生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_シート状香
出願番号:2003379579
年次:2007
IPC分類:A61K 8/00,A61K 8/97,A61K 8/02,A61Q 13/00


特許情報キャッシュ

熊田 茂 JP 3940394 特許公報(B2) 20070406 2003379579 20031110 シート状香 株式会社ラックンドック 501085072 大日本印刷株式会社 000002897 株式会社竹尾 591149023 富士製紙企業組合 504385454 桑原 稔 100077241 中村 信彦 100098202 熊田 茂 20070704 A61K 8/00 20060101AFI20070614BHJP A61K 8/97 20060101ALI20070614BHJP A61K 8/02 20060101ALI20070614BHJP A61Q 13/00 20060101ALI20070614BHJP JPA61K8/00A61K8/97A61K8/02A61Q13/00 202 実開平06−079726(JP,U) 特開平09−324396(JP,A) 特開平09−136820(JP,A) 特開平08−225437(JP,A) 1 2004196774 20040715 5 20040914 天野 貴子 この発明は、シート状をなし、燃焼させることにより香りを生じさせるシート状香に関する。 線香やインセンスなどの燃焼させることにより香りを生じさせる固形香がある。これらは、その性状から、折れたり欠けたりし易く、そのまま気軽に携行し得るものではない。こうした固形香は、近年好まれるようになってきたアロマテラピーないしはリラクゼーションにあたり欠かせないものであることから、こうした固形香と同様の機能を持ちながら、より取り扱い易い、可燃性の香、つまり、燃焼により香りを生じさせるタイプの香が望まれるところであった。 この発明が解決しようとする主たる問題点は、燃焼により香りを生じさせる可燃性の香を、より取り扱い易い状態で提供できるようにする点にある。 前記問題点を解決するために、この発明にあっては、シート状香を、可燃性の固形香としての線香又はインセンスを粉砕して得られた太さを20μm〜200μmの範囲とし、かつ、長さを20μm〜200μmの範囲とする香粉砕物に紙原料となる植物性繊維を加えて抄紙して得られた抄紙生成物を乾燥させ又は乾燥後にプレスを加えて成形してシート状にしてなり、燃焼させることにより香りを生じさせる構成とした。 かかるシート状香は、折り畳んだり、丸めたりすることが容易にできることから、携行などの取り扱いが容易である。使用者において、所望の大きさに切断して、必要な分づつ使用することもできる。 また、着色や印刷(シルクスクリーン印刷など)、箔押しなどの意匠性を高める加工を容易になすことができる。 また、所望の形のシート状をなすように、抜き型などを用いた切断加工がし易い。 また、帯状をなすように裁断して、ロール状に巻き取って提供などすることもできる。このようにした場合には、使用者において、所望の長さ分引き出し切断して、必要な分づつ使用することができる。 かかるシート状香は、可燃性の固形香の香粉砕物に紙原料となる植物繊維を加えてなす抄紙を通じて得られるものであることから、適切に燃焼し、また、この燃焼によって前記固形香を燃焼させた場合と同様の香りを生じさせる。 紙に香料を染み込ませたものを検討してみたが、このようにした場合、火を付けた後それを吹き消すと火種も消えてしまい徐々に燃焼しながら継続的に香りを生じさせるものとはならならなかった。 シガレットペーパーに香料を染み込ませたものを検討してみたが、このようにした場合、紙の燃えたにおいが強く生じ、燃焼させて使う香としては利用しがたいものであった。 香料をマイクロカプセルに入れてシルクスクリーン印刷で紙に付着させたものを検討してみたが、このようにした場合、紙の燃えたにおいとマイクロカプセルの素材臭とが強く生じ、燃焼させて使う香としては利用しがたいものであった。 可燃性の固形香の製造過程中における粘土状の中間生成物に紙原料となる植物性繊維を加え抄紙する方法も検討してみたが、漉いている過程において中間生成物が漉き落ちてしまいうまくいかなかった。 こうしたことから、可燃性の固形香を粉砕して得られた香粉砕物に紙原料となる植物性繊維を加えて抄紙する方法に行き着いた。これにより得られたシート状香は、火がつきやすく、また、火を吹き消した後に火種がなくなり難く、徐々に燃焼しながら継続的に香りを生じさせた。余分なにおいも生じさせることがなかった。 この発明によれば、燃焼により香りを生じさせる可燃性の香を、より取り扱い易い状態で提供することができる。 以下、この発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は、実施の形態にかかるシート状香3の製造工程を示している。 まず、可燃性の固形香1を粉砕する。こうした固形香1としては、典型的には、線香1b、インセンス1aなどを用いることができる。例えば、タブの木の粉を15〜20重量%、それ以外の木粉を60〜70重量%、香料を5〜10重量%の割合で混練させたものを成形・乾燥させて得られた固形香1を使用する。そして前記粉砕によって、太さを20μm〜200μmの範囲とし、かつ、長さを20μm〜200μmの範囲とする香粉砕物2を生成する。香粉砕物2の大きさがこの範囲より大きいと抄紙過程において空気が入り込みできあがったシート状香3につけた火が消えやすくなってしまうことが認められた。 次いで、水に香粉砕物2と紙原料となる植物性繊維とを加え、これらを漉き上げる抄紙をなす。典型的には、香粉砕物2と植物性繊維とは、香粉砕物2が90〜95重量%、植物性繊維が5〜10重量%を占めるように配合される。植物性繊維としては、和紙原料となる植物性繊維(こうぞ、みつまたなど)を用いることができる。香粉砕物2の配合量が前記量より少ないと、できあがったシート状香3が速く燃え尽きてしまったり、また、火種が消えやすいことが認められた。 かかる抄紙は、抄造器又は手漉きによってなすことができる。この抄紙によって香粉砕物2は絡み合った植物性繊維間に捕捉され、水に加えた香粉砕物2のほとんどを抄紙生成物に含めさせることができる。 このようにして得られた抄紙生成物を乾燥させることにより、シート状香3が得られる、乾燥後にプレスを加えて成形すれようにすればシート状香3の形状を平坦に整えることができる。乾燥は、典型的には、天日乾燥により、また、プレスは、典型的には、ローラプレスにより、なされる。シート状香3の製造工程図符号の説明 1 固形香 2 香粉砕物 3 シート状香 可燃性の固形香としての線香又はインセンスを粉砕して得られた太さを20μm〜200μmの範囲とし、かつ、長さを20μm〜200μmの範囲とする香粉砕物に紙原料となる植物性繊維を加えて抄紙して得られた抄紙生成物を乾燥させ又は乾燥後にプレスを加えて成形してシート状にしてなり、燃焼させることにより香りを生じさせるシート状香。


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