生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_試料中の物質の測定方法
出願番号:2004178962
年次:2006
IPC分類:G01N 33/53,G01N 33/535


特許情報キャッシュ

神谷 尚徳 森下 直樹 浦島 浩司 野仲 功 高畑 能久 森松 文毅 JP 2006003179 公開特許公報(A) 20060105 2004178962 20040616 試料中の物質の測定方法 日本ハム株式会社 000229519 廣瀬 孝美 100085486 神谷 尚徳 森下 直樹 浦島 浩司 野仲 功 高畑 能久 森松 文毅 G01N 33/53 20060101AFI20051202BHJP G01N 33/535 20060101ALI20051202BHJP JPG01N33/53 QG01N33/53 DG01N33/53 UG01N33/535 3 OL 11 本発明はエンザイムイムノアッセイ法による試料中の物質の測定方法に関する。より詳細には、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質の測定、特に食品中の食物アレルゲン及び/又は食物アレルゲンとされた食物に含まれる蛋白質を測定する際に好適に使用し得る物質の測定方法に関する。 近年、食物でアレルギーを発症する、所謂、食物アレルギーの患者が低年齢層を中心に増加してきている。食物アレルギーの症状は、皮膚の痒みや炎症を生じるアトピーやショック症状となり死に至るアナフィラキシーショック等、多岐にわたり危険性も高い。そこで、食品衛生法により、患者数の多い小麦・卵・乳、及び症状がひどいそば・落花生については表示が義務づけられた。そして、更に、上記の表記が義務づけられた5品目に次いで、食物アレルギーの原因食物として、表示が勧められるものとして、19品目(あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン)が指定された。 そして、特に表示が義務づけられた5品目について、表示が正しいかどうかを調べるために上記5つの食品成分(食物アレルゲン及び/又は食物アレルゲンとされた食物に含まれる蛋白質全般等)を検出するキットが必要とされた。 本願出願人は、食物アレルゲン及び/又は食物アレルゲンとされた食物に含まれる蛋白質全般を高感度で測定しえる測定キットの発明をなし、この発明をもとに定量性のあるエンザイムイムノアッセイ法(エライザ法)による食物アレルゲン測定キットを作製した。このキットに使用する抗体の産生には、加熱処理後の食物成分に対しても反応するように、加熱処理前の食物抽出物と合わせて加熱処理した食物抽出物を抗原として使用した。これらの抗原を用いて望むポリクローナル抗体やモノクローナル抗体を産生し当該キットに用いた。なお、エライザ法自体は周知・慣用な方法である。特願2002−259761 上述のエライザ測定キットは通常サンドイッチエライザ法にて行われる。 この測定手順を簡単に述べれば、測定プレートは、96個の小さなウェルを持ち、各ウェルには、予め測定対象物質(食物アレルゲン及び/又は食物アレルゲンとされた食物に含まれる蛋白質全般)に結合する抗体を固定化させてある。そこに、食品サンプル抽出溶液を添加すると抽出溶液中の測定対象物質がプレート上の抗体と結合する。次いで、測定対象物質に対する抗体にビオチンを結合させておいたもの(抗体ビオチン結合物)を添加する。プレート上には既に測定対象物質が結合しており、これに、抗体ビオチン結合物が結合する。更に、発色酵素にアビジンを結合させておいたもの(酵素アビジン結合物)を添加する。ここで、アビジンはビオチンと結合するので、これらの結合を通して、測定対象物質の存在量に依って発色酵素が結合することとなり、最後に発色酵素の基質を添加することで発色させる。つまり、測定対象物質の存在量に依って発色の程度が変わるのでこの色調の程度を測定機器で測定し、同時に測定し作製した検量線をもとに成分量を求める。また、発色の有無による定性測定にも使用し得る。 そして、このエライザ測定キットを用いて種々の食品に対して食物アレルゲンの測定が可能になる。 しかし、この方法で種々の食品中の食物アレルゲンを測定したところ、海草などに由来する増粘多糖類を含有した食品を測定した場合、明らかに測定対象のアレルゲン物質を含有していないのに陽性反応がでる、所謂、偽陽性反応(非特異的反応)の問題を見出した。 この増粘多糖類は、食品に対して「とろみ」や安定性などを付加する添加剤(増粘剤、安定剤、ゲル化剤、糊料)として繁用されている。 本発明者らは、この偽陽性の問題の解決方法を得るためにエライザ測定法の各ステップの検証を行った。 そして、種々探求の結果、増粘多糖類がプレート及びアビジンと直接結合することで偽陽性を生じていることが明らかとなった。更に、ビオチンとの結合性物質を種々検討し、ストレプトアビジンを用いれば増粘多糖類との結合を回避することができ、この問題が解決できることを見いだした。 即ち、増粘多糖類を含有する若しくは含有する可能性のある試料中の測定対象物質をエライザ法で測定するには、ビオチンとの結合性物質にストレプトアビジンを使用することにより偽陽性反応の問題を解消しえるという知見に基づいて、本発明を完成した。 従って、本発明は、標識化ビオチンと、ビオチンと結合性を有する物質の標識化物を使用し、エンザイムイムノアッセイ法で、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質を測定する方法であって、ビオチンと結合性を有する物質がストレプトアビジンであることを特徴とする試料中の物質の測定方法である。 上述のように、本発明のおいては、ビオチンと結合性を有する物質としてストレプトアビジンを使用しており、ストレプトアビジンは実質的に増粘多糖類と結合性を有しないことから、従来のアビジンを使用した場合に生じていた偽陽性反応の問題を解消することができる。従って、本発明によれば、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質を高精度で測定することができるという効果を奏する。 上述のように、本発明の測定方法は、標識化ビオチンと、ビオチンと結合性を有する物質の標識化物を使用し、エンザイムイムノアッセイ法で、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質を測定する方法であって、ビオチンと結合性を有する物質がストレプトアビジンであることからなる。 前述のように、標識化ビオチンを使用したエライザ法においては、従来、ビオチンに結合性を有する物質としてアビジンが使用されるが、本発明ではストレプトアビジンを使用する。それ以外の点においては、従来から行われている標識化ビオチン及び標識化アビジンを使用したエライザ法と実質的に同様に行うことができる。 上記の標識化ビオチンとは、従来のエライザ法と同様に、抗体結合ビオチン又は酵素結合ビオチンである。 ビオチンに結合させる抗体は、測定対象物質に対する抗体であり、モノクローナル抗体又はポリクローナル抗体の何れでもよく、係る抗体は常法に準じて調製することができる。測定対象物質(抗原)で免疫する動物としては、ウサギ、ヤギ、ヒツジ、ラット、マウス、モルモット、ウマ、ブタ又はニワトリ等を例示することができる。 また、ビオチンに結合させる酵素は発色酵素であり、この分野で慣用の酵素を用いることができ、例えば、ペルオキシダーゼ、アルカリフォスファターゼ、β‐ガラクシダーゼ、ルシフェラーゼなどを挙げることができる。これらの発色酵素に対する発色基質としては慣用の発色基質を用いることができ、例えば、酵素ペルオキシダーゼを使用した場合には発色基質として3,3',5,5'−テトラメチルベンジジン(TMB)が、酵素アルカリフォスファターゼを使用した場合には発色基質としてp−ニトロフェニルリン酸(pNPP)が挙げられる。 ビオチンと抗体又は酵素との結合は、化学的結合法などの慣用の方法にて行うことができる。 また、標識化ストレプトアビジンとは、抗体結合ストレプトアビジン又は酵素結合ストレプトアビジンである。 係る抗体及び酵素は上述の抗体及び酵素が例示でき、またそれらとストレプトアビジン結合方法も上述と同様である。 なお、標識化ビオチンと標識化ストレプトアビジンは、抗体結合ビオチンが使用されるときは酵素結合ストレプトアビジンが、又は酵素結合ビオチンが使用されるときは抗体結合ストレプトアビジンが使用される。 本発明の方法は、増粘多糖類を含有することのある試料に適用される。係る増粘多糖類はアビジンと結合性を有する物質であり、例えば、カンキツ類やリンゴなどに由来するペクチン、マメ科の植物の実から抽出したグアガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、微生物が生成するキサンタンガム、カードラン、海草由来の寒天、カラギナンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。 試料としては特に限定はされず、例えば、食品中の食物アレルゲンを測定する場合には、食品自体又は食品から慣用の抽出液を用いて抽出した抽出液が使用される。 前述のとおり、本発明の方法は、標識化ビオチンを使用した従来のエライザ法において使用される標識化アビジンの代わりに標識化ストレプトアビジンを使用する以外は、従来から行われている標識化ビオチン及び標識化アビジンを使用したエライザ法と実質的に同様に行うことができる。 より具体的に、本発明の方法の一例をサンドイッチエライザ法にて説明する。 慣用の96穴測定プレートの各ウェルには、予め測定対象物質に結合する抗体を固定化させ、次いでブロッキング剤で処理しておく。そこに、増粘多糖類を含有することのある試料を添加し、試料中の測定対象物質をプレート上の抗体と結合させる。次いで、測定対象物質に対する抗体とビオチンを結合させておいたもの(抗体ビオチン結合物)を添加する。プレート上には既に測定対象物質が結合しており、これに抗体ビオチン結合物を結合させる。更に、発色酵素とストレプトアビジンを結合させておいたもの(酵素ストレプトアビジン結合物)を添加する。ストレプトアビジンはビオチンと結合するので、これらの結合を通して、測定対象物質の存在量に応じて発色酵素が結合することとなり、最後に発色酵素の基質を添加することで発色させる。測定対象物質の存在量に依って発色の程度が変わるのでこの色調の程度を測定機器で測定し、同様に測定し作製した検量線をもとに測定対象物質量を求めることができる。測定温度などの測定条件は常法に準じて適宜調整して行えばよい。 なお、上記の例では、抗体結合ビオチンと酵素結合ストレプトアビジンを使用しているが、抗体結合ストレプトアビジンと酵素結合ビオチンを使用しても同様な方法で行うことができる。 更に、エライザ法として、サンドイッチ法に限らず、慣用の競合法、直接法などでも行うことができる。 また、本発明はその他の酵素免疫学的手法(エンザイムイムノアッセイ法EIA)にも適用することができる。 本発明の方法は、増粘多糖類を含有する又は有するおそれのある食品の中の測定対象物質(例えば、食物アレルゲン等)の測定に好適に使用され、増粘多糖類に起因する偽陽性反応(非特異的反応)の著しい低減化を図ることができる。 更に、食品に限られず、標識化ビオチンを使用したエライザ法を用いて、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質を測定する場合に広く利用することができ、例えば、増粘多糖類を含有することのある試薬、医薬品、化学品などが挙げられる。 以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。実施例1 そばアレルゲン検出用エライザのプレートを準備するために、そば抗体(10μg/ml)の100μlをエライザプレート(Nunc社製)に分注し、4℃で一晩コーティングし、洗浄液(150mM NaClと0.05%Tween20加20mMトリス塩酸緩衝液、pH7.4)で洗浄し、ブロッキング溶液(0.1%RSA(シグマ社製)加トリス塩酸緩衝液、pH7.4)で25℃1時間ブロッキングした。 係るプレートに、試料として寒天(伊那食品工業社製)より成る増粘多糖類溶液(抽出用緩衝液にて1000倍希釈し抽出操作を行い、希釈用緩衝液にて10倍希釈されるように調整したもの)を100μlずつ加え、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で1時間静置し反応させた。なお、抽出用緩衝液としてPBS(pH7.0)を用い、希釈用緩衝液として(0.1%RSA、150mM NaClと0.05%Tween20加20mMトリス塩酸緩衝液、pH7.4)を使用した。 反応後、上記で添加した液を捨て、各ウェルに洗浄液250μlずつを入れ、これを捨てる操作を5回繰り返し、洗浄を行った。次いで、各ウェルにビオチン結合抗体液(抗そば抗体をビオチン化したもの)を、各ウェル100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で1時間静置し反応させた。反応後、ビオチン結合抗体液を捨て、各ウェルに洗浄液250μlずつを入れ、これを捨てる操作を5回繰り返し、洗浄を行った。 各ウェルに、酵素(アルカリフォスファターゼ)−ストレプトアビジン結合物溶液(アルカリフォスファターゼをストレプトアビジンと結合させたもの)を、各ウェル100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で、30分間静置し反応させた。反応終了後、酵素−ストレプトアビジン結合物溶液を捨て、各ウェルに洗浄液250μlずつを入れ、これを捨てる操作を5回繰り返し、同様に洗浄を行った。各ウェルに発色基質としてのpNPPを100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で20分間静置し遮光条件下で発色させた。各ウェルに反応停止液(1M NaOH)を100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し発色を停止した。攪拌後プレートリーダーで、測定波長405nmの吸光度を測定した。 なお、検量線(吸光度とそば濃度の関係)を得るために、段階希釈により準備した数段階のそば希釈液を同じプレートにて同時期に添加反応させ、吸光度を測定した。この検量線と試料の吸光度測定で得られた値より試料中のそば濃度(ppm)を決定した。実施例2 実施例1において、試料としてイナゲルを使用した以外は、同様に測定した。実施例3 実施例1において、試料としてカラギナンを使用した以外は、同様に測定した。実施例4 実施例1において、試料としてローカストビーンガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例5 実施例1において、試料としてペクチンを使用した以外は、同様に測定した。実施例6 実施例1において、試料としてグアガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例7 実施例1において、試料としてタマリンドガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例8 実施例1において、試料としてキサンタンガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例9 実施例1において、試料としてカードランを使用した以外は、同様に測定した。実施例10 実施例1において、試料として何も使用しなかった以外は、同様に測定した。実施例11 実施例1において、試料としてカラギナンに5ppmのそばを混合したものを使用した以外は、同様に測定した。実施例12 実施例1において、試料として5ppmのそば水溶液を使用した以外は、同様に測定した。比較例1 実施例1において、酵素―ストレプトアビジン結合物の代わりに酵素―アビジン結合物を用いた以外は、同様に測定した。比較例2 比較例1において、試料としてイナゲルを使用した以外は、同様に測定した。比較例3 比較例1において、試料としてカラギナンを使用した以外は、同様に測定した。比較例4 比較例1において、試料としてローカストビーンガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例5 比較例1において、試料としてペクチンを使用した以外は、同様に測定した。比較例6 比較例1において、試料としてグアガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例7 比較例1において、試料としてタマリンドガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例8 比較例1において、試料としてキサンタンガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例9 比較例1において、試料としてカードランを使用した以外は、同様に測定した。比較例10 比較例1において、試料として何も使用しなかった以外は、同様に測定した。比較例11 比較例1において、試料としてカラギナンに5ppmのそばを混合したものを使用した以外は、同様に測定した。比較例12 比較例1において、試料として5ppmのそば水溶液を使用した以外は、同様に測定した。 上記の測定結果を表1に示す。表1に示されるように、比較例で生じている偽陽性反応が、本発明の方法では抑制されていることが明らかとなった。 なお、そばアレルゲン検出用エライザキットに代えて、下記の食物アレルゲン検出キットを使用した場合にも、同様の傾向を示した。落花生:(発色酵素としてアルカリフォスファターゼ、発色基質としてpNPPを使用、測定波長405nm)小麦・乳・卵:(発色酵素としてホースラディッシュペルオキシダーゼ、発色基質としてTMBを使用、測定波長450nm)実施例13 エライザ用のプレート(96穴プレート)に、試料として寒天(伊那食品工業社製)より成る増粘多糖類溶液(抽出用緩衝液にて1000倍希釈し抽出操作を行い、希釈用緩衝液にて10倍希釈されるように調整したもの)を100μlずつ加え、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、4℃で一晩コーティングし、洗浄液(150mM NaClと0.05%Tween20加20mMトリス塩酸緩衝液、pH7.4)で洗浄し、ブロッキング溶液(0.1%RSA加トリス塩酸緩衝液、pH7.4)で25℃1時間ブロッキングした。 反応後、上記で添加した液を捨て、各ウェルに洗浄液250μlずつを入れ、これを捨てる操作を5回繰り返し、洗浄を行った。次いで、各ウェルに抗そば抗体結合ビオチン液を、各ウェル100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で1時間静置し反応させた。反応後、ビオチン結合抗体液を捨て、各ウェルに洗浄液250μlずつを入れ、これを捨てる操作を5回繰り返し、洗浄を行った。各ウェルに、酵素(アルカリフォスファターゼ)−ストレプトアビジン結合物溶液を、各ウェル100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で、30分間静置し反応させた。反応終了後、酵素−ストレプトアビジン結合物溶液を捨て、各ウェルに洗浄液250μlずつを入れ、これを捨てる操作を5回繰り返し、同様に洗浄を行った。各ウェルに発色基質としてのpNPPを100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し、攪拌後、室温で(20〜25℃)で20分間静置し遮光条件下で発色させた。各ウェルに反応停止液を100μlずつ添加し、マイクロプレート振とう機で軽く攪拌し発色を停止した。攪拌後プレートリーダーで、測定波長405nmの吸光度を測定した。 以下、実施例1と同様にして検量線に基づき、試料中のそば濃度(ppm)を決定した。実施例14 実施例13において、試料としてイナゲルを使用した以外は、同様に測定した。実施例15 実施例13において、試料としてカラギナンを使用した以外は、同様に測定した。実施例16 実施例13において、試料としてローカストビーンガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例17 実施例13において、試料としてペクチンを使用した以外は、同様に測定した。実施例18 実施例13において、試料としてグアガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例19 実施例13において、試料としてタマリンドガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例20 実施例13において、試料としてキサンタンガムを使用した以外は、同様に測定した。実施例21 実施例13において、試料としてカードランを使用した以外は、同様に測定した。実施例22 実施例13において、試料として何も使用しなかった以外は、同様に測定した。実施例23 実施例13において、試料としてカラギナンに5ppmのそばを混合したものを使用した以外は、同様に測定した。実施例24 実施例13において、試料として5ppmのそば水溶液を使用した以外は、同様に測定した。比較例13 実施例13において、酵素―ストレプトアビジン結合物の代わりに酵素―アビジン結合物を用いた以外は、同様に測定した。比較例14 比較例13において、試料としてイナゲルを使用した以外は、同様に測定した。比較例15 比較例13において、試料としてカラギナンを使用した以外は、同様に測定した。比較例16 比較例13において、試料としてローカストビーンガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例17 比較例13において、試料としてペクチンを使用した以外は、同様に測定した。比較例18 比較例13において、試料としてグアガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例19 比較例13において、試料としてタマリンドガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例20 比較例13において、試料としてキサンタンガムを使用した以外は、同様に測定した。比較例21 比較例13において、試料としてカードランを使用した以外は、同様に測定した。比較例22 比較例13において、試料として何も使用しなかった以外は、同様に測定した。比較例23 比較例13において、試料としてカラギナンに5ppmのそばを混合したものを使用した以外は、同様に測定した。比較例24 比較例13において、試料として5ppmのそば水溶液を使用した以外は、同様に測定した。 上記の測定結果を表2に示す。表2に示されるように、比較例で生じている偽陽性反応が、本発明の方法では抑制されていることが明らかとなった。 なお、抗そば抗体に代えて、下記の食物アレルゲンに対する抗体を使用した場合にも、同様の傾向を示した。落花生:(発色酵素としてアルカリフォスファターゼ、発色基質としてpNPPを使用、測定波長405nm)小麦・乳・卵:(発色酵素としてホースラディッシュペルオキシダーゼ、発色基質としてTMBを使用、測定波長450nm) 標識化ビオチンと、ビオチンと結合性を有する物質の標識化物を使用し、エンザイムイムノアッセイ法で、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質を測定する方法であって、ビオチンと結合性を有する物質がストレプトアビジンであることを特徴とする試料中の物質の測定方法。標識化ビオチンと標識化ストレプトアビジンの組み合わせが、抗体結合ビオチンと酵素結合ストレプトアビジン、又は酵素結合ビオチンと抗体結合ストレプトアビジンである請求項1記載の測定方法。 測定対象物質が、食品中の食物アレルゲン及び/又は食物アレルゲンとされた食物に含まれる蛋白質である請求項1又は2記載の測定方法。 【課題】 増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質をエンザイムイムノアッセイ法で測定する方法を提供する。【解決手段】 本発明の測定方法は、標識化ビオチンと、ビオチンと結合性を有する物質の標識化物を使用し、エンザイムイムノアッセイ法で、増粘多糖類を含有することのある試料中の測定対象物質を測定する方法であって、ビオチンと結合性を有する物質がストレプトアビジンであることを特徴とする。本発明の方法によれば、従来法で使用されている標識化アビジンに起因する偽陽性反応を抑制することができるので、測定精度を著しく高めることができる。【選択図】 なし


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