生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_UWBセンシング装置
出願番号:2004264264
年次:2006
IPC分類:G01N 22/02,G01N 22/00


特許情報キャッシュ

石井 聡 小池 泰孝 河野 隆二 JP 2006078403 公開特許公報(A) 20060323 2004264264 20040910 UWBセンシング装置 双葉電子工業株式会社 000201814 脇 篤夫 100086841 鈴木 伸夫 100114122 石井 聡 小池 泰孝 河野 隆二 G01N 22/02 20060101AFI20060224BHJP G01N 22/00 20060101ALI20060224BHJP JPG01N22/02 AG01N22/00 LG01N22/00 S 4 1 OL 6 本発明は、超広帯域の信号領域が必要とされる極細のモノパルス信号を検出する際に好適なUWBセンシング装置に関わるものである。 ある特定の領域内に存在する人間や、ある特定の構造物体内に発生する傷の有無等の検査等に使用されている非破壊検査では、たとえば、超音波を使用する方法や、無線通信波としては遠方に届きにくい低周波の電磁波を使用するものがある。 しかしながら、超音波を使用する非破壊検査は一般に測定対象に対して表面深さが大きくでき難いという問題がある。 また、低周波の電磁波を使用するものは、被測定対象に対して十分な解像度を持って、内部の様子や物体の有無の判断等を検出することが困難である。特開2001ー318082号公報日経エレクトロニクス 2003.2.17.(98-121P) そこで、近年、極めて細いモノパルス信号を検知のための信号として使用する非破壊検査方法を採用するものが開発されている。 パルス幅が数百pS〜数nSとされている極めて細いモノパルス信号は、周波数軸上で極めて広い帯域(Ultra Wide Band)に周波数が分散したスペクトル信号によって構成されるため、超広帯域信号(以下、UWBパルス信号という)として超広帯域無線通信システム用に開発されている。 しかし、このUWBパルス信号のスペクトラムは周波数軸上で広い帯域幅をもって分散しているため、受信した際の信号レベルは極めて小さい。 そのため、UWBパルス信号を発生することは勿論、UWBパルス信号の検出を行うようなUWBセンシング装置の電気回路は、低電力であっても極めて高い周波数の信号を処理できる機能が要求され、ディスクリートな素子や、半導体集積回路で実現することは一般的にきわめて困難になるという問題がある。 また、前記したようなUWBパルス信号を、例えば被測定物体に照射し、その反射波形を検出するような非破壊検査のセンシングを行う装置でも、低レベルでかつ非常に高い周波数領域の信号波を検出する回路が必要であり、その電力は小さい消費電流を扱うものであっても、現実の回路としては高密度の集積回路(LSI)で実現することになり、高度な技術と高い困難度が要求される。 本発明のUWB(広帯域)センシング装置はかかる問題点を解消するためになされたもので、正弦波状の信号の周期に同期して生成されたUWBパルス信号を受信する低雑音信号増幅器と、前記低雑音信号増幅器の出力信号に基づいて変調された電子ビームを出力する電子流発生手段と、前記電子流発生手段から放出された電子ビームを蛍光面で所定のパターンを描くように偏向するためのX偏向手段、及びY偏向手段と、前記蛍光面に照射された電子ビームの軌跡を検出する検出手段とを備え、前記X偏向手段、及び前記Y偏向手段に対して、前記正弦波状の信号に同期し、所定の位相差を有するX偏向電圧、及びY偏向電圧が供給されていることを特徴とするものである。 上記UWBパルス信号は非破壊検査体に対して照射され、非破壊検査体の表面または内部から反射された受信信号であれば、本発明のセンシング装置がそのまま非破壊検査や、距離測定などに利用できることになる。 上記検出手段は電子ビームによって発光するような蛍光面に対して重畳されている電荷結合素子CCD(Charge Coupled Devise)により構成することによって、検知するUWBパルス信号の有無とその強さを電気的に観察すると共に、具体的な値として記録することができる。 本発明のUWBセンシング装置は、検知すべきUWBパルス信号によって電子ビームを変調すると共に、その変調された電子ビームの飛跡をUWBパルス発生手段の駆動信号に同期して変位し、蛍光面及びCCD素子等によって電気信号に変換して観測及び計測するようになされているので、極めて広い帯域に信号成分が分布している低レベルのUWBパルス信号を検知する際に、高度の電子回路を必要とすることなく実現することができる。 図1はUWBパルス信号のセンシング装置に関するブロック図である。この図において100は非破壊検査を行うことができる非破壊検査領域であって、電磁波としてUWBパルス信号を放出する送信アンテナ部材100A、およびこの送信アンテナ部材100Aから放出された電磁波が図示されていない被検査体で反射され、または、被検査体を透過したUWBパルス信号を検知する受信アンテナ100Bを備えている。 なお、反射を検知する場合は送信と受信のタイミングをスイッチ等により切り換え、送信アンテナと受信アンテナを共通化して使用することもできる。 101は、例えば正弦波状の高周波(約100〜500MHz)の交番信号を発生する原信号発生器であり、この原信号発生器101の出力がUWBパルス発生器102に入力されている。 UWBパルス発生器102は、例えば高速のステップリカバリダイオードやスナップオフバラクタダイオード等を利用して構成され、前記交番信号の周期に同期して、極めてパルス幅が狭いUWBパルス信号を発生し、その信号が高周波電力アンプ103を介して送信アンテナ100Aに供給される。 104は前記受信アンテナ100Bで受信されたUWBパルス信号を増幅する超低雑音性の増幅器で、この増幅器104の出力は本発明のセンシング部110に入力され、電子ビームを変調するようにしている。 UWBパルス信号をセンシングするセンシング部110は、電子ビームを放出する電子銃111,この電子銃111から放出される電子ビームをX、Y軸方向に変位する電界偏向装置112,及び、この電界偏向装置112で偏向された電子ビームが照射される蛍光面113を備えている。 蛍光面113には蛍光発光状態を検知するためにCCD撮像素子114が重畳されている。 このようなセンシング部110の一例としては、図2に示すように、陰極K、この陰極Kから電子を引き出し、変調、加速及び収束する作用を有する格子群G1、G2,G3、収束された電子ビームに対してその飛行軌跡を偏向するためのX軸方向の偏光板、およびY軸方向の偏光板を真空中に配置し、前面に高電圧が印加されている蛍光膜Fが形成されている陰極線管に基づいて具体化することができる。 図1において105は前記原信号発生器101の交番信号を、例えば90度位相差を持った2系統のI信号、及びQ信号に変換するIQスプリッタであり、このIQスプリッタ105から出力される交番信号が、それぞれ前記センシング部110の電界偏光装置112のX偏光板及びY偏光板に供給されるようにしている。 そして、この電界偏向装置112によって蛍光膜113上に描かれる電子ビームの軌跡がCCD撮像素子114で検出され、その検出パターンがCCD画像解析プロセッサ120に入力されている。 本発明のUWBセンシング装置は、例えば非破壊検査等に使用するときは上記したような形態でUWBパルス信号の反射波を明瞭に検知することができる。 すなわち、図3に示しように原信号発生器101から出力される正弦波状の基準信号EfがUWBパルス発生器102に供給されると、例えば、立ち上がりの零クロス点で非常に狭いパルス幅(数nS)のUWBパルス信号Pが作られる。 そして、このUWBパルス信号Pが高周波電力アンプ103を介して送信アンテナ100Aを励振する。 アンテナから放出されたUWBパルス電波は図示されていない被検査体に照射され、図3(b)に示すようにその反射波qが発射時のUWBパルス波pに対して所定の時間tだけ遅れて定期的に受信アンテナ100Bでピックアップされる。 この受信電波は極めて小さいレベルであるが、一応、所定の帯域内のスペクトル電力として受信され、その受信電力が超低雑音性の増幅器104を介してセンシング部110に供給される。 被検査体の存在によってセンシング部110に供給されたUWBパルス信号は電子銃111から放出された電子ビームの強度、又は電子ビームの速度変調を行う。 電子ビームの強度変調は前記格子群に印加される制御電圧で行うことができ、電子ビームの速度変調は、陰極線管に供給されている高電圧を変調すればよい。そして、この変調された電子ビームが電界偏向装置112で所定のリサージュ波形を描くようにそのビーム軌跡が偏向され、蛍光面113に衝突して発光する。 電界偏向装置112のX偏光板、及びY偏光板に対して、図3の(c)(d)波形に示されているように、原信号波形をIQスプリッタ105により90度位相差が生じている2系統のI偏向信号、及びQ偏向信号として供給すると、電子ビームのリサージュ波形は図4に示すように円形となる。 そして、このときにこの偏向波形に同期して電子ビームがUWBパルス信号により変調されているので、例えば電子ビームの強度を変調したときは図4(a)に示すように送信時点で変調された輝点Pと、UWBパルス信号を受信した時点の変調された輝点Qが電子ビーム飛跡痕として認識される。 このように、受信したUWBパルス信号で電子ビームの速度または強度の変調を行っているときは図4(a)のようなリサージュパターンになり、受信したUWBパルス信号によって、例えば、I偏向信号又はQ偏向信号を変調し電子ビームの法線方向に変調すると、図4(b)に示すように同じくP点とQ点に輝点が生じ飛跡痕として認識される。 電子ビームの飛跡痕は蛍光面に重畳して配置されているCCD撮像素子114(Charge Coupled DeviseCCD)によって電気信号に変換され、CCD画像解析プロセッサ120に供給され、蛍光面の輝点Pと輝点Qの輝度や、この輝点を円弧とするときの角度θ、及び電波の発射時間と受信時間等が演算される。 この場合、蛍光面に描かれるリサージュ波形とUWBパルス信号の輝点は常に同期した関係となっているので、このパターンは被検査体が移動や変化しない限り変動することはない。 したがって、本願発明のUWBセンシング装置はUWBパルス信号等によって極めて解像度が高い被検査体の情報を、低速度のCCD撮像素子や、CCD画像解析プロセッサ120によって正確に検出することができる。 なお、UWBパルス信号の発生は、原信号発生器101の周波数の各周期で発生するようにしているが、このUWBパルス信号の発生頻度は原信号波形に同期していればその整数分の1で出力するようにしてもよい。 また、図2(a)の点線で示すようにUWBパルス信号Pが基準信号EFの位相のπ(又はπ/2)となる点で発生するように変更すると、蛍光体の塗布むらや、CCD撮像素子の検出むらに基づく誤差データについて補正で対処することができるようになる。 本発明のUWBセンシング装置は、極めて広い帯域に拡散している信号スペクトラムによって構成されているUWBパルス信号のセンシングが、比較的安価な装置によって実現できる。また、非破壊検査や、自動車の衝突防止用のレーダシステム、地雷検出、食品内に混入した金属の検出システム等において高い検出精度を可能にする。本発明の実施例を示すセンシング装置の一例を示すブロック図である。UWBパルス信号をセンシングするためのセンシング部の概略図である。原信号波形とUWBパルス信号波形のタイミングを示す波形図である。受信されたUWBパルス信号の痕跡を含むリサージュ波形図である。符号の説明100 非破壊検査領域、101 原信号発生器 102 UWBパルス発生器 110 センシング部 113 蛍光面 114 CCD撮像素子 120 CCD画像解析プロセッサ 正弦波状の信号の周期に同期しているUWBパルス信号を受信する低雑音信号増幅器と、 前記低雑音信号増幅器の出力信号に基づいて変調された電子ビームを出力する電子流発生手段と、 前記電子流発生手段から放出された電子ビームを蛍光面で所定のパターンとなるように偏向するためのX偏向手段、及びY偏向手段と、 前記蛍光面に照射された電子ビームの軌跡を検出する検出手段とを備え、 前記X偏向手段、及び前記Y偏向手段に対して、前記正弦波状の信号に同期したX偏向信号、及びY偏向信号が、所定の位相差を持って供給されていることを特徴とするUWBセンシング装置。 上記UWBパルス信号は非破壊検査装置から出力された反射受信信号であることを特徴とする請求項1に記載のUWBセンシング装置。 上記検出手段は上記蛍光面に対して重畳されている電荷結合素子により構成されていることを特徴とする請求項1に記載のUWBセンシング装置。 前記電子流発生手段は前記低雑音信号増幅器の出力に基づいて、電子ビームの速度変調、又は強度変調が行われるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のUWBセンシング装置。 【課題】簡易なデバイスによってUWBパルス信号のセンシングを行う。【解決手段】 原信号発生器101の出力に同期してUWBパルス発生器102を駆動し、電磁波として非破壊検査領域100に放散する。 110はセンシング部であり、UWBパルス信号の反射波は電子銃111から放出された電子ビームを変調して、その飛跡を蛍光面113,CCD撮像素子114で捕捉する。 原信号発生器101の出力で電子ビームを偏向すると、蛍光面113に一定のリサージュパターンが得られ、UWBパルス信号のセンシングをCCD画像解析プロセッサ120で行うことができる。 【選択図】 図1


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