生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_殺菌竹繊維ガーゼ及びその製造方法と応用
出願番号:2004249338
年次:2006
IPC分類:A61L 15/44,A61F 5/44,A61K 47/34,A61K 47/36,A61P 31/04,A61K 38/43


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相田 雅彦 JP 2006043370 公開特許公報(A) 20060216 2004249338 20040803 殺菌竹繊維ガーゼ及びその製造方法と応用 株式会社ナファ生活研究所 502428043 上海高科生物工程有限公司 504328381 上海天竹紡績繊維有限公司 504328392 相田 雅彦 504328347 相田 雅彦 A61L 15/44 20060101AFI20060120BHJP A61F 5/44 20060101ALI20060120BHJP A61K 47/34 20060101ALI20060120BHJP A61K 47/36 20060101ALI20060120BHJP A61P 31/04 20060101ALI20060120BHJP A61K 38/43 20060101ALI20060120BHJP JPA61L15/03A61F5/44 HA61K47/34A61K47/36A61P31/04A61K37/48 9 2 書面 8 4C076 4C081 4C084 4C098 4C076AA77 4C076BB31 4C076CC31 4C076DD23Q 4C076EE23Q 4C076EE37Q 4C076FF63 4C081AA02 4C081BA14 4C081BB06 4C081CD31 4C081CE01 4C081DA05 4C084AA03 4C084BA44 4C084DC01 4C084MA05 4C084NA10 4C084ZB35 4C098AA09 4C098DD05 4C098DD06 4C098DD10 4C098DD30 本発明殺菌性を有する竹繊維ガーゼとその製造方法と応用に関するものである。具体的には殺菌溶解液を含有する竹繊維ガーゼとその製造方法と応用に関するものである。 目下、臨床上皮膚科、外科、救急診療室等でよく使われているガーゼは一般的に以下のものがある :普通の医薬用滅菌ガーゼ、しかしそのもの自体には抗菌性がなく抗癒着性もない :抗癒着性ガーゼは竹繊維を原料として作られ、傷口の癒着が防止できるが、あらゆる細菌に対し殺菌作用がある訳ではない、特許文献1(CN 1461827A)『天然抗菌材料及びその用途』と特許文献2(特開2003−310721)『竹繊維製抗菌性布帛』 :また従来の抗菌性ガーゼは抗菌物質を含有しているため、殺菌効果があり、傷口の治療または創傷面の感染防止ができるが、傷口または創傷面の抗癒着性の問題は解決できない、特許文献(CN 1360949A)『溶解ブドウ球菌複合酵素殺菌ガーゼ』、該殺菌ガーゼは非常に優れた殺菌効果があるが、創傷面での癒着問題があるので、患者に苦痛をもたらす可能性がある。 本発明が解決する技術問題は殺菌竹繊維ガーゼ及びその製造方法と応用を提供して、従来の殺菌ガーゼが創傷面での癒着問題を解決することである。 殺菌竹繊維ガーゼであって、その特徴は100cm2当たりの4枚あわせの竹繊維ガーゼの中に1−10mlの殺菌原液を浸して、殺菌原液の含有重量のパーセンテージ含有量は0.001−1%の溶解ブドウ球菌酵素と従来医薬品の原料として認可されている担体を含有すること。 で述べたように、創傷面での抗癒着性を発現し、患者には癒着による苦痛を与えず、創傷面の治癒時間の大幅短縮ができる。 最適な浸し量は100cm2当たりの4枚あわせ竹繊維ガーゼの中に浸す4−6mlの殺菌原液。 記載の殺菌原液の組成分及び重量パーセンテージは以下の通である: 溶解ブドウ球菌酵素 0.001−1% 溶解菌酵素 0.1−20% タンパク質安定剤 0.2−50% イオン化合物 0.5−10% 水 他 殺菌原液の最適な組成分及び重量パーセンテージは以下の通りである: 溶解ブドウ球菌酵素 0.01−0.1% 溶解菌酵素 2−10% タンパク質安定剤 5−40% イオン化合物 0.5−1% 水 他 記載のタンパク質安定剤はキトサン、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール4000或いはポリエチレングリコール6000の中の一種或いは一種以上であり、記載のイオン化合物は塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム或いはリン酸ナトリウムの中の一種或いは一種以上である。 本発明の殺菌竹繊維ガーゼの製造方法は、その特徴は以下のステップが含まれる:竹繊維ガーゼを殺菌原液の中に浸し、100cm2当たりの4枚あわせの竹繊維ガーゼに浸す1−10mlの殺菌原液。 本発明の殺菌竹繊維ガーゼは創傷面傷当て材、またはベビー及び大人用オ紙ムツ、ナプキン、マスクとして他、衛生材料全般に活用できるものであり、竹繊維ガーゼは織物や編物のみならず、不織布としても作ることができる。 本発明に使用される竹繊維ガーゼは日本の株式会社ナファ生活研究所または中国上海天竹紡績繊維有限公司が生産する竹繊維ガーゼによるものである。 本発明に使用される溶解ブドウ球菌酵素は中国上海高科生物工程有限公司が生産または米国SIGMA社から購入する溶解ブドウ球菌酵素によるものである。 本発明による殺菌竹繊維ガーゼには非常に優れた殺菌効果を持っており、体外でよく見かける細菌菌株を使って5分間の実験をした(実験方法は2002年第四版《消毒技術規範》を参照)、実験結果は以下の通である: そのほか臨床で採集した2種類の良く見かける耐薬性菌菌株(黄色ブドウ球菌と緑膿菌)を使って上述と同じように5分間の殺菌実験を行い、殺菌率はそれぞれ99.95%と99.96%であった。 また、中国上海長海医院やけど科で20例の創傷面細菌感染の患者に対して、臨床テストを行い、殺菌竹繊維ガーゼが創傷面感染菌に対する殺菌効果と殺菌竹繊維ガーゼが創傷面傷口に対する癒着性を観察する、結果は以下の通である: やけど創傷面に多く存在する菌株はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌、肺炎桿菌、アシネトバクター菌、Citro Bacter菌とカンジタ菌であり、普通の医薬用ガーゼに5%のSulfamylon溶解液に浸して対照テストとし、実験前とガーゼを使用後72時間後創傷面にてサンプルを採集して、細菌を培養し、実験前後の殺菌率を比較し、結果は以下の通りである。 上記の結果から判るように、本発明の殺菌竹繊維ガーゼは従来のやけど科で使われているSulfamylonガーゼより優れた殺菌効果をもっている。 竹繊維と綿繊維とでは構造上異なっている。綿繊維は中空状に対し、竹繊維は表面には溝状で、竹繊維の表面は無数の極細の繊維がある。綿繊維はその中空部分で水分を吸収することに対し、竹繊維は表面の溝の部分で水分を吸収するとの同時に、竹繊維表面の極細繊維が皮膚とガーゼの間の『クッション材』となる。したがって、竹繊維は傷口に対して抗癒着の働きがあり、本発明の殺菌竹繊維ガーゼはガーゼを取り替える際の患者の苦痛を和らげる効果があり、傷口の回復にも有利である。本発明は普通の医薬用綿ガーゼと該殺菌竹繊維ガーゼを使って創傷面に対する癒着性の比較臨床テストを行った、普通の医薬用綿ガーゼは創傷面に使っているガーゼを取り替える際患者には苦痛を与え、治りかけの傷口またはその一部は再び開き、傷口の治癒には本来の治癒以上の時間を要した。しかるに殺菌竹繊維ガーゼは竹繊維の特殊性能により、ガーゼは創傷面と癒着せず、患者には苦痛を与えなく、創傷面の治癒時間の大幅短縮ができる。 臨床観察の中で、いかなる不良反応がなかったことから、本発明の殺菌竹繊維ガーゼは治療の効果が良く、患者に対し刺激性等の毒性副作用がなく、臨床で幅広く応用できる。以下はその実施例である。実施例1 溶解ブドウ球菌酵素 0.001グラム 溶解菌酵素 3グラム キトサン 10グラム 塩化ナトリウム 0.9グラム 水 他 100mlの殺菌原液を作り、14cm×7cmの4枚あわせの竹繊維ガーゼを5mlの殺菌原液の中に浸し、皮膚科、外科、産婦人科等身体表面の創傷面の診療科で使用し、創傷面の細菌と真菌の感染の予防または治療に使い、創傷面の治癒を促進し、治療時間を短縮する。実施例2 溶解ブドウ球菌酵素 0.1グラム 溶解菌酵素 10グラム キトサン 5グラム ポリエチレングリコール1000 2グラム 塩化カリウム 1グラム 水 他 100mlの殺菌原液を作り、14cm×7cmの4枚あわせの竹繊維ガーゼを2mlの殺菌原液の中に浸し、ベビー及び大人用紙オムツの中に使い、幼児や介護老人の細菌と真菌の感染の予防できる。実施例3 溶解ブドウ球菌酵素 0.01グラム 溶解菌酵素 8グラム ポリエチレングリコール1000 6グラム リン酸カリウム 0.7グラム 水 他 100mlの殺菌原液を作り、14cm×7cmの4枚あわせの竹繊維ガーゼを4mlの殺菌原液の中に浸し、女性用ナプキンの中に使い、膣感染の予防ができる。 綿繊維の顕微鏡写真竹繊維の顕微鏡写真 殺菌竹繊維ガーゼであって、その特徴は100cm2当たりの4枚あわせの竹繊維ガーゼの中に1−10mlの殺菌原液を浸して、殺菌原液の含有量のパーセンテージは0001−1%の溶解ブドウ球菌酵素と従来医薬品の原料として認可されている担体を含有すること。 請求項1記載の殺菌竹繊維ガーゼであることを特徴とする100cm2当たりの4枚あわせ竹繊維ガーゼに浸す4−6mlの殺菌原液。 請求項1記載の殺菌竹繊維ガーゼであることを特徴とする記載の殺菌原液の組成分及びその重量パーセンテージは下記の通りである: 溶解ブドウ球菌酵素 0.001−1% 溶解菌酵素 0.1−20% タンパク質安定剤 0.2−50% イオン化合物 0.5−10% 水 他 請求項3記載の殺菌竹繊維ガーゼであることを特徴とする殺菌原液の最適な組成分及び重量パーセンテージは以下の通りである: 溶解ブドウ球菌酵素 0.01−0.1% 溶解菌酵素 2−10% タンパク質安定剤 5−40% イオン化合物 0.5−1% 水 他 請求項3記載の殺菌竹繊維ガーゼであることを特徴とする記載のタンパク質安定剤はキトサン、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール4000或いはポリエチレングリコール6000の中の一種或いは一種以上。 請求項3または5記載の殺菌竹繊維ガーゼであることを特徴とする記載のイオン化合物は塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム或いはリン酸ナトリウムの中の一種或いは一種以上。 請求項1記載の殺菌竹繊維ガーゼの製造方法は、その特徴は以下のステップが含まれる:竹繊維ガーゼを殺菌原液の中に浸し、4枚あわせの竹繊維ガーゼ100cm2に対しに浸す1−10mlの殺菌原液を注入する。 請求項1〜4いかなる請求項記載の殺菌竹繊維ガーゼは創傷面傷当て材としての製造。 請求項1〜4いかなる請求項記載の殺菌竹繊維ガーゼはベビー及び大人用紙オムツ、ナプキン或いはマスクとして他、衛生材料全般に活用できるものであり、竹繊維ガーゼは織物や編物のみならず、不織布としても作ることができる。 【課題】殺菌竹繊維ガーゼ及びその製造方法と応用。該殺菌竹繊維ガーゼは竹繊維ガーゼの中に殺菌原液を浸すことにより製造されること、その中の殺菌原液には0.001−1%の溶解ブドウ球菌酵素と従来医薬品の原料として認可されておる担体を含有すること。【解決手段】該殺菌竹繊維ガーゼは臨床上でよく見かける細菌菌種に対する優れた殺菌効果を持つほか、最も重要なのは創傷面では癒着しないため、ガーゼを取り替えるとき患者には苦痛を与えないことである。該殺菌竹繊維ガーゼは創傷面傷当て材、ベビー及び大人用紙オムツ、ナプキン、マスクとして他、衛生材料全般に活用できるものであり、竹繊維ガーゼは織物や編物のみならず、不織布としても作ることができる。【選択図】図2


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特許公報(B2)_殺菌竹繊維ガーゼ

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_殺菌竹繊維ガーゼ
出願番号:2004249338
年次:2011
IPC分類:A61L 15/44,A61K 38/43,A61K 47/02,A61K 47/34,A61K 47/36,A61P 31/04


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相田 雅彦 JP 4679854 特許公報(B2) 20110210 2004249338 20040803 殺菌竹繊維ガーゼ 株式会社ナファ生活研究所 502428043 三中 菊枝 100077654 三中 英治 100082681 相田 雅彦 504328347 上海高科生物工程有限公司 504328381 上海天竹紡績繊維有限公司 504328392 相田 雅彦 504328347 相田 雅彦 20110511 A61L 15/44 20060101AFI20110414BHJP A61K 38/43 20060101ALI20110414BHJP A61K 47/02 20060101ALI20110414BHJP A61K 47/34 20060101ALI20110414BHJP A61K 47/36 20060101ALI20110414BHJP A61P 31/04 20060101ALI20110414BHJP JPA61L15/03A61K37/48A61K47/02A61K47/34A61K47/36A61P31/04 A61L 15/00−33/00 A61F 5/00−5/58 CA/REGISTRY(STN) JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) 中国特許出願公開第1461827(CN,A) 特開2003−310721(JP,A) 中国特許出願公開第1360949(CN,A) 6 2006043370 20060216 8 20070801 福井 悟 本発明は竹繊維を原料として作られたガーゼ(すなわち、竹繊維ガーゼ)に関するものであり、具体的には、殺菌溶解液を含有する殺菌性を有する竹繊維ガーゼに関するものである。 現在、臨床上皮膚科、外科、救急診療室等でよく使われているガーゼとしては一般的に以下のものがある。(1)普通の医薬用滅菌ガーゼ。しかし、そのもの自体には抗菌性がなく抗癒着性もない。(2)竹繊維を原料として作られた抗癒着性ガーゼ。傷口の癒着が防止できるが、あらゆる細菌に対し殺菌作用がある訳ではない。(特許文献1(CN 1461827A『天然抗菌材料及びその用途』)、特許文献2(特開2003−310721号公報『竹繊維製抗菌性布帛』)参照。)(3)従来の抗菌性ガーゼ。このものは抗菌物質を含有しているため、殺菌効果があり、傷口の治療または創傷面の感染防止ができるが、傷口または創傷面の抗癒着性の問題は解決できない。(特許文献3(CN 1360949A)『溶解ブドウ球菌複合酵素殺菌ガーゼ』)参照。)この殺菌ガーゼは非常に優れた殺菌効果があるが、創傷面での癒着問題があるので、患者に苦痛をもたらす可能性がある。CN 1461827A特開2003−310721号公報CN 1360949A 本発明は、殺菌竹繊維ガーゼ及びその製造方法と応用を提供して、従来の殺菌ガーゼに付随していた創傷面での癒着問題を解決することを技術的課題とする。 本発明は、殺菌原液の組成分及びその重量パーセンテージが、 溶解ブドウ球菌酵素 0.001−1% 溶解菌酵素 0.1−20% タンパク質安定剤 0.2−50% イオン化合物 0.5−10% 水 他からなり、 前記タンパク質安定剤は、キトサン、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール4000或いはポリエチレングリコール6000の中の一種或いは二種以上であり、 前記イオン化合物は塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム或いはリン酸ナトリウムの中の一種或いは二種以上であり、竹繊維ガーゼが前記殺菌原液を含有していることを特徴とする殺菌竹繊維ガーゼにより上述の課題を達成する。 本発明に係る殺菌竹繊維ガーゼによれば、創傷面での抗癒着性を発現し、患者には癒着による苦痛を与えず、創傷面の治癒時間の大幅短縮ができる。 本発明における殺菌原液の最適な浸し量は、4枚あわせ竹繊維ガーゼ100cm2当たり4−6mlである。 本発明における殺菌原液の組成分及び重量パーセンテージは以下の通りである。 溶解ブドウ球菌酵素 0.001−1% 溶解菌酵素 0.1−20% タンパク質安定剤 0.2−50% イオン化合物 0.5−10% 水 他。 より好ましくは、本発明の殺菌原液の組成分及び重量パーセンテージは以下の通りである。 溶解ブドウ球菌酵素 0.01−0.1% 溶解菌酵素 2−10% タンパク質安定剤 5−40% イオン化合物 0.5−1% 水 他。 上記タンパク質安定剤は、キトサン、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール4000或いはポリエチレングリコール6000の中の一種或いは二種以上である。 また、上記イオン化合物は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム或いはリン酸ナトリウムの中の一種或いは二種以上である。 本発明の殺菌竹繊維ガーゼの製造に際しては、竹繊維ガーゼを上記殺菌原液の中に浸す。4枚あわせの竹繊維ガーゼ100cm2当たり1−10mlの殺菌原液を含有させる。 本発明の殺菌竹繊維ガーゼは、創傷面傷当て材、またはベビー用または大人用紙オムツ、ナプキン、マスクなどの衛生材料全般に活用できるものであり、竹繊維ガーゼは織物、編物、不織布として作ることができる。 本発明に使用される竹繊維ガーゼは、日本の株式会社ナファ生活研究所または中国上海天竹紡績繊維有限公司が生産する竹繊維ガーゼによるものである。 本発明に使用される溶解ブドウ球菌酵素は、中国上海高科生物工程有限公司が生産したものまたは米国SIGMA社から購入する溶解ブドウ球菌酵素によるものである。 本発明による殺菌竹繊維ガーゼには非常に優れた殺菌効果を持っており、体外でよく見かける細菌菌株を使って5分間の実験をした(実験方法は2002年第四版《消毒技術規範》を参照)、実験結果は以下の通りである。 そのほか臨床で採集した2種類の良く見かける耐薬性菌菌株(黄色ブドウ球菌と緑膿菌)を使って上述と同じように5分間の殺菌実験を行い、殺菌率はそれぞれ99.95%と99.96%であった。 また、中国上海長海医院やけど科で20例の創傷面細菌感染の患者に対して、臨床テストを行い、殺菌竹繊維ガーゼが創傷面感染菌に対する殺菌効果と殺菌竹繊維ガーゼが創傷面傷口に対する癒着性を観察した、結果は以下の通りである。 やけど創傷面に多く存在する菌株はメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、緑膿菌、肺炎桿菌、アシネトバクター菌、Citro Bacter菌とカンジタ菌であり、普通の医薬用ガーゼに5%のSulfamylon溶解液に浸して対照テストとし、実験前とガーゼを使用後72時間後創傷面にてサンプルを採集して、細菌を培養し、実験前後の殺菌率を比較し、結果は以下の通りである。 上記の結果から判るように、本発明の殺菌竹繊維ガーゼは従来のやけど科で使われているSulfamylonガーゼより優れた殺菌効果をもっている。 図1および図2に示すように、竹繊維と綿繊維とでは構造上異なっている。綿繊維は中空状であるのに対し、図2に示すように、竹繊維は表面は溝状であり、竹繊維の表面には多数の凹凸がある。綿繊維はその中空部分で水分を吸収するのに対し、竹繊維は表面の溝の部分で水分を吸収すると同時に、竹繊維表面の凹凸が皮膚とガーゼの間の『クッション材』となる。したがって、竹繊維は傷口に対して抗癒着の働きがあり、本発明の殺菌竹繊維ガーゼはガーゼを取り替える際の患者の苦痛を和らげる効果があり、傷口の回復にも有利である。 本発明者は、普通の医薬用綿ガーゼと本発明の殺菌竹繊維ガーゼとを使って、創傷面に対する癒着性の比較臨床テストを行った。 普通の医薬用綿ガーゼを創傷面に使っている場合には、ガーゼを取り替える際に患者に苦痛を与え、治りかけの傷口またはその一部は再び開き、傷口の治癒には本来の治癒以上の時間を要した。 これに対して、本発明の殺菌竹繊維ガーゼは竹繊維の特殊性能により、ガーゼは創傷面と癒着せず、患者には苦痛を与えることなく、創傷面の治癒時間の大幅短縮ができる。 臨床観察の中で、いかなる不良反応もなかったことから、本発明の殺菌竹繊維ガーゼは治療の効果が良く、患者に対し刺激性等の毒性副作用がなく、臨床で幅広く応用できることが立証された。以下はその実施例である。 実施例1 溶解ブドウ球菌酵素 0.001グラム 溶解菌酵素 3グラム キトサン 10グラム 塩化ナトリウム 0.9グラム 水 他。 100mlの殺菌原液を作り、14cm×7cmの4枚あわせの竹繊維ガーゼを5mlの殺菌原液の中に浸し、これを皮膚科、外科、産婦人科等身体表面の創傷面の診療科で、創傷面の細菌と真菌の感染の予防または治療に使った。創傷面の治癒を促進し、治療時間を短縮する効果が認められた。 実施例2 溶解ブドウ球菌酵素 0.1グラム 溶解菌酵素 10グラム キトサン 5グラム ポリエチレングリコール1000 2グラム 塩化カリウム 1グラム 水 他。 100mlの殺菌原液を作り、14cm×7cmの4枚あわせの竹繊維ガーゼを2mlの殺菌原液の中に浸し、これをベビー及び大人用紙オムツの中に使った。幼児や介護老人の細菌と真菌の感染の予防ができる効果が認められた。 実施例3 溶解ブドウ球菌酵素 0.01グラム 溶解菌酵素 8グラム ポリエチレングリコール1000 6グラム リン酸カリウム 0.7グラム 水 他 100mlの殺菌原液を作り、14cm×7cmの4枚あわせの竹繊維ガーゼを4mlの殺菌原液の中に浸し、これを女性用ナプキンの中に使った。膣感染の予防ができる効果が認められた。綿繊維の顕微鏡写真である。竹繊維の顕微鏡写真である。 殺菌原液の組成分及びその重量パーセンテージが、 溶解ブドウ球菌酵素 0.001−1% 溶解菌酵素 0.1−20% タンパク質安定剤 0.2−50% イオン化合物 0.5−10% 水 他からなり、 前記タンパク質安定剤は、キトサン、ポリエチレングリコール400、ポリエチレングリコール1000、ポリエチレングリコール4000或いはポリエチレングリコール6000の中の一種或いは二種以上であり、 前記イオン化合物は塩化ナトリウム、塩化カリウム、リン酸カリウム或いはリン酸ナトリウムの中の一種或いは二種以上であり、竹繊維ガーゼが前記殺菌原液を含有していることを特徴とする殺菌竹繊維ガーゼ。 前記殺菌原液の組成分及び重量パーセンテージが、 溶解ブドウ球菌酵素 0.01−0.1% 溶解菌酵素 2−10% タンパク質安定剤 5−40% イオン化合物 0.5−1% 水 他からなり、竹繊維ガーゼが前記殺菌原液を含有をしていることを特徴とする請求項1に記載の殺菌竹繊維ガーゼ。 前記殺菌原液を4枚あわせの竹繊維ガーゼ100cm2当たり1−10ml含有していることを特徴とする請求項1または2に記載の殺菌竹繊維ガーゼ。 前記殺菌原液を4枚あわせの竹繊維ガーゼ100cm2当たり4−6ml含有していることを特徴とする請求項3に記載の殺菌竹繊維ガーゼ。 創傷面傷当て材として用いられることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の殺菌竹繊維ガーゼ。 前記殺菌竹繊維ガーゼは織物、編物または不織布からなり、ベビー用或いは大人用紙オムツ、ナプキン或いはマスクとして用いられることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の殺菌竹繊維ガーゼ。


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