生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ポリビニルアルコールの製造方法
出願番号:2004205481
年次:2006
IPC分類:C08F 8/12,C08F 16/00,G01N 21/35,G01N 33/44


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辻 強志 岡井 尚子 JP 2006028233 公開特許公報(A) 20060202 2004205481 20040713 ポリビニルアルコールの製造方法 電気化学工業株式会社 000003296 渡辺 徳廣 100069017 辻 強志 岡井 尚子 C08F 8/12 20060101AFI20060106BHJP C08F 16/00 20060101ALI20060106BHJP G01N 21/35 20060101ALI20060106BHJP G01N 33/44 20060101ALI20060106BHJP JPC08F8/12C08F16/00 510G01N21/35 ZG01N33/44 4 OL 11 2G059 4J100 2G059AA01 2G059AA03 2G059BB04 2G059BB08 2G059BB15 2G059CC09 2G059CC12 2G059CC15 2G059DD01 2G059EE01 2G059EE02 2G059EE12 2G059HH01 2G059MM02 2G059MM12 4J100AA02Q 4J100AA03Q 4J100AD02P 4J100AJ02Q 4J100AL02Q 4J100AM15Q 4J100CA01 4J100CA04 4J100CA31 4J100DA32 4J100HA09 4J100HB37 4J100HB39 4J100HC12 本発明はポリビニルアルコールの製造方法に関し、特に多変量解析装置を装備した近赤外線分析装置を含む測定装置を用いたポリビニルアルコールの製造方法に関するものである。 ポリビニルアルコール(以下、PVAと称す)は、ビニロン繊維、フィルム、成形品、接着剤等の原料用をはじめ、繊維加工剤、紙加工剤、乳化分散剤等として広い分野において工業的に使用されている代表的な水溶性高分子である。 PVAは、種々の重合方式(溶液、塊状、懸濁、乳化重合等)によりビニルエステルを重合して得られるポリビニルエステルをケン化して得ることができる。 工業的に主として実施されているPVAの製造方法は、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、酢酸ビニルを、メタノール等の低級アルコール溶媒中でラジカル重合開始剤を用いて溶液重合し、ポリ酢酸ビニルの重合反応溶液を得る。得られた重合反応溶液を、メタノール等の低級アルコールの蒸気と接触させて未反応酢酸ビニルを除去する。次いで、この重合反応溶液に苛性ソーダ等のケン化触媒を添加混合してケン化し、得られたスラリー状のケン化物を中和・濾過・加熱乾燥することで粉粒状のPVAが得られる。 PVAの製造に際しては、その各段階において材料配合量、温度、反応時間を制御する方法がとられているが、外部要因や装置定数、経時的変動などを受けて反応状態が変化し、得られるPVAの品質にばらつきが発生する場合がある。このため、特にケン化工程においては、定期的に、PVAのケン化度を滴定法により測定し、反応系に加えるケン化触媒の量を調整している。しかしながら、PVAをサンプリングして、ケン化度を測定し、解析するには2〜3時間程度の時間が必要であり、リアルタイムな運転制御を行うことは不可能であった。 サンプリングから解析までの時間を短縮するために、近赤外吸収スペクトル分光分析装置を用いた製造方法が知られている。例えば、特許文献1では、ポリエステルの製造方法において、近赤外吸収スペクトル分光分析装置を用いて原料および反応生成物の物性を速やかに測定して反応を制御する方法が開示されている。また、特許文献2には、蒸留塔の運転制御において、近赤外スペクトルで塔頂液と塔底液の組成分析を用い、蒸留塔の運転管理を時間遅れなく行う方法が開示されている。特開平2−306937号公報(第1頁)特開平8−266802号公報(第2頁) 本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、特にPVAを製造するにあたって、サンプリングからケン化度の解析までの時間を短縮するとともに、工程の安定化が図れるPVAの製造方法を提供するものである。 本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ケン化後のPVAの近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定し、測定データからPVAのケン化度を算定し、算定値から演算装置及び制御装置を用いて、ケン化触媒の加える量を制御することにより、上記課題を解決できることを見出し本発明を完成させた。 本発明は、ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりPVAを得る工程を有するPVAの製造方法において、ケン化反応により得られたPVAのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、該ケン化度の測定値をフィードバックしてケン化触媒の量を制御することを特徴とするPVAの製造方法である。 また、本発明はPVAの近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定し、該測定データから該PVAのケン化度を求めることを特徴とする。 本発明のPVAの製造方法によれば、PVAのサンプリングからケン化度の解析までの時間を短縮できるとともに、ケン化触媒の量をリアルタイムに制御できるのでPVA製造工程の安定化を図ることができる。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明のPVAの製造方法は、ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりPVAを得る工程を有するPVAの製造方法において、ケン化反応により得られたPVAのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、該ケン化度の測定値をフィードバックしてケン化触媒の量を制御することを特徴とする。 具体的には、ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりPVAを得る工程において、先のケン化反応により得られたPVAのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、該ケン化度の測定値から後のケン化反応に添加するケン化触媒の量を制御してPVAのケン化度を一定にすることを特徴とする。 本発明に用いられるポリビニルエステルは、ビニルエステルの1種又は2種以上を重合又は共重合して得られるポリビニルエステル、又はビニルエステルと共重合可能なビニルエステル以外の単量体の1種又は2種以上とビニルエステルの1種又は2種以上とを共重合して得られるポリビニルエステルが挙げられる。 本発明の方法により得られるPVAは、上記のビニルエステル単位の全部又は一部をケン化して、ビニルアルコール単位に変換したPVAを包含する。 ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、中でも酢酸ビニルが好ましい。 ビニルエステルと共重合可能なビニルエステル以外の単量体としては、例えば、α−オレフィン類〔エチレン、プロピレン等〕、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類〔(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等〕、不飽和アミド類〔(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等〕、不飽和酸類〔(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等〕、不飽和酸のアルキル(メチル、エチル、プロピル等)エステル、不飽和酸の無水物〔無水マレイン酸等〕、不飽和酸の塩〔ナトリウム、カリウム、アンモニウム等〕、グリシジル基含有単量体〔アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等〕、スルホン酸基含有単量体〔2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、その塩類等〕、リン酸基含有単量体〔アシッドホスホオキシエチルメタアクリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタアクリレート等〕アルキルビニルエーテル類等が挙げられるが、特にこれ等に限定されるものではない。 ケン化工程は、例えばケン化触媒の存在下、有機溶媒中でケン化する方法により行う。 ケン化触媒としては、例えば、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコラート及び炭酸ソーダ等のアルカリ触媒や、硫酸、燐酸及び塩酸等の酸触媒が挙げられるが、好ましくはアルカリ触媒、より好ましくは苛性ソーダがケン化速度が速く生産性に優れている点で好適である。 有機溶媒としては、アルコールが好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール等が挙げられるが、中でもメタノールが好ましい。 ポリビニルエステルをケン化する方法は特に制限はなく、例えば、ポリビニルエステルの溶液にケン化触媒を添加混合する方法、ポリビニルエステルが分散している系にケン化触媒を添加混合する方法等が挙げられ、いずれの方法においても無水系又は含水系でケン化することができる。 ケン化により得られるPVAは、例えば、必要に応じて中和、析出、洗浄、濾過等の後処理を経てた後、加熱、減圧等の方法により乾燥されて粉粒状で得ることができるが、乾燥せずに、水溶液又は水と有機溶媒の混合溶液として得ることもできる。 本発明は、ケン化後、乾燥前のPVAのケン化度を、近赤外線分析装置を用いて迅速かつ正確に算定することができる。例えば、最初に、滴定法などの化学分析によって、ケン化度が特定している複数のPVAサンプルの近赤外線吸収スペクトルを測定し、この測定結果から、重回帰分析、主成分回帰分析法、部分最小二乗法などによって、予めケン化度とPVAサンプルのチャートを比較した検量線を作成しておく。製造中のPVAをサンプリングし、そのPVAの近赤外線吸収スペクトルを測定し、測定値を検量線に照らし合わせることによって、即時に製造中のPVAのケン化度を算定することができる。 このように算定されたPVAのケン化度の値は、演算装置に転送されて制御に必要な演算が行われて制御情報に変換される。本発明にあっては、この制御情報に基づいて、ケン化工程で加えるケン化触媒の量を制御しつつ製造装置を運転する。 本発明におけるPVAのサンプリングは、PVA製造においてケン化後乾燥前のものについて行う。これは、この時点におけるPVAのケン化度と、その後の乾燥工程及び粉砕工程を経て得られる製品としてのPVAのケン化度が略等しいこと、工程の安定化のために早期にPVAのケン化度を特定する必要があるからである。ここで、近赤外線スペクトルを測定するPVAサンプルにあっては、未乾燥状態のものでもよく、乾燥状態のものでもよい。また、未乾燥状態のサンプルを乾燥させるには、例えば、150℃のオーブン中で30分間乾燥処理すればよい。PVAサンプルを乾燥状態にすることで、近赤外線スペクトルの測定精度を向上させることができる。 また、PVAのケン化度は、透過法や拡散反射法によって測定できるが、サンプル調整時に手間や時間がかからない点で、拡散反射法により測定することが望ましい。ここで、拡散反射法とは、近赤外線分析装置の発光部から受光部へ測定光が到達する際に、サンプル表面で測定光を拡散反射させて近赤外線吸収スペクトルを得る方法である。この際の測定を、例えば、温度:室温、測定波長:4000cm-1〜12000cm-1、分解能:8cm-1、積算回数:64回で行えば、1分程度の測定時間でPVAのケン化度を測定することができる。なお、本発明に用いられる近赤外分光分析装置は、多変量解析装置を装備したものであれば特に制限はなく、例えば、ブルカー・オプティクス社製「Vector22/N(商品名)」、ニコレット社「Antaris(商品名)」、パーキン・エルマー社「Spectrum One NTS(商品名)」、ブッチ社「NIRlex(商品名)」等がある。 上記の製造中のPVAをサンプリングし、そのPVAの近赤外線吸収スペクトルを測定し、PVAのケン化度を算定するのに要する時間は、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いることにより、短時間で行うことができる。 この測定時間にあっては、PVAサンプルの乾燥処理をしない場合は10分以内、乾燥処理を行う場合はその処理時間を含めて40分以内で行うことができる。 本発明においては、PVAのケン化度と共に、PVAの重合度、残存モノマー濃度、ポリビニルエステル濃度、有機溶剤濃度、水分濃度を算定し、これらの算定値から演算装置及び制御装置を用いてケン化工程において加えるケン化触媒の量を制御することもできる。これら算定値を総合的に判断することにより、PVA製造工程における製品の突発的な異常の有無を判断でき、より適切にケン化触媒の量を制御することもできる。それらの算定は、PVAのケン化度の算定と同様に、それらの近赤外線吸収スペクトルを測定し、予め値が特定されたサンプルの近赤外線吸収スペクトルを測定して検量線を作成しておき、未知サンプルの測定値を検量線に照らし合わせることによって算定することができる。 本発明のPVAの製造方法は、算定して得られたケン化度が、目標とするケン化度の値と比べて低い場合には、ケン化触媒を加える量を適量増加させ、目標とする値と比べて高い場合には、ケン化触媒を加える量を適量減少させることにより、それぞれ反応系のケン化度を制御することができる。このようにケン化触媒の量を調整することで、反応系におけるケン化触媒が多すぎてケン化が進み過ぎたり、余剰のケン化触媒を反応系に添加したりする現象、またケン化触媒が少なすぎてケン化度が増加しないといった現象を防止できる。 また、反応系に加えるケン化触媒は、増減させる量を一度に添加してケン化度を変化させるのではなく、一定時間後に目標量に達するように数回に分けて添加することが望ましい。これは、一度に増減させると、工程が不安定になり製品の品質にばらつきが発生する恐れがあるためである。 本発明の方法は、製造の各工程が連続式あるいはバッチ式のいずれであっても適用可能であり、かつ、従来の製造装置、方法、操作等により実施することができる。 本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する。なお、特に記載しない限り「部」は質量部を、「%」は質量%を意味する。 (1)ポリビニルエステルの調整 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた反応容器中に、酢酸ビニル800部及びメタノール200部を仕込み、この液中に窒素ガスをバブリングした後、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシネオデカネート(日本油脂社製、商品名パーヘキシルND)0.05部を仕込み、窒素雰囲気下、液温60℃で7時間溶液重合を行った。重合停止時の重合反応により得られた溶液の固形分濃度は56%であり、酢酸ビニルの重合率は70%であった。得られた重合反応溶液中にメタノール蒸気を吹き込んで未反応酢酸ビニルを除去した後、メタノールにて希釈して濃度20%のポリ酢酸ビニルのメタノール溶液を調整した。 (2)ケン化 ケン化装置(ベルト型反応器)の試料調整部において、濃度20%のポリ酢酸ビニルを含むメタノール溶液600部と、ケン化触媒として濃度1.5%の苛性ソーダを含むメタノール溶液75部(初期投入量)とを添加混合した混合物を、ケン化装置のベルト上を移動させながら、温度40℃で1時間滞留させてケン化反応を行った。 ケン化反応は、連続的に行われ、ベルト上には上記の様に調製された各混合物の試料が載置されて移動し、1時間経過した時にケン化反応が終了し、回収する。 なお、製品としてのPVAは、このケン化工程の後、酢酸にてケン化を中和し、濾過、乾燥して得られる。 (3)ケン化触媒投入量の制御 近赤外分光分析装置(ブルカー・オプティクス社製、商品名Vector22/N)を用いて、ケン化反応が終了した時点の乾燥前のPVAの近赤外吸収スペクトルを、1時間毎に測定しそのケン化度を算定した。得られた算定値を演算装置に転送し、ケン化触媒投入量の制御に必要な演算を行って制御情報に変換した。近赤外吸収スペクトルの測定波長は、12000〜4000cm-1、解析波長には7500〜4600cm-1を使用した。 この制御情報に基づいて、ケン化工程における、ケン化装置の試料調整部に投入される苛性ソーダの投入量を制御し、ケン化装置を連続運転した。運転経過時間とPVAのケン化度の変化を表1に示す。本実施例にあっては、PVAのサンプリングから解析までの時間を短縮できるとともにケン化触媒の投入量をリアルタイムに制御でき、工程の安定化を図ることができた。 比較例1 実施例1と同様のケン化装置を用いて、ケン化後乾燥前のPVAをサンプリングし、従来の化学分析によってPVAのケン化度を測定し、その測定結果からケン化触媒の投入量を制御しながら、ケン化装置を運転した。経過時間とPVAのケン化度の変化を表2に示した。なお、化学分析は、JIS K 6726−1994に準じて測定したものである。 表1、2は、PVAの製品のケン化度が目標値(88.0%)に安定するまでの時間を示すものである。表1、2の結果から、PVAの製品のケン化度が目標値に安定するまでに、実施例1の近赤外分析法では6時間以内に安定したのに対し、比較例1では9時間経過している。これの差は、ケン化度の測定に要する測定時間の差が関係している。つまり、比較例1の測定方法では、測定によりケン化度の値が得られるまでに2時間必要で、ケン化触媒量を調整する間隔が長かった。しかしながら、実施例1の近赤外分析法では、サンプリングから測定、ケン化度の値が得られるまでに40分程度でよく、より頻繁にケン化触媒量を調整できるようになった。このため、短時間でケン化度を目標値に達成することができる。 本発明のPVAの製造方法は、PVAを製造する上で、リアルタイムに制御を行う製造方法として利用できる。 ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりポリビニルアルコールを得る工程を有するポリビニルアルコールの製造方法において、ケン化反応により得られたポリビニルアルコールのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、この測定データをフィードバックしてケン化触媒の量を制御することを特徴とするポリビニルアルコールの製造方法。 近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定することを特徴とする請求項1に記載のポリビニルアルコールの製造方法。 ケン化触媒がアルカリ触媒又は酸触媒のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリビニルアルコールの製造方法。 ケン化触媒が、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコラート及び炭酸ソーダから選ばれる1種又は2種以上の触媒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載のポリビニルアルコールの製造方法。 【課題】 サンプリングからケン化度の解析までの時間を短縮するとともに、工程の安定化が図れるポリビニルアルコール(PVA)の製造方法を提供する。【解決手段】 ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりPVAを得る工程を有するPVAの製造方法において、先のケン化反応により得られたPVAのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、該ケン化度の測定値から後のケン化反応に添加するケン化触媒の量を制御してPVAのケン化度を一定にするPVAの製造方法。前記PVAの近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定し、該測定データから該PVAのケン化度を求める。【選択図】 なし


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特許公報(B2)_ポリビニルアルコールの製造方法

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ポリビニルアルコールの製造方法
出願番号:2004205481
年次:2009
IPC分類:C08F 8/12,C08F 16/00,G01N 21/35,G01N 33/44


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辻 強志 岡井 尚子 JP 4325862 特許公報(B2) 20090619 2004205481 20040713 ポリビニルアルコールの製造方法 電気化学工業株式会社 000003296 渡辺 徳廣 100069017 辻 強志 岡井 尚子 20090902 C08F 8/12 20060101AFI20090813BHJP C08F 16/00 20060101ALI20090813BHJP G01N 21/35 20060101ALI20090813BHJP G01N 33/44 20060101ALI20090813BHJP JPC08F8/12C08F16/00 510G01N21/35 ZG01N33/44 C08F 8/12 C08F 16/00 G01N 21/35 G01N 33/44 特開平11−153775(JP,A) 特開平10−251397(JP,A) 特開平02−306937(JP,A) 特開2002−082051(JP,A) 特開2001−281232(JP,A) 4 2006028233 20060202 11 20060515 船岡 嘉彦 本発明はポリビニルアルコールの製造方法に関し、特に多変量解析装置を装備した近赤外線分析装置を含む測定装置を用いたポリビニルアルコールの製造方法に関するものである。 ポリビニルアルコール(以下、PVAと称す)は、ビニロン繊維、フィルム、成形品、接着剤等の原料用をはじめ、繊維加工剤、紙加工剤、乳化分散剤等として広い分野において工業的に使用されている代表的な水溶性高分子である。 PVAは、種々の重合方式(溶液、塊状、懸濁、乳化重合等)によりビニルエステルを重合して得られるポリビニルエステルをケン化して得ることができる。 工業的に主として実施されているPVAの製造方法は、例えば、以下の方法が挙げられる。まず、酢酸ビニルを、メタノール等の低級アルコール溶媒中でラジカル重合開始剤を用いて溶液重合し、ポリ酢酸ビニルの重合反応溶液を得る。得られた重合反応溶液を、メタノール等の低級アルコールの蒸気と接触させて未反応酢酸ビニルを除去する。次いで、この重合反応溶液に苛性ソーダ等のケン化触媒を添加混合してケン化し、得られたスラリー状のケン化物を中和・濾過・加熱乾燥することで粉粒状のPVAが得られる。 PVAの製造に際しては、その各段階において材料配合量、温度、反応時間を制御する方法がとられているが、外部要因や装置定数、経時的変動などを受けて反応状態が変化し、得られるPVAの品質にばらつきが発生する場合がある。このため、特にケン化工程においては、定期的に、PVAのケン化度を滴定法により測定し、反応系に加えるケン化触媒の量を調整している。しかしながら、PVAをサンプリングして、ケン化度を測定し、解析するには2〜3時間程度の時間が必要であり、リアルタイムな運転制御を行うことは不可能であった。 サンプリングから解析までの時間を短縮するために、近赤外吸収スペクトル分光分析装置を用いた製造方法が知られている。例えば、特許文献1では、ポリエステルの製造方法において、近赤外吸収スペクトル分光分析装置を用いて原料および反応生成物の物性を速やかに測定して反応を制御する方法が開示されている。また、特許文献2には、蒸留塔の運転制御において、近赤外スペクトルで塔頂液と塔底液の組成分析を用い、蒸留塔の運転管理を時間遅れなく行う方法が開示されている。特開平2−306937号公報(第1頁)特開平8−266802号公報(第2頁) 本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、特にPVAを製造するにあたって、サンプリングからケン化度の解析までの時間を短縮するとともに、工程の安定化が図れるPVAの製造方法を提供するものである。 本発明者等は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ケン化後のPVAの近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定し、測定データからPVAのケン化度を算定し、算定値から演算装置及び制御装置を用いて、ケン化触媒の加える量を制御することにより、上記課題を解決できることを見出し本発明を完成させた。 本発明は、ポリビニルエステルを含む複数の試料に順次にケン化触媒を添加して、ケン化反応により順次にポリビニルアルコールを得るポリビニルアルコールの製造方法において、ポリビニルエステルを含む試料にケン化触媒を添加してケン化反応により得られたポリビニルアルコールの近赤外線吸収スペクトルを測定し、前記近赤外線吸収スペクトルの測定値から、予めケン化度が特定している複数のポリビニルアルコールのサンプルの近赤外線吸収スペクトルから作成した検量線を用いて、前記ポリビニルアルコールのケン化度を算定する工程(a)、前記工程(a)の後に行われるポリビニルエステルを含む試料のケン化反応を、前記工程(a)で得られたケン化度の算定値からケン化触媒の量を制御して添加して行なう工程(b)を有し、前記工程(a)および(b)のケン化触媒は分けて添加し、かつ前記工程(a)および工程(b)を繰り返して行ってポリビニルアルコールのケン化度を一定にすることを特徴とするポリビニルアルコールの製造方法である。 また、本発明はPVAの近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定し、該測定データから該PVAのケン化度を求めることを特徴とする。 本発明のPVAの製造方法によれば、PVAのサンプリングからケン化度の解析までの時間を短縮できるとともに、ケン化触媒の量をリアルタイムに制御できるのでPVA製造工程の安定化を図ることができる。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明のPVAの製造方法は、ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりPVAを得る工程を有するPVAの製造方法において、ケン化反応により得られたPVAのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、該ケン化度の測定値をフィードバックしてケン化触媒の量を制御することを特徴とする。 具体的には、ポリビニルエステルからケン化触媒を用いてケン化反応によりPVAを得る工程において、先のケン化反応により得られたPVAのケン化度を近赤外線吸収スペクトルを用いて測定し、該ケン化度の測定値から後のケン化反応に添加するケン化触媒の量を制御してPVAのケン化度を一定にすることを特徴とする。 本発明に用いられるポリビニルエステルは、ビニルエステルの1種又は2種以上を重合又は共重合して得られるポリビニルエステル、又はビニルエステルと共重合可能なビニルエステル以外の単量体の1種又は2種以上とビニルエステルの1種又は2種以上とを共重合して得られるポリビニルエステルが挙げられる。 本発明の方法により得られるPVAは、上記のビニルエステル単位の全部又は一部をケン化して、ビニルアルコール単位に変換したPVAを包含する。 ビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等が挙げられ、中でも酢酸ビニルが好ましい。 ビニルエステルと共重合可能なビニルエステル以外の単量体としては、例えば、α−オレフィン類〔エチレン、プロピレン等〕、(メタ)アクリル酸アルキルエステル類〔(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等〕、不飽和アミド類〔(メタ)アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等〕、不飽和酸類〔(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸等〕、不飽和酸のアルキル(メチル、エチル、プロピル等)エステル、不飽和酸の無水物〔無水マレイン酸等〕、不飽和酸の塩〔ナトリウム、カリウム、アンモニウム等〕、グリシジル基含有単量体〔アリルグリシジルエーテル、グリシジル(メタ)アクリレート等〕、スルホン酸基含有単量体〔2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、その塩類等〕、リン酸基含有単量体〔アシッドホスホオキシエチルメタアクリレート、アシッドホスホオキシプロピルメタアクリレート等〕アルキルビニルエーテル類等が挙げられるが、特にこれ等に限定されるものではない。 ケン化工程は、例えばケン化触媒の存在下、有機溶媒中でケン化する方法により行う。 ケン化触媒としては、例えば、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコラート及び炭酸ソーダ等のアルカリ触媒や、硫酸、燐酸及び塩酸等の酸触媒が挙げられるが、好ましくはアルカリ触媒、より好ましくは苛性ソーダがケン化速度が速く生産性に優れている点で好適である。 有機溶媒としては、アルコールが好ましい。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコール等が挙げられるが、中でもメタノールが好ましい。 ポリビニルエステルをケン化する方法は特に制限はなく、例えば、ポリビニルエステルの溶液にケン化触媒を添加混合する方法、ポリビニルエステルが分散している系にケン化触媒を添加混合する方法等が挙げられ、いずれの方法においても無水系又は含水系でケン化することができる。 ケン化により得られるPVAは、例えば、必要に応じて中和、析出、洗浄、濾過等の後処理を経てた後、加熱、減圧等の方法により乾燥されて粉粒状で得ることができるが、乾燥せずに、水溶液又は水と有機溶媒の混合溶液として得ることもできる。 本発明は、ケン化後、乾燥前のPVAのケン化度を、近赤外線分析装置を用いて迅速かつ正確に算定することができる。例えば、最初に、滴定法などの化学分析によって、ケン化度が特定している複数のPVAサンプルの近赤外線吸収スペクトルを測定し、この測定結果から、重回帰分析、主成分回帰分析法、部分最小二乗法などによって、予めケン化度とPVAサンプルのチャートを比較した検量線を作成しておく。製造中のPVAをサンプリングし、そのPVAの近赤外線吸収スペクトルを測定し、測定値を検量線に照らし合わせることによって、即時に製造中のPVAのケン化度を算定することができる。 このように算定されたPVAのケン化度の値は、演算装置に転送されて制御に必要な演算が行われて制御情報に変換される。本発明にあっては、この制御情報に基づいて、ケン化工程で加えるケン化触媒の量を制御しつつ製造装置を運転する。 本発明におけるPVAのサンプリングは、PVA製造においてケン化後乾燥前のものについて行う。これは、この時点におけるPVAのケン化度と、その後の乾燥工程及び粉砕工程を経て得られる製品としてのPVAのケン化度が略等しいこと、工程の安定化のために早期にPVAのケン化度を特定する必要があるからである。ここで、近赤外線スペクトルを測定するPVAサンプルにあっては、未乾燥状態のものでもよく、乾燥状態のものでもよい。また、未乾燥状態のサンプルを乾燥させるには、例えば、150℃のオーブン中で30分間乾燥処理すればよい。PVAサンプルを乾燥状態にすることで、近赤外線スペクトルの測定精度を向上させることができる。 また、PVAのケン化度は、透過法や拡散反射法によって測定できるが、サンプル調整時に手間や時間がかからない点で、拡散反射法により測定することが望ましい。ここで、拡散反射法とは、近赤外線分析装置の発光部から受光部へ測定光が到達する際に、サンプル表面で測定光を拡散反射させて近赤外線吸収スペクトルを得る方法である。この際の測定を、例えば、温度:室温、測定波長:4000cm-1〜12000cm-1、分解能:8cm-1、積算回数:64回で行えば、1分程度の測定時間でPVAのケン化度を測定することができる。なお、本発明に用いられる近赤外分光分析装置は、多変量解析装置を装備したものであれば特に制限はなく、例えば、ブルカー・オプティクス社製「Vector22/N(商品名)」、ニコレット社「Antaris(商品名)」、パーキン・エルマー社「Spectrum One NTS(商品名)」、ブッチ社「NIRlex(商品名)」等がある。 上記の製造中のPVAをサンプリングし、そのPVAの近赤外線吸収スペクトルを測定し、PVAのケン化度を算定するのに要する時間は、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いることにより、短時間で行うことができる。 この測定時間にあっては、PVAサンプルの乾燥処理をしない場合は10分以内、乾燥処理を行う場合はその処理時間を含めて40分以内で行うことができる。 本発明においては、PVAのケン化度と共に、PVAの重合度、残存モノマー濃度、ポリビニルエステル濃度、有機溶剤濃度、水分濃度を算定し、これらの算定値から演算装置及び制御装置を用いてケン化工程において加えるケン化触媒の量を制御することもできる。これら算定値を総合的に判断することにより、PVA製造工程における製品の突発的な異常の有無を判断でき、より適切にケン化触媒の量を制御することもできる。それらの算定は、PVAのケン化度の算定と同様に、それらの近赤外線吸収スペクトルを測定し、予め値が特定されたサンプルの近赤外線吸収スペクトルを測定して検量線を作成しておき、未知サンプルの測定値を検量線に照らし合わせることによって算定することができる。 本発明のPVAの製造方法は、算定して得られたケン化度が、目標とするケン化度の値と比べて低い場合には、ケン化触媒を加える量を適量増加させ、目標とする値と比べて高い場合には、ケン化触媒を加える量を適量減少させることにより、それぞれ反応系のケン化度を制御することができる。このようにケン化触媒の量を調整することで、反応系におけるケン化触媒が多すぎてケン化が進み過ぎたり、余剰のケン化触媒を反応系に添加したりする現象、またケン化触媒が少なすぎてケン化度が増加しないといった現象を防止できる。 また、反応系に加えるケン化触媒は、増減させる量を一度に添加してケン化度を変化させるのではなく、一定時間後に目標量に達するように数回に分けて添加することが望ましい。これは、一度に増減させると、工程が不安定になり製品の品質にばらつきが発生する恐れがあるためである。 本発明の方法は、製造の各工程が連続式あるいはバッチ式のいずれであっても適用可能であり、かつ、従来の製造装置、方法、操作等により実施することができる。 本発明を実施例及び比較例により具体的に説明する。なお、特に記載しない限り「部」は質量部を、「%」は質量%を意味する。 (1)ポリビニルエステルの調整 攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた反応容器中に、酢酸ビニル800部及びメタノール200部を仕込み、この液中に窒素ガスをバブリングした後、重合開始剤としてt−ヘキシルパーオキシネオデカネート(日本油脂社製、商品名パーヘキシルND)0.05部を仕込み、窒素雰囲気下、液温60℃で7時間溶液重合を行った。重合停止時の重合反応により得られた溶液の固形分濃度は56%であり、酢酸ビニルの重合率は70%であった。得られた重合反応溶液中にメタノール蒸気を吹き込んで未反応酢酸ビニルを除去した後、メタノールにて希釈して濃度20%のポリ酢酸ビニルのメタノール溶液を調整した。 (2)ケン化 ケン化装置(ベルト型反応器)の試料調整部において、濃度20%のポリ酢酸ビニルを含むメタノール溶液600部と、ケン化触媒として濃度1.5%の苛性ソーダを含むメタノール溶液75部(初期投入量)とを添加混合した混合物を、ケン化装置のベルト上を移動させながら、温度40℃で1時間滞留させてケン化反応を行った。 ケン化反応は、連続的に行われ、ベルト上には上記の様に調製された各混合物の試料が載置されて移動し、1時間経過した時にケン化反応が終了し、回収する。 なお、製品としてのPVAは、このケン化工程の後、酢酸にてケン化を中和し、濾過、乾燥して得られる。 (3)ケン化触媒投入量の制御 近赤外分光分析装置(ブルカー・オプティクス社製、商品名Vector22/N)を用いて、ケン化反応が終了した時点の乾燥前のPVAの近赤外吸収スペクトルを、1時間毎に測定しそのケン化度を算定した。得られた算定値を演算装置に転送し、ケン化触媒投入量の制御に必要な演算を行って制御情報に変換した。近赤外吸収スペクトルの測定波長は、12000〜4000cm-1、解析波長には7500〜4600cm-1を使用した。 この制御情報に基づいて、ケン化工程における、ケン化装置の試料調整部に投入される苛性ソーダの投入量を制御し、ケン化装置を連続運転した。運転経過時間とPVAのケン化度の変化を表1に示す。本実施例にあっては、PVAのサンプリングから解析までの時間を短縮できるとともにケン化触媒の投入量をリアルタイムに制御でき、工程の安定化を図ることができた。 比較例1 実施例1と同様のケン化装置を用いて、ケン化後乾燥前のPVAをサンプリングし、従来の化学分析によってPVAのケン化度を測定し、その測定結果からケン化触媒の投入量を制御しながら、ケン化装置を運転した。経過時間とPVAのケン化度の変化を表2に示した。なお、化学分析は、JIS K 6726−1994に準じて測定したものである。 表1、2は、PVAの製品のケン化度が目標値(88.0%)に安定するまでの時間を示すものである。表1、2の結果から、PVAの製品のケン化度が目標値に安定するまでに、実施例1の近赤外分析法では6時間以内に安定したのに対し、比較例1では9時間経過している。これの差は、ケン化度の測定に要する測定時間の差が関係している。つまり、比較例1の測定方法では、測定によりケン化度の値が得られるまでに2時間必要で、ケン化触媒量を調整する間隔が長かった。しかしながら、実施例1の近赤外分析法では、サンプリングから測定、ケン化度の値が得られるまでに40分程度でよく、より頻繁にケン化触媒量を調整できるようになった。このため、短時間でケン化度を目標値に達成することができる。 本発明のPVAの製造方法は、PVAを製造する上で、リアルタイムに制御を行う製造方法として利用できる。 ポリビニルエステルを含む複数の試料に順次にケン化触媒を添加して、ケン化反応により順次にポリビニルアルコールを得るポリビニルアルコールの製造方法において、ポリビニルエステルを含む試料にケン化触媒を添加してケン化反応により得られたポリビニルアルコールの近赤外線吸収スペクトルを測定し、前記近赤外線吸収スペクトルの測定値から、予めケン化度が特定している複数のポリビニルアルコールのサンプルの近赤外線吸収スペクトルから作成した検量線を用いて、前記ポリビニルアルコールのケン化度を算定する工程(a)、前記工程(a)の後に行われるポリビニルエステルを含む試料のケン化反応を、前記工程(a)で得られたケン化度の算定値からケン化触媒の量を制御して添加して行なう工程(b)を有し、前記工程(a)および(b)のケン化触媒は分けて添加し、かつ前記工程(a)および工程(b)を繰り返して行ってポリビニルアルコールのケン化度を一定にすることを特徴とするポリビニルアルコールの製造方法。 近赤外線吸収スペクトルを、多変量解析装置を装備した近赤外分光分析装置を用いて測定することを特徴とする請求項1に記載のポリビニルアルコールの製造方法。 ケン化触媒がアルカリ触媒又は酸触媒のいずれかであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリビニルアルコールの製造方法。 ケン化触媒が、苛性ソーダ、苛性カリ、ナトリウムアルコラート及び炭酸ソーダから選ばれる1種又は2種以上の触媒であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの項に記載のポリビニルアルコールの製造方法。


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