生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_プロピレンオキサイドの精製方法
出願番号:2003325741
年次:2005
IPC分類:7,C07D301/36,C07D303/04


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篠原 浩二 中山 敏男 JP 2005089379 公開特許公報(A) 20050407 2003325741 20030918 プロピレンオキサイドの精製方法 住友化学株式会社 000002093 久保山 隆 100093285 中山 亨 100113000 榎本 雅之 100119471 篠原 浩二 中山 敏男 7C07D301/36C07D303/04 JPC07D301/36C07D303/04 2 OL 4 4C048 4C048BB02 4C048CC01 4C048KK05 4C048XX03 本発明は、プロピレンオキサイドの精製方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイド精製方法に関するものである。 プロピレンオキサイドを製造する方法として、触媒存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させる方法が知られている。かかる反応で得られる反応液中には目的物であるプロピレンオキサイドの他に、不純物として水、炭化水素、メタノール、ホルムアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アセトン、ギ酸メチル等の含酸素化合物が含まれているのが一般である。よって、反応液から高純度のプロピレンオキサイドを分離・回収するための多段精製工程が必要となる。 プロピレンオキサイドの精製において、炭化水素を抽剤として使用することは公知である。たとえば、特許文献1には、オクタンのようなアルカンが、炭素数6を有する炭化水素不純物の除去に効果的であることが示されている。また、特許文献2には、オクタンのようなアルカンが水の除去に効果的であることが示されている。更に、特許文献3には、プロピレンオキサイド中に含まれるメタノール、プロピオンアルデヒド、アセトン等の不純物の除去にオクタン等の炭化水素が効果的であることが示されている。米国特許第3843488号明細書特公昭50−7571号公報米国特許第5133839号明細書 かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイドの精製方法を提供する点に存する。 すなわち、本発明は、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法に係るものである。 以上説明したとおり、本発明により、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイド精製方法に関するものであり、よって特に産業上実施の観点から極めて有利なプロピレンオキサイドの精製方法を提供することができた。 不純物としてアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗して、プロピレンオキサイド中のアルデヒド類やその他メタノール、プロピレングリコール等のアルコール類、蟻酸メチル、酢酸メチル等の水溶性エステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸を除去する際、同時に水層にプロピレンオキサイドも溶解し、プロピレンオキサイドもロスする。本発明者らは、水層中のプロピレンオキサイドロスを低減するため、抽剤と接触させ抽剤側にプロピレンオキサイドを選択的に抽出させることにより、プロピレンオキサイドのロスを低減できることを見出した。 本発明で言う抽剤とは、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭素数3〜10の炭化水素、エチルベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類等、20℃での飽和水分量が5000重量ppm以下の炭化水素を言う。特に、炭素数3〜10の炭化水素は、飽和水分量も小さく好ましい。 本発明で言うアルデヒド類とは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類をいう。 プロピレンオキサイドを水洗する方法は、混合装置としては、攪拌機、スタティックミキサー、ラインミキサー等市販の一般的な混合装置を用いる事ができる。攪拌後の油水の油水分離装置としては、一般的なドラムやコアレッサ−を用いてることができるが、十分油水を静置分離させるものであれば何でも良い。洗浄回数は1段でも多段でもよい。多段で洗浄する場合、後段の水層を前段の油層にリサイクル使用しても良い。洗浄温度は5〜100℃、供給する水の量は、供給するプロピレンオキサイドに対して、重量で0.001〜10倍で供給する。 温度が高い場合、プロピレンオキサイドの熱劣化によるロスが大きくなり、低すぎると油水分離性能が悪化する。供給する水の量は、低すぎると不純物除去効率が低下し、高いと排水量が増加し廃水処理コストが増加する。供給する水として、プロピレンオキサイドを含む水を供給する事は、水中のプロピレンオキサイドを回収する上でも有効である。 水層中のプロピレンオキサイドを抽剤で回収する方法は、プロピレンオキサイド及び不純物を含む水層を抽剤と混合して、油水分離する。混合装置としては、攪拌機、スタティックミキサー、ラインミキサー等市販の一般的な混合装置を用いる事ができる。攪拌後の油水の油水分離装置としては、一般的なドラムやコアレッサ−を用いてることができるが、十分油水を静置分離させるものであれば何でも良い。洗浄回数は1段でも多段でもよい。多段で洗浄する場合、後段の水層を前段の油層にリサイクル使用しても良い。洗浄温度は5〜100℃、供給する抽剤の量は、供給するプロピレンオキサイドに対して、重量で0.001〜10倍で供給する。温度が高い場合、プロピレンオキサイドの熱劣化によるロスが大きくなり、低すぎると油水分離性能が悪化する。供給する水の量は、低すぎると不純物除去効率が低下し、高いと排水量が増加し廃水処理コストが増加する。 本発明に付される原料液は、実質的にアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドであればよく、たとえば、触媒の存在下、過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液である。過酸化物とプロピレンの反応は、通常、触媒存在下、反応温度10〜200℃、圧力1〜20MPa、原料過酸化物のモル数に対して、2〜50倍、好ましくは、5〜30倍のモル数のプロピレン条件下で反応が行われる。プロピレンが少ないと、反応が十分にいかないか、プロピレンオキサイドの収率が低下し、一方プロピレンが多いと、未反応プロピレンの回収コストやパージによるロスにより経済的に不利となる。過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液が、アルデヒド類以外に、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の炭素数3〜7の炭化水素、水、メタノール、プロピレングリコール等のアルコール類、有機酸、アセトン等のケトン類、蟻酸メチル、酢酸メチル等のエステル類を含む場合には、水洗前に蒸留塔を用いて粗分離し、供給する方が、水洗効率が上昇し、プロピレンオキサイドやプロピレン等の有効成分の損失を低減できる。少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法。請求項1記載の抽剤が、炭素数3〜10の炭化水素である請求項1記載のプロピレンオキサイドの精製方法。 【課題】 少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイド精製方法に関するものであり、よって特に産業上実施の観点から極めて有利なプロピレンオキサイドの精製方法を提供する。【解決手段】 少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法【選択図】 なし


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特許公報(B2)_プロピレンオキサイドの精製方法

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_プロピレンオキサイドの精製方法
出願番号:2003325741
年次:2012
IPC分類:C07D 301/32,C07D 303/04


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篠原 浩二 中山 敏男 JP 4882197 特許公報(B2) 20111216 2003325741 20030918 プロピレンオキサイドの精製方法 住友化学株式会社 000002093 中山 亨 100113000 篠原 浩二 中山 敏男 20120222 C07D 301/32 20060101AFI20120202BHJP C07D 303/04 20060101ALI20120202BHJP JPC07D301/32C07D303/04 C07D 301/00−301/36 C07D 303/00−303/48 特開平05−194457(JP,A) 米国特許第02550847(US,A) 米国特許第03312719(US,A) 特開昭51−036401(JP,A) 特開昭51−029411(JP,A) 特開平08−133995(JP,A) 特開平05−170755(JP,A) 特開2003−238547(JP,A) 特開2003−160573(JP,A) 米国特許第03338800(US,A) 1 2005089379 20050407 4 20060322 福井 悟 本発明は、プロピレンオキサイドの精製方法に関するものである。更に詳しくは、本発明は少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイド精製方法に関するものである。 プロピレンオキサイドを製造する方法として、触媒存在下、有機過酸化物とプロピレンを反応させる方法が知られている。かかる反応で得られる反応液中には目的物であるプロピレンオキサイドの他に、不純物として水、炭化水素、メタノール、ホルムアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アセトン、ギ酸メチル等の含酸素化合物が含まれているのが一般である。よって、反応液から高純度のプロピレンオキサイドを分離・回収するための多段精製工程が必要となる。 プロピレンオキサイドの精製において、炭化水素を抽剤として使用することは公知である。たとえば、特許文献1には、オクタンのようなアルカンが、炭素数6を有する炭化水素不純物の除去に効果的であることが示されている。また、特許文献2には、オクタンのようなアルカンが水の除去に効果的であることが示されている。更に、特許文献3には、プロピレンオキサイド中に含まれるメタノール、プロピオンアルデヒド、アセトン等の不純物の除去にオクタン等の炭化水素が効果的であることが示されている。米国特許第3843488号明細書特公昭50−7571号公報米国特許第5133839号明細書 かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイドの精製方法を提供する点に存する。 すなわち、本発明は、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法に係るものである。 以上説明したとおり、本発明により、少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、水洗後の水層を抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法であって、洗浄によるプロピレンオキサイドのロスを低減できるという優れた特徴を有するプロピレンオキサイド精製方法に関するものであり、よって特に産業上実施の観点から極めて有利なプロピレンオキサイドの精製方法を提供することができた。 不純物としてアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗して、プロピレンオキサイド中のアルデヒド類やその他メタノール、プロピレングリコール等のアルコール類、蟻酸メチル、酢酸メチル等の水溶性エステル類、蟻酸、酢酸等の有機酸を除去する際、同時に水層にプロピレンオキサイドも溶解し、プロピレンオキサイドもロスする。本発明者らは、水層中のプロピレンオキサイドロスを低減するため、抽剤と接触させ抽剤側にプロピレンオキサイドを選択的に抽出させることにより、プロピレンオキサイドのロスを低減できることを見出した。 本発明で言う抽剤とは、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の炭素数3〜10の炭化水素、エチルベンゼン、クメン、トルエン、キシレン、ベンゼン等の芳香族炭化水素類等、20℃での飽和水分量が5000重量ppm以下の炭化水素を言う。特に、炭素数3〜10の炭化水素は、飽和水分量も小さく好ましい。 本発明で言うアルデヒド類とは、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド等のアルデヒド類をいう。 プロピレンオキサイドを水洗する方法は、混合装置としては、攪拌機、スタティックミキサー、ラインミキサー等市販の一般的な混合装置を用いる事ができる。攪拌後の油水の油水分離装置としては、一般的なドラムやコアレッサ−を用いてることができるが、十分油水を静置分離させるものであれば何でも良い。洗浄回数は1段でも多段でもよい。多段で洗浄する場合、後段の水層を前段の油層にリサイクル使用しても良い。洗浄温度は5〜100℃、供給する水の量は、供給するプロピレンオキサイドに対して、重量で0.001〜10倍で供給する。 温度が高い場合、プロピレンオキサイドの熱劣化によるロスが大きくなり、低すぎると油水分離性能が悪化する。供給する水の量は、低すぎると不純物除去効率が低下し、高いと排水量が増加し廃水処理コストが増加する。供給する水として、プロピレンオキサイドを含む水を供給する事は、水中のプロピレンオキサイドを回収する上でも有効である。 水層中のプロピレンオキサイドを抽剤で回収する方法は、プロピレンオキサイド及び不純物を含む水層を抽剤と混合して、油水分離する。混合装置としては、攪拌機、スタティックミキサー、ラインミキサー等市販の一般的な混合装置を用いる事ができる。攪拌後の油水の油水分離装置としては、一般的なドラムやコアレッサ−を用いてることができるが、十分油水を静置分離させるものであれば何でも良い。洗浄回数は1段でも多段でもよい。多段で洗浄する場合、後段の水層を前段の油層にリサイクル使用しても良い。洗浄温度は5〜100℃、供給する抽剤の量は、供給するプロピレンオキサイドに対して、重量で0.001〜10倍で供給する。温度が高い場合、プロピレンオキサイドの熱劣化によるロスが大きくなり、低すぎると油水分離性能が悪化する。供給する水の量は、低すぎると不純物除去効率が低下し、高いと排水量が増加し廃水処理コストが増加する。 本発明に付される原料液は、実質的にアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドであればよく、たとえば、触媒の存在下、過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液であって、少なくともアルデヒド類を含有する反応液である。過酸化物とプロピレンの反応は、通常、触媒存在下、反応温度10〜200℃、圧力1〜20MPa、原料過酸化物のモル数に対して、2〜50倍、好ましくは、5〜30倍のモル数のプロピレン条件下で反応が行われる。プロピレンが少ないと、反応が十分にいかないか、プロピレンオキサイドの収率が低下し、一方プロピレンが多いと、未反応プロピレンの回収コストやパージによるロスにより経済的に不利となる。過酸化物とプロピレンを反応させることによりプロピレンオキサイドを得た反応液が、アルデヒド類以外に、プロピレン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等の炭素数3〜7の炭化水素、水、メタノール、プロピレングリコール等のアルコール類、有機酸、アセトン等のケトン類、蟻酸メチル、酢酸メチル等のエステル類を含む場合には、水洗前に蒸留塔を用いて粗分離し、供給する方が、水洗効率が上昇し、プロピレンオキサイドやプロピレン等の有効成分の損失を低減できる。 少なくともアルデヒド類を含むプロピレンオキサイドを水洗してプロピレンオキサイド中のアルデヒド類を除去する方法において、該アルデヒド類がホルムアルデヒド、アセトアルデヒドまたはプロピオンアルデヒドであり、水洗後の水層を炭素数3〜10の炭化水素である抽剤と接触させる、プロピレンオキサイドの精製方法。


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