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タイトル:公開特許公報(A)_現像剤濃度検出装置及び現像装置
出願番号:2002190605
年次:2004
IPC分類:7,G03G15/08,G01N21/47,G03G15/06


特許情報キャッシュ

長谷川 和弘 木村 茂雄 桝田 恒司 坂巻 智幸 JP 2004037536 公開特許公報(A) 20040205 2002190605 20020628 現像剤濃度検出装置及び現像装置 キヤノン株式会社 000001007 倉橋 暎 100075638 長谷川 和弘 木村 茂雄 桝田 恒司 坂巻 智幸 7 G03G15/08 G01N21/47 G03G15/06 JP G03G15/08 115 G01N21/47 F G03G15/06 101 12 3 OL 13 2G059 2H073 2H077 2G059AA01 2G059AA05 2G059BB06 2G059BB09 2G059CC19 2G059EE02 2G059GG02 2G059HH01 2G059KK01 2G059MM05 2G059NN01 2G059NN09 2H073AA02 2H073AA03 2H073BA04 2H073BA06 2H073BA25 2H073CA03 2H073CA22 2H077AB02 2H077AC02 2H077AC12 2H077AD02 2H077AD06 2H077AD13 2H077AD31 2H077AD35 2H077DA10 2H077DA42 2H077DA63 2H077DA92 2H077DA94 2H077DB02 2H077EA03 2H077EA16 2H077FA13 2H077FA25 2H077GA13 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置に使用される現像剤中のトナー濃度を検出する現像剤濃度検出装置、及び、斯かる現像剤濃度検出装置を備えた現像装置に関するものである。【0002】【従来の技術】図8に、従来、複写機、レーザビームプリンタ等の画像形成装置の現像装置に設置され、現像剤中のトナー濃度を検出する光反射型の現像剤濃度検出装置(以下「ATR」という)の概略構成を示す。【0003】ATR100は、箱状の本体101の開口部に光透過性の検出窓102を有し、この検出窓102の裏面側(本体101の内側)に、赤外線の発光部103と受光部104とを有する。【0004】ATR100は、現像装置の現像スリーブ22表面に対向するようにして配置されており、現像スリーブ22表面に担持されて、正に現像に供される現像剤Dについてのトナー濃度を検出する。【0005】発光部103からの光は、検出窓102を透過して、検出窓102の表面側にある現像剤Dに照射される。そして、現像剤Dからの反射光は、検出窓102を透過して受光部104に到達する。このときの受光部104に到達した反射光量の多少によって、現像剤D中のトナー濃度を検出する。【0006】トナー濃度が問題になるのは、現像剤Dが2成分現像剤の場合であり、2成分現像剤Dは、キャリヤとトナーとを主成分として構成されている。このうちキャリヤには赤外線の反射能力がほとんどなく、受光部104が受光する反射光はほとんどがトナーによるものである。現像剤D中にトナーが多いと、つまりトナー濃度が高いと反射光が多くなり、反対に低いと反射光が少なくなる。この反射光量とトナー濃度の関係には相関がある。【0007】従って、反射光量とトナー濃度との関係を予め知っておくことで、反射光量に基づいて、そのときのトナー濃度を精度よく検出することができる。【0008】ところで、現像剤D中のトナーは、所定の極性(正または負)に帯電されているため、検出窓102表面に付着しやすい。上述の反射光量の検出は、検出窓102表面のトナーからの反射光によって行われるため、検出窓102表面に付着するとこれにより照射時及び反射時の光が遮られ、反射光量の正確な検出が妨げられる。【0009】そこで、例えば、検出窓102の表面を離型性に優れたテフロン(デュポン社商品名)により形成することによって防止する方法や、検出窓102表面に導電層を設けこれにトナーと同極性の電圧を印加するか、或いは導電層保護のために導電層と現像剤Dとの間に耐久性の高い絶縁部材を導入しトナーと逆極性の電圧を印加したりすることによって電気的な斥力により検出窓102表面に対するトナー付着を防止する試みがなされている。【0010】【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の防止策を採用した場合でも、付着トナーの除去が十分に行えないため、トナー濃度を正確に検出することができないという問題があった。【0011】すなわち、テフロンによる場合、離型性に優れているというもっぱらその物理的性質に頼るものであり、温湿度等の使用環境が悪化した場合には、必ずしも良好な離型性が発揮できず、付着トナーを十分に除去することができないことがあった。【0012】一方、検知窓に電圧を印加する方法においては、表面電位を安定に保つことができるが、表面電位の設定により、近接した現像剤担持体に印加された現像バイアスとの関係ではトナー付着が起こることもある。また、現像バイアスによりトナー付着が起こらないレベルに検出面の表面電位を設定した場合にも、トナーとキャリアにより正規なトナー帯電が行われる場合には有効であるが、トナーとトナー、又は、トナーと現像剤容器などにより不適切なトナー帯電がなされた場合には、トナーは正規帯電とは逆の電荷を持つことがあり、その状態では検出面表面が正規トナーと逆極性になっているとかえってトナー付着が起こりやすいといった状況ができてしまう。【0013】また、導電層が検出窓102の表面側(現像剤側)に形成されているため、現像剤の摺擦によって導電層が削れたり、欠落したりして、バイアスの印加が適正に行われなくなり、トナー付着防止効果が耐久とともに減少する。そのためトナー濃度の検出を適切に行い得ない。【0014】そこで、本発明の目的は、使用環境の悪化、静電気的要因そして長期使用に対しても現像剤付着防止能力が低下することなく、従って、精度のよい現像剤濃度検出を行えるようにした現像剤濃度検出装置及び現像装置を提供することである。【0015】【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る現像剤濃度検出装置及び現像装置にて達成される。要約すれば、第1の本発明によれば、2成分現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像バイアスを導入する現像バイアス発生手段と、透過性の検出窓を備え、この検出窓の裏面側に配置した発光部と受光部とによって検出窓の表面側にある2成分現像剤中のトナー濃度を検出する、前記現像剤担持体に対向配置された現像剤濃度検出装置と、を有する現像装置において、前記検出窓の少なくとも表面と前記現像剤担持体とが同電位であることを特徴とする現像装置が提供される。本発明の一実施態様によれば、前記検出窓は、少なくとも、光透過性の導電部材によって構成する。他の実施態様によれば、前記検出窓は、前記導電部材の表面側と前記現像剤との間に絶縁部材を有する。更に他の実施態様によれば、前記検出窓は、前記導電部材の裏面側にさらに絶縁部材を有する。他の実施態様によれば、前記現像バイアス発生手段から前記導電部材へバイアスを導入することができる。【0016】第2の本発明によれば、透過性の検出窓を備え、この検出窓の裏面側に配置した発光部と受光部とによって検出窓の表面側にある2成分現像剤中のトナー濃度を検出するために、前記現像剤担持体に対向配置される現像剤濃度検出装置において、前記検出窓は、少なくとも光透過性の導電部材を有し、現像バイアスを印加することを特徴とする現像剤濃度検出装置が提供される。本発明の一実施態様によると、前記検出窓は、前記導電部材の表面側と前記現像剤との間に絶縁部材を有する。他の実施態様によれば、前記検出窓は、前記導電部材の裏面側にさらに絶縁部材を有する。【0017】上記各本発明にて、一実施態様によれば、前記絶縁部材は、光透過性のポリエチレンテレフタレート樹脂、又は、フッ素系樹脂により形成される。又、前記導電部材は、光透過性導電膜、又は、透過性樹脂に導電性材料を混入したものとし得る。【0018】【発明の実施の形態】以下、本発明に係る現像剤濃度検出装置及び現像装置を図面に則して更に詳しく説明する。【0019】実施例1図1に、本発明に係る現像剤濃度検出装置を備えた現像装置が装着可能とされる画像形成装置の概略構成を示す。本実施例で、画像形成装置は、電子写真方式のレーザビームプリンタ(以下単に「プリンタ」という)とされる。本実施例では、画像形成装置は、カラープリンタとされるが、当然のことながら、単色プリンタにおいても同様の効果が得られることは言うまでもない。【0020】まず、図1を参照して、プリンタの構成と動作について簡単に説明する。【0021】同図のプリンタは、像担持体としてドラム状の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という)1を備えている。感光ドラム1は、矢印R1方向に回転自在に支持されている。【0022】感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、各画像形成機器が配設されており、これらによって感光ドラム1上には、トナー像が形成される。すなわち、感光ドラム1は、その表面が一次帯電器2により均一に帯電され、レーザビーム露光装置を有する露光手段3によって色分解された光像、又はこれに相当する光像Eが照射され、照射部分の諸電荷が除去されて表面に静電潜像が形成される。感光ドラム1上の静電潜像は現像装置4によりトナーが付着され、トナー像として可視化(現像)される。【0023】現像装置4は、4個の現像器、即ち、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色の現像剤をそれぞれ収納した現像器4Y、4C、4M、4Kを備えており、現像装置4は、4個の現像器のうちの所望の現像器を感光ドラム1表面と対向する位置に接離させて、感光ドラム1上の静電潜像の現像を行う。なお、現像装置4については、後に詳述する。【0024】感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ドラム5上の転写材Pに転写される。転写材Pは、給紙カセット6内に収納されていたものが、給紙ローラ7、搬送ローラ8、レジストローラ9等を介して転写ドラム5に搬送される。【0025】転写ドラム5は、ドラム枠体に誘電体シートなどからなる転写シート5aが装着されて円筒状に構成されたものであり、矢印R5方向に回転駆動される。【0026】搬送されてきた転写材Pは、吸着用帯電器10と導電性ローラ11とによって転写シート5a上に吸着されて担持される。上述の感光ドラム1上のトナー像は、転写シート5aに担持されたこの転写材P上に、転写用帯電器12によって転写される。【0027】まず、感光ドラム1上の第1色目のトナー像、例えばマゼンタのトナー像が、この転写用帯電器12によって転写材Pに転写される。トナー像転写後の感光ドラム1は、表面の転写残トナー等の付着物がクリーナ13によって除去された後、次の色の画像形成に供される。【0028】続いて、同様にして感光ドラム1表面に順次、第2色目、第3色目及び第4色目のトナー像、例えばシアン、イエロー、ブラックのトナー像が形成され、そして転写用帯電器12によって次々と転写材P上に重ねて転写される。【0029】転写材Pは、4色についての転写工程の終了後、転写材Pの転写シート5aに対する吸着力を弱めるべく転写シート5aを挟んで対向する一対のACコロナ放電器14、15によって除電された後、転写シート5aから分離される。この分離の際、転写材Pと転写シート5aとの間に起こる剥離放電による画像乱れを防止するため、コロナ放電器16を用いてACコロナ放電が行われる。【0030】転写・分離工程終了後、転写材Pは搬送ベルト17によって、定着装置18に搬送され、ここで表面のトナー像が加熱・加圧を受けて定着され、その後、排出ローラ19を介して排紙トレイ20上に排出される。【0031】次に、図2を参照して、現像装置4について、イエローの現像器4Yを例に詳述する。なお、他の色の現像器4C、4M、4Kもこれとほぼ同様の構成であるので、その説明は省略する。【0032】現像器4Yは、2成分現像剤Dを収容した現像容器21を備え、この現像容器21における感光ドラム1と対面する側に、現像剤担持体としての現像スリーブ22が回転自在に配置されている。現像スリーブ22内には、磁界発生手段としての複数の磁極を有するマグネットローラ23が固定配置されている。また現像容器21内には、攪拌スクリュー24、25及び現像剤Dを現像スリーブ22表面に薄層形成するための規制ブレード26が設けられている。【0033】現像スリーブ22の表面に形成された現像剤薄層の現像剤量は、約50mg/cm2である。この現像剤量は、現像スリーブ22上の現像剤薄層を一定面積分だけ剥ぎ取り、その重量を測定することにより求めることができる。【0034】ここで、上述構成の現像器4Yを用いて2成分磁気ブラシ法により感光ドラム1上の静電潜像を顕像化する現像工程と、現像剤Dの循環系とについて説明する。【0035】現像スリーブ22が矢印R22方向の回転するのに伴い、すなわち、現像スリーブ22表面と感光ドラム1表面とが対面する現像部において、現像スリーブ22の表面が感光ドラム1表面と同方向に移動するのに伴い、マグネットローラ23のN2極で汲み上げられ担持された2成分現像剤Dは、S2極からN1極へと搬送される過程において、現像スリーブ22表面の法線方向に配置された規制ブレード26によって規制され、これにより、現像スリーブ22上には現像剤Dの薄層が形成される。【0036】この薄層に形成された現像剤Dは、現像主極であるS1極に搬送されてくると磁気力によって穂立ちする。この穂立ちした現像剤Dによって前記静電潜像を現像する。その後、現像スリーブ22上の現像剤Dは、N3極及びN2極の反発磁界によって現像容器21内に戻される。【0037】次に、図3を参照して2成分現像剤Dの現像剤濃度検出装置、即ち、光反射型のATR(光ATR)について説明する。【0038】光ATR100は、現像スリーブ22の表面に対向するようにして配置されており、現像スリーブ22表面にて担持搬送される現像剤DがATR100のトナー検知面を摺擦する構成とされる。【0039】光ATR100は、図3に示すように、箱状の本体101と、その開口部に取り付けられた検出窓102と、本体101の内側に配置された赤外線のLED発光素子(発光部)103と、赤外線の受光素子(受光部)104とを備えている。【0040】LED発光素子103の発光により赤外線が検出窓102を透過して現像剤Dに照射されると、現像剤Dのトナー濃度に応じた量の赤外線が反射される。これは、現像剤DのキャリヤCとトナーTとのうちのキャリヤCには赤外線の反射能力が殆どなく、トナーTのみが赤外線を反射するからである。【0041】従って、現像剤D中のトナーTが多い場合は赤外線の反射光量が多く、一方、トナーが少ない場合は赤外線の反射光量が少なくなる。この赤外線の反射光量の多少を受光素子104により検出すれば、現像剤D中のトナー量を測定することができる。【0042】そして、ATR100は、トナー量が少ないと判断した場合には、図2のトナー補給装置(ホッパー)27からトナーTをスクリュー28により送り出し、現像容器21内の現像剤Dに補給する。トナー量が多いと判断した場合には、上記動作を行わない。【0043】図4に、トナー濃度とATR出力との関係を示す。同図において、TW/DW比はトナー濃度、つまり{TW/(TW+CW)}×100を示す。ただし、TWはトナーTの重量、DWは現像剤Dの重量、CWはキャリヤCの重量である。【0044】図4から分かるように、本実施例では、TW/DW比が中心値の5%(重量%)にあるとき、受光素子104からのATR出力が4Vとなるように調整されている。ATR出力は、TW/DW比がそこから1%だけ減って4%になると、3.5Vに減り、逆に、1%だけ増して6%になると4.5Vに増える。このTW/DW比の変化に対するATR出力変化のリニア性は、TW/DW比が±1%外に及んだ場合においても、±3%程度までは保持されることが実験的に確認されている。【0045】図5は、ATR出力とトナー補給量との関係を示す補給テーブルである。トナー量が多いと判断した場合、即ち、TW/DW比が高いことを検知した場合には、上述したようにトナーTの補給は行わず、トナー量が少ないと判断した場合、即ち、TW/DW比が低いことを検知した場合には、その検知レベルに応じてトナー補給量を多くしていく。なお、図5においては、トナー補給量は、トナーの補給時間(秒)、即ち、図2のスクリュー28の動作時間で示してある。【0046】以上のように、プリンタのATRは、連続コピーにおいてTW/DW比±1%以内に収めるべく、現像剤Dの濃度検出からトナー補給の一連の動作を制御するように構成されている。【0047】次に、本実施例で使用する現像剤Dについて説明する。【0048】現像器4M、4C、4Y、4Kにそれぞれ収納されたマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各色の現像剤Dは、磁性キャリヤCと、後述する低融点の非磁性トナーTとを主成分とする2成分現像剤Dである。【0049】この2成分現像剤Dは、トナーTと現像剤DとのTW/DW比が5%、即ち、{TW/(TW+CW)}×100=5%となる割合で混合されて使用される。トナーTはマイナスの電荷を持つようにシリカ等の外添剤が添加され、直径が約8μmとされる。また、トナーTは、高画質を得るために、流動性が高く、3.0×10−2C/kgの摩擦帯電電荷量を有している。一方、磁性キャリヤCは、直径約50μmのフェライトキャリヤである。【0050】ここで、上述のプリンタにおける画像形成条件を具体的に示す。【0051】図1に示す感光ドラム1は、その表面が一次帯電器2による一次帯電によって−700Vに帯電される。次に、露光手段3によって光像Eが照射され、照射部分の電位が−100Vとなり、静電潜像が形成される。【0052】現像スリーブ22には現像バイアス発生手段である電源H(図3)から矩形交番電圧を印加し、白地部のカブリ取り電位として直流電圧−550Vが重量して印加される。このカブリ取り電位と上述の光像照射部分の電位との差(コントラスト電位:|−550−(−100)|=450V)によって、マイナス電荷を持ったトナーTが感光ドラム1の静電潜像に飛翔する。キャリヤCは現像スリーブ22内のマグネットローラ23により磁気的に保持され、トナーTのみが感光ドラム1上の静電潜像に対応して付着されて所望のトナー像を形成する。【0053】次に、現像スリーブ22に印加する現像バイアス波形について、図6を参照して説明する。現像バイアス波形は、基本的に矩形波であり、周波数2kHz、振幅2kVPPの波形とされる。【0054】また、感光ドラム1上へのトナーTのカブリを防止するために、白地部に相当する電位より150Vだけ、現像バイアス電位として偏寄させている。一例を示すと、白地部電位−700V、高濃度部電位−100V(レーザ光走査した電位)、現像バイアス電位−550Vである。【0055】上述のプリンタに使用される現像剤Dについて更に詳述する。【0056】マルチカラー画像またはフルカラー画像の画像形成においては、シャープメルトなトナーTを使用することにより複写物の色再現範囲を広め、原稿に忠実なカラーコピーを良好に得ることができる。【0057】色トナーTは、ポリエステル樹脂またはスチレン−アクリルエステル樹脂のような結着樹脂、着色剤(染料、昇華生染料)、荷電制御剤などのトナー形成用材料を溶融混練、粉砕、分級することにより製造される。必要に応じて、トナーTに各種外添剤(例えば、疎水性コロイダルシリカ)が添加される。【0058】色トナーTは、定着性及びシャープメルト性を考慮すると、結着樹脂としてポリエステル樹脂を使用したものが特に好ましい。このポリエステル樹脂は、加熱されることにより極めてシャープに粘度低下を起こすことが特徴である。このような粘度低下がカラー画像の最上部トナー層と最下部トナー層との適度な混合を生ぜしめるとともに、トナー層自体の透明性を急激に増加させ、良好な減色混合を可能とする。【0059】次に、本発明の特徴をなすATRの構成について説明する。【0060】図3に示すように、本実施例では、検出窓102は、基材としての透過性の絶縁部材102aと、透過性の導電部材102bとにて形成され、現像剤Dには絶縁部材102aが直接接触する構成とされる。また、導電部材102bには現像バイアスが印加されるように配線を行う。【0061】検出窓102の具体的な例としては、本実施例では、絶縁部材102aとして、光透過性の200μm厚とされるPET(ポリエチレンテレフタレート)を用い、その片面に酸化スズからなる光透過性の導電膜である導電部材102bを薄く形成した物を用いた。この導電部材102bは、絶縁部材102a上に、従来公知の蒸着法によって形成することができる。【0062】この導電部材102bに現像バイアス電源より直接バイアスを導入することで現像スリーブ22と導電部材102bは同電位となる。これにより、現像スリーブ22と、絶縁部材102aとされるトナー濃度検知面との電位差がなくなり、トナーTの帯電極性にかかわらずトナー濃度検知面に付着するのを有効に防止できる。【0063】また、検出窓102を構成する導電部材102bと現像剤Dとの間に耐久性の高い絶縁部材102a(本実施例ではPET)を配置した構成とすることによって、導電部材102bが摺擦されることはなく、導電部材102bの削れや欠落は起こらず、現像剤付着防止能力を長期にわたり維持することができる。【0064】本実施例では上記の構成を用いたが、導電部材102bとしては、PC(ポリカーボ)樹脂に従来公知の導電性材料を混入したもの等の他の透過性導電材料を用いても同様の効果を得られることは言うまでもない。【0065】実施例2本実施例においては、実施例1の絶縁部材102aの材質を変更して、フッ素系樹脂を用いた。【0066】このようにすることにより、現像剤と接触するする面の離型性が向上し、トナー付着防止効果を更に上げることが可能となった。【0067】実施例3図7に、第3の実施例に係るATR100を示す。本実施例においては、検出窓102は、2枚の絶縁部材102a、102cの間に導電部材102bを挟み込むようにして構成される。絶縁部材102a、102cの材料としては、実施例1の絶縁部材102aと同様のPETを用いた。本実施例においても、実施例1と同様に、導電部材102bには、現像バイアスが印加される。【0068】本実施例でも、トナーTが検知面に付着しない効果が得られる。本実施例では、さらに、LED発光素子103と受光素子104を保護することができる。【0069】つまり、一般的には、検出窓102bの内側、即ち、ATR本体101の内側には電気素子(本実施例では、LED発光素子103、受光素子104)が存在する。従って、導電部材102bに高圧を印加すると、電気素子へのリーク対策として構成が複雑になったり、また、安全上絶縁距離を長くとったりする等、構成上問題となることがある。【0070】これに対して、本実施例では、導電部材102bの内側にさらに絶縁部材102cを設けたことにより、電気素子を検出窓裏面に近付けることが可能となり、センサとしての性能も良好に維持することが可能となった。【0071】また、現像剤Dと直接接触する絶縁部材102aをフッ素系樹脂のような離型性の高い材料を用い形成すると更にトナー付着防止効果が向上することは言うまでもない。【0072】【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、現像剤担持体と、現像剤濃度検出装置の検知窓との電位差をなくすことで、現像剤の帯電極性にかかわらず、現像剤の現像剤濃度検出装置検知面への付着を防止することができる。従って、現像剤濃度を検知するための光が遮られることがなく、精度の良い現像剤濃度の検出を行うことができる。【図面の簡単な説明】【図1】本発明の現像剤濃度検出装置を備えた現像装置を装着することのできる画像形成装置の概略構成図である。【図2】本発明の現像剤濃度検出装置を備えた現像装置の一実施例に係る概略構成図である。【図3】本発明の現像剤濃度検出装置の一実施例を示す概略構成図である。【図4】現像剤(トナー)濃度と現像剤濃度検出装置の出力との関係を示す図である。【図5】現像剤濃度検出装置の出力と現像剤補給量との関係を示す図である。【図6】現像剤担持体に印加する現像バイアス波形を示す図である。【図7】本発明の現像剤濃度検出装置の他の実施例を示す概略構成図である。【図8】従来の現像剤濃度検出装置の一例を示す概略構成図である。【符号の説明】22          現像スリーブ(現像剤担持体)100         光ATR(現像剤濃度検出装置)102         検出窓102a、102c   絶縁部材102b        導電部材103         発光部104         受光部 2成分現像剤を担持搬送する現像剤担持体と、前記現像剤担持体に現像バイアスを導入する現像バイアス発生手段と、透過性の検出窓を備え、この検出窓の裏面側に配置した発光部と受光部とによって検出窓の表面側にある2成分現像剤中のトナー濃度を検出する、前記現像剤担持体に対向配置された現像剤濃度検出装置と、を有する現像装置において、前記検出窓の少なくとも表面と前記現像剤担持体とが同電位であることを特徴とする現像装置。 前記検出窓は、少なくとも、光透過性の導電部材によって構成することを特徴とする請求項1の現像装置。 前記検出窓は、前記導電部材の表面側と前記現像剤との間に絶縁部材を有することを特徴とする請求項2の現像装置。 前記検出窓は、前記導電部材の裏面側にさらに絶縁部材を有することを特徴とする請求項3の現像装置。 前記絶縁部材は、光透過性のポリエチレンテレフタレート樹脂、又は、フッ素系樹脂により形成されることを特徴とする請求項1〜4に記載の現像装置。 前記導電部材は、光透過性導電膜、又は、透過性樹脂に導電性材料を混入したものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。 前記現像バイアス発生手段から前記導電部材へバイアスを導入することを特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の現像装置。 透過性の検出窓を備え、この検出窓の裏面側に配置した発光部と受光部とによって検出窓の表面側にある2成分現像剤中のトナー濃度を検出するために、前記現像剤担持体に対向配置される現像剤濃度検出装置において、前記検出窓は、少なくとも光透過性の導電部材を有し、現像バイアスを印加することを特徴とする現像剤濃度検出装置。 前記検出窓は、前記導電部材の表面側と前記現像剤との間に絶縁部材を有することを特徴とする請求項8の現像剤濃度検出装置。 前記検出窓は、前記導電部材の裏面側にさらに絶縁部材を有することを特徴とする請求項9の現像剤濃度検出装置。 前記絶縁部材は、光透過性のポリエチレンテレフタレート樹脂、又は、フッ素系樹脂により形成されることを特徴とする請求項9又は10の現像剤濃度検出装置。 前記導電部材は、光透過性導電膜、又は、透過性樹脂に導電性材料を混入したものであることを特徴とする請求項8〜11のいずれかの項に記載の現像剤濃度検出装置。 【課題】使用環境の悪化、静電気的要因そして長期使用に対しても現像剤付着防止能力が低下することなく、従って、精度のよい現像剤濃度検出を行えるようにした現像剤濃度検出装置及び現像装置を提供する。【解決手段】現像剤濃度検出装置100において、検出窓102は、光透過性の導電部材102bと、導電部材102bの表面側に配置した絶縁部材102aとを有する。導電部材102bに現像バイアスを印加する。【選択図】    図3


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