タイトル: | 特許公報(B2)_電池用極板の製造法及び電極製造装置 |
出願番号: | 2002507464 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | H01M 4/26,G01B 15/00,H01M 4/32,H01M 4/80,G01N 23/16 |
川口 伸幸 三栗谷 仁 伊藤 義則 西嶋 宏昌 JP 4043939 特許公報(B2) 20071122 2002507464 20010702 電池用極板の製造法及び電極製造装置 松下電器産業株式会社 000005821 浅村 皓 100066692 浅村 肇 100072040 梶原 斎子 100097870 池田 幸弘 100102897 川口 伸幸 三栗谷 仁 伊藤 義則 西嶋 宏昌 JP 2000200667 20000703 20080206 H01M 4/26 20060101AFI20080121BHJP G01B 15/00 20060101ALI20080121BHJP H01M 4/32 20060101ALI20080121BHJP H01M 4/80 20060101ALI20080121BHJP G01N 23/16 20060101ALN20080121BHJP JPH01M4/26 ZH01M4/26 JG01B15/00 AH01M4/32H01M4/80 CG01N23/16 H01M 4/24 H01M 4/26 H01M 4/32 H01M 4/34 特開平09−161792(JP,A) 7 JP2001005713 20010702 WO2002003487 20020110 11 20040427 小川 進 【発明が属する技術分野】【0001】技術分野 本発明は、アルカリ蓄電池用極板の製造法に関する。【従来の技術】【0002】背景技術 ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電池は、小型軽量化に優れ、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの電源として多用されている。 このアルカリ蓄電池は、複数本使用して電池パックとして利用されることが多く、それぞれのアルカリ蓄電池の充放電容量は、バラツキのない均一なものが要求される。【0003】 この電池の容量を均一にするためには、例えばニッケル・水素蓄電池に用いられている正極板では、金属多孔体にできる限り、均一に水酸化ニッケル活物質を充填して極板を構成する必要がある。従来、これらの金属多孔体への具体的な活物質充填方法には、例えば特開平9−106814号公報などに開示されているように、金属多孔体の一方の面から他方の面へ向かってペースト状活物質をノズルより噴射して金属多孔体へ貫通しないように充填する方法や金属多孔体をペースト状活物質に浸漬して充填する方法等がある。 これらの活物質を充填した金属多孔体は、図6に示すようにβ線などの放射線透過により、充填された活物質の重量が測定され管理されていた。【発明が解決しようとする課題】【0004】発明の開示 上記の方法では活物質を充填した金属多孔体を乾燥後、重量が測定されている。これは、水分と活物質のβ線の吸収係数の差がないため、水分を蒸発させてからでないと正確な活物質充填量を測定できないためである。 このように、金属多孔体に活物質を充填乾燥してから、放射線透過により充填された活物質量を測定すると、測定するまでに時間がかかり、充填量の管理が遅れるため、金属多孔体への活物質充填量がバラツキ易い。 また、金属多孔体自体の空間体積がバラツクと活物質の充填がそれによって結果的にバラツクという問題もある。【課題を解決するための手段】【0005】 これに対して、本発明の電池用極板の製造法は、供給された芯材にX線を透過させることによって芯材の重量を算出し、この芯材に活物質を充填後、再度X線を透過させて活物質の充填重量と芯材の重量を算出し、これらの測定された重量の差によって活物質の重量を算出し、この活物質の充填重量が所定の重量から外れると芯材に活物質を充填する量を調整し、活物質の充填量のバラツキを抑制し、その後、この活物質の充填された芯材を乾燥して極板を製造する方法である。 本発明の方法によれば、乾燥前に活物質充填量を確認し、充填量を迅速に制御することができるので、従来の方法に比べて活物質充填量のバラツキの少ない電池用極板を提供することができる。【0006】発明を実施するための最良の形態 本発明は、芯材を連続的に供給する供給工程と、前記芯材にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記芯材の重量を求める第1重量測定工程と、前記芯材に活物質を所定重量充填する充填工程と、前記活物質が充填された芯材にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記芯材の重量と前記活物質充填重量を求める第2重量測定工程と、前記第2重量測定工程で測定された重量値と前記第1重量測定工程で測定された重量との差を算出して前記活物質充填重量を求める重量算出工程と、前記重量算出工程で算出された活物質充填重量が前記所定重量の許容範囲から外れる場合は、その外れた前記活物質重量に基づいて前記充填工程における前記活物質充填量に対してフィードバック制御をかけるフィードバック制御工程と、前記充填された活物質を乾燥する乾燥工程とを含む電池用極板の製造法である。【0007】 本発明の方法はX線透過量に基づき、重量を算出することを特徴とする。芯材や活物質のX線吸収係数は水分のX線吸収係数と極端に異なる(約1/20)ので、従来のβ線を用いて重量を算出する場合とは異なり、乾燥工程を経ずにこれらの重量を正確に算出できる。また、活物質を芯材に充填した直後に活物質充填重量を確認できるため、乾燥させる時間的ロスがなく、活物質の充填重量の管理を迅速に行うことができる。したがって、活物質の充填重量のバラツキの少ない電池用極板を提供できる。【0008】 上記において、芯材は、電極の基体として使用されるものであれば、特に限定されず、フォイル、シート、穿孔体、ラス体、多孔体などの形状を有する。 フォイルやシートなど、重量の変動が少ない芯材を使用する場合は、上記の芯材の重量算出に関連する工程を省略してもよく、具体的には、芯材を連続的に供給する供給工程と、前記芯材に活物質を所定重量充填する充填工程と、前記活物質や充填された芯材にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき、単位面積あたりの活物質の充填重量を求める重量算出工程と、前記重量算出工程で算出された活物質充填重量が前記所定重量の許容範囲から外れる場合には、その外れた活物質重量に基づいて前記充填工程における前記活物質充填量に対してフィードバック制御をかけるフィードバック制御工程を含む方法により、活物質の充填重量のバラツキの少ない電池用極板を提供することも可能である。【0009】 一方、穿孔体や多孔体などのフォイルやシートに比べて重量の変動が大きい芯材を使用する場合には、上記の芯材の重量算出に関連する工程を行うことが好ましい。さらに、芯材に多孔体を使用する場合には、事前に、芯材の重量そのものの変動を小さくするための工程を置いてもよい。【0010】 すなわち、本発明は、また、三次元的に連なった空間を有する金属多孔体を連続的に供給する供給工程と、前記金属多孔体の厚みを調整する調厚工程と、前記金属多孔体にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記金属多孔体の重量を求める第1重量測定工程と、前記金属多孔体に活物質を所定重量充填する充填工程と、前記活物質が充填された金属多孔体にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記金属多孔体の重量と前記活物質充填重量を求める第2重量測定工程と、前記第2重量測定工程で測定された重量と前記第1重量測定工程で測定された重量との差を算出して前記活物質の充填重量を求める重量算出工程と、前記重量算出工程で算出された活物質充填重量が前記所定重量の許容範囲から外れる場合は、その外れた前記活物質重量に基づいて前記充填工程における前記活物質充填量に対してフィードバック制御をかけるフィードバック制御工程と、前記充填された活物質を乾燥する乾燥工程とを含む電池用極板の製造法である。【0011】 三次元的に連なった空間を有する金属多孔体は、穿孔金属板よりも空間体積が多く、この空間体積の大きさがバラツクので活物質を充填する前に厚みを調厚することによって、空間体積を均一にすることが有効となる。この工程を加えると活物質の金属多孔体への充填量のバラツキをより抑制できる。調厚の手段は特に限定されないが、例えばロールによって加圧することにより行うことができる。加圧の程度は金属多孔体の性状にあわせて適宜設定される。【0012】 このような本発明の方法は、たとえば、図4に模式的に示すような電池用極板製造装置により実施することができる。図4を参照して芯材10は、ローラ11などの搬送装置により、搬送され、その搬送経路には、X線シールド内のX線発生器3とこれに対向するX線検出器4、ノズルなどの吐出装置、X線シールド内のX線発生器3とこれに対向するX線検出器4および振り分け装置がこの順に直列に配置されている。【0013】 まず、芯材10にX線発生器3からX線が照射され、この芯材10を透過したX線の透過量X1がX線検出器4によって検出され、制御装置のX線透過量処理部に入力される。次に、吐出装置によって芯材10に活物質が充填される。次いで、活物質が充填された芯材10にX線発生器3からX線が照射され、この芯材10を透過したX線の透過量X2がX線検出器4によって検出され、制御装置のX線透過量処理部に入力される。【0014】 制御装置は、X線透過量処理部と、予め重量算出用データおよび重量検査用データが記憶された記憶部および制御部とを有している。X線透過量処理部は、まず、X線透過量X1に基づき、記憶部に保存されたX線透過量X1と芯材10の重量W1との較量データD1を用いて、芯材10の重量W1を算出する。較量データD1は、芯材10のX線吸収係数を変数として、X線透過量と芯材10の重量について予め相関を取り、作成したものである。【0015】 次いで、X線透過量処理部は、X線透過量X2に基づき、記憶部に保存されたX線透過量X2と活物質が充填された芯材10の重量W2との較量データD2を用いて、活物質が充填された芯材10の重量W2を算出する。【0016】 ここで、較量データD2は、芯材10のX線吸収係数及び活物質のX線吸収係数を変数として、X線透過量と活物質が充填された芯材10の重量について予め相関を取り、作成したものである。前記したとおり、芯材10や活物質のX線吸収係数は水分のX線吸収係数と大きく異なるので、芯材10のX線吸収係数及び活物質のX線吸収係数を変数として水分のX線吸収係数を使用せずに、相関をとることができるが、水分のX線吸収係数を使用してもよい。【0017】 このようにして求めたW2およびW1の差、W2−W1から活物質の充填量W3を算出し、記憶部に送る。記憶部には、重量検査用データとして、予め、活物質の基準重量Wnと適宜、設定された許容誤差範囲Dnが記憶されている。 記憶部では、上記の活物質の充填量W3と、基準重量Wn及び許容誤差範囲Dnとを比較し、上記W3が基準重量Wnに対する許容誤差範囲Dn内にあるか否か、すなわち、重量の正量、不量を判定し、その結果を制御部に出力する。 制御部は、上記の不量の制御信号を受けた場合は、吐出装置の吐出量や搬送装置の搬送速度を制御して、芯材10への活物質の充填量を制御して、ばらつきを抑える。【0018】 上記装置は、終端部に振分け装置を有してもよく、振分け装置は、重量が正量である場合には、その物品を正常品として所定の場所に搬送し、また、重量が不量であるときは、異常品として、所定の場所に搬送するようにしてもよい。 また、上記装置は、発端部にローラーなどの調厚装置を置いて、芯材10の重量そのものの変動を小さくするようにしてもよい。 なお、フォイルやシートなどの重量の変動の少ない芯材10を使用する場合には、X線発生器3及びX線検出器4を使用した芯材10の重量の管理を省略して、活物質の充填された芯材10の重量を用いて充填量を制御してもよい。【0019】 実施例 以下に実施例を挙げて、本発明のアルカリ蓄電池用極板の製造法を説明する。 水酸化ニッケル100重量部に対して、ニッケル金属粉末10重量部、コバルト酸化物粉末5重量部を加えて粉末混合した。混合物に分散媒として水を全ペーストに占める比率が25重量%となるよう加え、練合して活物質ペーストを作製した。活物質ペーストのX線吸収係数は16.45であった。 図1に、本発明の実施態様のアルカリ蓄電池用正極板の製造工程の概略図を示した。以下にその詳細を説明する。 図1で示す工程(1)では、厚さ3.0mm,多孔度98%,平均孔径200μmの帯状のスポンジ状ニッケル金属多孔体1を二つの鉄製の調厚ロール2の間を通して厚さ2.5mmに厚みを調整した。 図1で示す工程(2)では、図2にX線の発生の模式図を示すように、X線発生器(X線エネルギー20keV)3よりX線を発生し、金属多孔体1にX線を当てて、X線を透過させ、この透過したX線の透過量をX線検出器4で検出し、金属多孔体1の単位面積当たりの重量をX線吸収係数を利用して算出した。 算出は先に記載の通り予め作成したX線透過量と金属多孔体の重量との関係を示す較量データを用いて行った。【0020】 図1で示す工程(3)では、図3に活物質ペーストを金属多孔体1に充填する模式図を示すように、金属多孔体1の一方の面にノズル5を対向させ、このノズル5を用いて活物質ペーストを金属多孔体1中へ、金属多孔体1自体をその長さ方向に走行させながら充填した。 このとき、ノズル5と金属多孔体1との接近距離は0.1mmに保ち、ノズル5より一定量ずつペースト状活物質を吐出して多孔体中への充填を行った。ペーストの多孔体への充填に当って、その充填側である一方の面から他方の面にまではペーストが貫通しないように多孔体の走行速度を調整した結果、その好ましい走行速度は7m/分となった。【0021】 図1で示す工程(4)では、図2に示すようにX線発生器3よりX線を発生させて、活物質ペーストの充填された金属多孔体1を透過させ、この透過したX線をX線検出器4で検出し、先に記載の通り活物質ペーストと金属多孔体1の単位面積当たりの重量をX線吸収係数を利用して算出した。活物質ペースト中の水(X線吸収係数=0.692)は、水酸化ニッケルに比べてX線吸収係数が約1/20であるので、水分量を無視することができる。【0022】 図1で示す工程(5)では、工程(4)で算出した活物質ペーストと金属多孔体1の単位面積当たりの重量と工程(2)で求めた金属多孔体1の単位面積当たりの重量の差から活物質ペーストの単位面積当たりの重量を求めた。この重量が所定の重量の範囲を超えている場合、工程(3)に信号が送られ、活物質ペースト重量がフィードバックされて、活物質ペーストの充填量が即座に調整される。【0023】 図1で示す工程(6)では、活物質ペーストの充填された金属多孔体1が乾燥され、本発明の実施例における正極板6が作製される。正極板6は、工程(7)で巻き取られ、工程(8)では電池サイズに合わせた正極板6が作製される。 この実施例では、正極板6を厚み0.8mmになるようにロールプレスし、アルカリ蓄電池のAサイズ用の正極板6、長さ110mm,幅60mmになるように切断し極板を10000枚作製した。【0024】比較例 つぎに、比較例を示す。 実施例と同じ配合の活物質ペーストと、金属多孔体1を用いた。 図5に、比較例のアルカリ蓄電池用正極板の製造工程の概略図を示し、以下に詳細を説明する。 図5で示す工程(1)では、厚さ3.0mm,多孔度98%,平均孔径200μmの帯状のスポンジ状ニッケル金属多孔体1の一方の面にノズル5を対向させ、このノズル5を用いて活物質ペーストを金属多孔体1中へ、金属多孔体1自体をその長さ方向に走行させながら実施例と同様な方法で充填し、工程(2)で乾燥し比較例の正極板7を作製した。【0025】 図5で示す工程(3)では、図6にβ線の発生の模式図を示すように、β線発生器8よりβ線を発生させて、活物質ペーストの充填された金属多孔体1を透過させ、この透過したβ線をβ線検出器9で検出した。β線の吸収係数を利用して活物質ペーストと金属多孔体1の単位面積当たりの重量を算出し、それより金属多孔体1の単位面積当たりの重量を引いて活物質ペーストの重量を求め、工程(4)で正極板7を巻き取った。【0026】 ここで、正極板7で乾燥してからβ線を当てて正極板7の重量を測定するのは、水分と水酸化ニッケルのβ線の吸収係数の差が小さく、区別できないからである。 また、活物質ペーストの単位面積当たりの重量は、金属多孔体1の重量がバラツキがないものとして、標準の規格値をもとに単位面積当たりの重量とした。 上記で作製した正極板7を厚み0.8mmになるようにロールプレスし、アルカリ蓄電池のAサイズ用の正極板、長さ110mm,幅60mmになるように切断し極板を10000枚作製した。【0027】 次に、上記で作製した実施例の正極板6と比較例の正極板7とをそれぞれ100枚ずつ抜き取り、充填された活物質ペーストの重量を測定し、そのバラツキを表1に示す。【表1】【0028】 表1に示すように、実施例では、充填量のバラツキが±1.66%であるのに対して、比較例では充填量のバラツキが±3.32%である。 これは、実施例ではX線利用しているので、正極板6を乾燥しないで活物質ペーストの充填量を測定でき、しかも測定された充填量を即座にフィードバックして充填量を測定できるためである。また、実施例では、金属多孔体1の重量を測定し、金属多孔体1に活物質ペーストを充填後に正極板6の重量を測定し、正極板6の重量から金属多孔体1の重量を引いて正確に活物質ペーストを測定している。【0029】 これに対して、比較例では、正極板7を乾燥後にβ線を用いて活物質ペーストの重量と金属多孔体1の重量を測定して、活物質ペーストの重量を算出しているため、活物質ペーストの重量を直接測定できない。また、乾燥後に正極板7の重量を測定しているので、重量バラツキが大きくなってもすぐに活物質の充填工程にフィードバックできないため、バラツキが大きくなったものである。 なお、上記の実施例では、金属多孔体1に活物質ペーストを充填した正極板6を製造する方法を示したものであるが、パンチングメタルに水素吸蔵合金を塗布する製造方法に適用できる。【0030】 また、これらの製造方法により作製された正・負極板を用いてニッケル水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電池を作製すると、電池容量のバラツキが少ない高容量なアルカリ蓄電池を構成できる。 なお、上記の実施例では、金属多孔体1の一方の面から他方の面に向かって活物質ペーストを充填するときにX線を用いて充填量を管理する方法を用いたが、金属多孔体1を活物質ペーストに浸漬して充填して電極を構成するときやパンチングメタルに活物質ペーストや水素吸蔵合金ペーストを塗布して電極構成するときにも、上記のようにX線を用いて充填量を管理する方法を用いることができる。 また、このパンチングメタルの様な芯材10は、金属多孔体のように厚みを調整する必要もない。【0031】産業上の利用可能性 以上のように本発明によれば、活物質の充填バラツキの少ない電極を構成できる。また、この電極を電池に用いると充放電容量のバラツキの少ない優れた電池を構成できる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明のアルカリ蓄電池用正極板の製造工程の概略図である。【図2】X線の発生を示す模式図である。【図3】活物質ペーストを金属多孔体1に充填する模式図である。【図4】本発明の電池用極板製造装置の模式図である。【図5】比較例のアルカリ蓄電池用正極板の製造工程の概略図である。【図6】β線の発生の模式図である。【符号の説明】 1 金属多孔体 2 調圧ロール 3 X線発生器 4 X線検出器 5 ノズル 6 正極板 10 芯材 11 ローラ 芯材を連続的に供給する供給工程と、 前記芯材にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記芯材の重量を求める第1重量測定工程と、 前記芯材に活物質を所定重量充填する充填工程と、 前記活物質が充填された芯材にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記芯材の重量と前記活物質充填重量を求める第2重量測定工程と、 前記第2重量測定工程で測定された重量値と前記第1重量測定工程で測定された重量との差を算出して前記活物質ペーストの充填重量を求める重量算出工程と、 前記重量算出工程で算出された活物質ペースト充填重量が前記所定重量の許容範囲から外れる場合は、その外れた活物質重量に基づいて前記充填工程における前記活物質ペースト充填量に対してフィードバック制御をかけるフィードバック制御工程と、 前記充填された活物質を乾燥する乾燥工程とを含む電池用極板の製造法。 三次元的に連なった空間を有する金属多孔体を連続的に供給する供給工程と、 前記金属多孔体の厚みを調整する調厚工程と、 前記金属多孔体にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記金属多孔体の重量を求める第1重量測定工程と、 前記金属多孔体に活物質を所定重量充填する充填工程と、 前記活物質が充填された金属多孔体にX線を照射してその透過量を測定し、前記透過量に基づき単位面積あたりの前記金属多孔体の重量と前記活物質充填重量を求める第2重量測定工程と、 前記第2重量測定工程で測定された重量と前記第1重量測定工程で測定された重量との差を算出して前記活物質の充填重量を求める重量算出工程と、 前記重量算出工程で算出された活物質充填重量が前記所定重量の許容範囲から外れる場合は、その外れた前記活物質重量に基づいて前記充填工程における前記活物質充填量に対してフィードバック制御をかけるフィードバック制御工程と、 前記充填された活物質ペーストを乾燥する乾燥工程とを含む電池用極板の製造法。 活物質が水酸化ニッケルを主体とするペーストまたは水素吸蔵合金ペーストである請求項1または2に記載の電池用極板の製造法。 芯材が穿孔金属板である請求項1記載の電池用極板の製造法。 芯材を透過したX線の透過量を測定するためのX線発生手段とX線検出手段、 活物質充填手段、 活物質が充填された芯材を透過したX線の透過量を測定するためのX線発生手段とX線検出手段、 芯材と透過したX線の透過量と、活物質が充填された芯材を透過したX線の透過量に基づき、活物質の充填量を算出し、活物質の正量、不量を判定するX線透過量処理手段、及び 不量の信号に基づき、活物質充填量を制御する制御手段を含むことを特徴とする電極製造装置。 活物質の充填量が不量であると判断した芯材を、正量であると判断した芯材と区別して排出する振り分け手段を含む請求項5に記載の装置。 芯材の厚みを調整する手段をさらに有する請求項5に記載の装置。