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タイトル:特許公報(B2)_レジネートの調製方法
出願番号:2003561651
年次:2009
IPC分類:A61K 31/465,A61K 47/06,A61K 47/30,B01J 20/26


特許情報キャッシュ

ベラミー、サイモン アンドリュー ヒューズ、リン ニコラ、メイジン JP 4268052 特許公報(B2) 20090227 2003561651 20020118 レジネートの調製方法 ローム アンド ハース カンパニー 590002035 ROHM AND HAAS COMPANY 特許業務法人センダ国際特許事務所 110000589 近藤 実 100117570 橋本 幸治 100112586 ベラミー、サイモン アンドリュー ヒューズ、リン ニコラ、メイジン 20090527 A61K 31/465 20060101AFI20090430BHJP A61K 47/06 20060101ALI20090430BHJP A61K 47/30 20060101ALI20090430BHJP B01J 20/26 20060101ALI20090430BHJP JPA61K31/465A61K47/06A61K47/30B01J20/26 G A61K 31/465 A61K 47/06 A61K 47/30 B01J 20/26 米国特許第05980882(US,A) 国際公開第00/040224(WO,A1) 米国特許第02990332(US,A) 特公昭50−007079(JP,B1) 米国特許第03901248(US,A) 特開平03−206037(JP,A) 特開2002−053495(JP,A) 特開2002−114682(JP,A) W. J. Irwin et al,Drug Development and Industrial Pharmacy,1990年,16(6),p.883-898 G. Garcia-Encina et al,Journal of Controlled Release,1993年,23,p.201-207 Vikas Anand et al,Drug Discovery Today,2001年 9月,6(17),p.905-914 6 GB2002000199 20020118 WO2003061709 20030731 2005519068 20050630 14 20041027 原田 隆興 本発明は、レジネートの調製方法に関する。 高分子物質と活性物質との間で形成された複合体を用いることが有利になり得るということは、当技術分野ではよく知られている。こうした利点には、薬物の放出速度、苦い薬物の味のマスキング、薬物の投与部位の制御、風味物質の放出制御、及び不安定な物質の安定化における変化が含まれ得る。 活性物質/イオン交換樹脂複合体の調製は、担持と称されている。活性物質と複合体を形成したイオン交換樹脂は、レジネート(resinate)と称されている。担持の方法は様々であるが、多くの場合、該方法に問題があるか、あるいはそれらの応用において制限がある。 イオン交換樹脂上に活性物質を担持させる通常の方法は、酸性又は塩基性のイオン化可能な活性物質を水に溶解し、次いでこれを適切なイオン交換樹脂と共に混合することである。米国特許第2,990,332号明細書を参照されたい。活性物質は、イオン交換のメカニズムによって樹脂に吸着される。担持の程度は、拡散速度、平衡定数、温度、及び他のイオンの存在を含むいくつかの要素に依存するであろう。次いで、水をろ過によって除去し、加熱によってイオン交換樹脂を乾燥させる。原則として、陰イオン交換樹脂は、酸性物質の担持に有用であり、陽イオン交換樹脂は、塩基性物質の担持に有用である。 担持されるべき活性物質を溶解する必要性がある場合、仮に活性物質の溶解が担持媒体中で不十分な場合には、溶液の体積が極めて大きくなる可能性がある。これは、商業規模の工程において極めて低い生産性をもたらす。この問題を克服するために、しばしばエタノールなどの水混和性有機補助溶媒を使用して溶解性を増大させ、溶液の全体積を低減させている。工程中にこれらの補助溶媒を導入する場合、該補助溶媒は通常回収されないので、かなりのコストが追加される可能性がある。これらは、生成される危険な廃棄物の量を増大させ、引火性及び毒性に関連する処理上の問題を招来する可能性がある。 現在使用されている活性物質のレジネートを作製するための商業的な工程では、前記活性物質を粉末状の陰イオン又は陽イオン性イオン交換樹脂上に担持させる。担持は主として水溶液中で行い、それによって活性物質が樹脂の官能基との反応により樹脂上に固定化される。担持に水溶液を使用する場合、得られたスラリーを脱水及び乾燥しなければならないという欠点がある。これは現在、種々の異なる方法によって達成されている。例えば、デカンター中で脱水し、次いで真空乾燥機内で乾燥させるか、圧蒸留装置内でスラリーから直接水を蒸発させるか、又は噴霧乾燥機を用いてスラリーから直接水を蒸発させるなどである。これらの方法はいずれも問題がある。デカンターの操作は、イオン交換樹脂が微細粒子(40ミクロン未満)をかなりの割合にて含んでおり、こうしたデカンターから得られた湿潤ケーキは依然として水を60重量%より多く含む可能性があるので困難である。噴霧乾燥機及び減圧蒸留の操作では、すべての水を水蒸気に変換することによって除去するので、エネルギーを浪費することになる。更に、これらの方法は粒子の凝集を招き得る。通常の有機溶媒を用いることによってこれらの問題を回避すると、残留溶媒による毒性の問題、引火性による安全性の問題、蒸気放出及び廃棄物処理による環境の問題が生じる。 イオン交換反応の媒体としての非水性溶媒の使用が報告されている。1990年にロバート・E・クリーガーパブリッシング社(Robert E.Krieger Publishing Co)から発行されたロバート・クニン(Robert Kunin)による「イオン交換樹脂(Ion Excange Resins)」、310ページを参照されたい。しかしながら、非膨潤溶媒に関しては反応時間が非常に長いことが報告されている。更に、通常使用される溶媒は、引火性であるか、毒性を有するか、効率的に除去するのが困難であるか、再利用が困難であるか、環境的に受け入れられないか、又は高コストであるかのいずれかであるため、工業規模に対しては最適ではない。 多くの薬物物質は疎水性であり、水に対して難溶性である。これは、溶液から胃腸系への吸収に対してやや有利であり得るが、こうした薬物の体液への実際の溶解は、極めて非効率的になり得る。これは、溶解性が低いことのみならず、溶解速度が低いことの結果としても生じ得る。この溶解速度が低いこと自体が、疎水性固形物の不十分な湿潤性、及び水で克服するのが困難な高い結晶格子エネルギーが原因の熱力学的バリヤーの結果である。この体液への不十分な溶解性は、薬物の非常に不十分な、及び/又は変わりやすい生物学的利用率の原因となり得る。従って、溶解性を改善する方法により、生物学的利用率が向上し得る。 例えば、ニコチンをチューインガム及びトローチ剤中に処方化する場合、まず、口中で噛んでいる間、又はしゃぶっている間にニコチンの放出速度を制御する作用を有する陽イオン交換樹脂上に、該ニコチンを担持させる。こうしたニコチンとイオン交換樹脂との複合体は、英国特許第1325011号明細書の主題である。該複合体は、農業においては農薬として使用され、ニコチン硫酸塩水溶液として40%濃度で処方化されている。 薬物を粉砕して微小粒径にすること(国際特許出願公開第WO99/30687号)及び油状溶液として供給すること(欧州特許第0306236B1号明細書)を含めて、種々の解決策が検討されている。これらの技術はいずれも欠点がある。例えば、低融点又は熱に対する感受性のために、すべての薬物が極微細な粒径まで粉砕可能とは限らない。油への溶解又は他のマトリックスへの分散は、製剤の選択肢を極度に制限する。これらの欠点のない、溶解性を向上させる方法が求められている。 弱イオン性化合物の溶解速度を向上させるためのイオン交換樹脂の使用が、アーウィン(Irwin)によって報告されている。アーウィンら(Irwin,et al)、Drug Deliv.and Ind.Pharm、16(6)、883ページ(1990年)を参照されたい。アーウィンは、固形物懸濁液と比較した場合、粉末状の強塩基性陰イオン交換樹脂からメフェナム酸がより速く溶解したことを観察した。アーウィンが使用した担持方法では、当業者に既知の任意の水性媒体が使用されている。 従って、当技術分野では、環境にやさしい、安全で低コストの、高い生産力を備えた有効成分の担持方法が必要とされている。また、融点又は温度に対する感受性によって制限されることなく、既存のほとんどの製剤化方法に適合する、難溶性薬物の溶解性を向上させるための方法が求められている。驚くべきことに、本出願人は、これらの要求に適合し、種々の溶解性を備える多様な活性物質に適用可能な方法を発見した。 本明細書では、以下の用語は以下の意味を有する。 本明細書では、「溶解性(solubility)」という用語は、米国薬局方(US pharmacopoeia)、24、10ページに定義されているような溶解性を意味する。本発明の目的に対して、記述子「難溶性(poorly soluble)」は、USP定義によって水に極わずかに溶ける、又はほぼ溶けない物質を記載するために使用される。この溶解性は、溶媒1000部に対して溶質が1部未満である。記述子「可溶性」は、溶媒1000部に対して溶質が1部より大きい溶解性を有する物質を記載するために使用される。 本明細書では、「水分保有能力」という用語は、イオン交換樹脂がポリマー相及び任意の気孔内に保持可能な水分の最大量を記載するために使用される。(ASTM D2187:粒子状イオン交換樹脂の物理的及び化学的性質の標準試験方法(Standard Test Methods for Physical and Chemical Properties of Paticulate Ion Exchange Resin.)試験方法B:水分保有能力)。 本明細書では、「レジネート」という用語は、活性物質/樹脂複合体を意味する。 本明細書では、「担持した(loaded)」及び「担持(loading)」という用語は、レジネートの調製を意味する。担持量とは、レジネートを形成するために樹脂中に導入された活性物質の量を意味する。 更に、イオン交換樹脂は、そのイオンを交換する能力によって特徴付けられる。これは、「イオン交換容量(Ion Exchange Capacity)」として表される。陽イオン交換樹脂では、使用される用語が「陽イオン交換容量」であり、陰イオン交換樹脂では、使用される用語が「陰イオン交換容量」である。イオン交換容量は、交換可能な、かつポリマーの質量(本明細書で「重量容量(Weight Capacity)」と省略される)又はその体積(しばしば「体積容量(Volume Capacity)」と省略される)を基準に表すことが可能なイオンの当量数として測定される。重量容量に対してしばしば使用される単位は、「乾燥ポリマー1グラム当りの交換容量のミリ当量」である。これは一般に「meq/g」と省略される。 イオン交換樹脂は、異なる形態に作製される。これらの形態は、サイズが0.001mm乃至2mmの球状及び非球状粒子を含み得る。非球状粒子は、しばしば球状粒子を粉砕することによって作製される。このようにして作製した生成物は、通常0.001mm乃至0.2mmの粒子径を有する。球状粒子は、しばしば「完全なビーズ(Whole Bead)」として当技術分野で知られている。非球状粒子は、しばしば「粉末(Powders)」として当技術分野で知られている。 本発明はレジネートの調製方法であって:a.水に難溶性の活性物質を、樹脂、及び水、水と混和性の溶媒、水と混和しない溶媒又はそれらの混合物からなる群から選択される溶媒と混和して、活性物質/樹脂/溶媒混合物を形成する工程と;b.該混合物を液体状態に維持する圧力及び温度にて、1秒乃至48時間、該混合物を維持する工程と;を含む方法に関する。 本発明は更にレジネートの調製方法であって:a.水溶性活性物質を、樹脂、及び水と混和性の溶媒、水と混和しない溶媒又はそれらの混合物からなる群から選択される溶媒と混和して、活性物質/樹脂/溶媒混合物を形成する工程と;b.該混合物を液体状態に維持する圧力及び温度にて、1秒乃至48時間、該混合物を維持する工程と;を含む方法に関する。 本発明はレジネートの調製方法であって;a.水に難溶性の活性物質を、例えばイオン交換樹脂のような樹脂、及び水、水と混和性の溶媒、水と混和しない溶媒又はそれらの混合物からなる群から選択される溶媒と混和して、活性物質/樹脂/溶媒混合物を形成する工程と;b.該混合物を液体状態に維持する圧力及び温度にて、1秒乃至48時間、該混合物を維持する工程と;を含む方法に関する。 本発明は更にレジネートの調製方法であって;a.水溶性活性物質を、例えばイオン交換樹脂のような樹脂、及び水と混和性の溶媒、水と混和しない溶媒又はそれらの混合物からなる群から選択される溶媒と混和して、活性物質/樹脂/溶媒混合物を形成する工程と;b.該混合物を液体状態に維持する圧力及び温度にて、1秒乃至48時間、該混合物を維持する工程と;を含む製方法に関する。 前記樹脂は、イオン交換樹脂又は吸着樹脂であり得る。 前記樹脂は、ヒト又は動物が摂取するのに適していることが好ましい。 本発明を実施する際に有用なイオン交換樹脂には、陰イオン交換樹脂及び陽イオン交換樹脂があるが、それらに限定されるものではない。 好ましい陰イオン交換樹脂には、ヒト及び動物が摂取するのに適した、重量容量が0.1乃至15meq/gである第4級アミン官能基を有するスチレン系強塩基性陰イオン交換樹脂、重量容量が0.1乃至8.5meq/gである第1、第2、又は第3級アミン官能基を有するスチレン系弱塩基性陰イオン交換樹脂、重量容量が0.1乃至12meq/gである第4級アミン官能基を有するアクリル又はメタクリル系強塩基性陰イオン交換樹脂、重量容量が0.1乃至12meq/gである第1、第2、又は第3級アミン官能基を有するアクリル又はメタクリル系弱塩基性陰イオン交換樹脂、及び重量容量が0.1乃至24meq/gである第1、第2、又は第3級アミン官能基を有するアリル及びビニル系弱塩基性陰イオン交換樹脂が含まれるが、それらに限定されるものではない。 最も好ましい陰イオン交換樹脂には、ヒト及び動物が摂取するのに適した、重量容量が0.1乃至6meq/gである第4級アミン官能基を有するスチレン系陰イオン交換樹脂、及び重量容量が0.1乃至12meq/gである第3級アミン官能基を有するアクリル系陰イオン交換樹脂が含まれるが、それらに限定されるものではない。 好ましい陽イオン交換樹脂には、ヒト及び動物が摂取するのに適した、重量容量が0.1乃至8meq/gであるスルホン酸又はホスホン酸官能基を有するスチレン系強酸性陽イオン交換樹脂、重量容量が0.1乃至8.5meq/gであるカルボン酸又はフェノール酸官能基を有するスチレン系弱酸性陽イオン交換樹脂、及び重量容量が0.1乃至14meq/gであるカルボン酸又はフェノール酸官能基を有するアクリル又はメタクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂が含まれるが、それらに限定されるものではない。 最も好ましい陽イオン交換樹脂には、重量容量が0.1乃至8.5meq/gであるフェノール官能基を有するスチレン系弱酸性陽イオン交換樹脂、及び重量容量が0.1乃至8meq/gであるスルホン酸官能基を有するスチレン系強酸性陽イオン交換樹脂、又は重量容量が0.1乃至12meq/gであるカルボン酸官能基を有するメタクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂が含まれるが、それらに限定されるものではない。 本発明にて有用なイオン交換樹脂は、0%と該樹脂の水分保有能力との間の含水量を有する。 本発明にて有用なイオン交換樹脂は、粉末又は完全なビーズの形態である。 本発明を実施する際に有用な強酸性及び弱酸性陽イオン交換樹脂は、酸形態、塩形態又は部分的な塩形態である。 本発明にて有用な強塩基性陰イオン交換樹脂は、塩の形態である。 本発明にて有用な弱塩基性陰イオン交換樹脂は、遊離塩基の形態又は塩の形態である。 本発明を実施する際に有用な吸着樹脂には、炭素質吸着剤、アクリル系吸着剤及びフェノール−ホルムアルデヒド吸着剤が含まれるが、それらに限定されるものではない。本発明を実施する際に有用な好ましい吸着剤は、炭素質吸着剤、アクリル吸着剤、及びフェノール−ホルムアルデヒド吸着剤である。 本発明を実施する際に有用なより好ましい吸着樹脂は、アクリル系吸着樹脂である。 本発明にて有用な好ましい吸着樹脂は、粉末又は完全なビーズの形態である。 本発明を実施する際に有用な水溶性又は水に難溶性の活性物質は、酸性又は塩基性のイオン化可能な官能基を有する。 好ましい水に難溶性の活性物質には、インドメタシン、サリチル酸、イブプロフェン、スリンダク、プロキシカム、ナプロキセン、チモロール、ピロカルピン、アセチルコリン、ジブカイン、トラジン、プロマジン、クロルプロマジン、アセプロマジン、アミノプロマジン、ペラジン、プロクロルペラジン、トリフルオロペラジン、チオプロペラジン、レセルピン、デセルピン(deserpine)、クロルプロチキセン、チオチキセン、ハロペリドール、モペロン、トリフルオルペリドール(trifluorperidol)、チミペロン、アセトアミノフェン、ドロペリドール、ピモジド、スルピリド、チアプリド、ヒドロキシジン、クロルジアゼポキシド、ジアゼパム、プロパノロール(propanolol)、メトプロロール、ピンドロール、イミプラミン、アミトリプチリン、ミアンセリン、フェネルジン、イプロニアジド、アンフェタミン、デキサンフェタミン、フェンプロポレクス、フェンテルミン、アンフェプラモン、ペモリン、クロフェンシクラン(clofenciclan)、シプロデネート(cyprodenate)、アミノレックス、マジンドール、プロガバイド、コデルゴクチン(codergoctine)、ジヒドロエルゴクリスチン、ビンカモン(vincamone)、シチコリン、フィゾスチグミン、ピリチノール、メクロフェノキサート、ランソプラゾール、ニフェジピン、リスペリドン、クラリスロマイシン、シサプリド、ネルフィナビル、ミダゾラム、ロラゼパム、シプロフロキサシン、キナプリル、イソトレチノイン、バルシクロビル(valcyclovir)、アシクロビル、デラビルジン、ファムシクロビル、ラミブジン、ザルシタビン、オステルタミビル(osteltamivir)、アバカビル、プリロセック、オメプラゾール、プロザック、ザンタック、及びリシノプリルが含まれるが、それらに限定されるものではない。 より好ましい水に難溶性の薬剤活性物質には、インドメタシン、ランソプラゾール、ニフェジピン、リスペリドン、クラリスロマイシン、シサプリド、ネルフィナビル、ミダゾラム、ロラゼパム、シプロフロキサシン、キナプリル、及びイソトレチノインが含まれるが、それらに限定されるものではない。 最も好ましい水に難溶性の薬剤活性物質は、インドメタシン、ネルフィナビル、及びミダゾラムである。 好ましい水溶性活性物質には、アカルボース、アシクロビル、アレンドロネート、アマンタジン、4−アミノピリジン、アンホテリシンB、アジスロマイシン、アズトレオナム、セフトリアキソン、セフロキシム、クロマリン(cromalyn)、デフェリプロン、デキストロメトルファン、ジクロフェナク、ジダノシン、エチドロネート、ファミシクロビル(famiciclovir)、フォスカーネット、ガンシクロビル、インディナビル、メトホルミン、ネドクロミル、ネオスチグミン、ニコチン、オルパドロネート(olpadronate)、パミドロネート、ピリドスチグミン、レシドロネート(residronate)、リマンタジン、サルメテロール、スタブジン、チカルシリン、チルドロネート(tiludronate)、バラシクロビル(valaciclovir)、ザルシタビン、ザナマビル(zanamavir)及びジドブジンが含まれるが、それらに限定されるものではない。 より好ましい水溶性活性物質には、アシクロビル、4−アミノピリジン、アジスロマイシン、デフェリプロン、デキストロメトルファン、ジクロフェナク、ジダノシン、ファミシクロビル、フォスカーネット、ガンシクロビル、インディナビル、ネドクロミル、ニコチン、ピリドスチグミン、スタブジン、チカルシリン、チルドロネート、バラシクロビル、ザルシタビン、ザナマビル及びジドブジンが含まれるが、それらに限定されるものではない。 最も好ましい水溶性活性物質はニコチンである。 本発明を実施する際に有用なニコチンには、タバコ植物であるタバコ(Nicotiana tobacum)由来のニコチン抽出物から導出されたものが含まれるが、それらに限定されるものではない。該ニコチンは、製薬及び農業業界において大いに使用される。製薬業界においては、該ニコチンは禁煙製剤に広く使用されている。この使用の場合、ニコチンは、トローチ剤、チューインガム、及び吸入器の形で投与することが可能である。 本発明を実施する際に有用な好ましいニコチンは、分析値が90重量%より大きいニコチンである。 本発明を実施する際に有用なより好ましいニコチンは、分析値が95重量%より大きいニコチンである。 本発明を実施する際に有用な最も好ましいニコチンは、米国薬局方(USP24)、1179ページに定められた純度規格を満たすニコチンである。 本発明を実施する際に有用なビタミンには、A(水に難溶性)、C(水溶性)、E(水に難溶性)、及びK(水溶性)が含まれるが、それらに限定されるものではない。 上記のようなレジネートの調製に使用する活性物質は、天然に存在するものであるか、又は合成した物質であり得る。前記天然に存在する物質は、植物物質からの抽出物でもよい。好ましい抽出物には、栄養補助食品、生物学的に活性な植物物質の抽出物、香味料及び香料がある。 有用な栄養補助食品及び生物学的に活性な植物物質の抽出物には、ローズマリー(rosemarinus officinalis)抽出物から得られた植物フェノールなどの酸化防止剤、オレガノ及びココヤシ(Cocos mucifera)抽出物などの抗真菌薬及び抗感染症薬、ペパーミント抽出物などの駆風薬、クソニンジン(Artemesia annua)抽出物由来のアルテミシニンなどのマラリア治療薬、カワカワ(Piper methysticum)(例えばカバの根)由来のカバラクトンなどの抗不安薬、ニンジン及びサルビア抽出物などのACE及びAchE酵素阻害剤、ドクゼリ抽出物及びバレイシ(Annona bullata)抽出物から得られたブラタシノン(Bullatacinone)などの細胞毒、セイヨウハッカ(Mentha piperita)抽出物などの鎮痛薬、セイヨウハッカ抽出物などの消毒薬、オランダカイウ(Arum maculatum)抽出物由来のヘプタン−2−オンなどのフェロモン、コエンドロ(Coriandum sativum)抽出物由来のリナロオールなどの鎮静薬、カカオ(Theobroma cacao)抽出物由来のテオブロミン及びバナナ(musa sapientum)(バナナ植物)由来のヒスタミンなどの血管拡張剤、セイヨウトリカブト(Aconitium napellus)抽出物由来のアコニチンなどの麻酔薬が含まれるが、それらに限定されるものではない。 有用な香味料及び香料には、セイヨウハッカ抽出物由来のメントール、モモ(Prunus persica)由来のγ−ノナラクトン、コエンドロ抽出物由来のリナロオール、アップル・ゼラニウム(Pelagonium odoratissimum)抽出物由来の酢酸ゲラニル、ジャスミン(Jasminum officinalis)抽出物由来のジャスモン、バラ花の抽出物、シナモン抽出物由来のシンナムアルデヒド、バニラ抽出物、ペパーミント及びスペアミント全体の抽出物が含まれるが、それらに限定されるものではない。 有用であり、かつ合成によって得られる香味料及び香料には、バニリン、サリチル酸メチル、チモール及びエチルバニリンが含まれるが、それらに限定されるものではない。 調製に使用する活性物質は、植物抽出物の誘導体であり得る。 レジネートの調製に使用する香味料及び香料(及び作用物質の調製に使用できる他の物質)の好ましい抽出方法は、欧州特許出願公開第94301199.9号明細書、国際出願公開第WO95/26794号及び第WO98/45013号に記載されており、前記の内容は本明細書に援用されている。 本発明を実施する際に有用な好ましい溶媒は、水、水と混和性の溶媒、水と混和しない溶媒及びそれらの混合物からなる群から選択される。 本発明を実施する際に有用な水と混和性の溶媒には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルエーテル、及び酢酸が含まれるが、それらに限定されるものではない。 好ましい水と混和性の溶媒は、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール及びジメチルエーテルである。 最も好ましい水と混和性の溶媒はエタノールである。 本発明を実施する際に有用な水と混和しない溶媒には、沸点が大気圧にて100℃乃至−100℃である、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、ケトン、及びエステルが含まれるが、それらに限定されるものではない。 好ましい水と混和しない溶媒は、フッ素化炭化水素溶媒である。この方法では、該フッ素化炭化水素溶媒は活性物質と接触しているときに液体状態であることが好ましい。 好ましいフッ素化炭化水素は、C1〜C4フッ素化炭化水素である。 C1〜C4フッ素化炭化水素は、非塩素系であってよい。これは、1種又は複数の炭素、フッ素及び水素原子のみを含むことが好ましい。該フッ素化炭化水素は、好ましくはC1〜C3、より好ましくはC1〜C2フッ素化炭化水素である。C2フッ素化炭化水素が特に好ましい。 該フッ素化炭化水素は、10個以下、好ましくは8個以下、より好ましくは6個以下、特に4個以下のフッ素原子を含んでいてよい。 該フッ素化炭化水素は、脂肪族であることが好ましい。これは、飽和していることが好ましい。 該フッ素化炭化水素は、大気圧にて20℃未満、好ましくは10℃未満、より好ましくは0℃未満、特に−10℃未満の沸点を有する。沸点は、−90℃より高く、好ましくは−70℃より高く、より好ましくは−50℃より高くてよい。 好ましい水と混和しない溶媒は: トリフルオロメタン(CF3H); フルオロメタン(CH3F); ジフルオロメタン(CF2H2); 1,1−ジフルオロエタン(CF2HCH3); 1,1,1−トリフルオロエタン(CF3CH3); 1,1,1,2−テトラフルオロエタン(CF3CFH2); ペンタフルオロエタン(CF3CF2H); 1,1,1,2,2−ペンタフルオロプロパン(CF3CF2CH3); 1,1,1,2,3−ペンタフルオロプロパン(CF3CFHCFH2); 1,1,1,2,2,3−ヘキサフルオロプロパン(CF3CF2CFH2); 1,1,1,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CF3CFHCF2H); 1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CF3CH2CF3); 1,1,2,2,3,3−ヘキサフルオロプロパン(CF2HCF2CF2H); 1,1,1,2,2,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CF3CF2CF2);及び 1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパン(CF3CFHCF3) である。 テトラフルオロエタンが特に好ましい溶媒であり、TFEとしても知られている1,1,1,2−テトラフルオロエタン(CF3CFH2)が最も好ましい。この溶媒の沸点は大気圧で−26.5℃であり、毒性が低く、非引火性であり、オゾンを減少させない。 該レジネートの調製に使用される該溶媒は、上記のようなフッ素化炭化水素溶媒(特にTFE)を1種又は複数の補助溶媒と一緒に含んでいてよい。該溶媒は、補助溶媒を20wt%未満、好ましくは15wt%未満、より好ましくは10wt%未満含んでいてよい。 該補助溶媒は、アルカン又はシクロアルカンなどのC2〜C6炭化水素、特に好ましくはエタン、n−プロパン、i−プロパン、n−ブタン及びi−ブタンなどのアルカン、ならびに炭化水素エーテル、特にジメチルエーテル、メチルエチルエーテル及びジエチルエーテルなどのジアルキルエーテルから選択することができる。他の実施形態では、該補助溶媒は極性を備えたもの、例えば誘電率が20℃で5より大きいものでもよい。 こうした補助溶媒は:アミド類、特にN,N’−ジアルキルアミド及びアルキルアミド、好ましくはジメチルホルムアミド及びホルムアミド;スルホキシド類、特にジアルキルスルホキシド、好ましくはジメチルスルホキシド;アルコール類、特に、例えばアルカノールのような脂肪族アルコール、好ましくはメタノール、エタノール、1−プロパノール及び2−プロパノール;ケトン類、特に、例えばジアルキルケトンのような脂肪族ケトン、特に好ましくはアセトン;有機酸、特にカルボン酸、好ましくはギ酸及び酢酸;例えば酸無水物のようなカルボン酸誘導体、好ましくは無水酢酸;例えばシアン化水素及びシアン化アルキルのようなシアン化物誘導体、好ましくはシアン化メチル及び液体無水シアン化水素;アンモニア;二酸化硫黄、硫化水素及び二硫化炭素を含む硫黄含有分子;例えばハロゲン化水素のような無機酸、好ましくは液体無水フッ化水素、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素;例えばニトロアルカン及びニトロアリール化合物のようなニトロ誘導体、特に好ましくはニトロメタン及びニトロベンゼンから選択することができる。 フッ素化炭化水素溶媒を使用する好ましい実施形態では、上記の種類の補助溶媒を実質的に使用しない。 イオン交換樹脂と溶媒の比の好ましい範囲は、1:1乃至1:1000、より好ましくは1:1.5乃至1:100、最も好ましくは1:2乃至1:5である。 本発明のレジネート中の作用物の担持は、好ましくは樹脂のイオン交換容量の1乃至100%、より好ましくは樹脂のイオン交換容量の5乃至100%、最も好ましくは樹脂のイオン交換容量の10乃至100%である。 本発明を実施するのに好ましい圧力範囲は5乃至35,000キロパスカル、より好ましい範囲は100乃至5000キロパスカル、最も好ましい範囲は350乃至700キロパスカルである。 本発明を実施するのに好ましい温度範囲は−10℃乃至100℃、より好ましい範囲は0℃乃至80℃、最も好ましい範囲は5℃乃至30℃である。 本発明のレジネートを調製する時間は、好ましくは1秒乃至48時間、より好ましくは5分乃至12時間、最も好ましくは5分乃至8時間である。 レジネートの該調製方法は、溶媒から活性物質/樹脂を含むレジネートを分離する工程を含むことが好ましい。これは、溶媒のろ過及び/又は気化によって適切に行うことができる。従って、この方法は、レジネートを固形物の形態で適切に単離する工程を含むことが好ましい。 本発明は;(a)活性物質を本明細書に記載の樹脂及び本明細書に記載の溶媒(好ましくは本明細書に記載のフッ素化炭化水素溶媒)と混和して、活性物質/樹脂/溶媒混合物を形成する工程と、(b)溶媒から活性物質/樹脂を含むレジネートを分離する工程と;を含む、レジネートの調製方法にまで及ぶ。 該レジネートは、該活性物質を所定量含む単位に形成することが好ましい。 場合によっては、レジネートの調製に使用したすべての溶媒をレジネート自体から除去するのは困難なこともあり、従って、レジネートは微量の溶媒で汚染されるかもしれない。従って、本発明は、活性物質を樹脂と併せて含み、かつ微量(例えば、レジネートの全重量に対して1wt%未満、好ましくは0.5wt%未満、特に0.1wt%未満)の溶媒を含むレジネートにまで及ぶ。 レジネートの調製にフッ素化炭化水素(例えば、本明細書に記載のテトラフルオロエタン)を使用する場合、本発明は、活性物質を樹脂と併せて含み、かつ微量(例えば、レジネートの全重量に対して1wt%未満、好ましくは0.5wt%未満、特に0.1wt%未満)のフッ素化炭化水素(例えば1,1,1,2−テトラフルオロエタン)を含むレジネートにまで及ぶ。 本明細書に記載のレジネートには、多くの潜在的な応用例があるかもしれない。これは、製剤に含まれていることが好ましい。従って、本発明は本明細書に記載のレジネートを含む製剤にまで及ぶ。この製剤は、レジネートを少なくとも0.25wt%含むことが好ましい。この製剤は、レジネートを好ましくは0.5乃至99wt%、好ましくは5乃至90wt%含む。 該製剤は、該レジネートを別の固形物又は液体と併せて含むことができる。この製剤は、該他の固形物又は液体を少なくとも1wt%、好ましくは少なくとも5wt%、より好ましくは少なくとも10wt%、特に少なくとも30wt%含むことができる。 該固形物もしくは液体は、担体、賦形剤又は希釈剤であってよい。 本発明は更に、本明細書に記載のレジネートを別の固形物又は液体と接触させることを含む製剤の調製方法にまで及ぶ。 本明細書に記載のレジネートの調製方法では、好ましくは、少なくとも0.5kg、特に少なくとも1kgの活性物質を溶媒と混和する。活性物質及び溶媒は、2000時間未満、好ましくは1000時間未満、より好ましくは500時間未満、特に100時間未満の時間混和され得る。 驚くべきことに、実施例1は、難溶性薬物を、該薬物を完全に溶解するのに必要な量より少量の水でイオン交換樹脂上に担持させることが可能であることを例示しているが、この担持工程は約2時間かかり、かつ混合物は脱水される必要がある。 しかしながら、上記で説明したように水と混和しないか、又は水と混和性の溶媒を追加すると、担持時間が1分乃至20分に低減し、混合物を脱水する必要がなくなる。例えば、本発明の好ましい実施形態において、必要とされる水の量は、イオン交換樹脂の水分保有能力を超えないようなものである。このような方法では、混合物中に分離した水相が存在しない。水分保有能力まで水分を吸収するイオン交換樹脂の特性のために、水は、工程の始めにイオン交換樹脂中に含めるか、あるいは混合物中に個別の成分として加えることが可能である。水と混和しない溶媒は、ろ過又は気化によって最終混合物から除去することが可能である。気化は、熱を用いるか、又は圧力を下げることにより、そして熱源を供給して溶液の温度を室温と、大気圧における該溶媒の沸点との間に維持することによって達成することが可能である。特に、活性物質と、適当に水和した陰イオン交換樹脂又は陽イオン交換樹脂と、TFEとを約520キロパスカルの圧力で混合して、該TFEを液体状態に維持する。この混合物を室温で5乃至20分間攪拌する。この間、活性物質がイオン交換樹脂上に急速に担持されるので、混合物中に固形の活性物質が残らず、またTFE中に溶解した活性物質の量はわずかに少量である。次いで、TFEが沸騰するように圧力を下げることによって該TFEを除去する。TFE蒸気は、TFEの沸点未満でコンデンサーを用いることによって、又はコンプレッサーとコンデンサーとを用いることによって回収することが可能である。どちらの回収方法も当技術分野でよく知られている。次いで、TFEは再利用され得る。 以下の非限定的な実施例は、本発明の実施を例示するものである。 水のみを用いた水に難溶性の活性物質の担持 難溶性活性物質であるインドメタシン0.5gと、例えばロームアンドハース社(Rohm and Haas Company)から入手可能なAmberlite IRA67のような、重量容量が5.8乃至6.2meq/gであり、第3級アミン官能基を有し、かつ完全に水和した状態のアクリル系陰イオン交換樹脂1.5gとを、25mlのバイアルに加える。混合物に水6gを加え、バイアルを閉じ、該混合物を振盪する。2時間後、インドメタシンは消失し、イオン交換樹脂は黄色になるはずである。混合物から水を排出して、湿潤状態のレジネートを得る。 この実験は、従来技術に対して本発明により達成された、必要とされる反応体積の大幅な低減を例示する。インドメタシンの水中での溶解性は14ppmであり、従ってこの実施例にて使用する量のインドメタシンを完全に溶解させるには、約37kgの水が必要になる。工業規模の操作の場合、この必要とされる体積の低減により、従来技術に対して生産性が6000倍増大することが示される。 不混和性溶媒及び予め水和させた樹脂を用いた水に難溶性の活性物質の担持 混合物に水1.7gを加えることを除いては、実施例1に従い行う。これはイオン交換樹脂を水和するのに十分な水であるが、分離した液状水層を形成するのに十分ではない。10分間攪拌した後、スターラーを停止し、混合物を数分間静置する。黄色になった樹脂は表面に浮かび上がり、また容器の底にはインドメタシンが存在しないことに留意されたい。レジネートを全く含めずに、液体試料としてTFEの約半分を慎重に取り出す。この試料からTFEを蒸発によって除去する。TFEを除去した後には、有意な固形残留物が残っていないことに留意されたい。これらの観察は、すべてのインドメタシンが樹脂上に担持されたことを示す。 不混和性溶媒を用いた水に難溶性の活性物質の担持 ジクロロエタン7gを使用することを除いて、実施例1に従い行う。10分間振盪させた後、樹脂が黄色くなっており、固形インドメタシンが存在しないことに留意されたい。この観察は、インドメタシンがイオン交換樹脂上に担持されたことを示す。 不混和性溶媒を用いた水に難溶性の活性物質の担持 ジクロロエタンの代わりにペンタン3.5gを使用することを除いて、実施例1に従い行う。20分間振盪させた後、樹脂が黄色くなっており、固形インドメタシンが存在しないことに留意されたい。この観察は、インドメタシンがイオン交換樹脂上に担持されたことを示す。 不混和性溶媒を用いた水に難溶性の活性物質の担持 ネルフィニビル1g、水1.4g、及び乾燥、粉砕した重量容量が10.1乃至11.1meq/gであり、かつカルボン酸官能基を有するメタクリル系弱塩基性陽イオン交換樹脂(ロームアンドハース社から入手可能なAmberlite(登録商標)IRP64など)1.6gを使用することを除いては、実施例3と同様である。 不混和性溶媒及び予め水和させた樹脂を用いた水に難溶性の活性物質の担持 実施例2で使用したものと同じ装置内に、ロームアンドハース社から入手可能なAmberlite IRA67のような、重量容量が5.8乃至6.2meq/gであり、第3級アミン官能基を有し、かつ完全に水和した状態の完全なビーズの形態であるアクリル系陰イオン交換樹脂3gを装填する。同じ容器に、インドメタシン1gを入れる。容器から空気を排気し、次いで1,1,1,2−テトラフルオロエタン(TFE)50gを導入し、それにより、添加の終了時には、圧力が約520キロパスカルで、かつ温度が20℃になり、TFEは液体状態になる。混合物を室温で10分間攪拌する。この間、樹脂が、インドメタシン担持を示す黄色に変化する。大気に排気することによって担持容器中の圧力を下げて、TFEを除去する。水で湿潤したレジネート、すなわち陰イオン交換樹脂上に担持されたインドメタシンが残る。 不混和性溶媒のみを用いた水に難溶性の活性物質の担持 レジネートを真空オーブン中60℃で4時間乾燥させることを除いては、実施例6に従い行う。 混和性溶媒及び水(水和させた樹脂による)を用いた水に難溶性の活性物質の担持 インドメタシン1gを溶かした50%のエタノール水溶液200mlを調製する。これに、重量容量が5.8乃至6.2meq/gであり、第3級アミン官能基を有し、かつその完全な水和した状態の完全なビーズの形態であるアクリル系陰イオン交換樹脂(ペンシルバニア州フィラデルフィアに所在のロームアンドハース社から入手可能なAmberlite IRA67など)3gを加える。この混合物を室温で一晩振盪させる。この間、黄色溶液はその色をほとんど消失し、樹脂が黄色になる。混合物から溶液を排出し、米国薬局方、USP24 874ページに記載されているように、紫外/可視分光計を用いて波長318nmで、インドメタシンに対する分析を行う。この分析は、インドメタシン約0.1gが溶液中に残り、樹脂上に担持されなかったことを示す。 混和性溶媒を用いた難溶性活性物質の担持 水を加える代わりに水2.5g及びエタノール2.5gを加えることを除いては、実施例1と同様である。インドメタシンは2時間以内に担持する。実験の終了時の上清には、担持されなかったインドメタシン約0.003gが含まれる。 不混和性溶媒を用いた水溶性活性物質の担持 600キロパスカルより高い圧力にて操作可能な150ml厚肉ガラス製容器(混合容器)を含む装置を構築する。該混合容器は、第2の同一の容器(担持用容器)と連結させて、混合容器中の液体を担持容器内に移すことが可能であるようにする。バルブ及び継手を適当な位置に含めて、系の完全な排気、混合容器への溶媒(TFE)の供給、及び混合容器から担持容器への溶媒の移送を可能にする。混合容器に分析値が95%より高いニコチン0.1gを入れ、重量容量が4.3乃至4.9meq/gであり、スルホン酸官能基を有し、かつ乾燥粉末状のスチレン系強酸性陽イオン交換樹脂(ペンシルバニア州フィラデルフィアに所在のロームアンドハース社から入手可能なAmberlite(登録商標)IRP69など)10gを入れる。装置を排気して空気を除去し、次いで混合容器に溶媒(TFE)50gを入れる。TFEの蒸気圧によって、圧力は約520キロパスカルまで上昇する。TFE及びニコチンを5分間攪拌して該ニコチンを溶解させ、次いでこの溶液を担持容器に移す。担持容器中のスラリーを18時間混合し、次いで大気に排気することによって担持容器内の圧力を下げてTFEを除去する。残った乾燥固形物は、陽イオン交換樹脂上に担持されたニコチンである。 不混和性溶媒を用いた水溶性活性物質の担持 実施例1に記載のものと同じ操作を可能にし、かつレシーバーに連結されたコンプレッサーと該コンプレッサーの出口に接続されたコンデンサーとTFEを貯蔵するための適切な圧力容器とを追加した工業規模の装置を使用する。担持容器に米国薬局方24の純度規定を満たすニコチン18kgを入れ、重量容量が10.1乃至11.1meq/gであり、カルボン酸官能基を有するメタクリル系弱酸性陽イオン交換樹脂(ロームアンドハース社から入手可能なAmberlite(登録商標)IRP64など)100kgを入れる。装置を排気して空気を除去する。装置を密封して空気の侵入を防ぎ、次いで混合容器にTFEを360kgを入れる。ニコチン及びTFEを15分間攪拌して該ニコチンを溶解させ、次いでこの溶液を担持容器に移す。スラリーを少なくとも8時間混合して、樹脂によってニコチンが吸着されるようにする。コンプレッサーを操作することによって、担持容器内の圧力を350キロパスカルまで下げる。TFEは蒸留されてコンプレッサー中に取り除かれる。熱を供給して担持容器を15℃に維持する。コンプレッサーを操作して出口で520キロパスカルより高い圧力を達成し、コンデンサーを操作して圧縮されたTFEを15乃至20℃に冷却する。すべてのTFEが蒸発した後、ニコチンが担持された樹脂(118Kg)を容器から取り出す。 レジネートを他の固形物又は液体と接触させることを含む、トローチ剤あるいはチューインガムの形で投与される禁煙製剤を調製する方法であって、レジネートは陽イオン交換樹脂に担持されたニコチンを含み、 a.ニコチンを、陽イオン交換樹脂;並びに、水と混和性の溶媒、水と混和しない溶媒又はそれらの混合物からなる群から選択される溶媒と混和して、ニコチン/陽イオン交換樹脂/溶媒混合物を形成する工程と、 b.前記ニコチン/陽イオン交換樹脂/溶媒混合物を液体状態に維持する圧力及び温度において1秒乃至48時間、該ニコチン/陽イオン交換樹脂/溶媒混合物を維持する工程と、を含む方法によりレジネートが調製されることに特徴を有する、方法。 前記溶媒が、水と混和しない溶媒である請求項1に記載の方法。 前記ニコチンが、前記樹脂のイオン交換容量の100%にて担持される、請求項2に記載の方法。 前記溶媒がC1〜C4フッ素化炭化水素を含む、請求項1に記載の方法。 前記フッ素化炭化水素が、炭素、フッ素、および水素原子のみを含む、請求項4に記載の方法。 前記フッ素化炭化水素が、テトラフルオロエタンである、請求項4記載の方法。


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