タイトル: | 公開特許公報(A)_ナットウキナーゼの抽出方法及び抽出されたナットウキナーゼ |
出願番号: | 2002226273 |
年次: | 2004 |
IPC分類: | 7,C12N9/56 |
須見 洋行 JP 2004065047 公開特許公報(A) 20040304 2002226273 20020802 ナットウキナーゼの抽出方法及び抽出されたナットウキナーゼ 株式会社 ホンダ トレーディング 599064339 須見 洋行 592197061 飯塚 雄二 100098143 須見 洋行 7 C12N9/56 JP C12N9/56 9 2 OL 9 4B050 4B050CC01 4B050DD02 4B050FF01C 4B050FF20C 4B050LL01 【0001】【産業上の利用分野】本発明は、ナットウキナーゼの抽出方法に関する。【0002】【従来の技術】我々は1980年、世界で初めてそれまで静注薬であったウロキナーゼをヒトに経口投与しても血中線溶発現が可能であることを認めて以降(H. Sumi et al. : Tromb. Res, 20:711, 1980)、その線溶発現の機序を検討(H. Sumi et al.: Enzyme, 33:121, 1985;J. Clin. Invent., 75:1212, 1985; Blood, 66:69, 1985)、あるいは経口化により適した線溶酵素の検索を行い、漢方薬である地竜(ミミズ)(H. Sumi et al.: Comp. Biochem. Physiol, 106B: 763, 1993; Biosci. Biotech. Biochem, 57: 1726, 1993)、カツオの塩辛(H. Sumi et al.: Comp. Biochem. Physiol, 112B: 543, 1995)、インドネシアの伝統食品であるテンペ(須見ら,生化学,61: 834, 1989; 月刊フードケミカル,12: 72,1990;日農化誌,71: 234, 1997)、あるいは我が国の伝統食品である納豆 中に新しい酵素を発見した(H. Sumi et al.: Experientia, 3: 1110, 1987)。【0003】特に納豆から分離されたナットウキナーゼ(以下、NKと称す。)は分子当りの線溶活性が最も高く、また食品由来で安全性も高いと考えられ経口投与で長時間血液中の線溶活性を高め血栓溶解に働くことから(H. Sumi et al.: Acta Haematol, 84: 139, 1990; 須見,植物資源の生理活性物質ハンドブック4.納豆キナーゼ,p.579, 谷村監修,サイエンスフォーラム,1998; H. Sumi: Proceedings of International Workshop on Integrated Application of Agricultural Resources of Healthy Nature and Human, p.98, National Food Research Institute, 2000; 須見、日本微生物資源学会、第8回大会講演要旨集、p.15(東京農業大学)、2001)、最近は「血の巡り」改善目的の健康食品としても実用化されつつある。【0004】【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ナットウキナーゼの新規な抽出方法を提供することにある。【0005】【課題を解決するための手段】本発明においては、納豆菌に含まれる線溶酵素(ナットウキナーゼ)の抽出方法として、1)菌体を水抽出する、2)菌体をアセトン、トルエン、ヘキサンなどの有機溶媒で前処理してから抽出する、3)pH11.0のアルカリ処理する、あるいは4)4℃の低温下で1日以上の長時間放置することにより菌体の自己消化を起こすという4方法が検討された。このようにして得られたいずれの抽出分画に強いフィブリン溶解活性(平板法)、あるいはH−D−Val−Leu−Lys−pNA及びSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−pNAに対するアミド分解活性が認められた。なお、上述した4つの工程を2つ以上組み合わせることも可能である。【0006】【発明の実施の形態】1.試験材料及び測定方法納豆菌は目黒研究所(大阪)、および日東薬品工業(京都)より提供された乾燥品、あるいは宮城野納豆製造所(東京)より購入した。これを500mlの三角フラスコ内で150mlの2%グリセリンを含む2%ソイペプトン(和光純薬)で37℃、100rpmの条件下で2日間振盪培養し、得られた菌体(wet)を試料として用いた。その他、用いた試薬は全て特級品である。【0007】ナットウキナーゼ(NKと略す)は、既に報告しているフィブリン平板法及びH−D−Val−Leu−Lys−pNA, Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−pNA を用いた合成アミド分解法で測定した1)。後者の反応系は1.0ml、0.1Mリン酸緩衝液、pH7.4で基質濃度5×10−4Mである。【0008】納豆菌体中のビタミンK2(メナキノン−7)の分析は既に報告したHPLC法10)で行った。【0009】SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動はSummariaらの方法13)で操作し、ゲルタンパク帯の染色はクマージブリリアントブルーで行った。【0010】実験的な肺血栓症はAbikoらの方法14)で、ウィスター系雄性ラット(8‐9週令、体重250−300g)の大腿静脈に乳酸1.5g/kgを2時間持続点滴して起した。光学顕微鏡による肺血栓数計測は肺組織5葉のHE(ヘマトキシリン−オレンジ)染色を行った後、5葉の横断切片を200倍で観察し、各葉3フィールドにおける直径25μm以上の血栓を総和して血栓数とした。【0011】血液凝固系としてはクロットデジタムTE−20(エルマ光学)を用い、血漿0.2mlと50mMCaCl2 0.1mlをセル内に添加してカルシウム再加凝固時間を、またセル内に血漿0.1mlとリオプラスチン(持田製薬5mg/ml)0.2mlをセル内に添加してプロトロンビン時間を測定した。【0012】2.実験内容及び結果納豆菌体中のナットウキナーゼ活性以下に挙げる各種の方法で納豆菌を処理し、抽出分画に来るナットウキナーゼ活性を測定した。【0013】(1)納豆菌の血栓溶解酵素目黒研究所より提供された納豆菌(Bacillus subtilis natto BN−1, BN−1と略す)の乾燥粉末(1×1011/g)1.0gを15mlの生理的食塩水に懸濁した後、3,000rpm、10分間の遠心分離を行い、得られた上清を抽出液No.1、得られた沈殿をさらに15mlの生理的食塩水で洗浄後、5mlの生理的食塩水に懸濁したものを懸濁液No.2として、各々のナットウキナーゼ活性をフィブリン平板法で測定した。表1に示すように抽出液No.1には活性があったが、菌体懸濁液であるNo.2には痕跡程度の活性しか見られなかった。しかし、より感度のよいNKの合成基質として知られているH−D−Val−Leu−Lys−pNA1)を用いた場合は強い分解活性が認められ、またその活性の一部はSBTI(大豆トリプシンインヒビター)及びアプロチニンで阻害されることが分かった。【0014】【0015】*:直径35mmのシャーレに0.4%フィブリノーゲン/0.12M borate saline buffer、pH7.8で調整したフィブリン平板に10μlの試料をのせ、37℃、18時間目の溶解窓の面積である。【0016】**:いずれも反応系1mlで5×10−4M/0.1M phosphate buffer、pH7.4を用いてインキュベイション後、1.0mlの50%酢酸で反応を停止させ、吸光度405nmを測定し、標準のp−ニトロアニリンのモル数に換算。大豆トリプシンインヒビター1mg/ml、アプロチニン10,000units/mlは0.1Mphosphate buffer、pH7.4に溶解し、0.5ml使用。【0017】(2)有機溶媒処理納豆菌(BN−1)の乾燥粉末の有機溶媒処理を行った。図1は、4×1011/gの目黒菌0.1gに5種類の溶媒を各々5.0ml加え撹拌、4℃、2.5時間静置後、遠心分離して得られた沈殿分画を50℃で乾燥後、蒸留水1.0mlを加え乳鉢ですりつぶし、遠心分離して得られた上清30μlをフィブリン平板にのせて、37℃、8時間目の写真である。細胞を溶解させリザートを得るために用いた溶媒は、1.蒸留水、2.メタノール、3.ヘキサン、4.トルエン、および5.アセトンである。その結果、水やメタノールよりもアセトン、トルエンあるいはヘキサンで処理すると、菌体からのNKの水抽出率が著しく高まることが分かった(図1)。【0018】なお、この抽出液中には同時にビタミンK2も含まれHPLC法で測定した各々の値はコントロールである水処理物1.7μg/gに対してメタノール処理物1.1μg/g、アセトン処理物3.9μg/g、トルエン処理物2.1μg/g及びヘキサン処理物3.1μg/gであった。【0019】(3)アルカリ処理納豆菌(日東薬品工業)の乾燥粉末に対して高濃度のロダンカリ、あるいは尿素を用いて抽出を行った。各種抽出液による納豆菌からのナットウキナーゼ抽出効率の比較結果を示す。菌体(目黒菌)の湿重量1.0gに対して蒸留水1.0mlを加えたもの(コントロール)、それを1M NaOHでpH11.0に併せたもの(pH11.0処理)、2M 過塩素酸ナトリウム1.0mlを加えたもの(NaClO4処理)、6M 尿素mlを加えたもの(尿素処理)、及び2M1.0 KSCN1.0mlを加えたもの(KSCN処理)を各々37℃、0.5〜4日間インキュベイションした。各々を蒸留水で透析後、活性は30μlを試料としてフィブリン平板上にのせ、37℃、18時間後に生じた溶解面積(mm2)で測定した。結果を図2に示す。【0020】菌をpH11.0のアルカリで処理した結果、抽出効率ははるかに高いことが分かった(図2)。ただし、アルカリ処理の場合は長時間すると含まれるNK活性は漸減することが分かった。例えば、アルカリ処理の時間は24時間以内とする。【0021】(4)自己消化処理三角コルベン内での振盪培養で得られた納豆菌(宮城野)の湿重量1.0gに対して0.1%NaN3を含む蒸留水5.0mlを加え、これを4℃で各時間放置し菌体の自己消化を試みた。図3は、人工血栓の溶解法で測定したこの納豆菌リザート中のナットウキナーゼ活性を示す。具体的には、宮城野菌の湿重量1.0gを0.1%NaN3を含む蒸留水5.0mlで4℃、各時間自己消化させた後、遠心分離して得られた上清(リザート)30μlのナットウキナーゼ活性をフィブリン平板を用いて37℃、18時間インキュベイションした時の写真を図3に示す。1.0時間(コントロール)、2.1日間自己消化物、3.3日間自己消化物、4.5日間自己消化物、および5.7日間自己消化物を示す。【0022】この操作によって、上清に抽出されるNK 活性は著しく高まることが分かった(図3)。なお、抽出液中のタンパク(A280)はコントロール(0日)が1.24であったのに対して、1日、3日、5日、及び7日目は各々3.64、6.65、9.85、及び11.74であった。この菌体の消化はSDS−PAGEパターンの変化(図4)からも確認できた。図4は、納豆菌リザートのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動パターンを示す。図3と同じ納豆菌(宮城野菌)の自己消化物を試料として電気泳動後、タンパク帯をクマージブリリアントブルーで染色したものである。写真中、1及び7は分子量マーカータンパクである。2はコントロール(未処理)、3は1日間自己消化した物、4は3日間自己消化した物、5は5日間自己消化した物、6は7日間自己消化した物を示す。【0023】経時的な抽出液中のNK 活性を合成基質であるH−D−Val−Leu−Lys−pNAおよびSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−pNAでも調べてみたが、やはり共に著しく高まっていることが分かった(表2)。【0024】【0025】活性指標1:人工血栓(フィブリン)溶解能(mm2/24時間)反応条件:0.1% NaN3抽出液30μlによる標準フィブリン平板の溶解面積(mm2)を示す。活性指標2:H−D−Val−Leu−Lys−pNA 分解能 (ΔOD405/4時間)反応条件:同抽出液0.1mlを用いて反応系1.0ml、pH7.4、基質濃度5×10−4Mにおける吸光度405nmの変化を示す。活性指標3:Suc−Ala−Ala−Pro−Phe−pNA 分解能 (ΔOD405/4時間)反応条件:同抽出液0.01mlを用いて反応系1.0ml、pH7.4、基質濃度5×10−4Mにおける吸光度405nmの変化を示す。【0026】考察納豆菌が生産するNK は菌体外酵素とされるが、今回、菌体中にはそれがかなり高濃度存在すること、またそれが細胞を前もってアセトン、トルエン、ヘキサンなどの有機溶媒処理をする、pH11.0のアルカリ処理をする、あるいは菌体を自己消化させることによって容易に抽出されることを人工血栓溶解法(図1−3)、合成アミド基質の分解法(表2)、あるいはNK阻害剤への反応性(表1)を調べて明らかにした。なお、これまで納豆菌の自己融解に関しては、須崎16)が生じる抗菌活性で検討したものはあったが、線溶酵素で調べたのは初めてである。【0027】以上、本発明の実施例(実施形態、実施態様)について説明したが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではなく、特許請求の範囲に示された技術的思想の範疇において変更可能なものである。【0028】引用文献1) Sumi, H., Hamada, H., Tsushima, H., Mihara, H., Muraki, H.: A novel fibrinolytic enxyme (nattokinase) in the vegetable cheese natto, a typical and popular food of the japanese deit. Experientia, 43: 1110−1111, 1987.2) Sumi, H., Hamada, H., Nakanishi, K., Hiratani, H.: Enhancement of thefibrinolytic activity in plasma by oral administration of nattokinase.Acta Haematol, 84: 139−143, 1990.3) 須見洋行、中島伸佳、田谷直俊、: 血栓溶解酵素ナットウキナーゼの活性測定法、日本醸協誌、88: 482−486,1993.4) 須見洋行、納豆キナーゼ、植物資源の生理活性物質ハンドブック、谷村顕雄監修、p.579−583、サイエンスフォーラム、東京、1998.5) 須見洋行、納豆の機能成分と応用商品、Food Style 21, 3: 37−40,1999.6) 須見洋行、納豆由来の機能成分の研究、デイリーフード、296: 25−30, 2000.7) 西村慶子、浜本順次、安達和彦、山崎厚志、高木茂、玉井嗣彦、納豆食が奏効したと思われる切迫期網膜中心静脈閉塞症、眼科臨床医報、88: 1381−1385,1994.8) フーズパイオニア編集、納豆沿革史、全国納豆協同組合連合会、東京1975.9) 折茂肇、骨粗鬆症についての最近の知見、日本医事新報、3967: 1−11, 1996.10) 須見洋行、納豆菌発酵、及び納豆摂取時の被験者の血液中のビタミンK(メナキノン−7)濃度、日本家政誌、50: 309−312, 1999.11) Hosoi, T., Nutrition, 17: 315−321, 2001.12) Sumi, H.: Accumulation of vitamin K (menaquinone−7) in plasma after ingestion of natto and natto bacillus (B.subtilis natto). Food Sci. Technol. Res., 5: 48−50,1999.13) Summaria, L.; Arzadan, L.; Bernabe, P.; Robbins, K.C.: The activation of plasminogen to plasmin by urokinase in the presence of the plasmin inhibitor Trasylol. J. biol. Chem., 250: 3988−3995, 1975.14) Tomikawa, M., Ogaw, H. and Abiko, Y.: Experimental model of pulmonary thrombosis in rat. Thromb. Diath. Haemorrh, 31: 86−102, 1974.15) Koh Stephen CL, Yuen R, Viegas OAC, Chua SE, NgBL, Sen DK, Ratnam SS.: A plasmin generation method for determination of tissue plasminoge activater (t−PA) activity in blood. Immunol Cell Biol, 67: 197−203, 1989.16) 須崎兼孝、納豆菌に関する実験的研究、目黒研究所報告,5: 241−307,1960.17) 須見洋行、馬場健史、岸本憲明、納豆中のプロウロキナーゼ活性酵素と血栓溶解能、食科工、43: 1124−1127, 1996.18) 須見洋行、佐々木智広、矢田貝智恵子、小崎泰宣、納豆中に含まれる線溶賦活物質とその性質、日本農化誌、74: 1259−1264, 2000.19) Ozawa, K., Yabuuchi, K., Yamanaka, K., Yamashita, Y., Ueba, K and Miwatani, T.: Antagonistic effects of Bacillus natto and Streptococcus Faecalis on growth of Candida albicans, Microbiol. Immunol, 23: 1147−1156, 1979.20) 木村誠、小沢恭輔、横田弘、光岡知足、離乳豚の腸内菌に及ぼす納豆菌(Bacillus subtilis )BN株投与の影響,獣医畜産新報、733: 12−18, 1982.21) Sumi, H., Ohsugi, T., Yanagisawa, Y., Saito, J.: Increase of plasma vitamin K (menaquinone−7) concentration by Bacillus natto ingestion,Ann Nutr Metab, 45(suppl 1): 113, 2001.【図面の簡単な説明】【図1】図1は、ナットウキナーゼ抽出のための有機溶媒による納豆菌の前処理状態を示す写真である。【図2】図2は、各種抽出液による納豆菌からのナットウキナーゼ抽出効率の比較結果を示すグラフである。【図3】図3は、人工血栓の溶解法で測定した納豆菌リザート中のナットウキナーゼ活性を示す写真である。【図4】図4は、納豆菌リザートのSDS−ポリアクリルアミド電気泳動パターンを示す写真である。 納豆菌からナットウキナーゼを抽出する方法において、納豆菌を水処理してからナットウキナーゼを抽出することを特徴とするナットウキナーゼの抽出方法。 納豆菌からナットウキナーゼを抽出する方法において、納豆菌を有機溶媒で前処理してからナットウキナーゼを抽出することを特徴とするナットウキナーゼの抽出方法。 前記有機溶媒は、アセトン、トルエン、ヘキサン又はこれら2種類以上の混合溶媒であることを特徴とする請求項2に記載のナットウキナーゼの抽出方法。 納豆菌からナットウキナーゼを抽出する方法において、納豆菌を約pH11.0のアルカリ処理してからナットウキナーゼを抽出することを特徴とするナットウキナーゼの抽出方法。 前記アルカリ処理は、24時間以内であることを特徴とする請求項4に記載のナットウキナーゼの抽出方法。 納豆菌からナットウキナーゼを抽出する方法において、納豆菌を自己消化させてからナットウキナーゼを抽出することを特徴とするナットウキナーゼの抽出方法。 前記自己消化は、約4℃で1日以上放置することによって行われることを特徴とする請求項6に記載のナットウキナーゼの抽出方法。 納豆菌からナットウキナーゼを抽出する方法において、納豆菌を水処理する工程と、納豆菌を有機溶媒で処理する工程と、納豆菌を約pH11.0のアルカリ処理する工程と、納豆菌を自己消化させる工程の少なくとも2工程を行ってからナットウキナーゼを抽出することを特徴とするナットウキナーゼの抽出方法。 前記請求項1〜8の何れかの方法で抽出されたナットウキナーゼ。 【課題】ナットウキナーゼの新規な抽出方法を提供すること。【解決手段】納豆菌に含まれる線溶酵素(ナットウキナーゼ)の抽出方法として、1)菌体を水抽出する、2)菌体をアセトン、トルエン、ヘキサンなどの有機溶媒で前処理してから抽出する、3)pH11.0のアルカリ処理する、あるいは4)4℃の低温下で1日以上の長時間放置することにより菌体の自己消化を起こすという4方法を適用する。このようにして得られたいずれの抽出分画に強いフィブリン溶解活性(平板法)、あるいはH−D−Val−Leu−Lys−pNA及びSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−pNAに対するアミド分解活性が認められた。【選択図】 図2