生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_香料組成物
出願番号:2004090937
年次:2005
IPC分類:7,C11B9/00,A61K7/00,A61K7/46,A61K7/48,A61K7/50,A61K31/122,A61K31/366,A61K35/78,A61P5/30,A61P15/12,A61P17/16,A23L1/30


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山岡 由奈 田中 浩 大路 佳恵 加藤 雅光 鈴木 修二 JP 2005029776 公開特許公報(A) 20050203 2004090937 20040326 香料組成物 日本メナード化粧品株式会社 592262543 山岡 由奈 田中 浩 大路 佳恵 加藤 雅光 鈴木 修二 JP 2003174165 20030619 7C11B9/00A61K7/00A61K7/46A61K7/48A61K7/50A61K31/122A61K31/366A61K35/78A61P5/30A61P15/12A61P17/16A23L1/30 JPC11B9/00 MA61K7/00 CA61K7/00 DA61K7/00 KA61K7/00 WA61K7/46 301A61K7/46 355EA61K7/46 385EA61K7/48A61K7/50A61K31/122A61K31/366A61K35/78 WA61P5/30A61P15/12A61P17/16A23L1/30 AA23L1/30 B 7 OL 12 4B018 4C083 4C086 4C088 4C206 4H059 4B018MD61 4B018ME14 4C083AA082 4C083AA121 4C083AA122 4C083AB312 4C083AB352 4C083AC022 4C083AC072 4C083AC122 4C083AC182 4C083AC211 4C083AC212 4C083AC242 4C083AC342 4C083AC422 4C083AC442 4C083AC482 4C083AC532 4C083AC542 4C083AC582 4C083AC841 4C083AC842 4C083AD042 4C083AD172 4C083BB41 4C083CC02 4C083CC04 4C083CC05 4C083CC25 4C083EE07 4C083EE12 4C083EE13 4C083EE42 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA17 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA03 4C086MA04 4C086MA16 4C086MA22 4C086MA28 4C086MA35 4C086MA52 4C086MA63 4C086NA14 4C086ZA81 4C086ZA89 4C086ZC11 4C086ZC54 4C088AB13 4C088AC04 4C088BA08 4C088CA15 4C088MA16 4C088MA22 4C088MA28 4C088MA52 4C088MA63 4C088NA14 4C088ZA81 4C088ZA89 4C088ZC11 4C088ZC54 4C206AA01 4C206AA02 4C206CB21 4C206MA01 4C206MA02 4C206MA03 4C206MA04 4C206MA13 4C206MA36 4C206MA42 4C206MA48 4C206MA55 4C206MA72 4C206MA83 4C206NA14 4C206ZA81 4C206ZA89 4C206ZC11 4C206ZC54 4H059BA23 4H059BA36 4H059BB13 4H059BB19 4H059BB46 4H059DA09 4H059EA40 本発明は女性ホルモンの分泌を促進させる香料組成物に関するものであり、更にその香料組成物を含有する皮膚外用剤、雑貨、食品などに関する。 一般的に女性のライフスタイルには、女性ホルモンの働きが密接に関係していることが従来の研究によって知られている(例えば特許文献1,非特許文献1,2参照)。女性ホルモンには、卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、これらが拮抗的あるいは相乗的に働いて女性ホルモンとしての作用を調節している。 更年期障害とは、閉経を中心としたその前後に、不定愁訴とよばれる他人には分からない不快感を伴うもので、女性ホルモンのバランスが乱れることによって起こると考えられている。具体的な症状としては、顔がほてる、のぼせる、頭がいたい、吐き気がする、腹が張る、体がむくむなどの身体的症状、イライラする、無気力になる、不安になる、憂うつになるなどの精神的症状、人に会いたくない、家に引きこもる、家族や友人へ暴言をはくなどの社会的症状があるが、女性にとってそれらの症状に対する悩みは深刻である。更年期障害の治療法としては、ホルモン剤の投与、精神安定剤の投与などがあるが、これらの治療はすべて副作用があり、治療として適切でない。その他、心理療法、運動療法、ストレスの解消などがあげられるが、あらゆる症状に対して有効な治療方法がないのが現状である。エストロゲンの分泌は更年期に急速に低下することが知られており、更年期障害のいくつかの症状はエストロゲンの低下が原因といわれていることから、女性ホルモンの分泌を促進することにより、これら更年期障害の改善が期待できる。 また、エストロゲンが皮膚に与える効果としては、以下のようなことが考えられる。まず、エストロゲンには皮膚の線維芽細胞に働きコラーゲンとヒアルロン酸の生合成を促進する作用がある。また、コラーゲンの合成は加齢に伴って低下し、架橋度の高いコラーゲンが増加することが知られているが、女性ホルモンには、コラーゲンの合成を促進し、生合成されて間もない若い低架橋コラーゲンの割合を増やす効果が認められている。このことは、真皮の若さを保ち皮膚に張りを与える効果につながる。次に、エストロゲンは、男性ホルモンと作用が拮抗することから、男性ホルモンで活性化される皮脂腺の機能亢進の低下作用がある。この効果はニキビなどの皮脂腺機能亢進症状に応用できる。さらに、エストロゲンには紫外線ストレスの軽減効果がある。同一線量の紫外線を雌雄のマウスに照射したとき、そのダメージは雄の方が大きく、雌の有するエストロゲンが紫外線に対して抵抗性を与えることが示唆されている(非特許文献3参照)。また、女性ホルモンの減少は、紫外線によるコラーゲン分解酵素の活性を高め、シワやタルミにつながっていくことから、女性ホルモンの分泌を促進することによりシワやタルミなどの皮膚の老化予防につながる(非特許文献4参照)。特開平06−211682水沼 英樹,「女性における加齢現象、特に更年期における変化」,Modern Physician,vol.18,No.9,1998−9,p.1007―1010資生堂編著,「美しく年を重ねるヒントIII」,求龍堂,p.135―155河合 徳久,外1名,「イソフラボンのスキンケアへの応用」,フレグランスジャーナル 2000−12,p.129―131田中 浩,外4名,「長期紫外線照射による卵巣摘出マウスの皮膚変化に及ぼすウリ科植物の影響」,第18回和漢医薬学会大会要旨,p.122 以上のように、エストロゲンには、更年期障害、スキンケアの分野において有用な効果が期待できるが、ホルモンそのものを人体に投与または皮膚外用剤等により投与することは、安全性や規制の面から困難であると考えられる。すなわち、本発明は女性ホルモンの分泌を促進する香料組成物を提供することを課題とする。 本発明者らは上記事項に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、香料組成物であるアンブレット・シード油、大環状ムスクに優れた女性ホルモン分泌促進作用のあることを見出した。 アンブレット・シード油(Ambrette seed oil,concrete,absolute)アンブレット・シード(種子)を産出する植物の一般名は、ニオイトロロアオイ、トロロアオイモドキと呼ばれる。この植物は熱帯アジア原産のアオイ科(Malvaceae)の一年草で、学名はAbelmoschus moschatus Moenchでオクラに似ているが果実は長さ8cm程の楕円形をしている。アンブレット・シード油と呼ばれるものには、アンブレット・シードコンクリート、アンブレット・シードアブソリュート、アンブレット・シードオイルがある。このうちアンブレット・シードコンクリートは、アンブレットの種子を揮発性溶剤で抽出し、その後溶剤を除去して得られるもので、このコンクリートをさらに水蒸気蒸留して得られるものが、アンブレット・シードアブソリュートである。通常天然香料の採取法において、アブソリュートは、コンクリートをアルコール抽出する方法で得られるが、この植物においては、アンブレット・シードコンクリートを水蒸気蒸留することにより得られるものがアンブレット・シードアブソリュートである。これは、コンクリート中に含まれる脂肪酸を除去するために行われる。また、アンブレット・シードオイルは、単にアンブレットの種子を水蒸気蒸留することによって得られるが、少量のパルミチン酸類が混入している。したがってこの精油は数ヶ月の熟成期間が必要で、熟成することにより脂肪酸臭が抑えられるという。香気は、豊かで甘く、フローラルムスキーでワイン様である。主香成分としてAmbrettolideを15%近く含有する(吉儀英記著,「香料入門」,フレグランスジャーナル社,p.213―215より)。 アンブレットリド(Ambrettolide)豊かで、きわめてフローラルムスキー香が強く、甘い香りのやや粘着性の無色のオイル。フレグランスには有用な保留剤であり、アルコールに0.01%加えるだけで保留効果が確認できる。保留剤ではあるが、フレグランスを引き立たせる効果があるといわれる(吉儀英記著,「香料入門」,フレグランスジャーナル社,p.215より)。 ムスコン(Muscone)天然じゃ香の主香成分で、0.5〜2.0%含有されている。優雅なムスク香の結晶であるが、一般市販品は粘性ある液体である。最も望ましいムスク香で、高級香料に用いられており、フレーバーにも少量用いられる(印籐元一著,「合成香料 化学と商品知識」,化学工業日報社,p.492―495より)。 シベトン(Civetone)霊猫香(シベット)の香気の本体で2〜3%含有されている。天然品は二重結合に関してcis体であるが、市販の合成品はtrans体を主体とした異性体の混合体である。拡散性のあるアニマル、ムスク香の無色液体である(印籐元一著,「合成香料 化学と商品知識」,化学工業日報社,p.496より)。 本発明の大環状とは、構成炭素数が14〜17のものを指す。 本発明の大環状ムスクとは、例えばムスコン(Muscone)、シベトン(Civetone)、シクロペンタデカノン(Cyclopentadecanone)、シクロヘキサデセノン(5−Cyclohexadecen−1−one)、シクロペンタデカノリド(Cyclopentadecanolide)、アンブレットリド(Ambrettolide)、シクロヘキサデカノリド(Cyclohexadecanolide)、10−オキサヘキサデカノリド(10−Oxahexadecanolide)、11−オキサヘキサデカノリド(11−Oxahexadecanolide)、12−オキサヘキサデカノリド(12−Oxahexadecanolide)、エチレンブラシレート(Ethylene brassylate)、エチレンドデカンジオエート(Ethylenedodecanedioate)などがあげられる。なかでも、アンブレットリド、ムスコン、シベトンが好ましい。 本発明におけるこれら香料組成物の配合量は、選択する香料組成物の種類や他の配合成分との関係等により適宜選択されるものであり特に限定されるものではないが、香料賦香率の目安は次のとおりである(%は重量%を示す)。0.001重量%以下では女性ホルモンの分泌促進効果において十分な効果が得られない場合があり、最大値以上の香料組成物を配合することは、製剤の安定性等の問題により困難なことがある。製品の種類 好ましい賦香率(%) より好ましい賦香率(%)クリーム 0.001〜3.0 0.05〜1.0ローション 0.001〜1.0 0.01〜0.3ミルクローション 0.001〜2.0 0.02〜0.5フォームパック 0.001〜1.0 0.03〜0.5エアゾール 0.001〜30 0.01〜10入浴剤 0.001〜20 0.1〜10フレグランス 0.001〜100 0.1〜30ルームフレグランス 0.001〜100 0.01〜20インセンス 0.001〜50 0.05〜30トローチ剤 0.001〜0.5 0.01〜0.1繊維製品 0.001〜5.0 0.1〜1.0 本発明の香料組成物は例えば化粧料、医薬品、医薬部外品等の皮膚外用剤、インセンス、空間散布剤、繊維製品等の雑貨類、トローチ剤などの食品のいずれにも使用できるが、これら用途に限定されるものではない。皮膚外用剤としては、例えばクリーム、ローション、ミルクローション、エッセンス、パック、フォーム、パウダー、軟膏等の形態に用いることが好ましい。雑貨類としては、インセンス、ルームフレグランス、フォーム状フレグランス、繊維製品等の形態に用いることが好ましい。繊維製品としては、ズボン、スカートなどの衣類、パンツ、ブラジャー、シャツ、ソックス、ストッキング、ガードルなどの肌着類、水着、タオル、ハンカチ、マスク、手袋、布団、じゅうたん、カーテン、枕カバー、自動車内外装品、産業資材等があげられる。また、これら繊維製品の中でも、特に、直接肌に接する肌着類が、摩擦により香りを感じやすく、体温により香りが立ちやすい点で好ましい。食品としては、口に入ったときに香りを感じやすい形態であるトローチ剤、ドロップ剤等に用いることが好ましい。また、いくつかの使用方法を併用することも可能である。 本発明における繊維製品の、繊維材料としては特に制限はなく、綿、絹、ウール等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ビニロン、ポリアラミド等又はそれらの混合物からなる合成繊維、ならびにこれらの繊維の複合繊維等が用いられ、その形態としては糸、編物、織物、不織布またはそれらの積層体等があげられる。 本発明における香料組成物を上記繊維製品に固着する方法は特に制限されず、例えば本発明における香料組成物をマイクロカプセル化し、水または有機溶剤中に溶解または分散後、スプレー法、パッド法、浸漬法、コーティング法、プリント法等により繊維材料に付着させ、その後乾燥することにより固着することができる。また、耐久性をより向上させるために必要に応じて架橋剤やバインダー等を併用してもよい。さらに、他の機能性を付与させる添加剤と併用してもよく、例えば、柔軟剤、帯電防止剤、抗菌防臭剤等の繊維加工剤を併用することにより、多種多用途の加工等も可能となる。 かかる皮膚外用剤、雑貨、食品には、通常用いられる各種成分、例えばチョーク、タルク、カオリン、デンプン、ショ糖、コーンスターチ等の粉体、鉱油、植物油、シリコーン油等の油または油状物質、ゼラチン、寒天、メチルセルロース等の天然高分子物質、ポリアクリル系化合物、ポリメタクリル酸系化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂等の合成高分子物質、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート、グリセロールモノオレエート、高分子シリコーン界面活性剤等の乳化剤、メチルパラベン等の防腐剤、ブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、グリセロール、ソルビトール、ジブチルフタレート、ゼラチン、ポリエチレングリコール等の潤滑剤、トリエタノールアミンまたは水酸化ナトリウムのような塩基を伴う乳酸等の緩衝剤、グリセロールエーテルおよび合成、動物性または植物性セラミド等の界面活性剤、ミツロウ、オゾケライトワックス、パラフィン等のワックス類、増粘剤、活性増強剤、着色料等を必要に応じ適宜組み合わせて用いることができる。 上記女性ホルモンの分泌を促進させる香料組成物以外にも、本組成物が取りうる具体的な態様に応じて、一般的な香料成分を本発明の効果を損なわない限り配合することができる。 本発明の香料組成物はそれ自体で単独で使用することもでき、さらに他の女性ホルモンの分泌促進剤、例えば蒲公英根、当帰、香附子、牡丹皮、山薬などと併用することもできる。 本発明の香料組成物およびその香料組成物を含有する皮膚外用剤、雑貨、食品などは、女性ホルモン分泌促進効果に優れていた。 以下、本発明にかかる女性ホルモンの分泌を促進する香料組成物を、製造例により詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。製造例において%は重量%を意味する。 製造例1.クリーム 1.グリセリン 3% 2.ジプロピレングリコール 7% 3.ポリエチレングリコール 3% 4.ステアリン酸グリセリル 3% 5.ステアリルアルコール 2% 6.流動パラフィン 7% 7.シクロメチコン 3% 8.ジメチコン 1% 9.エチルパラベン 0.5%10.エチレンジアミンヒドロキシエチル 三酢酸3ナトリウム 0.01%11.精製水 残余12.アンブレットリド(高砂香料工業株式会社製) (香料) 0.1%(製造方法)成分4〜9を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分1〜3および成分10、11を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分12を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。 製造例2.フレグランス 1.アルコール 75% 2.ジプロピレングリコール 1% 3.ムスコン(日本フィルメニッヒ株式会社製) 5% 4.調合香料(フローラルブーケ調) 15% 5.酸化防止剤 適量 6.紫外線吸収剤 適量 7.色素 適量 8.精製水 残余(製造方法)成分1〜6と、成分7および8をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合した後、ろ過を行い製品とする。 ここで「フレグランス」とは、アルコール(例えばエチルアルコール)または水性アルコールに本発明の香料組成物を溶解したものである。水とアルコールの配合比は、50:50から0:100の範囲である。フレグランスは、溶解剤、柔軟化剤、保湿剤、濃化剤、静菌剤、またはその他化粧品に通常用いられる材料を含有することができる。通常の調香手段を用いて、本発明の香料組成物に調和する香料成分を更に添加して変調し、保留性やこくなどを加えて仕上げたり、あるいはトップノート、ミドルノート、ラストノートを適当に組み合わせて経時的にも魅力的な芳香を発する配合物を調製することができる。 製造例3.練り香水 1.ジペンタエリトリット脂肪酸エステル 20% 2.マイクロクロスタリンワックス 20% 3.パラフィン 4% 4.アンブレット・シードオイル (高砂香料工業株式会社製) 3% 5.調合香料(グリーン・フルーティ調) 5% 6.色素 適量 7.ワセリン 残余(製造方法)成分1〜7を70℃で均一に溶解し、30℃まで冷却して製品とする。 製造例4.ルームフレグランス 1.アルコール 80% 2.酸化防止剤 5% 3.アンブレットリド(高砂香料工業株式会社製) 10% 4.調合香料(シトラス・フレッシュ調) 5% 5.紫外線吸収剤 適量 6.色素 適量 7.精製水 残余(製造方法)成分1〜5と、成分6および7をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合して製品とする。 製造例5.インセンス 1.タブ粉 75% 2.安息香酸ナトリウム 15% 3.シベトン(日本フィルメニッヒ株式会社製) 1% 4.調合香料(オリエンタル調) 15% 5.精製水 残余(製造方法)成分1〜5を均一に混合し、練り機で練った後成型したものを乾燥させ製品とする。 製造例6.ローション 1.グリセリン 3% 2.1,3−ブチレングリコール 3% 3.トリメチルグリシン 0.1% 4.メチルパラベン 0.2% 5.エチレンジアミン四酢酸3ナトリウム 0.02% 6.染料 適量 7.ムスコン(日本フィルメニッヒ株式会社製) 0.02% 8.POE(18)オレイルアルコールエーテル 0.5% 9.精製水 残余(製造方法)成分1〜4と、成分5〜9をそれぞれ均一に溶解し、両者を混合しろ過して製品とする。 製造例7.ミルクローション 1.ステアリン酸 2% 2.セチルアルコール 0.5% 3.ミツロウ 2% 4.POE(10)モノオレイン酸エステル 1% 5.メトキシケイ皮酸オクチル 2% 6.トリエタノールアミン 0.8% 7.グリセリン 7% 8.1,3−ブチレングリコール 0.5% 9.エチルパラベン 0.3%10.エチレンジアミンヒドロキシエチル 三酢酸3ナトリウム 0.01%11.アンブレット・シードオイル (高砂香料工業株式会社製) 0.05%12.精製水 残余(製造方法)成分1〜7を加熱溶解して混合し、70℃に保ち油相とする。成分8〜10および成分12を加熱溶解して混合し、75℃に保ち水相とする。油相に水相を加えて乳化して、かき混ぜながら冷却し、45℃で成分11を加え、更に30℃まで冷却して製品とする。 製造例8.粉末入浴剤 1.炭酸水素ナトリウム 48% 2.アンブレットリド(高砂香料工業株式会社製) 3% 3.硫酸ナトリウム 残余(製造方法)成分1〜3を均一に混合し製品とする。 製造例9.液体入浴剤 1.テトラオレイン酸POE(30)ソルビトール 14% 2.セスキオレイン酸ソルビタン 3% 3.スクワラン 10% 4.ホホバ油 20% 5.エチルパラベン 0.1% 6.流動パラフィン 残余 7.POE(2)オレイルエーテル 3% 8.シベトン(日本フィルメニッヒ株式会社製) 2%(製造方法)成分1〜6を60℃で均一に溶解し、成分7および8を均一に溶解したものと混合して製品とする。 製造例10.トローチ剤 1.粉糖 60% 2.コーンスターチ 残余 3.ショ糖脂肪酸エステル 3.0% 4.ムスコン(日本フィルメニッヒ株式会社製) 0.002% 5.メントール 0.01%(製造方法)成分1および2を流動層造粒機にて造粒後、成分3〜5を添加し、打錠機により成型して製品とする。 製造例11.ストッキング(製造方法)アンブレット・シードオイル(高砂香料工業株式会社製)と中鎖トリグリセリドとを重量比が1/1となるように混合、溶解したこのマイクロカプセル芯物質50重量部にメタクリル酸メチル10重量部および過酸化ベンゾイル0.02重量部を溶解させた後、ラウリル硫酸ナトリウム1重量%水溶液100重量部に70℃で分散させてプロペラ撹拌によって芯物質の粒径コントロールを行ったマイクロカプセル調整用分散液を得た。この分散液を窒素を導入しながら70℃で4時間重合を行い、in−situ重合法によりマイクロカプセル化を行って、マイクロカプセル分散液を得た。この分散液を洗浄、ろ過乾燥して繊維処理用マイクロカプセルを調整した。この繊維処理用マイクロカプセル10重量部をバインダーとなるエポキシ変性ジメチルシロキサン水性エマルション30重量部に分散させて繊維処理用マイクロカプセル分散液を調整し、この分散液にストッキングを浸漬、乾燥させてマイクロカプセルを固着させ、マイクロカプセル固着繊維(ストッキング)を得た。 本発明の効果を、以下の実験により説明する。実験例1.本発明の香料組成物における女性ホルモンの分泌促進効果代表的エストロゲンである、17β−エストラジオールの唾液中の量を測定した。6名の被験者に、それぞれアンブレット・シードオイル、アンブレットリド、ムスコン、シベトンの香りを嗅がせ、香りを嗅ぐ前と、8分間香りを嗅がせその後10分間安静状態を保った後の、唾液中の17β−エストラジオールの濃度を比較した。 被験者を椅子に着席させ、安静状態を保った後唾液を採取し、香りの提示前のサンプルとした。安静状態を保ったままの被験者に、8分間香りをしみこませた紙を嗅がせ、その10分後に再び唾液を採取した。唾液は、滅菌したコットンを口に含んで1分間咀嚼させ、コットンに含まれた唾液をシリンジで搾り取ったあと、遠心分離をして、その上清を測定用唾液とした。唾液中の17β−エストラジオールは、17β−Estradiol(E2)ELISAキット(武田薬品工業株式会社)を用いて定量した。吸光値の測定にはマイクロプレートリーダー(モレキュラーデバイス社)を用いた。試料として、アンブレット・シードオイル(高砂香料工業株式会社)、アンブレットリド(高砂香料工業株式会社)、ムスコン(日本フィルメニッヒ株式会社)、シベトン(日本フィルメニッヒ株式会社)を用い、比較例として、ラベンダー油(ヴェ・マン・フィス香料株式会社)、レモン油(高砂香料工業株式会社)を用いた。 結果を表1に示す。表から明らかなように、香り提示前に比べて、アンブレット・シードオイル、アンブレットリド、ムスコン、シベトンの香りを嗅いだ後では、唾液中のエストラジオールの量が有意に増加しており、これらの香料の香りが女性ホルモンの分泌を促進することが明らかになった。 実験例2.本発明の香料組成物を配合した製剤における、女性ホルモンの分泌促進効果製造例1の処方をベースに、香料の種類および配合量を変えてクリームを調製し、2gを手の甲に塗布して被験者に嗅がせた。それ以外は、実験例1と同様に行い、唾液中の17β−エストラジオールの量を測定した。結果を平均増加量として表2に示す。 表から明らかなように、本発明の香料を配合した製剤の香りを嗅いだ後では、唾液中のエストラジオールの量が増加しており、本発明の香料の香りが女性ホルモンの分泌を促進することが明らかになった。 実験例3.本発明の香料組成物を固着させた繊維製品における、女性ホルモンの分泌促進効果製造例11のように香料を固着させたストッキングを用いて、実験例1と同様に実験を行った。ストッキングの着用前と、8分間香りつきのストッキングを着用後、10分間安静状態を保った後の、唾液中の17β−エストラジオールの濃度を比較した。結果を平均増加量として表3に示す。 表から明らかなように、本発明の香料を固着したストッキングの着用後では、唾液中のエストラジオールの量が増加しており、本発明の香料の香りが女性ホルモンの分泌を促進することが明らかになった。 本発明の香料組成物およびその香料組成物を含有する皮膚外用剤、雑貨、食品などは、女性ホルモン分泌促進用として利用可能である。 女性ホルモンの分泌を促進することを特徴とする香料組成物。 アンブレット・シード油または大環状ムスクを含有することを特徴とする、女性ホルモンの分泌を促進する香料組成物。 アンブレット・シード油が、アンブレット・シードアブソリュートまたはアンブレット・シードオイルであることを特徴とする、請求項2の香料組成物。 大環状ムスクが、アンブレットリド、ムスコン、またはシベトンであることを特徴とする、請求項2または請求項3の香料組成物。 請求項1乃至4に記載の香料組成物を含有することを特徴とする皮膚外用剤、雑貨または食品。 アンブレット・シード油および/または大環状ムスクを含有することを特徴とする、皮膚老化防止用香料組成物。 アンブレット・シード油および/または大環状ムスクを含有することを特徴とする、更年期障害改善用香料組成物。 【課題】女性のライフスタイルには、女性ホルモンの働きが密接に関係しており、女性ホルモンの減少に伴う様々な症状は女性にとって深刻な悩みである。代表的女性ホルモンであるエストロゲンには、更年期障害、スキンケアの分野において有用な効果が期待できるが、ホルモンそのものを人体に投与または皮膚外用剤等に投与することは、安全性や規制の面から困難であると考えられる。本発明は女性ホルモンの分泌を促進する香料組成物を提供するものである。【解決手段】アンブレット・シード油、アンブレットリド、ムスコン、シベトンを含有することを特徴とする、女性ホルモンの分泌を促進する香料組成物。


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特許公報(B2)_香料組成物

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_香料組成物
出願番号:2004090937
年次:2010
IPC分類:A61K 31/365,A61K 36/18,A61P 5/30,A61P 15/12,A61P 17/16,C11B 9/00


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山岡 由奈 田中 浩 大路 佳恵 加藤 雅光 鈴木 修二 JP 4558363 特許公報(B2) 20100730 2004090937 20040326 香料組成物 日本メナード化粧品株式会社 592262543 山岡 由奈 田中 浩 大路 佳恵 加藤 雅光 鈴木 修二 JP 2003174165 20030619 20101006 A61K 31/365 20060101AFI20100916BHJP A61K 36/18 20060101ALI20100916BHJP A61P 5/30 20060101ALI20100916BHJP A61P 15/12 20060101ALI20100916BHJP A61P 17/16 20060101ALI20100916BHJP C11B 9/00 20060101ALN20100916BHJP JPA61K31/365A61K35/78 CA61P5/30A61P15/12A61P17/16C11B9/00 M C11B 9/00 A61K 31/365 A61K 35/78 A61P 15/00−15/18 A61P 5/00−5/50 A61P 17/00−17/18 A61K 8/00−8/99 A61Q 1/00−99/00 A23L 1/30 CAplus/REGISTRY/MEDLINE(STN) PubMed JSTChina JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) G−Search 食品関連文献情報(食ネット) 特開2003−113019(JP,A) 国際公開第01/098442(WO,A1) 特開2000−154394(JP,A) 特開平07−099946(JP,A) 特開2001−174450(JP,A) 特開2002−255850(JP,A) 特開昭63−501954(JP,A) 特表2005−519096(JP,A) 特開2001−278763(JP,A) 特開平10−231496(JP,A) 香りの百科,株式会社 朝倉書店,1989年 6月25日,第209,210,404−407頁 香料の化学,大日本図書株式会社,第86−90頁 新訂 和漢薬,医歯薬出版株式会社,1980年10月15日,第759,781,782頁 別冊日本臨牀領域別症候群シリーズNo.1 内分泌症候群−関連内分泌病を含めて−(上巻),日本臨床牀社,1993年 6月20日,第687−689頁 Arch. Environ. Cotam. Toxicol.,2002, Vol.43, p.257-264 改訂増補 アロマテラピー事典,フレグランスジャーナル社,1999年 4月20日,第128−130頁、第334−336頁 Biochemical Pharmacology,1988, Vol.37, No.11, p.2291-2293 和漢医薬学会誌,1986, Vol.3, No.3, p.324-325 2 2005029776 20050203 7 20070124 福永 千尋 本発明はアンブレット・シード油又はアンブレットリドからなる17β−エストラジオール分泌促進剤に関する。 一般的に女性のライフスタイルには、女性ホルモンの働きが密接に関係していることが従来の研究によって知られている(例えば特許文献1,非特許文献1,2参照)。女性ホルモンには、卵巣から分泌される卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)があり、これらが拮抗的あるいは相乗的に働いて女性ホルモンとしての作用を調節している。 更年期障害とは、閉経を中心としたその前後に、不定愁訴とよばれる他人には分からない不快感を伴うもので、女性ホルモンのバランスが乱れることによって起こると考えられている。具体的な症状としては、顔がほてる、のぼせる、頭がいたい、吐き気がする、腹が張る、体がむくむなどの身体的症状、イライラする、無気力になる、不安になる、憂うつになるなどの精神的症状、人に会いたくない、家に引きこもる、家族や友人へ暴言をはくなどの社会的症状があるが、女性にとってそれらの症状に対する悩みは深刻である。更年期障害の改善法としては、ホルモン剤の投与、精神安定剤の投与などがあるが、これらの改善はすべて副作用があり、改善として適切でない。その他、心理療法、運動療法、ストレスの解消などがあげられるが、あらゆる症状に対して有効な改善方法がないのが現状である。エストロゲンの分泌は更年期に急速に低下することが知られており、更年期障害のいくつかの症状はエストロゲンの低下が原因といわれていることから、女性ホルモンの分泌を促進することにより、これら更年期障害の改善が期待できる。 また、エストロゲンが皮膚に与える効果としては、以下のようなことが考えられる。まず、エストロゲンには皮膚の線維芽細胞に働きコラーゲンとヒアルロン酸の生合成を促進する作用がある。また、コラーゲンの合成は加齢に伴って低下し、架橋度の高いコラーゲンが増加することが知られているが、女性ホルモンには、コラーゲンの合成を促進し、生合成されて間もない若い低架橋コラーゲンの割合を増やす効果が認められている。このことは、真皮の若さを保ち皮膚に張りを与える効果につながる。次に、エストロゲンは、男性ホルモンと作用が拮抗することから、男性ホルモンで活性化される皮脂腺の機能亢進の低下作用がある。この効果はニキビなどの皮脂腺機能亢進症状に応用できる。さらに、エストロゲンには紫外線ストレスの軽減効果がある。同一線量の紫外線を雌雄のマウスに照射したとき、そのダメージは雄の方が大きく、雌の有するエストロゲンが紫外線に対して抵抗性を与えることが示唆されている(非特許文献3参照)。また、女性ホルモンの減少は、紫外線によるコラーゲン分解酵素の活性を高め、シワやタルミにつながっていくことから、女性ホルモンの分泌を促進することによりシワやタルミなどの皮膚の老化予防につながる(非特許文献4参照)。特開平06−211682水沼 英樹,「女性における加齢現象、特に更年期における変化」,Modern Physician,vol.18,No.9,1998−9,p.1007―1010資生堂編著,「美しく年を重ねるヒントIII」,求龍堂,p.135―155河合 徳久,外1名,「イソフラボンのスキンケアへの応用」,フレグランスジャーナル 2000−12,p.129―131田中 浩,外4名,「長期紫外線照射による卵巣摘出マウスの皮膚変化に及ぼすウリ科植物の影響」,第18回和漢医薬学会大会要旨,p.122 以上のように、エストロゲンには、更年期障害、スキンケアの分野において有用な効果が期待できるが、ホルモンそのものを人体に投与または皮膚外用剤等により投与することは、安全性や規制の面から困難であると考えられる。すなわち、本発明はアンブレット・シード油又はアンブレットリドからなる17β−エストラジオール分泌促進剤を提供することを課題とする。 本発明者らは上記事項に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、アンブレット・シード油又はアンブレットリドに女性ホルモンの一つである17β−エストラジオールの優れた分泌促進作用があることを見出した。 アンブレット・シード油(Ambrette seed oil,concrete,absolute)アンブレット・シード(種子)を産出する植物の一般名は、ニオイトロロアオイ、トロロアオイモドキと呼ばれる。この植物は熱帯アジア原産のアオイ科(Malvaceae)の一年草で、学名はAbelmoschus moschatus Moenchでオクラに似ているが果実は長さ8cm程の楕円形をしている。アンブレット・シード油と呼ばれるものには、アンブレット・シードコンクリート、アンブレット・シードアブソリュート、アンブレット・シードオイルがある。このうちアンブレット・シードコンクリートは、アンブレットの種子を揮発性溶剤で抽出し、その後溶剤を除去して得られるもので、このコンクリートをさらに水蒸気蒸留して得られるものが、アンブレット・シードアブソリュートである。通常天然香料の採取法において、アブソリュートは、コンクリートをアルコール抽出する方法で得られるが、この植物においては、アンブレット・シードコンクリートを水蒸気蒸留することにより得られるものがアンブレット・シードアブソリュートである。これは、コンクリート中に含まれる脂肪酸を除去するために行われる。また、アンブレット・シードオイルは、単にアンブレットの種子を水蒸気蒸留することによって得られるが、少量のパルミチン酸類が混入している。したがってこの精油は数ヶ月の熟成期間が必要で、熟成することにより脂肪酸臭が抑えられるという。香気は、豊かで甘く、フローラルムスキーでワイン様である。主香成分としてAmbrettolideを15%近く含有する(吉儀英記著,「香料入門」,フレグランスジャーナル社,p.213―215より)。 アンブレットリド(Ambrettolide)豊かで、きわめてフローラルムスキー香が強く、甘い香りのやや粘着性の無色のオイル。フレグランスには有用な保留剤であり、アルコールに0.01%加えるだけで保留効果が確認できる。保留剤ではあるが、フレグランスを引き立たせる効果があるといわれる(吉儀英記著,「香料入門」,フレグランスジャーナル社,p.215より)。 本発明の17β−エストラジオール分泌促進剤には、通常用いられる各種成分、例えばチョーク、タルク、カオリン、デンプン、ショ糖、コーンスターチ等の粉体、鉱油、植物油、シリコーン油等の油または油状物質、ゼラチン、寒天、メチルセルロース等の天然高分子物質、ポリアクリル系化合物、ポリメタクリル酸系化合物、メラミン樹脂、尿素樹脂等の合成高分子物質、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート、グリセロールモノオレエート、高分子シリコーン界面活性剤等の乳化剤、メチルパラベン等の防腐剤、ブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤、グリセロール、ソルビトール、ジブチルフタレート、ゼラチン、ポリエチレングリコール等の潤滑剤、トリエタノールアミンまたは水酸化ナトリウムのような塩基を伴う乳酸等の緩衝剤、グリセロールエーテルおよび合成、動物性または植物性セラミド等の界面活性剤、ミツロウ、オゾケライトワックス、パラフィン等のワックス類、増粘剤、活性増強剤、着色料、及び一般的な香料成分等を必要に応じ適宜組み合わせて用いることができる。 本発明の17β−エストラジオール分泌促進剤はそれ自体で単独で使用することもでき、さらに他の女性ホルモンの分泌促進剤、例えば蒲公英根、当帰、香附子、牡丹皮、山薬などと併用することもできる。 本発明のアンブレット・シード油又はアンブレットリドからなる17β−エストラジオール分泌促進剤は、17β−エストラジオール分泌促進効果に優れていた。 以下、本発明にかかるアンブレット・シード油又はアンブレットリドからなる17β−エストラジオール分泌促進剤を、実験例により詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。 本発明の効果を、以下の実験により説明する。 代表的エストロゲンである、17β−エストラジオールの唾液中の量を測定した。6名の被験者に、それぞれアンブレット・シードオイル又はアンブレットリドの香りを嗅がせ、香りを嗅ぐ前と、8分間香りを嗅がせその後10分間安静状態を保った後の、唾液中の17β−エストラジオールの濃度を比較した。 被験者を椅子に着席させ、安静状態を保った後唾液を採取し、香りの提示前のサンプルとした。安静状態を保ったままの被験者に、8分間香りをしみこませた紙を嗅がせ、その10分後に再び唾液を採取した。唾液は、滅菌したコットンを口に含んで1分間咀嚼させ、コットンに含まれた唾液をシリンジで搾り取ったあと、遠心分離をして、その上清を測定用唾液とした。唾液中の17β−エストラジオールは、17β−Estradiol(E2)ELISAキット(武田薬品工業株式会社)を用いて定量した。吸光値の測定にはマイクロプレートリーダー(モレキュラーデバイス社)を用いた。試料として、アンブレット・シードオイル(高砂香料工業株式会社)及びアンブレットリド(高砂香料工業株式会社)を用い、比較例として、ラベンダー油(ヴェ・マン・フィス香料株式会社)及びレモン油(高砂香料工業株式会社)を用いた。 結果を表1に示す。表から明らかなように、香り提示前に比べて、アンブレット・シードオイル又はアンブレットリドの香りを嗅いだ後では、唾液中のエストラジオールの量が有意に増加しており、これらの香りが17β−エストラジオールの分泌を促進することが明らかになった。 本発明のアンブレット・シード油又はアンブレットリドは、17β−エストラジオール分泌促進剤として利用可能である。 アンブレット・シード油又はアンブレットリドからなる17β−エストラジオール分泌促進剤。 アンブレット・シード油が、アンブレット・シードアブソリュート又はアンブレット・シードオイルであることを特徴とする、請求項1記載の17β−エストラジオール分泌促進剤。


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