タイトル: | 特許公報(B2)_ゲル状の皮膚外用剤 |
出願番号: | 2003426397 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | A61K 8/81,A61K 8/73,A61P 1/14 |
飯田 隆 JP 4147180 特許公報(B2) 20080627 2003426397 20031224 ゲル状の皮膚外用剤 ポーラ化成工業株式会社 000113470 川口 嘉之 100100549 松倉 秀実 100090516 遠山 勉 100089244 飯田 隆 20080910 A61K 8/81 20060101AFI20080821BHJP A61K 8/73 20060101ALI20080821BHJP A61P 1/14 20060101ALI20080821BHJP JPA61K8/81A61K8/73A61P1/14 A61K 8/00− 8/99 A61Q 1/00−99/00 特開2000−302662(JP,A) 特開2000−143480(JP,A) 特開平09−132516(JP,A) 特開2003−137753(JP,A) 特開2000−327516(JP,A) 2 2005179317 20050707 9 20060718 佐々木 秀次 本発明は、ゲル状のクレンジング料に関する。 ゲル状の皮膚外用剤はその使用感の良さから種々の皮膚外用医薬や化粧料に適用されている。この様なゲル状の皮膚外用剤においてはゲル化剤としてカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩が使用されている。カルボキシビニルポリマーの塩は、極少量で水性担体をゲル化させ、乳化などを安定化する作用に優れるためであるが、カルボキシビニルポリマーの塩の作るゲル構造においては、塩の存在によって前記ゲル構造が壊されやすいことが最大の欠点となっている。この様な欠点のために、カルボキシビニルポリマーの塩のゲル構造のみに構造を依存しているゲル組成物では、皮膚などに投与した場合、汗などの中に含まれる塩によって、直ちにゲル構造が崩れ、使用性を損なう場合が存することが知られている。この様な現象を抑えるために、例えば、アルキル化デンプンや、メタクリル酸アルキル・アクリル酸コポリマー等を併用する技術などが知られている(例えば、特許文献1を参照)。しかしながら、この様な系ではゲル構造が固く、脆弱になる傾向があり、その使用用途は限られたものになっている。 一方、アルギン酸及び/又はその塩と、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩は、同じ水溶性高分子に分類される場合が多く、マルクーシュ的な記載で組合せの可能性は特許上は散見する。特に、二種の水溶性高分子を必須構成要素とする化粧料の明細書において、一種の中にアルギン酸ナトリウムが開示され、他方にカルボキシビニルポリマーの塩が開示されているものが存する(例えば、特許文献2、特許文献3を参照)が、実際に組み合わせて配合することは全く知られていないし、かかる構成によって、耐塩性の高いゲル組成物が得られることも全く知られていない。又、吸水性ポリマーをゲル剤形に含有させることは既に知られている(例えば、特許文献4、特許文献5、特許文献6を参照)。しかし、このものとアルギン酸及び/又はその塩を組み合わせてゲル状製剤に含有させる技術は全く知られていない。更に、カルボキシビニルポリマーの塩とポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルとを組み合わせてジェル状クレンジング料を得る技術は既に知られている(例えば、特許文献7を参照)が、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩と、アルギン酸及び/又はその塩と、ポリオキシエチレン脂肪酸グリセリルとを組み合わせる技術は全く知られていない。特開2000−327516号公報特開2000−239147号公報特開2000−119166号公報特開2000−327516号公報特開2000−143547号公報特表2003−503316号公報特開平11−199438号公報 本発明は、この様な状況下為されたものであり、耐塩性に優れるゲル構造を有するクレンジング料を提供することを課題とする。 この様な状況に鑑みて、本発明者らは、耐塩性に優れるゲル構造を有するクレンジング料を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、1)アルギン酸のアルカリ土類金属塩と、2)吸水性ポリマーを含有するゲル状のクレンジング料がその様な特性を有していることを見出し、発明を完成させるに至った。即ち、本発明は以下に示す技術に関するものである。(1)1)カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、2)アルギン酸のアルカリ土類金属塩、並びに3)架橋型ポリアクリル酸及び/もしくはその塩、又はポリアクリル酸・デンプングラフト重合体及び/もしくはその塩から選択される吸水性ポリマー、を含有することを特徴とする、ゲル状のクレンジング料。(2)前記アルカリ土類金属塩がカルシウム塩であることを特徴とする、(1)に記載のゲル状のクレンジング料。 本発明によれば、耐塩性に優れるゲル構造を有するクレンジング料を提供することができる。(1)本発明のクレンジング料の必須成分である吸水性ポリマー 本発明のクレンジング料は、吸水性ポリマーを含有することを特徴とする。本発明で使用できる吸水性ポリマーとしては、アクリル酸構造をポリマーの主体として、自重の2倍以上の水分を包含できるもので、架橋型ポリアクリル酸及び/又はその塩、ポリアクリル酸・デンプングラフト重合体及び/又はその塩等が挙げられ、これらのものは既に市販されている。この様な市販品の内、好ましいものは架橋型ポリアクリル酸及び/又は塩である、サンフレッシュST500DC、ST500MPS、ポリアクリル酸・デンプングラフト重合体及び/又は塩である、サンフレッシュST100、ST100MPS、ST100SP等が例示できる。これらは何れも三洋化成工業株式会社より市販されている。これらは、使用時に塩としたり、酸等により遊離体として使用することができる。この時、塩としては生理的に許容されるもので有れば特段の限定を受けずに適用することが可能であり、例えば、ナトリウムやカリウムのようなアルカリ金属塩、マグネシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が好ましく例示できる。又、唯一種を含有させることもできるし、二種以上を組み合わせて含有させることも可能である。本発明のクレンジング料に於けるこれら吸水性ポリマーの好ましい含有量は、総量で0.01重量%〜5重量%が好ましく、更に好ましくは0.05〜1重量%である。これらは、この含有範囲に於いて、カルボキシビニルポリマー類の塩に対する安定化作用を向上させるばかりではなく、該カルボキシビニルポリマー類の持つぬめり感を著しく改善することができる。(2)本発明のクレンジング料の必須成分であるアルギン酸のアルカリ土類金属塩 本発明のクレンジング料は、アルギン酸のアルカリ土類金属塩を必須成分として含有する。アルギン酸は化粧料の汎用原料であるため、化粧料用のアルギン酸を購入して使用することが出来る。本発明において、アルギン酸のアルカリ土類金属塩は、前記カルボキシビニルポリマーの作るゲル構造を強化し、耐塩性を高める作用を有する。この様な目的を果たすためには、前記アルギン酸のアルカリ土類金属塩は、フリーのアルギン酸の形態で、カルボキシビニルポリマーとともに含有させ、しかる後に中和作業によって、その一部乃至は全部を塩と為す形態で含有させることが好ましい。これは、カルボキシビニルポリマーとそれらの塩が構造を作っている中に、アルギン酸のアルカリ土類金属塩の形態で含有させると、塩の対イオンによって、カルボキシビニルポリマーの構造を破壊する場合が存するためである。又、この様なゲル構造強化の目的のためには、アルギン酸のアルカリ土類金属塩としては、カルシウム塩が特に好ましく例示できる。かかるアルカリ土類金属の含有量は、水酸化物の形に換算して、0.0005〜0.1質量%が好ましく、0.001〜0.05質量%含有することが好ましい。かかるアルカリ土類金属を含有させる基源としては、水酸化カルシウムとすることが好ましい。本発明のクレンジング料において、アルギン酸のアルカリ土類金属塩がこの様な効果を奏するためには、フリーのアルギン酸として、クレンジング料全量に対して、0.01〜0.2質量%含有することが好ましく、0.02〜0.15質量%含有することが好ましい。更に、かかる含有量は、フリーに換算した吸水性ポリマーに対して50〜150質量%が好ましい。(3)本発明のクレンジング料 本発明のクレンジング料は、ゲル状の形態であって前記必須成分と後記するカルボキシビニルポリマー及び/又はその塩とを含有することを特徴とする。本発明のクレンジング料は耐塩性に優れるため、皮膚上で塩によって構造が崩れず、最後まで滑らかに適度な摩擦と流れ、垂れを抑制された形態でクレンジングが行え、クレンジング効果を向上することが出来る。本発明のクレンジング料に於いては、かかる必須成分以外に、通常皮膚外用剤で使用される任意成分を含有することが出来る。この様な任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油、モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル、ワックス類、流動パラフィン、スクワラン、プリスタン、オゾケライト、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の炭化水素類、オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類、セチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等の高級アルコール等、イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット等の合成エステル油類、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキシレングリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸,ローカストビーンガム,サクシノグルカン,カロニン酸,キチン,キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等の増粘剤、表面を処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸(シリカ)、酸化アルミニウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面を処理されていても良い、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化コバルト、群青、紺青、酸化チタン、酸化亜鉛の無機顔料類、表面を処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。 本発明では、前記した如く、塩の非存在下では優れたゲル特性を発揮する、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩を含有する。カルボキシビニルポリマー或いはその塩は化粧料の汎用原料であり、塩の形で増粘・ゲル化剤として使用されている。化粧料原料では、このもの自体以外にも、カルボキシビニルポリマーのアクリロイル基をメタアクリロイル基に置換したもの、或いはそれらのカルボキシル基の一部を炭素数10〜30のアルキル基でエステル化したコポリマー等が存し、かかるコポリマーも広義のカルボキシビニルポリマーに分類する場合が存する。本発明では、カルボキシビニルポリマーと言う言葉は、かかるコポリマーも包含する広義の言葉としての意味を有している。これらは単独で使用しても、組み合わせて使用しても構わない。又、中和して、塩を形成させて、構造を形成して用いるが、かかる中和はカルボキシル基の一部にとどめることも出来る。本発明のクレンジング料に於いて、かかるカルボキシビニルポリマーは系に構造を付与する作用を有する。この様な構造を形成するためには、カルボキシビニルポリマーから選択される1種乃至は2種以上を、総量で、クレンジング料全量に対して、0.05〜1質量%含有することが好ましく、更に好ましくは、0.1〜0.8質量部である。更に、これらのカルボキシビニルポリマーを中和して、塩と為し、構造を作らせるための塩基残基(カルボキシビニルポリマーの塩)としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属塩等が好ましく例示できる。かかる塩基残基、言い換えれば陽イオン根の内、アルカリ金属イオンは、その含有量をカルボキシビニルポリマーに対して、2当量以下、より好ましくは1.5当量以下に調整することが好ましい。この様な形態を取ることにより、耐塩性の高いゲルが形成するためである。本発明のクレンジング料は、前記必須成分と任意成分を常法に従って処理することにより製造することが出来る。 以下に、実施例を挙げて、本発明について、更に詳細に説明を加えるが、本発明が、かかる実施例にのみ、限定されないことは言うまでもない。<実施例1> 以下に示す処方に従って、本発明のゲル状クレンジング料1を作成した。即ち、イ、ロ、ハの成分を80℃に加熱し、イを一様に分散させた後、ロを加えて、相溶させ、これに攪拌下徐々にハを加えて中和して、ゲル構造を作り、攪拌冷却してゲル状クレンジング料1を得た。このもののアルギン酸をアクリル酸ナトリウム・澱粉グラフト重合体(「サンフレッシュST100」)に代えて、同様に操作して比較例1を、「サンフレッシュST100」をアルギン酸に代えて、同様に処理して比較例2を作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものを用意した。このスライドグラス上にゲル状クレンジング料1及び比較例1,2を0.1g吐出させ、5分後に高さを計測したところ、ゲル状クレンジング料1は0.7mmであり、比較例1は0.1mm、比較例2は0.3mmであった。これより、本発明のクレンジング料ではゲル構造が耐塩性を有していることが判る。尚、カリウムイオンの含有量は0.9当量である。イポリエチレングリコール4000 0.5 質量部ジプロピレングリコール 25 質量部カルボキシビニルポリマー 0.6 質量部アルギン酸 0.1 質量部「サンフレッシュST100」 0.1 質量部ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 7.3 質量部ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5.4 質量部ロ水 45 質量部ハ10%水酸化カリウム水溶液 2.4 質量部水 13.59質量部水酸化カルシウム 0.01質量部<実施例2> 実施例1の「サンフレッシュST100」を、架橋型ポリアクリル酸塩である、「サンフレッシュDC500」に置換し、実施例1と同様にゲル状クレンジング料2を作成した。スライドグラスに塩化ナトリウムを0.1質量%とラウリル硫酸ナトリウム0.01質量%を水に溶かした溶液をドクターブレードで0.5ミルの厚さで塗工し、乾燥させたものに、このゲル状クレンジング料2を0.1g吐出させたところ、5分後の高さは0.65mmであった。架橋型ポリアクリル酸及び/又はその塩もアクリル酸塩デンプングラフト重合体と同様の効果を有することが判った。イポリエチレングリコール4000 0.5質量部ジプロピレングリコール 25 質量部カルボキシビニルポリマー 0.6質量部アルギン酸 0.1質量部「サンフレッシュDC500」 0.1質量部ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 7.3質量部ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5.4質量部ロ水 45 質量部ハ10%水酸化カリウム水溶液 2.4 質量部水 13.59質量部水酸化カルシウム 0.01質量部<実施例3> 実施例1のカルボキシビニルポリマーをアクリル酸・アクリル酸アルキル(C10〜30)(「カーボポール1382」グッドリッチ社製)に置換して同様に操作し、ゲル状クレンジング料3を得た。このもののアルギン酸をアクリル酸ナトリウム・澱粉グラフト重合体(「サンフレッシュST100」)に代えて、同様に操作して比較例3を、「サンフレッシュST100」をアルギン酸に代えて、同様に処理して比較例4を作成した。実施例1のスライドグラスを用いて同様に評価したところ、ゲル状クレンジング料3は0.6mmであり、比較例3は0.1mm、比較例4は0.2mmであった。イポリエチレングリコール4000 0.5質量部ジプロピレングリコール 25 質量部「カーボポール1382」 0.6質量部アルギン酸 0.1質量部「サンフレッシュST100」 0.1質量部ポリオキシエチレン(20)モノイソステアリン酸グリセリル 7.3質量部ポリオキシエチレン(20)トリイソステアリン酸グリセリル 5.4質量部ロ水 45 質量部ハ10%水酸化カリウム水溶液 2.4 質量部水 13.59質量部水酸化カルシウム 0.01質量部<試験例1> ゲル状クレンジング料1と、比較例1,2を用いて、クレンジング作用を比較した。即ち、下記に示す評価用のリップカラーを上腕内側部の2cm×4cmの部位に0.05g塗布し、これに0.05gのクレンジング料を投与し、良く擦過した後、カット綿で拭き取り、流水で処理した後、投与部位と、無処置部位の色差を色差計で測定した。(例数1)本発明のゲル状クレンジング料1で処理した部位では、色差(ΔE)は0.33であり、比較例1で処理した部位では0.85であり、比較例2で処理した部分は0.76であった。これより、本発明のゲル状クレンジング料1は、優れたクレンジング作用を有していることが判る。これはゲル構造に耐塩性が存するため、脂汚れのある場所に的確に留まる性質があるためであると考えられる。(リップカラー)ポリエチレン 5 質量部マイクロクリスタリンワックス 5 質量部シリコーンエラストマー 5 質量部カルナウバワックス 20 質量部水添ヤシ油 15 質量部リンゴ酸ジイソステアリル 10 質量部スクワラン 10 質量部ひまし油 10 質量部ベンガラ 15 質量部赤色202号 1 質量部チタンマイカ 4 質量部 本発明は、的確に投与すべき部位に投与できるクレンジング料に応用できる。 1)カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、2)アルギン酸のアルカリ土類金属塩、並びに3)架橋型ポリアクリル酸及び/もしくはその塩、又はポリアクリル酸・デンプングラフト重合体及び/もしくはその塩から選択される吸水性ポリマー、を含有することを特徴とする、ゲル状のクレンジング料。 前記アルカリ土類金属塩がカルシウム塩であることを特徴とする、請求項1に記載のゲル状のクレンジング料。