タイトル: | 公開特許公報(A)_ポリグリセリン脂肪酸エステル及びこれを含有する乳化または可溶化組成物 |
出願番号: | 2004183296 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,C11C3/02,A61K7/00,A61K9/08,A61K9/107,A61K47/34,B01F17/42,C08G65/48,A23L1/035,C07C69/33 |
石飛 雅彦 JP 2005036206 公開特許公報(A) 20050210 2004183296 20040622 ポリグリセリン脂肪酸エステル及びこれを含有する乳化または可溶化組成物 三菱化学株式会社 000005968 長谷川 曉司 100103997 石飛 雅彦 JP 2003183423 20030626 7C11C3/02A61K7/00A61K9/08A61K9/107A61K47/34B01F17/42C08G65/48A23L1/035C07C69/33 JPC11C3/02A61K7/00 NA61K9/08A61K9/107A61K47/34B01F17/42C08G65/48A23L1/035C07C69/33 8 OL 13 4B035 4C076 4C083 4D077 4H006 4H059 4J005 4B035LC03 4B035LG05 4B035LG09 4C076AA12 4C076AA17 4C076DD08F 4C076DD38 4C076DD43 4C076DD46 4C076DD46F 4C076FF15 4C076FF16 4C076FF43 4C076GG45 4C076GG46 4C083AB051 4C083AC111 4C083AC122 4C083AC302 4C083AC421 4C083AC422 4C083BB04 4C083CC01 4C083DD22 4C083DD23 4C083DD27 4C083DD33 4C083EE01 4C083EE06 4C083EE07 4C083FF01 4C083FF05 4D077AA02 4D077AB11 4D077AB12 4D077BA01 4D077BA03 4D077DC02Z 4D077DC16Z 4D077DC27Z 4D077DD08Y 4D077DD36Y 4D077DE02Y 4D077DE07Y 4D077DE08Y 4D077DE09Y 4H006AA01 4H006AA03 4H006AB68 4H006BN10 4H006BP10 4H006BT12 4H059BA13 4H059BA26 4H059EA11 4J005AA21 4J005BA00 4J005BD02 本発明は、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びこれを含有する乳化ないし可溶化組成物に関するものである。更に詳しくは、酸性条件下でも優れたO/W型微細乳化能を有し、風味が良く、かつ低温での安定性が高い乳化または可溶化組成物を形成するのに適したポリグリセリン脂肪酸エステルと、これを含有する乳化または可溶化剤と、ポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質、および多価アルコール及び/又は水を含有する乳化または可溶化組成物とに関するものである。 ポリグリセリン脂肪酸エステル(以下、「PoGE」と略する場合がある)は食品添加物として認可された界面活性剤として知られており、主に食品用乳化剤として利用されている他、最近では医薬、化粧品、或いは工業用途にも幅広く利用されている。PoGEは、ポリグリセリン(以下、「PoG」と略する場合がある)の平均重合度、構成脂肪酸の鎖長、置換度をコントロールすることで、親水性から親油性まで広範囲の物性を有するものが得られる。 ポリグリセリンの重合度が6以上で、炭素数12〜22の脂肪酸を構成成分とするPoGEは、油溶性物質の可溶化に有効であることが示されている(特許文献1参照)。中でも炭素数12〜22の不飽和脂肪酸を構成成分とするPoGEは、他の食品用乳化剤にない優れた耐酸性・耐塩性・耐熱性を有し、タレ・ドレッシング・マヨネーズ等に代表される酸性または高塩濃度下でのO/W型乳化に有効である(特許文献2参照)。中でも、8重量%Na2 SO4 水溶液中で、1重量%溶液の曇点が65〜90℃のPoGE組成物が好適である(特許文献3参照)。 また、構成PoGの70重量%が重合度8以上で平均重合度18〜22のPoGであるPoGEより成る可溶化剤が開示されている(特許文献4参照)。特開昭62-250941号公報特開昭61-234920号公報特開2000-287631号公報特開平11-124563号公報 しかし、ポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルの場合、一般的に乳化性能はポリグリセリン飽和脂肪酸エステルの場合よりも高いとされているが、不飽和脂肪酸特有の臭気、味が風味に悪影響を与える。また、一般的にポリグリセリン不飽和脂肪酸エステルは、耐酸性を有し、タレ・ドレッシング・マヨネーズ等に代表される酸性下でのO/W型乳化に有効で、酸性条件下での乳化性能はポリグリセリン飽和脂肪酸エステルの場合よりも高いとされているが、不飽和脂肪酸特有の臭気、味が風味に悪影響を与える。 また、ポリグリセリン飽和脂肪酸エステルの場合、鎖長が長すぎると水溶性が低下し、乳化物を保存中に析出するという問題があり、短すぎると十分な乳化能が発揮されないという問題がある。 また、構成PoGの平均重合度が高すぎる場合は、食品用途の安全性が確認されていないため、食品用途には好ましくないという問題があった 本発明者は、上記問題点の解決されたPoGEを提供することを目的として種々検討した結果、構成脂肪酸としてパルミチン酸を多く含むもので、かつ、曇点が特定の温度以上であるようなPoGEは、乳化力と、低温での安定性とのバランスがとれ、かつ、風味の良い良好な商品となることを見出した。 すなわち、本発明の要旨は、構成脂肪酸の70重量%以上がパルミチン酸であり、かつ7重量%Na2 SO4 水溶液中での1重量%溶液の曇点が55℃以上100℃以下であるポリグリセリン脂肪酸エステルに存する。 本発明の別の要旨は、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化または可溶化剤に存する。 本発明の別の要旨は、前記ポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質および多価アルコール及び/又は水を含有する乳化または可溶化製剤に存する。 本発明の別の要旨は、前記ポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質および多価アルコール及び/又は水を含有する乳化または可溶化組成物に存する。 本発明のポリグリセリン脂肪酸エステル組成物は、酸性条件下でも優れたO/W型微細乳化に優れた効果を有し、かつ風味のよい乳化または可溶化組成物を提供し、低温保存においても沈殿を生じないものである。 以下、本発明につき、詳細に説明する。[ポリグリセリン脂肪酸エステル] 本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルの構成脂肪酸は70重量%以上がパルミチン酸である。構成脂肪酸におけるパルミチン酸の率は高い方が好ましく、好ましくは80重量%以上であり、更に好ましくは90重量%以上であり、特に好ましくは95重量%以上である。パルミチン酸と併用できる構成脂肪酸は特に制限されないが、通常は炭素数が10〜18の脂肪酸である。 また、本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルを構成するポリグリセリンの平均重合度は、通常4〜17であって、好ましくは4〜12である。ポリグリセリンの平均重合度が小さすぎると乳化・可溶化力が低下し、大きすぎると食品用途には安全性の面で好ましくない。 本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点は、7重量%Na2SO4 水溶液中での1重量%溶液の曇点が55℃以上100℃以下である。上記曇点が低すぎると乳化・可溶化力が低下する。(曇点) 曇点に関しては、ポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点をその製品管理に用いる方法が、開示されており、その利点が以下のように説明されている(特開平9−157386号公報)。PoGEの分析にはこれまで種々の化学的分析方法が用いられてきた。例えば、エステル化度や残存脂肪酸量を把握するため、酸価、エステル価、水酸基価がしばしば用いられ、また、石鹸あるいは残存触媒量を知るための強熱残留物の分析等による評価方法も用いられてきた。 PoGEにおける親水性部のPoG骨格はグリセリンの重縮合物であるために重合度分布を有する組成物であり、直鎖状の重合体ばかりでなく分岐状重合体や環状重合体等も含まれている。一般的にPoGは重合度の上昇に伴い粘度が増し、重縮合物から環状重合体を分離する等の精製は非常に困難であるため、PoGの水酸基を脂肪酸類でエステル化して得られる反応生成物のPoGEは通常、PoG骨格が異なる種々のエステル化度のPoGEと未反応PoGとを含む組成物となる。さらに、エステル化反応生成物には反応に使用されるアルカリ触媒と原料の脂肪酸類との反応で生ずる副生成物の石鹸類や、エステル化反応が不十分な場合及び化学量論量を越えた脂肪酸類が過剰に使われた場合等には未反応の脂肪酸類が含まれることもある。このようにPoGEは複雑な混合物であるために、例えばPoGEの平均エステル化度が近似又は同じであっても、乳化安定性等の物性が格段に異なることもあり、平均エステル化度や未反応PoG等従来の化学的分析手法のみでは物性を十分に把握できず、物性評価方法において不都合が生じていた。 上記化学的分析以外の界面活性剤の物性評価方法としては、例えばエチレンオキシドより誘導されたポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤等における曇点を用いる方法が知られている(油脂用語辞典:日本油化学協会編(幸書房))。一般に曇点はエチレンオキシドより誘導された非イオン界面活性剤水溶液が温度の上昇により2相に分離し不均質となる現象の起こる温度として定義され、温度が降下すると再び系が均質になるとされるものである(油脂用語辞典)。 ポリオキシエチレン系の界面活性剤においては曇点と親水性基であるポリオキシエチレン鎖の平均重合度との間に相関があり、ポリオキシエチレンのエチレンオキシドの平均重合度が増加し親水性が高くなるにつれ、曇点は上昇することが知られている。そして、目的とする界面活性剤を製造する際には曇点を測定しエチレンオキシドの付加重合度が適性な範囲に入るように反応条件を選択してきた。このような製造操作が可能であったのは、この種の界面活性剤のエチレンオキシド重合体中に存在するエーテル基の親水性が温度の上昇と共に低下するためであると説明されてきた。 一方、PoGEにおいては、その親水性部はグリセリンの重縮合体であるために、ポリオキシエチレン鎖と異なり水酸基及びエーテル基が同時に存在するのみならずこの水酸基の存在により分岐縮合や環状縮重合が起こるため、極めて複雑な組成となっており、PoGEの曇点測定は難しいとされていた。 しかし、PoGEに塩類及び/又は多価アルコールを添加して均一相水溶液を調製し、該水溶液の温度を上昇させて不均一相水溶液を形成することによりPoGEの曇点を測定することが可能となった。 前記の酸価、エステル価、水酸基価、強熱残留物の分析等の化学的分析方法では差が明確に現れないPoGEでも、曇点では差が明確に出来る。また、乳化能・可溶化能等の機能と曇点とは強い相関があるので、PoGEの製品管理に曇点を用いることは非常に有用である(NEWSLETTER, 1998, 23(1), 10-13)。(曇点測定方法) 曇点測定法としては、通常、1〜30重量%の塩化ナトリウムまたは硫酸ナトリウム溶液にポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解後測定する必要があり、その条件は対象となる試料の溶解性により異なるが、本発明の場合、まず、ポリグリセリン脂肪酸エステルを1重量%となるように7重量%硫酸ナトリウム水溶液に分散し、加熱しながら攪拌し、均一な水溶液とする。そして得られたポリグリセリン脂肪酸エステル水溶液を、0℃以上100℃以下の任意の温度で2〜5℃刻みに温度を変化させ、一定温度で振とう攪拌後静置し、ポリグリセリン脂肪酸エステルが油状あるいはゲル状のごとく分離し、不均一水溶液となる温度を測定する。この均一状態から不均一状態への変化を「曇点現象」と呼び、その変化が起こる温度を「曇点」という。本発明ではその曇点を求める。0℃未満では氷の融点以下、100℃を越えると水の沸点以上となるため、正確な水溶液状態の観察が難しく曇点測定が困難となるので好ましくない。(本発明のPoGEの曇点) 本発明におけるポリグリセリン脂肪酸エステルは、7重量%硫酸ナトリウム水溶液中における1重量%溶液の曇点が55℃以上100℃以下である。曇点が低すぎると、疎水性が高くなり、安定な微細乳化組成物の形成が困難となり、乳化組成物の透過率の低下が起こり、また、乳化物組成物保存中にPoGE自身の沈殿が生じる。この曇点は高い方が好ましく、70℃以上が好ましく、80℃以上が更に好ましく、90℃以上が更に好ましい。 ポリグリセリン脂肪酸エステル中に含まれる未反応のポリグリセリンは、少ない方がこのましく、通常80重量%以下であり、好ましくは60重量%以下である。 ポリグリセリン脂肪酸エステルの平均エステル化率(PoGの水酸基中、エステル化された水酸基の割合)は、通常10%以上30%以下であり、好ましくは10%以上20%以下である。(ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法) ポリグリセリン脂肪酸エステルの製造方法としては、各種の方法が知られているが、大別すると、(1)ポリグリセリンと脂肪酸類(脂肪酸、脂肪酸クロライド等)との直接エステル化、(2)ポリグリセリンと脂肪酸メチルエステル・油脂などとのエステル交換による方法、(3)グリシドールと脂肪酸類(脂肪酸、脂肪酸モノグリセライド等)との付加重合反応による方法が一般的であるが、工業的な方法としては、ポリグリセリンと脂肪酸との直接エステル化法が広く採用されている。 原料ポリグリセリンの製造法は、工業的には、グリセリンの脱水縮合反応による方法が広く採用されているが、エピクロルヒドリンの重縮合反応やグリシドールの付加反応による方法も知られている。本発明においては、上記の特定の曇点範囲を得るため、グリセリンの脱水縮合反応、グリシドールを原料として用いる方法が好ましい。 グリセリンの脱水縮合反応では、通常グリセリンにアルカリを触媒を加えて窒素ガス等の不活性ガスを吹き込みながら、200℃以上の高温に加熱することにより、ポリグリセリンが得られる。反応時間は、通常3〜10時間である。 グリシドールを原料として用いる方法では、例えば、リン酸系触媒をグリセリンに対して0.01〜10重量%使用して、目的とする重合度に応じたグリシドールを付加反応させる方法や、酢酸等のカルボン酸に目的とする重合度に相当するグリシドールを反応させた後、加水分解によりカルボン酸を除去する方法などが挙げられる。付加反応は、通常グリシドールを系に少量ずつ添加する方法で、反応温度は通常80〜140℃、反応時間は通常3〜10時間、好ましくは窒素ガス等の不活性ガス気流下で行う。反応終了後、リン酸触媒や残留カルボン酸をアルカリで中和し、脱水析出させる。生成物は、目的により、珪藻土濾過などにより精製する。得られるポリグリセリンは、着色が少なく粘重な液体となる。 本発明で使用するポリグリセリン脂肪酸エステルは、ポリグリセリンと脂肪酸との直接エステル化反応において、通常、原料(ポリグリセンリンと脂肪酸の総和)に対して、0.001〜3重量%、好ましくは0.001〜0.05重量%、さらに好ましくは0.001〜0.01重量%のアルカリ触媒を用い、反応温度150〜300℃、好ましくは180〜260℃で反応させることによって製造することが出来る。 アルカリ触媒の使用量が上記範囲より少ない場合、エステル化反応が進行しにくく、反応終了までに長時間かかる。また、使用量が上記範囲を超える場合、製品の着色や、原料PoGの重合等の不都合が生じる。 アルカリ触媒としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。脂肪酸中のパルミチン酸の含有量は、高い方が好ましく、通常70重量%以上、好ましくは80重量%以上、更に好ましくは90重量%以上、更に好ましくは95重量%以上である。 反応は通常、撹拌槽タイプの反応器にポリグリセリン、脂肪酸、触媒を仕込み、撹拌しながら所定温度に加熱して、生成水を反応系外へ留去しながら行う。反応時間は、通常3〜10時間である。 なお、一連の反応中は反応器気相部に窒素等の不活性ガスを流通させておくのが好ましい。 ポリグリセリンに対する脂肪酸の仕込みモル比は、通常0.4以上1.5以下、好ましくは0.6以上1.2以下、更に好ましくは0.8以上1.0以下である。かかる仕込みモル比にすることにより、本発明の特定範囲の曇点のポリグリセリン脂肪酸エステルを得ることができる。 反応は通常、撹拌槽タイプの反応器にポリグリセリン、脂肪酸、触媒を仕込み、撹拌しながら所定温度に加熱して、生成水を反応系外へ留去しながら行う。なお、一連の反応中は反応器気相部に窒素等の不活性ガスを流通させておくのが好ましい。[ポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化または可溶化剤] 本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化または可溶化剤には、前記のポリグリセリン脂肪酸エステルの他に、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、レシチン、ソルピタン脂肪酸エステル、モノグリセリド有機酸エステル及びそのアルカリ金属塩、脂肪酸乳酸エステルおよびそのアルカリ金属塩などを配合しても良いが、モノグリセリド有機酸エステル及びそのアルカリ金属塩、脂肪酸乳酸エステルおよびそのアルカリ金属塩が乳化または可溶化剤のゲル化が抑えられるので併用成分として特に好ましい。 モノグリセリド有機酸エステルとしては、構成有機酸として、乳酸、クエン酸、コハク酸、ジアセチル酒石酸が挙げられ、構成脂肪酸として、炭素数が8〜18の飽和及び不飽和の脂肪酸が挙げられるが、不飽和のほうが望ましい。特に、オレイン酸モノグリセリドクエン酸エステルが好ましい。脂肪酸乳酸エステルとしては、構成脂肪酸の炭素数が8〜18の飽和及び不飽和の脂肪酸が挙げられ、特に乳酸ステアリン酸エステルナトリウム塩が好ましい。アルカリ金属としては、ナトリウム、カリウムが挙げられる。本発明の乳化ないし可溶化剤に含まれるモノグリセリド有機酸エステル、脂肪酸乳酸エステル、またはそれらのアルカリ金属塩などのイオン性乳化剤の含有量は、通常0.01重量%以上20重量%以下、好ましくは0.05重量%以上10重量%以下、更に好ましくは1重量%以上5重量%以下含有される。 本発明の乳化または可溶化剤中に含まれる前記ポリグリセリン脂肪酸エステルの含有量は、通常20重量%以上100重量%以下、好ましくは40重量%以上100重量%以下、さらに好ましくは60重量%以上100重量%以下である。[乳化または可溶化製剤] 本発明の乳化または可溶化製剤は、前記ポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質、及び、多価アルコール及び/又は水を含有する。本発明の乳化または可溶化製剤は、乳化または可溶化している組成物であり、後述の乳化または可溶化組成物の原料となる。 本明細書において「可溶化組成物」とは、外観が透明な溶液を意味し、微細乳化により外観が透明な溶液も含み、通常650nmでの透過率が50%以上である均一溶液をいう。(非水溶性物質) 本発明の非水溶性成分としては、例えば着色料、着香料、エッセンシャルオイル、オレオジン又はレジノイド、ワックス、脂肪酸およびそのアルコールとのエステル、ビタミン類、抗酸化剤、飽和または不飽和の高級アルコール、炭化水素類、保存料、殺菌料、動植物油脂類等が挙げられる。 着色料の具体例としては、β−カロチン、パプリカ色素、アナトー色素、サフロールイエロー、リボフラビン、ラック色素、クルクミン、クロロフィル、ウコン色素等が挙げられる。 着香料の具体例としては、オレンジ油、レモングラス油、タラゴン油、アボガド油、ローレル葉油、カシア油、シナモン油、コショウ油、カラムス油、セージ油、ハッカ油、ペパーミント油、スペアーミント油、パッチュリ油、ローズマリー油、ラバンジン油、ラベンダー油、クルクマ油、カルダモン油、ショウガ油、アンゲリカ油、アニス油、ウイキョウ油、パセリ油、セロリ油、カルバナム油、クミン油、コリアンダー油、ジル油、キャロット油、キラウェー油、ウィンターグリン油、ナツメグ油、ローズ油、シプレス油、ビャクダン油、オールスパイス、グレープフルーツ油、ネロリ油、レモン油、ライム油、ベルガモット油、マンダリン油、オニオン油、ガーリック油、ビターアーモンド油、ゼラニウム油、ミモザ油、ジャスミン油、キンモクセイ油、スターアニス油、カナンガ油、イランイラン油、オイゲノール、カプリル酸エチル、ゲラニオール、メントール、シトラール、シトロネラール、ボルネオール等が挙げられる。 エッセンシャルオイルの具体例としては、アンブレットシード油、カラシ油、サフラン油、シトトネラ油、ベチバー油、バレリアン油、ヨモギ油、カミツレ油、しょう脳油、サッサフラス油、ホウショウ油、ローズウッド油、クラリーセージ油、タイム油、バジル油、カーネーション油、シダーウッド油、ヒノキ油、ヒバ油、クローブ油、テレピン油、パイン油等が挙げられる。 オレオジン又はレジノイドの具体例としては、コショウ、ショウズク、ショウガ、パセリ、コリアンダー、ヒメウイキョウ、ピメンタ、バニラ、セロリ、チョウジ、ニクズク、パブリカ、イリスレジノイド、乳香樹、オーモニクス等が挙げられる。 ワックスの具体例としては、ホホバ油、ライスワックス、プロポリス、みつろう、さらしみつろう、キャンデリラワックス、カルナウバワックス、木ろう、鯨ろう、セシレン等が挙げられる。 脂肪酸およびそのアルコールとのエステルの具体例としては、ヘキサデカトリエン酸、オクタデカトリエン酸、エイコサテトラエン酸、ドコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、テトラヘキサエン酸等およびこれらの幾何異性体、さらにこれらのアルコールとのエステルが挙げられる。 ビタミン類の具体例としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK等が挙げられる。 抗酸化剤の具体例としては、アスコルビン酸エステル、dl−α−トコフェロール、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エンジュ抽出物、γ−オリザノール、クローブ抽出物、カテキン類、ゲンチジン油、ゴシペチン、米糠油不ケン化物、セザモリン、セザモノール、セージ抽出物、天然ビタミンE、ピメンタ抽出物、ペッパー抽出物、没食子酸誘導体、ユーカリ葉抽出物、ローズマリー抽出物等が挙げられる。 飽和または不飽和の高級アルコールの具体例としては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラウリンアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールオクタコサノール等の炭素数8〜44のアルコールが挙げられる。 炭化水素類の具体例としては、軽質流動パラフィン、重質流動パラフィン、流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、セレシン、パラフィン、マクロクリスタンワックス、ワセリン、スクワラン、スクワレン等が挙げられる。 保存料および殺菌料の具体例としてはデヒドロ酢酸等が挙げられる。 動植物油脂類の具体例としては、サフラワー油、大豆油、とうもろこし油、綿実油、なたね油、ごま油、こめ油、ひまわり油、落花生油、オリーブ油、パーム油、パーム核油、つばき油、やし油、ひまし油、あまに油、カカオ油、乳脂、中鎖脂肪酸トリグリセライド、牛脂、豚脂、魚油等が挙げられる。 上記の各成分は1種のみを用いてもよいし、複数を同時に用いてもよい。(多価アルコール) 本発明の乳化ないし可溶化製剤には、多価アルコールと水の少なくとも何れか一方を含み、両方含有しても良い。 本発明に用いられる多価アルコールは、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、アラビトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビタン、キシロース、アラビノース、マンノース、乳糖、砂糖、カップリングシュガー、ブドウ糖、酵素水飴、酸糖化水飴、麦芽糖水飴、麦芽糖、異性化糖、果糖、還元麦芽糖水飴、還元澱粉糖水飴、蜂蜜などがあげられる。(水) 本発明に用いられる水は、脱塩水、通常の水道水、およびそれらに食品添加物を添加したものでも構わない。モノグリセリド有機酸エステル、脂肪酸乳酸エステル、またはそれらのアルカリ金属塩を含有させることが好ましい。(その他の成分) 本発明の乳化ないし可溶化製剤には、必要に応じて、界面活性剤、エタノール、安定剤、調味料、酸、塩等の食品添加物等を含有させることができる。前述のモノグリセリド有機酸モノエステル及びそのアルカリ金属塩、脂肪酸乳酸エステル及びそのアルカリ金属塩等のイオン性乳化剤を含有させるとゲル化が防止され好ましい。(乳化または可溶化製剤の組成) 本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルは、通常0.1重量%以上であり、通常90重量%未満であり、好ましくは50重量%未満、更に好ましくは20重量%未満である。 非水溶性物質は、通常0.1重量%以上であり、通常90重量%未満であり、好ましくは50重量%未満であり、更に好ましくは20重量%未満である。 多価アルコールは、通常0重量%以上であり、好ましくは50重量%以上であり、更に好ましくは80重量%以上であり、通常99.8重量%未満である。 水は、通常0重量%以上であり、通常99.8重量%未満であり、好ましくは50重量%未満であり、更に好ましくは20重量%未満である。 モノグリセリド有機酸エステル、脂肪酸乳酸エステル、またはそれらのアルカリ金属塩等のイオン性乳化剤の含有量は、通常1×10-5重量%以上、好ましくは5×10-5重量%以上、更に好ましくは0.001重量%以上であり、通常18重量%未満、好ましくは5重量%未満、更に好ましくは1重量%未満である。 非水溶性物質/(非水溶性物質+PoGE)の比は、通常0.001以上1未満であり、非水溶性物質/(非水溶性物質+多価アルコール及び/又は水)の比は、通常0.001以上1未満であり、多価アルコール/(水+多価アルコール)の比は、通常0以上1未満である。(乳化または可溶化製剤の製造) 乳化または可溶化製剤は、各成分を公知の通常の方法で混合、攪拌することによって調製できる。例えば、ホモミキサー等の乳化機を用いて調製してもよいし、高圧ホモジナイザーを用いて調製してもよい。また、ポリグリセリン脂肪酸エステル(または上記の乳化または可溶化剤)と多価アルコール及び/又は水を40〜80℃で融解した後、これと非水溶性物質を混合、乳化処理を行い調製することもできる。[乳化または可溶化組成物] 前述の乳化または可溶化製剤を水性媒体に希釈して乳化ないし可溶化組成物を調製した場合、酸性条件下でも高い透過率を保ち、風味の良い微細乳化組成物を生じせしめることが出来、更に、保存中にポリグリセリン脂肪酸エステル自身の沈殿が生じることがない。水性媒体は、水、エタノール等のアルコール、またはこれらの混合液であって、用途に応じて、例えば、ショ糖等の糖類や、クエン酸等の有機酸などが含有される。 本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルを用いて調製した乳化または可溶化製剤を、清涼飲料水(炭酸飲料、コーヒー飲料、果実飲料、ウーロン茶飲料、紅茶飲料、緑茶飲料、麦茶飲料、ミネラルウォーター類、豆乳類、野菜飲料、ココア飲料)、乳・乳性飲料(醗酵乳飲料、乳酸飲料)、スポーツドリンク飲料、サプリメント飲料、蛋白飲料、、栄養ドリンクなどのソフトドリンク類、アルコール飲料、酸性飲料;パン、ビスケット、ゼリー、ムース、ケーキ、チョコレート、チューインガム等のパン・菓子類;フルーツジャム及びプレザーブ類;かまぼこ、はんぺん、ちくわ、魚肉ハム及びソーセージなどの水産練り製品;ハム、ベーコン、コーンビーフなどの畜肉製品;漬物、佃煮、珍味食品類;ソース類;調味料類等に含有させることにより、香気、フレーバー、色調などの香味及び外観が長期間安定な飲食品(乳化ないし可溶化組成物)を製造することが出来る。 乳化または可溶化組成物中の各成分の含有量は、本発明のポリグリセリン脂肪酸エステルは、通常0.001重量%以上50重量%未満であり、非水溶性物質は、通常0.001重量%以上50重量%未満であり、多価アルコールは、通常0.001重量%以上50重量%未満であり、水は、通常50重量%以上99.9重量%未満である。 モノグリセリド有機酸エステル、脂肪酸乳酸エステル、またはそれらのアルカリ金属塩等のイオン性乳化剤の含有量は、通常、1×10-7重量%以上、10重量%以下である。 非水溶性物質/(非水溶性物質+PoGE)の比は、通常0.001以上1未満であり、非水溶性物質/(非水溶性物質+多価アルコール及び/又は水)の比は、通常0.00001以上0.9未満であり、多価アルコール/(水+多価アルコール)の比は、通常0以上0.5未満である。 本発明の可溶化組成物の透過率は高い方が好ましく、650nmでの透過率は、好ましくは60%以上、更に好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上である。 以下、本発明を実施例により更に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。本実施例で使用するポリグリセリン脂肪酸エステルの曇点は以下の方法で測定した。[PoGEの曇点測定] あらかじめ調製した7重量%の硫酸ナトリウム水溶液に、PoGE濃度が1重量%となるようにPoGEを溶解し、この溶液をガラス管に封入した。このガラス管を加熱・攪拌して溶液を均一にした後、所定温度に設定した恒温槽に浸漬し、数分ないし1時間位放置した後にガラス管内の溶液の分離の有無を目視観察する方法で行った。恒温槽の温度を5℃きざみで昇温して、上記の方法を繰り返して、初めてPoGEが分離し溶液が白濁する温度と溶液が均一であった最高温度との中間の温度を曇点とした。[製造例1]PoGE−Aの製造例 攪拌機、温度計、加熱ジャケット、ガス仕込み口、原材料仕込み口を備えた容量2リッターの反応容器に、まず、PoG(平均重合度10)を1200g仕込んだ。ついで、同じ反応容器に、パルミチン酸(純度99%)と10%水酸化ナトリウム水溶液とを仕込んだ。なお、パルミチン酸の仕込み量は、パルミチン酸/PoGモル比が1/1となる様にした。水酸化ナトリウムは、PoGと脂肪酸との総量に対して0.375重量%となるように添加した。窒素気流下、常圧で、内温を240℃に昇温し、この温度で5時間反応させた。反応終了後、内温を常温まで冷却し、ポリグリセリンパルミチン酸エステル(PoGE−A)を得た。得られた反応生成物について、上記方法で曇点を測定した。結果を表−1に示す。[製造例2]PoGE−Bの製造例 攪拌機、温度計、加熱ジャケット、ガス仕込み口、原材料仕込み口を備えた容量2リッターの反応容器に、まず、PoG(平均重合度10)を1200g仕込んだ。ついで、同じ反応容器に、パルミチン酸(純度99%)と10%水酸化ナトリウム水溶液とを仕込んだ。なお、パルミチン酸の仕込み量は、パルミチン酸/PoGモル比が1/1となる様にした。水酸化ナトリウムは、PoGと脂肪酸との総量に対して0.0025重量%となるように添加した。窒素気流下、常圧で、内温を240℃に昇温し、この温度で3時間反応させた後、内温をさらに260℃に昇温し、この温度で4時間反応させた。反応終了後、内温を常温まで冷却し、ポリグリセリンパルミチン酸エステル(PoGE−B)を得た。得られた反応生成物について、上記方法で曇点を測定した。結果を表−1に示す。[製造例3]PoGE−Cの製造例 パルミチン酸/PoGモル比が0.8/1となる様にした以外は、製造例2と同様にして、ポリグリセリンパルミチン酸エステル(PoGE−C)を得た。得られた反応生成物について、上記方法で曇点を測定した。結果を表−1に示す。[製造例4]PoGE−Dの製造例 パルミチン酸/PoGモル比が1.5/1となる様にした以外は、製造例2と同様にして、ポリグリセリンパルミチン酸エステル(PoGE−D)を得た。得られた反応生成物について、上記方法で曇点を測定した。結果を表−1に示す。[製造例5]PoGE−Eの製造例 用いる脂肪酸をパルミチン酸の代わりにミリスチン酸(純度99%)とした以外は、製造例1と同様にして、ポリグリセリンミリスチン酸エステル(PoGE−E)を得た。[製造例6]PoGE−Fの製造例 用いる脂肪酸をパルミチン酸の代わりにパルミチン酸60%ステアリン酸40%の混合脂肪酸とした以外は、製造例と1と同様にして、ポリグリセリンパルミチン酸ステアリン酸エステル(PoGE−F)を得た。得られた反応生成物について、上記方法で曇点を測定した。結果を表−1に示す。[製造例7]PoGE−Gの製造例 用いる脂肪酸をパルミチン酸の代わりにオレイン酸とした以外は、製造例2と同様にして、ポリグリセリンオレイン酸エステル(PoGE−G)を得た。[実施例1] グリセリン120gに、ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Aを8g加えて溶解し、さらに、MCT(ミドルチェーントリグリセライド)を8gを加えた後、ホモミキサーで3000rpmで30min攪拌し、可溶化製剤136gを得た。 この可溶化製剤0.17gを0.1%クエン酸水溶液19.83gと混合攪拌して均一な希釈液(最終可溶化組成物)を得た後、90℃で10分間加熱し殺菌処理した。 25℃で1日保存した後、この希釈液の650nmにおける透過率を島津製UV−1200を用い室温で測定した。さらに、この希釈液の臭気に関して専門パネラーが官能評価試験を行った。さらに、希釈液を5℃において1週間保存し、沈殿の発生の有無を確認した。[実施例2] ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Bを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。[実施例3] ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Cを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。[実施例4] PoGE−Aの代わりにPoGE−Cに対してオレイン酸モノグリセリドクエン酸エステルを3重量%混合した組成物を用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。この組成物を用いて調製した可溶化製剤は、5℃で1カ月保存してもゲル化しなかった。[比較例1] ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Dを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。[比較例2] ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Eを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。[比較例3] ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Fを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。[比較例4] ポリグリセリン脂肪酸エステルとしてPoGE−Gを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。 実施例1〜3、比較例1〜4の結果を表−1に示す。 表−1の結果から、実施例1〜4の希釈液は透過率が高く、 かつ、風味も問題なく、低温保存中に沈殿も生じないことがわかる。これに対し比較例では、風味、透過率、低温保存での沈殿のいずれかに問題があることがわかる。 本発明のポリグリセリン脂肪酸エステル組成物は、酸性条件下でも優れたO/W型微細乳化に優れた効果を有し、かつ風味のよい乳化ないし可溶化組成物を提供し、低温保存においても沈殿を生じないものであるため、食品用乳化剤、医薬、化粧品、工業用途等の各分野において利用可能性は極めて高い。 構成脂肪酸の70重量%以上がパルミチン酸であり、且つ7重量%Na2 SO4 水溶液中での1重量%溶液の曇点が55℃以上100℃以下であるポリグリセリン脂肪酸エステル。 構成するポリグリセリンの平均重合度が17以下である請求項1に記載のポリグリセリン脂肪酸エステル。 請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する乳化剤。 請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステルを含有する可溶化剤。 請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質、及び、多価アルコール及び/又は水を含有することを特徴とする乳化製剤。 請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質、及び、多価アルコール及び/又は水を含有することを特徴とする可溶化製剤。 請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質、及び、多価アルコール及び/又は水を含有することを特徴とする乳化組成物。 請求項1又は2に記載のポリグリセリン脂肪酸エステル、非水溶性物質、及び、多価アルコール及び/又は水を含有することを特徴とする可溶化組成物。 【課題】 酸性条件下でも優れたO/W型微細乳化能を有し、風味が良く、かつ低温での安定性が高い乳化ないし可溶化組成物を形成するのに適したポリグリセリン脂肪酸エステルを提供する。【解決手段】 構成脂肪酸の70重量%以上がパルミチン酸であり、且つ7重量%Na2SO4水溶液中での1重量%溶液の曇点が55℃以上100℃以下であるポリグリセリン脂肪酸エステル、及びこれを含有する乳化剤、可溶化剤、乳化製剤、可溶化製剤、乳化組成物、及び可溶化組成物。構成するポリグリセリンの平均重合度は17以下であることが好ましい。【選択図】 なし