生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_シリカ配合ゴム組成物
出願番号:2004280003
年次:2006
IPC分類:C08L 21/00,C07C 275/40,C08K 3/36,C08K 5/21


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石川 和憲 井川 勝弘 JP 2006089693 公開特許公報(A) 20060406 2004280003 20040927 シリカ配合ゴム組成物 横浜ゴム株式会社 000006714 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 古賀 哲次 100087413 竹内 浩二 100105706 西山 雅也 100082898 石川 和憲 井川 勝弘 C08L 21/00 20060101AFI20060310BHJP C07C 275/40 20060101ALI20060310BHJP C08K 3/36 20060101ALI20060310BHJP C08K 5/21 20060101ALI20060310BHJP JPC08L21/00C07C275/40C08K3/36C08K5/21 2 OL 8 4H006 4J002 4H006AA03 4H006AB80 4J002AC011 4J002AC031 4J002AC061 4J002AC071 4J002AC081 4J002AC091 4J002DJ016 4J002ET017 4J002FD016 4J002FD207 4J002GM00 4J002GN00 4J002GN01 本発明は、シリカ配合ゴム組成物に関し、更に詳細には、シリカ配合ゴムに対して特定の尿素化合物を所定量加えることで、未加硫特性を改良し、かつシリカの分散性を向上させたシリカ配合ゴム組成物に関する。 従来より、シリカ配合系ゴム組成物において、シリカを多量に配合すると、加硫促進剤の吸着によると考えられる加硫遅延の問題があり、工業上の課題となっていた。また、シリカは、ゴムへの分散性が悪いことも知られている。このような課題に対し、シリカ配合系ゴム組成物に、ジエチレングリコールやカルボン酸金属塩を加えること(RCT.1995年、107頁)、アルコキシポリシロキサンを添加すること(特開平9−111044号公報)が知られている。また、シリカを特定のシリコーンで処理すること(特開平6−248116号公報)が提案されている。更に、ヒドロキシ含有不飽和化合物のエステル化によりシリカを処理する方法も提案されている。特開平9−111044号公報特開平6−248116号公報RCT.1995年、第107頁 本発明では、シリカ配合系のジエン系ゴム組成物に対し、特定の有機基含有尿素化合物を所定量配合することで、未加硫物性・特性を改良すると共に、シリカの分散性が良好なシリカ配合ゴム組成物を提供することを目的とする。 本発明によれば、少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカ10〜150重量部と有機基含有尿素化合物0.5〜10重量部を配合したゴム組成物が提供される。 また、本発明によれば、下記一般式(1):(式中、R1は、ポリイソシアネートからイソシアネートを除いて得られる残基を表わし、R2は、炭素数1〜22個の有機基およびエーテル結合を有する有機基の群から選ばれる有機基を表わし、mは、0〜3の整数であり、nは、1〜4の整数である。)で表わされる有機基含有尿素化合物を配合したことを特徴とするシリカ配合ゴム組成物が提供される。 本発明の上記特定の有機基含有尿素化合物を配合したシリカ配合ゴム組成物では、特に、その未加硫特性としてのムーニー粘度の低減と加硫時間の短縮が図られ、また、加硫物性としての硬度、モジュラスや破断強度等は同等以上であり、しかも、シリカの分散性も良好となるという効果を奏する。 本発明では、シリカ配合ゴム組成物、特に、シリカ高配合のシリカ配合ゴム組成物に上記所定の有機基含有尿素化合物を所定量配合すると、上記目的が容易に達成できることを見出したものである。 本発明のシリカ配合ゴム組成物におけるゴム成分としては、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等のジエン系ゴムを単独で、あるいは二種以上のブレンドで使用することができる。 本発明では、当該ジエン系ゴム100重量部に対し、シリカ10〜150重量部、好ましくは20〜100重量部、および有機基含有尿素化合物0.5〜10重量部、好ましくは1〜5重量部配合することにより、本発明の所期の目的・効果を達成することができる。シリカは、10重量部未満の配合量では、所期の補強効果を発揮することができず、逆に150重量部を超えると、ゴム中へのシリカの分散を良好に保つことが困難となるため好ましくない。また、有機基含有尿素化合物の配合量は、0.5重量部未満では、所期の効果が得られず、逆に10重量部を超えると、スコーチし易くなるため好ましくない。 本発明のシリカ配合ゴム組成物に配合されるシリカとしては、特に制限されることはないが、例えば、乾式法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、および沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、10〜150重量部の配合量で、それぞれ単独あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらシリカの比表面積は、特に制限されないが、窒素吸着比表面積(BET法)で通常50〜400m2/g、好ましくは100〜250m2/g、更に好ましくは120〜190m2/gの範囲であるときに、補強性、耐摩耗性および発熱性等の改善が十分に達成され好適である。ここで、窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じ、BET法で測定される値である。 本発明のシリカ配合ゴム組成物に配合される有機基含有尿素化合物には、以下の一般式(1):(式中、R1は、ポリイソシアネートからイソシアネートを除いて得られる残基を表わし、R2は、炭素数1〜22個の有機基およびエーテル結合を有する有機基の群から選ばれる有機基を表わし、mは、0〜3の整数であり、nは、1〜4の整数である。)で表わされる有機基含有尿素化合物が使用される。 R1の残基としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ノルボルネン骨格を有するイソシアネートなどのポリイソシアネートからイソシアネート基を除いて得られる残基を、また、R2の炭素数1〜22個の有機基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、オクタデシル、ベンジル基などが挙げられ、また、そのエーテル結合を有する有機基としては、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノステアリルエーテル、トリエチレングリコールオクチルフェニルエーテルなどが挙げられる。 これら有機基含有尿素化合物のうち、本発明で特に有効なものとしては、下記の尿素化合物(I)、(II)および(III)が挙げられる。 上記有機基含有尿素化合物は、例えば、ポリイソシアネートに対して、相当するアミン化合物と、場合により相当するヒドロキシ化合物とを反応させることにより得られる。アミン化合物との反応は、室温下において発熱しながら反応が進行する。ヒドロキシ化合物との反応は、80℃以下の温度で進行する。有機尿素化合物が生成すると固化するが、溶媒は使用しても、使用しなくてもよい。 本発明に係るシリカ配合ゴム組成物には、前記した成分に加えて、カーボンブラック等の他の補強剤、シランカップリング剤、加硫または架橋剤、加硫または架橋促進剤、各種オイル、老化防止剤、充填剤、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用の各種配合剤を配合することができ、かかる配合物は、公知のゴム用混練機、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練し、任意の条件で加硫してゴム組成物として使用することができる。これら配合剤の添加量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。 以下、実施例および比較例によって本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。 尿素化合物Iの合成 2,6−トリレンジイソシアネート50g、トルエン500mlに、ステアリルアミン154.8gを室温下でゆっくり添加し、添加終了後、12時間放置した。得られた固体を濾過、乾燥した。 尿素化合物IIの合成 尿素化合物Iの合成において、ステアリルアミン154.8gに代えてステアリルアミン77.4gおよびジエチレングリコールモノブチルエーテル47gを使用する以外は同様にして合成を行った。 尿素化合物IIIの合成 尿素化合物Iの合成において、ステアリルアミン154.8gに代えてステアリルアミン77.4gおよびトリエチレングリコールモノオクチルフェニルエーテル97.5gを使用する以外は同様にして合成を行った。 試験サンプルの作製 以下の表1に示すゴム配合系における硫黄と加硫促進剤を除く成分を1.8Lの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達した時に放出したマスターバッチに、硫黄と加硫促進剤を加えて8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部を用いて未加硫特性のムーニースコーチ試験、ムーニー粘度試験および加硫試験に供した。次いで、このゴム組成物の一部を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、45分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、引張試験に供した。同様に、残部のゴム組成物を金型中でプレス加硫することにより、厚さ12.70mm、直径29.0mmの円柱形試験片、24mm×62mm×高さ5.5mmの直方体試験片を作製し、それぞれJIS硬度試験およびシリカ分散試験に供した。 試験法 未加硫特性 1)ムーニースコーチ: JIS K 6300に準拠して測定した。ムーニー粘度計にてL型ローター(38.1mm径、5.5mm厚)を用いて、予熱1分で、125℃、2rpmの条件下、ムーニー粘度最低値から5ムーニー粘度までの上昇時間(分)を測定した。 2)ムーニー粘度: JIS K 6300に準拠して測定した。ムーニー粘度計にてL型ローター(38.1mm径、5.5mm厚)を用いて、予熱1分測定4分で、100℃、2rpmの条件下で、ムーニー粘度を測定した。 3)加硫性: JIS K6300に準拠して測定した。振動式ディスク加硫試験機を用いて、振幅1度、160℃の条件下で、T30およびT95時間(分)を測定した。 加硫物性 1)JIS硬度: JIS K 6253に準拠して、スプリング式A型硬さ試験機を用いて測定した。 2)引張強度: JIS K 6251に準拠して、上記試験サンプルからJIS3号形ダンベルにて2mmゴムシートを打抜き、500mm/分の引張速度の条件下で、M100、M300、TBおよびEBを測定した。 3)シリカ分散性: 直方体試験片をナイフで切り、その断面を観察、画像処理によって分散状態を数値化した。試験方法は、ISO 11345に準拠した。評価の指標は、以下の10段階評価になった。 9〜10:優秀 8:良好 7:可 5〜6:やや劣る 3〜4:不良 1〜2:極不良 実施例1〜4および比較例 結果を、以下の表1に示す。 以上の結果によれば、本発明のシリカ配合ゴム組成物では、JIS硬度および引張強度を低下させること無しに、スコーチ時間を短縮し、粘度を大幅に低下させ、加硫性を大幅に改良し、かつシリカの分散性も向上していることが分る。 少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカ10〜150重量部と有機基含有尿素化合物0.5〜10重量部を配合したゴム組成物。 前記有機基含有尿素化合物が下記の一般式(1)で表わされる化合物である、請求項1に記載のゴム組成物。 (式中、R1は、ポリイソシアネートからイソシアネートを除いて得られる残基を表わし、R2は、炭素数1〜22個の有機基およびエーテル結合を有する有機基の群から選ばれる有機基を表わし、mは、0〜3の整数であり、nは、1〜4の整数である。) 【課題】 未加硫特性を改良し、かつシリカの分散性を向上させたシリカ配合ゴム組成物を提供する。【解決手段】 少なくとも一種のジエン系ゴム100重量部に対し、シリカ10〜150重量部と有機基含有尿素化合物0.5〜10重量部を配合したゴム組成物。【選択図】 なし


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