生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療薬
出願番号:2004305964
年次:2006
IPC分類:A61K 45/00,A61K 31/4164,A61K 31/43,A61K 31/65,A61P 1/04,A61P 5/38


特許情報キャッシュ

大草 敏史 佐藤 信紘 JP 2006117569 公開特許公報(A) 20060511 2004305964 20041020 ステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療薬 学校法人順天堂 502285457 味の素株式会社 000000066 熊倉 禎男 100082005 小川 信夫 100084009 箱田 篤 100084663 浅井 賢治 100093300 平山 孝二 100114007 松田 七重 100123766 大草 敏史 佐藤 信紘 A61K 45/00 20060101AFI20060407BHJP A61K 31/4164 20060101ALI20060407BHJP A61K 31/43 20060101ALI20060407BHJP A61K 31/65 20060101ALI20060407BHJP A61P 1/04 20060101ALI20060407BHJP A61P 5/38 20060101ALI20060407BHJP JPA61K45/00A61K31/4164A61K31/43A61K31/65A61P1/04A61P5/38 10 OL 10 特許法第30条第1項適用申請有り 平成16年9月20日 財団法人日本消化器病学会発行の「日本消化器病学会雑誌 第101巻 臨時増刊号(大会)」に発表 4C084 4C086 4C084AA17 4C084MA02 4C084MA52 4C084MA55 4C084NA05 4C084NA06 4C084ZA681 4C084ZC081 4C084ZC751 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC38 4C086CB27 4C086DA29 4C086MA03 4C086MA52 4C086MA55 4C086NA05 4C086NA06 4C086ZA68 4C086ZC08 4C086ZC75本発明は、難治疾患の一つであるステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎の、治療用の医薬組成物、治療薬商品パッケージ、治療方法、に関する。潰瘍性大腸炎は、主に大腸の粘膜に炎症がおこり腹痛や下痢、血便や粘液便を繰り返す病気であり、従来、治療薬として、抗炎症作用のあるステロイドホルモン、サラゾスルファピリジン、5‐ASA(5−アミノサリチル酸)などが使われている。これらの薬剤投与では、臨床的に症状が改善することがあっても、長期的には再発することがほとんどであり、また、症状が改善していても内視鏡所見と病理学的所見ともに炎症所見が残存している症例が大半であった。すなわち、臨床において十分に有効な薬剤は見出されていなかった。そのような状況下、潰瘍性大腸炎の新たな治療法として、腸内細菌をターゲットとして抗菌剤療法が開発されてきた(非特許文献1)。例えば佐藤、大草らは、潰瘍性大腸炎患者には健常人や他の腸疾患と比べて、フソバクテリウム バリウム(Fusobacterium varium)の腸粘膜への接着と、粘液と潰瘍粘膜への侵入が多いこと、血液中のフソバクテリウム バリウムに対する抗体検出率と抗体量が多いこと、さらにはフソバクテリウム バリウムの産生する酪酸が大腸潰瘍を惹起することを見出し、フソバクテリウム バリウム菌に有効な抗菌剤を潰瘍性大腸炎患者に投与することにより効果を確認した(特許文献1、2、非特許文献2、3)。しかし、特に難治であるステロイド依存性あるいは抵抗性の潰瘍性大腸炎に対する薬剤や治療法の開発は十分に進展しておらず、それらが依然として待望されている。公開特許公報第2002−363099号明細書米国特許出願公開第2002/0187152号明細書高添正和編集:臨床医のための炎症性腸疾患のすべて 潰瘍性大腸炎、クローン病の最新治療戦術 株式会社メディカルビュー社 2002年Gut. 52, (1), p79−83 (2003)Program of the annual meeting of the American gastroenterological association and digestive disease week, May 17-22, 2003, Orlando Florida, 544医薬品添加物事典2000 日本医薬品添加剤協会編集 薬事日報社 2000年医薬品の開発 第11巻 製剤の単位操作と機会、仲井編集、廣川書店、平成元年経口投与製剤の設計と評価、橋田編、薬業時報社、平成7年N. Engl. J. Med. 330(26), p1841-5 (1994)Q J Med. 30, p393-407 (1961)本発明は、ステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療用の医薬組成物を提供することを目的とする。本発明は、又、ステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療用の治療薬商品パッケージを提供することを目的とする。本発明は、又、ステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎の治療方法を提供することを目的とする。本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、フソバクテリウム バリウム菌に有効なある特定の抗菌剤の投与が、意外にも、難治であるステロイド依存性あるいは抵抗性の潰瘍性大腸炎に対して、きわめて顕著な有効性を示すことを見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、(1) テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類からなるグループより選ばれる、少なくとも1種類の化合物を有効成分として含有することを特徴とする、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療剤である医薬組成物、を提供する。本発明は又、(2) テトラサイクリン類を有効成分として含有する医薬組成物、ペニシリン類を有効成分として含有する医薬組成物、およびニトロイミダゾール類を有効成分として含有する医薬組成物のグループより選ばれる、少なくとも1種類の医薬組成物を含む、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療用の商品パッケージ、を提供する。本発明は又、(3) テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類からなるグループより選ばれる、少なくとも1種類の化合物を投与することを特徴とする、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎の治療方法、を提供する。後述する実施例に示すように、フソバクテリウム バリウム菌に有効なある特定の抗菌剤は、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎の治療に有効であることから、本発明の、医薬組成物、治療用の商品パッケージ、あるいは治療方法、はステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎の治療に有用である。また本発明の治療方法は安全性にすぐれる。本発明の医薬組成物、商品パッケージは、本発明治療方法の実施を、簡便かつ、安全にすることができ、有用である。本明細書における「ステロイド依存性潰瘍性大腸炎」とは、ステロイドの経口または注腸療法の処方低減もしくは施行中止により再燃症状が認められる潰瘍性大腸炎を示し、より具体的には、例えば、1カ月以上経口ステロイドの減量が困難で、かつ1年以上ステロイドが経口投与されている潰瘍性大腸炎を示し、また「ステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎」とは、ステロイドの経口または注腸療法を施行しても改善が認められない潰瘍性大腸炎を示し、より具体的には、例えば、少なくとも1ヶ月以上ステロイドの経口または注腸療法を施行しても肉眼的血便の改善が認められない潰瘍性大腸炎を示す。ここで用いられるステロイドとは、潰瘍性大腸炎の治療に使用される副腎皮質ホルモン様ステロイドであり、より具体的にはプレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、ベタメゾンン、リン酸ベタメゾンンナトリウム、デキサメサゾンが挙げられる。「テトラサイクリン類」とは、テトラサイクリン母核を有し、タンパク質の合成阻害により抗菌性を示す抗菌物質であり、より具体的には、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、テトラサイクリン、デメチルクロルテトラサイクリン、ロリテトラサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、メタサイクリンが挙げられ、好ましくはテトラサイクリンである。「ペニシリン類」とは、細菌細胞壁の合成阻害により抗菌性を示すペニシリン系抗菌物質であり、より具体的には、ベンジルペニシリンカリウム、アムピシリン、アモキシシリン、塩酸ピブメシリナムが挙げられ、好ましくはアモキシシリンである。「ニトロイミダゾール類」とは、ニトロイミダゾール骨格を有し、抗トリコモナス活性だけでなく、嫌気性菌にも抗菌活性をしめす抗菌物質であり、より具体的には、メトロニダゾール、 チニダゾール、 オルニダゾールが挙げられ、好ましくはメトロニダゾールである。「商品パッケージ」とは、本発明に関する1種類あるいは複数種類の医薬組成物を一緒に、あるいは別々に包装した包装物を組み合わせてなる治療用剤キットのことをいう。また、本発明医薬組成物(1)として、2種類以上の化合物を有効成分として含有するものが好ましく、(4)テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類を有効成分として含有する、医薬組成物がより好ましく、(5)テトラサイクリン、アモキシシリン、およびメトロニダゾールを有効成分として含有する、医薬組成物がさらにより好ましく、 上記医薬組成物(4)、(5)において、有効成分としてのテトラサイクリン類:ペニシリン類:ニトロイミダゾール類の量比に関して、1500: 1500: 750、あるいはそれと医学的に同等の効果を期待できる量比が好ましい。(6)また、本発明医薬組成物は、該医薬組成物の使用に関する説明の記載物とともに包装した商品パッケージとすることができる。また、本発明商品パッケージ(2)に関して、(7)該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含むものが好ましい。また、本発明商品パッケージ(2)に関して、2種類以上の医薬組成物を含むのが好ましい。また、本発明商品パッケージ(2)として、(8)テトラサイクリン類を有効成分として含有する医薬組成物、ペニシリン類を有効成分として含有する医薬組成物、およびニトロイミダゾール類を有効成分として含有する医薬組成物、と該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含む、商品パッケージが好ましく、(9)テトラサイクリンを有効成分として含有する医薬組成物、アモキシシリンを有効成分として含有する医薬組成物、およびメトロニダゾールを有効成分として含有する医薬組成物、と該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含む、商品パッケージがより好ましく、 上記商品パッケージ(8)、(9)において、有効成分としてのテトラサイクリン類:ペニシリン類:ニトロイミダゾール類の量比に関して、1500: 1500: 750、あるいはそれと医学的に同等の効果を期待できる量比が好ましい。 本発明治療方法(3)に関して、(10)テトラサイクリン、アモキシシリン、およびメトロニダゾールを併用投与することを特徴とする、治療方法が好ましい。 本発明治療方法(3)に関して、複数の化合物を投与する場合、それらは同時に投与しても、適宜の時間差で関連づけて投与してもよい。本発明において、テトラサイクリン類、テトラサイクリン、ペニシリン類、アモキシシリン、ニトロイミダゾール類、メトロニダゾール等の有効成分の名称は、その本体のみならずその薬学的に許容される塩、水和物、さらには溶媒和物をも示す。本発明において、「医薬組成物の使用に関する説明の記載物」の記載物には、商品パッケージに含まれる別紙の形態も、包装物に記載される形態も含まれる。薬学的に許容される塩としては、例えば、化合物のカルボキシル基等の酸性基に対しては、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属との塩、アルミニウム塩、亜鉛塩、トリエチルアミン、エタノールアミン、モルホリン、ピペリジン、ジシクロへキシルアミン等の有機アミンとの塩、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸との塩が挙げることができる。化合物中に塩基性基が存在する場合の塩基性基に対しては、塩酸、硫酸、リン酸、硝酸、臭化水素酸などの無機酸との塩、酢酸、クエン酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、コハク酸、タンニン酸、酪酸、ヒベンズ酸、パモ酸、エナント酸、デカン酸、テオクル酸、サリチル酸、乳酸、シュウ酸、マンデル酸、リンゴ酸等の有機カルボン酸との塩、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸との塩が挙げることができる。塩を形成する方法としては、薬効成分として用いられる化合物と必要な酸または塩基とを適当な量比で溶媒、分散剤中で混合することや、他の塩の形より陽イオン交換または陰イオン交換を行うことによっても得られる。本発明に用いられる医薬組成物の剤形としては、例えば、錠剤、散剤、丸剤、顆粒剤、カプセル剤、坐剤、液剤、糖衣剤、デボー剤、シロップ剤、懸濁剤、乳剤、トローチ剤、舌下剤、貼付剤、口腔内崩壊剤(錠)、吸入剤、注腸剤、軟膏剤、貼り布剤、テープ剤、点眼剤にしてよく、普通の製剤助剤を用いて常法に従って製造することができる。本発明に用いられる医薬組成物に用いられる担体としては、製剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が挙げられ、例えば、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤、水溶性高分子、塩基性無機塩;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無痛化剤等が挙げられる。また、必要に応じて、通常の防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、酸味剤、発泡剤、香料等の添加物を用いることもできる。本発明に用いられる医薬組成物は、不要ならば担体を含む必要はなく、有効成分、その薬学的に許容される塩、水和物、あるいは溶媒和物のみから成っていてもよい。賦形剤としては、例えば乳糖、コーンスターチ、白糖、ブトウ糖、ソルビット、結晶セルロースなどが、結合剤としては例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、エチルセルロース、メチルセルロース、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、シェラック、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ポリビニルピロリドン等が、崩壊剤としては例えばデンプン、寒天、ゼラチン末、結晶セルロース、炭酸カルシウム、炭酸水素ナトリウム、クエン酸カルシウム、デキストラン、ペクチン等が、滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ、硬化植物油等が、着色剤としては医薬品に添加することが許可されているものが、矯味矯臭剤としては、ココア末、ハッカ脳、芳香酸、ハッカ油、竜脳、桂皮末等が用いられる。これらの錠剤または顆粒剤には、糖衣、ゼラチン衣、その他必要により適宜コーティングすることはもちろん差しつかえない。注射剤を調製する場合には必要により、pH調整剤、緩衝剤、安定化剤、保存剤などを添加し、常法により皮下、筋肉内、静脈内注射剤とする。その他、本発明に用いられる医薬組成物に用いられる、担体、添加物等としては、非特許文献4に記載のものが挙げられる。本発明に用いられる医薬組成物は、例えば、非特許文献5、6に記載の方法に準じて、あるいは必要に応じてそれらに当業者に容易な変更を施すことにより製造することができる。本発明の商品パッケージは、上述の、あるいは既知の医薬組成物を用い当業者に自明な方法を用いることにより製造される。本発明商品パッケージが複数の医薬組成物を含む場合、それらは同時に投与しても、適宜の時間差で関連づけて投与してもよい。本発明に用いる医薬組成物の投与量は、年齢、投与形態、化合物、治療期間によって異なるが、通常、成人の場合、一日あたり、経口投与の場合で有効成分として、0.5mg〜10gであり、好ましくは3.0g〜4.5gである。また、非経口投与の場合で有効成分として、10mg〜3gであり、好ましくは0.5g〜1gである。本発明に関して、投与形態としては経口投与が好ましい。例えば服薬コンプライアンスがよいためである。本発明医薬組成物は、従来より潰瘍性大腸炎の治療に使われる、抗炎症作用のあるステロイド、サラゾスルファピリジン、あるいは5‐ASA(5−アミノサリチル酸)などの薬剤を含むのも好ましい。また、本発明商品パッケージに、従来より潰瘍性大腸炎の治療に使われる、抗炎症作用のあるステロイド、サラゾスルファピリジン、あるいは5‐ASA(5−アミノサリチル酸)などの医薬組成物が含まれるのも好ましい。また、本発明治療方法において、従来より潰瘍性大腸炎の治療に使われる、抗炎症作用のあるステロイド、サラゾスルファピリジン、あるいは5‐ASA(5−アミノサリチル酸)などが併用投与されるのも好ましい。以下の実施例により本発明を詳細に説明する。これらは本発明の好ましい実施態様であり、本発明はこれらの実施例に限定するものではない。表1に示した、活動期の、ステロイド依存性もしくはステロイド抵抗性の潰瘍性大腸炎患者に、アモキシシリン(商品名 サワシリン、パセトシン)500mg、テトラサイクリン(商品名 アクロマイシV)500mg、メトロニダゾール(商品名 フラジール)250mgを1日3回経口摂取した。摂取は連日で2週間実施した。3カ月後と12カ月後の治療効果を評価した。成績を表2に示した。有効(寛解導入)の判断に際しては、症状をLichtiger Symptom Score(非特許文献7)で評価し、粘血便の消失や下痢回数の著減、腹痛、圧痛の消失などが得られ、血液検査でC反応性蛋白などの正常化が得られたものを有効とした。Lichtiger Symptom Scoreを表3に、血液検査結果を表4に示した。ステロイド離脱については、ステロイド中止後3カ月以上再燃のないものを離脱成功とした。また、内視鏡検査を治験開始前と投与終了3カ月後と12カ月後に施行し、内視鏡所見と病理診断はMattsの分類(非特許文献8)で判定した。Matts分類結果を表5に示した。表1 対象患者の内容表1に試験対象患者の内容を示した。ステロイド依存性もしくはステロイド抵抗性の潰瘍性大腸炎患者を対象とした。表2 治療成績表2に本抗生剤療法の治療成績結果を示した。22例中19例の症例で寛解導入することに成功(有効)した。さらに有効症例中の離脱成功率は84%と高い治療成績を示した。表3 症状スコア結果 (Lichtiger Symptom Score)表3に症状スコア結果を示した。治療後は治療前に比べ有意に症状が改善し、3カ月後および12カ月後まで継続した症状改善が見られた。 表4 血液検査所見結果表4に血液検査所見結果を示した。検査項目の中で、アルブミン値以外のC反応性タンパク、赤血球沈降速度、白血球数、赤血球数、ヘモグロビン値、血小板数、総タンパク量では、治療後、治療3カ月後、治療12カ月後のいずれかで、有意な改善が見られた。表5 内視鏡所見結果(Mattsの分類)表5に内視鏡所見結果を示した。治療3カ月後は治療前に比べ所見が改善し、12カ月後まで継続した。 テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類からなるグループより選ばれる、少なくとも1種類の化合物を有効成分として含有することを特徴とする、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療剤である医薬組成物。テトラサイクリン類を有効成分として含有する医薬組成物、ペニシリン類を有効成分として含有する医薬組成物、およびニトロイミダゾール類を有効成分として含有する医薬組成物のグループより選ばれる、少なくとも1種類の医薬組成物を含む、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療用の商品パッケージ。テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類からなるグループより選ばれる、少なくとも1種類の化合物を投与することを特徴とする、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎の治療方法。テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類を有効成分として含有する、請求項1記載の医薬組成物。テトラサイクリン、アモキシシリン、およびメトロニダゾールを有効成分として含有する、請求項4記載の医薬組成物。請求項1、4、5のいずれか1項に記載の医薬組成物、および該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含む、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療用の商品パッケージ。請求項2に記載の商品パッケージであって、該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含むもの。テトラサイクリン類を有効成分として含有する医薬組成物、ペニシリン類を有効成分として含有する医薬組成物、およびニトロイミダゾール類を有効成分として含有する医薬組成物、および該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含む、請求項7記載の商品パッケージ。テトラサイクリンを有効成分として含有する医薬組成物、アモキシシリンを有効成分として含有する医薬組成物、およびメトロニダゾールを有効成分として含有する医薬組成物、および該医薬組成物の使用に関する説明の記載物を含む、請求項8記載の商品パッケージ。テトラサイクリン、アモキシシリン、およびメトロニダゾールを併用投与することを特徴とする、請求項3記載の治療方法。 【課題】ステロイド依存性あるいはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療用の医薬組成物を提供すること。【解決手段】テトラサイクリン類、ペニシリン類、およびニトロイミダゾール類からなるグループより選ばれる、少なくとも1種類の化合物を有効成分として含有することを特徴とする、ステロイド依存性および/またはステロイド抵抗性潰瘍性大腸炎治療剤である医薬組成物


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