生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_線香の手作り方法、およびその方法に用いる手作り線香作成キット
出願番号:2004228907
年次:2006
IPC分類:A61K 8/00,A61Q 13/00


特許情報キャッシュ

杉若 英樹 JP 2006045125 公開特許公報(A) 20060216 2004228907 20040805 線香の手作り方法、およびその方法に用いる手作り線香作成キット 株式会社みやび 504016536 杉本 勝徳 100076406 杉若 英樹 A61K 8/00 20060101AFI20060120BHJP A61Q 13/00 20060101ALI20060120BHJP JPA61K7/46 471 3 1 OL 6 本発明は、線香を手作りする方法と、その方法に用いるキットに関するものである。 線香の原料としては、古来より香木が用いられている。香は仏教儀礼の焼香供養品として用いられ、聖徳太子の時代から、香をたいてその場を清め、穢れをはらい、清浄を保つためのものとして定着してきた。これらの香木は、日本で採ることができず、インドや東南アジアなどから輸入しなけらばならず、たいへん貴重なものであり、入手も困難であった。香木は比重が水よりも重く水中に沈むことから沈水香、沈水、沈香ともよばれた。 香木を焚くだけで満足していた時代から、人々はしだいに複雑な香りの薫物に魅せられるようになった。平安時代には香を部屋に焚いたり、衣類に焚き染めたり、翫香の習慣が始まったのもこのころ。平安貴族の間では「薫物合」という遊戯が流行になり日本の香の文化を創りあげていった。 香の文化が豊かな日本には香木となる植物は自生していないので、主に、中国、インド、東南アジアから輸入することが多い。 香の利用形態としては、主に以下のような種類がある。 1. 焼香:原料は白檀(サンダルウッド)、沈香(アガルウッド)、丁字、鬱金、龍脳などの五種類の香料にしきみや檜の葉を乾燥した粉末を加えたもので、今でもお葬式などで使われている。 2. 塗香:現代では写経をするときに行い、粉末にした香料を体に塗るか、本尊に備える。 3. 香水:密教の儀式で使われるもので、香料を混ぜた水を決められた手順に沿って、本尊や参拝者にふりかけるもの。 4. 含香:香料を口中でかんで、体を香気で清めようとするもの。 5. 線香:香を練って棒状に成形したもの。乾燥させたものに点火して使用する。線香の製造法が中国から伝えられたのは、今からほんの四百年ほど前である。以来、におい線香(お仏壇やお茶席、寺院内に儀式などで使用する高級線香)と、杉線香(杉の木や葉の粉末を主原料としてつくる墓参り用線香)に大きく分かれ、盛んにつくられてきた。線香作りでは、さまざまな香料を混ぜ合わせるために、つなぎとして粘りがあるクスノキ科の常緑高木タブノキの樹皮の粉末を使うことがある。 6. 掛香:古くは室内にかけておく香嚢をさしたが、近年ではにおい袋のことをいう。におい袋とは、絹等の小さい袋に調合した香料薬品の粉末をいれて身につけるもの。懐中にしたり、懐に入れたりして、風情あるたしなみの一つとされていた。 一時は人々の生活から少し遠い存在となっていた「香」が急に身近なものとなったのはごく最近である。アロマテラピーが注目されたことも影響して「香」は若者の間に一気に広まり、今では雑貨屋さんに行けばすぐお香は手に入る。そして、そのかおりの種類は数え切れないほどである。伝統的な香りの他に、西洋のハーブを使ったもの、例えばカモミールやローズ、グリーンアップル、グレープフルーツなど。また最近よく見かけるのが、水、月、雪、竹、さくらなど直接的ではなく間接的に何かを連想させるような香りも出ている。このような何かをイメージさせる香りは日本の伝統的な香の感覚と同じである。香立ても和風のものからインドのものまであって、香の形もコーン型、スティック型、渦巻き型、花などをかたどったものなどがあり、色もさまざまで目でも楽しむことができる。 最近では、数種類の香の粉を購入して、自由に混合して組み合わせて、種々の香りを楽しむことが多くなって来ている。その場合には、数種類の香の粉を袋に詰めてにおい袋として使用している。 数種類の香の粉を購入して、自由に混合して組み合わせて、種々の香りを楽しむ形態としては、前述したように「におい袋」という形態は簡単であるが、線香を手作りすることはにおい袋を手作りする程容易ではなかった。 それは、練った香を棒状に成形することが手軽にできなかったからであると思われる。 そこで、本発明においては、複数種類の香の粉を混合して、水等の液体と練り合わせたものを手軽に棒状に成形する方法を提案するとともに、そのキットを提供して、手作り線香の利用を促すことを目的としている。 上記目的を達成するために、本発明の請求項1においては、複数種類の香料を混合するとともに、直径5mm以上10cm以下のシリンダにピストンが内挿された押し出し器具で吸い込んだ所定量の液体と混練し、混練したものを前記押し出し器具に充填して、前記シリンダの先端の小孔から押し出して乾燥させることを特徴とする線香の手作り方法を提案する。 請求項2においては、前記押し出し器具のシリンダの側面には、体積に換算可能な目盛が表示されていることを特徴としている。 請求項3のキットは、複数種類の香料がそれぞれ入った複数の容器と、香料を攪拌混合するための鉢と、直径5mm以上10cm以下のシリンダにピストンが内挿され、前記シリンダの側面には体積に換算可能な目盛が表示されている押し出し器具と、香料を計量するための計量用スプーンとがセットされている。 香料としては、粉状の香もしくはフレグランスオイル等を使用する。 本発明の方法によって線香を手作りすると、注射器状の押し出し器具で水等の液体を吸い込んで、混合した香料と混ぜて練るので、液体の取り扱いが容易である。また、混練したものを前記押し出し器具を用いて小孔から押し出して線香を作成するので、細い棒状の線香を容易に作成することができる。 本発明のキットを用いることにより、線香を容易に作成することができる。 以下に、本発明にかかる線香の作成方法を、その実施の形態を示した図1を参照しながら詳細に説明する。 本発明の方法は、線香手作りキット1を用いて、以下の手順に沿って行うことを特徴とする。第1手順 複数種類の香の粉を密閉容器2から取り出して、スプーン7を用い居て乳鉢3に適量ずつ入れる。第2手順 前記乳鉢3に入れた複数種類の香の粉を乳棒4で良くかき混ぜて混合する。第3手順 さらに、適量ののり材5を入れて混ぜる。第4手順 押し出し器具6のピストン62を引いて適量の水をシリンダー61内に吸い取り、ピストンを押して小孔63から前記乳鉢3に注入する。 この時、前記シリンダー61の側面には吸い取り体積に相当する目盛が付されているので、所定の量の水を容易に且つ正確に吸い取ることができる。第5手順 水を加えた材料をさらに乳棒等で練る。第6手順 十分に練った材料を、前記押し出し器具6のピストン62を引き抜いて適量をシリンダー61に詰める。第7手順 図2に示したように、ピストン62を押して、小孔63から材料を押し出して、適当な長さで切断する。 所望の本数の棒状の材料9を押し出す。第8手順 棒状の材料9を、半日〜一日程度乾燥させると手作り線香が出来上がる。 このようにして出来上がった線香の先端に火を着けて香立や香炉で香りを楽しむ。 香は、白壇、龍脳、丁子、桂皮、甘松、かっ香、安息香、沈香(タニ)、貝香の9種類の中から適宜選択する。 本発明の方法に用いるための「手作り線香キット」1は、図2に示したように、9種類の香の粉がそれぞれに入った9個の密閉容器2・・・、のり材が入った密閉容器5、乳鉢3、乳棒4、注射器状の押し出し器具6、計量用スプーン7、ヘラ8とから構成されている。 また、フレグランスタイプのキットは、3種類のフレグランスオイルがそれぞれに入った3本の瓶、椨粉と支那粉がのり材としてそれぞれ入った2つの容器、炭粉が入った容器、乳鉢、乳棒、注射器状の押し出し器具、計量用スプーン、そしてプラスチックヘラとから構成されている。 実施例1の混合例としては、白壇を3スプーン、龍脳を1スプーン、丁子を1スプーン、桂皮を1スプーン、甘松を1/2スプーン、かっ香を1スプーン、安息香を1/2スプーン、沈香を2スプーン、貝香を1/5スプーンという量で、付属の計量用スプーン7で計量して、乳鉢3に入れる。 全ての原料を乳鉢に入れて付属の乳棒4で良く混ぜ合わせる。 良く混ぜ合わせたら、ブレンド糊(のり材)5を計量スプーンで約5杯入れて、乳棒で良く混ぜる。 次に、付属の押し出し器具6で水を、18〜20ミリリットル吸い取り、原料が入った前記乳鉢に注入する。このとき、水は少しずつ注ぐと良い。 この時、前記シリンダー61の側面には吸い取り体積に相当する目盛が1ミリリットルきざみで付されているので、所定の量の水を容易に且つ正確に吸い取ることができる。 水を加えたら、再度乳棒を使って全体が良く混ざるように練り上げる。 全体をしっかり練った後、適量を乳鉢から取り出して、ピストン62を引き抜いたシリンダー61に詰める。 押し出し器具6のシリンダー61に詰めたら、片手でしっかりシリンダーを持って、ピストン52を押し込んで、小孔63から練った材料をゆっくり押し出す(図2参照。)。所望の長さで切断する。 押し出しにくい場合には、乳鉢に戻して水を少し加えて練り直すとよい。 押し出した材料は半日〜1日程度で乾燥するので、棒状の線香が出来上がる。 乾燥の途中で数回転がすと、線香の反りを少なくすることができる。 実施例2の混合例としては、白壇を5スプーン、桂皮を1/2スプーン、貝香を1/5スプーンという量で混合し、のり材を約3スプーン混ぜ、水は13〜15ミリリットル混ぜて練り上げる。 実施例3の混合例としては、フレグランスタイプの線香の作成例を説明する。 フレグランスタイプの場合には、まず、椨粉6スプーン、支那粉1スプーンと適量の炭粉を乳鉢で混合する。 押し出し器具で水を約7ミリリットル吸い取って乳鉢に注入する。このとき、水の量で固さを調節する。水を混ぜてよく練り上げる。 好みのフレグランスオイルを付属の瓶から乳鉢の中に3〜7滴入れる。 再度、良く練り上げる。 このあとは、前述した実施例と同様に、押し出し器具に詰めて棒状に押し出して乾燥させて点火して使用する。本発明にかかる線香の手作り方法に用いる手作りキットの構成図である。本発明において押し出し器具から棒状の材料を押し出す状態を示した説明図である。符号の説明1 手作り線香キット2 容器(香の粉、フレグランスオイル)3 乳鉢4 乳棒5 容器(のり材)6 押し出し器具7 計量用スプーン複数種類の香料を混合し、直径5mm以上10cm以下のシリンダにピストンが内挿された押し出し器具で吸い込んだ所定量の液体と混練し、混練したものを前記押し出し器具に充填して、前記シリンダの先端の小孔から押し出して乾燥させることを特徴とするする線香の手作り方法。前記押し出し器具のシリンダの側面には、体積に換算可能な目盛が表示されていることを特徴とする請求項1に記載の線香の手作り方法。複数種類の香料がそれぞれ入った複数の容器と、香料を攪拌混合するための鉢と、直径5mm以上10cm以下のシリンダにピストンが内挿され、前記シリンダの側面には体積に換算可能な目盛が表示されている押し出し器具と、香料を計量するための計量用スプーンとがセットされてなる手作り線香作成キット。 【課題】複数種類の香の粉を混合して、水等の液体と練り合わせたものを手軽に棒状に成形する線香の手作り方法と、そのキットの提供。 【解決手段】本発明の線香の手作り方法は、複数種類の香料を乳鉢で混合し、目盛の付いた注射器状の押し出し器具で吸い込んだ所定量の水と混練し、混練したものを押し出し器具に充填して、先から押し出して乾燥させる。そのキットは、複数種類の香料がそれぞれ入った複数の容器と、乳鉢と、側面に目盛が付けられた注射器状の押し出し器具と、計量用スプーンとからなる。【選択図】 図1


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る