生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_電解質膜の劣化評価方法および劣化評価装置
出願番号:2004309211
年次:2006
IPC分類:H01M 8/04,H01M 8/10,G01N 27/416


特許情報キャッシュ

中西 亜加音 JP 2006120545 公開特許公報(A) 20060511 2004309211 20041025 電解質膜の劣化評価方法および劣化評価装置 三菱電機株式会社 000006013 高橋 省吾 100113077 稲葉 忠彦 100112210 村上 加奈子 100108431 中鶴 一隆 100128060 中西 亜加音 H01M 8/04 20060101AFI20060407BHJP H01M 8/10 20060101ALI20060407BHJP G01N 27/416 20060101ALI20060407BHJP JPH01M8/04 ZH01M8/10G01N27/46 301M 5 1 OL 8 5H026 5H027 5H026AA06 5H027AA06 5H027KK56 本発明は、特に燃料電池に用いられる電解質膜の劣化評価方法およびその劣化評価装置に関するものである。 燃料電池に用いられる電解質膜の劣化評価方法としては、電解質膜を80℃、30重量%H2O2水中で12時間曝露し、外観観察と、溶出イオン(SO42−、F−)量を測定する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。新エネルギー・産業技術総合研究開発機構,固体高分子形燃料電池の開発 固体高分子形燃料電池の劣化要因に関する研究 劣化要因の基礎的研究(1)p13−25,平成13年度成果報告書(2002) しかしながら、従来の電解質膜の劣化評価方法は、H2O2による化学的な電解質膜の劣化を評価しているだけであり、実際の燃料電池内での電気化学的反応による電解質膜の劣化を評価していないという課題があった。 つまり、従来の劣化評価方法では、例えば、実質的な電解質膜の劣化原因であるOHラジカル(・OH)の生成を促して、OHラジカルによる電解質膜の加速劣化を評価できないという課題があった。 本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、実際の燃料電池内での実質的な電解質膜の加速劣化を評価できる電解質膜の劣化評価方法およびその劣化評価装置を得ることを目的とするものである。 本発明に係る第1の電解質膜の劣化評価方法は、H2O2と、NaイオンおよびKイオンのうちの少なくとも一種とを含有する水溶液を、被劣化評価電解質膜で分割して得られる上記水溶液の一方の領域に設置された陽極と、上記水溶液の他方の領域に設置された陰極との間に、一定の電圧を印加して、上記陽極と陰極との間の電流を測定して上記電解質膜の劣化を評価する方法である。 本発明の第1の電解質膜の劣化評価方法は、H2O2と、NaイオンおよびKイオンのうちの少なくとも一種とを含有する水溶液を、被劣化評価電解質膜で分割して得られる上記水溶液の一方の領域に設置された陽極と、上記水溶液の他方の領域に設置された陰極との間に、一定の電圧を印加して、上記陽極と陰極との間の電流を測定して上記電解質膜の劣化を評価する方法で、実際の燃料電池内での実質的な電解質膜の加速劣化を評価できるという効果がある。実施の形態1. 燃料電池は、下記式(1)のように、電解水溶液中の電解質膜の片方で生成したH+が電解質膜中を移動し、式(2)のように、酸素と反応して、電気を発生させる。 H2→2H++2e― ・・・(1) O2+4H++4e―→2H2O ・・・(2) しかし、式(3)のように、副生成物として、H2O2が発生することも確認されている。 O2+2H++2e―→H2O2 ・・・(3) このH2O2は、式(4)に示す自己分解過程の中間生成物として(式(4)を確認下さい。OHラジカルが発生していないのでは?式の両辺の原子数が一致していないのでは?)、また、式(5)、式(6)に示すように、副反応生成物であるO3との反応により、また、式(7)に示すようにFe2+やCu2+などの金属イオン不純物との反応により、OHラジカル(・OH)を生成するが、OHラジカルは反応性が高く、電解質膜を劣化させる。 2H2O2→O2+2H2O ・・・(4) 3H2O→O3+6H++6e− ・・・(5) H2O2+O3→・OH+・HO2+O2 ・・・(6) Fe2++H2O2→Fe3++OH−+・OH ・・・(7) また、燃料電池内では、膜の弱い部分(劣化しやすい部分)に、電流集中が生じ、局部的に上記の反応が進むことがわかっている。 しかしながら、従来の電解質膜の劣化評価方法では、電解質膜を30重量%H2O2水へ曝露するだけであるので、単にH2O2による化学的な電解質膜の劣化を評価しているのみであり、上記のような燃料電池の陽極近傍における電気化学的反応によるOHラジカルの生成を考慮しておらず、実質的に燃料電池における電解質膜の劣化を評価してない。 なお、上記従来の評価方法であっても、電解質膜に事前にFeやCu(Fe2+、Cu2+)を含有させたものを30重量%H2O2水へ曝露すると、式(7)に示すようにH2O2からOHラジカルが生成するため、OHラジカルによる劣化が評価できるが、OHラジカルは電解質膜において局所的に発生できず、OHラジカル発生箇所を特定することができない。また、OHラジカルの発生量も測定できず、まして制御もできない。 しかし、上記のように電解質膜にFeやCuを含ませることは、FeやCuが含まれていない電解質膜(下記実施例で示すH型電解質膜)自体の劣化を評価していることにはならず、H型電解質膜のOHラジカルによる劣化を評価することはできない。 図1は、本発明の実施の形態1の電解質の劣化評価方法に用いる、燃料電池内の劣化メカニズムを模擬している本発明の実施の形態の電解質膜の劣化評価装置を示す構成図である。 温度制御計8を備えた反応容器1内には、H2O2と、NaOHおよびKOHの内の少なくとも一種が添加されている電解水溶液が注入され、この水溶液を2つの領域に分割する隔膜2として、評価サンプルの被劣化評価電解質膜を容器に接着剤等で接着させて着設し、上記隔膜で分割される水溶液の一方の領域(陽極側水溶液)6に陽極4、他方の領域(陰極側水溶液)7に陰極5が設けられ、電源31により、上記陽極4と陰極5間に一定電圧を印加し、上記陽極4と陰極5間の電流を電流計32により測定する。 なお、上記被劣化評価電解質膜2を反応容器1の内壁に着設する被劣化評価電解質膜保持手段として、本実施の形態におけるように接着剤を用いる場合は、予め被劣化評価電解質膜2を反応容器1に接着しておき、反応容器1を陽極側と陰極側の領域とし、両方の領域に同じ組成の上記電解水溶液を注入することにより、上記電解水溶液を被劣化評価電解質膜2で分割した状態とすることができる。 以上のように、本実施の形態の劣化評価装置では、電解質膜を挟んで陽極と陰極が設けられ、上記陽極電極近傍では、水の電気分解、並びにその副反応である上記式(1)〜(6)で示される反応が起こりOHラジカルが生成するため、この装置内では、OHラジカルを故意に生成させ、これにより上記電解質膜を加速的に劣化させることができる。 図2は、本実施の形態の劣化評価方法に係わる評価結果の説明図であり、反応容器内に電解水溶液を注入した後、電源により一定電圧を印加し、陽極と陰極間の電流をモニタリングしたもので、電解質膜の分解などの劣化が起こると、電流量に微量な増加などの変化(図中A点)があらわれ、破膜にいたれば急激な電流の増加(図中C点)が確認され、例えば図中C点を劣化と評価する。なお、図においてaは未劣化期間、bは劣化が開始し緩やかに劣化が進行する期間、cは急激に劣化が進行する劣化期間、dは貫通後、さらに劣化が進行し孔が大きくなっていく期間である。なお、電圧の増加に伴い電流量が全体的に多くなり、上記C点までの期間が短くなる。 従来の電解質膜の劣化評価方法は、溶出イオンの測定など化学的劣化などの間接的評価により、劣化を評価していたので、実機に則した電気化学的な評価(実機では電圧低下、電流低下が指標となる。)は行われていなかった。 それに対して、本実施の形態の評価方法では、電流上昇という電気化学的な劣化が評価の指標となり、電解質膜としての燃料電池内での性能を直接的に評価ができるので実機に則した評価ができるという効果がある。また、オンラインでの電流モニタリングによる劣化評価ということで、溶出イオンの測定などのようにサンプリングする必要がなく、評価が簡便にかつ速やかであるという効果がある。 また、本実施の形態におけるように、Na、K等の不純物とH2O2との相乗作用による劣化も評価できるという効果もある。 さらに、OHラジカルによる劣化とともに、燃料電池内における劣化要因の一つであるH+移動が起こり、H+移動とH2O2との相乗作用による劣化も評価できるという効果もある。 また、実機では、H+移動は局所的に起こる(電流集中となる)。そこで、上記陽極を、これと対向する被劣化評価電解質膜の面積より小さくすると、電解質膜全体を劣化させるよりも電流集中を起こさせることができ、電流集中による劣化を容易に評価できる。例えば、陽極と電解質膜との面積比が1/10000であると、電圧をかけた場合、電解質膜全体を劣化させるよりも10000倍の電流集中を起こさせることができる。 つまり、陽極面積を制御することにより、燃料電池における電解質膜への電流集中(H+移動)による、膜の局部的な劣化メカニズムを評価することができる。陽極は、電解質膜10cm2角の場合10000倍の電流集中とするには、0.1cm2角の電極が必要であり、かなり微小な電極となる。この電極に下記に示すように2V以上の電圧をかけなくてはならないため、多孔子状または凹凸を細かくして、表面積の大きな電極を使うことが望ましい。 なお、陽極電極近傍では上記反応が起こりOHラジカルが生成するが、OHラジカルは寿命が短く、10〜20μm程度の距離しか移動できないので、陽極2を電解質膜上に設けるか、電解質膜から20μm以内、望ましくは10μm以内の距離に設置することにより、表面での電極反応により生成したOHラジカルが効率的に電解質膜にアタック可能となる。 なお、本実施の形態の評価装置に係わる陽極と陰極は、それ自体が反応しない白金などを使うのが望ましい。 また、陽極として、Na+、K+等の金属イオンや水を通すメッシュ状の電極を用い、電解質膜に接触させるのは、電解質膜表面上で、OHラジカル、金属イオン、H移動というあらゆる劣化が起こり、燃料電池内で起こる電解質膜劣化を模擬した総合的な膜劣化を発生できるため望ましい。 本実施の形態の評価装置に係わる上記陽極と陰極に一定の電圧で印加される電圧の値は、H2O2が自己分解を起こさないためには最低2V以上必要である。 また、現在開発されている燃料電池の電解質膜1枚に対する発生電圧が、現在1V程度であるが、電圧はH+移動量であると考えると、印加する電圧を50Vに設定すると、局部的に流れるH+移動量が増加することになり約50倍に劣化を加速していることになる。 本実施の形態の評価装置に係わる水溶液中のH2O2量は、H2O2自体による電解質膜の劣化およびOHラジカル生成に関与している。本実施の形態においては、H2O2濃度は、実質的に使用できる最大濃度である30重量%を用いているが、この量を制御することにより、劣化加速を制御できる。 つまり、上記評価装置における陽極では、副反応として式(5)が起こりO3が生成し、その生成量は電圧に比例する。また、O3は式(6)のようにH2O2と反応してOHラジカルを生成するため、陽極表面では、OHラジカルが常時発生している状態となる。 Fe等が含まれる上記従来の方法においてもOHラジカルは発生するが、OHラジカルは一般的に反応中間生成物質のため制御が困難である。しかし、本実施の形態の評価装置内ではO3の反応によりOHラジカルが生成するため、電圧により制御可能である。そのため、電圧により制御したO3生成量からOHラジカルを推定することにより、OHラジカルは制御可能である。 また、本実施の形態の評価装置内では上記のように、電極表面での電極反応によりOHラジカルが生成するため、H2O2とFe2+などの溶解成分同士の反応と異なり、水溶液中で局所的に発生でき、電解質膜のアタックさせたい部分にOHラジカルをアタックさせることができるという効果がある。 反応容器内での電流が流れやすくなるために添加する補助剤として、劣化要因である不純物(Na+、K+、Ca2+、Mg2+)を含んだ補助剤を用いることは、上記不純物による劣化も同時に評価できるため望ましい。しかし、Ca2+、Mg2+は水溶液中では電気分解中にCa(OH)2、Mg(OH)2になりながら、凝集沈殿を起こすので、凝集沈殿の恐れのないNaOHやKOHを補助剤として使用する。また、H2O2はpH8を超えると自己分解が進行するため、上記補助剤の添加量を、30重量%H2O2の場合においては、NaOHは0.01〜1重量%、KOHは0.01〜0.4重量%とする。 以上のように、実施の形態1の劣化評価装置では、電圧、陽極と電解質膜の面積比、電解質液への補助剤の添加量を制御することにより、劣化因子(H+移動量、局部劣化の面積、OHラジカル量の制御、Na+、K+量)を制御することができるので、劣化速度を自由に制御可能となる。また、劣化因子量は、個々の燃料電池内で異なるため、様々な使用を想定した燃料電池内での劣化モードを模擬した試験が可能となる効果がある。実施の形態2. 図3は本発明の実施の形態2の劣化評価方法を実施するための劣化評価装置を示す構成図であり、実施の形態1において、陽極4の近傍に220nm紫外線ランプ11を設け、このランプの紫外線制御計10が設置されている他は実施の形態1の装置と同様である。 上記反応容器1内に電解水溶液を注入した後、電源31により一定電圧を印加し、紫外線を照射しながら、電流計32により電流をモニタリングすることにより図2と同様の図が得られるが、紫外線照射により、実施の形態1と比べてOHラジカル量の増加するため劣化が加速され、短時間で測定電流が増加し劣化評価に要する時間を短縮することができるという効果がある。 なお、陽極近傍において生成したOHラジカルは寿命が短いため、本実施の形態におけるように、陽極付近にUVランプを設置することにより、電極反応の起こっている場所で紫外線反応を起こし、電極反応とUV反応との両方で生成したOHラジカルを電解質膜の局部にアタックすることができ、劣化が加速される。 陽極側の電解水溶液のみに、220nm波長の紫外線(UV)を照射して、H2O2をOHラジカル化してOHラジカル量を増加させ、膜のOHラジカル劣化を促進するが、H2O2のUV反応であるため、UV量を制御することによりOHラジカル生成量は制御可能である。 なお、UVが直接電解質膜にあたると、膜自体のUV劣化がおこるため、光ファイバーなどUVが直線的に進行するランプを膜と平行に設置し、膜に直接UVがあたらない設計が望ましい。 本実施の形態におけるOHラジカルの生成は、電極表面での電極反応であるため、従来のH2O2とFe2+などの溶解成分同士の反応などによるOHラジカルの生成と異なり、水溶液中で局所的に発生でき、電解質膜のアタックさせたい部分にOHラジカルをアタックさせることができ、劣化させたい部分を劣化可能であるという効果がある。またそのことにより、電解質膜の化学劣化を評価する際、劣化部分が容易に特定でき、簡便かつ迅速に分析ができるという効果もある。 なお、実施の形態2の劣化評価装置では、Na+、K+による劣化を評価する必要がない場合は、Na+、K+を添加しなくても、紫外線によりOHラジカルを発生させることができる。実施例1. 上記図1に示す評価装置において、被劣化評価電解質膜として10cm2角の電解質膜{商品名:ナフィオン,デュポン(株)製}を用い、縦10cm×横20cm×高さ15cmの反応容器を図に示すように2分するように接着する。 反応容器の両方の領域に、1重量%NaOHと、30重量%H2O2とを各1l含有する電解水溶液を注入し、一方に0.1cm2角の陽極を電解質膜の中心部から10μm離れたところに設置し、他方に1cm2角の陰極を設置し、温度を80℃に制御して、電圧を50V印加して、電流をモニタリングすると、図2に示すように、電流は徐々に増加し始め、その後電流は急激に増加して、12時間以内に破膜を確認することにより劣化を評価することができた。 なお、本実施例で用いた電解質膜は、下記化学式で示す構造を有し、スルホン酸基(SO3−)に結合している陽イオンがH+であるもので、このような膜をH型電解質膜という。なお、式中、mおよびpは共に自然数である。 一方、本実施例における上記H型電解質膜を従来の劣化評価方法により評価した。つまり、上記電解質膜を、80℃、30重量%H2O2水中で12時間曝露したが、H2O2溶液は不変で劣化を評価することができなかった。実施例2. 上記図1に示す評価装置において、陽極として全面積が0.1cm2となるメッシュ型の陽極を用い、これを電解質膜のちょうど中心部に貼り付ける以外は実施例1と同様にして、電流をモニタリングすると、電圧をかけてしばらくしてから、電流は徐々に増加し始め、その後電流は急激に増加し、実施例1と同様に、12時間以内に劣化を評価できた。実施例3. 上記図3に示す評価装置において、被劣化評価電解質膜として10cm2角の電解質膜{商品名:ナフィオン,デュポン(株)製}を用い、縦10cm×横20cm×高さ15cmの反応容器を図に示すように2分するように接着する。 反応容器の両方の領域に、1重量%NaOHと、30重量%H2O2とを各1l含有する電解水溶液を注入し、一方に0.1cm2角の陽極を電解質膜の中心部から10μm離れたところに設置し、他方に1cm2角の陰極を設置し、温度を80℃に制御し、陽極側の電解水溶液のみに、220nm波長の紫外線を照射しながら、電圧を50V印加して、電流をモニタリングすると、電流は徐々に増加し始め、その後電流は急激に増加するが、実施例1より電流の増加程度が大きく、実施例1より早期に劣化を評価することができた。実施例4. 図4は本実施例の電解質の劣化評価方法に用いる、電解質の劣化評価装置を示す構成図で、被劣化評価電解質膜として10cm2角の電解質膜{商品名:ナフィオン,デュポン(株)製}を用い、縦10cm×横20cm×高さ15cmの反応容器を図に示すように2分するように接着する。 反応容器の両方の領域に、1重量%NaOHと、30重量%H2O2とを各1l含有する電解水溶液を注入し、一方に光ファイバ(直径0.01cm2)を設置した、0.1cm2角の紫外線ランプ一体型陽極42を電解質膜のちょうど中心部から10μm離れたところに設置し、他方に1cm2角の陰極を設置し、温度を80℃に制御して、陽極側の電解水溶液のみに、220nm波長の紫外線を照射しながら、電圧を50V印加して、電流をモニタリングすると、図2に示すように、電流は徐々に増加し始め、その後電流は急激に増加するが、実施例3と同様に電流の増加程度が大きく、実施例1より早期に劣化を評価することができた。本発明の実施の形態1の電解質の劣化評価方法に用いる、電解質の劣化評価装置を示す構成図である。本発明の実施の形態の劣化評価方法に係わる評価結果の説明図である。本発明の実施の形態2の劣化評価方法を実施するための劣化評価装置を示す構成図である。本発明の実施例4の劣化評価方法を実施するための劣化評価装置を示す構成図である。符号の説明 1 反応容器、2 被劣化評価電解質膜、31 電源、32 電流計、4 陽極、40 紫外線ランプ一体型陽極、5 陰極、6 陽極側電解水溶液、7 陰極側電解水溶液、11 紫外線ランプ。H2O2と、NaイオンおよびKイオンのうちの少なくとも一種とを含有する水溶液を、被劣化評価電解質膜で分割して得られる上記水溶液の一方の領域に設置された陽極と、上記水溶液の他方の領域に設置された陰極との間に、一定の電圧を印加して、上記陽極と陰極との間の電流を測定して上記電解質膜の劣化を評価する電解質膜の劣化評価方法。H2O2を含有する水溶液を、被劣化評価電解質膜で分割して得られる上記水溶液の一方の領域に設置された陽極と、上記水溶液の他方の領域に設置された陰極との間に、一定の電圧を印加し、上記陽極近傍に紫外線を照射しながら、上記陽極と陰極との間の電流を測定して上記電解質膜の劣化を評価する電解質膜の劣化評価方法。陽極と被劣化評価電解質膜の対向する面の面積が、上記陽極の方が、上記被劣化評価電解質膜より小さいことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電解質膜の劣化評価方法。請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電解質膜の劣化評価方法に用いる電解質膜の劣化評価装置であって、H2O2を含有する水溶液を保有する容器と、上記水溶液を分割する隔膜となるように、上記容器に被劣化評価電解質膜を着設する被劣化評価電解質膜保持手段と、上記隔膜で分割される水溶液の一方の領域に設けられた陽極と、上記隔膜で分割される水溶液の他方の領域に設けられた陰極と、上記陽極と陰極間に一定の電圧を印加する電源と、上記陽極と陰極の間の電流を測定する電流計とを備えた電解質膜の劣化評価装置。陽極が被劣化評価電解質膜に設けられるか、被劣化評価電解質膜から20μm以内の距離に設けられることを特徴とする請求項4に記載の電解質膜の劣化評価装置。 【課題】 実際の燃料電池内での実質的な電解質膜の加速劣化を評価できる電解質膜の劣化評価方法を得ることができる。【解決手段】 反応容器1内に、H2O2と、NaOHおよびKOHの内の少なくとも一種が添加されている電解水溶液が注入され、この水溶液を分割する隔膜2として、評価サンプルの被劣化評価電解質膜を容器に接着剤等で接着させ、上記隔膜で分割される水溶液の一方6に陽極4、他方7に陰極5を設け、電源31により、上記陽極4と陰極5間に一定電圧を印加し、上記陽極4と陰極5間の電流を電流計32により測定して、測定電流の増加により、電解質膜の劣化を評価する。【選択図】 図1


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