生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法
出願番号:2004173496
年次:2010
IPC分類:G01N 31/00,G01N 1/28,G01N 31/02,G01N 21/73


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鐙屋 三雄 清水 透 森松 恒一郎 JP 4524433 特許公報(B2) 20100611 2004173496 20040611 定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法 DOWAメタルマイン株式会社 306039131 小松 高 100129470 和田 憲治 100076130 鐙屋 三雄 清水 透 森松 恒一郎 JP 2004089058 20040325 20100818 G01N 31/00 20060101AFI20100729BHJP G01N 1/28 20060101ALI20100729BHJP G01N 31/02 20060101ALI20100729BHJP G01N 21/73 20060101ALN20100729BHJP JPG01N31/00 TG01N31/00 YG01N1/28 XG01N31/02G01N21/73 G01N 31/00−31/22 C22B 11/00 C22B 11/06 JSTPlus(JDreamII) 特開2001−207223(JP,A) 特開平08−239721(JP,A) 特開平08−217460(JP,A) 特開平06−148390(JP,A) 7 2005308705 20051104 10 20070412 草川 貴史 本発明は、定量分析を目的として貴金属元素含有試料から貴金属元素を分離回収する方法であって、特にICP(高周波誘導結合プラズマ)を利用した分析に供するためのサンプル調製に好適な貴金属元素の分離回収方法に関するものである。 従来、貴金属元素を定量分析するための分析サンプル調製手法として、NiS−マット法,乾式試金−灰吹法,Te共沈法などが知られている。 NiS−マット法は、試料を酸化ニッケル,硫黄,炭酸ソーダ,ホウ砂,珪砂,食塩などとともに加熱溶融して硫化ニッケルボタンを作り、これを塩酸に溶解して濾過することにより白金族元素を分離回収するものである。 乾式試金−灰吹法は、試料を酸化鉛,硫黄,炭酸ソーダ,ホウ砂,珪砂,食塩などとともに加熱溶融して、鉛ボタンとともに貴金属元素を分離回収するものである。 Te共沈法は、試料をアルカリ溶剤,酸化剤とともに加熱溶融して溶融塩とし、これを冷却して得た固形物を塩酸中に溶解させ、共沈剤Teを添加してSnCl2等の還元剤で貴金属元素を沈殿させることにより貴金属元素を分離回収するものである。特開2002−372518号公報 NiS−マット法および乾式試金−灰吹法は、いずれも工程が長く、分析結果が判明するまでに長時間を要するという欠点がある。 Te共沈法は、白金族元素の回収率にバラツキが多く、元素によっては、還元に熟成時間を要し、実際より低めの値を示すという問題がある。また、シリカ系石油化学触媒などの分析においてはゲル状の含水ケイ酸が発生し、共沈後の濾過ができなくなる場合があるという問題もある。 本発明は、迅速な分析が可能なTe共沈法をベースとした新たな貴金属元素の分離回収方法を開発し提供することで、Te共沈法の上記問題の解決を図ることを目的とする。 発明者らは種々検討の結果、共沈剤としてTeとAsを複合添加したとき、共沈による沈殿物中の白金族元素の回収率が短い熟成時間でも飛躍的に向上し、しかも安定することを見出した。また白金族以外のAu,Agについてもこの共沈法で回収可能であることがわかった。さらに、ゲル状含水ケイ酸の生成による濾過不能を防止するには、溶融塩生成過程においてホウ酸ナトリウムNa2B4O7の添加、および段階的な昇温パターンを採用することが極めて有効であることを見出した。本発明はこれらの知見に基づいて完成したものである。 すなわち、上記目的を達成するために、 貴金属含有試料、例えばPt,Pd,Rh,Au,Agの1種以上を含む貴金属含有試料を溶解させた塩酸に、共沈剤としてTeとAsを複合添加し、SnCl2といった還元剤を作用させて貴金属元素をTe,Asに随伴させて沈殿させる工程、 得られた沈殿物を濾過して回収する工程、を有する定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法、例えば特にPt,PdまたはRhの定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法が提供される。 また、 [1] 白金族元素を含む貴金属含有試料をNaKCO3,Na2O2などのアルカリ溶剤およびNa2B4O7とともに、昇温過程において1回以上の恒温保持を行いながら段階的に昇温して加熱溶融することにより、貴金属元素の溶融塩を作り、これを冷却して固形物を得る工程、 [2] 前記固形物を塩酸中に完全に溶解させる工程、 [3] 得られた塩酸に共沈剤としてTeとAsを複合添加し、SnCl2といった還元剤を作用させて加熱し貴金属元素をTe,Asに随伴させて沈殿させる工程、 [4] 得られた沈殿物を濾過して回収する工程、を有し、前記工程[1]においては、工程[4]での濾過がゲル状含水ケイ酸の存在により不可能にならないように、Na2B4O7の添加量と、段階的昇温過程における恒温保持回数および各恒温保持温度における保持時間をコントロールして含水ケイ酸の生成量を抑制する定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法が提供される。 ここで、「工程[4]での濾過がゲル状含水ケイ酸の存在により不可能にならない」とは、工程[4]で使用する濾過方法(例えば1μmのメンブレンフィルターを用いた吸引濾過など)において、ゲル状含水ケイ酸が濾過フィルターを目詰まりさせて数十分の時間をかけても沈殿を含む溶液の全量が濾過しきれないような状況、にならないことをいう。 また、「Na2B4O7の添加量と、段階的昇温過程における恒温保持回数および各恒温保持温度における保持時間をコントロールして含水ケイ酸の生成量を抑制する」とは、工程[3]における溶液の加熱の際、含水ケイ酸の生成量は、Na2B4O7の添加量や、恒温保持回数,各恒温保持温度における保持時間によって変動するので、これらの条件因子を実状に合うように組み合わせて含水ケイ酸の生成量を抑制することを意味する。 本発明によれば、貴金属含有試料の化学分析において、ICPを利用した分析に供するためのサンプルを調製する際、従来のTe共沈法では回収率にバラツキが生じやすかった白金族元素を高い回収率で安定的に回収することが可能になった。また、シリカ系石油化学触媒などの試料を濾過する際に問題となっていたゲル状の含水ケイ酸による濾過不良も解消された。したがって本発明は、白金族元素を含む貴金属含有試料の分析精度の向上および分析作業性の向上に寄与するものである。 本発明では、貴金属元素含有試料として、例えば自動車排ガス浄化用触媒,石油化学系触媒,リサイクル原料,鉱石,湿式製錬残渣,スラッジ等を分析対象とすることができる。本発明は、このような貴金属含有試料を完全に溶解させた溶液を用意し、この溶液から貴金属元素を共沈現象によって沈殿させることによって分離回収する。従来、共沈剤としてはTeが使用されていた。しかしその場合、白金族元素の回収率が低めになるという不具合が生じていた。本発明では共沈剤としてTeとAsを複合で添加する。Te+Asの複合添加により白金族元素を共沈させた場合、メカニズムは十分に解明されていないが、その回収率を飛躍的に高め、かつ安定させることが可能となるのである。特にPt,Pd,Rhの1種以上を含む場合、その回収率の大きな向上効果が認められる。 貴金属含有試料が完全に溶解した溶液にTe+Asの共沈剤を添加し、これを70〜85℃程度に加温した状態で還元剤を加え、その後20〜60分程度煮沸するとよい。Te+Asの共沈剤は、例えば溶解操作が簡便に行え、後工程への妨害要素がないTeO2とAs2O3に塩酸を加えてこれらを完全に溶解し、これに水を加えて希釈した溶液として添加することができる。還元剤としては例えばSnCl2を塩酸によって溶解し、水で希釈したものが使用できる。Te+Asの共沈剤の添加量としては、試料中に含まれる貴金属元素の合計量1〜30mgに対して、Te:30〜70mg+As:30〜70mgを含む共沈剤を添加すると効果的である。 次に、得られた沈殿物を濾過する。メンブレンフィルターに堆積した沈殿物は、塩酸で洗浄し、さらに水で洗浄することが望ましい。沈殿物はフィルターごとビーカーに移し、濾過の器具をビーカー上で硝酸溶液で洗浄する。その後、ビーカーに硝酸溶液と塩酸を加えてフィルターごと液中で加熱し、沈殿物を溶解させる。沈殿物が完全に溶解してからフィルターを取り除き、これをビーカー上で水洗することで前記沈殿物に由来する貴金属元素は完全に回収される。 得られた液をシラップ状まで濃縮し、さらに塩酸と水を加えて加熱溶解した後、この液をメスフラスコで定容し、ICP発光分析に供すればよい。 ところで、前記の共沈反応に供するための「貴金属含有試料を完全に溶解させた溶液」を得るには、従来例えば、当該試料をアルカリ溶剤とともに加熱溶融して溶融塩とし、これを冷却して得た固形物を塩酸中に溶解させる手法が用いられていた。しかしながら、石油化学系触媒をはじめ、分析対象である貴金属含有試料にはシリカが多量に含まれている場合が多い。このような試料の溶融塩を作り、塩酸溶解した際、含水ケイ酸が生成しやすく、これが共沈後の濾過においてフィルターを目詰まりさせるという事態を招く。この場合、濾過が不可能となる。 そこで本発明では、分析対象試料の溶融塩を作る際に、吸引濾過等の迅速な濾過手段が可能な程度に含水ケイ酸の生成量を抑制させる。その手段としては、i) Na2B4O7(ホウ酸ナトリウム)を加えた溶融塩を作り、かつ、ii) 溶融に至るまでの昇温過程で1回以上の恒温保持を行うという段階的な昇温パターンを採る。 発明者らの検討の結果、共沈時における含水ケイ酸の生成量を低減するには、Na2B4O7を適量添加することが有利であり、また、昇温時に恒温保持を行うことが有利であることがわかった。したがって、これらの条件因子を実状に合うように組み合わせることにより含水ケイ酸の生成量を抑制することができる。溶融状態は概ね600℃以上で実現されるが、例えば、Na2B4O7:0.5g,RT→300℃×10分→600℃×10分→800℃×30分のような昇温パターンが考えられる。 より具体的には、試料1gに対して、Na2B4O7を0.3〜1g添加し、室温から溶融状態に至るまでの昇温過程において、第1段保持:300℃±20℃で5〜20分保持、第2段保持:600℃±20℃で5〜20分保持の2回の恒温保持を行い、最終的に800℃±10℃で20〜60分溶融保持するという、段階的昇温過程を含むヒートパターンを採用すると、SiO2を約80質量%含む石油化学系触媒を分析する場合でも、共沈後の吸引濾過(1μmのメンブレンフィルター使用)が十分に可能となる。 溶融塩を作るには、白金族元素を含む貴金属含有試料を、アルカリ溶剤(例えばNaKCO3,Na2O2)、およびNa2B4O7とともに加熱溶融する。上記ヒートパターンを採用する例だと、試料1gに対し、NaKCO3:5〜10g,Na2O2:5〜10g,Na2B4O7:0.3〜1gを添加すると、SiO2を約80質量%含む試料で1μmのメンブレンフィルターを使用した吸引濾過が十分可能となる。〔白金属元素の共沈・回収実験〕 500mLビーカーに温純水100mLを入れ、放冷後、下記内容物15.5gを、それが入った坩堝ごと前記ビーカーに移した。 (内容物)試料:1g、KNaCO3:7g、Na2O2:7g、Na2B4O7:0.5g これに塩酸:水=1:1の濃度の塩酸50mLを混合したのち、市販の標準液を用いてPt:1mg,Pd:1mg,Rh:1mg相当量を上記ビーカーに添加し、「貴金属含有試料を溶解させた標準溶液」を作った。これを試液Aと呼ぶ。 以下に述べる共沈剤の種類と同じロット数の試液Aを用意した。 一方、共沈剤としては、Te濃度が4g/L,10g/L,20g/Lの塩酸(以上、比較剤)、およびTe:10g/L+As:10g/Lを含む塩酸(発明対象剤)を用意した。Teは試薬のTeO2を、Asは試薬のAs2O3を用い、それぞれ塩酸に溶解させた。 また、還元剤として、SnCl2を280g/L溶解させた塩酸を用意した。 坩堝を洗い取り出した各試液Aに、上記各共沈剤溶液5mLを添加し、さらに水を加えることで、それぞれ液量を330mLに調整した。これを約80℃に加温した状態で上記還元剤(SnCl2溶液)を20mL添加し、その後、煮沸を30分間行った。煮沸時の塩酸濃度は約1.4Nである。 煮沸後の液を室温まで放冷したのち、1μmのメンブレンフィルターを用いて吸引濾過した。フィルターに貯まった沈殿物を塩酸:水=1:5の濃度の塩酸10mLで3回洗浄し、さらに水で数回洗浄した。洗浄後の沈殿物をフィルターごとビーカーに移し、濾過の器具をビーカー上で水洗し、硝酸5mLを使用してさらに洗浄した。ビーカー縁から硝酸5mLと塩酸10mLを加えた後、加熱し、沈殿物を溶解させた。沈殿物が完全に分解したのを確認後、フィルターを取り出し、ビーカー上で水洗した。このようにして沈殿物が完全に回収された液(沈殿物が全量溶解している液)を加熱することでシラップ状まで濃縮し(脱硝酸)、これに塩酸10mLと少量の水を加えて加熱溶解し、得られた液を100mLメスフラスコに定容した。 これをICP発光分析装置(バリアン社製、VISTA)で測定し、貴金属元素を分析した。各元素とも5秒5回の積分時間とした。例えばPt10.0mg添加の試液で測定結果が9.94mgであれば、Ptの回収率は99.4%となる。なお、計算上、回収率が100%をわずかに超える場合もあるが、この場合ほぼ100%とみなしてよい。 結果を表1に示す。 表1からわかるように、共沈剤としてTeとAsを複合添加することによって、Te単独使用の場合よりも貴金属元素回収率は大幅に向上した。また、表1には示していないが、TeとAsの複合添加により、回収率のバラツキも非常に小さくなることが確認された。本発明法により白金族元素の分析精度は大きく向上した。〔Au,Agの共沈・回収実験〕 市販の標準液を用いてAu:20mg,Ag:2mg相当量をビーカーに添加した以外は、実施例1と同じ方法で「貴金属含有試料を溶解させた塩酸溶液」に相当する液(貴金属含有量は既知)を作った。これを試液Bと呼ぶ。 共沈剤はTe:10g/L+As:10g/Lを含む塩酸(発明対象剤)を用意した。還元剤は実施例1と同じである。 実施例1と同じ方法で共沈および回収実験を行った。 その結果、回収率はAu:97.8%、Ag:97.1%であった。 Au,Agについては、白金族元素に比べて回収率は低いものの、回収率のバラツキは小さいため、TeとAsの複合添加による共沈法を用いて白金族元素と同様に分析が可能であることが確かめられた。〔白金族元素とAu,Agの同時共沈・回収実験〕 市販の標準液を用いてPt:1mg,Pd:1mg,Rh:1mg相当量およびAu:20mg,Ag:2mg相当量をビーカーに添加した以外は、実施例1と同じ方法で「貴金属含有試料を溶解させた塩酸溶液」に相当する液(貴金属含有量は既知)を作った。これを試液Cと呼ぶ。 共沈剤は、実施例1と同様に4種類(比較剤1種,発明対象剤3種)を用意した。還元剤も実施例1と同じである。 実施例1と同じ方法で共沈および回収実験を行った。 結果を表2に示す。 表2からわかるように、共沈剤としてTeとAsを複合添加することによって、Te単独使用の場合よりも元素間の回収率のバラツキが減少し、各貴金属元素ともほぼ100%に近い回収率が達成できた。本発明法により、白金族元素とAu,Agを含有する試料において、これらの元素の分析精度を同時に大きく向上できることが確認された。〔共沈後の濾過性試験〕 試料としてSiO2を約80質量%含む石油化学系触媒を用い、KNaCO3,Na2O2、あるいはさらにNa2B4O7とともに50mLのアルミナ坩堝を用いて加熱溶融し、溶融塩を作った。その際、Na2B4O7の添加量および昇温時のヒートパターンを種々変えた。溶融保持はいずれも800℃×30分とした。得られた溶融塩を冷却(放冷)して、固形物とし、これを塩酸に完全に溶解した。この「貴金属含有試料を溶解させた溶液」にTe+Asの共沈剤およびSnCl2の還元剤を添加して貴金属元素を共沈させ、沈殿を含む溶液について1μmのメンブレンフィルターを用いた吸引濾過を試みた。 共沈剤および還元剤は実施例1で用いたものと同じである。坩堝の内容物を塩酸に溶かす工程から「貴金属含有試料を溶解させた溶液」を処理して濾過する工程までの手順は、標準液によるPt等の添加を行わない点を除き、実施例1と同様とした。 実験結果を表3に示す。 表3からわかるように、600℃×20分の1段階の恒温保持を行う場合、Na2B4O7の添加量が5g(試料1gに対する値、以下同様)で濾過が可能となった。これに対し、300℃×10分→600℃×10分の2段階の恒温保持を行うと、Na2B4O7の添加量がわずか0.5gでも濾過が可能となった。すなわち、Na2B4O7の添加量を多くするように、あるいは恒温保持の回数を増やし且つ1回の保持時間をあまり長くしないように、Na2B4O7の添加量と、段階的昇温過程における恒温保持回数および各恒温保持温度における保持時間をコントロールすることで、濾過時の目詰まりを防止できることがわかった。 なお、フィルターの目詰まりを起こしたゲル状物質を分析したところ、ゲル状含水ケイ酸であることが確認された。 貴金属含有試料を溶解させた塩酸に、共沈剤としてTeとAsを複合添加し、還元剤を作用させて貴金属元素をTe,Asに随伴させて沈殿させる工程、 得られた沈殿物を濾過して回収する工程、を有する定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。 Pt,Pd,Rhの1種以上を含む貴金属含有試料を溶解させた塩酸に、共沈剤としてTeとAsを複合添加し、還元剤を作用させて貴金属元素をTe,Asに随伴させて沈殿させる工程、 得られた沈殿物を濾過して回収する工程、を有するPt,PdまたはRhの定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。 Pt,Pd,Rhの1種以上と、Au,Agの1種以上を含む貴金属含有試料を溶解させた塩酸に、共沈剤としてTeとAsを複合添加し、還元剤を作用させて貴金属元素をTe,Asに随伴させて沈殿させる工程、 得られた沈殿物を濾過して回収する工程、を有するPt,Pd,Rh,AuまたはAgの定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。 前記還元剤がSnCl2である請求項1〜3に記載の定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。 [1] 貴金属含有試料をアルカリ溶剤とともに加熱溶融することにより、貴金属元素の溶融塩を作り、これを冷却して固形物を得る工程、 [2] 前記固形物を塩酸中に完全に溶解させる工程、 [3] 得られた塩酸に共沈剤としてTeとAsを複合添加し、還元剤を作用させて貴金属元素をTe,Asに随伴させて沈殿させる工程、 [4] 得られた沈殿物を濾過して回収する工程、を有する定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。 前記[1]の加熱溶融は昇温過程で1回以上の恒温保持を行いながら段階的に昇温して加熱溶融するものである請求項5に記載の定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。 前記工程[1]で使用するアルカリ溶剤がNaKCO3,Na2O2であり、前記工程[3]で使用する還元剤がSnCl2である請求項5または6に記載の定量分析を目的とした貴金属元素の分離回収方法。


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