生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_化粧品および医薬品生成物の防腐のための濃縮液
出願番号:2003300926
年次:2004
IPC分類:7,A01N47/10,A01N25/02,A01N47/12,A01N47/44,A61K47/08,A61K47/10,A61K47/12,A61K47/14,A61K47/16,A61K47/18,A61K47/22,A61K7/00


特許情報キャッシュ

ギセラ・ハーン クラウス・ベーバー ラルフ・グラートケ ボルフガング・バイルフス JP 2004099611 公開特許公報(A) 20040402 2003300926 20030826 化粧品および医薬品生成物の防腐のための濃縮液 エール・リキード・サンテ(アンテルナスィオナル) 399035504 鈴江 武彦 100058479 河野 哲 100091351 中村 誠 100088683 蔵田 昌俊 100108855 福原 淑弘 100109830 村松 貞男 100084618 橋本 良郎 100092196 ギセラ・ハーン クラウス・ベーバー ラルフ・グラートケ ボルフガング・バイルフス DE 10239238.2 20020827 7A01N47/10A01N25/02A01N47/12A01N47/44A61K47/08A61K47/10A61K47/12A61K47/14A61K47/16A61K47/18A61K47/22A61K7/00 JPA01N47/10 BA01N25/02A01N47/12 ZA01N47/44A61K47/08A61K47/10A61K47/12A61K47/14A61K47/16A61K47/18A61K47/22A61K7/00 Z 14 OL 12 4C076 4C083 4H011 4C076BB31 4C076CC18 4C076DD35 4C076DD37 4C076DD38 4C076DD39 4C076DD40 4C076DD41 4C076DD45 4C076DD48 4C076DD49 4C076DD53 4C076DD54 4C076DD59 4C076DD60 4C076DD61 4C076FF11 4C076FF39 4C076FF63 4C083AC071 4C083AC111 4C083AC121 4C083AC122 4C083AC171 4C083AC172 4C083AC211 4C083AC241 4C083AC242 4C083AC301 4C083AC302 4C083AC341 4C083AC481 4C083AC482 4C083AC521 4C083AC681 4C083AC682 4C083AC691 4C083AC731 4C083AC741 4C083AC742 4C083AC841 4C083AC851 4C083AD041 4C083AD042 4C083BB48 4C083CC01 4C083DD23 4C083EE01 4C083EE03 4H011AA02 4H011BA01 4H011BA06 4H011BB11 4H011BB13 4H011BC03 4H011BC06 4H011DA12 4H011DD05 4H011DF04 本発明は、ブチルカルバミド酸3−ヨード−2−プロピニル(IPBC)に基づく濃縮液に関し、化粧品および医薬品生成物の調製および防腐におけるその使用に関する。 防腐剤は、多くの生成物または水相によるシステムにおいて、有害な腐敗効果、特に生成物における微生物の影響を避けるために使用されている。防腐剤を使用する重要な分野には、例えばシャンプー、シャワージェル、およびバスジェルのような化粧品生成物ばかりでなく、例えばクリーム、乳液、化粧水、およびジェル(gels)のような高価格のケア化粧品の分野もある。防腐剤はまた、家庭用(例えば、抗菌ハンドクレンザー)およびボディケア(例えば、練り歯磨き)用の洗浄、ケア、および衛生製品にも使用されている。 IPBCは最近、そのような生成物の防腐においてより重要な役割を担っている。それは、白色粉末として利用できるが、極めてごくわずかしか水に溶解しない(20℃で約0.1g/L)という不都合を有している。固形は取扱いおよび計量に不便であるため、産業界は液体生成物に頼る方を好み、IPBCの液体形態に関心が持たれている。 加えて、生成物の色はより大きな役割であると考えられている。無色、またはさらに高い色安定性を有する必要があるパステルカラーの生成物がますます望まれている。 例えば、特許文献1には、IPBCとホルムアルデヒドを析出する化合物との組み合わせが使用されている。特許文献2は、周知のIPBCの形態のさらなる例であり、IPBCと1,3,5−トリス(ヒドロキシエチル)ヘキサヒドロトリアジンを組み合わせた形態が開示されている。特許文献3にはIPBCとフェノキシエタノールの組み合わせが開示されている。 IPBCは実際に、ほとんどの有機溶媒に十分に可溶し、化粧品に使用される多くの活性薬剤、添加剤、および助剤と適合するが、濃縮液の色安定性は未だに重大な問題であり、それは、それらの水溶性が低いことと、IPBC分子中の活性な基のためとすることができる。光、熱、および酸化に対する感受性も加えられ、色の分解生成物の形態が生じる。しばしば不適当な匂いも発生する。EP 0 757 518号EP 0 484 172号DE 100 34 138号 それ故、本発明の目的は、IPBCに基づき、色安定性および明白な殺真菌性作用に加えて、非常に優れた殺菌作用も示し、活性薬剤内容物に対して安定で、優れた官能的性質を有する、化粧品および医薬品生成物の防腐剤に利用可能な濃縮液形態の液体生成物を提供することである。 この目的を達成するために、ブチルカルバミド酸3−ヨード−2−プロピニル(IPBC)に基づく、化粧品および医薬品生成物の防腐剤のための濃縮液が提供される。この濃縮液は、IPBCに加えて、多価アルコール、グリコールエステル、およびグリコールエーテル、またはそれらの何れかの混合物から選択される液体担体、並びに、ギ酸、ギ酸塩、およびギ酸エステル、またはそれらの何れかの混合物から選択される安定剤を含み、安息香酸、プロピオン酸、サリチル酸、ソルビン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、デヒドロ酢酸、および、10−ウンデシレン酸、または存在可能なそれらの塩から選択される追加のカルボン酸を含まないことを特徴とする。 下記に重量%として与えられた濃縮液中の各成分の割合は、他に明記しない限り、混合濃縮液の重量に対するものである。 驚くべきことに、IPBCを液体担体および安定剤として述べたギ酸の誘導体の一つと組み合わせることによって、抗菌活性を減少させることなく、安定した色、安定した活性薬剤、および許容可能な匂いを有する生成物が得られた。 この関係において、「色安定化作用」とは、任意に溶媒で希釈された濃縮液または防腐されるべき生成物中の濃縮液が従来の貯蔵条件下において明らかな色の変化(例えば、茶色に変化)を受け難いことを意味する。そのような色の変化は、例えば周知の試験方法(例えば、ハーゼン色数またはガードナー色数)で観察することができる。 「活性薬剤安定性」という用語は、従来の貯蔵条件下で少なくとも4週間、好ましくは3ヶ月間の期間に渡り、濃縮液中に感覚的に知覚できる沈殿物が生じず、曇りが現れないことを意味する。「従来の貯蔵条件」とは、理解され得るように、例えば乾燥し換気された空間で、外界温度15〜25℃で貯蔵されることを意味する。しかしながら、本発明の濃縮液は、上記の期間に渡って従来の貯蔵温度より明らかに高い温度、好ましくは特に熱帯地域においてそれらを使用するのに都合の良い40℃より高い温度(例えば50℃)でも、改良された貯蔵安定性を示す。 本発明はまた、そのような濃縮液を調整する方法に関し、また、化粧品および医薬品生成物の調製および/または防腐における、本発明の濃縮液の使用に関する。 本発明の濃縮液はIPBCを含み、総重量に対して0.01〜20重量%のIPBC、好ましくは0.1〜5重量%のIPBC、特に0.1〜2重量%のIPBC、および特に好ましくは〜1重量%のIPBCを含む。 濃縮液は、液体担体として、多価アルコール、特に、ジオール、好ましくはグリコールおよびさらに好ましくはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオールまたは1,5−ペンタンジオール、またはグリコールエステルまたはグリコールエーテル、特にエチレングリコール、プロピレングリコールまたはブチレングリコール、好ましくはジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはポリエチレングリコール、またはそれらの何れかの混合物を含む。トリエチレングリコールまたは1,2−プロピレングリコールが特に好ましい。 本発明の濃縮液中に存在する液体担体の量は、総重量に対して、30〜99.989重量%の範囲にあり、好ましくは少なくとも50重量%、特に好ましくは少なくとも95重量%である。 濃縮液の安定剤成分は、ギ酸、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸プロピレングリコールモノまたはジエステル、またはインサイチューで形成されたギ酸エステルまたはそれらの何れかの混合物、特にギ酸から選択される。例えば85%または98〜100%のギ酸を使用することができる。 安定剤成分は、0.001〜20重量%、好ましくは0.05〜10重量%、さらにいっそう好ましくは0.05〜5または〜2重量%で存在し、例えば2より低いかまたは0.5より低い重量%、またはさらに0.2重量%よりも低い量で存在する。 濃縮液はさらなる活性薬剤、機能的添加剤および/または助剤を含むことができる。 ポリビグアニド(しばしばポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩とも記述される)および/またはポリビグアニド塩は、さらなる活性薬剤とすることができ、好ましい量は、総重量に対して、0.1〜20重量%であり、さらに好ましくは〜5重量%であり、特に好ましくは〜2重量%であり、最も好ましくは〜1重量%である。例えば、無水または実質的に無水の等級の20%ポリヘキサメチレンビグアニド塩酸塩を使用することができる。 IPBCとポリビグアニドまたはポリビグアニド塩の重量比は、好ましい実施例では100:1〜1:100であり、好ましくは10:1〜1:10、さらに好ましくは1:2〜2:1である。 さらに好ましい実施例において、濃縮液は、1重量%以下、特に1重量%のIPBCを含み、1重量%以下、特に0.95重量%のポリビグアニド/ポリビグアニド塩を含む。 適用分野によっては、濃縮液が無水物であるか、または助剤として水を含むかのどちらかであることが有利であり、水の含有量は、総重量の0.01〜10重量%、さらに好ましくは、〜5重量%、さらにいっそう好ましくは〜4.5または〜4重量%、特に好ましくは〜0.2重量%(実質的に無水物)である。濃縮液は好ましくは無水物または実質的な無水物である。 濃縮液は、さらなる活性薬剤として、ポリビグアニド化合物に加えて、またはその代わりに、パラベン、特にメチル−、エチル−、プロピル−、またはブチルパラベン、四級アンモニウム化合物、特にポリヘキサメチレンビグアニドまたはそれらの塩、ベンズアルコニウム塩、特に塩化ベンズアルコニウム、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドを析出させる化合物またはそれらの塩、特にジメチロールジメチルヒダントイン(DMDMH)、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、ヘキセチジン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン(ブロニドクス(bronidox))、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(ブロノポル(bronopol))、1,3,5,7−テトラアザ−アダマンタン(ヘキサメチレンテトラミン)、4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン、ベンジルアルコールヘミホルマル(hemiformal)、5−エチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、塩化1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンまたはそれらの混合物、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、ベンジルアルコール、ハロゲン化合物、特にジブロモジシアノブタン(DBDCB)、アミジン化合物、特にヘキサミジンまたはジブロモヘキサミジン、またはそれらの塩、またはイソチアゾロン、特にN−メチルイソチアゾロンまたはN−オクチルイソチアゾロン、または上記化合物の何れかの混合物を含むことができる。 有効性を改良するため、および/または活性範囲を広げるために使用できる好ましい抗菌活性薬剤は、O−フェニルフェノールおよびその塩、亜鉛ピリチオン(zinc pyrithione)、無機亜硫酸塩およびビスルファイト(bisulphites)、ヨウ素酸ナトリウム、ジブロモヘキサミジンおよびその塩、トリクロカルバン(triclocarban)、4−クロロ−m−クレゾール、トリクロサン(triclosan)、4−クロロ−3,5−ジメチルフェノール、2−ヒドロキシ−4,4´−ジクロロフェニルエーテル(例えば、チノサン(Tinosan)HP 100)、ポリヘキサメチレンジグアニドおよびその塩、1−(4−クロロフェノキシ)−1−(イミダゾール−1−イル)−3,3−ジメチル−2−ブタノン、1−ヒドロキシ−4−メチル−6−(2,4,4−トリメチルペンチル)−2−ピリドンおよびそのモノエタノールアミン塩、1,2−ジブロモ−2,4−ジシアノブタン、ブロモクロロフェン、5−クロロ−2−メチル−3(2H)−イソチアゾロン(isothiazolone)、2−メチル−3(2H)−イソチアゾロン、2−ベンジル−4−クロロフェノール、2−クロロアセトアミド、クロロヘキシジンおよびその塩、N−[(C12−C22)アルキルトリメチル]アンモニウム塩、ヘキサミジンおよびその塩、グルタルアルデヒド、塩化銀、塩化ベンゼトニウム、ベンズアルコニウム塩(benzalkonium salt)(例えば、塩化ベンズアルコニウム)、または上記化合物の混合物である。 加えて、さらなる機能的添加剤、助剤または活性薬剤(化粧品の添加剤)として、多数の物質または物質の組み合わせを基本的な製剤に使用することができる(下記の酸の代わりに、対応する塩が任意に使用される)。添加剤は陰イオン活性または陽イオン活性であることができる。添加剤の例は、スキンケア物質および保湿要素(例えば、尿素またはセンシバ(Sensiva)SC 50)、錯化剤(例えば、EDTA)、精油および天然抽出物、両性界面活性剤、界面活性剤、洗浄添加剤および殺菌活性薬剤(例えば、ココアミドプロピルベタイン(cocoamidopropyl betaine))、芳香剤、抗アクネ剤、または抗フケ活性薬剤(例えば、オクトピロクス(octopirox)およびリパシド(Lipacid)C8G)、殺真菌剤、染料、腐食防止剤、殺菌活性薬剤および抗敗血剤(例えば、オクテニジン二塩化水素化物)、苦味成分(例えば、デナトニウム塩)、スクリーニング剤(例えば、2−フェニルベンズイミダゾールスルホン酸)、消臭活性薬剤(例えば、フェノールスルホン酸亜鉛またはセンシバ(Sensiva)SC 50)、口内ケア活性薬剤(例えば、モノフルオロリン酸カリウム)、イソチアゾロン、炭水化物化合物(例えば、アルキルポリグリコシド、デンプンまたはセルロースの誘導体およびシクロデキストリン)、アルカリ金属塩化物(例えば、NaClまたはKCl)、陰イオン界面活性剤(例えば、ラウリルエーテル硫酸塩)、植物抽出物および油である。四級アンモニウム塩(例えば、セチルトリメチルアンモニウム塩化物または臭化物、セチルピリジニウム塩化物またはジデシルジメチルアンモニウム塩化物)は、可能な陽イオン活性薬剤として使用することができる。 これら化粧品の添加剤の多くも、多機能な作用を有している。添加剤によって本発明の濃縮液の活性における相乗効果が上昇し得る場合も存在する。 さらなる添加剤、助剤および/または活性薬剤は、例えば、増粘剤、緩衝剤、消泡剤、溶解促進剤、帯電防止剤、ポリマーおよび/または抗酸化剤である。 それぞれのケースにおいて、添加剤の種類および量は、幾つかの実験による容易で迅速な方法によって当該分野の当業者には確立することができ、本発明の濃縮液を含めて、得られた活性薬剤システムが幅広く、または極めて特異的に適用される可能性を有することができる。 濃縮液の調製は、簡単な混合によって実行される。例えば、固形成分を液体成分に攪拌しながら溶解し、さらなる添加剤および助剤を均一に攪拌する。混合物は任意に熱することができる(例えば50℃まで)。 いずれかの順序で互いに混合される構成成分の調製方法に関して、濃縮液はその期間中任意に、上昇した温度で攪拌され維持されることが好都合である。この温度処理の結果、安定性が驚くほど上昇する。この過程において混合物は互いに混合された後、任意に攪拌されつつ0.5〜48時間、30〜70℃で、特に30〜60℃、さらに特には30〜50℃で、都合良く維持される。例えば、50℃で6時間、40℃で24時間または30℃で48時間の温度処理が可能である。温度が高ければ温度処理時間は短くできる。 本発明の濃縮液が、単純に希釈することによって化粧品および医薬品生成物に混和可能であることは好都合である。これは、しばしば粉末または顆粒であり、防腐されるべき生成物に混和される前に溶解または分散しなければならない個々の物質を使用することと比較して、取扱いおよび経費の点で有利である。貯蔵および輸送経費もまた、濃縮形態によって減少できる。 さらなる利点として、本発明の濃縮液は、水に対する溶解度がほとんどないか限られている化粧品添加物のための溶解促進剤として適用可能であり、或いは様々な化粧品添加物の溶媒または担体として適用可能である。 本発明の濃縮液は、清澄な均一溶液として存在する。濃縮液中または希釈前に、低pHにおいて沈殿の可能性が生じるが、これらは単純に希釈することによって、またはpHを修正することによって可逆的に溶解できる。濃縮液を均一な分散製剤として調整することも可能であるが、これは製剤中の活性薬剤が相対的に大量に結晶化することを避けるような場合に有利である。加えて、濃縮液はペースト形態でも存在できる。 好ましい実施例において、グリコールおよび/またはグリコールエーテルおよびギ酸の「熟成(aged)」混合物は、担体/安定剤の組み合わせとして使用される。「熟成(aged)」という表現は、これと関連して、グリコールおよび/またはグリコールエーテルおよびギ酸の組み合わせが上昇された温度(その混合物の沸点まで)で、十分に長い時間、任意に攪拌されながら、ギ酸の匂いが大部分または完全に消失するまで維持されることを意味する。ギ酸とグリコール及び/またはグリコールエーテルのエステル結合は、この熟成期間に生じることができ、形成された化合物の正確な構造は未知のままである。あるいは、ギ酸グリコール(エーテル)は、グリコールおよび/またはグリコールエーテル中で溶解されることもでき、その組み合わせはIPBCと共に使用されることができる。 ギ酸の匂いがごくわずかしかしないか、全くしない濃縮液が特に好ましい。 濃縮液のpHは、1〜10、好ましくは3〜7およびさらに好ましくは5〜7である(調整後の新鮮な溶液または水との乳濁液を測定)。例えば、水中の2重量%の溶液/乳濁液のpHは、2.5〜5.5または約3の範囲にある。 本発明の濃縮液はそれ故、特に次の利点を有する: − 液体;− 濃縮形態;− 取扱いおよび経費が有利;− 均一;− 透明;− 低い粘度;− 無色またはかすかな色− 無臭または実質的に無臭− 極めて高い温度安定性;− 極めて高い色安定性;− 極めて高い活性薬剤安定性;− 既知のIPBC生成物と比較して、改良された(相乗作用)有効性の幅広い活性範囲;− 化粧品の製造中、他の成分(例えば、芳香剤など)のための溶媒、溶解促進剤、または担体として役立つことができる;− 安全−使用上の残留危険性がない;− 低温で安定、低温で液体であり吸出し可能(pumpable)(12ヶ月後でさえも、例えば−5℃で);および− 広い範囲の成分と混和性、適合性。 本発明の濃縮液は化粧品生成物、特に、pH値範囲が通常5〜8の範囲にあるクリーム、化粧水、ジェルまたはモイストワイプ(moist wipes)のような付けっぱなし(leave-on)の生成物、或いはpH値が通常7より小さく、特に6より小さい、シャンプーのような洗い流す生成物の調製に適合する。 さらに、本発明の濃縮液は、医薬品生成物および洗浄、クリーニング、ケア、ボディケアおよび衛生製品のための添加剤として適している。本発明の濃縮液は、防腐に加えて抗微生物有効性に貢献する。 以下の実施例をもとに、本発明を更に詳しく説明する。 実施例および比較例において、ポリビグアニドは水中に20重量%の生成物として使用した;即ち、0.95重量%の活性製剤に対応して20%のポリビグアニド 4.75重量%である。 次の製剤は、液体担体を投入し、IPBCおよびポリビグアニドを加え、清澄液が形成するまで攪拌して調製した。次に安定剤を加え、攪拌して均一に分散した。清澄溶液はこのようにして得た。 実施例 11.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド2.50 重量% 98〜100% ギ酸91.75 重量% トリエチレングリコール 実施例 21.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド0.50 重量% 97% ギ酸ナトリウム93.75 重量% 1,3−ブタンジオール 実施例 31.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド2.90 重量% ギ酸(水中 85%)91.35 重量% 1,2−プロピレングリコール 実施例 40.95 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド2.20 重量% ギ酸(水中 85%)92.10 重量% 1,2−プロピレングリコール比較実施例 比較実施例 11.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド94.25 重量% 1,2−プロピレングリコール 比較実施例 21.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド94.25 重量% トリエチレングリコール 比較実施例 31.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド1.0 重量% グリコール酸93.25 重量% トリエチレングリコール 比較実施例 41.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド1.0 重量% 乳酸(80〜90%)93.25 重量% トリエチレングリコール 比較実施例 51.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド1.0 重量% ベンゼン酸(>99.5%)93.25 重量% トリエチレングリコール 比較実施例 61.00 重量% IPBC4.75 重量% 20% ポリビグアニド1.0 重量% ギ酸(98〜100%)93.25 重量% フェノキシエタノール 本発明の実施例は全て、匂い、色、および活性薬剤の良い安定性を示したが、比較実施例の生成物は、匂い、色、および活性薬剤に対して十分な安定性を示さなかった。 これらの調査の結果を表1および2に照合する。 表1および2から、本発明の濃縮液が改良された安定性を示すことが明らかである。色安定性の調査のために、濃縮液を透明なガラスに入れ、ハーゼンまたはガードナーの色数(試験方法を参照)を、調製直後の新鮮な生成製剤、および、所定の温度で貯蔵され所定の期間が過ぎた製剤について決定した。試験方法 ハーゼン色数(DIN−ISO 6271、「APHA方法」または「白金コバルトスケール」としても知られる)を、溶液1リットル当たりの白金mgとして定義する。ハーゼンストック溶液のために、1.246gのヘキサクロロ白金(IV)酸カリウム、および1.00gの塩化第一コバルトを100mlの塩化水素に溶解し、蒸留水を足して1000mlにする。ハーゼン色スケールは、ほとんど透明な生成物の色を評価するために使用される。これは、ヨウ素色スケールよりも明るい黄色がかった領域から、色がごくわずかで透明な領域まで、蜜に目盛り付けされる。 ガードナー色数は、DIN−ISO 4630で定義される。明るい黄色のガードナー色数(1〜8)は塩化白金酸カリウム溶液に基づき、色数9〜18は塩化鉄(III)、塩化コバルト(II)、および塩化水素溶液に基づく。 それぞれの濃縮液をセルに入れ、リコー(Lico(R))200型比色計を用いて色数を測定した(Dr Lange GmbH,Berlin)。 匂いの発生は感覚受容的に試験した。それぞれの場合で3人が匂いを評価した。 ブチルカルバミド酸3−ヨード−2−プロピニル(IPBC)に基づく、化粧品および医薬品の生成物を防腐するための濃縮液であって、IPBCに加えて、多価アルコール、グリコールエステル、およびグリコールエーテル、またはそれらの何れかの混合物から選択される液体担体、並びに、ギ酸、ギ酸塩、およびギ酸エステル、またはそれらの何れかの混合物から選択される安定剤を含み、安息香酸、プロピオン酸、サリチル酸、ソルビン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、デヒドロ酢酸、および、10−ウンデシレン酸、または存在可能なそれらの塩から選択される追加のカルボン酸を含まないことを特徴とする濃縮液。 請求項1に記載の濃縮液であって、総重量に対して、0.01〜20重量%のIPBC、好ましくは0.1〜5重量%のIPBC、特に0.1〜2重量%のIPBC、および特に好ましくは〜1重量%のIPBCを含むことを特徴とする濃縮液。 請求項1または2に記載の濃縮液であって、液体担体として、多原子価アルコール、特に、ジオール、好ましくはグリコールおよびさらに好ましくはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオールまたは1,5−ペンタンジオール、或いは、グリコールエステルまたはグリコールエーテル、特に、エチレングリコール、プロピレングリコールまたはブチレングリコール、好ましくはジエチレングリコール、トリエチレングリコールまたはポリエチレングリコール、或いはそれらの何れかの混合物、特に好ましくはトリエチレングリコールまたは1,2−プロピレングリコールを含むことを特徴とする濃縮液。 請求項1、2、または3のいずれか一項に記載の濃縮液であって、安定剤として、ギ酸、ギ酸ナトリウム、ギ酸カリウム、ギ酸プロピレングリコールモノまたはジエステル、またはインサイチューで形成されたギ酸エステル、或いはそれらの何れかの混合物、特にギ酸を含むことを特徴とする濃縮液。 請求項4に記載の濃縮液であって、前記安定剤を、総重量に対して0.001〜20重量%、さらに好ましくは0.05〜10重量%、特に好ましくは0.05〜5重量%、およびさらに好ましくは〜2重量%、特に好ましくは0.5重量%より低く、特に0.2重量%よりも低く含むことを特徴とする濃縮液。 請求項1〜5のいずれか一項に記載の濃縮液であって、さらなる活性薬剤、機能的添加剤および/または助剤を含むことを特徴とする濃縮液。 請求項6に記載の濃縮液であって、さらなる活性薬剤として、ポリビグアニドおよび/またはポリビグアニド塩を、好ましくは総重量に対して0.1〜20重量%、さらに好ましくは〜5重量%、特に好ましくは〜2重量%、および最も好ましくは〜1重量%含むことを特徴とする濃縮液。 請求項7に記載の濃縮液であって、前記IPBCとポリビグアニドまたはポリビグアニド塩の重量比は、100:1〜1:100、好ましくは10:1〜1:10、およびさらに好ましくは1:2〜2:1であることを特徴とする濃縮液。 請求項7または8に記載の濃縮液であって、前記濃縮液は、1重量%以下、特に1重量%のIPBCを含み、および、1重量%以下、特に0.95重量%のポリビグアニド/ポリビグアニド塩を含むことを特徴とする濃縮液。 請求項1〜9のいずれか一項に記載の濃縮液であって、無水物であるかまたは助剤として水を含み、該水の含有量は、総重量に対して好ましくは0.01〜10重量%、さらに好ましくは〜5重量%、さらにいっそう好ましくは〜4.5または〜4重量%、特に好ましくは〜0.2重量%であることを特徴とする濃縮液。 請求項1〜10のいずれか一項に記載の濃縮液であって、さらなる活性薬剤として、パラベン、特にメチル−、エチル−、プロピル−、またはブチルパラベン、四級アンモニウム化合物、特にポリヘキサメチレンビグアニドまたはそれらの塩、ベンズアルコニウム塩、特に塩化ベンズアルコニウム、ホルムアルデヒドまたはホルムアルデヒドを析出させる化合物またはそれらの塩、特にジメチロールジメチルヒダントイン(DMDMH)、イミダゾリジニル尿素、ジアゾリジニル尿素、ヘキセチジン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン(ブロニドクス(bronidox))、2−ブロモ−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール(ブロノポル(bronopol))、1,3,5,7−テトラアザ−アダマンタン(ヘキサメチレンテトラミン)、4,4−ジメチル−1,3−オキサゾリジン、ベンジルアルコールヘミホルマル(benzyl alcohol hemiformal)、5−エチル−1−アザ−3,7−ジオキサビシクロ[3.3.0]オクタン、塩化1−(3−クロロアリル)−3,5,7−トリアザ−1−アゾニアアダマンタンまたはそれらの混合物、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、ベンジルアルコール、ハロゲン化合物、特にジブロモジシアノブタン(DBDCB)、アミジン化合物、特にヘキサミジンまたはジブロモヘキサミジン、またはそれらの塩、またはイソチアゾロン、特にN−メチルイソチアゾロンまたはN−オクチルイソチアゾロン、または上記化合物の何れかの混合物を含むことを特徴とする濃縮液。 請求項1〜11のいずれか一項に記載の濃縮液を調整する方法であって、前記成分は互いに混合され、該混合物はその後任意に、0.5〜48時間、30〜70℃で、特に30〜60℃で、さらに好ましくは30〜50℃で維持されることを特徴とする方法。 前記化粧品および医薬品生成物の調製における、請求項1〜12のいずれか一項に記載の濃縮液の使用。 前記化粧品および医薬品生成物の防腐における、請求項1〜13のいずれか一項に記載の濃縮液の使用。 【課題】ブチルカルバミド酸3−ヨード−2−プロピニル(IPBC)に基づく、化粧品および医薬品生成物の防腐のための濃縮液に関するものである。【解決手段】該濃縮液は、IPBCに加えて、多価アルコール、グリコールエステル、およびグリコールエーテル、またはそれらの何れかの混合物から選択される液体担体、並びに、ギ酸、ギ酸塩、およびギ酸エステル、またはそれらの何れかの混合物から選択される安定剤を含み、安息香酸、プロピオン酸、サリチル酸、ソルビン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、デヒドロ酢酸、および、10−ウンデシレン酸、または存在可能なそれらの塩から選択される追加のカルボン酸を含まないことを特徴とする。【選択図】   なし


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る