生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ケタジン溶液の抽出法
出願番号:2002341894
年次:2010
IPC分類:C07C 249/16,C07C 251/88


特許情報キャッシュ

オツトフリート・シユラク ハンス−ゲオルク・アダムス ヨハネス・カウレン JP 4580616 特許公報(B2) 20100903 2002341894 20021126 ケタジン溶液の抽出法 ランクセス・ドイチュランド・ゲーエムベーハー 505422707 特許業務法人小田島特許事務所 110000741 オツトフリート・シユラク ハンス−ゲオルク・アダムス ヨハネス・カウレン DE 10159265.5 20011203 20101117 C07C 249/16 20060101AFI20101028BHJP C07C 251/88 20060101ALI20101028BHJP JPC07C249/16C07C251/88 C07C 249/00 C07C 251/00 CA/REGISTRY(STN) 特開昭51−037896(JP,A) 特開平07−017931(JP,A) 1 2003201273 20030718 9 20051110 前田 憲彦 【0001】【発明の属する技術分野】本発明はケタジン水溶液を抽出するため、特にヒドラジンの製造から生ずる水溶液からケタジンを単離するための方法に関する。【0002】【従来の技術】【0003】【特許文献1】DE 1 273 503B【0004】【特許文献2】DE 1 282 617B【0005】【特許文献3】DE 2 056 357B【0006】【特許文献4】GB 1 191 630B【0007】【特許文献5】DE 24 36 335Aヒドラジンは「ラーシッヒ法」(“Raschig process")に従って、次亜塩素酸ナトリウムを用いるアンモニアの酸化により製造される。中間体としてクロラミンが生成し、それは過剰のアンモニアとさらに反応してヒドラジンを形成する。ラーシッヒ法のひとつの変法、「ケトン法」では、ケトンが反応混合物に加えられ、ケタジン及びおそらくヒドラジン類が生成する。ケタジンの酸加水分解により、これらをヒドラジン及び対応するケトンに転換することができる。上記の合成は良好な収率で且つ簡単な技術的手段を用いて行われ得るが、合成溶液の仕上げ、すなわちヒドラジン、ヒドラゾン及びケタジン反応生成物の取り出しは、それらの低い濃度ならびに無機塩及び有機反応パートナーの高い含有率のために問題となる。【0008】ケタジンを取り出す場合、ケトン法でのアセトンの使用から生ずるジメチルケタジン(アセトン(1−メチルエチリデン)−ヒドラゾン)の取り出しに適用され得る方法と3個より多い炭素原子を有するケトンに基づく高級ケタジンの取り出しに適した方法との間の区別を設ける必要がある。【0009】【特許文献1】は、ジメチルケタジンの水溶液を、あらかじめアンモニアを排除した後にジメチルケタジン−水共沸蒸留により仕上げて、ケタジンを得ることができると開示している。ジメチルケタジンは共沸蒸留の間に加水分解を受けるので、急速なアセトン還流下且つ過剰のアセトンの存在下で操作を行わなければならない。この方法は、その高い比エネルギー要求のために、経費がかかる。【0010】高級ケタジンは同様に、水を用いる最小共沸混合物形成の結果として水溶液から取り出され得る。そのような方法は、例えば、【特許文献2】に記載されている。親水性物質の添加による、特に塩の添加による高級ケタジンの取り出しも可能である。これは系を2相に分離し、ケタジンを含有する相から水相を取り出すことができる。そのような方法は、例えば【特許文献3】に記載されている。比較的容易に取り出され得る高級ケタジンの欠点は、アセトンより高価なケトンを用いなければならないことである。さらに、続くヒドラジン及びケトンを与える加水分解の技術的及びエネルギー的要求はジメチルケタジンの場合より高い。塩の添加によって行われる仕上げ手段は、生ずる塩負荷量を望ましくないやり方で増加させる。【0011】【特許文献4】は、ケタジン水溶液の抽出的仕上げを開示している。上記の文書は、ケタジン−及びヒドラゾン−含有水溶液からのヒドラジンの調製を記載しており、それは抽出的ヒドラゾン不均化(extractive hydrazone disproportionation)に基づいている。用いられる抽出剤は、平衡からのヒドラゾンの不均化の間にヒドラジンに加えて生成するケタジンを取り出すために、塩素化炭化水素、ベンゼン及びトルエンのような芳香族溶媒ならびにまたアルコール類である。この方法の欠点は、遊離のヒドラジンの収率がわずか約60%であることである。【0012】【特許文献5】は、ヒドラジン製造の間の合成水溶液の仕上げ法を記載しており、それは水−非混和性またはほんのわずかに混和性の有機溶媒を用いて合成溶液を抽出し、ケタジンを取り出すことを含む。用いられる溶媒は高級アルコール類、塩素化炭化水素及びまた場合により置換されていることができる芳香族化合物であった。該文書はさらに、最大ヒドラジン収率を得る抽出段階の数が塩含有率、アンモニア濃度、ヒドラジン、ヒドラゾン及びケタジンの濃度、温度、圧力ならびにケタジン対全ヒドラジンのモル比のような種々の因子に依存することを記載している。【0013】上記の方法の欠点は、得られる抽出物が、用いられる抽出剤に依存して比較的高い水、アセトン及び塩の含有率を有することである。高い水の含有率はケタジンの単離を複雑にし、抽出物中の高いアセトン含有率は結果として多段階抽出を招き、水相中のケトン対全ヒドラジンのモル比を低下させ、分配係数を悪化させる。高い塩含有率は続く洗浄により下げられねばならず、それはそうしないと蒸留による仕上げをそれが壊すからである。さらに別の欠点は、抽出剤の抽出性能が時間の経過中に減少することであり、それは望ましくない生成物の損失に導く。【0014】【発明が解決しようとする課題】従って、好ましくはヒドラジン製造から生ずる合成溶液からケタジンを抽出するための、上記の欠点を有していない方法が求められている。【0015】【課題を解決するための手段】驚くべきことに、今回、抽出されるべきケタジン溶液が抽出されるべきケタジンに基づいて50〜200%のモル過剰のケトンを有すること、ならびに大気圧において150〜300℃の沸点を有する脂肪族炭化水素抽出剤を用いることを特徴とする、5〜27重量%の塩含有率及び0〜28重量%のアンモニア含有率を有するケタジン水溶液を用いて行い、50〜120℃の温度で抽出するケタジン水溶液の抽出法が見出された。【0016】本発明に従う方法は、特に、ヒドラジン製造から得られるケタジン−含有合成溶液の仕上げを容易にする。ヒドラジン製造からの合成溶液は、いずれかの型の活性ハロゲンもしくはペルオキシ(−O−O−)化合物を用い、さらに別の成分の存在下に、結合形態で存在することもできるアンモニアを酸化することによってヒドラジンもしくはヒドラジン誘導体を製造する目的で、ヒドラジン、ヒドラゾン及びケタジンを合成する段階の後に既知の方法から得られる反応混合物である。ヒドラジン製造の型に依存して、合成溶液の組成は変わり得る。ヒドラジン、ヒドラジンとケトンの反応生成物、例えばヒドラゾン、ケタジン及び水と別に、以下のさらに別の物質が存在し得る:アンモニア、ケトン類、塩−様化合物、塩ならびに反応の目的のために必要であるか又は合成から生ずる有機成分、例えば過酸化水素を用いる既知の方法から得られるニトリル類、エステル類、イミド類もしくはアミド類。以下において、ヒドラジン、ヒドラゾン及びケタジンのモル合計量を全ヒドラジンと呼ぶ。本発明に従う方法は、ヒドラジンもしくはその塩又はヒドラジンの他の誘導体に転換することができる純粋な水溶液の形態でケタジン及びヒドラゾンを単離することを容易にする。【0017】一般的に、本発明に従う方法をケタジン水溶液、特にケトン法によるヒドラジン製造から得られる合成溶液について用いることができ、それはヒドラゾンと一緒に又はそれなしでケタジン及びケトンを含む。存在するケトン(I)、ケタジン(III)及びヒドラゾン(II)は好ましくは式(I)〜(III)に相当する、【0018】【化1】【0019】式中、R1及びR2はそれぞれ独立して直鎖状もしくは分枝鎖状C1−C12−アルキル、C3−C12−シクロアルキル又はC6−C14−アラルキルであるか、あるいはR1又はR2はC6−C10−アリールであるか、あるいはR1及びR2は一緒になって5〜10個の炭素原子を有する環系の一部である。【0020】本発明に従う方法で用いられるケタジン水溶液は、好ましくは、R1及びR2がそれぞれ独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、フェニル又はベンジルであるか、あるいはR1及びR2が一緒になってシクロヘキサン又はシクロヘプタン環の一部を形成する式(I)〜(III)のヒドラゾンと一緒にもしくはそれなしでケタジン及びケトンを含む。【0021】本発明に従う方法で用いられるケタジン水溶液は、特に好ましくはアセトン、2−ブタノン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、メチルイソプロピルケトン、メチルベンジルケトン、メチルフェニルケトン、シクロペンタノン及びシクロヘプタノンの群からのケトン(ならびにそれらから誘導される式(II)及び(III)に従う、ヒドラゾンと一緒のもしくはそれなしの対応するケタジン)を含む。本発明に従う方法で用いられるケタジン水溶液は、最も好ましくはアセトン及びジメチルケタジンを、それらから誘導される式(II)及び(III)に従うアセトンヒドラゾンと一緒にもしくはそれなしで含む。【0022】本発明に従う方法で用いられるケタジン水溶液の、特にヒドラジンの製造から得られる合成溶液の均一性は決定的ではない。均一溶液、多相混合物、沈降物を含有する多相混合物又は水相と沈降物の混合物を仕上げることができる。均一溶液ならびに沈降物のない有機及び水相を有する多相混合物を用いるのが好ましい。【0023】本発明に従う方法において、用いられるケタジン水溶液は、抽出されるべきケタジンに基づいて20〜300%のモル過剰のケトン、好ましくは50〜200%のモル過剰のケトン、より好ましくは50〜150%のモル過剰のケトンを含む。ケトンは好ましくはR1及びR2基が式(III)のケタジンのR1及びR2基と同じである式(I)のものである。過剰のケトンの添加は、用いられるケタジン水溶液中に存在するヒドラジン又はヒドラゾンをケタジンに転換する。本発明に従う方法で用いられるケタジン水溶液は、好ましくは0.01〜5モル/lのケタジン含有率、より好ましくは0.01〜4モル/lのケタジン含有率、最も好ましくは0.05〜3モル/lのケタジン含有率を有する。【0024】本発明に従う方法において、用いられるケタジン水溶液は5〜27重量%、好ましくは10〜25重量%、より好ましくは15〜22重量%の塩含有率を含む。塩は無機もしくは有機酸又は周期表の主族1及び2の金属の水酸化物の、ならびに又アンモニウムの塩である。塩はより好ましくはNaClである。【0025】本発明に従う方法において、用いられるケタジン水溶液はアンモニアを含むことができる。用いられるケタジン水溶液は好ましくは0〜28重量%のアンモニア、より好ましくは0〜20重量%のアンモニアを含む。【0026】本発明に従う方法は50〜120℃の温度で、好ましくは55〜100℃で、より好ましくは60〜90℃で行われる。【0027】本発明に従う方法で用いられる抽出剤は、大気圧において150〜300℃の沸点を有する脂肪族炭化水素である。9〜20個の炭素原子を有する脂肪族炭化水素を用いるのが好ましく、9〜20個の炭素原子を有する分枝鎖状アルカンを用いるのがより好ましく、それは異性体混合物の形態にあるのが最も好ましい。最も好適に用いられる抽出剤はイソドデカン異性体の混合物である。【0028】本発明に従う方法で用いられる抽出剤対抽出されるべきケタジン溶液の重量比は1/15〜3/1、好ましくは1/10〜2/1、より好ましくは1/5〜1/1である。【0029】本発明に従う方法は、通常、大気圧において又はそれより上の圧力で、好ましくは1〜3気圧の圧力で、より好ましくは大気圧において行われる。【0030】本発明に従う方法は1段階もしくはそれより多い抽出段階から、好ましくは1段階より多い抽出段階から成ることができる。抽出段階の理論的数を決定するために、限定された容積の抽出されるべきケタジン水溶液を同容積の抽出剤と1回より多く激しく混合し、水相中に残る全ヒドラジンを決定する。強酸性媒体中で抽出剤及びケトンを煮沸した後に炭酸水素ナトリウム媒体中におけるヨウ素還元滴定により、あるいは分光学的方法、例えばプロトン磁気共鳴又はガスクロマトグラフィーを用いて全ヒドラジンを決定するのが好ましい。【0031】本発明に従う方法は、バッチ様式で又は連続的に行なわれ得る。連続法によりそれを行なうのが好ましい。この方法の場合、抽出されるべきケタジン水溶液及び抽出剤を緊密に混合するのが好ましい。振盪、撹拌又は既知の装置を用いる他の適した手段により混合を行うことができる。【0032】本発明に従う方法を行うことから生ずる抽出物を蒸留により仕上げるのが好ましい。減圧下、より好ましくは10〜200ミリバールの圧力において抽出物を蒸留により分離し、好ましくは90重量%より多いケタジン含有率及び2重量%未満の水含有率を有する頂部生成物(top product)を得るのが好ましい。頂部生成物を既知の方法により、例えばヒドラジンを遊離させる酸加水分解により仕上げることができる【特許文献5】を参照されたい)。得られる底部生成物(bottom product)は抽出剤であり、それは本発明に従う方法の好ましい態様では抽出に戻される。【0033】本発明に従う方法で用いられる抽出剤をケタジンの取り出しの後に抽出に戻す場合、それを戻す前に精製するのが好ましい。アンモニア、ケタジン、ヒドラジン及びそれらの誘導体ならびに又ヒドラゾンのような塩基性窒素化合物をそれが含まないように、希酸水溶液を用いるスクラビングにそれを供するのが特に好ましい。抽出剤を反応に戻す前に、それを水蒸気蒸留により精製するのが特に好ましい。【0034】以下において、本発明に従う方法を制限ではない実施例により示す。用いられる量の重量%又はモル%で収率を報告する。主に重量%で溶液の組成を報告するかあるいはmg/mlもしくはモル/lで溶液の全ヒドラジン含有率を報告する。抽出物中のNaCl含有率をmg/kg Naとして分析した。窒素分析により塩基性窒素化合物(実質的にはケタジン、ヒドラジン及びそれらの誘導体ならびに又ヒドラゾン)の含有率を決定し、結果を全窒素のmg/mlで報告した。すべての実施例で用いられたケトンはアセトンであり、用いられたケタジンはジメチルケタジンであった。【0035】【実施例】本発明の実施例16.80重量%のケタジン、14.9重量%のNaCl、13.7重量%のアンモニア及びケタジンに基づいて50%モル過剰の遊離のアセトンを含有する250gの水溶液を60℃の温度で250gのイソドデカンと30分間激しく攪拌した。次いで混合物を約2分間放置して落ち着かせ、相を分離した。水相は0.23重量%のケタジンを含有していた。有機相は6.02重量%のケタジン、0.1重量%のアンモニア及び1.99重量%のアセトンを含有していた。比較実施例1250gのイソドデカンの代わりに250gの2−エチルヘキサノールを用いた以外は、本発明の実施例1と類似の方法で比較実施例1を行った。水相は0.33重量%のケタジンを含有していた。有機相は5.59重量%のケタジン、1.7重量%のアンモニア、2.74重量%の水及び3.97重量%のアセトンを含有していた。本発明の実施例26.80重量%のケタジン、19.6重量%のNaCl、13.7重量%のアンモニア及びケタジンに基づいて50%モル過剰の遊離のアセトンを含有する250gの水溶液を60℃の温度で250gのイソドデカンと30分間激しく攪拌した。次いで混合物を約2分間放置して落ち着かせ、相を分離した。有機相は6.08重量%のケタジン、0.1重量%のアンモニア、0.05重量%の水及び1.93重量%のアセトンを含有していた。比較実施例2250gのイソドデカンの代わりに250gの2−エチルヘキサノールを用いた以外は、本発明の実施例2と類似の方法で比較実施例2を行った。水相は0.27重量%のケタジンを含有していた。有機相は5.65重量%のケタジン、1.5重量%のアンモニア、2.61重量%の水及び3.90重量%のアセトンを含有していた。本発明の実施例36.20重量%のケタジン、19.6重量%のNaCl、0.54重量%のアンモニア及びケタジンに基づいて50%モル過剰の遊離のアセトンを含有する250gの水溶液を60℃の温度で250gのイソドデカンと30分間激しく攪拌した。次いで混合物を約2分間放置して落ち着かせ、相を分離した。水相は0.45重量%のケタジンを含有していた。有機相は<1mg/kgのNaを含有していた。比較実施例3250gのイソドデカンの代わりに250gの2−エチルヘキサノールを用いた以外は、本発明の実施例3と類似の方法で比較実施例3を行った。水相は0.70重量%のケタジンを含有していた。有機相は19mg/kgのNaを含有していた。本発明の実施例4250gのイソドデカンの代わりに250gのIsoparRG(イソパラフィン性炭化水素混合物、ExxonMobil Chemical Central Europe GmbHの商品)を用いた以外は、本発明の実施例3と類似の方法で本発明の実施例4を行った。水相は0.53重量%のケタジンを含有していた。本発明の実施例570℃において、各回250gのイソドデカンを用いる3段階で抽出を行った以外は、本発明の実施例3に類似の方法で本発明の実施例5を行った。次いで水相を分析した。第1の抽出段階の後、水相は0.64重量%のケタジン、第2の後は0.076重量%のケタジンそして第3の抽出段階の後は0.022重量%のケタジンを含有した。本発明の実施例6イソドデカンの代わりに同量のトリイソブチレンを抽出剤として用いた以外は、本発明の実施例5に類似の方法で本発明実施例6を行った。次いで水相を分析した。第1の抽出段階の後、水相は0.66重量%のケタジン、第2の後は0.079重量%のケタジンを含有し、第3の抽出段階の後、ケタジン含有率は検出限界未満であった。本発明の実施例76.30重量%のケタジン、19.3重量%のNaCl、0.52重量%のアンモニア及びケタジンに基づいて150%モル過剰の遊離のアセトンを含有する250gの水溶液を60℃の温度で250gのイソドデカンと30分間激しく攪拌した。次いで混合物を約2分間放置して落ち着かせ、相を分離した。水相は0.15重量%のケタジンを含有していた。本発明の実施例86.0重量%のケタジン、17.1重量%のNaCl、0.49重量%のアンモニア及びケタジンに基づいて100%モル過剰の遊離のアセトンを含有する250gの水溶液を、大気圧で65℃の温度において、パルス状ランダム充填カラム(pulsed randomly packed column)中で、向流原理によりイソドデカンを用いて連続的に抽出した。ケタジン水溶液対イソドデカンの容積比は2:1であった。カラム中の滞留時間は17分であった。その後、水相は150mg/lの全ヒドラジンを含有していた。本発明の実施例9本発明の実施例8により得られた有機相を100ミリバールの減圧下で蒸留した。GC分析によると、頂部生成物は98.7重量%のケタジン及び0.35重量%の水を含有していた。底部生成物はケタジンを含まなかったが、窒素分析によるとまだ35mg/lの全窒素を含有していた。本発明の実施例10本発明の実施例9からの底部生成物を、10%硫酸を用いてスクラビングした。その後、全窒素含有率は検出限界未満であった。この方法で処理されたイソドデカンを抽出に戻した。5回の抽出/蒸留サイクルの後、平均して水相中で、新しいイソドデカンを用いる時と同じ全ヒドラジン含有率が見出された。本発明の実施例11本発明の実施例9からの底部生成物を水蒸気蒸留により精製した。その後、全窒素含有率は検出限界未満であった。この方法で処理されたイソドデカンを抽出に戻した。5回の抽出/蒸留サイクルの後、平均して水相中で、新しいイソドデカンを用いる時と同じ全ヒドラジン含有率が見出された。本発明の主たる特徴及び態様は以下の通りである。1.抽出されるべきケタジン溶液が抽出されるべきケタジンに基づいて50〜200%のモル過剰のケトンを有すること、ならびに大気圧において150〜300℃の沸点を有する脂肪族炭化水素抽出剤を用いることを特徴とする、5〜27重量%の塩含有率及び0〜28重量%のアンモニア含有率を有するケタジン水溶液を用いて行い、50〜120℃の温度で抽出するケタジン水溶液の抽出法。2.ケタジン水溶液がヒドラジンの製造から生ずる合成溶液であることを特徴とする上記1項に従う方法。3.ケタジン水溶液がヒドラジン、ヒドラジンとケトンの反応生成物、ヒドラゾン、水、アンモニア、ケトン、塩−様化合物、塩及び有機成分の群からの1種もしくはそれより多い化合物を含有することを特徴とする上記1及び2項のひとつもしくはそれより多くに従う方法。4.存在するケタジンがジメチルケタジンであり、存在するケトンがアセトンであることを特徴とする上記1〜3項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。5.用いられる脂肪族炭化水素がイソアルカン類の混合物であることを特徴とする上記1〜4項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。6.用いられる脂肪族炭化水素がイソドデカン類であることを特徴とする上記1〜5項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。7.抽出を1段階より多い段階で行うことを特徴とする上記1〜6項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。8.抽出を連続的に行うことを特徴とする前の上記1〜7項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。9.抽出物を減圧下で蒸留し、90重量%より多いケタジン含有率及び2重量%未満の水含有率を有する頂部生成物を得ることを特徴とする上記1〜8項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。10.抽出剤を底部生成物として得、精製し、抽出に戻すことを特徴とする上記9項に従う方法。11.塩がNaClであることを特徴とする上記1〜10項のうちの一項もしくはそれより多くに従う方法。 抽出されるべきケタジン溶液が抽出されるべきケタジンに基づいて50〜200%のモル過剰のケトンを有すること、ならびに大気圧において150〜300℃の沸点を有する脂肪族炭化水素抽出剤を用いることを特徴とする、5〜27重量%の塩含有率及び0〜28重量%のアンモニア含有率を有するケタジン水溶液を用いて行い、50〜120℃の温度で抽出するケタジン水溶液の抽出法。


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