酸感の低下が抑えられる。炭酸飲料への添加量は特に制限はないが、一般には最終製品である炭酸飲料中におけるスピラントール含量として1〜300ppbとなるように添加するのが好ましく、更に5〜150ppbが好ましく、15〜100ppbとするのが最も好ましい。スピラントール含量が1ppb未満の場合は効果が十分でないことがあり、300ppbを超える場合はスピラントールの辛味が感じられるようになる傾向が見られる。なお、スピラントールはメントール等の清涼感増強を目的として歯磨き等の口腔用組成物に使用されるが(特公昭48−43870号公報等)、この場合のスピラントールの添加量は口腔用組成物に対し1ppm以上であるのに対し、本発明の炭酸飲料用添加剤は1ppm以下の添加量で炭酸感の維持・増強効果が得られる。 炭酸飲料とは一般には水に炭酸ガスを圧入したもの及びこれに甘味料、酸味料、香味料等を加えたものをいうが、本発明においてはさらに炭酸入りアルコール飲料も炭酸飲料に含まれる。例としては、炭酸水、レモン、レモンライム、ライム、オレンジ、グレープフルーツ、グレープ、アップル等の香味を付与した炭酸飲料(サイダー、ラムネ等)、ジンジャーエール、コーラ炭酸飲料、果汁入り炭酸飲料、乳類入り炭酸飲料、缶チューハイ等の炭酸入りリキュール類、スパークリングワイン、ビール、発泡酒などが挙げられるが、これに限定されるものではない。 本発明における炭酸感とは、前記のとおり、炭酸ガスによる爽快で強烈な刺激とのど越し或いは炭酸ガスとフレーバーが相俟って生み出される清涼感(フレッシュ感)を意味するが、本発明の炭酸飲料用添加剤は特に柑橘系の香味を有するサイダー飲料やコーラ炭酸飲料に対して高い効果を示す。特に柑橘系の香味を増強する効果が高く、柑橘系の香味を有する炭酸飲料への使用が好ましい。 以下に実施例を挙げ、本発明を更に詳細に説明する。[製造例1](粗スピラントール1) オランダセンニチの花頭乾燥品10kg(約5mmに粉砕したもの)に99容量%エタノール100kgを加え75℃〜還流温度で5時間抽出した。抽出液を40℃まで冷却後、遠心分離装置により固液分離し、その抽出液を減圧下20kgまで濃縮した。濃縮液に活性炭0.2kg加え1時間攪拌後、珪藻土を加え加圧ろ過し活性炭を除去し、さらに減圧下で濃縮し0.43kgのオランダセンニチ濃縮物を得た。この濃縮物に蒸留水2kgを加え、酢酸エチル2kgで3回抽出した。抽出した酢酸エチル層をまとめ珪藻土を加え加圧ろ過後、減圧で濃縮することにより0.31kgのオランダセンニチ粗抽出物を得た。収率3.1%。スピラントール含量12.4%。 上記オランダセンニチ粗抽出物100gを脂肪酸トリグリセライド100gと混合し、減圧薄膜蒸留装置を使用し、真空度:3〜5Pa、蒸発面温度:110〜150℃で蒸留し、留出液33.3gを得た。収率33%。スピラントール含量:38.0質量%。この留出液0.1gを50質量%のエタノール水溶液760gで希釈し、5℃まで冷却後、珪藻土を加えろ過を行いスピラントール濃度50ppm(w/w)の粗スピラントール溶液1を調整した。[製造例2](粗スピラントール2) 製造例1のオランダセンニチ粗抽出物(スピラントール含量12.4%)100gに脂肪酸トリグリセライド50gを混合し、減圧薄膜蒸留装置を使用し、真空度:4〜5Pa、蒸発面温度:120℃で蒸留し、留出液12.3gを得た。収率12.3%。スピラントール含量:67.3質量%。この留出液0.1gを50質量%のエタノール水溶液1346gで希釈し、5℃まで冷却後、珪藻土を加えろ過を行いスピラントール濃度50ppm(w/w)の粗スピラントール溶液2を調整した。[製造例3](精製スピラントール) オランダセンニチの花頭乾燥品300gを95容量%エタノール3200gで1時間還流抽出した。抽出液を冷却し固液分離した後、珪藻土を加えろ過した。濾液を減圧濃縮によりエタノールを留去後、水300gを加え、ヘキサン300mlで3回抽出した。抽出したヘキサン層を合わせ減圧濃縮によりヘキサンを留去し粗抽出物8.4gを得た。収率2.8%(スピラントール含量9.5%)。 粗抽出物8.4gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル200g、Φ5cm)により分画(n−ヘキサン:酢酸エチル=8:2で溶出)し、スピラントール画分(Rf値=0.2〜0.3:n−ヘキサン:酢酸エチル=7:3)を分取し、溶剤を減圧下留去することにより、2.76gの粗スピラントール画分1を得た。続いてその粗スピラントール画分1を減圧下(0.1mmHg)でクーゲルロー蒸留装置を用いて単蒸留精製(180℃)し、0.98gの粗スピラントール画分2を得た。収率0.33%(スピラントール含量41.9%)。さらにその粗スピラントール画分2 0.98gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(シリカゲル200g、Φ5cm)により分画(n−ヘキサン:酢酸エチル=95:5〜90:10で溶出)し、スピラントール画分(Rf値=0.2:n−ヘキサン:酢酸エチル=7:3)を分取し、溶剤を減圧下留去することにより、精製スピラントール0.52gを得た。収率0.17%。スピラントール含量98質量%。スピラントールの構造はプロトンおよびカーボン13NMRを測定し既知の文献データと比較することにより確認した。 この精製スピラントール0.104gを50質量%のエタノール溶液2000gで希釈し、スピラントール濃度50ppm(w/w)の精製スピラントール溶液を調整した。[実施例1](ダイエットサイダー飲料) 蒸留水295.22gにスクラロース0.08g、アセスルファムK0.3g、クエン酸1g、リンゴ酸0.8g、ビタミンC0.5g、サイダー香料1.5g(小川香料株式会社製)及び製造例1の粗スピラントール溶液1を0.6g添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に75g量りとった。この溶液に炭酸水175gを加えることにより本発明のダイエットサイダー炭酸飲料を調製した。製造例2の粗スピラントール溶液2を添加したダイエットサイダー炭酸飲料についても同様に調製した。[比較例1] 蒸留水295.22gにスクラロース0.08g、アセスルファムK0.3g、クエン酸1g、リンゴ酸0.8g、ビタミンC0.5g、サイダー香料1.5g(小川香料社製)及び50質量%エタノール水溶液0.6gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に75g量りとった。この溶液に炭酸水175gを加えることにより比較例1のダイエットサイダー飲料を調製した。[試験例1] 実施例1のダイエットサイダー飲料と、比較例1のダイエットサイダー飲料の香味について、熟練したパネル20名により官能評価を行った。評価の基準は、炭酸による刺激、フレーバーの強さついて行い、それぞれ4点を基準(比較例)とする7段階評価を行った。評価点の平均と香味のコメントを表1に示した。(採点基準) 非常に強く感じる(非常に望ましい):7点 強く感じる(望ましい) :6点 若干強く感じる(やや望ましい) :5点 変化なし :4点 若干弱く感じる(若干悪い) :3点 弱く感じる(悪い) :2点 非常に弱く感じる(非常に悪い) :1点 表1から明らかなように、ダイエットサイダー飲料に粗スピラントールを添加することにより、比較例と比較し特に炭酸による刺激が強く感じられ、フレーバーも増強した。[実施例2](ジンジャーエール飲料) 蒸留水15.61gに果糖ブドウ糖液糖131.4g、クエン酸0.7g、リン酸0.8g、カラメル0.14g、カフェイン0.05g、ジンジャーエール香料1.0g(小川香料株式会社製)及び製造例2の粗スピラントール溶液2を0.3g添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に37.5g量りとった。この溶液に炭酸水212.5gを加えることにより本発明のジンジャーエール飲料を調製した。[比較例2](ジンジャーエール飲料) 蒸留水15.61gに果糖ブドウ糖液糖131.4g、クエン酸0.7g、リン酸0.8g、カラメル0.14g、カフェイン0.05g、ジンジャーエール香料1.0g(小川香料株式会社製)及び50質量%エタノール水溶液0.3gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に37.5g量りとった。この溶液に炭酸水212.5gを加えることにより比較例2のジンジャーエール飲料を調製した。[試験例2] 実施例2のジンジャーエール飲料と、比較例2のジンジャーエール飲料の香味について、熟練したパネル20名により官能評価を行った。評価の基準は、炭酸による刺激、フレーバーの強さについて行い、それぞれ4点を基準(比較例)とする7段階評価を行った。評価点の平均と香味のコメントを表2に示した。なお採点基準は試験例1と同様のものを使用した。 表2から明らかなように、ジンジャーエール飲料に粗スピラントールを添加することにより、比較例と比較し特に炭酸による刺激が強く感じられ、フレーバーも増強した。[実施例3](ダイエットコーラ飲料) 蒸留水142.65gにアスパルテーム0.45g、クエン酸0.6g、リン酸1g、カフェイン0.1g、カラメル2.7g、コーラ香料1g(小川香料株式会社製)及び製造例2の粗スピラントール溶液2を1.5g添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に37.5g量りとった。この溶液に炭酸水212.5gを加えることにより本発明のダイエットコーラ飲料を調製した。製造例3の精製スピラントール溶液3を添加したダイエットコーラ飲料についても同様に調製した。[比較例3] 蒸留水142.65gにアスパルテーム0.45g、クエン酸0.6g、リン酸1g、カフェイン0.1g、カラメル2.7g、コーラ香料1g(小川香料社製)及び50質量%のエタノール水溶液1.5gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に37.5g量りとった。この溶液に炭酸水212.5gを加えることにより比較例3のダイエットコーラ飲料を調製した。[試験例3] 実施例3のダイエットコーラ飲料と、比較例3のダイエットコーラ飲料の香味について、熟練したパネル20名により官能評価を行った。評価の基準は、炭酸感、フレーバーの強さ、嗜好性について行い、それぞれ4点を基準(比較例)とする7段階評価を行った。評価点の平均と香味のコメントを表3に示した。なお採点基準については試験例1と同じものを用いたが、評価項目に嗜好性を加えた。 また開封後5℃の冷蔵庫で300mlのビーカーにダイエットコーラ飲料250mlを入れ、開放状態で30分間保管した飲料についても同様に評価を行い表4に示した。採点基準については試験例1と同じものを用い、開放状態で30分経過した後の比較例3を4点(基準)として評価した。なお、表3の場合と同様に評価項目に嗜好性を加えた。 表3から明らかなように、ダイエットコーラ飲料に粗スピラントールまたは精製スピラントールを添加することにより、比較例と比較し炭酸による刺激が強く感じられ、フレーバーが増強され、炭酸飲料としての嗜好性が向上した。 表4から明らかなように、ダイエットコーラ飲料に粗スピラントールまたは精製スピラントールを添加することにより、開封後30分経過後でも比較例と比較し炭酸による刺激が強く感じられるとともにフレーバーの強さも維持されており、炭酸飲料としての嗜好性が高く保持されていた。[実施例4](コーラ飲料) 蒸留水15.2gに果糖ブドウ糖液糖129.2g、クエン酸0.2g、リン酸0.8g、カラメル2.5g、カフェイン0.1g、コーラ香料1.0g(小川香料株式会社製)及び製造例2の粗スピラントール2溶液1gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に37.5g量りとった。この溶液に炭酸水212.5gを加えることにより本発明のコーラ飲料を調製した。[比較例4](コーラ飲料) 蒸留水15.2gに果糖ブドウ糖液糖129.2g、クエン酸0.2g、リン酸0.8g、カラメル2.5g、カフェイン0.1g、コーラ香料1.0g(小川香料社製)及び50質量%エタノール水溶液1gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に37.5g量りとった。この溶液に炭酸水212.5gを加えることにより比較例4のコーラ飲料を調製した。[試験例4] 実施例4のコーラ飲料と、比較例4のコーラ飲料の香味について、熟練したパネル20名により官能評価を行った。評価の基準は、炭酸感、フレーバーの強さ、後切れ、嗜好性について行い、それぞれ4点を基準(比較例)とする7段階評価を行った。評価点の平均と香味のコメントを表5に示した。なお採点基準は試験例1と同じものを使用した。 表5から明らかなように、コーラ飲料に粗スピラントールを添加することにより、比較例と比較し特に炭酸による刺激が強く感じられ、フレーバーが増強されていた。〔実施例5](10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料) 蒸留水463gにオレンジ5倍濃縮果汁20g、果糖ブドウ糖液糖114.3g、クエン酸1.5g、ビタミンC0.1g、オレンジ香料1.0g(小川香料株式会社製)及び製造例3の精製スピラントール溶液0.1gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に150g量りとった。この溶液に炭酸水100gを加えることにより本発明の10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料を調製した。[比較例5](10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料) 蒸留水463gにオレンジ5倍濃縮果汁20g、果糖ブドウ糖液糖114.3g、クエン酸1.5g、ビタミンC0.1g、オレンジ香料1.0g(小川香料株式会社製)及び50質量%のエタノール水溶液0.1gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に150g量りとった。この溶液に炭酸水100gを加えることにより比較例の10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料を調製した。[試験例5] 実施例5の10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料と、比較例5の10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料の香味について、熟練したパネル20名により官能評価を行った。評価の基準は、炭酸感、フレーバーの強さ、後切れ、嗜好性について行い、それぞれ4点を基準(比較例)とする7段階評価を行った。評価点の平均と香味のコメントを表6に示した。なお採点基準は試験例1と同じものを使用した。 表6から明らかなように、10%オレンジ果汁入り微炭酸飲料に精製スピラントールを添加することにより、比較例と比較し特に炭酸による刺激が強く感じられ、さらにフレーバーが増強された。〔実施例6](レモンチューハイ飲料) 蒸留水168.7gにウォッカ180g、レモン透明5倍濃縮果汁6.1g、果糖ブドウ糖液糖42g、クエン酸0.9g、レモン香料2g(小川香料株式会社製)及び製造例3の精製スピラントール溶液0.3gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に100g量りとった。この溶液に炭酸水150gを加えることにより本発明のレモンチューハイ飲料を調製した。[比較例6](レモンチューハイ飲料) 蒸留水168.7gにウォッカ180g、レモン透明5倍濃縮果汁6.1g、果糖ブドウ糖液糖42g、クエン酸0.9g、レモン香料2g(小川香料社製)及び50質量%のエタノール水溶液0.3gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に100g量りとった。この溶液に炭酸水150gを加えることにより比較例のレモンチューハイ飲料を調製した。[試験例6] 実施例6のレモンチューハイ飲料と、比較例6のレモンチューハイ飲料の香味について、熟練したパネル20名により官能評価を行った。評価の基準は、炭酸感、フレーバーの強さ、後切れ、嗜好性について行い、それぞれ4点を基準(比較例)とする7段階評価を行った。評価点の平均と香味のコメントを表7に示した。なお採点基準は試験例1と同じものを使用した。 表7から明らかなように、レモンチューハイ飲料に精製スピラントールを添加することにより、比較例と比較し特に炭酸による刺激が強く感じられ、さらにフレーバーが増強されていた。[実施例7](レモン果汁入り微炭酸飲料) 蒸留水361.678gにレモン透明5倍濃縮果汁2.1g、果糖ブドウ糖液糖95g、砂糖25g、クエン酸1g、クエン酸ナトリウム0.8g、ビタミンC2.86g、ビタミンB6 0.003g、パントテン酸カルシウム0.007g、ベニバナ色素0.05g、カロチン色素0.002g、レモン香料1.0g(小川香料株式会社製)及び製造例2の粗スピラントール溶液0.5gを添加し均一に溶解させた。この溶液を氷水で5℃まで冷却し、250ml容量の缶に122.5g量りとった。この溶液に炭酸水137.5gを加えシールすることにより本発明のレモン果汁入り微炭酸飲料を調製した。 本発明の炭酸飲料用添加剤を炭酸飲料に添加することにより、炭酸飲料に不可欠な炭酸感を増強または持続させ、フレッシュ感がありのど越しの良い炭酸飲料を提供することができる。 スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油を、スピラントール含量が5〜150ppbとなるように添加したことを特徴とする炭酸飲料。 炭酸飲料が柑橘系の香味を有することを特徴とする請求項1記載の炭酸飲料。 スピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油が、オランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの全草又は花頭から極性有機溶媒により抽出して得られたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の炭酸飲料。 スピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油が、オランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの全草又は花頭から極性有機溶媒により得られた抽出物を蒸留により精製して得られたものである請求項3記載の炭酸飲料。 スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油を、炭酸飲料中のスピラントール含量が5〜150ppbとなるように添加することを特徴とする炭酸飲料の炭酸感を増強又は維持する方法。 スピラントール又はスピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油を含有する香味料組成物を、炭酸飲料中のスピラントール含量が5〜150ppbとなるように添加することを特徴とする炭酸飲料の炭酸感を増強又は維持する方法。 スピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油が、オランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの全草又は花頭から極性有機溶媒により抽出して得られたものであることを特徴とする請求項5又は6記載の方法。 スピラントールを含有する植物抽出物若しくは植物精油が、オランダセンニチ又はキバナオランダセンニチの全草又は花頭から極性有機溶媒により抽出して得られた抽出物を蒸留により精製して得られたものである請求項7記載の方法。