生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_1,4−ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法、およびその装置
出願番号:2004173165
年次:2010
IPC分類:C07C 17/386,C07C 22/08


特許情報キャッシュ

鍾 顯政 林 俊旭 ▲シュ▼ 潮州 張 鍾潜 JP 4410613 特許公報(B2) 20091120 2004173165 20040610 1,4−ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法、およびその装置 国防部軍備局中山科学研究院 504183322 中島 幹雄 100093447 鍾 顯政 林 俊旭 ▲シュ▼ 潮州 張 鍾潜 TW 93113187 20040511 20100203 C07C 17/386 20060101AFI20100114BHJP C07C 22/08 20060101ALI20100114BHJP JPC07C17/386C07C22/08 C07C 17/386 C07B 63/00 D06F 43/08CA(STN) 米国特許第05268202(US,A) 7 2005325094 20051124 7 20040610 品川 陽子 本発明は、精製方法で、特に1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法に関する。 低誘電率材料は、比較的小さな誘電率定数を有しており、導線間電流の相互干渉作用を低下させることができ、さらに集積回路内の導線伝送機能を高めることができる。現時点で、低誘電率材料を各製品に応用することは既に一種のトレンドとなっており、多くの先進的な製品が低誘電率材料によって速度を高めることができた。また、回線干渉をより低くして消費電力を減らし、機能を高め市場における優位を得ることは、間違いなく消費者の仕事、通信、および生活の楽しみを大きく変えることになる。また、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンは集積回路の低誘電率材料の製造に用いることができる。この化合物は1,4-ビス(ジフルオロメチル)ベンゼンの臭素化反応を経て合成され、反応を終えた1,4-ビス(ジフルオロメチル)ベンゼン粗製物の中には、まだ乾いていない溶剤、反応物1,4-ビス(ジフルオロメチル)ベンゼン 臭素化中間体、1-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンと4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン、およびその他沸点が生成物より高い、または低い副生成物が少量含まれている。しかしながら、この不純物はその極性が生成物と相似しており、シリカゲルカラムでは、分離乃至精製が難しい(例えば、特許文献1参照)。アメリカ特許第5268202号 本発明の主な目的は、高純度1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンを得るための1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法を提供することにある。 本発明の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法は、以下の工程を有する。まず、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンを混合して混合物を得る。続いて、混合物を蒸留して蒸留物を得る。その後、ロットごとに蒸留物の純度を測定する。蒸留物の純度が期待値より低い場合、この蒸留物を捨て、純度が期待値に達した蒸留物のみを収集する。また、上記の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法に組み合わせるため、本発明は煮沸フラスコ、加熱器、カラム、および収集フラスコで構成する、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製装置も提供する。その内、カラムは冷却凝縮管と滴出装置を有する。加熱器を利用して熱源を供給する時、煮沸フラスコ内に装入した1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンの混合物が蒸発して、蒸気を発生する。この蒸気は煮沸フラスコの開口部がカラムと接続する部分を通り、冷却凝縮管で凝縮され蒸留液となる。蒸留液はさらに滴出装置によって誘導され、最後は収集フラスコを用いて蒸留液を集め、蒸留物を得る。 本発明は1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンの混合蒸留を利用し、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの残留量を下げ、純度が期待値に達した蒸留物のみを収集することができ、シリカゲルカラムで除去することが難しい不純物を分離することができる。 本発明に関する詳細な内容、および技術について、以下に図面を組み合わせた説明を行う。図1を参照する。本発明の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法の主なフローは、以下の工程を有する。まず1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンを混合する(工程100)。続いて1333.22Pa(10トル)の圧力において、混合物を蒸留して蒸留物を得る(工程200)。その後、ガスクロマトグラフィ(以下、GCという。)を用いて、ロットごとに蒸留物の純度を測定する(工程300)。更に、純度が期待値を下回る蒸留物を破棄する(工程400)。最後に、純度が期待値に達した蒸留物を収集する(工程500)。 また図2で示すように、本発明の精製装置は、煮沸フラスコ80、加熱器10、カラム40、収集フラスコ70、および温度制御器20と温度記録機30を有する。その内、煮沸フラスコ80は2リットルの丸底煮沸フラスコとし、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンの混合物を装入するために用いる。また、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンの混合物の攪拌を助けるため、マグネット攪拌子90を有してもよい。加熱器10は電磁加熱攪拌器とし、丸底煮沸フラスコ80をその上に設置し、内部で回転運動するマグネットがマグネット攪拌子90を回転させ、混合物を均一に攪拌する。また、電熱方式で熱源を提供して混合物を蒸発させ蒸気を形成する。カラム40は煮沸フラスコ80の開口部と連結し、その長さは50cm、直径は3cmとする。その内側は多くの馬蹄型のセラミックス充填物(セラミックス充填物はラッシング セラミックス(rashing ceramics)とし直径は0.5cmとする)で充填して蒸発板とし、蒸気が早めに凝縮することによる残留の発生を避けることができる。一方、カラム40はさらに冷却凝縮管50と滴出装置60を有し、冷却凝縮管50の循環温度は-10℃とする。蒸気は冷却凝縮管50で凝縮され蒸留液となり、滴出装置60の誘導で流出する。収集フラスコ70は、蒸留液を収集して蒸留物を得るために用いる。この他、温度制御器20と温度記録機30は、温度を制御し記録するために用いる。同時に、この精製装置は圧力を1333.22Pa(10トル)以下に保持するため、更に真空ポンプを有することができる。 次に、本発明における1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製原理を、より詳しく説明する。また、実施例による検証を行う。本発明の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法は、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンとを混合し、蒸留した蒸留物をGCで測定して、不純物を分離、廃棄するものである。蒸留の過程でジフェニルメタンを加える意図は、ジフェニルメタンの沸点が1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンよりも高いため蒸気とならず、また蒸留の過程で1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンと反応することもない点にある。従って蒸留の最後まで、いぜん煮沸ビーカー80とカラム40の中に残留されることができ、一方1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンが押し出され、必要としている蒸留物の煮沸ビーカー80とカラム40中における残留を低減させ、高純度の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンを得ることができる。本実施例中、まず1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物1リットルとジフェニルメタン420mlを混合して、丸底煮沸フラスコ80の中に装入し、圧力1333.22Pa(10トル)の状況下で蒸留する。蒸気は馬蹄形セラミックスを充填したカラム40を経て、冷却凝縮管50で凝縮され蒸留液となった後、滴出装置60から収集フラスコ70の中に入るよう誘導される。その後、収集した蒸留物は、5g収集する毎にGC(GCのカラム型式はCp-Sil43CBとする)で1回測定する。始めの140gは、比較的純度が低い蒸留物であり直接捨て、続いて純度が99.6%(すなわち、本例における期待値)以上に達した1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンを収集することができる。この蒸留過程は、煮沸ビーカー80中に残留する1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン含有量のGCによる分析が1%以下で停止するまで行い、合計で800グラムの蒸留物1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンを収集する。 上記は、本発明の比較的良好な実施例を説明したものであり、決して本発明を限定するために用いたものではない。関係技術を熟知するものは、いずれも本発明の精神や範囲と乖離しないところで変更し手を加えることができることから、本発明の特許保護範囲は、本明細書に附属する特許請求の範囲が定めたものを基準と見なさなければならない。本発明が提示する1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法のフロー図である。本発明が提示する1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンを精製するための精製装置の略断面図である。符号の説明 10 加熱器 20 温度制御器 30 温度記録機 40 カラム 50 冷却凝縮管 60 摘出装置 70 収集フラスコ 80 丸底煮沸フラスコ 90 マグネット攪拌子 100〜500 各工程 1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製方法において、1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンを混合して、混合物を得る工程と、該混合物を蒸留して、蒸留物を得る工程と、ロットごとに該蒸留物の純度を測定する工程、及び純度が期待値に達した蒸留物のみを収集する工程とを有することを特徴とする1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法。 前記1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物は1,4-ビス(ジフルオロメチル)ベンゼンの臭素化反応を経て合成されることを特徴とする請求項1に記載の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法。 前記混合物を蒸留する工程は、1333.22Pa(10トル)の圧力下で蒸留を行うことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法。 前記蒸留物を測定する工程は、ガスクロマトグラフィを使用することを特徴する請求項1及び請求項3のいずれかに記載の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン精製方法。 1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼン粗製物とジフェニルメタンの混合物を入れる煮沸フラスコと、前記混合物を蒸発させ蒸気とするための熱源用加熱器と、該蒸気を凝縮し蒸留液を得ることができる冷却凝縮管と、該蒸留液が流出するよう誘導できる滴出装置を含んでおり、前記煮沸フラスコの開口部と連結するカラムと、蒸留物を得るための蒸留液収集に用いる収集フラスコとを有することを特徴とする1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製装置更に温度の制御に用いる温度制御器と温度記録に用いる温度記録機を有することを特徴する請求項5に記載の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製装置。 前記カラムは、蒸発板とするため、馬蹄形セラミックスを充填物とすることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の1,4-ビス(ブロモジフルオロメチル)ベンゼンの精製装置。


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