生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_向上されたバイオアベイラビリティを有する経口医薬組成物
出願番号:2003508340
年次:2010
IPC分類:A61K 31/18,A61K 9/14,A61K 9/20,A61K 9/48,A61K 31/192,A61K 31/525,A61K 31/7048,A61K 47/08,A61K 47/14,A61K 47/16,A61K 47/20,A61K 47/24,A61K 47/28,A61K 47/30,A61K 47/32,A61K 47/34,A61K 47/36,A61K 47/38,A61K 47/40,A61K 47/44


特許情報キャッシュ

マッシロニ,マリア ガブリエラ JP 4509552 特許公報(B2) 20100514 2003508340 20020619 向上されたバイオアベイラビリティを有する経口医薬組成物 ファーマトロン リミテッド 504003536 小野 由己男 100094145 關 健一 100109450 マッシロニ,マリア ガブリエラ IT MI2001A001338 20010626 20100721 A61K 31/18 20060101AFI20100701BHJP A61K 9/14 20060101ALI20100701BHJP A61K 9/20 20060101ALI20100701BHJP A61K 9/48 20060101ALI20100701BHJP A61K 31/192 20060101ALI20100701BHJP A61K 31/525 20060101ALI20100701BHJP A61K 31/7048 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/08 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/14 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/16 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/20 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/24 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/28 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/30 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/32 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/34 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/36 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/38 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/40 20060101ALI20100701BHJP A61K 47/44 20060101ALI20100701BHJP JPA61K31/18A61K9/14A61K9/20A61K9/48A61K31/192A61K31/525A61K31/7048A61K47/08A61K47/14A61K47/16A61K47/20A61K47/24A61K47/28A61K47/30A61K47/32A61K47/34A61K47/36A61K47/38A61K47/40A61K47/44 A61K 31/00 A61K 9/00 A61K 47/00 特開平08−283146(JP,A) 国際公開第99/021534(WO,A1) 特開昭63−277617(JP,A) 8 EP2002006748 20020619 WO2003002101 20030109 2004534832 20041118 11 20050607 清野 千秋 本発明は、経口経路でゆるやかに吸収される、かつ/または胃腸管内での吸収の変動が高いという問題を有する薬物のin vitroおよびin vivoバイオアベイラビリティを向上させるために適切に配合された両親媒性マトリックスに可溶化、懸濁または包埋された1種または複数種の活性成分を含有する即時放出型経口医薬組成物に関する。 両親媒性マトリック系中で薬物を他の界面活性剤、超崩壊剤(superdisintegrant)および適切な技術的性質を有する薬剤形態を得るために使用される他の賦形薬と配合することによって、in vitro溶解速度を高め、バイオアベイラビリティを向上させ、吸収変動を少なくすることができる。 本発明の即時放出型組成物は、鎮痛薬、抗炎症薬、抗腫瘍薬、免疫調節薬、制吐薬、抗糖尿病薬、強心薬、催眠薬、精神安定薬、抗ヒスタミン薬、抗生物質、抗うつ薬の治療分類に属する活性成分を含有し得る。 即時放出型、急速吸収(fast−absorption)型および向上したバイオアベイラブルな製剤を、公知の異なる技術に従って製造することができる: シクロデキストリンまたは他のポリマーをベースとする複合体および組成物であり、その活性成分は、水または他の有機溶媒への可溶化、乾燥状態でのまたは有機溶媒中での混合粉砕、かつ/または凍結乾燥を経て添加されている。 活性成分の微粉化および非晶質化プロセス。 エマルション、マイクロエマルション(W/O、O/W型)、マルチプルエマルション(W/O/W型)。 即時的でさえある活性成分の塩化プロセス、あるいは活性成分それ自体の可溶化、またはシロップ、ドロップ、液剤、ソフトゼラチンカプセル、発泡剤形などの従来の液状製剤中での可溶化。 有機溶媒および/または共溶媒(例えば、ジオキサン、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルイソソルビド、または非界面活性剤が添加されるポリエチレングリコールとジエチレングリコールモノエチルエーテルからなる2成分もしくは多成分系。 しかし、上記のすべての手順には、いくつかの欠点および不利点がある。 シクロデキストリンまたは他のポリマーをベースとする複合体および組成物には、費用がかかるプロセスが必要であり、実施するのが難しい場合が多く、活性成分の複合体形成が確実に、完全に行われるわけではない;さらに、活性成分とポリマーとの比は、投与しやすい薬剤形態の製造に対して制限因子である場合が多い。 微粉化プロセスによって常に、血漿レベルが有意に上昇するわけではなく、粉末の見掛けの密度/体積および表面積が増大すると、カプセル剤、錠剤および顆粒剤の製造が困難になる。 薬物のバイオアベイラビリティは向上するが、非晶質化プロセスは、その時に再結晶を誘導し、活性成分の安定性も低くなる場合が多く、このように薬物の品質にネガティブな影響を与える。 エマルションおよび/またはマイクロエマルション(単一(single)または複合(multiple)のいずれも)、不安定であることが多く、薬理学的有効量の薬物を保持することができない。 長い間、従来の薬剤形態の塩化および/または可溶化プロセスでは、生体の体液中に活性成分が再沈殿するために、ゆるやかな浸透性および吸収性、または親油性の薬物のバイオアベイラビリティを向上させることはできておらず、このため医薬製剤中に薬物を溶解することを意図する技術プロセスの利点が取り除かれる。 即時放出型の、向上したバイオアベイラビリティの製剤では、その薬剤形態から迅速に放出するために、かつ直線的な放出からのずれを減らすために、活性成分の物理的薬剤状態を確実に標準化すべきである。 本発明の目的は、両親媒性マトリックスを他の界面活性剤および/またはシクロデキストリンおよび/または超崩壊剤と単一または複合で配合することによって、本発明に従って達成される。 本発明の組成物は、胃腸管内で活性成分を迅速に放出する系が、沈下条件下で完全に可溶化、分散および/または即時および/または原位置(in situ)で乳化するまで、迅速なままである薬物の量の迅速開始段階(fast onset phase)によって特徴付けられる。 本発明の即時放出型経口医薬組成物は: 1.液状であるか又は60℃未満の融点を有し、共融混合物の融解を35〜37℃でおそらく形成する両親媒性化合物からなるマトリックスであって、活性成分がそのマトリックスに少なくとも一部で可溶性を有し、かつ/または分散され、かつ/または包埋される、または溶媒(好ましくは水)に予め可溶化もしくは懸濁された両親媒性化合物で顆粒化されるマトリックス; 2.両親媒性マトリックスと相溶性であり、かつその中に均一に可溶化され、かつ/または分散することができる表面作用成分; 3.液状、半固形または固形を得るために、表面活性化両親媒性マトリックスに分散することができる、または次に任意に表面活性化される両親媒性マトリックス上に添加することができる、シクロデキストリンおよび/または超崩壊剤をベースとする成分;を含むものである。 本発明の組成物は、以下の工程を含む方法で得ることができる。(a)両親媒性マトリックスに界面活性剤を添加して、均一溶液または分散液を得る段階;(b)1種または複数種の活性成分を可溶化、分散、完全にまたは一部包埋する工程;(c)シクロデキストリンおよび/または超崩壊剤を添加するか、またはシクロデキストリンおよび/またはポリマーで顆粒化もしくは分散する工程;(d)任意に賦形剤を添加する工程;(e)任意に、セルロース誘導体またはメタクリル酸ポリマーでフィルムコーティングする工程; 特に、本発明の工程(a)において、表面活性化両親媒性マトリックスを調製する。最初に、いずれかの両親媒性半固形賦形剤またはその混合物を、60℃を超える温度で融解するか、または溶媒(好ましくは水)に可溶化もしくは懸濁し、均一溶液および/または分散液が得られ、それは再び室温で半固形または固形となり、温度範囲35℃〜37℃(体温)で共融性を有し、または顆粒化系として使用することができる。その後、融解すると液体となる、または既に室温で液体である前記賦形剤に、界面活性剤を添加して、均一分散液が得られる。 工程(b)において、工程(a)からの表面活性化両親媒性マトリックスに、活性成分を可溶化、分散および/または包埋し、均一溶液および/または分散液および/または顆粒を得る。 次に、工程(c)において、均一な分散液が得られるまで、工程(b)からの系に、異なる量のシクロデキストリンおよび/または超崩壊剤を添加する。その結果得られる系を、ソフトまたはハードゼラチンカプセルに分散して、カプセル内の液体、半固形または固形薬剤形態が得られる。代替方法として、工程(b)からの系を、シクロデキストリンおよび/または超崩壊剤および/またはそれらの混合物上に添加して、良好な易流動性および/または錠剤化特性を有する粉末、微粒または顆粒が得られる。 工程(d)において、カプセル、錠剤、顆粒剤、微粒剤、ミニ錠剤、サッシェを製造するために、異なる機能を有する賦形剤を添加して、液体または半固形製剤を固形製剤に変えることが可能であり、前記賦形薬は、例えば、シリカ、セルロース、デンプン、糖、ポリビニルピロリドン、メタクリレート、流動促進剤(glidant)、凝集防止剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、タルク等の潤滑剤であり、または液状の半固形製剤に、水、ポリエチレングリコール、グリセリン、ソルビトールなどの他の液状溶解補助剤を添加することができる。 他のアジュバントを、保存剤(パラベン、塩化ベンザルコニウム)、鉱酸および有機酸/塩基、抗酸化剤(BHT、BHA、トコフェロール)、安定剤(EDTA)から選択することができる。 本発明において使用される両親媒性化合物は、極性脂質(レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルジエタノールアミン)、セラミド、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol(登録商標))などのグリコールアルキルエーテル、モノ−ジおよびトリグリセリドと、ポリエチレングリコールと脂肪酸のモノおよびジエステルと、の混合物からなるマクロゴールグリセリド(Gelucire44/14;Gelucire50/13)、ポリエチレングリコールヒドロキシステアレート(Solutol(登録商標)HS15)を含む。 本発明において使用される界面活性剤は、ホスファチドおよびレシチン(ホスファチジルコリン、ホスファチジルジエタノールアミン、スフィンゴミエリン)、陰イオンおよび非イオン乳化ワックス、ラウリル硫酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリソルベート、コール酸、ポロキサマー、スルホコハク酸ナトリウム、ラウリルサルコシンナトリウムを含む。 本発明で使用されるシクロデキストリンおよび超崩壊剤は、α−β−γシクロデキストリン、ヒドロキシエチルシクロデキストリン、メチルシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルシクロデキストリン、デンプングリコール酸ナトリウム(Explotab(登録商標))、クロスカルメロースナトリウム(Acdisol(登録商標))、架橋ポリビニルピロリドン、Amberlites(登録商標)(IRP88)を含む。 本発明の一般的な実施形態に従って、両親媒性マトリックスが最初に調製され、通常10%w/wを超えない量で、好ましくは0.1%〜5%の量で1種または複数種の界面活性剤が添加される。 この混合物には、10%までの量、好ましくは0.1%〜2.5%の量でシクロデキストリンまたは超崩壊剤が添加され、均一分散液が得られる。 活性成分は、濃度範囲0.1%〜50%、好ましくは0.1%〜4.9%までこの系に溶解され、かつ/または分散される。その結果得られた製剤は、ハードまたはソフトゼラチンカプセルに充填するために使用される。 代替方法として、液状または半固形の両親媒性マトリックスを顆粒化成分として使用することができる。融解、または溶媒(好ましくは水)に可溶化/懸濁したら、界面活性剤、デキストリン、超崩壊剤および可溶化もしくは分散された活性成分の一部を含有するこのマトリックスを、活性成分の残りを既に含有するかなりの量の超崩壊剤および/またはシクロデキストリンに添加して、カプセルまたはサッシェに直ぐ充填できる、またはシリカ、微結晶性セルロース、デンプン、潤滑剤などの適切なアジュバントを添加して、錠剤にすぐ変換することができる固形組成物が得られる。その半固形両親媒性マトリックスを冷却し、押出しおよび顆粒化にかけて、加工が容易な顆粒剤または微粒剤が得られるまでその製剤を圧縮する。最終の薬剤形態は、乾式または湿式の顆粒化によって製造される。 カプセル、微粒剤および/または錠剤を、従来のコーティングプロセスにかけて、セルロースおよびメタクリルポリマーで胃溶解性皮膜または胃保護皮膜(gastro−protected)を形成することができる。 本発明に従って従来法で配合することができる活性成分は以下のものを含む。 1.抗腫瘍薬および免疫調節薬 例えば、シクロホスファミド、クロラムブシル、メルファラン、ブスルファン、メトトレキセート、フルダラビン、メルカプトプリン、チオグアニン、フルオロウラシル、テガフール、エトポシド、イダルビシン、プロカルバジン、エストラムスチン、ヒドロキシカルバミド、イリノテカン、トポテカン、トレチノイン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、タモキシフェン、トレミフェン、ビカルタミド、フルタミド、アミノグルテチミド、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、レバミゾール、シクロスポリン、ミコフェノール酸モフェティル、タクロリムス、ドキソルビシン、エピルビシン、ダカルバジン、パクリタキセル、ダウノルビシン、イリノテカン、およびカンプトテシン。 2.細胞増殖抑制治療に用いられる解毒性化合物 例えば、ホリナートカルシウム、レボホリナートカルシウム、葉酸。 3.抗炎症薬、鎮痛薬および抗リウマチ薬 例えば、アセトアミノフェノン、フェナセチン、サリチル酸ナトリウム、アセメタシン、ジクロフェナク、フェンチアザク、インドメタシン、プログルメタシン、スリンダク、シノキシカム(cinnoxicam)、メロキシカム、ピロキシカム、テノキシカム、チアプロフェン酸、フルルビプロフェン、フルプロフェン(furprofene)、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、メフェナム酸、ニフルム酸、アムトールメチングアシル(amtolmetin guacil)、ナブメトン、ニメスリド、エトドラク、セレコキシブ、グルコサミンおよびその塩。 4.抗炎症薬、抗喘息薬 例えば、オルサラジン、5−アミノサリチル酸、スルファサラジン、ブデソニド、シクレソニド、ベタメタゾン、ベクロメタゾン、フルニソリド、トリアムシノロン、モメタゾン。 5.骨疾患の治療に用いられる薬物 例えば、アレドロン酸、クロドロン酸、エチドロン酸、リセドロネート、チルドロネート。 6.前立腺疾患治療薬 例えば:タムスロシン。 7.にきび治療薬 例えば、トレチノイン、イソトレチノイン。 8.抗ウイルス薬 例えば、アシクロビル、アンプレナビル、サキナビル、リトナビル。 9.ホルモンおよびペプチド 例えば、成長ホルモン、インスリン、カルシトニン、ゴセレリン、リュープロレリン、ブセレリン、フォリトロピン。 10.血液作用薬 例えば、エリスロポエチン、ブロメライン。 11.鎮咳薬 例えば、デキストロメトルファン、リン酸コデイン、レボドロプロピジン(levodropropizine)。 12.全身性抗ヒスタミン薬 例えば、メキタジン、プロメタジン、セチリジン、オキサトミド、アクリバスタチン(acrivastatin)、フェキソフェナジン、ケトチフェン、ロラタジン、ミゾラスチン、テルフェナジン。 13.制吐薬、鎮吐薬 例えば、ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、トロピセトロン、プロクロルペラジン。 14.止瀉薬 例えば、ロペラミド。 15.経口糖尿病薬 例えば、メトホルミン、クロルプロパミド、グリベンクラミド、グリクラジド、グリメピリド、グリピジド、グリキドン、グリソラミド(glysolamide)、ピオグリタゾン、ロシグリタゾン。 16.瀉下薬 例えば、ビサコジル、ピコスルファートナトリウム。 17.抗てんかん薬 例えば、バルプロエート、カルバマゼピン、フェニトイン、ガバペンチン、チアガビン、ラモトリジン、トピラメート、ビペリデン、ボルナプリン(bornaprine)、メチキセン、プロシクリジン、トリヘキシフェニジル。 18.α遮断薬 例えば、ドキサゾシン、テラゾシン、ウラピジル。 また、抗高血圧薬、ACE阻害薬、β遮断薬、抗不整脈薬および冠拡張薬 例えば、カプトプリル、ラベタロール、アテノロール、プロパフェノンイソソルビドモノ−ジニトレート、キナプリル、エナラプリル、カンデサルタンシレテキシル(candesartan ciletexil)、アミオダロン、バルサルタン、イスラジピン; 19.カルシウム拮抗薬 例えば、ニフェジピン、ニカルジピン、ジルチアゼム、ベラパミル、アムロジピン、フェロジピン。 20.利尿薬 例えば、クロルタリドン、フェンキゾン(fenquizone)、インダパミド、メトラゾン、キシパミド(xipamide)、ブメタニド、フロセミド、ピレタニド、トレサミド(toresamide)、エトゾリン。 21.抗高脂血症薬 例えば、アトルバスタチン、フルバスタチン、プラバスタチン、シムバスタチン、ロバスタチン。 22.5HT1選択的拮抗薬 例えば、リザトリプタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタン、ピゾチフェン。 23.抗パーキンソン病薬 例えば、ペルゴリド、カルビドパ、レボドパ、ビペリデン。 24.抗鬱薬 例えば、パロキセチン、フルボキサミン、フルオキセチン、セルトラリン、ミルタザピン。 25.抗生物質 例えば、セファドロキシル、オフロキサシン、シプロフロキサシン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、セファクロル、アンピシリン、セフラジン、ドキサシリン(doxacillin)、セフロキシムアキセチル、アモキシシリン、クラブラン酸カリウム、クラリスロマイシン、ノルフロキサシン; 溶解特性に関する限り、これらの製剤は、水または水性液体と接触させると、その系に存在する活性成分が速やかに分散、可溶化および/または乳化する。両親媒性構造中に存在する界面活性剤、シクロデキストリンおよび超崩壊剤は、その系の湿潤性および溶液中での活性成分の均一な放出に有利に働き、したがって、胃腸管吸収性が高まる。 以下の実施例で本発明をさらに詳細に説明する。 500gのgelucire44/14を温度範囲55℃〜65℃で融解する。強く攪拌しながら、その融解物に、50gのEtoposideを加えて、均一溶液/分散液が得られる。強く攪拌しながら、5gのラウリル硫酸ナトリウムおよび45gのβ−シクロデキストリンを得られた混合物に連続して加える。次いで、その結果得られた混合物を、少なくとも55℃の温度で少なくとも15分間、攪拌下で放置する;次いで、ハードゼラチンカプセル、サイズ0またはダブル0を、カプセル1個に当たり重量600mgになるように分配シリンジで充填する。 次いで、各カプセルを閉じて、50%エタノールおよび水を噴霧することによって封止し、続いて熱風下で加熱して、最終カプセルが得られる。 USP/NFに記載の方法によれば、得られたカプセルは、30分後に80%以上のin vitro放出を有する。 500gのgelucire44/14および44gのSolutolHS15を温度範囲55℃〜65℃で融解する。強く攪拌しながら、2.5gのメトトレキセートを融解物に加えて、均一溶液/分散液が得られる。強く攪拌しながら、10gのスルホコハク酸ナトリウムおよび25gの架橋ポリビニルピロリドン(Kollidon(登録商標)XL)を得られた混合物に連続して加える。 得られた混合物を少なくとも55℃の温度で少なくとも15分間、攪拌下で放置する;次いで、ハードゼラチンカプセル、サイズ0またはダブル0を、カプセル1個に当たり重量550mgになるように分配シリンジで充填する。 次いで、各カプセルを閉じて、50%エタノールおよび水を噴霧することによって封止し、続いて熱風下で加熱して、最終カプセルが得られる。 得られたカプセルは、USP/NFに記載の方法によれば30分後に75%以上のin vitro放出を有する。 510gのgelucire44/14を温度範囲55℃〜65℃で融解し、次いで、5gのジエチレングリコールモノエチルエーテル(Transcutol(登録商標))を添加する。強く攪拌しながら、その融解物に30gのパクリタキセルを加え、均一溶液/分散液が得られる。強く攪拌しながら、得られた混合物に、5gのラウリル硫酸ナトリウムおよび30gのβ−シクロデキストリンを連続して加える。得られた混合物を少なくとも55℃の温度で少なくとも15分間、攪拌下で放置する;次いで、ハードゼラチンカプセル、サイズ0またはダブル0を、カプセル1個に当たり重量580mgになるように分配シリンジで充填する。 次いで、各カプセルを閉じて、50%エタノールおよび水を噴霧することによって封止し、続いて熱風下で加熱して、最終カプセルが得られる。 USP/NFに記載の方法によれば、得られたカプセルは、0.1N塩化水素酸900mlを含有する、50rpmで回転するパドルを備えた溶解浴中で45分後、75%以上のin vitro放出を有する。 100gのgelucire44/14を5gのSolutolHS15と共に、温度範囲55℃〜65℃で融解する。強く攪拌しながら、50gのニメスリドをその融解物に加えて、均一溶液が得られる。強く攪拌しながら、得られた混合物に4gのドデシル硫酸ナトリウムを加える。 400gの架橋ポリビニルピロリドンおよび50gのニメスリドを造粒機/ホモジナイザーに装入する。その内容物を少なくとも15分間混合する。上記で調製された融解物を、ポリビニルピロリドンおよびニメスリドを含有する造粒機に装入し、その成分を混合して均一な顆粒が得られる。得られた顆粒を標準化し、次いでミキサーに装入し、100gの微結晶性セルロース、0.5gのステアリン酸マグネシウム、0.5gのコロイドシリカを連続して加える。 5分間混合した後、最終混合物を、単位重量710mg/錠に錠剤化する。得られた錠剤を疑似胃液中での溶解試験にかけ、その結果、45分後に75%以上の活性成分の放出が示された。 50gのgelucire50/13を温度範囲60℃〜65℃で融解する。強く攪拌しながら、その融解物に25gのケトプロフェンを加えて、均一分散液が得られる。得られた混合物に4gのラウリル硫酸ナトリウムを強く攪拌しながら加える。 405gのクロスカルメロースナトリウム(Ac−di−Sol(登録商標))および25gのケトプロフェンを造粒機/ホモジナイザーに装入する。その内容物を少なくとも15分間混合する。上記で調製された融解物を、Ac−di−Sol(登録商標)およびケトプロフェンを含有する造粒機に装入し、その成分を混合して、均一な顆粒が得られる。得られた顆粒を標準化し、次いでミキサーに装入し、125gの微結晶性セルロース、1gのステアリン酸マグネシウム、25gのコロイドシリカを連続して加える。5分間混合した後、最終混合物を単位重量660mg/錠に錠剤化する。得られた錠剤を疑似胃液中での溶解試験にかけ、その結果、45分後に80%以上の活性成分の放出が示された。 500gのgelucire44/14を温度範囲60℃〜65℃で融解する。強く攪拌しながら、その融解物に25gのホリナートカルシウムを加えて、均一溶液/分散液が得られる。5gのレシチンおよび5gのβ−シクロデキストリンを得られた混合物に強く攪拌しながら、連続して加える。得られた混合物を少なくとも55℃で少なくとも15分間、攪拌下で放置する。次いで、ハードゼラチンカプセル、サイズ0を、カプセル1個に当たり重量540mgになるように分配シリンジで充填する。次いで、各カプセルを閉じて、50%エタノールおよび水を噴霧することによって封止し、続いて熱風下で加熱して、最終カプセルが得られる。得られたカプセルは、30分後に80%以上のin vitro放出を有する。 活性成分の経口吸収を向上させるための即時放出型経口医薬組成物であって、 (a)マクロゴールグリセリドを含有し、共融混合物の融解を35〜37℃とするマトリクスと、ここで該マトリクスは、前記活性成分を少なくとも一部可溶化し及び/または分散し、及び/または予め可溶化もしくは懸濁されたマクロゴールグリセリドに包埋するか又は顆粒化する、 (b)ホスファチジルコリン、レシチン、ラウリル硫酸ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウム、ドデシル硫酸ナトリウムからなる群から選択される界面活性剤と; (c)デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカメロースナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンからなる群から選択され、前記マトリクスに分散又は添加して液状、半固形状又は固形状とするための超崩壊剤及び/又はシクロデキストリンと、 (d)任意の他の賦形薬とを含む活性成分の経口吸収を向上させるための即時放出型経口医薬組成物。 前記シクロデキストリンが、α−β−γシクロデキストリン、ヒドロキシエチルシクロデキストリン、メチルシクロデキストリン、ヒドロキシプロピルシクロデキストリンを含む請求項1に記載の組成物。 前記活性成分が、ミニ錠剤または微粒剤の形態で、シクロデキストリン及び/又は超崩壊剤中に一部存在するか、シクロデキストリンおよび/または超崩壊剤に一部添加される請求項1又は2に記載の組成物。 セルロース誘導体および/またはメタクリル酸ポリマーで製造される胃溶解性または胃に対して耐性のコーティングを含む請求項1〜3の何れかに記載の組成物。 前記活性成分が、抗腫瘍薬および免疫調節薬、細胞増殖抑制治療に使用される解毒性化合物、抗炎症薬、鎮痛薬および抗リウマチ薬、骨疾患の治療に使用される薬物、鎮咳薬、全身性抗ヒスタミン薬、制吐薬、鎮吐薬、止瀉薬、経口糖尿病薬、瀉下薬、抗てんかん薬、α遮断薬、利尿薬、抗高脂血症薬、5HT1選択的拮抗薬から選択される治療分類に属する請求項1〜4の何れかに記載の組成物。 前記活性成分が、エトポシド、ホリナートカルシウム、メトトレキセート、プロカルバジン、フルオロウラシル、イダルビシン、シクロホスファミド、シクロスポリン、トポテカン、グリピジド、グリベンクラミド、フルタミド、ニメスリド、ピロキシカム、ケトプロフェンから選択される請求項5に記載の組成物。 マクロゴールグリセリドを含有するマトリクスが、マクロゴールグリセリド、マクロゴールグリセリドとジエチレングリコールモノエチルエーテルとの組み合わせ、マクロゴールグリセリドとポリエチレングリコールヒドロキシステアレートとの組み合わせから選択される請求項1〜6の何れかに記載の組成物。 請求項1〜7の何れかに記載の組成物を製造する方法であって、(a)マトリックスに界面活性剤を添加し、均一溶液または分散液を得る工程、(b)1種または複数種の活性成分を可溶化、懸濁、分散し、全体または一部を包埋する工程、(c)シクロデキストリンおよび/または超崩壊剤を添加するか、またはシクロデキストリンおよび/またはポリマーで顆粒化または分散する工程、(d)任意に、賦形剤を添加する工程、(e)セルロース誘導体またはメタクリル酸ポリマーでフィルムコーティングする工程を含む即時放出型経口医薬組成物の製造方法。


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