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タイトル:公開特許公報(A)_有機醗酵飼料化用醗酵酵母及びそれを用いた有機醗酵飼料化方法
出願番号:2002239252
年次:2004
IPC分類:7,C12N1/16,A23K1/00,A23K1/10,A23K1/12,A23K1/16,A23K1/18,C12N1/00


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掛川 庸夫 JP 2004073113 公開特許公報(A) 20040311 2002239252 20020820 有機醗酵飼料化用醗酵酵母及びそれを用いた有機醗酵飼料化方法 株式会社オオビケン 397005213 藤田 邦彦 100103654 福田 進 100087996 藤田 典彦 100118522 掛川 庸夫 7 C12N1/16 A23K1/00 A23K1/10 A23K1/12 A23K1/16 A23K1/18 C12N1/00 JP C12N1/16 A A23K1/00 101 A23K1/00 103 A23K1/10 Z A23K1/12 A23K1/16 304B A23K1/18 102A A23K1/18 102B C12N1/00 S 3 1 OL 12 2B005 2B150 4B065 2B005GA01 2B005GA02 2B005GA06 2B005KA03 2B005LA07 2B005LB07 2B005MA08 2B005MB02 2B150AA01 2B150AA02 2B150AA03 2B150AA05 2B150AA06 2B150AA07 2B150AA08 2B150AA20 2B150AB02 2B150AB03 2B150AB20 2B150AC25 2B150AC26 2B150BB01 2B150CA06 2B150CA31 2B150CA32 2B150CD21 2B150CD37 2B150DD12 2B150DD26 4B065AA80X 4B065AC12 4B065AC20 4B065BA22 4B065BB22 4B065BC41 4B065CA55 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るための醗酵酵母と、それを用いて有機質廃棄物、あるいは、有機多孔質材料を醗酵飼料化する方法に関するものである。【0002】【従来の技術】家畜飼養には、鶏、豚等の畜種を中心に動植物残さを飼料化することが行なわれてきた。家畜飼養の専業化に伴い畜産品の大量生産方式を導入した大規模飼養が進む中で、家畜飼料材料として扱われる食品関連廃棄物等の有機資材は大量に安定供給できる穀物や穀物殻に限定されていた。最近では、醗酵技術を用いたバイオミールも流通しているが、穀類を中心とした配合飼料よりも高価となるため、普及するに至っていない。家畜飼養専業者は穀物や穀物殻を主とした配合飼料を用いて家畜飼養するのが一般的であり、家畜飼料コストが生産費の70%程度を占めている。【0003】食品関連産業から排出される食品廃棄物は焼却して埋設されてきたが、最終処分場の余命があと僅かであり、処理費用が高騰してきている中で、食品生産工程の規格外れの跳ねだし品や賞味期限切れの返品等を含め、廃棄発生日量が数トン以下の有機質廃棄物の場合は単独で有機資材として流通することが困難であり、小規模排出事業者ではなおさら廃棄処分される実態にある。【0004】畜産飼料に配合される穀物は、そのほとんどが輸入に依存している。飼料原料の残留農薬や船積み発送時の防腐剤や消毒剤撒布等によって化学物質が家畜飼料に残留し、家畜の健康被害や飼料の消化吸収率の悪化を招き、事故率を高めている。また、配合する際に病害被害の予防のために抗生物質等も混入されている。抗生物質は有害菌を抑制するが、同時に有用微生物も阻害する。その結果、養豚飼養の事故発生率は2%程度にもなっている。さらに、配合飼料は家畜の消化吸収性の不良を招き、未消化物質が排出されて糞尿臭気を高めている。【0005】このような配合飼料で飼養しているために病気になりやすく、病害予防の動物医薬品や抗生物質の投与量が増加傾向にある。食肉加工段階では内臓廃棄量が増加している。また、畜産品に残留する抗生物質は鶏卵によるアレルギー症状や家畜投与ホルモン剤による残留薬物が性的異常成熟児の出現等の健康被害を招いている。畜産飼養に工業的な大量生産方式や科学技術の過信がヒトの食に対する安全性、食環境を急速に悪化させている。【0006】【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の一つは、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るための酵母を提供することである。また、他の目的は、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を添加することにより、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)飼料、養殖(魚、甲殻類)餌料及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)餌料として提供することが可能で、家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料のコスト削減を図ることができ、さらに、有機質廃棄物を用いるため、ゴミの減量化、再資源化が可能となり、同時に、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与する飼料を得ることである。さらに、他の目的は、家畜の腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減や成長の増進や肉質の向上を図ることができ、さらに、醗酵処理を行なうことで長期保存できる有機醗酵飼料化方法を提供することである。【0007】【課題を解決するための手段】本発明による醗酵酵母は、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るためのものであり、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株からなることを特徴としている。なお、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株の受託番号は、FERM P−18964である。【0008】一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物にこの醗酵酵母を添加することにより、前記有機質廃棄物を醗酵させることができ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得ることができる。また、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料にこの醗酵酵母を添加することにより、前記有機多孔質材料を醗酵させることができ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得ることができる。【0009】また、本発明では、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物に、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機質廃棄物を醗酵させる。それによって、良好な家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)飼料、養殖(魚、甲殻類)餌料及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)餌料を得ることができ、それらのコスト削減を図ることができる。また、有機質廃棄物を用いるため、ゴミの減量化、再資源化が可能となり、同時に、前記家畜、養殖類及び愛玩動物の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与する飼料を得ることができる。また、家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減や成長の増進や肉質の向上を図ることができ、さらに、醗酵処理を行なうことで長期保存できる有機醗酵飼料を得ることができる。すなわち、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出される有機質廃棄物を用い、それらにサッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を添加することにより、これまでの穀物や穀物殻を中心とした配合飼料を醗酵飼料に切替えることができる。【0010】また、本発明では、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料に、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機多孔質材料を醗酵させる。それによって、間伐チップ材、キノコ廃培地、竹チップ材等の未利用有機多孔質資材の餌化が可能となり、有機資材の利用範囲が多用に広がり、飼料コストを大幅に削減させることができる。また、この有機多孔質資材を草食動物の乾物粗飼料として利用でき、牧草を不要とすることができる。サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株の形態学的性状を表1に、生理性状学的性質を表2に示す。【0011】【表1】【0012】【表2】【0013】サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株をYM agar培地(Difco)で 30 ℃、 3日間の培養を行い、DNA分離用サンプルとした。ゲノムDNA分離には FastDNA Kit (BIO101) を使用し、DNA回収はSPIN FILTER (BIO101) により行なった。抽出したゲノムDNAを鋳型としてPCRにより28S rDNAの塩基配列約300 bpを増幅し、塩基配列をシーケンスして解析に使用した。PCR産物の精製、サイクルシークエンスにはMicroSeq D2 LSU rDNA Fungal Sequencing Kit (Applied Biosystems) を使用した。ゲノムDNA抽出からサイクルシークエンスまでの操作に関しては、Applied Biosystems社のプロトコールに従った。サーマルサイクラーにはGeneAmp PCR System 9600(Applied Biosystems)、DNAシーケンサーにはABI PRISM 377 DNA Sequencer (Applied Biosystems)を使用した。塩基配列データを以下に示す。なお、上記MicroSeq、GeneAmp、ABI PRISMは、いずれも登録商標である。【0014】【配列表】【0015】得られた28S rDNA−D2 の塩基配列を使って、BLAST 相同性検索 (Altschul et al., 1997)によるサッカロミセス・セレビシエ カケガワ株の28S rDNA−D2塩基配列解析の結果を表3に示す。なお、本株の28S rDNA−D2塩基配列は相同率100%でSaccharomyces cerevisiaeと一致し、また、近隣結合法 (Saitou & Nei, 1987) による系統樹上でも Saccharomyces cerevisiaeと同じ場所に位置することを確認している。分子系統解析結果を表4に示す。表3、表4においてSIID1383とあるのが本株サッカロミセス・セレビシエ カケガワである。【0016】【表3】【0017】【表4】【0018】なお、相同性検索および系統樹の作製にはMicroSeq Microbial Identification System Software V.1.4.1およびMicroSeq Fungi D2 Library v.0.9 (AppliedBiosystems)を使用した。なお、上記MicroSeqは登録商標である。【0019】サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を有機質廃棄物に添加することにより、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与するところ大である。家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減、成長の増進や肉質の向上を図ることができ、また、醗酵処理を行なうことで長期保存できる家畜飼料が得られる。なおかつ、ゴミの減量化、再資源化や家畜飼料コストの削減を図ることができる。【0020】【発明の実態の形態】図1に、本発明による有機醗酵飼料化方法の一例である系統図を示す。そして、この図1に基いて本発明の実施形態を説明する。一般廃棄物(厨芥)(1)、産業廃棄物(食品)(2)や農林漁業廃棄物(3)より排出される様々な有機質廃棄物(4)をオンサイトにて鮮度、安全性が確保できる有機資材として回収し、酵母醗酵装置(5)でサッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を添加し、摂氏40℃に保ち、夏場で1日間、冬場で2日間酵母醗酵させた後、家畜飼料(6)として供給することができる。産業廃棄物(2)には、パン、ラーメン、菓子の規格外れや飲料品の絞り滓、ビールや醤油、酒等の絞り滓等があり、農林漁業廃棄物(3)としては、キノコ廃培地や間伐材、剪定した枝葉、藁やトウモロコシ、穀物殻等の様々な有機多孔質資材が挙げられる。そして、それらを酵母醗酵層(5)により上述した場合と同じように酵母醗酵させ、アルコール醗酵から酢酸醗酵への経路を辿ることで、長期保存が可能で安定した家畜飼料の供給が可能となる。【0021】(実施例1)サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を添加した醗酵飼料による畜種を肉牛ホルスタインとした際の飼料コスト比較を表5に示す。飼養頭数約250頭で約4年間にわたり飼養比較試験を行なった結果、一般的に市場で流通している穀物配合飼料で飼養すると1日、1頭当たり330円の飼料コストが掛かる。ビール滓、醤油滓や米ぬか等の有機資材を利用して微生物による好気醗酵の後に乳酸醗酵して給与すると220円となる。さらに、食品工場等から排出するパン、おから、うどん、ご飯、ラーメンの跳ねだし品等を乳酸醗酵させて給与した飼養では150円となる。飼料コストが下がっても肉質は、配合飼料による飼養よりも大幅に向上している。また、本サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株の醗酵飼料として、乾物粗飼料の草や藁の代わりに木質多孔質材料として広葉樹の木質チップ材を用いた結果、飼料コストは70円となった。試験では乾物粗飼料の代わりにシイタケ栽培後のほだ木、竹チップ、コーンコブやオガコのキノコ廃培地の利用も可能であり、草食動物の代表である畜牛に牧草を不要とする飼育技術として提供できることを確認した。【0022】【表5】【0023】表6に畜種を豚とし34頭を対象に飼養比較試験した結果を示す。豚は配合飼料で飼養すると肺炎、鼻炎、オーエスキー病等の感染症になり易い。しかし、本発明のサッカロミセス・セレビシエ カケガワ株の醗酵飼料で飼養した豚では、感染症による事故例はない。抗生物質等の家畜医薬品を投与する必要もなくなった。飼料要求率を見ても、配合飼料に比較して低く、嗜好性が良く、消化吸収率が良くなり、糞尿臭気が抑制される。また、飼養期間が短縮され、増体重が配合飼料飼養の715g/日に比べ、900g/日と大きく上回る。畜産関係者女性5名、男性12名による肉質賞味試験の結果、配合飼料飼養豚よりも肉質が柔らかく、獣臭がなく、甘みが多かったと評価され、中国で「神農素」としてブランド化されている。肉質賞味試験の結果を表7に示す。【0024】【表6】【0025】【表7】【0026】【発明の効果】請求項1記載の醗酵酵母サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株は、有機質廃棄物を醗酵することで、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与するところ大である。また、家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減、成長の増進や肉質の向上を図ることができ、醗酵処理を行なうことで長期保存できる家畜飼料を得ることができる。また、有機質廃棄物の再利用により飼料コストを削減することができる。【0027】請求項2記載の有機醗酵飼料化方法では、醗酵酵母サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を用いることで、有機質廃棄物の有効利用、飼料コストの削減、事故率の低下、抗生物質等の家畜医薬品の未投与、糞尿臭気の抑制、飼養期間が短縮や肉質が柔らかく獣臭がなく甘みが多い肉質が得られ、また、配合試料を用いた場合とは異なって肉から抗生物質が検出されることもなく、消費者への安全が確保され、飼育コストの削減と食品の安全、甘味の付加価値による収入増で家畜農家の経営体質が改善される。【0028】請求項3記載の有機醗酵飼料化方法では、醗酵酵母サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を用いることで、木質チップ、竹材等の有機多孔質材料を草食動物の乾物粗飼料として利用でき、牧草等を不要とすることができる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明による有機醗酵飼料化方法の一例を示す系統図である。 一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るための酵母であって、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株からなることを特徴とする有機醗酵飼料化用醗酵酵母。 一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品等で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業等から排出する有機質廃棄物に、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機質廃棄物を醗酵させることを特徴とする有機醗酵飼料化方法。 木質チップ材、キノコ廃床材、竹材等の有機多孔質材料に、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機多孔質材料を醗酵させることを特徴とする有機発酵飼料化方法。 【解決手段】食品関連事業者や農林漁業等から排出する有機質廃棄物4を発生源でオンサイト処理し、有機資材として家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料と成し得るものは、サッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を酵母醗酵装置5に添加し、酵母醗酵により有機醗酵飼料化する。【効果】醗酵を行なうサッカロミセス・セレビシエ カケガワ株を添加し、有機質廃棄物を醗酵させることで、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与するところ大である。家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減、成長の増進や肉質の向上を図ることができ、醗酵処理を行なうことで長期保存できる家畜飼料を得ることができる。また、有機質廃棄物を用いることができるため、ゴミの減量化、再資源化や家畜飼料コストの削減を図ることができる。【選択図】図1


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特許公報(B2)_有機醗酵飼料化用醗酵酵母及びそれを用いた有機醗酵飼料化方法

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_有機醗酵飼料化用醗酵酵母及びそれを用いた有機醗酵飼料化方法
出願番号:2002239252
年次:2007
IPC分類:C12N 1/16,A23K 1/00,A23K 1/10,A23K 1/12,A23K 1/16,A23K 1/18,C12N 1/00


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掛川 庸夫 JP 3950767 特許公報(B2) 20070427 2002239252 20020820 有機醗酵飼料化用醗酵酵母及びそれを用いた有機醗酵飼料化方法 株式会社オオビケン 397005213 藤田 邦彦 100103654 藤田 典彦 100118522 掛川 庸夫 20070801 C12N 1/16 20060101AFI20070712BHJP A23K 1/00 20060101ALI20070712BHJP A23K 1/10 20060101ALI20070712BHJP A23K 1/12 20060101ALI20070712BHJP A23K 1/16 20060101ALI20070712BHJP A23K 1/18 20060101ALI20070712BHJP C12N 1/00 20060101ALI20070712BHJP JPC12N1/16 AA23K1/00 101A23K1/00 103A23K1/10 ZA23K1/10 101A23K1/12A23K1/16 304BA23K1/18 102AA23K1/18 102BC12N1/00 S C12N 1/00-7/08 BIOSIS/MEDLINE/WPIDS/CA(STN) 特開平06−072788(JP,A) 特開平09−121783(JP,A) 特開昭47−027767(JP,A) 特開平05−161457(JP,A) 特開昭61−202659(JP,A) 特開2001−299230(JP,A) 3 FERM P-18964 2004073113 20040311 10 20040212 六笠 紀子 【0001】【発明の属する技術分野】 本発明は、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るための醗酵酵母と、それを用いて有機質廃棄物、あるいは、有機多孔質材料を醗酵飼料化する方法に関するものである。【0002】【従来の技術】 家畜飼養には、鶏、豚等の畜種を中心に動植物残さを飼料化することが行なわれてきた。家畜飼養の専業化に伴い畜産品の大量生産方式を導入した大規模飼養が進む中で、家畜飼料材料として扱われる食品関連廃棄物の有機資材は大量に安定供給できる穀物や穀物殻に限定されていた。最近では、醗酵技術を用いたバイオミールも流通しているが、穀類を中心とした配合飼料よりも高価となるため、普及するに至っていない。家畜飼養専業者は穀物や穀物殻を主とした配合飼料を用いて家畜飼養するのが一般的であり、家畜飼料コストが生産費の70%程度を占めている。【0003】 食品関連産業から排出される食品廃棄物は焼却して埋設されてきたが、最終処分場の余命があと僅かであり、処理費用が高騰してきている中で、食品生産工程の規格外れの跳ねだし品や賞味期限切れの返品を含め、廃棄発生日量が数トン以下の有機質廃棄物の場合は単独で有機資材として流通することが困難であり、小規模排出事業者ではなおさら廃棄処分される実態にある。【0004】 畜産飼料に配合される穀物は、そのほとんどが輸入に依存している。飼料原料の残留農薬や船積み発送時の防腐剤や消毒剤撒布によって化学物質が家畜飼料に残留し、家畜の健康被害や飼料の消化吸収率の悪化を招き、事故率を高めている。また、配合する際に病害被害の予防のために抗生物質も混入されている。抗生物質は有害菌を抑制するが、同時に有用微生物も阻害する。その結果、養豚飼養の事故発生率は2%程度にもなっている。さらに、配合飼料は家畜の消化吸収性の不良を招き、未消化物質が排出されて糞尿臭気を高めている。【0005】 このような配合飼料で飼養しているために病気になりやすく、病害予防の動物医薬品や抗生物質の投与量が増加傾向にある。食肉加工段階では内臓廃棄量が増加している。また、畜産品に残留する抗生物質は鶏卵によるアレルギー症状や家畜投与ホルモン剤による残留薬物が性的異常成熟児の出現の健康被害を招いている。畜産飼養に工業的な大量生産方式や科学技術の過信がヒトの食に対する安全性、食環境を急速に悪化させている。【0006】【発明が解決しようとする課題】 本発明の目的の一つは、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るための酵母を提供することである。また、他の目的は、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を添加することにより、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)飼料、養殖(魚、甲殻類)餌料及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)餌料として提供することが可能で、家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料のコスト削減を図ることができ、さらに、有機質廃棄物を用いるため、ゴミの減量化、再資源化が可能となり、同時に、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与する飼料を得ることである。さらに、他の目的は、家畜の腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減や成長の増進や肉質の向上を図ることができ、さらに、醗酵処理を行なうことで長期保存できる有機醗酵飼料化方法を提供することである。【0007】【課題を解決するための手段】 本発明による醗酵酵母は、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るためのものであり、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)からなることを特徴としている。【0008】 一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物にこの醗酵酵母を添加することにより、前記有機質廃棄物を醗酵させることができ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得ることができる。また、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料にこの醗酵酵母を添加することにより、前記有機多孔質材料を醗酵させることができ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得ることができる。【0009】 また、本発明では、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物に、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機質廃棄物を醗酵させる。それによって、良好な家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)飼料、養殖(魚、甲殻類)餌料及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)餌料を得ることができ、それらのコスト削減を図ることができる。また、有機質廃棄物を用いるため、ゴミの減量化、再資源化が可能となり、同時に、前記家畜、養殖類及び愛玩動物の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与する飼料を得ることができる。また、家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減や成長の増進や肉質の向上を図ることができ、さらに、醗酵処理を行なうことで長期保存できる有機醗酵飼料を得ることができる。 すなわち、一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出される有機質廃棄物を用い、それらにサッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を添加することにより、これまでの穀物や穀物殻を中心とした配合飼料を醗酵飼料に切替えることができる。【0010】 また、本発明では、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料に、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機多孔質材料を醗酵させる。それによって、間伐チップ材、キノコ廃培地、竹チップ材の未利用有機多孔質資材の餌化が可能となり、有機資材の利用範囲が多用に広がり、飼料コストを大幅に削減させることができる。また、この有機多孔質資材を草食動物の乾物粗飼料として利用でき、牧草を不要とすることができる。サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)の形態学的性状を表1に、生理性状学的性質を表2に示す。【0011】【表1】【0012】【表2】【0013】 サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)をYM agar培地(Difco)で 30 ℃、 3日間の培養を行い、DNA分離用サンプルとした。ゲノムDNA分離には FastDNA Kit (BIO101) を使用し、DNA回収はSPIN FILTER (BIO101) により行なった。 抽出したゲノムDNAを鋳型としてPCRにより28S rDNAの塩基配列約300 bpを増幅し、塩基配列をシーケンスして解析に使用した。PCR産物の精製、サイクルシークエンスにはMicroSeq D2 LSU rDNA Fungal Sequencing Kit (Applied Biosystems) を使用した。ゲノムDNA抽出からサイクルシークエンスまでの操作に関しては、Applied Biosystems社のプロトコールに従った。サーマルサイクラーにはGeneAmp PCR System 9600(Applied Biosystems)、DNAシーケンサーにはABI PRISM 377 DNA Sequencer (Applied Biosystems)を使用した。塩基配列データを以下に示す。なお、上記MicroSeq、GeneAmp、ABI PRISMは、いずれも登録商標である。【0014】【配列表】配列の長さ:323配列の型:核酸鎖の数:1本鎖トポロジー:直鎖状配列の種類:rRNA配列agaccgatag cgaacaagta cagtgatgga aagatgaaaa gaactttgaa aagagagtga 60aaaagtacgt gaaattgttg aaagggaagg gcatttgatc agacatggtg ttttgtgccc 120tctgctcctt gtgggtaggg gaatctcgca tttcactggg ccagcatcag ttttggtggc 180aggataaatc cataggaatg tagcttgcct cggtaagtat tatagcctgt gggaatactg 240ccagctggga ctgaggactg cgacgtaagt caaggatgct ggcataatgg ttatatgccg 300cccgtcttga aacacggacc aag 323【0015】 得られた28S rDNA-D2 の塩基配列を使って、BLAST 相同性検索 (Altschul et al., 1997)によるサッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)の28S rDNA-D2塩基配列解析の結果を表3に示す。なお、本株の28S rDNA-D2塩基配列は相同率100%でSaccharomyces cerevisiaeと一致し、また、近隣結合法 (Saitou & Nei, 1987) による系統樹上でも Saccharomyces cerevisiaeと同じ場所に位置することを確認している。分子系統解析結果を表4に示す。表3、表4においてSIID1383とあるのが本株サッカロミセス・セレビシエ(受託番号 FERM P−18964)である。【0016】【表3】【0017】【表4】【0018】 なお、相同性検索および系統樹の作製にはMicroSeq Microbial Identification System Software V.1.4.1およびMicroSeq Fungi D2 Library v.0.9 (Applied Biosystems)を使用した。なお、上記MicroSeqは登録商標である。【0019】 サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を有機質廃棄物に添加することにより、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与するところ大である。家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減、成長の増進や肉質の向上を図ることができ、また、醗酵処理を行なうことで長期保存できる家畜飼料が得られる。なおかつ、ゴミの減量化、再資源化や家畜飼料コストの削減を図ることができる。【0020】【発明の実施の形態】 図1に、本発明による有機醗酵飼料化方法の一例である系統図を示す。そして、この図1に基いて本発明の実施形態を説明する。 一般廃棄物(厨芥)(1)、産業廃棄物(食品)(2)や農林漁業廃棄物(3)より排出される様々な有機質廃棄物(4)をオンサイトにて鮮度、安全性が確保できる有機資材として回収し、酵母醗酵装置(5)でサッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を添加し、摂氏40℃に保ち、夏場で1日間、冬場で2日間酵母醗酵させた後、家畜飼料(6)として供給することができる。 産業廃棄物(2)には、パン、ラーメン、菓子の規格外れや飲料品の絞り滓、ビールや醤油、酒の絞り滓があり、農林漁業廃棄物(3)としては、キノコ廃培地や間伐材、剪定した枝葉、藁やトウモロコシ、穀物殻の様々な有機多孔質資材が挙げられる。そして、それらを酵母醗酵層(5)により上述した場合と同じように酵母醗酵させ、アルコール醗酵から酢酸醗酵への経路を辿ることで、長期保存が可能で安定した家畜飼料の供給が可能となる。【0021】(実施例1) サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を添加した醗酵飼料による畜種を肉牛ホルスタインとした際の飼料コスト比較を表5に示す。飼養頭数約250頭で約4年間にわたり飼養比較試験を行なった結果、一般的に市場で流通している穀物配合飼料で飼養すると1日、1頭当たり330円の飼料コストが掛かる。ビール滓、醤油滓や米ぬかの有機資材を利用して微生物による好気醗酵の後に乳酸醗酵して給与すると220円となる。さらに、食品工場等から排出するパン、おから、うどん、ご飯、ラーメンの跳ねだし品を乳酸醗酵させて給与した飼養では150円となる。飼料コストが下がっても肉質は、配合飼料による飼養よりも大幅に向上している。また、本サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)の醗酵飼料として、乾物粗飼料の草や藁の代わりに木質多孔質材料として広葉樹の木質チップ材を用いた結果、飼料コストは70円となった。試験では乾物粗飼料の代わりにシイタケ栽培後のほだ木、竹チップ、コーンコブやオガコのキノコ廃培地の利用も可能であり、草食動物の代表である畜牛に牧草を不要とする飼育技術として提供できることを確認した。【0022】【表5】【0023】 表6に畜種を豚とし34頭を対象に飼養比較試験した結果を示す。豚は配合飼料で飼養すると肺炎、鼻炎、オーエスキー病等の感染症になり易い。しかし、本発明のサッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)の醗酵飼料で飼養した豚では、感染症による事故例はない。抗生物質の家畜医薬品を投与する必要もなくなった。飼料要求率を見ても、配合飼料に比較して低く、嗜好性が良く、消化吸収率が良くなり、糞尿臭気が抑制される。また、飼養期間が短縮され、増体重が配合飼料飼養の715g/日に比べ、900g/日と大きく上回る。畜産関係者女性5名、男性12名による肉質賞味試験の結果、配合飼料飼養豚よりも肉質が柔らかく、獣臭がなく、甘みが多かったと評価され、中国で「神農素」としてブランド化されている。肉質賞味試験の結果を表7に示す。【0024】【表6】【0025】【表7】【0026】【発明の効果】 請求項1記載の醗酵酵母サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)は、有機質廃棄物を醗酵することで、家畜(牛、豚、鶏、山羊、馬等)、養殖(魚、甲殻類)及び愛玩動物(犬、猫、小鳥、観賞魚等)の嗜好性が良く、消化吸収性に優れ、家畜、養殖類及び愛玩動物の健康増進や生育促進に寄与するところ大である。また、家畜では腹水症や突然死症候群の事故率・抗生物質の低減、成長の増進や肉質の向上を図ることができ、醗酵処理を行なうことで長期保存できる家畜飼料を得ることができる。また、有機質廃棄物の再利用により飼料コストを削減することができる。【0027】 請求項2記載の有機醗酵飼料化方法では、醗酵酵母サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を用いることで、有機質廃棄物の有効利用、飼料コストの削減、事故率の低下、抗生物質の家畜医薬品の未投与、糞尿臭気の抑制、飼養期間が短縮や肉質が柔らかく獣臭がなく甘みが多い肉質が得られ、また、配合試料を用いた場合とは異なって肉から抗生物質が検出されることもなく、消費者への安全が確保され、飼育コストの削減と食品の安全、甘味の付加価値による収入増で家畜農家の経営体質が改善される。【0028】 請求項3記載の有機醗酵飼料化方法では、醗酵酵母サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)を用いることで、木質チップ、竹材の有機多孔質材料を草食動物の乾物粗飼料として利用でき、牧草を不要とすることができる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明による有機醗酵飼料化方法の一例を示す系統図である。 一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物に添加してそれを醗酵させ、良好な家畜飼料、養殖餌料及び愛玩動物餌料を得るための、あるいは、木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料に添加してそれを醗酵させ、乾物粗飼料に代わる家畜飼料を得るための酵母であって、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)からなることを特徴とする有機醗酵飼料化用醗酵酵母。 一般家庭から排出される厨芥、食品生産工程や賞味期限切れ返品で排出される未利用有機質廃棄物や、食品関連事業、農林漁業から排出する有機質廃棄物に、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機質廃棄物を醗酵させることを特徴とする有機醗酵飼料化方法。 木質チップ材、キノコ廃床材、竹材の有機多孔質材料に、サッカロミセス・セレビシエ株(受託番号 FERM P−18964)からなる醗酵酵母を添加することにより、前記有機多孔質材料を醗酵させることを特徴とする有機醗酵飼料化方法。


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