タイトル: | 公開特許公報(A)_抗酸菌アクリジンオレンジ蛍光染色法 |
出願番号: | 2002225536 |
年次: | 2004 |
IPC分類: | 7,G01N33/48 |
荒木 一 岡沢 豊 金野 雅子 JP 2004069341 公開特許公報(A) 20040304 2002225536 20020802 抗酸菌アクリジンオレンジ蛍光染色法 極東製薬工業株式会社 390023951 社本 一夫 100089705 増井 忠弐 100076691 小林 泰 100075270 千葉 昭男 100080137 富田 博行 100096013 村上 清 100092886 荒木 一 岡沢 豊 金野 雅子 7 G01N33/48 JP G01N33/48 P 7 OL 10 2G045 2G045AA24 2G045BB24 2G045CB21 2G045FA16 2G045FB11 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、抗酸菌のアクリジンオレンジ蛍光染色法に関する。【0002】【従来の技術】「再興感染症」としての結核症が最近大きな話題となっている。減少すべき患者数が逆に増加し、小中学校や医療施設での集団感染が報道され、また初回治療を開始するにあたって既に結核菌が薬剤に耐性を示すといったことが話題性の主因となっている。抗酸菌、特に結核菌に対する対応には、素早く診断して素早く治療を開始することが特に重要であり、その意味から臨床検査は重要である。【0003】いくつかの検査法がわが国でも独自に考案、実用化されている。検査法は大きく以下の3つに分けられる。1)塗抹検査:ガラスに喀痰を塗りつけ、染色して顕微鏡で観察する。もし菌がいれば赤く染まって見える。【0004】2)培養検査:培地に喀痰等検体液を広げて、37℃で培養し菌の発育を観察していくため、結果が判明するのに4週以上を要する。3)遺伝子による検査近年、遺伝子を用いた抗酸菌同定検査の迅速法が開発され、より感度の高い検出、同定が可能となり、早期診断・治療に有用な検査となってきている。【0005】しかし、1882年にロベルトコッホがアルカリ性メチレンブルーにて一昼夜かけて結核菌を染色して以来、現在でも塗抹検査は抗酸菌迅速検査の要であり、遺伝子診断が進んだ今も普遍である。WHOは塗抹検査を結核対策のうえで最も重要な柱として位置付けている。わが国においても公衆衛生学的に周囲のヒトへの感染性、あるいはその危険性の指標として塗抹検査の結果が用いられており、このことからも塗抹検査の重要性が理解できる。【0006】塗抹検査における抗酸菌の染色は、抗酸菌属の抗酸性を利用したものである。抗酸性とは、媒染剤として石炭酸を加えたフクシンやオーラミンで染色すると酸やアルコールによって脱色されにくいという染色上の特徴である。【0007】抗酸菌の染色には、チール・ネルゼン染色法と蛍光法が一般に用いられている。材料中に菌が少ない場合にチール・ネルゼン染色法では見落しする場合がある。これに対し蛍光法では,暗い視野の中に結核菌がオレンジ色に光って見えるので見落としは少ない。またチール・ネルゼン染色法では1,000倍拡大で観察するのに対し,蛍光法での観察は200倍拡大で行うので観察に要する時間も短縮できる。このような理由からわが国の「結核菌検査指針」において、染色法として蛍光法の使用が勧められている。【0008】蛍光染色は加温操作をしないため、チールネルゼン染色に比べ、染色性にバラツキ少ない。また、蛍光染色はチールネルゼン染色に比べ短時間で正確に抗酸菌を検出可能である。蛍光染色ではオーラミン染色が代表的である。【0009】オーラミン染色とは、蛍光色素であるオーラミンで塗抹標本を染め、塩酸アルコールで脱色し、メチレン青液で後染色したものに360nm前後の紫外線を照射することにより、オーラミンから二次蛍光を発生させる。これにより抗酸菌を検出するもので、抗酸菌染色の一種である。しかし、オーラミンはWHOより発癌性物質に指摘されているため、安全性にかける。また、特定化学物質等中毒予防規則において特殊健康診断の対象物質とされており、事業者はオーラミンを製造し、又は取り扱う業務に常時従事する労働者に対し、医師による健康診断を行わなければならないと定められている。【0010】その他の蛍光染色法として、アクリジンオレンジ染色法が検討されている。抗酸菌のアクリジンオレンジ染色法は、アクリジンオレンジを含有する染色液による染色工程と、メチレンブルー、マラカイトグリーン、過マンガン酸カリウムなどによる後染色工程を含む。アクリジンオレンジ染色は脱色操作が省かれており、操作が簡便である。Katila, M. L.,らが最初に、抗酸菌の蛍光染色の染料としてアクリジンオレンジを用い、有効性を評価している(Katila, M. L., and R.A.Mantyjarvi. 1982 Mycobacterium tuberculosis. Eur. J. Clin. Microbiol. 1:351−353)。しかし、該方法は染色工程前に酸性化工程が必要であり、また染色液の保存性にも問題がある。Ronald W. Smithwickらは、アクリジンオレンジのミコバクテリアへの浸透性を向上させるためにフェノールを含有する染色液を用いて、有効性を評価している(Ronald W. Smithwick et al., Phenolic Acridine Orange Fluorescent Stain for Mycobacteria, Journal of Clinical Microbiology, Oct. 1995, p2763−2764)。しかし、その結果によれば、オーラミン陽性検体がアクリジン陰性に判定されるケースがあり、感度の面で満足いく評価結果は得られていない。【0011】【発明が解決しようとする課題】上述のように、現在報告されている抗酸菌検出でのアクリジンオレンジ染色方法では、菌体の発光がオーラミン染色法よりも低く、そのため臨床材料を塗抹した際の検出感度が低い。さらに、喀痰を塗抹した際に背景の非特異的発光(黄緑〜緑色)が問題となり、検出感度の点で改善が求められている。【0012】本発明は、抗酸菌検出でのアクリジンオレンジ蛍光染色法における、検出感度の向上した染色法、および該方法に使用する染色液および後染色液を提供することを目的とする。【0013】【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を解決するため、アクリジンオレンジ蛍光染色法を詳細に検討した結果、特定組成の染色液および後染色液を用いることにより顕著に検出感度が向上することが見いだされ、本発明を完成するに至った。【0014】すなわち、本発明は、抗酸菌のアクリジンオレンジ蛍光染色法であって、以下の工程、被検試料の塗抹標本を作製する工程、該標本をアクリジンオレンジ染色液にて染色する工程、更に該標本を後染色液にて脱色および後染色する工程、該染色後の標本を鏡検し、判定する工程、を含み、ここで該アクリジンオレンジ染色液のアクリジンオレンジ濃度が0.3〜0.5%である、該染色法を提供する。更に本発明は、該方法に用いる染色液および後染色液を提供する。【0015】本発明の抗酸菌染色は、抗酸菌属の抗酸性を利用したものである。抗酸性とは、媒染剤として石炭酸を加えたフクシンやオーラミンで染色すると酸やアルコールによって脱色されにくいという染色上の特徴である。本発明のアクリジンオレンジ染色法により抗酸菌が染色される。【0016】アクリジンオレンジ染色の原理は蛍光色素であるアクリジンオレンジの核酸(DNA)に対する親和性を利用したものであり、原核生物である細菌DNAとアクリジンオレンジの複合体を蛍光顕微鏡によって観察するものである。【0017】披検試料は、喀痰等の採取した検体および結核菌、らい菌等の菌液であってもよい。塗抹標本の作製工程は、上記検体または菌液をスライドグラス上に滴下または線引きし、次に該スライドグラスを火炎上を通過させるにより菌を熱固定することにより、またはアルコール固定すること等により行なう。【0018】染色液での染色工程は、上記菌を固定したスライドグラス上にアクリジンオレンジ染色液を滴下し、約15分間室温で放置することにより行なう。次に、脱イオン水等で洗浄後、水分を切る。【0019】アクリジンオレンジ染色液には、アクリジンオレンジ、フェノール、エタノール/グリセリンおよび蒸留水が含まれる。その組成は、例えば、アクリジンオレンジ0.3〜0.5g、フェノール5〜8g、エタノール/グリセリン(1:1)50ml、蒸留水50mlである。【0020】アクリジンオレンジ染色液は、例えば以下の手順により調製することができる。蒸留水50mlおよびエタノール/グリセリン(1:1)50mlからなる溶液にフェノール5〜8gを溶解させる。次に、0.3〜0.5gのアクリジンオレンジを添加し、撹拌して溶解させる。完全に溶解後、使用時まで遮光にて保存する。保存は、室温または冷蔵保存することができるが、室温保存が好ましい。【0021】アクリジンオレンジは、アクリジン色素の一種で塩基性染料であり、構造式C17H20ClN3/ZnSO4であり、強い蛍光を発する物質である。アクリジンオレンジは市販されており、例えば和光純薬工業株式会社から入手可能である。【0022】アクリジンオレンジ濃度を0.3〜0.5%とすることで菌体の色調が橙色もしくは濃い橙色となり、非特異蛍光(黄緑)とのコントラストが悪いという問題が解消され、鏡検が容易になる。【0023】フェノールは、アクリジンオレンジのマイコバクテリア細胞壁への浸透を促進するため、アクリジンオレンジ染色液に添加するのが好ましい(Berg,J.W. The dual nature of acid−fastness. 1995 Yale J. Biol. Med. 26:215−223)。フェノール濃度は鏡検時の蛍光輝度を上げるため5%以上が好ましく、抗酸菌の輝度の上昇とともに輪郭もはっきりする。但し、9%以上であるとハレーション現象が見られ、菌体の形態が確認し難くなる。従って、染色液中のフェノール濃度は5〜8%が好ましい。【0024】染色液に粘性を与え、染色液を染色の間塗抹標本上に留めるために、染色液にはグリセリン等の粘性物質を添加するのが好ましい。エタノールは、90%以上の純度のものが好ましい。【0025】後染色液での脱色および後染色工程は、該スライドグラス上に後染色液を滴下し、約2分間室温で静置後、脱イオン水等で洗浄、水切りを行なう。後染色液には、メチレンブルー、塩酸、エタノールおよび蒸留水が含まれる。メチレンブルーの代わりにマラカイトグリーンまたは過マンガン酸カリウムを用いることもできる。その組成は、例えば、メチレンブルー0.2g、塩酸0.5〜2.0ml、エタノール74mlおよび蒸留水26mlである。【0026】後染色液は、例えば以下の手順により調製することができる。メチレンブルー0.2g、塩酸0.5〜2.0ml、エタノール74mlおよび蒸留水26mlを撹拌して調製する。完全に均一溶解後、使用時まで遮光にて保存する。保存は、結晶の析出を避けるために室温保存が好ましい。【0027】後染色液中のメチレンブルーは、染色された標本の背景の蛍光を低下させるために添加する。メチレンブルーは塩基性染料であり、構造式C16H18ClN3S・3H2Oであり、市販されており、例えば和光純薬株式会社から入手可能である。【0028】背景の非特異的蛍光はHCl濃度を高くするに従い抑えられるが、抗酸菌自身の蛍光はHCl濃度1.5%を境に低下していき、形態の確認も困難になる。したがって、両者のバランスから、後染色液のHCl濃度は1.0〜2.0%が好ましい。より好ましくは1.5〜2.0%である。後染色時間は2分以下が好ましく、より好ましくは1分以下である。喀痰を塗抹した際に背景の非特異的発光(黄緑〜緑色)が最少限に抑えられ、かつ抗酸菌自身の蛍光を落とさない。【0029】エタノールは、90%以上の純度のものが好ましい。鏡検は、蛍光顕微鏡で通常200〜600倍拡大にて行なう。抗酸菌は、黄橙〜赤橙色に染色されて観察される。また、形態観察を行う場合は、600〜1000倍拡大にて観察する。【0030】本発明の方法の特に好ましい態様は、アクリジンオレンジ濃度が0.3〜0.5%であり、フェノール濃度が5〜8%のアクリジンオレンジ染色液を用い、HCl濃度が1.0〜2.0%の後染色液を用い、後染色時間を1分とした場合である。【0031】本発明の方法では、抗酸菌の検出限界が菌液濃度104CFU/mlであり、従来の抗酸菌のアクリジンオレンジ蛍光染色法と比較して優れている。更に、本発明の染色液及び後染色液は保存安定性に優れている。上記のように保存は、遮光にて室温保存が好ましい。【0032】【実施例】以下、本発明に関して、実施例を示して説明する。実施例1被検体として喀痰(ガフキー2号、7号)を用い、表1の染色液および表2の後染色液を用い、条件A〜条件Hにて処理し鏡検した結果を表3に示す。アクリジンオレンジ染色液による染色は、全条件とも15分間行なった。尚、アクリジンオレンジおよびメチレンブルーは、和光純薬工業株式会社から購入したものを使用した。他の薬品は市販の試薬グレード品を用いた。【0033】【表1】【0034】【表2】【0035】条件A:アクリジンオレンジ0.4g、フェノール7g、HCl濃度1.5ml、後染色時間1分条件B:アクリジンオレンジ0.2g、フェノール7g、HCl濃度1.5ml、後染色時間1分条件C:アクリジンオレンジ0.4g、フェノール3g、HCl濃度1.5ml、後染色時間1分条件D:アクリジンオレンジ0.4g、フェノール8g、HCl濃度1.5ml、後染色時間1分条件E:アクリジンオレンジ0.4g、フェノール7g、HCl濃度0.5ml、後染色時間1分条件F:アクリジンオレンジ0.4g、フェノール7g、HCl濃度3ml、後染色時間1分条件G:アクリジンオレンジ0.4g、フェノール7g、HCl濃度1.5ml、後染色時間2分条件H(コントロール):アクリジンオレンジ0.1g、フェノール5g、HCl濃度0.5ml、後染色時間2分【0036】【表3】【0037】条件Aにおいて抗酸菌の検出、観察が最も容易であった。実施例2本発明の方法(実施例1の条件Aにて実施)での検出感度と前述の文献(Ronald W. Smithwick et al., Phenolic Acridine Orange Fluorescent Stain for Mycobacteria, Journal of Clinical Microbiology, Oct. 1995, p2763−2764)の方法での検出感度の比較を行った。【0038】純培養菌株を規定濃度に調製し、一定量塗抹したときの検出菌数を表4に示す。菌種はMTB(M.tuberculosis)、NTM(M.avium)を使用。表4中には、本発明の方法を改良処方と記載している。【0039】【表4】【0040】本願方法では、抗酸菌の検出限界が菌液濃度104CFU/mlであったのに対し、前述の文献の方法では同濃度では検出できなかった。実施例3本発明の方法(実施例1の条件Aにて実施)と前述の文献(Ronald W. Smithwick et al., Phenolic Acridine Orange Fluorescent Stain for Mycobacteria,Journal of Clinical Microbiology, Oct. 1995, p2763−2764)の方法にて試料の蛍光顕微鏡観察を行った。倍率は400倍にて観察した。【0041】図1は喀痰を直接塗抹しており、前述の文献の方法にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。図2は喀痰を直接塗抹しており、本発明の方法(実施例1の条件Aにて実施)にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。【0042】図1では、緑色に観察される細胞や扁平上皮などが多く観察されており、これら非特異蛍光の影響で抗酸菌とのコントラストが弱い。一方、図2では緑色に観察される細胞や扁平上皮などがあまり観察されず、抗酸菌の観察が容易であった。図3は喀痰を前処理(セミアルカリプロテアーゼでタンパク融解)後集菌した沈渣を前述の文献の方法にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。図4は喀痰を前処理(セミアルカリプロテアーゼでタンパク融解)後集菌した沈渣を本発明の方法(実施例1の条件Aにて実施)にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。【0043】図4では図3に比較して抗酸菌が濃く染色されており、検出が容易であった。実施例4実施例1の条件Aで用いた染色液の保存安定性を、室温および冷蔵2ヶ月保存後のpH及び490nmにおける吸光度の変化により評価した。【0044】試験開始時のpHは2.66であり、室温2ヶ月保存後は2.63であり、冷蔵2ヶ月保存後は2.62であった。試験開始時の吸光度は0.377であり、室温2ヶ月保存後は0.372であり、冷蔵2ヶ月保存後は0.372であった。【0045】実施例5実施例1の条件Aで用いた後染色液の保存安定性を、室温および冷蔵2ヶ月保存後のpH及び490nmにおける吸光度の変化により評価した。【0046】試験開始時のpHは1.11であり、室温2ヶ月保存後は0.90であり、冷蔵2ヶ月保存後は0.92であった。試験開始時の吸光度は0.508であり、室温2ヶ月保存後は0.500であり、冷蔵2ヶ月保存後は0.496であった。【0047】実施例4および5で使用した室温および冷蔵2ヶ月保存後の染色液および後染色液を使用して、実施例1に示す条件にて試験したところ、表3に示す結果と同一の結果が得られた。【0048】【発明の効果】以上説明したように、本発明により染色性にバラツキが少なく、短時間で正確に抗酸菌の検出が可能となる。【図面の簡単な説明】【図1】図1は、喀痰を直接塗抹し、前述の文献の方法にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。倍率は400倍。【図2】図2は、喀痰を直接塗抹し、本発明の方法にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。倍率は400倍。【図3】図3は、喀痰を前処理(セミアルカリプロテアーゼでタンパク融解)後集菌した沈渣を前述の文献の方法にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。倍率は400倍。【図4】図4は喀痰を前処理(セミアルカリプロテアーゼでタンパク融解)後集菌した沈渣を本発明の方法にて染色したサンプルの蛍光顕微鏡写真である。倍率は400倍。 抗酸菌のアクリジンオレンジ蛍光染色法であって、以下の工程、被検試料の塗抹標本を作製する工程、該標本をアクリジンオレンジ染色液にて染色する工程、更に該標本を後染色液にて脱色および後染色する工程、該染色後の標本を鏡検し、判定する工程、を含み、ここで該アクリジンオレンジ染色液のアクリジンオレンジ濃度が0.3〜0.5%である、該染色法。 前記アクリジンオレンジ染色液のフェノール濃度が5〜8%である、請求項1記載の方法。 前記後染色液のHCl濃度が1.0〜2.0%である、請求項1または2記載の方法。 後染色液による脱色および後染色する工程の時間が1分以内である、請求項1乃至3に記載の方法。 アクリジンオレンジ濃度が0.3〜0.5%である、抗酸菌アクリジンオレンジ蛍光染色用染色液。 フェノール濃度が5〜8%である、請求項5記載の抗酸菌アクリジンオレンジ蛍光染色用染色液。 HCl濃度が0.5〜2.0%である、抗酸菌アクリジンオレンジ蛍光染色用後染色液。 【課題】抗酸菌検出でのアクリジンオレンジ蛍光染色法における、検出感度の向上した染色法、および該方法に使用する染色液および後染色液を提供する。【解決手段】抗酸菌のアクリジンオレンジ蛍光染色法であって、以下の工程、被試験料の塗抹標本を作製する工程、該標本をアクリジンオレンジ染色液にて染色する工程、更に該標本を後染色液にて脱色および後染色する工程、該染色後の標本を鏡検し、判定する工程、を含み、ここで該アクリジンオレンジ染色液のアクリジンオレンジ濃度が0.3〜0.5%である、該染色法。【選択図】 なし