生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_臨床検体の測定における共存物質の影響阻止方法
出願番号:2002226714
年次:2004
IPC分類:7,G01N33/70,G01N21/78


特許情報キャッシュ

塚本 賢 竹嶋 俊介 川瀬 雅子 上地 史朗 JP 2004037431 公開特許公報(A) 20040205 2002226714 20020701 臨床検体の測定における共存物質の影響阻止方法 株式会社カイノス 391031074 杉林 信義 100065466 塚本 賢 竹嶋 俊介 川瀬 雅子 上地 史朗 7 G01N33/70 G01N21/78 JP G01N33/70 G01N21/78 Z 4 書面 10 2G045 2G054 2G045AA25 2G045BA05 2G045BA06 2G045BB45 2G045CA26 2G045DA42 2G045DB21 2G045FB01 2G045GC10 2G054AA07 2G054AB02 2G054BA01 2G054BB13 2G054CA07 2G054CA21 2G054CE08 2G054EA04 2G054EA06 2G054EB01 2G054JA09 2G054JA11 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、臨床検体の測定における共存物質とりわけビリルビンの影響を阻止する方法に関する。【0002】【従来の技術】従来より、臨床検査においては、過酸化水素の生成を経由してキノン色素の吸光度を測定するという比色定量分析系がよく利用されている。また一般に、臨床検査の分野において検体中に含まれる共存物質が分析反応に関与し、測定値に誤差を与える場合があることはよく知られている。事実、実際の臨床検査においては、検体中に存在する共存物質として、例えば、採血時に生じる溶血、肝疾患時に血中濃度を上昇させるビリルビン、ビタミン剤の服用者の血中に多量に存在するアスコルビン酸などの影響がしばしば問題となっている。これら共存物質が検体中に低い濃度で存在するときは実用上大きな問題とはならないが、共存物質が高い濃度で検体中に存在するとき並びに、定量すべき対象物がきわめて低い濃度で存在するため、共存物質の濃度が低くとも相対的に重大な割合になるときは、測定値に多大な誤差を生じさせる場合がある。一般に臨床検査のような生化学的手法による測定においては、定量すべき対象物が10〜100μM程度の低い濃度(測定法の種類によって異なる。)で存在する検体に対して測定される場合もある一方、測定に影響を与えると思われる共存物質が、定量すべき対象物の濃度の100倍以上の高濃度にて検体中に存在する場合もあり、従って、臨床検査の測定において、共存物質の作用による対象物の正確な定量の妨害はしばしばみられる。【0003】【発明が解決しようとする課題】とくに、上記の比色定量分析系にあっては、検体中に含まれうる共存物質(例えばヘモグロビンの代謝産物であるところのビリルビン)の作用により、一旦生成した過酸化水素が消費されてしまい、結果として測定値に負の影響が生じることが知られている。この共存物質のビリルビンは、還元性物質であるため、このような酸化還元反応に基づく分析系の測定値に負の影響を与えるだけでなく、460nm付近に強い吸収を持つ物質であるため、測定波長が460nm付近にある光学測定系にあっては、検体を定量するとき、ビリルビンの光吸収により、その測定値に影響を与える。従って、正確な比色定量分析を達成する上で、検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止することが必須とされる。【0004】本発明は、かかる事情に基づいてなされたものであって、その課題とするところは、臨床検査において検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止することができる方法、並びに該方法に用いる臨床検査試薬を提供することにある。また、本発明の他の課題は、過酸化水素の生成反応を分析反応プロセスに含む比色定量分析において、共存物質による過酸化水素の消費を阻止し、正確な定量分析を達成することができる方法、並びに該方法に用いる比色定量分析試薬を提供することにある。本発明のその他の目的、効果および利点は、以下の記載および特許請求の範囲の記載より導かれる。【0005】本発明者は、鋭意研究を重ねた結果、まったく驚くべきことに、有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を臨床検査に用いる試薬に添加することにより、検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止することができるという事実を見出し、ここに本発明を完成するに至った。また本発明者は、この事実をさらに発展させ、有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を比色定量分析に用いる試薬に添加することにより、共存物質による過酸化水素の消費を阻止し、過酸化水素の生成反応を含む比色定量分析の測定の正確度を向上させることができるという事実をも見出し、ここに本発明を完成するに至った。【0006】【課題を解決するための手段】したがって、本発明は、臨床検査において、検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止するために、有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を臨床検査に用いる試薬に添加することを特徴とする臨床検査方法に関する。また、本発明は、臨床検査に用いる試薬であって、検体中の共存物質ビリルビンの影響阻止剤として有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていることを特徴とする臨床検査試薬に関する。また、別の本発明は、過酸化水素の生成反応を分析反応プロセスに含む比色定量分析において、共存物質による過酸化水素の消費を阻止するために有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を比色定量分析に用いる試薬に添加することを特徴とする比色定量分析方法に関する。さらに、本発明は、過酸化水素の生成反応を分析反応プロセスに含む比色定量分析に用いる試薬であって、共存物質による過酸化水素の消費の阻止剤として有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていることを特徴とする比色定量分析試薬に関する。【0007】【発明の実施の形態】一般に、分析プロセスの中で過酸化水素が生成し最終的にキノン色素が形成される比色定量分析系においては、特にビリルビンの影響が問題になる。この比色定量分析系では、検体(試料)中の測定すべき対象物はオキシダーゼにより酸化され、そしてこの反応により生成した過酸化水素の作用によりカップラーともう一方のカップラーとが縮合し、キノン色素が生成する。このキノン色素の生成量をその吸収波長での吸光度にて測定することにより、対象物の定量が可能となる。しかし、もし試料液中に還元物質のビリルビンが存在すると、生成した過酸化水素がビリルビンによって消費され、その分キノン色素の生成量が減少し、結果として対象物の定量値が本来検出されるべき値より低い値になる。すなわち、試料(検体)中にビリルビンが共存した場合、測定値に負の影響を受け、正確に定量できないことになる。本発明に従い、分析に用いる試薬にポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を添加すると、これが分析反応プロセスにおいてビリルビンと過酸化水素の反応を阻止する。ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物は、反応液中でミセルを形成し、その中にビリルビンを取り込むことで、ビリルビンが分析反応系に関与するのを防止するものと推量される。しかして、ビリルビンと過酸化水素の反応が阻止されることにより、本来生成されるべき量のキノン色素が生成され、これにより、対象物の正確な定量が達成される。【0008】さらに、クレアチニン測定試薬を用いた比色定量分析を例に説明すると、本試薬は、対象物のクレアチニンが相対的に低い濃度で存在する場合にも適用される試薬であって、その分析反応プロセスは次のとおりである。【化1】採取された検体の試料中にクレアチニンが存在するとき、試薬の添加により試料中のクレアチニンはクレアチニナーゼの触媒作用により開環し、クレアチンが生成する。次いで、生成したクレアチンはクレアチナーゼの作用によりザルコシンと尿素とに分解され、さらにザルコシンはザルコシンオキシダーゼの作用によりグリシンとホルムアルデヒドと過酸化水素とに分解される。この過酸化水素によってペルオキシダーゼの存在下カップラーのN,N−ビス(4−スルホブチル)−3−メチルアニリンと4−アミノアンチピリンとが縮合し、キノン色素が生成する。つまり、2分子のクレアチニンから1分子のキノン色素が生成されるため、キノン色素の生成量を、その吸収波長域を含む波長500nm〜600nmにおける吸光度スペクトルにて測定することにより、クレアチニンの存在量(濃度)を定量することができる。ここで、ビリルビンが検体中に共存すると、生成した過酸化水素がビリルビンによって消費され、その分キノン色素の生成量が減少し、結果としてクレアチニンの定量値が本来測定されるべき値より低い値になる。しかし、有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が予めクレアチニン測定試薬に添加されていると、これがビリルビンと過酸化水素の反応を阻止し、本来生成されるべき量のキノン色素が生成され、これによりクレアチニンの正確な定量が達成されることになる。なお、下記に述べる実施例は、斯様なクレアチニン測定試薬を用いた比色定量分析の例である。【0009】本発明に使用されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物は、ノニルフェノール、オクチルフェノール等のアルキルフェノールより作られるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルの縮合物であって、例えばポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル縮合物、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル縮合物などが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル(APE)は、代表的な非イオン系界面活性剤であり、医薬品における乳化剤・分散剤、農薬の展着剤、家庭用洗浄剤などに広く使用されている。本発明では、APEより誘導された縮合物が分析に用いる試薬に添加して使用される。分析に用いる試薬が第一試薬と第二試薬の組合せのように複数種の試薬から構成されるときは、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物は、本来の分析反応に影響を与えない限りにおいて、いずれの試薬にも、場合によって第一試薬と第二試薬の双方にも、添加することができる。また、試薬中の緩衝液などの他の成分、あるいは、この種の分析に用いられる緩衝液などは、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の作用、つまりミセルを形成しビリルビンをその内に取り込む作用に影響を与えないものである限りにおいて、通常使用されているものが適用されうる。また、本発明に用いるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物は、分析に用いる試薬に、ビリルビンと過酸化水素の反応を阻止するのに有効な量添加されていればよく、その適当な添加量は、測定すべき検体中のビリルビンの含有量の多少、分析における試薬の使用量と試料の使用量との比などにより、つまり分析反応液中に含まれるビリルビンの存在量により異なる。例えば、検体中に濃度およそ50mg/dLのビリルビンが共存し、検体の使用量と試薬の使用量との比がおよそ1:60である場合、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物は、分析反応液中の終濃度として概ね0.1%〜2.4%(W/V)の量が含まれていることが望ましい。【0010】【実施例】以下、本発明の最良の実施形態と思われる実施例を説明することにより、本発明をより明らかにする。【0011】実施例1まず、以下の組成よりなる試薬1及び試薬2を準備した。試薬1には、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(商標名:R−1020(日光ケミカルズ株式会社製))が0.2%〜3.2%(W/V)の濃度で添加されている。そして、試料として、ビリルビンFまたはビリルビンCが50mg/dLの濃度で添加された2種類のヒト血清検体及びこれらビリルビンが添加されていないヒト血清検体を準備した。いずれの試料も、クレアチニン濃度が0.8mg/dLとなるように調整されている。次いで、測定法としてエンドポイント法に従い、自動分析装置H7170形(株式会社日立製作所製)を用いて比色定量分析を行なった。すなわち、試料5μLに試薬1を240μL添加し、続いて37℃で5分間加温し、その後さらに試薬2を80μL添加し、そして得られた溶液について波長546nmにおける吸光度を測定した。また比較のため、試薬1として、上記組成においてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)を含まない試薬を準備し、上記と同様の手順、条件にて試料溶液の波長546nmにおける吸光度を測定した。しかして、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)の終濃度が異なる種々の試薬を用いたそれぞれの場合について、ビリルビンFが添加された試料(ヒト血清検体)につき測定された吸光度値の、ビリルビンFが添加されていない試料についての吸光度値に対する相対感度を求め、その結果を図1に示した。また同様にして、ビリルビンCが添加された試料(ヒト血清検体)につき測定された吸光度値の、ビリルビンCが添加されていない試料についての吸光度値に対する相対感度を求め、その結果を図2に示した。【0012】図1に示されるように、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていない対照の試薬においては、共存物質ビリルビンFにより吸光度の測定値が−19%低減するという負の影響がはっきりと認められたが、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加された試薬においては、吸光度の測定値に対するビリルビンFによる負の影響が軽減され、特にポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が2.4%添加された試薬にあっては、−6%の負の影響にとどまるものであった。また図2に示されるように、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていない対照の試薬においては、共存物質ビリルビンCにより吸光度の測定値が−52%低減するという負の大きな影響がはっきりと認められたが、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加された試薬においては、吸光度の測定値に対するビリルビンCによる負の影響が顕著に軽減され、特にポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が2.4%添加された試薬にあっては、−6%という大変小さな負の影響にとどまるものであった。以上のように、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加により、共存物質ビリルビンFまたはビリルビンCの影響を阻止する効果が得られる点が判明した。【0013】実施例2まず、以下の組成よりなる試薬1及び試薬2を準備した。試薬2には、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(商標名:R−1020(日光ケミカルズ株式会社製))が0.2%〜3.2%(W/V)の濃度で添加されている。そして、試料として、ビリルビンFまたはビリルビンCが50mg/dLの濃度で添加された2種類のヒト血清検体及びこれらビリルビンが添加されていないヒト血清検体を準備した。いずれの試料も、クレアチニン濃度が0.8mg/dLとなるように調整されている。次いで、測定法としてエンドポイント法に従い、自動分析装置H7170形(株式会社日立製作所製)を用いて比色定量分析を行なった。すなわち、試料5μLに試薬1を240μL添加し、続いて37℃で5分間加温し、その後さらに試薬2を80μL添加し、そして得られた溶液について波長546nmにおける吸光度を測定した。また比較のため、試薬2として、上記組成においてポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)を含まない試薬を準備し、上記と同様の手順、条件にて試料溶液の波長546nmにおける吸光度を測定した。しかして、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)の終濃度が異なる種々の試薬を用いたそれぞれの場合について、ビリルビンFが添加された試料(ヒト血清検体)につき測定された吸光度値の、ビリルビンFが添加されていない試料についての吸光度値に対する相対感度を求め、その結果を図3に示した。また同様にして、ビリルビンCが添加された試料(ヒト血清検体)につき測定された吸光度値の、ビリルビンCが添加されていない試料についての吸光度値に対する相対感度を求め、その結果を図4に示した。【0014】図3に示されるように、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていない対照の試薬においては、共存物質ビリルビンFにより吸光度の測定値が−19%低減するという負の影響が認められたが、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加された試薬においては、吸光度の測定値に対するビリルビンFによる負の影響が軽減され、特にポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が0.8%添加された試薬にあっては、−15%の負の影響にとどまるものであった。また図4に示されるように、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていない対照の試薬においては、共存物質ビリルビンCにより吸光度の測定値が−52%低減するという負の大きな影響がはっきりと認められたが、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加された試薬においては、吸光度の測定値に対するビリルビンCによる負の影響が顕著に軽減され、特にポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が0.8%添加された試薬にあっては、−20%という負の影響にとどまるものであった。以上のように、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を試薬2に添加した場合も、その添加により、共存物質ビリルビンFまたはビリルビンCの影響を阻止する効果が得られる点が判明した。【0015】【発明の効果】以上の説明よりわかるように、本発明によれば、臨床検査に用いる試薬への有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加により、臨床検査において、検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止することができ、正確な測定値が得られる。そして本発明により、かような優れた方法に用いる臨床検査試薬が提供される。また本発明によれば、比色定量分析に用いる試薬への有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加により、比色定量分析において共存物質による過酸化水素の消費を阻止し、過酸化水素の生成反応を含む比色定量分析における正確な測定を達成することができる。そして本発明により、かような優れた方法に用いる比色定量分析試薬が提供される。【図面の簡単な説明】【図1】実施例1において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加による検体中の共存物質ビリルビンFの影響の阻止効果を示すグラフである。横軸はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)の終濃度を表わし、縦軸はビリルビンF添加のヒト血清検体の吸光度測定における測定値のビリルビンF非添加の場合に対する相対感度を表わす。【図2】実施例1において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加による検体中の共存物質ビリルビンCの影響の阻止効果を示すグラフである。横軸はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)の終濃度を表わし、縦軸はビリルビンC添加のヒト血清検体の吸光度測定における測定値のビリルビンC非添加の場合に対する相対感度を表わす。【図3】実施例2において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加による検体中の共存物質ビリルビンFの影響の阻止効果を示すグラフである。横軸はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)の終濃度を表わし、縦軸はビリルビンF添加のヒト血清検体の吸光度測定における測定値のビリルビンF非添加の場合に対する相対感度を表わす。【図4】実施例2において、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物の添加による検体中の共存物質ビリルビンCの影響の阻止効果を示すグラフである。横軸はポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物(R−1020)の終濃度を表わし、縦軸はビリルビンC添加のヒト血清検体の吸光度測定における測定値のビリルビンC非添加の場合に対する相対感度を表わす。 臨床検査において、検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止するために、有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を臨床検査に用いる試薬に添加することを特徴とする臨床検査方法。 臨床検査に用いる試薬であって、検体中の共存物質ビリルビンの影響阻止剤として有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていることを特徴とする臨床検査試薬。 過酸化水素の生成反応を分析反応プロセスに含む比色定量分析において、共存物質による過酸化水素の消費を阻止するために有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を比色定量分析に用いる試薬に添加することを特徴とする比色定量分析方法。 過酸化水素の生成反応を分析反応プロセスに含む比色定量分析に用いる試薬であって、共存物質による過酸化水素の消費の阻止剤として有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されていることを特徴とする比色定量分析試薬。 【課題】臨床検査において検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止することができる方法、並びに該方法に用いる臨床検査試薬を提供する。【解決手段】臨床検査の方法において、検体中に含まれうる共存物質ビリルビンの影響を阻止するために有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物を臨床検査に用いる試薬に添加する。また臨床検査試薬において、検体中の共存物質ビリルビンの影響阻止剤として有効量のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル縮合物が添加されたものとする。【選択図】     なし


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