生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_高速液体クロマトグラフィーによるアミノ酸の分析方法
出願番号:2002281499
年次:2008
IPC分類:G01N 30/88,G01N 30/26,G01N 30/72


特許情報キャッシュ

酒井 芳博 太田 鈴枝 西川 徹 JP 4129511 特許公報(B2) 20080530 2002281499 20020926 高速液体クロマトグラフィーによるアミノ酸の分析方法 国立大学法人 東京医科歯科大学 504179255 葛和 清司 100102842 酒井 芳博 太田 鈴枝 西川 徹 20080806 G01N 30/88 20060101AFI20080717BHJP G01N 30/26 20060101ALI20080717BHJP G01N 30/72 20060101ALI20080717BHJP JPG01N30/88 FG01N30/26 AG01N30/72 C G01N 30/88 G01N 30/26 G01N 30/72 G01N 30/74 CAplus(STN) JST7580(JDream2) JSTPlus(JDream2) 特開昭63−124958(JP,A) 特開昭64−010171(JP,A) 特開平05−296988(JP,A) 特開2004−077276(JP,A) Suan M.Bird, Peter C.Uden, Julian F.Tyson, Eric Block, and Eric Denoyer,Speciation of Selenoamino Acids and Organoselenium Compounds in Selenium-enriched Yeast Using High-performance Liquid Chromatography-Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometry,Journal of Analytical Atomic Spectrometry,1997年 7月,Vol.12, No.7,P.785-788 滝埜 昌彦,大河原 正光,代島 茂樹,新規揮発性イオンペア剤を用いたLC/MS分析,第47回質量分析総合討論会(1999)講演要旨集,1999年 4月20日,P.350-351 有機合成化学協会 編集,有機化合物辞典,講談社,1985年11月 1日 横山 幸男,天木 智男,佐藤 寿邦,グラジエントイオンペアークロマトグラフィーによるアミノ酸の溶出挙動 −固定相の比較検討−,第57回分析化学討論会講演要旨集,1996年 5月 9日,P.283 進藤 典子,野島 彩子,村山 季美枝,イオンペアによるサブピコモルAQCアミノ酸分析法,第69回日本生化学会大会 第19回日本分子生物学会年会 合同年会講演要旨集,1996年 7月25日,P.106 1-P-0143 生化学事典(第3版),東京化学同人,1998年10月 8日 3 2004117200 20040415 9 20050906 河野 隆一朗 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、高速液体クロマトグラフィー(以下HPLCと略)を用いたアミノ酸の分析方法に関する。【0002】【従来技術】アミノ酸は、一般的にODS化シリカゲル充填剤を使用したHPLC分析では保持が弱く、また、UV検出では感度が良好でないことが知られている。そのため、保持の強化および検出感度を高めることを目的に、オルトフタルアルデヒド(OPA)、フルオレサミン、ダンシルクロリド、9−フルオレニルメチルフォルメート、4−ハロゲノ−7−ニトロベンゾフラン等を使用し発蛍光誘導体を生成させる蛍光検出法が広く使用されている(例えば、非特許文献1参照。)。しかしながら、最も一般的に使用されるOPAを用いたアミノ酸の発蛍光誘導体の合成には、蛍光試薬および水酸化ナトリウムなどの反応試薬等、数種類の試薬を組み合わせること、反応条件がアルカリ性であること、ポンプを複数台必要とするなど複雑な専用装置が必要であること、という欠点があった。また、これらの方法は発蛍光物質への誘導体化工程があるため、分析時間を要するなどといった問題点もあった。【0003】一方で、環状アミノ酸のひとつであるD−シクロセリンは抗生物質として広く使用されているが、現在、アルツハイマー病、脊椎病能変性症および精神分裂病等の精神神経疾患の治療薬としての応用が検討されるようになってきている。そのため、生体試料中のD−シクロセリンを簡便かつ高感度に分析することは重要なこととなってきている。このような分析法として、前記OPAを用いた蛍光検出法やオクタンスルホン酸ナトリウムを使用するイオンペア法で分離した後OPAで発蛍光誘導体化させる蛍光検出法、すなわちポストカラム法が報告されている(例えば、非特許文献2参照。)。しかしながら、蛍光検出法では前記同様の問題点があり、また、イオンペア法でMS検出いわゆるLC/MSで分析を行った場合、イオンペア剤が不揮発性のため安定な分析をすることが困難といった問題があった。またLC/MS分析用のイオンペア剤として揮発性のものも提案され、LC/MSの検出部へのイオンペア剤の残存という問題も解決されてきているが(例えば、非特許文献3参照。)、この条件においても生体試料中のアミノ酸の分析を行うには、検出条件や選択性の点で十分なものとはいえない。【0004】【非特許文献1】日本分析化学会関東支部編、「高速クロマトグラフィーハンドブック改訂2版」、丸善、2000年、p.257【非特許文献2】ディー. ジー. ムッソン(D. G. Musson)、他4名「ジェイ.クロマトグラフィー, 414(J. Chromatography, 414)」、(オランダ)、エルセビアー サイエンス パブリッシャー(Elsevier Science Publishers)、1987年、p121-129【非特許文献3】井上 剛史、田中美奈子、長谷川恵子、川上実、「LC−MSで使えるイオンペアー試薬の検討」、第4回LCテクノプラザ、GP3、1999年、p.60【0005】【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記のような問題を有せず、簡便に高感度、高選択的かつ再現性よくアミノ酸を分析することができる方法を提供することにある。【0006】【課題を解決するための手段】 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、HPLCを用いたアミノ酸の1種であるシクロセリンの分析において、酸性溶離液に揮発性の高いイオンペア剤を含有させることにより、従来誘導体化することなしには分析することが困難であったシクロセリンをMS検出および/またはUV検出で簡便に高感度、高選択的かつ再現性よくに分析することを可能とする方法を見出し、本発明を完成するに至った。 すなわち、本発明は、高速液体クロマトグラフィーによる生体試料中のシクロセリンを分析する方法であって、酢酸を含む酸性溶離液に、パーフルオロ脂肪酸からなるイオンペア剤およびメタノールを含有させて、質量検出(MS検出)および/または紫外部吸収検出(UV検出)において分析することを含み、前記酸性溶離液とメタノールとの比率が、酸性溶離液/メタノール=85/15〜70/30(vol/vol)である、前記方法に関する。 また、本発明は、パーフルオロ脂肪酸が、ヘプタフルオロ酪酸および/またはペンタデカフルオロオクタン酸である、前記方法に関する。【0007】 さらに、本発明は、生体試料中のシクロセリン分析に用いられる高速液体クロマトグラフィー用酸性溶離液であって、酢酸、パーフルオロ脂肪酸、およびメタノールを含み、前記酸性溶離液とメタノールとの比率が、酸性溶離液/メタノール=85/15〜70/30(vol/vol)である、前記酸性溶離液に関する。 本発明によれば、酸性溶離液に揮発性のイオンペア剤を含有させることで、MS検出器およびUV検出器のいずれの検出器を用いても簡便、高選択的、高感度かつ再現性よくシクロセリンまたはアミノ酸を分析することができる。 特に、近年普及してきたLC/MSは、高選択性かつ高感度検出が可能な方法として注目されている。このLC/MSは、目的とするイオンを選択的に検出するSIM(Selected Ion Monitoring)法を使用すると、より高い選択性が得られるとともに夾雑物質の影響を避けられる可能性を有している。これは、複雑なマトリックス中に微量存在する目的物を選択的に検出することを可能とする。【0008】【発明の実施の形態】本発明で分析される対象試料は、骨髄、血液、血清、血漿、尿などの夾雑成分を含む生体試料の他、医薬品などの分析に適用することができ、分析できるアミノ酸としては、シクロセリン、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、チロシン、アスパラギン、グルタミン、リシン、アルギニン、トリプトファン、ヒスチジン、システイン、メチオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、フルダラニン、アザセリンなど、第一級アミンのみならず、第二級アミン、さらにはD−体、L−体のいずれの光学異性体の分析も可能である。とくに本発明の方法は、生体試料中のシクロセリンの分析に適するものである。【0009】本発明によるアミノ酸の分析方法は、例えば以下に示す方法で行うことができる。ODS化シリカゲル充填剤を充填したカラムを接続し、UV検出器(検出波長:240nm)とMS検出器(イオン化:ESIポジティブ)を直列につないだHPLC装置に0.1%ペンタデカフルオロオクタン酸を含有させた1%酢酸水溶液とメタノールを75:25の割合で混合させた溶離液を流速200μl/min.で流し、カラム温度40℃に溶離条件を設定し、除タンパク処理をした骨髄液を注入することにより、骨髄中のアミノ酸を分析する事ができる。生体試料中の薬物をHPLC分析する場合は一般的に複雑な前処理が必要であるが、本方法においては除タンパクのみを行いガードカラムを接続しておくことで良好に分析することもできる。【0010】本発明で用いられる酸性溶離液に特に制限はないが、HPLCにMS検出器を用いる場合、イオン化を促進させるために酢酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸などを用いることが好ましい。かかる酸は、単独で用いても混合して用いてもよく、水溶液として用いてもよい。水溶液として用いる場合、0.1%〜5%の濃度が好ましく、0.5%〜1%の濃度がより好ましい。溶離液にりん酸塩を使用すると、MS検出器を用いた場合には、りん酸塩が揮発せずイオン源が汚染されるなど不具合が生じる場合がある。また、水100%の溶離液では分析対象であるアミノ酸が保持されない場合がある。酸性溶離液のpHは、アミノ酸と夾雑成分を分離するために1〜5が好ましく、2.0〜3.0に設定することが好ましい。【0011】また、アミノ酸の溶出時間の調節および感度を向上させるためにメタノールまたはアセトニトリルなどを溶離液に加えることが好ましい。酸性溶離液との比率は、メタノールを用いる場合、酸性溶離液/メタノール=99/1〜50/50(vol/vol)が好ましく、さらに好ましくは酸性溶離液/メタノール=85/15〜70/30(vol/vol)である。アセトニトリルを用いる場合は、アミノ酸の溶離が安定しない場合がある。本発明で用いられるイオンペア剤は、酸性溶離液に溶解するものであればよく、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、ヘプタフルオロ−n−酪酸、ヘプタフルオロイソ酪酸、ノナフルオロ吉草酸、ノナフルオロイソ吉草酸、ウンデカフルオロヘキサン酸、トリデカフルオロヘプタン酸またはペンタデカフルオロオクタン酸などのパーフルオロ低級脂肪酸などが挙げられる。アミノ酸を分離するためにはヘプタフルオロ−n−酪酸および/またはペンタデカフルオロオクタン酸が好ましく、より脂溶性の強いペンタデカフルオロオクタン酸がさらに好ましい。かかるイオンペア剤を溶離液に添加する濃度は、溶離液に溶解する濃度であれば制限はない。好ましくは1〜100mmol/l、さらに好ましくは5〜20mmol/lである。本発明でMS検出器を用いる場合、検出方式としてイオントラップ型、四重極型、イオン化の方法はエレクトロスプレー法(ESI)、大気圧化学イオン化法(APCI)、高速原子衝撃法(FAB)などいずれの方法も用いることができる。前記方法は夾雑成分が多い試料を分析する場合、質量数の違いでマスクロマトグラムが得られるため、アミノ酸を完全分離しなくてもアミノ酸を分析する事ができるため分析時間を短縮することができる。さらに、本発明で用いられる高速液体クロマトグラフィー用溶離液は、構成要素の好ましい態様、具体例などは上記したとおりである。かかる溶離液を用いれば、アミノ酸分析時に溶離液を用事調製することなしに分析を行うことができ、より簡便にアミノ酸分析を行うことができる。また、該溶離液は酢酸、パーフルオロ脂肪酸およびメタノールを含んでいるため携帯面に優れ、利便性に優れるものである。【0012】【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。【0013】〔実施例1〕14(μg/ml)のD−シクロセリン標準試料水溶液を調製し、HPLC分析を行った。分析条件は以下に示すように設定し、D−シクロセリン標準液5μlを注入した。HPLC装置 : ナノスペースSI−II(資生堂)(ポンプ、カラム恒温槽、溶媒脱気装置、オートサンプラー)カラム:Mightysil RP−18GP(L) (5μm)100mm−2mmφ(関東化学株式会社)ガードカラム:Mightysil RP−18GP (5μm)5mm−2mmφ(関東化学株式会社)UV検出器:Spectra SYSTEM UV6000LP(Thermo Separation Products)MS検出器:LCQ−DUO(イオントラップ型)(サーモクエスト)イオン化;ESIポジティブ、検出;MS・SIM(M/z 103)溶離液:0.1%ヘプタフルオロ酪酸含有1%酢酸水溶液流 速:200μl/min.カラム温度:40℃その結果を図1に示す。【0014】図1b)のMSトータルイオンクロマトグラム(以下MS・TICと省略)から保持時間はやや短いものの、図1a)のMSスペクトルはD−シクロセリンのM/z=103のシングルピークを示した。また、図1c)に示すとおり、UV検出においても良好にD−シクロセリンを分離できることがわかった。【0015】〔実施例2〕実施例1より、D−シクロセリンの測定は可能と判断し、実試料の測定を実施した。試料は、骨髄液5mlに除タンパク液を1ml加えて30秒振とうした後、4℃で15分間放置、1650gで(半径16cmの遠心機で3000rpm)15分間遠心分離した上清にD−シクロセリン14(μg/ml)となるように添加したものを使用した。HPLC条件は実施例1に従った。その結果を図2に示す。図2a)に示すとおり、M/z=103を示すピークがシングルピークとして得られており、本イオンペア溶離法の選択性の良さを示している。しかしながら、図2b)に示すように、目的物であるD−シクロセリンのピークの立ちあがりの直前にベースラインがマイナス方向にドリフトすることがわかった。この現象は、図2c)を見ると明らかになるが、4.7分のD−シクロセリンが溶離する直前に試料由来と考えられる夾雑ピークが出現しており、このピークが、MS・TICのマイナス吸収を発生させ、正確なデータ処理を妨げる原因であると考えられた。【0016】〔実施例3〕実施例2において、MSを用いれば定量分析は可能であるが、UVでも定量分析を可能とさせるため、D−シクロセリンと夾雑ピークを分離させる検討を行った。試料はまず、14(μg/ml)のD−シクロセリン標準液を用いた。HPLC条件は、溶離液に5mMペンタデカフルオロオクタン酸含有1%酢酸水溶液/メタノール=75/25、流速200μl/min.とし、それ以外の条件は実施例1に従った。結果を図3に示す。図3に示すとおり、ヘプタフルオロ酪酸に比べ脂溶性が強い、ペンタデカフルオロオクタン酸をイオンペア剤に使用することで、D−シクロセリンを十分保持することができ、良好なクロマトグラムを得ることができた。また、溶出時間を調節するために溶離液にメタノールを使用する必要が生じたが、その結果、図4に示すとおりヘプタフルオロ酪酸含有酢酸水溶液のみを使用した溶離液系に比べ感度が10倍上昇することが確認された。【0017】〔実施例4〕実施例3のHPLC条件で、実施例2同様、骨髄中のD−シクロセリンの分析を行った。その結果を図5に示す。図5c)に示すとおり、ペンタデカフルオロオクタン酸をイオンペア剤として使用することで、D−シクロセリンを充分保持させることが可能になり骨髄由来の夾雑物と分離することも明らかとなった。また、図5b)に示すとおり、ピークのマイナス方向へのドリフトも解消されることが確認された。したがって、D−シクロセリンの直前に溶離する骨髄由来の夾雑物は、MS検出においてネガティブピーク発生の要因となりD−シクロセリンの定量性を損なうため、両者を十分分離させる必要があることがわかった。【0018】〔実施例5〕本方法によるD−シクロセリンの定量を示した例であるが、D−シクロセリン標準液(1.4μg/ml)1μl、5μl、10μl、15μl をそれぞれ5回HPLCに注入し、MSトータルイオンクロマトグラムの面積値の平均値より検量線を作成した。測定条件は実施例3同様に行った。検量線を図6に示す。1μl(1.4ng)、5μl(7ng)、10μl(14ng)、15μl(21ng)4点の検量線は、MS法の場合相関係数0.9854、UV法の場合相関係数0.999と良好な直線性を示した。またUV検出およびMS検出のいずれの方法においてもD−シクロセリン1.4ng(13pmol)の検出が可能であった。この結果から、注入量を少なくすることにより、夾雑物ピークの影響を抑え、さらに微量のD−シクロセリンの分析が可能になると予測される。【0019】〔比較例1〕溶離液をメタノール/水=40/60、イオンペア剤としてヘプタフルオロ酪酸5mMを使用し、その他のHPLCおよびサンプルの調製条件は実施例2と同様にして実験を行った結果を図7に示す。MS検出、UV検出とも試料の検出を行うことができず、溶離液を酸性とすることの効果が確認された。【0020】【発明の効果】本発明によれば、揮発性の高いイオンペア剤を使用することでUV検出およびMS検出いずれの方法においても骨髄中のアミノ酸を夾雑物と分離し、簡便に高選択的かつ1.4ngという高感度で、さらには再現性よく測定することが可能となった。特に、MS検出は、SIM法を使用することにより、アミノ酸を選択性良く測定することが可能である。また溶離液にメタノールを添加することで水系100%溶離液に比べ10倍以上の検出感度で分析できる。【図面の簡単な説明】【図1】 ヘプタフルオロ酪酸をイオンペア剤に使用した場合のD−シクロセリン標準液の、a)MSスペクトル、b)MSイオンクロマトグラム、c)UVクロマトグラムを示す。【図2】 ヘプタフルオロ酪酸をイオンペア剤に使用した場合の骨髄中のD−シクロセリンの、a)MSスペクトル、b)MS・TIC、c)UVクロマトグラム(4.5〜5.0分付近のピークがD−シクロセリンである)を示す。【図3】 ペンタデカフルオロオクタン酸をイオンペア剤に使用したD−シクロセリン標準液の、a)MSスペクトル、b)MS・TIC、c)UVクロマトグラムを示す。【図4】 a)0.1%ヘプタフルオロ酪酸含有1%酢酸水溶液を使用した場合のMS・TICとb)5mMペンタデカフルオロオクタン酸1%酢酸水溶液/メタノール=75/25を使用した場合のMS・TICの感度の比較を示す。【図5】 ペンタデカフルオロオクタン酸をイオンペア剤に使用した骨髄中のD−シクロセリンの、a)MSスペクトル、b)MS・TIC、c)UVクロマトグラム(11.5分付近のピークがD−シクロセリンである)を示す。【図6】 D−シクロセリン標準液の検量線を表したグラフである。a)LC/MS検出の場合、b)UV検出の場合を示す。【図7】 ヘプタフルオロ酪酸をイオンペア剤に使用した骨髄中のD−シクロセリンの、a)MS・TIC、b)UVクロマトグラムを示す。 高速液体クロマトグラフィーによる生体試料中のシクロセリンを分析する方法であって、酢酸を含む酸性溶離液に、パーフルオロ脂肪酸からなるイオンペア剤およびメタノールを含有させて、質量検出(MS検出)および/または紫外部吸収検出(UV検出)において分析することを含み、前記酸性溶離液とメタノールとの比率が、酸性溶離液/メタノール=85/15〜70/30(vol/vol)である、前記方法。 パーフルオロ脂肪酸が、ヘプタフルオロ酪酸および/またはペンタデカフルオロオクタン酸である、請求項1に記載の方法。 生体試料中のシクロセリン分析に用いられる高速液体クロマトグラフィー用酸性溶離液であって、酢酸、パーフルオロ脂肪酸、およびメタノールを含み、前記酸性溶離液とメタノールとの比率が、酸性溶離液/メタノール=85/15〜70/30(vol/vol)である、前記酸性溶離液。


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