生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_局所麻酔用組成物
出願番号:2004244580
年次:2005
IPC分類:7,A61K31/445,A61K47/36,A61P23/02


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原口 充宏 川崎 良彦 笹尾 真美 JP 2005255663 公開特許公報(A) 20050922 2004244580 20040825 局所麻酔用組成物 昭和薬品化工株式会社 000187220 特許業務法人特許事務所サイクス 110000109 原口 充宏 川崎 良彦 笹尾 真美 JP 2004034643 20040212 7A61K31/445A61K47/36A61P23/02 JPA61K31/445A61K47/36A61P23/02 8 OL 8 4C076 4C086 4C076CC01 4C076EE30 4C076EE37 4C076FF70 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC21 4C086EA26 4C086MA05 4C086NA05 4C086ZA21 4C086ZC75 本発明は局所麻酔用の組成物に関する。さらに詳しくいうと、本発明は、抜歯などの歯科小手術のために好適な作用持続性を有する安全な局所麻酔用組成物に関するものである。 口腔内外科や歯科領域での手術、特に歯科領域での抜歯などには、リドカイン[Lidocaine:2-diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide]を有効成分とする局所注射用の麻酔剤(局所麻酔剤)が用いられている。例えば、「歯科用キシロカインカートリッジ」(藤沢薬品工業株式会社)が臨床で用いられている。この局所麻酔剤は、注射液1 ml中に塩酸リドカイン20 mg及びエピネフリン0.0125 mgを含有する局所投与用の組成物であり、浸潤麻酔または伝達麻酔を行う場合には通常0.3〜1.8 mlの量で用いる(同製剤の医薬品添付文書参照)。 一般的に、局所麻酔剤には局所の毛細血管を収縮させて血流を減少させる作用を有するエピネフリンなどのカテコールアミンが配合されている。このカテコールアミンの作用は、血流低下によって手術部位における出血を減少させるとともに、有効成分である麻酔薬の血中移行(拡散)を低減させ、局所組織内に高濃度の麻酔薬を維持して持続的な局所麻酔作用を発揮させることにある(Collins,V.J.,Principles of Anestheslology,2nd Ed.,Lea and Febiger,Philadelphia,1976; 歯科用局所麻酔剤については、総説として、歯界展望:別冊「抜歯の臨床」、4.歯科用局所麻酔剤,pp.84-94,1979年を参照のこと)。 しかしながら、局所投与された麻酔剤に含まれるエピネフリンが他の部位や全身においても血管収縮を引き起こす可能性があることから、エピネフリンを含有する歯科用局所麻酔剤については、従来、高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、又は糖尿病の患者や血管攣縮の既往のある患者に対しての投与の危険性が指摘されていた。このため、これらの患者に対しては投与が原則禁忌とされている(「原則禁忌」とは上記の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与することを意味している。平成12年6月付け厚生省医薬安全局安全対策課課長通知)。 臨床に供されている歯科用リドカイン製剤では1/80,000(g/ml, 1 mlあたり0.0125 mg)のエピネフリンが配合されているが、エピネフリンの副作用を軽減する目的で、抜歯など短時間の歯科手術に好適な持続性を有する局所麻酔用組成物として1/200,000 (g/ml)程度のエピネフリン(1 mlあたりフリー体換算量で0.005 mg)を配合した歯科用麻酔剤が提案されている(国際公開WO97/07794)。もっとも、この製剤では歯科用の小手術などに必要かつ十分な持続的麻酔作用を達成できるものの、エピネフリンによる副作用の可能性を完全に排除できるわけではない。 一方、カテコールアミンを含有しない局所麻酔用組成物として、有効成分である局所麻酔薬とコンドロイチン硫酸ナトリウムなどの酸性ムコ多糖類及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体からなる群から選ばれる麻酔作用持続剤とを含む局所麻酔用組成物が提案されている(国際公開WO 02/55107)。この局所麻酔用組成物は作用の持続性には優れるものの、即効性の観点からは未だ満足できるものではなかった。国際公開WO 02/55107 本発明の課題は、本発明の課題は、カテコールアミン類を用いることなく、抜歯などの歯科小手術や口腔内外科手術のために好適な局所麻酔用組成物を提供することにある。より具体的には、カテコールアミンを含有しない局所麻酔剤であって、麻酔作用の発現時間が短く、かつ持続性に優れた局所麻酔用組成物を提供することが本発明の課題である。 本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドなどのN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとコンドロイチン硫酸ナトリウムなどの酸性ムコ多糖類とを組合わせた組成物が、極めて短時間に麻酔作用を発揮することができ、しかも麻酔作用の持続性に優れていることを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。 すなわち、本発明により、有効成分であるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドと麻酔作用発現促進剤である酸性ムコ多糖類とを含む局所麻酔用組成物が提供される。本発明の局所麻酔用組成物はカテコールアミン類を含有しない局所麻酔用組成物であり、好ましくは口腔内外科用又は歯科用の局所麻酔用組成物として提供される。この発明の好ましい態様によれば、N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドである上記の局所麻酔用組成物;N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがL-異性体である上記の局所麻酔用組成物;有効成分として塩酸L-N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイド水和物を含む上記の局所麻酔用組成物;酸性ムコ多糖類がコンドロイチン硫酸ナトリウムである上記の局所麻酔用組成物が提供される。 別の観点からは、局所麻酔薬であるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの作用発現促進剤であって、酸性ムコ多糖類からなる群から選ばれる作用発現促進剤が本発明により提供される。この発明の好ましい態様によれば、N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドである上記の作用発現促進剤;N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがL-異性体である上記の作用発現促進剤;局所麻酔薬が塩酸L-N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイド水和物である上記の作用発現促進剤;及び酸性ムコ多糖類がコンドロイチン硫酸ナトリウムである上記の作用発現促進剤が提供される。 さらに別の観点からは、上記の局所麻酔用組成物の製造のための酸性ムコ多糖類の使用;上記の局所麻酔用組成物の製造のためのN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの使用;及びN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの麻酔作用の発現を促進する方法であって、N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとともにムコ多糖類を局所投与する工程を含む方法が本発明により提供される。 本発明の局所麻酔用組成物は麻酔作用の発現が速やかであり、しかもエピネフリンなどのカテコールアミン類を用いることなく局所麻酔の持続性が高められている。従って、抜歯などの短時間の歯科手術や口腔外科手術を行うための安全な局所麻酔用組成物として有用である。 本発明の組成物に含まれる局所麻酔剤として用いられるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとしては種々のものが知られている。例えば、N-メチルピペコリン酸-2,6-キシリダイド(メピバカイン)、N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイド、N-n-ブチルピペコリン酸-2,6-キシリダイド(ブピバカイン)などが知られており、本発明の局所麻酔剤としていずれのを用いてもよい。好ましくはN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドを用いることができる。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとしてはラセミ体を用いてもよいが、光学活性体を用いてもよい。特にN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドについてはL-異性体の優れた局所麻酔作用が明らかにされているので、N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドを用いる場合にはL-異性体を用いることが望ましい(特公平5-59903号公報、L-異性体は「ロピバカイン」と呼ばれる)。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとしては、遊離形態の物質又は塩酸塩若しくは硫酸塩などの生理学的に許容される塩のほか、それらの水和物又はそれらの溶媒和物などを用いてもよい。例えば、ロピバカインについては塩酸ロピバカイン水和物(ropivacaine hydrochloride hydrate)などが特に好ましい。塩酸ロピバカイン水和物は「アナペイン注」としてアストラゼネカ社から市販されている。 本発明の組成物において局所麻酔薬の作用発現促進剤として用いられる酸性ムコ多糖は動物の結合組織に広く存在するヘテロ多糖類であり、反復単位の二糖はヘキソサミンとグルクロン酸である。酸性ムコ多糖類の種類は特に限定されないが、コンドロイチン硫酸又はヒアルロン酸などを挙げることができる。酸性ムコ多糖の塩を用いることもできる。本発明の組成物に好適な酸性ムコ多糖はコンドロイチン硫酸であり、最も好ましいのはコンドロイチン硫酸ナトリウムである。コンドロイチン硫酸ナトリウムは哺乳類動物や魚類の軟骨から抽出したものが市販されており容易に入手可能である。 本発明の組成物には、酸性ムコ多糖類から選ばれる麻酔作用発現促進剤を1種又は2種以上配合することができる。酸性ムコ多糖類から選ばれる麻酔作用発現促進剤の配合量は、酸性ムコ多糖類の種類、局所麻酔薬の種類、所望の局所麻酔の発現時間及び麻酔強度などに応じて適宜選択することができるが、一般的には局所麻酔薬1 gに対して0.1 g〜10 g程度の範囲から選択することができる。局所麻酔用組成物の麻酔作用発現時間は、例えば岡安徹ら、「エチドカインの口腔内浸潤麻酔効果の歯髄診断器を用いた検討−リドカインおよびプロピトカインとの比較−」、歯薬療法、12(1), pp.33-38. 1993などに記載の方法により簡便かつ正確に判定することができる。なお、酸性ムコ多糖類から選ばれる麻酔作用発現促進剤は、麻酔作用の持続効果及び麻酔作用の増強効果も有しており、「麻酔作用発現促進」の用語はその他の作用の存在を排除するものとして解釈してはならない。 本発明の局所麻酔用組成物は、一般的には、上記の成分と必要に応じて局所注射用の組成物に配合すべき添加剤として当業者に利用可能な製剤用添加物とを注射用蒸留水に溶解した水溶液状の注射用組成物として提供することができる。また、凍結乾燥製剤などの乾燥形態の製剤として調製し、用時に溶解して使用することも可能である。一般的には、滅菌状態でアンプル、バイアル、又はカートリッジ等に充填された後に臨床に供される。製剤用添加物としては、例えば、浸透圧比を約0.8〜1.3、好ましくは約1.0に調整するための塩化ナトリウム等の等張化剤;pHを約3.0〜7.5、好ましくは3.3〜7.0の範囲に調整するための塩酸又は水酸化ナトリウム等のpH調節剤、パラオキシ安息香酸メチルなどの防腐剤などを用いることができる。 本発明の局所麻酔用組成物は、口腔内外科用または歯科用の小手術、好ましくは歯科での抜歯など数分〜10分程度で終了する手術に好適に使用できる。もっとも、本発明の組成物の適用対象は口腔内外科用または歯科用に限定されることはなく、例えば、皮膚切開などの外科用の局所麻酔に用いることも可能である。本発明の組成物に含まれる局所麻酔薬の作用発現促進剤は、局所麻酔薬の作用発現時間を短縮し、速やかに所望の麻酔深度を与える。また、酸性ムコ多糖類は麻酔作用の持続効果も有していることから(国際公開WO97/07794)、本発明の局所麻酔用組成物は、麻酔作用の発現が速やかで、かつ麻酔作用の持続性に優れた局所麻酔用組成物として使用できる。本発明の局所麻酔用組成物は、エピネフリンなどのカテコールアミン類を用いることなく局所麻酔の強度及び持続性が高められており、安全な局所麻酔薬として、高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、又は糖尿病の患者や血管攣縮の既往のある患者に対しても使用できるという特徴がある。 本発明の組成物は当業者に周知の方法で製造可能である。本発明組成物の製造方法の具体例を以下の実施例に詳細に説明したが、本発明の組成物の製造方法は実施例の方法に限定されることはなく、これらの方法に適宜の改変や修飾を加えることが可能である。 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例により限定されることはない。例1 10mL中に塩酸ロピバカイン75mg、塩化ナトリウム7.5mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注, 7.5mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)にコンドロイチン硫酸ナトリウム100mgを添加して本発明の局所麻酔用組成物を得た。例2 10mL中に塩酸ロピバカイン10mg、塩化ナトリウム7.1mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注, 10mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)にコンドロイチン硫酸ナトリウム100mgを添加して本発明の局所麻酔用組成物を得た。比較例1 10mL中に塩酸ロピバカイン75mg、塩化ナトリウム7.5mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注7.5mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)を比較例1として用いた。比較例2 10mL中に塩酸ロピバカイン10mg、塩化ナトリウム7.1mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注10mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)を比較例2として用いた。比較例3 100mL中に塩酸リドカイン2g、酒石酸水素エピネフリン2.5mg、ピロ亜硫酸ナトリウム60mgを含む市販の局所麻酔剤(オーラ注カートリッジ、昭和薬品化工株式会社製)を比較例3として用いた。試験例1:歯髄診断器によるヒトでの評価試験 例1で得た本発明の局所麻酔用組成物と比較例1及び比較例3の局所麻酔剤を用いて歯科治療における局所麻酔効果を想定したモデル実験を行った。あらかじめ本研究の趣旨を説明して承諾を得た健康成人男性を対象とした。充填物が無い健全歯である上顎中切歯について、電気歯髄診断器アナリティック・パルプテスター(ANALYTIC TECHNOLOGY社製)で生活歯(度数0〜40)であることを確認してから実験を行なった。この歯髄診断器は刺激度数0〜80までデジタル表示され通電により25秒で最大80まで上昇し、麻酔薬を注入した場合は度数40以上となる。被験者の上顎中切歯(右側)へ歯髄診断器を用いて電気刺激を与え、痛みを訴えた時点の度数をコントロールとした。上顎中切歯の根尖部相当の可動粘膜(歯肉)へ被験薬1mLを電動注射器オーラスター1.0S(昭和薬品化工株式会社製)(middle)で注射した後、3、5、7.5、10、15、20、25、30分、及びその後は10分間隔で歯髄診断器を用いて電気刺激を与え、痛みを訴えた時点の度数を読み取り、コントロール値まで回復した時点を試験終了とした。同様に同じ被験者に別の日に対照薬を投与し、被験薬と対照薬を比較した。 比較例3の局所麻酔剤(オーラ注)は、注射後3分では度数レベルが34であり十分な麻酔作用の発現が認められなかったが、注射後5分から度数レベル80(最大値)を示し、80分間持続しその後回復傾向を示した。また、比較例1の局所麻酔剤(0.75% 塩酸ロピバカイン)は、注射後3分では度数レベルが34であり、さらに注射後5分においても度数レベルが37であったが、注射後7分30秒から度数レベル80(最大値)を示し、度数レベル80は30分間持続して、その後回復傾向を示した。これらに対して本発明の局所麻酔用組成物(1%コンドロイチン硫酸Na添加0.75%塩酸ロピバカイン)は、注射後3分の時点で度数レベル80(最大値)を示し、度数レベル80の最大麻酔強度が60分間持続し、その後回復傾向を示した。この結果から、本発明の局所麻酔用組成物では麻酔作用の発現が極めて速やかであり、しかも十分な麻酔強度が長時間持続することが明らかである。試験例2 週齢7〜8週、体重190g〜260gのWistar系雄性ラットを用い、腹腔内へチアミラールNaを投与し、気管切開と気管内挿管を行い浅麻酔自発呼吸下で実験を行った。刺激電極をラット上顎切歯の歯髄内へ挿入して電気刺激を与え、ラット体性感覚誘発電位(SEP; Somatosensory Evoked Potential)は刺激電極の反対側の側頭骨骨表面より導出し、そのSEP振幅|P1-N1|を測定した。薬液は口蓋粘膜へ50μL傍骨膜注射を行った。SEP測定は薬液注射前3回測定の平均値をコントロール値とし、注射直後、以後2分おきに10分まで、その後5分おきに30分まで、その後10分おきに120分までの計22回行い、各値をコントロール値より百分率に換算し求めた。試験は、各薬液n=6で行った。結果を表2及び図1に示す。各時点で得られた|P1−N1|は、浸潤麻酔前値を対照値として百分率に換算した数値である。本発明の局所麻酔用組成物では比較例組成物に比べて顕著な作用増強が認められた。有効成分であるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドと麻酔作用発現促進剤である酸性ムコ多糖類とを含む局所麻酔用組成物。口腔内外科用又は歯科用の局所麻酔用組成物である請求項1に記載の局所麻酔用組成物。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドである請求項1又は2に記載の局所麻酔用組成物。N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがL-異性体である請求項3に記載の局所麻酔用組成物。酸性ムコ多糖類がコンドロイチン硫酸ナトリウムである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の局所麻酔用組成物。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの麻酔作用発現促進剤であって、酸性ムコ多糖類を有効成分として含む促進剤。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドである請求項6に記載の促進剤。酸性ムコ多糖類がコンドロイチン硫酸ナトリウムである請求項6又は7に記載の促進剤。 【課題】 カテコールアミン類を含有せず、麻酔作用の速やかな発現性及び持続性を有しており、抜歯などの歯科小手術に好適に使用可能な局所麻酔用組成物を提供する。【解決手段】 有効成分であるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイド(例えばL-異性体であるN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドなど)と麻酔作用発現促進剤である酸性ムコ多糖類(例えばコンドロイチン硫酸ナトリウムなど)とを含む局所麻酔用組成物。


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特許公報(B2)_局所麻酔用組成物

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_局所麻酔用組成物
出願番号:2004244580
年次:2011
IPC分類:A61K 31/445,A61K 47/36,A61P 23/02


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原口 充宏 川崎 良彦 笹尾 真美 JP 4621455 特許公報(B2) 20101105 2004244580 20040825 局所麻酔用組成物 昭和薬品化工株式会社 000187220 特許業務法人特許事務所サイクス 110000109 原口 充宏 川崎 良彦 笹尾 真美 JP 2004034643 20040212 20110126 A61K 31/445 20060101AFI20110111BHJP A61K 47/36 20060101ALI20110111BHJP A61P 23/02 20060101ALI20110111BHJP JPA61K31/445A61K47/36A61P23/02 A61K 31/00 CA/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) 英国特許出願公開第01570627(GB,A) 特開2002−275093(JP,A) 特開2004−075663(JP,A) 1 2005255663 20050922 7 20070406 川口 裕美子 本発明は局所麻酔用の組成物に関する。さらに詳しくいうと、本発明は、抜歯などの歯科小手術のために好適な作用持続性を有する安全な局所麻酔用組成物に関するものである。 口腔内外科や歯科領域での手術、特に歯科領域での抜歯などには、リドカイン[Lidocaine:2-diethylamino-N-(2,6-dimethylphenyl)acetamide]を有効成分とする局所注射用の麻酔剤(局所麻酔剤)が用いられている。例えば、「歯科用キシロカインカートリッジ」(藤沢薬品工業株式会社)が臨床で用いられている。この局所麻酔剤は、注射液1 ml中に塩酸リドカイン20 mg及びエピネフリン0.0125 mgを含有する局所投与用の組成物であり、浸潤麻酔または伝達麻酔を行う場合には通常0.3〜1.8 mlの量で用いる(同製剤の医薬品添付文書参照)。 一般的に、局所麻酔剤には局所の毛細血管を収縮させて血流を減少させる作用を有するエピネフリンなどのカテコールアミンが配合されている。このカテコールアミンの作用は、血流低下によって手術部位における出血を減少させるとともに、有効成分である麻酔薬の血中移行(拡散)を低減させ、局所組織内に高濃度の麻酔薬を維持して持続的な局所麻酔作用を発揮させることにある(Collins,V.J.,Principles of Anestheslology,2nd Ed.,Lea and Febiger,Philadelphia,1976; 歯科用局所麻酔剤については、総説として、歯界展望:別冊「抜歯の臨床」、4.歯科用局所麻酔剤,pp.84-94,1979年を参照のこと)。 しかしながら、局所投与された麻酔剤に含まれるエピネフリンが他の部位や全身においても血管収縮を引き起こす可能性があることから、エピネフリンを含有する歯科用局所麻酔剤については、従来、高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、又は糖尿病の患者や血管攣縮の既往のある患者に対しての投与の危険性が指摘されていた。このため、これらの患者に対しては投与が原則禁忌とされている(「原則禁忌」とは上記の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与することを意味している。平成12年6月付け厚生省医薬安全局安全対策課課長通知)。 臨床に供されている歯科用リドカイン製剤では1/80,000(g/ml, 1 mlあたり0.0125 mg)のエピネフリンが配合されているが、エピネフリンの副作用を軽減する目的で、抜歯など短時間の歯科手術に好適な持続性を有する局所麻酔用組成物として1/200,000 (g/ml)程度のエピネフリン(1 mlあたりフリー体換算量で0.005 mg)を配合した歯科用麻酔剤が提案されている(国際公開WO97/07794)。もっとも、この製剤では歯科用の小手術などに必要かつ十分な持続的麻酔作用を達成できるものの、エピネフリンによる副作用の可能性を完全に排除できるわけではない。 一方、カテコールアミンを含有しない局所麻酔用組成物として、有効成分である局所麻酔薬とコンドロイチン硫酸ナトリウムなどの酸性ムコ多糖類及びヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース誘導体からなる群から選ばれる麻酔作用持続剤とを含む局所麻酔用組成物が提案されている(国際公開WO 02/55107)。この局所麻酔用組成物は作用の持続性には優れるものの、即効性の観点からは未だ満足できるものではなかった。国際公開WO 02/55107 本発明の課題は、本発明の課題は、カテコールアミン類を用いることなく、抜歯などの歯科小手術や口腔内外科手術のために好適な局所麻酔用組成物を提供することにある。より具体的には、カテコールアミンを含有しない局所麻酔剤であって、麻酔作用の発現時間が短く、かつ持続性に優れた局所麻酔用組成物を提供することが本発明の課題である。 本発明者らは上記の課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドなどのN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとコンドロイチン硫酸ナトリウムなどの酸性ムコ多糖類とを組合わせた組成物が、極めて短時間に麻酔作用を発揮することができ、しかも麻酔作用の持続性に優れていることを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成されたものである。 すなわち、本発明により、有効成分であるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドと麻酔作用発現促進剤である酸性ムコ多糖類とを含む局所麻酔用組成物が提供される。本発明の局所麻酔用組成物はカテコールアミン類を含有しない局所麻酔用組成物であり、好ましくは口腔内外科用又は歯科用の局所麻酔用組成物として提供される。この発明の好ましい態様によれば、N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドである上記の局所麻酔用組成物;N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがL-異性体である上記の局所麻酔用組成物;有効成分として塩酸L-N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイド水和物を含む上記の局所麻酔用組成物;酸性ムコ多糖類がコンドロイチン硫酸ナトリウムである上記の局所麻酔用組成物が提供される。 別の観点からは、局所麻酔薬であるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの作用発現促進剤であって、酸性ムコ多糖類からなる群から選ばれる作用発現促進剤が本発明により提供される。この発明の好ましい態様によれば、N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドである上記の作用発現促進剤;N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドがL-異性体である上記の作用発現促進剤;局所麻酔薬が塩酸L-N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイド水和物である上記の作用発現促進剤;及び酸性ムコ多糖類がコンドロイチン硫酸ナトリウムである上記の作用発現促進剤が提供される。 さらに別の観点からは、上記の局所麻酔用組成物の製造のための酸性ムコ多糖類の使用;上記の局所麻酔用組成物の製造のためのN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの使用;及びN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドの麻酔作用の発現を促進する方法であって、N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとともにムコ多糖類を局所投与する工程を含む方法が本発明により提供される。 本発明の局所麻酔用組成物は麻酔作用の発現が速やかであり、しかもエピネフリンなどのカテコールアミン類を用いることなく局所麻酔の持続性が高められている。従って、抜歯などの短時間の歯科手術や口腔外科手術を行うための安全な局所麻酔用組成物として有用である。 本発明の組成物に含まれる局所麻酔剤として用いられるN-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとしては種々のものが知られている。例えば、N-メチルピペコリン酸-2,6-キシリダイド(メピバカイン)、N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイド、N-n-ブチルピペコリン酸-2,6-キシリダイド(ブピバカイン)などが知られており、本発明の局所麻酔剤としていずれのを用いてもよい。好ましくはN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドを用いることができる。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとしてはラセミ体を用いてもよいが、光学活性体を用いてもよい。特にN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドについてはL-異性体の優れた局所麻酔作用が明らかにされているので、N-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドを用いる場合にはL-異性体を用いることが望ましい(特公平5-59903号公報、L-異性体は「ロピバカイン」と呼ばれる)。N-アルキルピペコリン酸-2,6-キシリダイドとしては、遊離形態の物質又は塩酸塩若しくは硫酸塩などの生理学的に許容される塩のほか、それらの水和物又はそれらの溶媒和物などを用いてもよい。例えば、ロピバカインについては塩酸ロピバカイン水和物(ropivacaine hydrochloride hydrate)などが特に好ましい。塩酸ロピバカイン水和物は「アナペイン注」としてアストラゼネカ社から市販されている。 本発明の組成物において局所麻酔薬の作用発現促進剤として用いられる酸性ムコ多糖は動物の結合組織に広く存在するヘテロ多糖類であり、反復単位の二糖はヘキソサミンとグルクロン酸である。酸性ムコ多糖類の種類は特に限定されないが、コンドロイチン硫酸又はヒアルロン酸などを挙げることができる。酸性ムコ多糖の塩を用いることもできる。本発明の組成物に好適な酸性ムコ多糖はコンドロイチン硫酸であり、最も好ましいのはコンドロイチン硫酸ナトリウムである。コンドロイチン硫酸ナトリウムは哺乳類動物や魚類の軟骨から抽出したものが市販されており容易に入手可能である。 本発明の組成物には、酸性ムコ多糖類から選ばれる麻酔作用発現促進剤を1種又は2種以上配合することができる。酸性ムコ多糖類から選ばれる麻酔作用発現促進剤の配合量は、酸性ムコ多糖類の種類、局所麻酔薬の種類、所望の局所麻酔の発現時間及び麻酔強度などに応じて適宜選択することができるが、一般的には局所麻酔薬1 gに対して0.1 g〜10 g程度の範囲から選択することができる。局所麻酔用組成物の麻酔作用発現時間は、例えば岡安徹ら、「エチドカインの口腔内浸潤麻酔効果の歯髄診断器を用いた検討−リドカインおよびプロピトカインとの比較−」、歯薬療法、12(1), pp.33-38. 1993などに記載の方法により簡便かつ正確に判定することができる。なお、酸性ムコ多糖類から選ばれる麻酔作用発現促進剤は、麻酔作用の持続効果及び麻酔作用の増強効果も有しており、「麻酔作用発現促進」の用語はその他の作用の存在を排除するものとして解釈してはならない。 本発明の局所麻酔用組成物は、一般的には、上記の成分と必要に応じて局所注射用の組成物に配合すべき添加剤として当業者に利用可能な製剤用添加物とを注射用蒸留水に溶解した水溶液状の注射用組成物として提供することができる。また、凍結乾燥製剤などの乾燥形態の製剤として調製し、用時に溶解して使用することも可能である。一般的には、滅菌状態でアンプル、バイアル、又はカートリッジ等に充填された後に臨床に供される。製剤用添加物としては、例えば、浸透圧比を約0.8〜1.3、好ましくは約1.0に調整するための塩化ナトリウム等の等張化剤;pHを約3.0〜7.5、好ましくは3.3〜7.0の範囲に調整するための塩酸又は水酸化ナトリウム等のpH調節剤、パラオキシ安息香酸メチルなどの防腐剤などを用いることができる。 本発明の局所麻酔用組成物は、口腔内外科用または歯科用の小手術、好ましくは歯科での抜歯など数分〜10分程度で終了する手術に好適に使用できる。もっとも、本発明の組成物の適用対象は口腔内外科用または歯科用に限定されることはなく、例えば、皮膚切開などの外科用の局所麻酔に用いることも可能である。本発明の組成物に含まれる局所麻酔薬の作用発現促進剤は、局所麻酔薬の作用発現時間を短縮し、速やかに所望の麻酔深度を与える。また、酸性ムコ多糖類は麻酔作用の持続効果も有していることから(国際公開WO97/07794)、本発明の局所麻酔用組成物は、麻酔作用の発現が速やかで、かつ麻酔作用の持続性に優れた局所麻酔用組成物として使用できる。本発明の局所麻酔用組成物は、エピネフリンなどのカテコールアミン類を用いることなく局所麻酔の強度及び持続性が高められており、安全な局所麻酔薬として、高血圧、動脈硬化、心不全、甲状腺機能亢進、又は糖尿病の患者や血管攣縮の既往のある患者に対しても使用できるという特徴がある。 本発明の組成物は当業者に周知の方法で製造可能である。本発明組成物の製造方法の具体例を以下の実施例に詳細に説明したが、本発明の組成物の製造方法は実施例の方法に限定されることはなく、これらの方法に適宜の改変や修飾を加えることが可能である。 以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明の範囲は下記の実施例により限定されることはない。例1 10mL中に塩酸ロピバカイン75mg、塩化ナトリウム7.5mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注, 7.5mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)にコンドロイチン硫酸ナトリウム100mgを添加して本発明の局所麻酔用組成物を得た。例2 10mL中に塩酸ロピバカイン10mg、塩化ナトリウム7.1mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注, 10mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)にコンドロイチン硫酸ナトリウム100mgを添加して本発明の局所麻酔用組成物を得た。比較例1 10mL中に塩酸ロピバカイン75mg、塩化ナトリウム7.5mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注7.5mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)を比較例1として用いた。比較例2 10mL中に塩酸ロピバカイン10mg、塩化ナトリウム7.1mgを含む市販の局所麻酔剤(アナペイン注10mg/mL、アストラゼネカ株式会社製)を比較例2として用いた。比較例3 100mL中に塩酸リドカイン2g、酒石酸水素エピネフリン2.5mg、ピロ亜硫酸ナトリウム60mgを含む市販の局所麻酔剤(オーラ注カートリッジ、昭和薬品化工株式会社製)を比較例3として用いた。試験例1:歯髄診断器によるヒトでの評価試験 例1で得た本発明の局所麻酔用組成物と比較例1及び比較例3の局所麻酔剤を用いて歯科治療における局所麻酔効果を想定したモデル実験を行った。あらかじめ本研究の趣旨を説明して承諾を得た健康成人男性を対象とした。充填物が無い健全歯である上顎中切歯について、電気歯髄診断器アナリティック・パルプテスター(ANALYTIC TECHNOLOGY社製)で生活歯(度数0〜40)であることを確認してから実験を行なった。この歯髄診断器は刺激度数0〜80までデジタル表示され通電により25秒で最大80まで上昇し、麻酔薬を注入した場合は度数40以上となる。被験者の上顎中切歯(右側)へ歯髄診断器を用いて電気刺激を与え、痛みを訴えた時点の度数をコントロールとした。上顎中切歯の根尖部相当の可動粘膜(歯肉)へ被験薬1mLを電動注射器オーラスター1.0S(昭和薬品化工株式会社製)(middle)で注射した後、3、5、7.5、10、15、20、25、30分、及びその後は10分間隔で歯髄診断器を用いて電気刺激を与え、痛みを訴えた時点の度数を読み取り、コントロール値まで回復した時点を試験終了とした。同様に同じ被験者に別の日に対照薬を投与し、被験薬と対照薬を比較した。 比較例3の局所麻酔剤(オーラ注)は、注射後3分では度数レベルが34であり十分な麻酔作用の発現が認められなかったが、注射後5分から度数レベル80(最大値)を示し、80分間持続しその後回復傾向を示した。また、比較例1の局所麻酔剤(0.75% 塩酸ロピバカイン)は、注射後3分では度数レベルが34であり、さらに注射後5分においても度数レベルが37であったが、注射後7分30秒から度数レベル80(最大値)を示し、度数レベル80は30分間持続して、その後回復傾向を示した。これらに対して本発明の局所麻酔用組成物(1%コンドロイチン硫酸Na添加0.75%塩酸ロピバカイン)は、注射後3分の時点で度数レベル80(最大値)を示し、度数レベル80の最大麻酔強度が60分間持続し、その後回復傾向を示した。この結果から、本発明の局所麻酔用組成物では麻酔作用の発現が極めて速やかであり、しかも十分な麻酔強度が長時間持続することが明らかである。試験例2 週齢7〜8週、体重190g〜260gのWistar系雄性ラットを用い、腹腔内へチアミラールNaを投与し、気管切開と気管内挿管を行い浅麻酔自発呼吸下で実験を行った。刺激電極をラット上顎切歯の歯髄内へ挿入して電気刺激を与え、ラット体性感覚誘発電位(SEP; Somatosensory Evoked Potential)は刺激電極の反対側の側頭骨骨表面より導出し、そのSEP振幅|P1-N1|を測定した。薬液は口蓋粘膜へ50μL傍骨膜注射を行った。SEP測定は薬液注射前3回測定の平均値をコントロール値とし、注射直後、以後2分おきに10分まで、その後5分おきに30分まで、その後10分おきに120分までの計22回行い、各値をコントロール値より百分率に換算し求めた。試験は、各薬液n=6で行った。結果を表2及び図1に示す。各時点で得られた|P1−N1|は、浸潤麻酔前値を対照値として百分率に換算した数値である。本発明の局所麻酔用組成物では比較例組成物に比べて顕著な作用増強が認められた。有効成分であるN-n-プロピルピペコリン酸-2,6-キシリダイドのL-異性体と麻酔作用発現促進剤であるコンドロイチン硫酸ナトリウムとを含む口腔内外科用又は歯科用の局所麻酔用組成物。


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