タイトル: | 公開特許公報(A)_旋光度測定装置 |
出願番号: | 2004079365 |
年次: | 2005 |
IPC分類: | 7,G01N21/21 |
松本 健志 矢野 敬和 福田 匡広 JP 2005265650 公開特許公報(A) 20050929 2004079365 20040319 旋光度測定装置 シチズン時計株式会社 000001960 松本 健志 矢野 敬和 福田 匡広 7G01N21/21 JPG01N21/21 Z 3 1 OL 9 2G059 2G059AA01 2G059BB13 2G059CC16 2G059DD02 2G059DD20 2G059EE05 2G059JJ19 2G059KK01 2G059MM01 2G059MM12 本発明は、旋光度測定装置に関し、試料中の旋光性物質、例えば糖類、アミノ酸、蛋白質、ビタミン等の旋光度を光学式に非接触で測定する装置に関するものであり、試料の旋光度を測定することにより、所望の成分の濃度を測定するものである。特に、尿糖を測定対象とし、糖尿病予備軍の健康管理に役立たせることを目的とする旋光度測定装置であり、尿糖とその他の旋光性物質の分離に関する技術である。 従来、旋光度の測定は、試料に既知の偏光軸を持った直線偏光を入射させ、試料を出射する光線の偏光軸を、検光子で回転させ、透過光の強度変化から求めている。 また、試料として尿を考えた場合でも、その旋光性を測定することにより、尿成分の検出を行うことが開示されている(例えば、特許文献1及び、特許文献2参照。)。 一方で、尿成分の検査方法として、試験紙を用いる方法が一般的に行われている。これは、検査項目に応じた試薬を塗布された試験紙を用い、紙コップ等に尿を採り、これに試験紙を浸し、化学反応による試薬の色の変化から、尿成分の分析を行うものである。色の変化の検出としては、目視によるものと、光センサーによる検出方法がある。 さらに、尿糖の測定には、酵素電極法が用いられ、グルコースオキシターゼ(GOD)により、尿中のグルコースが化学反応を起こし、その際に発生する電流を測定し、尿糖値を定量するものである。特開平9−145605号公報 (図4)特開昭58−17342号公報 (図4) 試料の旋光度を用いて、目的とする物質の濃度を測定する場合、試料中に複数の旋光性物質が含まれていることが考えられ、旋光性物質全体の濃度を測定することになり、その成分比までは分からない。例えば、尿中のグルコース濃度の測定を目的とした場合、グルコース以外の旋光性物質、例えば、アミノ酸やアスコルビン酸との分離ができず、グルコース単体の濃度を正確に定量できないという問題がある。 試験紙法や酵素電極法のように化学反応による尿成分の検出を行う場合、測定対象に特異の化学反応を利用するため、目的とする成分の定量が可能であるといる利点があるが、試薬や標準液や緩衝液等の消耗品があり、センサーのメンテナンスが煩わしく、ランニングコストが高いという問題がある。 前述した課題を解決するために、本発明の旋光度測定装置は、内部に複数の電極を有する試料セルと、試料セルに光線を透過させ、水溶液である試料の旋光度を測定する光学系手段とを有し、試料セルに電圧を印加することにより、試料中における測定対象物質の旋光度測定を妨げる妨害物質を光線の光路から離間させることにより、試料の旋光度を測定することを特徴とする。 また、本発明の旋光度測定装置は、試料セルを隔膜により2つの領域に分離し、2つの領域にそれぞれ電極を配置することが好ましい。 また、本発明の旋光度測定装置は、試料セルを分離する隔膜が、中空の円筒形状をしており、旋光度測定のための光線が、隔膜で形成される円筒の内部を通ることが好ましい。(作用) 光学的に旋光度の測定を行う原理、ここでは、旋光性を持った尿成分(糖、ビタミン、蛋白質等)の検出を行う原理について概要を述べる。偏光面の回転角度、すなわち旋光角は、試料の濃度と光路長に比例するため、光路長が既知の場合、旋光角を測定することにより旋光性物質の成分濃度が分かる。直線偏光を試料に入射させ、試料を透過した光束を検光子へ入射させ、フォトダイオードにより光電変換し、検光子を回転したときに得られる信号強度から旋光角を求めることができる。 偏光子の透過軸に対する検光子の透過軸の傾きをθとし、試料による旋光角をαとすると、フォトダイオードで受光する光強度Iは、I=T×I0cos2(θ-α)(式1)となる。ここで、Tは試料、偏光子及び検光子の反射や吸収による減衰全てを考慮した透過率、I0は入射光の強度を表す。式1より分かる様に、検光子の回転に伴い、回転角度π(rad)毎に極小点が得られる。この極小点における検光子の角度より旋光角を求める事ができる。高精度・高感度化のために、偏光面振動方式が用いられており、以下、図4を用いて説明する。光源121から出射した単色光は、偏光子駆動回路129により周波数f、角振幅θで振動している偏光子122に入射し、偏光面が回転振動する直線偏光になる。この光束を試料125に入射させ、検光子123を透過させると周波数fの信号がフォトダイオード124より得られる。このとき試料125の旋光度により、偏光面がαだけ回転しているとすると、偏光子122と検光子123を直交配置しておけば、試料125が右旋光か左旋光かにより位相の反転した信号が得られる。フォトダイオード124より得られる信号を増幅回路126で増幅し、整流/濾波回路127で同期・整流し、位相を求め、その位相に応じて、検光子駆動回路128を介して検光子123を正逆いずれかに回転させ、透過光量が最小となるように光学的零位法により検光子角度を決定する。平衡点における検光子角度が試料の旋光角に対応する。 偏光面を振動・回転させる方法として、機械的に偏光子を回転させる方法の他、ファラデー効果を利用する方法がある。 以上説明したような方法を用いて、試料の旋光度を求めることができ、試料中の光路長、及び、試料の比旋光度が既知であれば、試料の濃度を求めることができる。 しかしながら、試料中に、濃度測定を行いたい成分とは別に、旋光物質が含まれる場合、単一の試料の旋光度データのみから、所望の成分濃度を算出することはできない。例えば、試料として尿を考え、グルコース濃度を測定する場合、試料の旋光度が全てグルコースによるものと考えると、試料に含まれるグルコース以外の旋光性物質(アミノ酸、アスコルビン酸、蛋白質)により、グルコース濃度測定値に誤差が含まれてしまい、高い精度でグルコース濃度を測定するためには、グルコース以外の旋光物質の分離が必要である。 試料セルに電極を設け、試料に電界を印加すると、試料中のイオンは電界により力を受け、電気泳動を開始する。イオンは溶媒の粘性により抵抗を受け、これらがつりあう速度で移動し、陽イオンは陰極に、陰イオンが陽極に引かれる。 また、陰極では、還元反応が起こり、陽極では、酸化反応が生じる。電極材質や試料中に溶解しているイオン種類にもよるが、白金電極を用い、溶液中にCl-イオンがない場合、陰極では、H+イオンが還元され、H2となり、陽極では、OH-イオンが酸化され、O2が発生する。この結果、陰極では、アルカリ性、陽極では酸性にpHが傾く。 一方で、アミノ酸は、その分子内に酸性基と塩基性基の両方を持つ両性イオンであり、溶液のpHによって、正負のイオンとなる。すなわち、あるpHより酸性側に調節すると、塩基として解離し、陽イオンになり、あるpHよりアルカリ性側に調節すると、酸として解離し、陰イオンとなる。従って、pH勾配のある溶液中にアミノ酸が存在し、電界が印加されている場合、分子内の正負の電荷が打ち消しあい、0となる点(等電点)に、移動するように力を受ける。 また、イオン型により、各アミノ酸の旋光度は異なるため、光線が透過する部位のpHにより、旋光度が変化する。一般に、アミノ酸の比旋光度は、等電点のpHで最小となり、アルカリ側に偏るにつれて、小さくなる傾向がある。従って、電気分解により、溶液のpHがアルカリ側に傾くとすると、旋光度が小さくなる傾向がある。 すなわち、電界を印加すると、アミノ酸は、等電点を目指し移動するとともに、pHにより比旋光度が変化する。一方で、グルコースは電界の影響による移動やpHによる変化は生じないので、電界印加前後の旋光度を比較し、変動分を測定することにより、アミノ酸による旋光度とグルコースによる旋光度の分離を行い、グルコース濃度を算出することができる。 本発明によると、物質の電気的な極性の違いを利用し、極性の異なる物質による旋光度を分離し、測定対象物質の旋光度を求めることができる。すなわち、電気的に中性な物質を測定対象とした場合、溶液中で電荷を持たない測定対象物質は、電界印加による影響を受けず、一方でイオンは電気泳動し、両性イオンは、等電点を目指して電気泳動するとともに、溶液のpHにより比旋光度が変化する。従って、電界印加による旋光度の変化分を測定すれば、変化分はイオンや両性イオン由来のものと仮定でき、イオン化した妨害物質の影響を排除し、測定対象物質の濃度を測定することができる。 例えば、尿中のグルコースを測定対象とした場合、試料に電界を印加したとき、電気的に中性なグルコースは電界印加による影響を受けず、一方で、両性イオンであるアミノ酸は等電点を目指して移動し、また、溶液のpHにより比旋光度が変化する。従って、電界印加による旋光度の変化分を測定すれば、変化分はアミノ酸由来のものと仮定でき、アミノ酸による旋光度をグルコースの旋光度から分離することができる。 旋光度測定のための光線の光路から、全ての妨害物質を除去できれば、電界印加後の旋光度から測定対象物質単体の濃度を測定できる。尿糖を測定対象とした場合、主な妨害物質として、アミノ酸が考えられ、電界印加により、両性イオンであるアミノ酸を除去することにより、電界印加後の旋光度からグルコース単体の濃度を測定できる。また、サプリメントとしてビタミンC(アスコルビン酸)を経口摂取した場合、アスコルビン酸が尿中に排出することが考えられるが、尿中で陰イオンとなるため、これも電気泳動により排除する構成が考えられる。一方、電気泳動による移動速度は遅く、アミノ酸やアスコルビン酸の移動速度を高めるために高電圧を印加すると、アミノ酸の変性や、ガスの発生という問題が生じるため、電圧印加時間による旋光度の変化を測定し、その変化量から、アミノ酸等の妨害物質の量を推定し、測定時間を短縮することが考えられる。 また、アミノ酸も1種類ではなく、その性質も割合も異なる。しかしながら、個人のアミノ酸の尿中への排泄量の比率は、ほぼ一定であり、それぞれの比旋光度も既知であるため、アミノ酸全体としての比旋光度を仮定し、グルコースからの分離が可能である。 すなわち、人間の尿中のアミノ酸の主要な成分比が、a、b、c、dとし、それぞれの比旋光度をα、β、γ、δとすると、アミノ酸全体の比旋光度として、θ=a×α+b×β+c×γ+d×δを使用し近似することができる。 すなわち、上記成分比を持ち濃度の異なるアミノ酸水溶液を用意し、電界印加前後の旋光度の変化を測定し、濃度と旋光度変化の検量線を求め、旋光度変化から、主要な旋光性アミノ酸濃度を推定することができる。このとき、各個人毎に検量線をひいてやれば、より高精度にアミノ酸濃度を推定することができる。 このように、旋光度以外の物理量を測定せずに、グルコース以外の旋光物質の影響を排除することができ、試料セル内に電極を設けるだけで、比較的簡単に測定をすることができる。 以下、本発明に関して、好適な実施形態を挙げ、図を用いて説明する。(第1の実施形態) 第1の実施形態について、図1を用いて説明する。図1は、第1の実施形態の測定光学系を示している。光源11から出射した光線19は、偏光子12を透過し、直線偏光になり、旋光変調素子13により、偏光面が変調される。その後、試料セル14に入射し、試料による旋光を受ける。最後に、検光子17により所望の偏光成分を取り出し、光電変換素子18により、光強度を電気信号に変換する。ここで得られた電気信号は、試料の旋光度の情報を含んでおり、信号処理を行うことにより、試料の旋光度を求めることができる。 試料セル14には、電極31,32が設けられており、電源16により、電圧が印加できるようになっている。電源16のON/OFF時に旋光度を測定し、その差異から、アミノ酸に代表されるグルコース以外の旋光物質の分離を行う。電圧を印加することにより水が電気分解され、陽極では、2H2O→4H++4e-+O2の反応が起こり、H+イオン濃度が上がり、酸性になり、陰極では、2H2O+2e-→2OH-+H2の反応が起こり、OH-イオン濃度が上がり、アルカリ性になる。これらの反応により、電極間には、pHの勾配が生じ、両性イオンであるアミノ酸は、等電点に向かって泳動する。 液体クロマトグラフィーのように、ゲルや濾紙等の担体がある場合は、各アミノ酸は、それぞれの等電点に泳動し、あるpH領域でバンドを形成するが、自由溶液内では、拡散等により、ある領域にトラップするようなことはできない。しかしながら、各電極の近傍では、それぞれpHが、酸性、アルカリ性に傾いており、各アミノ酸は、そのイオン型が変化し、電気泳動により濃度変化が生じる。また、イオン型の変化は、比旋光度の変化をもたらし、これら2つの効果により、旋光度が変化する。 そのため、旋光度測定のための光線は、電極の近傍を透過することが望ましい。図2は、試料セルを、光線と垂直方向に切断したときの断面図を示している。図2に示すように、光線19は、電極32の近傍を透過している。これにより、拡散等があっても、泳動によるアミノ酸濃度の減少や比旋光度の変化が、比較的安定して測定することができる。また、更なる安定性の向上のためには、光線透過部以外は、グラスウールの様な反応性の低い材質で試料セル14を満たし、拡散・対流を極力避けることが考えられる。 また、電極も、妨害となるような反応を避けるため、イオン化傾向の小さい安定な材質を用いる事が望ましく、一般的には、カーボンや、白金メッキを施したチタン電極等が用いられる。 次に、測定手順の一例について述べる。試料としては、尿を用い、グルコース濃度の測定を目的とし、主な妨害物質として、アミノ酸が含まれていると仮定する。まず、電圧印加前に試料の旋光度R1を測定する。R1には、試料中のグルコースとアミノ酸による旋光度値の和の値となる。次に、電極31,32により、試料に電圧を印加し、ある時間t経過後の旋光度R2を測定する。あらかじめ、平均的な尿中のアミノ酸について、電圧印加し、時間t経過後のアミノ酸の旋光度変化について検量線を求めておけば、R1、R2の変化量から、アミノ酸濃度を推定することができる。最後に、全体の測定値R1から、アミノ酸の影響による数値を引き、グルコース濃度を算出する。 例えば、簡単のために、尿中の旋光性を持つ主要なアミノ酸として、ヒスチジン、トレオニン、シスチンを考え、それぞれの成分比を、6:3:1とし、比旋光度を、−38、−28、−230とすると、アミノ酸全体の比旋光度は、およそ−50程度となり、グルコースと正負が逆で、絶対量はほぼ同じ値となる。 すなわち、上記成分比を持ち濃度の異なるアミノ酸水溶液を用意し、電界印加前後の旋光度の変化を測定し、濃度と旋光度変化の検量線を求め、旋光度変化から、主要な旋光性アミノ酸濃度を推定することができる。このとき、各個人毎に検量線をひいてやれば、より高精度にアミノ酸濃度を推定することができる。 例えば、ある条件(印加電圧、経過時間等)で、主要なアミノ酸の旋光度が50%低下すると分っており、ある尿を測定したときに、旋光度がグルコース濃度換算で、50mg/dlから75mg/dlに変化した場合、主要な旋光性アミノ酸量は、グルコース濃度換算で、−50mg/dlであり、グルコース濃度は、100mg/dlと見積もることができる。 仮に、アミノ酸の成分比等が想定値から変わったとしても、アミノ酸の変化速度が変わらなければ、グルコース濃度の推定値には影響が無い。また、変化速度が10%程度変動するとすると、推定アミノ酸濃度も10%程度変動し、前述した例の場合でも、グルコース濃度換算で、−45〜−55mg/dlと推定され、測定するグルコース濃度は、95〜105mg/dlとなり、補正しない場合の50mg/dlに比べ、精度が高くなり、効果が認められる。(第2の実施形態) 第2の実施形態について、図を用いて説明する。図3は、第2の実施形態の試料セルについて、光線方向に垂直な断面図を示している。図に示したように対向する電極31,32が配置され、電極31に関しては円筒状の隔膜33内に配置されおり、隔膜33の長手方向と概略同じ長さとなっている。また、光線19は、隔膜33の形成する円筒中心を通るような構成となっている。 光線19の断面をほぼ円形とし、隔膜33の内径がそれより僅かに大きいような構造とすると、隔膜内部の円筒領域は、ごく限られた狭い領域となる。従って、電極31を陰極とし電圧印加を行うと、ごく短時間の内に強いアルカリ性に偏り、アミノ酸のイオン型が変化し、アミノ酸の泳動と比旋光度の変化が生じる。さらに、アスコルビン酸のようなマイナスに荷電している分子も、隔膜33の外部に電気泳動し、比較的短時間に濃度を減少させることができる。 ここで、電極31,32は、実施例1と同様に、反応性の低い材質が望ましく、また、電極31,32で発生するガスが、光線19を横切らないように、電極31は、光線19の上に配置し、電極32から発生するガスは、隔膜33により遮っている。 第1の実施形態と同様に、電圧印加前の旋光度測定値と、電圧印加し時間t経過後の旋光度測定値により、グルコース以外の旋光性物質を分離し、グルコース濃度を求めることができる。本発明の旋光度測定装置の第1の実施形態を説明する測定光学系を示す模式図である。本発明の旋光度測定装置の第1の実施形態を説明する試料セルを示す断面図である。本発明の旋光度測定装置の第2の実施形態を説明する試料セルを示す断面図である。旋光度を用いて尿成分を定量化する方法を説明する構成図である。符号の説明 11 光源 14 試料セル 16 電源 31,32 電極 33 隔膜内部に複数の電極を有する試料セルと、該試料セルに光線を透過させ、水溶液である試料の旋光度を測定する光学系手段とを有し、前記試料セルに電圧を印加することにより、前記試料中における測定対象物質の旋光度測定を妨げる妨害物質を前記光線の光路から離間させることにより、前記試料の旋光度を測定する旋光度測定装置。前記試料セルを隔膜により2つの領域に分離し、前記2つの領域にそれぞれ電極を配置することを特徴とする請求項1に記載の旋光度測定装置。前記隔膜が、中空の円筒形状をしており、旋光度測定のための光線が、前記隔膜で形成される円筒の内部を通ることを特徴とする請求項2に記載の旋光度測定装置。 【課題】従来は、旋光度の測定により測定対象物質の濃度を求める場合、測定対象物質以外の旋光性物質(妨害物質)の旋光度を含んだ測定を行っており、測定対象物質単体の旋光度を測定することができないという問題がある。尿成分の測定においては、グルコースオキシターゼ等測定対象に固有の反応を利用する測定方法があるが、試薬や標準液や緩衝液等の消耗品があり、メンテナンスが煩わしく、ランニングコストが高いという問題がある。 【解決手段】内部に複数の電極を有する試料セルと、試料セルに光線を透過させ、水溶液である試料の旋光度を測定する光学系手段とを有し、試料セルに電圧を印加することにより、試料中における測定対象物質の旋光度測定を妨げる妨害物質を光線の光路から離間させることにより、試料の旋光度を測定することを特徴とする。【選択図】 図1