生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_エアゾール容器入り濃縮炭酸飲料
出願番号:2004103240
年次:2005
IPC分類:7,A23L2/00,B65D83/14,B65D83/36,C12G3/04


特許情報キャッシュ

小野澤 昌男 JP 2005287318 公開特許公報(A) 20051020 2004103240 20040331 エアゾール容器入り濃縮炭酸飲料 株式会社三谷バルブ 000144463 福留 正治 100083208 小野澤 昌男 7A23L2/00B65D83/14B65D83/36C12G3/04 JPA23L2/00 TC12G3/04B65D83/14 3 1 OL 6 3E014 4B015 4B017 3E014PA01 3E014PB02 3E014PB03 3E014PC02 3E014PD02 3E014PD04 3E014PE06 3E014PE11 3E014PE19 3E014PF08 4B015LH12 4B017LC09 4B017LE10 4B017LK04 4B017LP10 4B017LP15 4B017LT01 本発明は、噴射ヘッドによるステムの押下げ操作により、炭酸ガスの駆動力により飲料用濃縮成分を飲料用容器に予め充填された希釈用飲料に噴射して希釈することにより、炭酸飲料として飲むためのエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料に関するものである。 清涼飲料、果実飲料、アルコール飲料等はビン、パック或は缶入りで種々市販されている。また、特許文献1に例示するような発泡性の炭酸ガス入りアルコール飲料も周知である。さらに、清涼飲料或は果実飲料については、保存スペースを節約し、運搬効率も上げるように濃縮されたものも市販され、開封後に経時的に希釈して繰返し飲まれている。特開2001−103954号公報 しかしながら、炭酸ガス入りの清涼飲料或はアルコール飲料については、開封後に時間を置いて繰返し飲む場合気抜けの心配が生じる。また、このような炭酸飲料について、炭酸飲料成分を高濃縮成分にして繰返し飲めるようにしようとする発想は存在していなかった。 本発明は、このような点に鑑みて、繰返しの飲用に対して気抜けの心配がなく、希釈して飲むことのできるエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料を提供することを目的とする。 本発明は、この目的を達成するために、請求項1により、希釈用飲料で希釈されるべき飲料成分が、噴射剤としての炭酸ガスにより加圧状態でステムバルブ付きエアゾール容器に内容液として充填され、噴射ヘッドによるステムの押下げ操作により、希釈用飲料を入れた飲料用容器に飲料成分が噴射されるようになったことを特徴とする。 加圧状態の炭酸ガスは、飲料成分に溶解すると共に噴射剤として機能することにより、ステムを通して濃縮された炭酸ガス溶解の飲料成分を繰返し噴射に対して気抜けすることなく噴射する。飲料用容器内の水、氷水、果実飲料(ジュース)等の希釈用飲料に噴射されて希釈されることにより、飲料成分に応じて清涼飲料、炭酸入りアルコール飲料、カクテル等が作られる。 通常の炭酸飲料に対してエアゾール効果を確保し得る濃縮炭酸飲料として、請求項2により、飲料成分が、清涼飲料成分と、アルコール飲料成分と、ベースとなるアルコールに副材が混合されたカクテル用飲料成分とのいずれかを含み、これらの成分の濃度並びに炭酸ガスの溶解度が、希釈用飲料により3倍以上に希釈されて飲むように設定される。内容液を無駄なく希釈用飲料に噴射させるには、請求項3により、噴射ヘッドに、希釈用飲料に浸漬され得る長さの噴射ノズルが突設される。 請求項1の発明によれば、エアゾール容器に、濃縮された炭酸飲料成分が充填されることにより、炭酸飲料を簡単に複数回作ることができ、気抜けの心配なく経時的に繰返しの飲用が可能になり、通常の缶、ビン、パック詰め等よりもコスト的にも有利になる。希釈用飲料を水もしくは氷水に代えて、好みのジュース、アルコール飲料にすることにより、好みの炭酸飲料にすることができる。同時或は経時的に使用前の内溶液量に希釈倍率を乗算した多量の炭酸飲料を作ることができる。請求項2の発明により、種々の炭酸飲料に対してこのような効果が充分得られるようになる。請求項3の発明により、噴射ノズルを希釈用溶液に浸漬した状態で噴射させることにより、気中に内容液が拡散したり、或は液面で飛散することがなくなる。 図1及び図2を基に本発明の実施の形態によるエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料を説明する。エアゾール容器9の頭頂部に装着されるマウンティングカップ1のステム挿通口1cを備えたボス部1aに、ステムバルブ10を構成するハウジング19が保持されている。ステム挿通口1cから突出するステム11の周壁に形成されたステム孔12は、その周囲の環状着座溝に弾性圧接状態で着座したゴム製の環状ステムガスケット15でシールされている。ステム11が押し下げ操作されると、ステムガスケット15の内周部分が連動して着座溝内で下方へ撓むことにより非着座状態となって開放され、ハウジング19に導入された内容液が吐出可能となり、押し下げ操作が解除されるとばね16で通常位置に復帰させられる。このようにハウジング19に内容物を導入させるために、その底部に形成された入口部17には、ディップチューブ18が接続されている。 この種のステムバルブ付きのエアゾール容器は種々周知であるが、本発明により、エアゾール容器9には、噴射剤としての炭酸ガスにより加圧状態で濃縮された飲料成分が内容液として充填され、ステム11に取付けられた噴射ヘッドとしての噴射ボタン8の押下げ操作により噴射されるようになっている。 希釈倍率に応じた濃度の清涼飲料の果汁、砂糖、香料が等が混合された炭酸清涼飲料成分、或は希釈を前提にした本来の濃度もしくは特別に濃度を高くしたアルコールに、これを溶液として香辛料、精油等を混合させた炭酸アルコール飲料成分、或は希釈前提の濃度もしくは特別の製法で濃度を高くしたベース用アルコール成分に、ジュース等の副材飲料成分を混合した発泡性カクテル用飲料成分等である内溶液、即ち飲料成分9aが、エアゾール容器9にボス部1aのステム挿通口1cの周囲の隙間から噴射剤用の空間を残して充填され、次いでボス部1aにステムバルブ10を締付ける。続いて、周知のように、例えばスルーバルブ法により、ボス部2aにおいて押下げ操作されていないステム11の周囲の隙間からステムガスケット15の上面及びハウジング19の外周面の隙間を経由して、噴射剤として炭酸ガスを耐圧の上限値近辺の1Mpaで圧入する。溶解による圧力低下を補償するために最終的に0.3〜0.9Mpaガス圧が確保されるように、炭酸ガスの圧入を繰り返す。 エアゾール容器9は通常1Mpa以上の圧力を保持することはできないので炭酸ガスの溶解濃度には上限がある。また、初期濃度溶液中の糖分の溶解度にも上限があるために、甘味を持たせる点でも希釈率にも上限がある。一方、希釈倍率が余り小さくても本発明の効用が得られないために、これら双方の条件から希釈率は3倍乃至9倍程度に設定するのが好ましい。但し、アルコール飲料については、その高くし得る濃度に応じては若干希釈倍率の上限を広げ易くなる。因みに、ステムバルブを使用しない通常の清涼飲料の容器の耐圧は、通常のエアゾール容器に対して略一桁程度は低いために、このような高圧充填は不可能であり、またステムバルブを介さないために、繰返しの噴射に際しての炭酸ガスの漏出の回避は不可能である。 また、発泡性カクテル用飲料成分として、ベース用の高濃度のアルコール及び副材用の濃縮ジュースを混合して内溶液にする際に、糖分の溶解度はアルコール飲料の濃度を高くする程低くなる点で高濃縮化が制限されることになるが、種々のベース用アルコール飲料に対して希釈倍率を少なくとも3倍程度に設定するのは可能である。但し、通常ジンフィズを炭酸水で作り、オレンジジュースで割れば味は薄くなるが、本発明では薄くなることはない。一方、ノンアルコール飲料について、糖分の溶解度は炭酸ガスの溶解により低減する度合は比較的少ないために、炭酸清涼飲料成分等に対して充分に甘味を濃縮することができる。 ステム11には、噴口部8aを有する噴射ボタン8が噴射ヘッドとして取付けられると共に、長尺式の噴射ノズル7を付属させるために、噴口部8aに水平方向へ噴射ノズル基部7aが突設され、ロータリジョイント部7bを介して浸漬に充分な長さの噴射ノズル7が連結されている。ロータリジョイント部7bの噴射ノズル基部7a側の円筒状空洞に、噴射ノズル7側の円筒部がシール状態で回転可能に係合することにより、噴射ノズル7はエアゾール容器9に沿った格納位置から水平方向よりも僅かに上方の90°よりも広い範囲で回動操作可能になっている。この種のロータリジョイント自体は種々周知であり、単に可曲性のチューブで連結する構成にすることもできる。 使用に際しては、図2に示すように、グラス3に水或は氷水、場合によりジュース等の希釈用飲料5を所定の希釈倍率を例えば5倍だとすると所望のカクテル量の80%程度入れ、噴射ノズル7を上方へ回動させる。一方の手でグラス3を握り、他方の手でエアゾール容器9を握って噴射ノズル7に浸漬させる。人差し指で噴射ボタン8を押下げ操作すると、飲料成分9aが吐出され、大気に拡散することなく希釈用飲料5に噴射注入され、所望の飲用量の20%程度噴射させて清涼飲料が作られる。 その際、グラス3の深部での噴射により飛散を伴うことなく、グラス底面での噴射流の反転で充分均質に希釈される。複数人で飲む場合、内容液を異にする複数種類のエアゾール容器9を用意しておくことにより、好みに応じた炭酸飲料を簡単に複数種類作ることができる。また、好みにより希釈用飲料5を水の代わりにジュース或はアルコールにすることもできる。 噴射ヘッドとしては押しボタン式に限らずトリガ式等も採用可能である。また、ステムバルブにディップチューブが下設されない倒立式のエアゾール容器を採用して,図2で二点鎖線で示すように、さらに大きく回転させた反転状態で噴射させる構成にすることもできる。 図1に示す長尺式の噴射ノズル7に代えて、別の実施の形態として、図3に示すように、前述の噴射ボタン8の噴口部に突設された噴射ノズル基部7aに、洗浄可能で、かつ嵩張らないように着脱自在で、また下向きに曲がったアダプタ式の噴射ノズル27を嵌合させる等も考えられる。その先端に噴射口が形成されるが、途中にも噴射口を形成することもできる。 レモンジュース2容とライムジュース1容とを2倍に希釈し、この混同液214gに蔗糖160gを溶解させて固体浮遊分を濾過除去した313ml程度の清涼飲料用の飲料成分が、図1を基に前述した構成の容積500mlのラミネート樹脂フィルムを塗膜したエアゾール容器9に充填する。次いで、同様な塗膜のティンフリースチール製マウンテンカップ1に保持されたステムバルブ10を締結する。この状態でエアゾール容器9を加熱殺菌し、冷却後に残り200mlの空間を真空引きして炭酸ガスを15℃以下の環境下において1MPの圧力で充填する。続いて、エアゾール容器9を冷所で揺動しながら溶解を促進させ、再度炭酸ガスを同一条件で圧入する。溶解の進行により内圧は最終的に約0.6MPaになる。最後に、長尺式の噴射ノズル7付き噴射ボタン8をステム10に取付ける。標準の希釈率を5倍に想定しているために、約1500mlの清涼飲料が作られる。製造に際しては、このような内容液を製造する容器個数分用意する。 ねずの実であるジェニファービーンズを純エタノールに浸して1ヶ月余りの期間にわたり寝かせて抽出したスピリッツを用いた発泡性濃縮カクテルを作る。レモンジュースを等量の水で希釈したもの120mlに蔗糖45gを加えて溶解させ、さらに前述のスピリッツ80mlを加え、濾過して容積約300mlのアルミ製のエアゾール容器9に充填する。倒立式のステムバルブを締結してエアゾール容器9を熱湯に浸漬して殺菌する。冷却後に真空引きし、15℃以下の環境下で炭酸ガスを1Mpaで100ml強の空間に充填する。炭酸ガスが溶解して内圧は約0.3Mpaとなる。長尺式のノズルを備えた噴射ヘッドを接続し、噴射時にはエアゾール容器9を180°近くまで反転させて、ノズル7を略真下に回動させて浸漬させる。この場合、標準の希釈倍率は3倍程度である。 ウィスキーソーダ用として、ウィスキ1容とエタノール1容を混合し、好みにより適宜香料または精油を加える。この混合液313mlを内容量500mlのラミネート樹脂フィルムを塗膜にしたエアゾール容器9に入れる。次いで、同じくティンフリースチール製マウンテンカップ1にステムバルブを締結する。この内容物では雑菌の繁殖の可能性はないので殺菌は不要である。炭酸ガスを2度充填して1MPaまで昇圧し、その後内圧は約0.4MPaとなるが、炭酸ガス量は清涼飲料の実施例1より多く含まれる。この炭酸アルコール飲料の希釈倍率は、好みにより4〜10倍にすることができる。本発明の実施の形態によるエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料の断面図である。同エアゾール容器の使用状態を説明する側面図である。別の実施の形態による長尺式ノズル部分の側面図である。符号の説明 7,27 噴射ノズル 9 エアゾール容器 8 噴射ボタン 10 ステムバルブ 11 ステム 希釈用飲料で希釈されるべき飲料成分が、噴射剤としての炭酸ガスにより加圧状態でステムバルブ付きエアゾール容器に内容液として充填され、噴射ヘッドによるステムの押下げ操作により、前記希釈用飲料を入れた飲料用容器に飲料成分が噴射されるようになったことを特徴とするエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料。 飲料成分が、清涼飲料成分と、アルコール飲料成分と、ベースとなるアルコールに副材が混合されたカクテル用飲料成分とのいずれかを含み、これらの成分の濃度並びに炭酸ガスの溶解度が、希釈用飲料により3倍以上に希釈されて飲むように設定されていること特徴とする請求項1記載のエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料。 噴射ヘッドに、希釈用飲料に浸漬され得る長さの噴射ノズルが突設されていることを特徴とする請求項1又は請求項2の記載のエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料。 【課題】繰返しの飲用に対して気抜けの心配がなく、希釈して飲むことのできるエアゾール容器入り濃縮炭酸飲料を提供する。 【解決手段】希釈用飲料で希釈されるべき飲料成分が、噴射剤としての炭酸ガスにより加圧状態でステムバルブ10付きエアゾール容器9に内容液として充填され、噴射ボタン8によるステム11の押下げ操作により、希釈用飲料を入れた飲料用容器に飲料成分が噴射される。炭酸ガス溶解の飲料成分が、ステム11を介して繰返し気抜けすることなく噴射される。飲料用容器内の水、氷水、ジュース等の希釈用飲料に噴射されて希釈されることにより、清涼飲料、炭酸入りアルコール飲料、カクテル等が作られる。 【選択図】図1


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