タイトル: | 特許公報(B2)_清酒もろみの真空乾燥品の製造方法及びこれによる酒もろみの乾燥製品並びにその飲食方法 |
出願番号: | 2004362859 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | C12G 3/02 |
徳永 純一郎 JP 4032258 特許公報(B2) 20071102 2004362859 20041215 清酒もろみの真空乾燥品の製造方法及びこれによる酒もろみの乾燥製品並びにその飲食方法 徳永 純一郎 504460913 忰熊 嗣久 100091719 廣川 裕美 100112885 徳永 純一郎 20080116 C12G 3/02 20060101AFI20071220BHJP JPC12G3/02 119V C12G 3/02 特開平04−360666(JP,A) 特開平05−176749(JP,A) 特開平11−228428(JP,A) 特開昭62−265960(JP,A) 特開昭61−030529(JP,A) 「化学大辞典3」共立出版,昭和35年9月30日,第349頁 3 2006166773 20060629 5 20041215 田村 明照本発明は清酒もろみ(酒税法上、雑酒に分類される。清酒もろみをしぼることにより清酒を製し、後に酒粕を残す)の真空乾燥品の製造方法及びこれによる酒もろみの乾燥製品並びに飲食方法に関する。甘酒は一般的に知られており、簡易な携行品としての提供もなされているが、甘酒は発酵以前のものである。又酒類を含むもろみ物質はデリケートで風味等もすぐ劣化するものとなる。特開平7−39365号以上の通り、従来の清酒もろみの副産物の酒類としての製品に加え風味も保持できる酒もろみの乾燥品と言った新たな製品化を目的とする。本発明はもろみのフリーズドライ製品として、適宜適量の水または湯を加えるだけで迅速且つ容易に新鮮な酒もろみの風味を持ったものに再生させるようにする。本発明は清酒もろみの適量を容器に取出し、真空中で氷晶点以下の温度に保持しながら昇華乾燥を行って、もろみの結晶体を作成することを特徴とするのであり、而してその製品1食分は酒もろみの凡そ200g〜600g程度を使用し、且つその真空凍結乾燥により得られた昇華乾燥物はアルミ箔包装して目的とする携行に便ならしめた製品となすのである。本発明による真空凍結乾燥では、酒もろみのアルコール分は昇華するのであり、残渣のもろみで結晶体を構成し、その目方は凡そ1/20程度のものになされる。而して、上記結晶体の形状は使用する容器形状に応じ角型や筒型の任意形状、或いは粉粒体などに形成可能であり、また簡便な包装を可能にして携行が容易となることから、キャンプや登山などの広範な場所に於ける嗜好品として、また栄養補強食品としての提供を可能にするものである。図1は本発明に係る酒もろみの真空乾燥品の製造工程略図である。1はトレイであって一定容積の容器、即ち本発明では酒もろみの凡そ200g〜600g程度を収納させる容器2の一定数を載置可能になすのである。3はトロリーであって上記容器2を収容したトレー1の多数を棚段状に収納し、次述する真空凍結乾燥機に対し搬送するようになすのである。4は真空凍結乾燥機であって、上記トロリー3のトレー1が棚段の並列状に装填されると共に、真空下で一定時間の凍結乾燥が行われるようになさしめる。該凍結乾燥では容器2内の酒もろみが氷晶点以下の温度に保持されながら昇華乾燥されるのであり、このさいアルコール分は昇華されて、酵母を含んだもろみ糟の昇華乾燥物が形成されるものとなる。上記に於いて、5は上記真空凍結乾燥機4に於ける処理中に、前記トロリー3を一定時間待期させておくための凍結庫である。6は選別コンベアーであって、該箇所で上記真空凍結乾燥機4により昇華乾燥された容器2内の製品を、図示しない人或いは公知の自動形状識別手段Fの設置などにより検知して選別するようになすのであり、次にこれらは包装機7に送られて適宜な大きさに包装されて製品となされる。図2は斯くして製造される本発明品8であり、本発明ではアルミ箔を使用し1食分を凡そ10cm方形内で、且つその目方は凡そ10g〜30g程度の小袋包装品となされるのである。このさいアルミ箔による包装は、遮光に優れ且つ外気温による変質などの影響を避けて長期の保存に適するようになすためである。上記に於ける結晶体の形状は、当初に酒もろみを収容した容器2の形状に成形化されるものとなるのであり、すなわち該形状が直方体であれば直方体形状に、これに対し円筒体であれば円筒形状を形成するものとなるが、これらの形状をそのまま保持して包装することも良く、或いは包装時に粉砕したりすることにより、扁平な包装製品とすることも差し支えない。本発明は上記の如く構成するものであって、その製品は小袋で軽量化されたものであるため、携行に大変便利であり、即ち屋外のキャンプ場や或いは登山などにさいし簡便に持ち運びできる。而して、その使用に於いてはコップなどの容器内で昇華乾燥物を水或いは温湯などで溶かして飲食するのである。このさい凡そ60℃以上の熱湯を注ぐと昇華乾燥物内の酵母が死滅してしまうのであり、従って凡そ60℃未満の温湯を使用して一定時間放置するさいは、即席のにごり酒(俗称どぶろく酒)が再生されるものとなり、即刻に身体を内部から暖める非常食品として著効を奏するものとなる。ところで、本発明になる上記乾燥製品の全国的な展開では、各地の酒蔵独特な清酒もろみに由来するものとなることから、広く各地所酒蔵のブランドを冠した酒もろみの奇抜な商品展開の図れるものとなるのである。なお、本発明品は乾燥酵母としての使用も可能にするのである。本発明に係る酒もろみの製造工程を示す略図である。上記による製品図である。符号の説明1 トレイ2 容器3 トロリー4 真空凍結乾燥機5 凍結庫6 選別コンベアー7 包装機8 小袋品(製品)清酒もろみの適量を容器に取出し、真空中で氷晶点以下の温度に保持しながら昇華乾燥を行って、もろみの昇華乾燥物を作成することを特徴とする酒もろみの真空乾燥品の製造方法。清酒もろみの凡そ200g〜600g程度を請求項1の方法で真空乾燥品を作成し且つ、アルミ箔包装品となしたことを特徴とする酒もろみの真空乾燥製品。請求項1記載の酒もろみの乾燥製品の飲食にさいし、温湯又は水を注ぐことを特徴とする飲食方法。