タイトル: | 特許公報(B2)_リポキシゲナーゼ |
出願番号: | 2002583629 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C12N 15/09,C12N 9/02,C12N 1/15,C12N 1/19,C12N 1/21,C12N 5/10,A21D 2/26,A21D 13/00,A23L 1/10,A23L 1/277,C11D 3/386,C12P 7/64 |
杉尾 明子 高木 忍 JP 4365099 特許公報(B2) 20090828 2002583629 20020418 リポキシゲナーゼ ノボザイムス アクティーゼルスカブ 500586299 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 福本 積 100087871 古賀 哲次 100087413 西山 雅也 100082898 杉尾 明子 高木 忍 DK PA 2001 00631 20010420 20091118 C12N 15/09 20060101AFI20091029BHJP C12N 9/02 20060101ALI20091029BHJP C12N 1/15 20060101ALI20091029BHJP C12N 1/19 20060101ALI20091029BHJP C12N 1/21 20060101ALI20091029BHJP C12N 5/10 20060101ALI20091029BHJP A21D 2/26 20060101ALI20091029BHJP A21D 13/00 20060101ALI20091029BHJP A23L 1/10 20060101ALI20091029BHJP A23L 1/277 20060101ALI20091029BHJP C11D 3/386 20060101ALI20091029BHJP C12P 7/64 20060101ALI20091029BHJP JPC12N15/00 AC12N9/02C12N1/15C12N1/19C12N1/21C12N5/00 AA21D2/26A21D13/00A23L1/10 ZA23L1/277C11D3/386C12P7/64 BIOSIS/WPI(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq SwissProt/PIR/GeneSeq 特表2004−508039(JP,A) J.Biol.Chem.,Vol.273,No.21(1998)p.13072-13079 19 DSM DSM 14139 DK2002000251 20020418 WO2002086114 20021031 2004531257 20041014 23 20050204 高堀 栄二 本発明は、リポキシゲナーゼおよびそれをコードするポリヌクレオチドに関する。 リポキシゲナーゼ (EC 1.13.11.12) は、ポリ不飽和脂肪酸、例えば、リノール酸、リノレン酸およびアラキドン酸の酸素化を触媒する酵素である。ポリ不飽和脂肪酸はシス、シス−1,4−ペンタジエン単位を含有し、そしてこれらの脂肪酸のヒドロペルオキシドを生成する。この酵素は植物および動物において広く分布している。多数のリポキシゲナーゼ遺伝子は種々の植物および哺乳動物源から単離されてきている。 他方において、制限された数の微生物性リポキシゲナーゼが知られており、そして微生物由来のリポキシゲナーゼ遺伝子は記載されてきていない。SuおよびOliw、J. Biological Chemistry 273 (21) 、13072−79 (1998) は、ゲウマンオマイセス・グラミニス (Gaeumannomyces graminis) からのリポキシゲナーゼを記載している。 本発明者らは、工業的規模の酵素の製造に使用できる、新規な真菌のリポキシゲナーゼを発見し、その配列を決定した。その遺伝子を大腸菌 (E. coli) の中にクローニングし、そのクローンを寄託した。 したがって、本発明は、 a) DSM 14139として寄託された大腸菌 (Escherichia coli) の中に存在するプラスミドpUC19の中にクローニングされたDNA配列によりコードされるポリペプチド; b) 成熟ペプチドとして配列番号1に示すアミノ酸配列を有するポリペプチド、あるいは1または2以上のアミノ酸の置換、欠失、および/または挿入によりそれから得ることができるポリペプチド; c) i) 前記ポリペプチドと少なくとも50%の相同性を有し、 ii) 精製された形態の前記ポリペプチドに対して発生した抗体と免疫学的に反応性であり、 iii) 前記ポリペプチドの対立遺伝子変異型である、上記 (a) または (b) において規定したポリペプチドのアナローグ;あるいは d) i) DSM 14139として寄託された大腸菌 (Escherichia coli) の中に存在するプラスミドpUC19の中にクローニングされたDNA配列、または ii) 成熟ポリペプチドをコードする配列番号1のDNA配列または少なくとも100ヌクレオチドを有するその下位配列、の相補的鎖と低ストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズするDNAによりコードされるポリペプチド;であるリポキシゲナーゼを提供する。 本発明は、また、 a) 大腸菌 (Escherichia coli) DSM 14139の中に存在するプラスミドの中にクローニングされた成熟リポキシゲナーゼをコードする部分的DNA配列、 b) 配列番号1に示す成熟リポキシゲナーゼをコードする部分的DNA配列、 c) リポキシゲナーゼをコードし、かつ i) 前記DNA配列と少なくとも60%の相同性を有するか、または ii) 前記DNA配列の相補的鎖または少なくとも100ヌクレオチドを有するそのサブ配列と高いストリンジェンシイにおいてハイブリダイズし、 iii) その対立遺伝子変異型である、上記a) またはb) において規定した配列のアナローグ;あるいは d) 上記a)、b) またはc) の相補的鎖、を含んでなるポリヌクレオチドを提供する。 本発明の他の面は、ポリペプチドを含んでなる核酸構築物および組換え発現ベクター、前記構築物またはベクターを含んでなる組換え宿主細胞、および前記細胞を培養することによってリポキシゲナーゼを製造する方法を提供する。さらに、本発明は、真核生物ライブラリーをスクリーニングして、リポキシゲナーゼおよびスクリーニングに有用なオリゴヌクレオチドプローブを得る方法を提供する。最後に、本発明は、パン焼きおよび洗浄剤におけるリポキシゲナーゼの使用を提供する。ゲノムDNA源 本発明のリポキシゲナーゼ遺伝子は、糸状真菌、例えば、子嚢菌門 (Ascomycota)、マグナポルタセエ (Magnaporthaceae)、例えば、マグナポリテ (Magnaporthe) の株、特にマグナポリテ・サルビニイ(Magnaporthe salvinii) Cattaneo (Mycologia 64 (1)、110 (1972)) に由来することができる。また、この種は同義語クルブラリア・シグモイデア (Curvularia sigmoidea)、ヘルミントスポリウム・シグモイデウム (Helminthosporium sigmoideum)、レプトスフェリア・サルビニイイ (Leptosphaeria salvinii)、ナカテア・シグモイデア (Nakataea sigmoidea)、スクレロチウム・オリゼ (Sclerotium oryzae)、およびバクラベエジャ・シグモイデア (Vakrabeeja sigmoidea) で知られている。1例はマグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) IFO 6642株である。 あるいは、遺伝子はピリクラリア (Pyricularia) 、例えば、ピリクラリア・オリゼ (P. oryzae) またはピリクラリア・グリセス (P. grises) 、例えば、ピリクラリア・オリゼ (P. oryzae) IFO 30517から単離することができる。IFO株は発酵研究所、大阪 (IFO)、〒532−8686 大阪府大阪市淀川区十三本町2丁目17−85、から商業的に入手可能である。 リポキシゲナーゼ遺伝子は、この明細書においてDNA配列に基づいて表示されるプローブを使用して、これらの生物から単離することができる。 マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) IFO 6642からのリポキシゲナーゼ遺伝子を含有する大腸菌 (Escherichia coli) の株は、ブタベスト条約の規定に従い本発明者らによりDSMZ (Deutsche Sammmlung von Microorgansimen und Zellkulturen GmbH、Mascheroder Weg 1b、D−38124 Braunschweig DE、Germany) に寄託された。寄託日は2001年2月28日であり、そして受け入れ番号はDSM 14139であった。形質転換体の培養によるリポキシゲナーゼの製造 本発明のリポキシゲナーゼは、リポキシゲナーゼをコードするDNA配列で適当な宿主細胞を形質転換し、酵素の産生を可能とする条件下に形質転換された生物を培養し、培養物から酵素を回収することによって製造することができる。 宿主生物は真核細胞、特に真菌細胞、例えば、酵母菌細胞または糸状真菌細胞、例えば、アスペルギルス (Aspergillus) 、フザリウム (Fusarium)、トリコデルマ (Trichoderma) またはサッカロマイセス (Saccharomyces)、特にアスペルギルス・ニガー (A. niger)、アスペルギルス・オリゼ (A. oryze)、フザリウム・グラミネアラム (F. graminearum)、フザリウム・サムブシヌム (F. sambucinum)、フザリウム・セレアリス (F. cerealis) またはサッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisae) であることができる。このような宿主生物におけるリポキシゲナーゼの製造は、EP 238,023 (Novo Nordisk)、WO 96/00787 (Novo Nordisk) またはEP 244,234 (Alko) に記載されている一般的方法により実施することができる。LOXの特性 本発明のリポキシゲナーゼは、シス−シス−ペンタジエル部分を含有する広い範囲の物質を酸化することができる。こうして、それはポリ不飽和脂肪酸、例えば、リノール酸 (18個の炭素原子、2つの二重結合)、リノレン酸 (18:3)、アラキドン酸 (20:4)、エイコサペンタエン酸 (EPA、20:5) およびドコサヘキサエン酸 (DHA、22:6) に対して作用する。また、それは脂肪酸以外の基質、例えば、メチルリノレエートおよび多分またトリグリセリドに対して作用する。この酵素はリノール酸について非常に低いミカエリス定数 (KM) およびこの基質に対して高い特異性 (Vmax/KM) を有する。 マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) からのリポキシゲナーゼは9−リポキシゲナーゼである、すなわち、それはリノール酸およびリノレン酸中の炭素原子9および10の間の二重結合を酸化する。 マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) からのリポキシゲナーゼはpH 7付近において最適活性を有し、そして広いpH範囲3〜12にわたって高度に活性であり、pH範囲6〜11において最適活性の50%より大きい活性を有する。それはpH 5〜11において一夜インキュベートした後安定である。 マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) からの天然のリポキシゲナーゼは50〜60 ℃において最適活性を有する。それは40〜60 ℃において非常に活性であり、そして70 ℃において活性は減少し始める。このリポキシゲナーゼはpH 7において50 ℃までの温度において30分のインキュベーション後安定である。 組換えリポキシゲナーゼ (アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) において発現された) についての反応速度は、温室において得られた速度に比較して、触媒反応について最適温度においてほぼ10倍増加する。最大反応速度は67.5 ℃において得られる。速度定数の急な減少は最適温度より上において見られる。グルコシル化は組換え酵素を野生型酵素よりも熱に対していっそう安定とさせると考えられる。 組換えリポキシゲナーゼは50 ℃までの温度において少なくとも1時間非常に安定である。活性は50〜60 ℃のより高い温度において直線的に低下し、60 ℃以上において1時間インキュベートした後、活性は検出されない。45 ℃以下の温度におけるインキュベーション間に、活性の低下は検出されない。 リポキシゲナーゼの凍結溶液は貯蔵中に活性を多少減少させる。10%のグリセロールを添加すると、−20 ℃において2週後、識別可能な活性の低下は存在せず、そして融解−凍結の反復サイクル後、酵素は活性を喪失しないで生き残る。 本発明のリポキシゲナーゼはアニオン界面活性剤の存在下にすぐれた安定性を有する。こうして、マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) からのリポキシゲナーゼは400 ppmのLAS (直鎖状アルキルベンゼンスルホンネート) の存在下に安定である。リポキシゲナーゼの使用 リポキシゲナーゼは、生のフレーバー、例えば、リノレン酸の9−ヒドロペルオキシドからのノネナールの合成に使用することができる。この合成はWhitehead他、1995、Cereal foods world 40 (4)、193−197および米国特許第4,769,243号におけるように実施することができる。 また、リポキシゲナーゼはJP H 11−29410に記載されているように、植物ホルモンの合成に使用することができる。 また、リポキシゲナーゼはカロチノイドのすぐれたオキシダントであるので、食料品、例えば、穀粉、油または海産食物、例えば、カロチノイドまたはカロチノイド様顔料の漂白に使用することができる。 酸化活性は、タンパク質、油、澱粉、繊維およびこれらの混合物の架橋に利用することができる。化学化合物の架橋をポリマーの合成に利用して、プラスチック繊維またはプラスチック樹脂を製造することができる。それをフェノール、カロチノイドまたは脂肪のしみまたは汚れの洗浄剤として漂白に使用することができる。あるいは、それは廃水または繊維材料の染料の漂白に使用することができる。 リポキシゲナーゼは、カロチノイドを含有する植物または海産食物材料の漂白に使用することができる。こうして、それはパン、ヌードルまたはパスタの穀粉の漂白に、あるいはアスタキサンチンを含有する魚肉または魚油の漂白に使用することができる。 また、それは脂肪酸、油または脂肪の存在下にタンパク質、油、澱粉、植物繊維またはこれらの混合物の架橋に使用することができる。それは食料品のテキスチャーまたは物理的性質を変化させるために、または脂肪または油のフレーバーを調節するために、または食物の使用のほかに天然の材料から作られたポリマーを製造するために有用である。架橋した化合物は化学化合物、例えば、フェノール、カルボニル、カルボキシルまたはアミド系化合物またはそれらの混合物であることができる。それはプラスチックの繊維または樹脂の合成に使用することができる。 リポキシゲナーゼの他の使用は、ヒドロペルオキシドリアーゼの相乗作用としてフレーバー化合物、例えば、ヘキサナールまたはヘキセナールの一緒にした合成であることができる。あるいは、植物材料を上記2つの酵素源として使用する場合において、リポキシゲナーゼをそれに添加してフレーバー化合物の収率を改良することができる。植物または動物のホルモンの合成に同様なことを実施することができる。 最後に、それは漂白剤として使用することができる。それは布のフェノール、カロチノイド、脂肪のしみまたは汚れを漂白する洗浄剤において使用することができる。あるいは、それは廃水中の繊維材料の染料またはパルプ産業のための染料の漂白または染料のテキスチャーの変更に使用することができる。組換え体発現ベクター 本発明の発現ベクターは典型的にはプロモーター、オペレーター、リボソーム結合部位、翻訳開始シグナルをコードする調節配列、および、必要に応じて、選択可能なマーカー、転写ターミネーター、リプレッサー遺伝子または種々のアクチベーター遺伝子を含む。ベクターは自律的に複製するベクターであることができるか、あるいはそれを宿主細胞ゲノムの中に組込むことができる。形質転換体の培養による製造 本発明のリポキシゲナーゼは、リポキシゲナーゼをコードするDNA配列で適当な宿主細胞を形質転換し、酵素の産生を可能とする条件下に形質転換された生物を培養し、培養物から酵素を回収することによって製造することができる。 宿主生物は真核細胞、特に真菌細胞、例えば、酵母菌細胞または糸状真菌細胞、例えば、アスペルギルス (Aspergillus) 、フザリウム (Fusarium)、トリコデルマ (Trichoderma) またはサッカロマイセス (Saccharomyces)、特にアスペルギルス・ニガー (A. niger)、アスペルギルス・オリゼ (A. oryze)、フザリウム・グラミネアラム (F. graminearum)、フザリウム・サムブシヌム (F. sambucinum)、フザリウム・セレアリス (F. cerealis) またはサッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisae) であることができる。このような宿主生物におけるリポキシゲナーゼの製造は、EP 238,023 (Novo Nordisk)、WO 96/00787 (Novo Nordisk) またはEP 244,234 (Alko) に記載されている一般的方法により実施することができる。 酵素は1工程においてカチオン交換クロマトグラフィーにより均質に精製することができる。ヌクレオチドプローブ ヌクレオチドプローブは、配列番号1のDNA配列または配列番号2のポリペプチド配列、特に成熟ペプチド部分に基づいて設計することができる。プローブは後述するようにLOXをコードするDNAのスクリーニングに使用することができる。 合成オリゴヌクレオチドプライマーは、標準的技術 (例えば、Sambrook J、Fritsch EF、Maniatis T (1989) Molecular cloning : a laboratory manual (第2版) Cold Spring Harbor Laboratory、Cold Spring Harbor、New York) により、配列番号2中のアミノ酸配列の成熟部分またはDNA配列の対応する部分に基づいて製造することができる。それはデジェネレイトプローブであることができ、典型的には少なくとも20のヌクレオチドを含有するであろう。真核生物DNAライブラリーのスクリーニング リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドは、工程: a) 真核生物DNAライブラリーを準備し、 b) このライブラリーをスクリーニングして前述のプローブに対してハイブリダイゼーションするDNA分子を選択し、 c) 選択したDNA分子で宿主細胞を形質転換し、 d) 形質転換した宿主細胞を培養して、DNA分子によりコードされるポリペプチドを発現させ、そして e) 発現されたポリペプチドをアッセイして、リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを選択する、を含んでなる方法により得ることができる。 真核生物DNAライブラリーを慣用法により製造することができる。それは適当な源、例えば、前述の源に由来するゲノムDNAまたは二本鎖cDNAを含むことができる。 DNA配列についての分子スクリーニングは、ポリメラーゼ連鎖反応 (PCR) および引き続くハイブリダイゼーションにより実施することができる。 よく知られている手順に従い、分子スクリーニングにおいて発生したPCRフラグメントを単離し、適当にベクターの中にサブクローニングすることができる。PCRフラグメントを、例えば、コロニーまたはプラークハイブリダイゼーションにより、DNAライブラリーのスクリーニングに使用することができる。ハイブリダイゼーション ハイブリダイゼーションを使用して、所定のDNA配列が本発明のDNA配列に対応するヌクレオチドプローブに類似することを示す。ハイブリダイゼーションは低い、中程度の、または高いストリンジェンシイにおいて実施することができる。ハイブリダイゼーションの1例を後述する。 ヌクレオチドプローブと相同的DNAまたはRNA配列との間のハイブリダイゼーションを決定するために適当な条件は、DNAフラグメントまたはRNAを含有するフィルターを5×SSC (標準的クエン酸塩類溶液) 中で10分間前ソーキングし、そして5×SSC (Sambrook他、1989)、5×デンハルト溶液 (Sambrook他、1989)、0.5%SDSおよび100 μg/mlの変性超音波処理サケ精子DNA (Sambrook他、1989) 中でプレハイブリダイズさせ、次いでランダムプライムド (Feinberg A. P.およびVogelstein B. (1983) Anal. Biochem. 132:6−13)、32P−dCTP標識化 (比活性>1×109 cpm/μg) プローブを含有する同一溶液中でほぼ45 ℃において12時間インキュベートすることを包含する。次いでフィルターを2×SSC、0.5%SDS中で少なくとも55 ℃、好ましくは少なくとも60 ℃、より好ましくは少なくとも65 ℃、例えば、少なくとも70 ℃、または少なくとも75 ℃の温度において30分間2回洗浄する。 オリゴヌクレオチドプローブがこれらの条件下にハイブリダイズする分子をX線フィルムにより検出する。アラインメントおよび相同性 本発明のリポキシゲナーゼおよびヌクレオチド配列は開示した配列に対して少なくとも75%または少なくとも85%、特に少なくとも90%または少なくとも95%、例えば、少なくとも98%の相同性を有することができる。 本発明の目的に対して、配列のアラインメントおよび相同性スコアの計算は、タンパク質およびDNAの両方のアラインメントに有用な、ニードルマン−ウンシュ (Needleman−Wunsch) (すなわち、包括的アラインメント) を使用して実施した。デフォルト値スコアリングマトリックスBI.OSUM50および同一性マトリックスを、それぞれ、タンパク質およびDNAのアラインメントに使用する。 ギャップにおける第1残基についてのペナルティーはタンパク質について−12およびDNAについて−16であるが、ギャップにおける追加の残基についてのペナルティーはタンパク質について−2およびDNAについて−4である。アラインメントはFASTAパッケージバージョンv20u6からである (W. R. PearsonおよびD. J. Lipman (1988) 、“Improved Tools for Biological Sequence Analysis”、PNAS 85:2444−2448、およびW. R. Pearson (1990) “Rapid and Sensitive Sequence Comparison with FASTPおよびFASTA”、Methods in Enzymology 183:63−98)。材料および方法 分子クリーニング技術はSambrook他 (1989) に記載されている。 下記の商業的プラスミドおよび大腸菌 (E. coli) 株をサブクローニングおよびDNAライブラリーの構築に使用した: pT7Blue (Novagen) pUC19 (TOYOBO、日本国) 大腸菌 (E. coli) JM 109 (TOYOBO、日本国) 大腸菌 (E. coli) DH12S (GIBCO BRL、Life Technologies、米国) ハイブリダイゼーションプローブの標識化および検出は、DIG−標識化および検出キット (Boehringer Mannheim) を使用して実施した。ナイロン膜Hybond−N+ (Amersham、英国) をコロニーハイブリダイゼーションのためのDNA転移に使用した。 大豆リポキシゲナーゼ (I−B型) (カタログ#L7315) およびアスタキサンチン (カタログ# A−9335) はシグマ (Sigma) から入手した。β−カロテン (カタログ# 031−05533) はワコー (Wako) から入手した。培地および緩衝液 COVE−ar:1リットル当たり342.3 gのスクロース、20 mlのCOVE塩溶液、10 mMのアクリルアミド、15 mMのCsCl2、15 gのアガー・ノーブル (Agar noble) (Difco) 。 COVE2−ar:1リットル当たり30 gのスクロース、20 mlのCOVE塩溶液、10 mMのアクリルアミド、30 gのアガー・ノーブル (Agar noble) (Difco) 。 COVE塩溶液:1リットル当たり26 gのKCl、26 gのMgSO4・7H2O、76 gのKH2PO4、50 mlのコーブ (Cove) 微量金属。 コーブ微量金属:1リットル当たり0.04 gのNaB4O7・10H2O、0.4 gのCuSO4・5H2O、1.2 gのFeSO4・7H2O、0.7 gのMnSO4・H2O、0.7 gのNa2MoO2・2H2O、0.7 gのZnSO4・7H2O。 AMG微量金属:1リットル当たり14.3 gのZnSO4・7H2O、2.5 gのCuSO4・5H2O、0.5 gのNiCl2、13.8 gのFeSO4、8.5 gのMnSO4、3.0 gのクエン酸。 YPG:1リットル当たり4 gの酵母エキス、1 gのKH2PO4、0.5 gのMnSO4・7H2O、15 gのグルコース、pH 8.0。 STC:0.8 Mのソルビトール、25 mMのTris pH 8、25 mMのCaCl2。 STPC:STC緩衝液中の40%PEG4000。 コーブ・トップ (Cove top) アガロース:1リットル当たり342.3 gのスクロース、20 mlのCOVE塩溶液、10 mMのアセトアミド、10 gの低溶融アガロース。 MS−9:1リットル当たり30 gのダイズ粉末、20 gのグリセロール、pH 8.0。 MDU−2Bp:1リットル当たり45 gのマルトース・1H2O、7 gの酵母エキス、12 gのKH2PO4、1 gのMnSO4・7H2O、2 gのK2SO4、5 gの尿素、1 gのNaCl、0.5 mlのAMG微量金属溶液、pH 5.0。宿主生物 アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryze) BECh2はWO 00/39322に記載されている。それはJaL228 (WO 98/123000に記載されている) の突然変異体であり、後者はIFO4177の突然変異体である。アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) の形質転換 アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryze) 株BECh2を100 mlのYPG培地中でインキュベートし、80 rpmで攪拌しながら32 ℃において16時間インキュベートした。成長した菌糸体を濾過により収集し、次いで0.6 MのKClで洗浄し、30 μl/mlの濃度でGlucanexTM (Nvozymes) を含有する30 mlの0.6 MのKClの中に再懸濁させた。プロトプラストが形成するまで、この混合物を32 ℃において60 rpmで攪拌しながらインキュベートした。濾過により残留する菌糸体を除去した後、プロトプラストを遠心により収集し、STC緩衝液で2回を洗浄した。 プロトプラストをヘマチトメーター (hematitometer) で計数し、STC:STPC:DMSO (8:2:0.1) の溶液の中に1.2×107プロトプラスト/mlの最終濃度に再懸濁した。約4 μgのDNAを100μlのプロトプラスト溶液に添加し、おだやかに混合し、氷上で30分間インキュベートした。1μlのSTPC緩衝液を混合物に添加し、37℃においてさらに30分間インキュベートした。10 mlの50 ℃に前もって加温したコーブ・トップ (Cove top) アガロースを添加した後、反応混合物をCOVE−ar寒天平板上に注いだ。平板を32 ℃において5日間インキュベートした。SDS−PAGE 提供されたプロトコルに従い適当なAE−6400 (Atto、日本国) を装備する商品化ゲルPAGEL AE6000 NPU−7.5L (7.5T%) を使用して、SDSポリアクリルアミドの電気泳動を実施した。15μlの試料を15μlの2×濃度の試料負荷緩衝液 (100 mMのTris−HCl (pH 6.8) 、200 mMのジチオスレイトール、4%のSDS、0.2%のブロモフェノールブルーおよび20%のグリセロール) の中に懸濁させ、5分間沸騰させた。20μlの試料溶液をポリアクリルアミドゲルに適用し、20 mA/ゲルにおいて流れる緩衝液 (25 mMのTris、0.1%のSDS、192 mMのグリシン) 中で電気泳動させた。生ずるゲルをSYPROオレンジで染色し、分子イメージャー (Imager) FX (BIO−RAD) で検出した。リポキシゲナーゼ活性のアッセイ 分光光度測定アッセイ ヒドロペルオキシドの生成を234 nmにおける吸収により追跡することによって、リポキシゲナーゼ活性を分光光度測定的に測定した。0.98 mlの緩衝液 (50 mMのKH2PO4/NaHPO4、pH 7.0) に、10μlの基質溶液 (0.2%のツイーン−20で分散させた10 mMのリノレン酸) を添加し、10μlの酵素溶液の添加により反応を開始した。1単位は0.001/分の234 nmにおける吸収の増加をを引き起こす。FOXアッセイ ヒスコトロン (Hiscotron) を使用して0.02%のツイーン−20で分散した0.7 mMのリノレン酸を含有する50 mMの各緩衝液の80 μlに20μlの酵素溶液を添加することによって、アッセイを開始し、10分間インキュベートした。900μlのメタノール:水 (9:1) 中のFOX試薬:硫酸 (25 mM) 、キシレノールオレンジ (100 μM) 、硫酸鉄 (II) (100 μM) 、ブチル化ヒドロキシトルエン (4 mM) を添加することによって、アッセイを停止させた。ブランクはインキュベーションの間に基質溶液のみを含有したが、FOX試薬の添加後、酵素溶液を添加した。色素によるFe2+イオンの脂質ヒドロペルオキシド仲介酸化により、酸性化キシレノールオレンジの黄色は青色に変化された。FOX試薬の添加後1時間に、620 nmにおけるFe3+錯体の吸収を測定した。漂白アッセイ 25 ℃において470 nmにおける吸収を追跡することによって、リポキシゲナーゼによる漂白作用を分光光度測定的に検査した。顔料溶液を次のようにして調製した。150μlのストック顔料溶液 (1 mlのクロロホルム中の1 mgの各顔料) を蒸発させて乾燥した。次いで0.3%のツイーン−20を含む30 mlの緩衝液 (50 mMのKH2PO4/NaHPO4、pH 7.0) をゆっくり添加し、顔料を溶解した。0.98 mlの顔料溶液に、10μlの基質溶液 (0.2%のツイーン−20で分散させた10 mMのリノレン酸) を添加し、10μlの酵素溶液の添加により反応を開始させた。実施例1.マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) からのゲノムLOX遺伝子のクリーニング マグナポリテ・サルビニイ (Magnaporthe salvinii) からのゲノムDNAをSac Iで消化し、1.0%のアガロースゲル上で分離した。約2.5 kbpのDNA消化物をゲルから回収し、Sac Iで線状化したBAP処理pUC19と結合させた。結合混合物を大腸菌 (E. coli) DH12Sの中に形質転換させて部分的ゲノムライブラリーを構築した。それをスクリーニングし、リポキシゲナーゼ陽性大腸菌 (E. coli) コロニーを単離し、プラスミド (pSG28と命名した) を回収した。プラスミドpSG28は、推定したLOX相同体配列を含有する2.5 kbpのSac Iゲノムフラグメントを含有した。2.5 kbpのうちの1973 bpの配列を配列番号1として示す。 イントロンを同定し、配列番号1の中に示す。S. M. Hebsgaard他、Nucleic Acids Research、1996、Vol. 24、No. 17、3439−3452に記載されているように、スプライス部位を予測した。 推定されたオープンリーディングフレームは1851 bpから成り、そして推定されたアミノ酸配列は617アミノ酸に対応した。これらは配列番号2に示されている。分子質量は67500 Daであるとして推定された。 プラスミドpSG28を収容する大腸菌 (E. coli) DH12SはDSMZにDSM 14139として寄託され、受け入れ日は2001年2月28日であった。実施例2.アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) におけるマグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) LOXの発現発現プラスミドの構築 鋳型としてpSG28を使用するPCRにより、マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) ゲノム遺伝子の部分的ゲノム配列を増幅した。プライマー3および4 (配列番号3および4) を消化して、PCR生成物の両端においてBamH IおよびXho I部位を作った (それぞれ、プライマー3のヌクレオチド4〜9およびプライマー4のヌクレオチド5〜10) 。PCR反応混合物は2.5 mMのdNTP、30 pmolのプライマー3および4の各々、5単位のLA taqポリメラーゼ (Takara) および供給されたGC緩衝液Iから構成されていた。反応条件を下に示した。LA taqポリメラーゼを工程1後に反応混合物に添加した。 PCR増幅した1.9 kbのフラグメントを単離し、pT7Blueの中にクローニングしてpSG29を形成した。 プラスミドpSG29をBamHIIおよびXhoIで消化し、そしてBamHIIおよびXhoIで消化したpMT2188とLOX遺伝子を含有する1.9 kgのフラグメントを結合させた。プラスミドpMT2188は修飾されたアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) 中性アミロースプロモーター、アスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulanns) TPIリーダー配列、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) グルコアミラーゼターミネーター、真菌形質転換のマーカーとしてアスペルギルス・ニヅランス (Aspergillus nidulanns) amdS遺伝子および大腸菌 (E. coli) 形質転換のマーカーとしてサッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisae) ura3を有する。pyrF遺伝子を欠如し、サッカロマイセス・セレビシエ (S. cerevisae) Ura3で相補可能である大腸菌 (E. coli) DB6507を使用して形質転換を実施した。生ずるプラスミドをpSG30と命名した。アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) におけるマグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) LOXの発現 アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) BECh2をプラスミドpSG30で形質転換し、選択陽性形質転換体を単離した。形質転換体をCOVE2−ar上で32 ℃において5日間成長させ、100 mlのMS−9震蘯フラスコに接種した。32 ℃において激しく攪拌しながら1日間培養した後、3 mlの各培養物を震蘯フラスコ中の100 mlのMDU−2Bpに移し、32 ℃において3日間培養した。培養ブロスを3500 rpmで10分間遠心し、上清を収集した。 上清のリポキシゲナーゼ活性を、前述したように、分光光度測定的に測定した。陽性形質転換体は約100,000U/ml培養ブロスを示したが、非形質転換アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) BECh2は活性を示さなかった。また、培養上清をSDS−PAGE分析に付した。陽性形質転換体は80〜100 kDaのスミアバンドを示し、このバンドはタンパク質が高度にグリコシル化されていることを示した。非形質転換アスペルギルス・オリゼ (A. oryze) BECh2は有意なバンドを示さなかった。実施例3.リポキシゲナーゼの基質特異性 多数の基質の速度論的パラメーターを標準的方法によりマグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) リポキシゲナーゼについて測定した。 比較のために、1つの基質をまたダイズリポキシゲナーゼで試験した。実施例3.リポキシゲナーゼ活性のpH依存性 下記の緩衝液を使用して前述のFOXアッセイにより、種々のpH値におけるマグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) リポキシゲナーゼの相対活性を測定した:50 mMのクエン酸/クエン酸ナトリウム (pH 2.21〜3.73) 、KH2PO4/Na2HPO4 (pH 5.30、6.17) 、Tris/HCl (pH 7.01、8.02) 、グリシルグリシンNaCl/NaOH (pH 9.33〜11.0) 。実施例4.リポキシゲナーゼ活性の温度依存性 pH 7.0における10分間のインキュベーションにより、マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) リポキシゲナーゼに対する温度の作用を研究した。実施例5.リポキシゲナーゼの漂白作用 マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) LOXの漂白作用を検査した。比較のためにダイズL1を含めた。β−カロテンおよびアスタキサンチンを顔料として使用した。 これらの結果が示すように、マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii) LOXは顔料溶液を漂白する。ダイズLOXは漂白について作用をほとんど示さない。配列表 a)DSM 14139として寄託された大腸菌 (Escherichia coli) の中に存在するプラスミドpUC19の中にクローニングされたDNA配列によりコードされるポリペプチド; b)配列番号2の位置1から位置600に示すアミノ酸配列を有する成熟ポリペプチド、あるいは配列番号2の位置1から位置600に示すアミノ酸配列に対して少なくとも90%の配列相同性の範囲内で、1または2以上のアミノ酸の置換、欠失、および/または挿入によりそれから得ることができるポリペプチド; c)i)配列番号2の位置1から位置600に示すアミノ酸配列を有する成熟ポリペプチドと少なくとも90%の相同性を有し、 ii)精製された形態の配列番号2の位置1から位置600に示すアミノ酸配列を有する成熟ポリペプチドに対して発生した抗体と免疫学的に反応性であり、そして iii )配列番号2の位置1から位置600に示すアミノ酸配列を有する成熟ポリペプチドの対立遺伝子変異型である、 上記(a)または(b)において規定したポリペプチドのアナローグ;あるいは d)i)DSM 14139として寄託された大腸菌 (Escherichia coli) の中に存在するプラスミドpUC19の中にクローニングされたDNA配列、または ii)成熟ポリペプチドをコードする配列番号1のDNA配列、 の相補的鎖と高ストリンジェンシイ条件下にハイブリダイズするDNAによりコードされるポリペプチド; であるリポキシゲナーゼ。 糸状真菌に由来する請求項1に記載のリポキシゲナーゼ。 前記糸状真菌が子嚢菌門 (Ascomycota)である、請求項2に記載のリポキシゲナーゼ。 前記子嚢菌門 (Ascomycota)がマグナポリテ (Magnaporthe)である、請求項3に記載のリポキシゲナーゼ。 前記マグナポリテ (Magnaporthe)がマグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii)である、請求項4に記載のリポキシゲナーゼ。 前記マグナポリテ・サルビニイ (M. salvinii)がIFO 6642株である、請求項5に記載のリポキシゲナーゼ。 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリポキシゲナーゼをコードする核酸配列を含んでなるDNA。 a)大腸菌 (Escherichia coli) DSM 14139の中に存在するプラスミドの中にクローニングされた成熟リポキシゲナーゼをコードするDNA配列; b)配列番号2の位置1から位置600に示すアミノ酸配列に示す成熟リポキシゲナーゼをコードするDNA配列; c)リポキシゲナーゼをコードし、かつ i)配列番号1のDNA配列と少なくとも90%の相同性を有するか、または ii)配列番号1のDNA配列の相補的鎖と高いストリンジェンシイにおいてハイブリダイズし、そして iii)その対立遺伝子変異型である、 上記a)またはb)において規定した配列のアナローグ;あるいは d)上記a)、b)またはc)の相補的鎖; を含んでなるポリヌクレオチド。 適当な発現宿主におけるリポキシゲナーゼの発現を指令することができる1または2以上の調節配列に作用可能に連鎖された請求項7に記載のDNAまたは請求項8に記載のポリヌクレオチドを含んでなる核酸構築物。 請求項9に記載の核酸構築物、プロモーター、および転写および翻訳停止シグナルを含んでなる組換え発現ベクター。 請求項9に記載の核酸構築物または請求項10に記載のベクターを含んでなる組換え宿主細胞。 リポキシゲナーゼの産生を促す条件下に請求項11に記載の宿主細胞を培養し、そしてリポキシゲナーゼを回収する、ことを含んでなるリポキシゲナーゼを製造する方法。 工程: a)真核生物DNAライブラリーを準備し、 b)このライブラリーをスクリーニングして、配列番号1に記載のヌクレオチド配列のコード領域中の少なくとも20のヌクレオチドから成るオリゴヌクレオチドプローブに対してハイブリダイズするDNA分子を選択し、 c)選択したDNA分子で宿主細胞を形質転換し、 d)形質転換した宿主細胞を培養して、DNA分子によりコードされるポリペプチドを発現させ、そして e)発現されたポリペプチドをアッセイして、リポキシゲナーゼ活性を有するポリペプチドを選択する、 を含んでなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリポキシゲナーゼを得る方法。 練り粉に請求項1〜6のいずれか1項に記載のリポキシゲナーゼを添加することを含んでなる、練り粉または練り粉から作られた焼き製品を製造する方法。 請求項1〜6のいずれか1項に記載のリポキシゲナーゼを含んでなる練り粉組成物。 界面活性剤と、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリポキシゲナーゼを含んでなる洗浄剤組成物。 前記界面活性剤がアニオン性である、請求項16に記載の洗浄剤組成物。 空気の存在下に請求項1〜6のいずれか1項に記載のリポキシゲナーゼをポリ不飽和脂肪酸と接触させることを含んでなる、前記脂肪酸を酸化する方法。 生のフレーバーまたは植物ホルモンを合成するための請求項18に記載の方法の使用。