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タイトル:公開特許公報(A)_アナフィラキシー疾患治療剤、アナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品およびその製造方法
出願番号:2003049555
年次:2004
IPC分類:7,A61K35/72,A23L1/30,A23L2/52,A61K35/78,A61P39/02


特許情報キャッシュ

福田 ハルイ 奥村 康 宮島 宏明 大矢 禎一 福田 光次 JP 2004083555 公開特許公報(A) 20040318 2003049555 20030226 アナフィラキシー疾患治療剤、アナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品およびその製造方法 福田 光次 501184755 三好 秀和 100083806 三好 保男 100068342 岩▲崎▼ 幸邦 100100712 栗原 彰 100087365 川又 澄雄 100100929 伊藤 正和 100095500 高橋 俊一 100101247 高松 俊雄 100098327 福田 ハルイ 奥村 康 宮島 宏明 大矢 禎一 福田 光次 JP 2002190091 20020628 7 A61K35/72 A23L1/30 A23L2/52 A61K35/78 A61P39/02 JP A61K35/72 A23L1/30 B A61K35/78 C A61P39/02 A23L2/00 F 16 4 OL 20 4B017 4B018 4C087 4C088 4B017LC03 4B017LG15 4B017LK12 4B017LP05 4B018LB08 4B018LE05 4B018MD27 4B018MD29 4B018MD30 4B018MD48 4B018MD81 4B018MD91 4B018ME07 4B018MF13 4C087AA01 4C087AA02 4C087AA03 4C087BC11 4C087NA14 4C087ZC37 4C088AB03 4C088CA25 4C088NA14 4C088ZC37 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、アナフィラキシー疾患、たとえば、アナフィラキシーショック或いは食物依存性運動誘発アナフィラキシー等を含むアナフィラキシー疾患治療剤及びその製造方法に関する。また、本発明は、アナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品に関し、当該健康食品の製造方法に関する。【0002】【従来の技術】人体には、体内に、細菌やウイルスなどの異物が侵入してきたときに、それらに立ち向かい、体を守るための生体防御機構である免疫システムが備わっている。アレルギー疾患はこの免疫システムが過剰に働くために起こるものである。近年、大気汚染、食生活の変化、肉体的あるいは精神的ストレスの増加、居住環境の変化による室内汚染などの環境の変化または人間の体質の変化によるものか、その原因は明確ではないがアレルギー疾患に罹る人が増加している。【0003】このアレルギー疾患としては、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、アレルギー性鼻炎、たとえば、花粉症、食物アレルギーなどの他、薬物等によるアナフィラキシーショックや食物依存性運動誘発アナフィラキシーがある。【0004】これらのアレルギー疾患の、消極的ではあるが、第一の治療は、アレルゲンを回避することである。家の中の埃やダニがアレルゲンである場合には、家の中を清潔にして、アレルゲンを取り除いたり、花粉がアレルゲンの場合には、花粉の飛ぶ季節には、外出をひかえたり、マスクをしたりして、アレルゲンを吸い込まないようにしたり、食物アレルギーの場合には、その食物を食べないことである。しかしながら、この消極的な治療法は、手間がかかり、また、患者の行動をひどく制限する。【0005】また、喘息の治療としては、発作を止めるか、発作を予防する対症治療が行われており、アドレナリンなどの交感神経系の薬、副腎皮質ステロイドホルモン剤、テオフィリン系などの薬が使われている。しかしながら、喘息は、時に「死」に至る病であるが、未だ、完治するという治療法は無かった。【0006】アトピー性皮膚炎は、乳幼児期には、そのかゆみのために患者だけでなく、その親をも悩ませるものであり、多くは成人する前に治るが、成人期まで続くと顔や胸、ひじやひざの内側などの皮膚が厚くなり、激しいかゆみが起こり、思春期の男女を悩ませる。この治療法としては、外用療法が主な方法であって、症状に応じて、副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、その他の抗炎症剤を用いる。かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン剤の内服が必要となる。【0007】薬物によるアナフィラキシーショックは、しばしば、治療上極めて有効な薬物に対して引き起こされるので、当該ショック症状を有する患者の治療が著しい制限を受ける場合がある。そのような患者ではペニシリン系抗生物質やインスリン、ヨード系造影剤、或いは局所麻酔剤といった薬物の服用が禁忌される場合があり、患者自体にこれらの薬物に対する適切な認識がない場合には当該薬剤の誤用によって重篤なショック症状を呈し、時には生命の危険に曝される場合もある。【0008】近年、食物依存性運動誘発アナフィラキシーに対しても重大な関心が寄せられている。食物依存性運動誘発アナフィラキシーとは、特定の食物摂取後に運動することによってアナフィラキシー症状を呈するような疾患を指し、10歳代の思春期の男性において多く認められる。臨床症状としては全身の熱感、掻痒感に引き続き、紅斑、蕁麻疹、血管性浮腫、腹痛、下痢、嘔吐等が認められ、重症例では喉頭浮腫による呼吸困難や血圧低下、意識消失等により生命の危険を伴う疾患である。【0009】上記のアナフィラキシー疾患に対して現在採られている治療法は、アナフィラキシーを引き起こす薬物や食物の摂取を避けることの他、症状が発生した場合には、アドレナリンやステロイドの投与が行なわれる。【0010】しかしながら、これらの療法は対症療法であって、アナフィラキシーを含むアレルギー疾患を完治させるものではなく、また、薬を用いることによる副作用などもある。【0011】アレルゲンが特定できるときは、減感作療法といって、そのエキスを、始めは極少量、皮下注射し、次第に量を増やすことにより、抵抗力をつける方法がある。しかしながら、この療法は、週に1〜2回定期的に注射するもので、長期間かかる上、人によっては、効果がないこともあり、また、人によっては、上記のような、死に至ることもあるアナフィラキシーショックを引き起こすことがある。【0012】また、喘息やアトピー性皮膚炎の治療には多くの民間薬もあるが、時にはかえって症状を重くすることがある。【0013】【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のようなアレルギー疾患の治療、特にアナフィラキシー疾患治療の現状に対して、アナフィラキシー疾患を、副作用がなく、短期間の服用で、完治させることができる治療剤、健康食品及びその製造方法を提供することを課題とする。【0014】【課題を解決するための手段】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、松科植物の新芽と、水と、糖質とを混合し、これを自然発酵させて得られるもので、薬物によるアナフィラキシーや食物依存性運動誘発アナフィラキシーのようなアナフィラキシー疾患に有効な治療剤である。前記松科植物としては松属の植物が好ましく、また前記糖質としては砂糖が好ましい。【0015】また、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、松葉の新芽と、水と、砂糖とを混合し、自然発酵させて得られるもので、薬物によるアナフィラキシーや食物依存性運動誘発アナフィラキシーのようなアナフィラキシー疾患に有効な治療剤である。【0016】さらに、本発明は上記のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法を包含し、このアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法は、(1)滅菌した水に糖質を溶解し、糖質を溶解した溶液を調製する工程と、(2)前記糖質を溶解した溶液に松科植物の新芽を加え、自然発酵させる工程とを含む。前記松科植物としては松属の植物が好ましく、また前記糖質としては砂糖が好ましい。【0017】また、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法は、(1)滅菌した水に砂糖を溶解し、砂糖を溶解した溶液を調製する工程と、(2)前記砂糖を溶解した溶液に松葉の新芽を加え、自然発酵させる工程とを含むことを特徴とする。【0018】前記の自然発酵としては、嫌気的な条件下、10〜70℃、好ましくは20〜60℃で、3〜9ヶ月、好ましくは4〜8ヶ月程度行うことが好ましい。【0019】より具体的なアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法としては、(1)熱湯に砂糖を溶解し、周囲温度まで冷却させた砂糖水溶液を調製する工程と、(2)前記砂糖水溶液に、水洗した松葉の新芽を加え、容器に入れて密封し、自然発酵させる工程とを含むものであり、この自然発酵は、密閉した容器を直射日光の当たる場所で初冬頃まで行うことが好ましい。【0020】また、本発明は、松科植物の新芽と、水と、糖質とを混合し、自然発酵させて得られるアナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品をも意図するものであり、この健康食品(健康飲料を含む)は松葉の新芽と、水と、砂糖とを混合し、自然発酵させて得られたものであることが好ましい。【0021】さらに、本発明は、上記の自然発酵を行った発酵産物、すなわち本発明のアナフィラキシー疾患治療剤から分離された酵母を用いた任意の発酵生成物のアナフィラキシー疾患治療の薬剤或いは健康食品の製造における使用に関する。当該酵母は、本出願人による国際特許出願(国際公開WO 01/95922号)に開示した酵母であり、平成13年(2001)3月12日に、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター、茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(旧名称:経済産業省技術総合研究所生命工学工業技術研究所(National Institsute of Bioscience and Human−Technology National institute of Advanced Industrial Science and Technology)、茨城県つくば市東1−1−3、2001月4月1日をもって、名称が変更されている)に、ハルイサンA−3として寄託され、受託番号FERM BP−7499で特定される酵母である。また、この寄託された酵母と同等の菌体的性質を有する一連の酵母の使用も本発明に含まれるものである。なお、ここで、アナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品(健康飲料を含む)とは、体質を改善し、健康を維持すること、特にアナフィラキシー疾患の症状を改善することを目的に使用するサプリメントなどの食品および飲料を意味するものである。【0022】【発明の実施の形態】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、松科植物の新芽と、水と、糖質とを混合し、自然発酵させて得られるものである。【0023】本発明で使用できる松科植物としては、いわゆるモミ(Abies firma Sieb. & Zucc.)、ウラジオモミ(Abies homolepis Sieb. & Zucc.)、オオシラビソ(Abies mariesii M.T. Mast.)、アオドドマツ(Abies sachalinensis (Friedr. Schmidt) M.T. Mast. var marie)、トドマツ(Abies sachalinensis (Friedr. Schmidt) M.T. Mast.)、シラベ(Abies veitchii Lindl.)、ヒマラヤスギ(Cedrus deodara (Roxb. ex D. Don) G. Don)、グイマツ(Larix gmelini(Rupr.) Kuzeneva)、カラマツ(Larix kaempferi(Lamb.) Carriere)、ドイツトウヒ(Picea abies (L.) Karst.)、アカエゾマツ(Picea glehnii (Friedr. Schmidt) M.T. Masters)、トウヒ(Picea jezoensis (Sieb. & Zucc.) Carriere var. hondoensis)、エゾマツ(Picea jezoensis (Sieb. & Zucc.) Carriere)、ヤツガタケトウヒ(Picea koyamae Shirasawa)、ハリモミ(Picea polita (Sieb. & Zucc.) Carriere)、アイグロマツ(Pinus x densi−thunbergii Uyeki)、アカマツ(Pinus densiflora Sieb. & Zucc.)、タギョウショウ(Pinus densiflora Sieb. & Zucc. cv. Umbraculifera)、チョウセンゴヨウ(Pinus koraiensis Sieb.& Zucc.)、ダイオウショウ(Pinus palustris Mill.)、ヒメコマツ(Pinus parviflora Sieb. & Zucc. var. parviflora)、キタゴヨウ(Pinus parviflora Sieb. & Zucc. Var. pentaphylla (Mayr)Henry)、ハイマツ(Pinus pumila (Pall.) Regel)、リギダマツ(Pinus rigida Mill.)、ストローブマツ(Pinus strobus L.)、ヨーロッパアカマツ(Pinus sylvestris L.)、テーダマツ(Pinusteada L.)、クロマツ(Pinus thunbergii Parl.)、トガサワラ(Pseudotsugajaponica (Shiras.) Beissn.)、コメツガ(Tsuga diversifolia (Maxim.) M.T. Mast.)、ツガ(Tsuga sieboldii Carriere)などが例示される。この中でも松属の植物である、アイグロマツ、アカマツ、タギョウショウ、チョウセンゴヨウ、ダイオウショウ、ヒメコマツ、キタゴヨウ、ハイマツ、リギダマツ、ストローブマツ、ヨーロッパアカマツ、テーダマツ、クロマツが好ましく、特に、アカマツ、ダギョウショウ、チョウセンゴヨウ、ダイオウショウ、ハイマツ、クロマツなどは一般に育成されている松であり、入手の容易さの面からも好ましいものである。【0024】また、本発明の使用する糖質としては、ショ糖、転化糖、麦芽糖のようなものが例示される。これらのうちショ糖が入手の容易さの点で好ましいが、使用するショ糖としては、白砂糖、黒砂糖、三温糖、甜菜糖、きび砂糖などいずれの砂糖でも使用できるが、白砂糖が好ましい。【0025】使用する水は、予め滅菌したものを用い、雑菌の繁殖を防止することが好ましく、滅菌方法としては、一般に行われる公知の方法が使用でき、例えば、煮沸などのような方法によって行うことができる。【0026】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、上記の滅菌した水を用いて糖質を溶解した水溶液に、松科植物の新芽を加え、これを自然発酵することにより得られるが、水溶液に加える松科植物の新芽は、いかなる種類の松科植物から採取した新芽でもよいが、特に、松属の植物から採取した新芽が好ましい。採取の時期は、松科植物の花が咲きおわったときが好ましく、この時期に採取した新芽がアナフィラキシー疾患治療剤としての有効性がもっとも高く好ましいものである。松の場合でいえば、その土地の気候にもよるが、一般に4月上旬〜6月下旬頃に、枝の先端に赤みがかった雌花が咲き、新枝の周りに黄色の雄花が咲くので、これらの花が咲き終わった後に、枝の先端部にある新芽を採取して用いることが好ましい。【0027】発酵に用いる原液の調製は、水約1リットルに対して、糖質を約0.5kgの割合で溶解し、得られた溶液に対して松科植物の新芽約25本の割合で添加する。この場合、糖質は完全に溶解している必要はなく、未溶解のまま液中に存在していても差し支えない。また、発酵させる原液には、上記の割合で松葉の新芽のような松科植物の新芽を含んでいればよく、新芽以外の葉や花を含むものであっても差し支えない。【0028】自然発酵は、嫌気的な条件下で行い、10〜70℃、好ましくは20〜60℃で、3〜9ヶ月、好ましくは4〜8ヶ月程度静置して発酵を行う。嫌気的な条件としては、例えば、密閉した遮光容器に充填するなどの方法が採用され、この密閉した容器を直射日光の当たる場所に、初冬頃まで載置することにより達成される。自然発酵の期間が経過した後、容器を開封して、松科植物の新芽などの固形物を取り除くことにより、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤が得られる。なお、上記の初冬頃は、新芽の採取時期、すなわち仕込み時期との兼ね合いであり、製造する地方で開花時期が4月上旬から5月初旬で、花が咲き終わり新芽を採取する時期を5月中旬から6月初旬とすれば、発酵終了の時期が初冬(11月中旬)となるが、あくまでも1つの目安であり、任意に変更することができる。【0029】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、下記の試験例で実証されるように、アナフィラキシー疾患のみならずアレルギー疾患にも関与する肥満細胞や好塩基球を含む細胞の脱顆粒時の化学伝達物質によるアレルギー反応をも広く抑制するので、アナフィラキシー疾患にも特に有効であるが、当該作用機序から考慮すると、これら以外にも、喘息やアトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、急性蕁麻疹、花粉症、食物アレルギーなどのアレルギーI型の疾患の改善、治療にも有効であると考えられる。【0030】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、自然発酵により得られた発酵産物をそのまま用いるものであるが、これに、甘味料や着香剤などを添加し、飲みやすいものに仕立てもよく、長期保存などのため、保存剤などの各種添加剤を添加してもよい。【0031】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を適用するには、一般に大人の場合、1日に2〜3回、各々、約30〜50ミリリットルを服用させる。また、小人の場合には、大人の半量を服用させる。また、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、毒性もなくまた変異原性もなく安全なものであるので、前記の服用量を超える量を用いても何ら問題はない。【0032】本発明の自然発酵により得られた発酵産物は、アナフィラキシー疾患治療剤としてばかりでなく健康食品または健康飲料としても使用することができる。健康食品または健康飲料とは、治療を主目的とするものではないが、体質を改善し、健康状態を維持するために使用するものである。したがって、本発明のアナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品(健康飲料も含む)は、アナフィラキシー疾患の症状を改善する、すなわちそれらの症状を軽減し、或いは予防するためにも用いることができる。この場合、消費者の嗜好を考慮し、上記の甘味料や着香剤などを添加し、食しやすく、飲みやすく、かつ嗜好に適合するものに仕上げることが好ましい。【0033】さらに、本発明は、上記の発酵産物から分離された酵母を用いて発酵させた生成物や当該生成物からの抽出物を使用するアナフィラキシー治療剤およびアナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品(健康飲料を含む)の製造方法を提供する。【0034】上記酵母の分離に関しては、国際公開WO 01/95922号パンフレットにも詳述されている。具体的に、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤である発酵産物を用いて、GPLP寒天平板培養法により平板上に培養し、培養平板上に優勢に生育している集落を釣菌し、分離酵母を得た。分離酵母について形態観察および性状試験を行い、文献(Kurtzman, C. P. et al., 「The yeasts, A Taxonomic Study」4版(1998)、Elsevier Science B.V.;Barnett, J. A. et al., 「Yeasts:Characeristics and identification」3版(2000)、Cambridge University Press、これらの文献は引用により本願明細書の一部として組み込まれる)を参考にして同定した。なお、発酵産物中の酵母数は1.4×105/gであった。分離酵母の性状試験結果を表1に、分離酵母の子嚢胞子の一例を図1に示した。【0035】【表1】以上の結果によれば、分離酵母は形態上および性状上チゴサッカロミセス ビスポラス(Zygosaccharomyces bisporus)と同定される。このチゴサッカロミセス ビスポラスは子嚢菌酵母の一属で、それぞれ独立した細胞間で接合し、球形〜楕円形の子嚢胞子を1〜4個形成するものである。また、チゴサッカロミセスビスポラスは、耐浸透圧性の酵母で発酵食品、清涼飲料水などから分離されるものである。【0036】一方、分離された酵母に対する、対象株とのDNA相同性試験を行ったところ、次のような結果が得られた。すなわち、江崎孝行ら、日本細菌学会誌、45巻、851頁(1990)、および高橋正明ら、東京農業大学アイソトープセンター研究報告、7号、69頁(1993)(これらの文献は引用により本願明細書の一部として組み込まれる)に従い、対象株としてチゴサッカロミセス ビスポラス IFO 1131およびチゴサッカロミセス バイリー IFO 1098(Zygosaccharomyces bailii IFO 1098)を用いて、得られた酵母とのDNA相同性試験を、マイクロプレートを用いたフォトビオチン標識法により、DNA−DNAハイブリダイゼーション試験を行った。なお、DNAの調製は、Jahnke, K.−D. et al., Trans. Br. mycol. Soc., Vol,87, pp.175−191 (1986)(この文献は引用により本願明細書の一部として組み込まれる)に従い調製した。結果を表2に示した。【0037】【表2】上記の対象株との相同性試験の結果によれば、本発明の酵母は、形態上および性状上チゴサッカロミセス ビスポラスと同定されるが、DNAの配列自体はチゴサッカロミセス ビスポラスよりもむしろチゴサッカロミセス バイリーに近いものであり、いずれの対象株とも相違する新種の株であることが理解される。出願人は、このチゴサッカロミセス属に属すると推定される新種の酵母を「ハルイサンA−3」と命名した。なお、この新種の酵母「ハルイサンA−3」が新種の株ではなく新種の種あるいは属であるか否かは、現時点では明確ではない。しかしながら、出願人は、分離され「ハルイサンA−3」と命名された新種の酵母を、特許手続上の微生物の寄託の国際的承認に関するブタペスト条約に従い、2001年3月12日に、受託番号FERM BP−7499として、新名称:独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センター、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1 中央第6(旧名称:経済産業省技術総合研究所生命工学工業技術研究所(National Institsute of Bioscience and Human−Technology National institute of Advanced Industrial Science and Technology)、日本国茨城県つくば市東1丁目1番地3)に寄託した。なお、上記寄託機関は、2001年4月1日をもって独立行政法人化され、独立行政法人産業技術総合研究所と改編されたことにより、2001年4月1日に名称が変更されたものである。【0038】本発明の分離された新種の酵母は、松科植物の新芽とともにアナフィラキシー疾患治療剤としての有効性に大きく寄与しているものと考えられ、極めて有用な酵母である。【0039】次に、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を、例をあげて詳しく説明するが、本発明は以下の例示により限定されるものではない。【0040】【実施例】実施例1:アナフィラキシー治療剤の製造例本発明のアナフィラキシー疾患の治療剤は、次のようにして製造することができる。【0041】クロマツ、アカマツ、カラマツの松葉の新芽を、松に花が咲き終わった頃(福島県では、5月中旬〜6月初旬)に、採取し、採取した松葉の新芽をよく水洗する。熱湯に、白砂糖を加えて溶解させ、室温付近まで冷ました砂糖水と水洗した松葉の新芽とを容器、たとえば、プラスチック製容器にいれて、密封して、初冬頃(福島県では、11月中旬頃)まで、直射日光の当たる場所に載置することにより、自然発酵させることにより製造する。初冬頃に容器を開封し、松葉を取り除くと、本発明のアナフィラキシー疾患の治療剤が得られる。【0042】使用した砂糖水は、水約2リットルに対して、約1Kgの白砂糖の割合で用い、松葉は、約50本の割合で用いた。【0043】上記のようにして、約2リットルの水に1Kgの白砂糖、約50本の松葉の新芽を用いて製造したところ、約1.2リットル(仕込んだ砂糖水の約60%)の白色の濁りを有する液状のアナフィラキシー疾患治療剤が得られた。この治療剤について、含有成分を分析すると、表3に示すような結果が得られた。【0044】【表3】この分析は、主に食品一般に関する上記検査項目についてのみに行われたものであり、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤には、これら以外の成分が存在している可能性がある。したがって、どの成分がアナフィラキシー疾患の治療剤として特に有効であるかは、特定することができないが、アナフィラキシー疾患治療剤としての薬効を奏するものであった。【0045】次に、上記のようにして製造した複数の本発明のアナフィラキシー疾患治療剤について、治療剤中に含有されるカビ数、酵母数、一般細菌数(生菌数)について調べた。カビ数および酵母数については、GPLP寒天平板培養法で行い、一般細菌数(生菌数)については、抗真菌剤添加SCDLP寒天平板培養法で、酒石酸を用いて培地のpHを3.5に調整したものと、培地を調整しないものとの2とおりの試験を行い測定した。得られた結果を表4に示した。【0046】【表4】上記の結果によれば、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤中には、カビの発生は認められず、また一般細菌(生菌数)も極めて少ないことがわかる。また、酵母は発酵産物のロットにより若干のバラツキはあるが、発酵産物中には102〜105個/gのオーダーで酵母が存在していることがわかる。この発酵産物中に存在する酵母が寄託した新種の酵母に該当するものである。【0047】試験例1:アナフィラキシー治療剤の経口毒性次に、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の経口毒性について検討した。本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の原液およびこれに蜂蜜(10重量%)を加えたものを用いて、これらの被験物質をそれぞれ2000mg/kg投与する群と、対照群として注射用水を投与する群(投与量0mg/kg)とについて、1群雌雄各5例のSD系[Crj:CD(SD)IGS]ラットに経口胃ゾンデを取り付けたディスポーザブルシリンジ(1mL容量)を用いて強制経口投与し、その後15日間(投与日を含む)の観察期間を設け、毒性徴候および概略の致死量について検討した。【0048】試験期間を通じて対照群を含む、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤およびこれに蜂蜜を加えたものの2000mg/kg投与群の雌雄に死亡は認められなかった。また、一般状態、体重および剖検においても被験物質投与に起因する変化は認められなかった。以上の結果から、本試験条件下における本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の概略の致死量は雌雄ともに2000mg/kg以上であると結論された。【0049】試験例2:アナフィラキシー治療剤の変異原性次に、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の変異原性について検討した。本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の変異原性について、Amesらの変法(Maron,D.M. et al.,「Revised methods for the Salmonella mutagenicity test」、Mutation Res., Vol.113, pp.173‐215 (1983)、この文献は引用により本願明細書の一部として組み込まれる)に準拠したプレート法を用い、ネズミチフス菌のヒスチジン要求性であるTA98、TA100、TA1535、TA1537株および大腸菌のトリプトファン要求性であるWP2uvrA株にそれぞれ処置し、その変異原性を代謝活性化による場合とよらない場合との双方で検討した。【0050】試験の用量としては、312.5、625、1250、2500および5000μg/plateで行った。この結果、各試験菌株の被験物質群の復帰変異コロニー数は、代謝活性化系の有無にかかわらず、用量依存性ならびに陰性対照群の2倍以上の増加を認めなかった。また、生育阻害および被験物質の沈澱は認められなかった。結果を図2および3に示した。図2は、塩基対置換型菌株(TA100:□、TA1535:○、WP2uvrA:△)を用いた場合の結果が示してある。図中、Aは代謝活性化によらない場合であり、Bは代謝活性化による場合で、S9mixが添加された場合の結果がそれぞれ示してある。図3は、フレームシフト型菌株(TA98:□、TA1537:○)を用いた場合の結果が示してある。図中、Aは代謝活性化によらない場合であり、Bは代謝活性化による場合で、S9mixが添加された場合の結果がそれぞれ示してある。なお、陰性対照物質としては、被験物質の調製時に溶媒として用いた注射用蒸留水を使用した。また、陽性対照物質としては、2−(2−Furyl)−3−(5−nitro−2−furyl)acrylamide(AF−2)、2−Aminoanthracene(2−AA)、Sodium azide(SA)、および、9−Aminoacridine(9−AA)の各化合物を使用した。AF−2、9AA、2−AAはDMSOで、SAは注射用蒸留水でそれぞれ溶解し、菌株および代謝活性化によらない場合、代謝活性化による場合に応じて、それぞれ使用した。【0051】以上の結果から、この試験条件下における本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の変異原性は陰性と判断された。【0052】試験例3:アナフィラキシー治療剤の薬理作用ラットの背中にanti−DNP−IgEを皮内感作した後、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を経口投与し、投与後、抗原(DNP−BSA)とエバンスブルーを尾静脈より静注し、PCA反応を行なわせることで、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の薬理作用を確認した。【0053】すなわち、日本チャールズリバー株式会社より購入した12週齢のWister系雄性ラット6匹を用い、当該ラットの背中に抗原特異的IgE抗体としてモノクローナル抗ジニトロフェニル−IgE抗体(anti−DNP−IgE抗体)clone:SPE−7(Sigma社製、カタログ番号D−8406、ロット番号100K−4850)の希釈溶液各100μlを皮内感作した。皮内感作後、実施例1のようにして得られた本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を4日間、1ml/dayの用量で経口投与した。なお、対照としては注射用蒸留水のみを経口投与した(表5参照)。【0054】【表5】上記被検物質の投与後、PCA反応誘導物質としてジニトロフェニル結合ウシアルブミン(DNP−BSA)およびエバンスブルーをラットの尾静脈より静注した。【0055】結果の判定は、end point法、すなわち、anti−DNP−IgEの最終希釈倍数でのPCA反応の成果に基づいて行い、上記PCA反応において明らかな皮内反応が認められたものを(+)、不明瞭なものを(±)、明らかに皮内反応が認められないものを(−)とした。結果を表6に示し、また、当該皮内反応の例を図4に示した。【0056】【表6】さらに、上記anti−DNP−IgEの皮内感作後、当該抗原(DNP−BSA)により出現(漏出)する皮内色素斑から色素(エバンスブルー)を抽出し、この色素量から反応局所の程度を定量した。結果を表7に示す。【0057】【表7】上記のPCA反応試験から、対照のC群においてはPCA反応の最終希釈倍数が4000倍であり、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を経口投与したD群においては当該最終希釈倍数が2000倍となり、顕著なPCA反応の抑制が認められた。また、PCA反応色素抽出試験においても同様に、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の効果が確認された。【0058】なお、上記モノクローナル抗ジニトロフェニル−IgE抗体の希釈倍率、2000倍、4000倍、8000倍、16000倍、32000倍、および64000倍は、それぞれ、500ng/100μl、250ng/100μl、125ng/100μl、63ng/100μl、31ng/100μl、および16ng/100μlに相当するものである。【0059】これらの結果は、少なくとも本発明のアナフィラキシー疾患治療剤が、肥満細胞や好塩基球等を含むアナフィラキシー或いはアレルギー反応に関与する細胞の脱顆粒時の化学伝達物質放出以後の反応を抑制することを示す。【0060】試験例4:アナフィラキシー治療剤の投与量の確認試験アナフィラキシー治療剤の有効投与量を確認するため、試験例3と同様にPCA反応を用いて評価した。【0061】すなわち、ラットの背中にマウスモノクローナル抗DNP−IgE抗体(SPE−7)を6ポイントにそれぞれ、上記のマウスモノクローナル抗DNP−IgE抗体の希釈溶液各100μlで皮内感作し、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を、4日間、0.1ml/day、0.5ml/dayおよび1.0ml/dayの用量で経口投与した。なお、対照としては注射用蒸留水のみを4日間、1.0ml/day経口投与した。投与終了後(翌日)、PCA反応誘導物質としてジニトロフェニル結合ウシアルブミン(DNP−BSA)およびエバンスブルーをラットの尾静脈より静注し、30分後にIgE感作部位のエバンスブルー色素の漏出をend point法により判定した。試験群の詳細および得られた結果を表8および表9に示した。【0062】【表8】【表9】表9によると、対照群(E群)は8000〜16000倍(63〜125ng)までPCA反応を惹起している。一方、0.1ml/day投与のF群は4000〜8000倍(125〜250ng)までPCA反応が認められたのに対して、0.5ml/day投与のG群、1.0ml/day投与のH群はともに2000〜4000倍(250〜500ng)のIgEのPCA反応を抑制したことが認められた。また、対照群(E群)とF群との比較では、F群ではPCA反応の抑制は穏やかではあるが、その抑制効果が認められる。さらに、同様な結果をもたらしたG群およびH群では、それらの皮膚内の色素の漏出を観察すると、H群の方がG群に比べて、漏出色素量は軽減されていた。【0063】試験に供したラットの体重はおおよそ250gであり、これからヒト(体重60kg)に対する投与量を求めると、それぞれ、1日当り24ml、120mlおよび240mlとなるが、以上の試験結果によれば、確実な治療効果を得るためには120ml/day以上の投与がより好ましいものであるということができる。【0064】試験例5:アナフィラキシー治療剤の発酵期間と薬理作用次に、本発明のアナフィラキシー治療剤の発酵期間が薬理作用に与える影響について検討した。【0065】すなわち、発酵期間を1ヶ月、3ヶ月、および6ヶ月としたものについて、試験例3と同様にPCA反応によりその薬理効果を以下のようにして評価した。【0066】ラットの背中にマウスモノクローナル抗DNP−IgE抗体(SPE−7)を6ポイントにそれぞれ、上記のマウスモノクローナル抗DNP−IgE抗体の希釈溶液各100μlで皮内感作した。次いで、発酵期間を変えた本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を、それぞれ4日間、1.0ml/dayの用量で経口投与した。なお、対照としては注射用蒸留水のみを4日間、1.0ml/day経口投与した。投与終了後(翌日)、PCA反応誘導物質としてジニトロフェニル結合ウシアルブミン(DNP−BSA)およびエバンスブルーをラットの尾静脈より静注し、30分後にIgE感作部位のエバンスブルー色素の漏出をend point法により判定した。試験群の詳細および得られた結果を表10および表11に示した。【0067】【表10】【表11】表11によると、対照群(I群)は8000倍(125ng)までのPCA反応を惹起しているのに対し、発酵期間1ヶ月のもの(J群)は8000倍(125ng)までのIgEを抑制するもので対照群とほぼ同等であり、PCA反応の抑制効果はほとんど認められなかった。しかし、発酵期間3ヶ月のもの、および発酵期間6ヶ月のものはいずれもPCA反応の抑制効果が認められ、発酵期間は3ヶ月以上、好ましくは6ヶ月以上であることがわかる。【0068】【発明の効果】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤は、アナフィラキシーショックおよび食物依存性運動誘発アナフィラキシー等を含むアナフィラキシー疾患に代表されるアレルギーI型疾患を短期間の服用で、副作用もなく、完治させることができるものであり、したがって、本発明によれば、極めて有用なアナフィラキシー疾患治療剤並びにアナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品および健康飲料が得られる。【図面の簡単な説明】【図1】図1は、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤(発酵産物)から分離された分離酵母の子嚢胞子の一例を示す顕微鏡写真(微分干渉、×2400)である。培地は、マルトエキス寒天培地を使用した。【図2】図2は、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の変異原性のスクリーニング試験結果を示すグラフであり、塩基対置換型菌株(TA100:□、TA1535:○、WP2uvrA:△)を用いた場合の結果が示してある。また、図中、Aは代謝活性化によらない場合(−S9)であり、Bは代謝活性化による場合(+S9)の結果がそれぞれ示してある。【図3】図3は、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤の変異原性のスクリーニング試験結果を示すグラフであり、フレームシフト型菌株(TA98:□、TA1537:○)を用いた場合の結果が示してある。また、図中、Aは代謝活性化によらない場合(−S9)であり、Bは代謝活性化による場合(+S9)の結果がそれぞれ示してある。【図4】図4は、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤投与ラットにおけるPCA反応の例を示す図面代用写真である。図中、C群は対照として注射用蒸留水を経口投与した群であり、D群は本発明のアナフィラキシー疾患治療剤を経口投与した群である。Anti−DNP−IgE SPE−7力価とは、試験に用いた抗原特異的IgE抗体の最終希釈倍率を示す。 松科植物の新芽と、水と、糖質とを混合し、自然発酵させて得られるアナフィラキシー疾患治療剤。 前記松科植物が松属の植物である請求項1記載のアナフィラキシー疾患治療剤。 前記糖質が、砂糖である請求項1記載のアナフィラキシー疾患治療剤。 松葉の新芽と、水と、砂糖とを混合し、自然発酵させて得られるアナフィラキシー疾患治療剤。 滅菌した水に糖質を溶解し、糖質を溶解した溶液を調製する工程と、前記糖質を溶解した溶液に松科植物の新芽を加え、自然発酵させる工程とを含むアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 前記松科植物が松属の植物である請求項5記載のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 前記糖質が、砂糖である請求項5記載のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 前記自然発酵を、嫌気的な条件下、10〜70℃で、3〜9ヶ月行う請求項5記載のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 滅菌した水に砂糖を溶解し、砂糖を溶解した溶液を調製する工程と、前記砂糖を溶解した溶液に松葉の新芽を加え、自然発酵させる工程とを含むアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 前記自然発酵を、嫌気的な条件下、10〜70℃で、3〜9ヶ月行う請求項9記載のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 熱湯に砂糖を溶解し、周囲温度まで冷却させた砂糖水溶液を調製する工程と、前記砂糖水溶液に、水洗した松葉の新芽を加え、容器に入れて密封し、自然発酵させる工程とを含むアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 前記自然発酵を、10〜70℃で、3〜9ヶ月行う請求項5記載のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 前記自然発酵を、密閉した容器を直射日光の当たる場所で初冬頃まで行う請求項9記載のアナフィラキシー疾患治療剤の製造方法。 松科植物の新芽と、水と、糖質とを混合し、自然発酵させて得られるアナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品。 松葉の新芽と、水と、砂糖とを混合し、自然発酵させて得られるアナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品。 受託番号FERM BP−7499で寄託した酵母または受託番号FERM BP−7499で寄託した酵母と同等の菌体的性質を有する酵母を用いて発酵させて得られる発酵生成物を用いることを特徴とする、アナフィラキシー治療剤、アナフィラキシー疾患症状改善のための健康食品、またはアナフィラキシー疾患症状改善のための健康飲料の製造方法。 【課題】アナフィラキシー疾患を、副作用がなく、短期間の服用で、完治させることができる治療剤、健康食品及びその製造方法を提供する。【解決手段】本発明のアナフィラキシー疾患治療剤等は、松科植物の新芽と、水と、糖質とを混合し、自然発酵させて得られる。松科植物としては松属の植物が好ましい。また、本発明のアナフィラキシー疾患治療剤等は、当該アナフィラキシー疾患治療剤から分離された酵母を使用して得られる発酵生成物を用いて製造することができる。【選択図】   図4


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