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タイトル:特許公報(B2)_還元難消化性水飴をバインダー成分とするコーティング製品
出願番号:2002182481
年次:2010
IPC分類:A23L 1/00,A23G 4/00,A61K 9/28,A61K 47/36


特許情報キャッシュ

ジュリアス ダブリュー ズエルケ ゴードン エヌ マグルー ロバート ジェイ ヤトカ 松田 功 勝田 康夫 JP 4460817 特許公報(B2) 20100219 2002182481 20020624 還元難消化性水飴をバインダー成分とするコーティング製品 ダブリューエム リグリー ジュニア カンパニー 591218927 松谷化学工業株式会社 000188227 中村 稔 100059959 大塚 文昭 100067013 熊倉 禎男 100082005 宍戸 嘉一 100065189 竹内 英人 100096194 今城 俊夫 100074228 小川 信夫 100084009 村社 厚夫 100082821 西島 孝喜 100086771 箱田 篤 100084663 ジュリアス ダブリュー ズエルケ ゴードン エヌ マグルー ロバート ジェイ ヤトカ 松田 功 勝田 康夫 US 10/074047 20020214 20100512 A23L 1/00 20060101AFI20100415BHJP A23G 4/00 20060101ALI20100415BHJP A61K 9/28 20060101ALI20100415BHJP A61K 47/36 20060101ALI20100415BHJP JPA23L1/00 FA23G3/30A61K9/28A61K47/36 A23L 1/00-1/035 A23G 1/00-9/30 食品関連文献情報(食ネット) 特開平07−250626(JP,A) 特開2002−017266(JP,A) 特開平10−150934(JP,A) 特開平11−127785(JP,A) 特開平11−116602(JP,A) 国際公開第01/021156(WO,A1) 7 2003235472 20030826 18 20050511 六笠 紀子 【0001】【発明の属する技術分野】本発明はコーティング製品に関し、詳しくは難消化性水飴を水素添加して得られる特殊な還元難消化性水飴をコーティング剤のバインダーとする、チューインガムなどの菓子類及び薬剤、医薬錠剤などの医薬類のコーティング製品に関する。【0002】【従来の技術】近年、通常のコーティング製品に用いられる糖類や糖液を他の炭水化物や、非炭水化物で置き換えることが種々開発されている。糖類や糖液を糖アルコールやポリオールで置き換えたノン・シュガーやシュガーレスのコーティング製品が一般化しつつある。最も一般的なポリオールはソルビトール、マンニトール、キシリトール及びマルチトールである。新技術を用いてこれらのポリオール類に置き換えられる新しいポリオールが開発されつつある。新しいポリオールは消費者に対して、コーティング製品の風味、テクスチャー及び保存性を改善する等の種々の独特の性質を有している。シュガーレス・ポリオールは糖尿病患者でも摂取できるし、虫歯を誘発しないなど消費者に対して有益である。【0003】従来の技術として、WO92/009208、WO93/005663及び米国特許第5、458、892号には、ガムのコーティングにポリオールと難消化性デキストリンを使用することが開示されている。WO94/016574、WO95/007622、WO95/007625、WO95/008924、WO95/008925及びWO95/008926には各種のポリオールを、チューインガムのコーティングに使用することが開示されている。またこれらのポリオール類は、非う蝕性であることが知られている。特開平2−207745号にはα澱粉又はデキストリンと糖アルコールの1種または2種以上からなるシュガー・コーティング剤が開示されている。特開昭62−91501号には還元澱粉分解物を無水状態で、酸触媒の存在下で加熱して難消化性の多糖類を得る方法が開示されている。【0004】米国特許第5、436、329号、同5、493、014号、ヨーロッパ特許第0、561、088号、同0、561、089号、同0、561、090号には、デキストリンを糖化酵素で加水分解し、これを還元することによって得られる、アミログルコシダーゼによって加水分解されない還元単糖類、還元2糖類及び多糖類よりなる非う蝕性の還元糖類組成物が開示されている。ヨーロッパ特許第0、368、451号及び米国特許第5、620、873号には、難消化性デキストリンの製造法と、そのデキストリンを還元する方法が開示されている。【0005】特開平10−150934号には焙焼デキストリンをα−アミラーゼと枝切り酵素及びβ−アミラーゼの組み合わせで加水分解し、それを還元することによって難消化性水飴を得る方法とそれを用いた食品が開示されている。数年来、各種のシュガーレス・ポリオールでコーティングされた製品が開発されている。コーティングに用いるポリオールの中で、有用なポリオールはマルチトールである。マルチトールはパン・コーティングの工程中で容易に添加することができて、良質なパリパリした固い皮膜を得ることができる。しかし、マルチトールは固すぎて、脆いコーティングになり、ガム・タブレットの角が欠けやすくなる欠点がある。これは一般的に工場でガム・ペレットを製造した後、包装するまでに数日間保存している間に起こることである。また、アラビヤガムなどの天然ガムをコーティング剤に添加しても、角が欠けることを僅かに低減できるのみである。【0006】【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は、ガム・ペレットのコーティング中から包装までの貯蔵中、さらに製造後の輸送、保存中に角が欠けることが少ないコーティング製品を提供することである。【0007】【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課題を解決するための手段を研究した結果、コーティング剤として、ミクソール(MIXOL)及びH−ファイバー(商品名:両者ともに松谷化学工業株式会社製造の還元難消化性水飴)(本明細書においては以下HISSと記載する)を使用することによって、はじめて角が欠けることを顕著に低減できることを発見し、これによって本発明を完成したのである。【0008】HISSは、食物繊維を含有し、非う蝕性であり、且つ適度の甘味と粘性を有し、他の吸湿性が高くて保形性が悪い糖アルコール類と混合して、これらの欠点を改善することができる還元難消化性水飴である。コーティングは、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、イソマルト(還元イソマルチュロース)、ラクチトール、マンニトール及びエリスリトールなどを用いるシュガー・コーティング又は、シュガーレス・コーティングである。HISSはコーティング剤のバインダーとして用いられ、これは還元難消化性水飴すなわちポリオールであるから、シュガーレス・ガムのコーティングに用いるのが好ましい。HISSはマルチトール・コーティングのバインダーとして、コーティングから最終製品の包装に至るまでの工程中で角が欠けることを減少させることに、最も効果があるとの知見を得たのである。【0009】本明細書において「%」は他に明記しない限り、質量%である。本発明は、コーティングされた各種の食品、医薬品に適用できるものである。具体的にはシュガー・コーティング又は、シュガーレス・コーティングされた菓子や医薬品に使用できるものである。なかでもチューインガムの場合は、従来のそれぞれ異なった一般的な組成のチューインガムに用いることができる。一般に代表的なチューインガムの組成は、実質的に水不溶性で水分を含まないガムベース、水溶性のバルキング剤及び通常は不溶性の香料から成る。水溶性の成分は、噛んでいる間は香料成分を分散させる作用がある。ガムベースは噛んでいる間中は、口の中に残っているものである。【0010】不溶性のガムベースは、一般にガム質、ガム質の溶剤、樹脂、可塑剤、ワックス、乳化剤と無機の充填剤を包含する。可塑剤に成りうる酢酸ビニールなどの合成樹脂も包含する。これら以外に使用できるラウリン酸ビニール、ポリビニール・アルコールやポリビニール・ピロリドンなどの合成樹脂も包含する。ガム質としては、ポリイソブチレン、ブチル・ゴム、イソブチレン・イソプレン・コーポリマー、スチレン・ブタジエン・ゴムや、チクルなどの天然ガムも包含する。ガム質の溶剤はテルペン樹脂などの樹脂も用いられる。可塑剤は時には軟化剤とも呼ばれ、一般的には獣脂、水添した植物油及びカカオ・バターなどの油脂である。一般に使用されるワックス類はパラフィン、微結晶ワックス類及び蜜ろうや、カルナウバのような天然ワックス類を含み、ボデイ剤や、テクスチャー改良剤とすることができる。ガムベースは通常は充填剤を含むものである。充填剤としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルクやリン酸2カルシウムなどがある。充填剤は通常ガムベースの5%〜50%である。【0011】乳化剤はモノステアリン酸グリセロール、レシチン及びグリセリン・トリアセテートなどがあり、可塑性を有するものがある。さらにガムベースには抗酸化剤、着色料や香料などの副原料を含むものもある。不溶性のガムベースは通常ガムの約5%〜95%である。一般的には不溶性のガムベースはガムの約10%〜50%、好ましくは、約20%〜40%である。チューインガムの水溶性の成分はさらに、可塑剤、甘味料、香料及びこれらの混合物を含有する。時には甘味料がガムのバルキング剤としての役目を果たすこともある。バルキング剤は一般にガム成分の約5%〜95%である。バルキング剤としては、甘味料を兼ねたソルビトール、マルチトールなどが用いられる。軟化剤はガムの咀嚼性と口当たりを改善するためにチューインガムに添加される。軟化剤はこの業界では可塑剤とも呼ばれ、一般にチューインガムの約0.5%〜15%を占める。本発明に適する軟化剤は、例えばレシチンである。さらに水溶性の甘味料溶液はソルビトール、還元澱粉分解物、水飴及びこれらの混合物であり、ガムの軟化剤及び結合剤としても用いることができる。【0012】本発明のガムの構成成分は、好ましくはシュガー・フリー・ガムの配合である。しかしシュガー・ガムも本発明に従って製造することができる。甘味糖類はチューインガム業界で公知の糖類を含有する成分で、ショ糖、果糖、ガラクトース、粉飴などの単独又は混合物であるが、これらに限定されるものではない。一般にシュガーレス甘味料は甘味を有する成分を含有するが、一般に知られた糖類の特徴を有さないものである。これらのシュガーレス甘味料としては、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、イソマルト、マルチトール、エリスリトールなどが単独又は混合して使用できる。チューインガムの組成物に対しては、独特の甘味の持続特性と貯蔵安定性が要求されることから、高甘味度甘味料はコーティングしたものと、しないものが使用される。高甘味度甘味料や人工甘味料としては、アスパルテーム、サッカリン、ソーマチン、アリテーム、サッカリン塩類、スクラロース、アセサルファーム−Kなどが約0.0001%〜5.0%のレベルで使用できる。高甘味度甘味料は安定性と、甘味の呈味性を改善するためにカプセル化したものが使用できる。【0013】カプセル化したアスパルテームは高甘味度甘味料であり、フリーのアスパルテームと比較して、安定性と甘味の呈味性を改善したものである。フリーのアスパルテームも使用できるし、フリーのものとカプセル化したものを併用することもできる。チューインガムには糖類とシュガーレス甘味料を併用することができる。さらに糖やアルディトールの水溶液などの軟化剤によって甘味を追加することもできる。【0014】香料はチューインガムの約0.1%〜10%、一般的には約0.5%〜3.0%の範囲内の量を使用する。本発明に使用できる香料には、食品として許容できる品質のいずれの液状の香料も含まれる。香料はエッセンシャル・オイル、合成香料、またはこれらの混合物であり、柑橘油、フルーツ・エッセンス、ペパーミント・オイル、スペアミント・オイル、クローブ・オイル、冬緑油、アニスなどの植物と果実から抽出されるものを包含するが、これらに限定されるものではない。合成香料成分も本発明に使用することができるものである。当業界で通常の技術を有するものにとっては、天然及び合成の香料は、それが官能的に許容できるものはすべて組み合わせられることが理解できるであろう。これらの香料のすべてが本発明に使用できるものである。【0015】着色料、乳化剤及び薬品などの副原料は、チューインガム成分の追加成分として、又はガム・ベースの成分として追加することができる。本発明によるチューインガムの製造は、各種のチューインガム成分を当業界で用いられる市販のミキサーに連続して添加していくものである。各成分を均一に混合後にガム混合物をミキサーから取り出し、ペレット状に成型する。通常は最初にガム成分を溶融してから、回転しているミキサーに投入する。ガムベースはミキサー内で溶融することもある。着色料や乳化剤はこの時に添加することができる。グリセリンなどの軟化剤は、この時に液やバルキング剤の一部と一緒に添加することができる。次にバルキング剤の残りの量をミキサーに添加する。香料は一般的にバルキング剤の残りの量と共に添加される。他の副原料は、当業者によく知られた標準的な方法で添加する。一般にミキシングの全工程は5〜15分であるが、時にはより長いミキシング時間が必要である。当業界に通暁したものは上記の工程の多数の変形を知っているであろう。【0016】一般にチューインガムのコーティングには糖類かポリオールを用いる。コーティングに用いる糖類は、ショ糖、結晶ブドウ糖、イソマルチュロース(パラチノース)、マルトース及びガラクトースである。シュガーレス・ガムの場合は、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、イソマルト、エリスリトール及びラクチトールなど、各種のアルディトール又はポリオールが用いられる。これらの原料の濃厚液を調製してガムのコーティングに用いられる。コーティング剤には香料、人工甘味料、分散剤、着色料、被膜形成剤及び結合剤などの成分を含有させてもよい。本発明に使用できる香料はエッセンシャル・オイル、合成香料、またはこれらの混合物であり、柑橘油、フルーツ・エッセンス、ペパーミント・オイル、スペアミント・オイル、他ミントオイル類、クローブ・オイル、冬緑油、アニスなどの植物や果実から抽出されるものを含むが、これらに限定されるものではない。香料成分はコーティング剤の約0.2%〜3.0%、一般的には約0.7%〜2.0%が香料成分になるようにコーティング液に添加することができる。【0017】コーティングに使用できる人工甘味料、特に高甘味度甘味料は、合成物質、サッカリン、ソーマチン、アリテーム、サッカリン塩類、アスパルテーム、スクラロース、及びアセサルファームKであるが、これらに限定されるものではない。この人工甘味料はコーティング液にコーティングが約0.01%〜1.0%、一般的には0.10〜0.5%の人工甘味料を含有するように添加することができる。分散剤はしばしば白くすることと、付着性を減少するためにコーティング液に添加する。本発明のコーティング液に使用できる分散剤には、二酸化チタン、タルク又はその他の抗付着剤がある。本発明における分散剤としては二酸化チタンが好ましい。分散剤はコーティング液が約0.1%〜1.0%、一般的には約0.3%〜0.6%の分散剤を含有するように、コーティング液に添加する。【0018】着色料は色素かレーキの形で直接コーティング液に添加することができる。本発明に使用できる着色料は食品用の色素を含むものである。皮膜形成剤はメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどやこれらの混合物を含むものである。結合剤はチューインガム・センターの最初のコーティングの時か、又はコーティング液に直接添加することができる。本発明に使用できる結合剤は、還元難消化性水飴(HISS)とも呼ばれる還元水飴類である。他の結合剤としては、アラビアガム、タルハガム、ゼラチン、植物性ガム等も使用できる。この結合剤は一般的には約0.5%〜15%のレベルでコーティング液に添加するものである。【0019】このコーティングは、まず前述したコーティング原料を約30%〜80%と、約20%〜70%の溶媒、特に水を含有する濃厚液とする。一般にコーティングの工程は回転パンの中で行うものである。コーティング又はパン操作するシュガー又はシュガーレスガムのセンター・タブレットは、回転パンの中に投入して流動層を形成させる。原材料又はコーティング液は均一なコーティングを行えるように、ガムセンターのタブレットに供給又は散布する。香料はガム・センターにコーティング液を供給する前、供給中及び供給後に添加することができる。コーティング剤が乾燥して固い表面を形成したら、追加の液を添加してコーティングを繰り返したり、多層のハード・コートを形成させることができる。【0020】ハード・コーティングのパン工程では、約100゜F(38℃)〜240゜F(116℃)の温度範囲でガムセンターのタブレットに液を添加する。好ましくは、コーティングの全工程中でコーティング液の温度を130゜F(54℃)〜200゜F(93℃)に保持して、ポリオール又は糖類が結晶化することを防止する。コーティング液はガムセンターのタブレットに混合、噴霧、注入又は添加など、当業界の技術を熟知したものに知られるどの方法でもよい。一般にコーティング液を一回供給したら、コーティング層が乾燥してから工程を繰り返すことで、多層コーティングを得ることができる。各コーティング段階で添加される固形分量は、主としてコーティング液の濃度に依存する。ガムセンターには、何回でもコーティングする事ができる。ガムセンターへのコーティング回数は、好ましくは75回以内である。一般には30〜60回である。本発明においては、いずれにしてもコーティングが、コーティングしたチューインガム又は食品の約10%〜65%を占めるように供給するものである。好ましくは最終製品の約20%〜50%がコーティングから成るものである。【0021】当業界の技術を熟知したものは、多層コーティングを得るためには、前もって計量したコーティング液の回分をガムセンターに繰り返して供給することを認めるであろう。しかしガムセンターのタブレットに供給するコーティング液の回分の量は、コーティング工程の全体を通じて変動することは、いうまでもないことである。本発明においては、ガムセンターのタブレットにコーティング液を供給したら、水分を含有するこの液を空気中などの不活性の環境内におくものである。好ましくは、強制的に70゜F(21℃)〜115゜F(46℃)の温度範囲の乾燥用空気と接触させる。さらに本発明では、乾燥用空気が約15%の相対湿度を有することが適切である。この乾燥用空気は、コーティングされたガムセンターと、当業界で一般に知られるいずれかの方法で混合するものである。好ましくは、乾燥用空気は大規模な操作では、毎分約2800立方フィート(80立方メートル)の流速で、コーティング液でコーティングされたガムセンターの上、周囲又は層を通過するように通風させる。処理する原材料の量が少ない場合、又は小型の装置を使用する場合は低い流速を用いる。【0022】ガムのコアに濃厚なコーティング液を熱い液の状態で供給し、糖類又はポリオールを結晶させて、温乾風で乾燥させる。この操作を30〜60回繰り返し、重量が約20〜50%増加してハード・シェル・コートされた製品を得る。これらの供給中に、香料を1、2、3回又は4回以上添加する。香料を添加する度毎に次の香料コーティングの前に、香料が添加されていないコーティングを数回行って香料を被覆する。この操作によってコーティングの工程中に香料が揮散することを低減させる。本発明では、特開平10−150934号に記載された「還元難消化性水飴及びこれを用いた食品」に記載された製造法の改良法で製造した材料を使用する。これは還元難消化性水飴であり、難消化性水飴を水素添加した製品である。この製品は「H−ファイバー」または「MIXOL」の商品名で松谷化学工業株式会社から得ることができる。しかしこの製品は日本以外では、米国でも他の国でも食品として認可されていない。松谷化学工業株式会社は日本以外で許可を得ることを検討中である。【0023】前記のように、本発明では通常はコーティング液の主成分である糖類又はポリオールに、結合剤として作用する還元難消化性水飴(HISS)を添加する。好ましくは、このコーティング剤はシュガーレス製品を得るために、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、イソマルト、ラクチトール、及びエリスリトールなどのポリオールを使用する。アラビヤガムやタルハガムのように、HISSはポリオールをガムセンターに結合させるとともに、コーティングの硬度を増加する。ポリオールを用いるこれらのコーティングには、咀嚼中にパリパリする性質を付与するとともに、工程中と処理中の破損から守るための結合剤が必要である。【0024】ペレット製品の大部分は枕型であるから、コーティング工程中に縁と角が欠損するので、結合剤を添加して縁と角のコーティングを被覆し、保護するものである。このことは特にキシリトールとエリスリトールからなるコーティングに当てはまることである。マルチトールでのコーティングでは、コーティング中に固くパリパリするコーティングができるが、コーティング後に外側が脆すぎて、製造の数時間後の処理中に角が欠けることが認められた。アラビヤガムなどの結合剤は、角が欠けることを減少させるが、充分な程度ではない。マルチトールでのコーティングに結合剤としてHISSを用いた場合は、角が欠けることが明らかに低減することが認められた。【0025】以下に実験例によって本発明を詳細に説明する。〔糖組成の測定法〕5質量%の試料溶液の10μlを採取し、下記の条件の高速液体クロマトグラフで分析する。カラム: 三菱MCI GEL CK04SS検出器: 示差屈折計カラム温度: 176゜F(80℃)流速: 0.3ml/分移動相: 水分析結果のDP1、DP2およびDP3はそれぞれソルビトール、マルチトールおよびマルトトライトールに相当する。【0026】〔食物繊維の定量法〕平成8年5月23日厚生省告示の衛新47号に規定された栄養成分等の分析方法の、食物繊維の定量法の内でプロスキー法だけでは分析が困難とされる、低分子水溶性食物繊維を含む食品に適用される、高速液体クロマトグラフ法に準じて定量した。1)まずプロスキー法(Prosky,L et al,J.Assoc.Off.Anal.Chem.,68,(2),399,1985)により熱安定α−アミラーゼによる消化、プロテアーゼによる消化に続いてアミログルコシダーゼにより消化させ、この酵素反応液にエタノールを加えて沈澱を生成させ、ろ過する。この残留物を乾燥秤量して食物繊維含量A(質量%)を求める。2)次にろ液を濃縮し、溶媒を除去したのち100ml定容とし低分子水溶性食物繊維を含む酵素処理液とする。これをイオン交換樹脂に通液し、蒸留水で溶出し、溶出液を200mlとする。この溶液を濃縮しBrix5とし孔径0.45μmのメンブランフィルターでろ過して試料溶液を得る。【0027】3)下記の条件で高速液体クロマトグラフィーに供し、高速液体クロマトグラムを得る。ブドウ糖及び食物繊維画分又は内標準物質及び食物繊維画分の面積を求める。カラム温度: 176〜185゜F(80〜85℃)移動相: 水流速: 0.3ml/分注入量:20μl4)2)で得られる試料溶液中のブドウ糖をピラノースオキシダーゼで測定し、その含量を求め、標準物質とする。5)計算低分子水溶性食物繊維質量(mg)(B)=(食物繊維のピーク面積)/(ブドウ糖のピーク面積)×(ブドウ糖質量)乾燥・脱脂試料中の低分子水溶性食物繊維(質量%)(D)=〔食物繊維質量B(mg)〕/〔試料採取量(mg)〕×100生試料中の低分子水溶性食物繊維(質量%)(E)=D×〔1−(乾燥減量質量%+脱脂減量質量%)/100〕生試料中の総食物繊維(質量%)=プロスキー法で求められた食物繊維質量%(A)+低分子水溶性食物繊維質量%(E)【0028】〔濃度の測定法〕レフ・ブリックス計(ATAGO社製)によって測定したブリックス度を質量%濃度とした。【0029】【実験例1】市販のコーンスターチをリボン式ミキサーに入れ、ミキサーを回転しながら1質量%濃度の塩酸を加圧空気を用いて、コーンスターチに対して400ppmになるようにスプレーし、続いて粉砕機を通して均一化した後、更にリボン・ミキサー中で4時間熟成した。この混合物をフラッシュ・ドライヤーで水分を約4質量%になるように予備乾燥した後、焙焼機に投入し、302゜F(150℃)で20分間焙焼して焙焼デキストリンを得た。この焙焼デキストリンを水に溶解して35質量%濃度の溶液とし、0.2質量%のターマミル60L(商品名:ノボ・ノルディスク・バイオインダストリー社製造の耐熱性細菌α−アミラーゼ製剤)を添加し、194゜F(90℃)で10分間加水分解した。次に加圧容器内で130℃で20分間加熱処理をした。加水分解液を濃度30゜Bxに希釈し、pHを5.5に調整し、液固形分に対して0.2質量%のFungamyl 900L(商品名:ノボ・ノルディスク・バイオインダストリー社製造のカビ由来のα−アミラーゼ)と、固形分に対して0.215質量%のプルラナーゼ/アマノ(商品名:天野製薬社製造の枝切り酵素)を添加し、131゜F(55℃)で15時間加水分解した。この加水分解液を活性炭により脱色ろ過し、イオン交換樹脂により脱塩処理をしてから真空濃縮して濃度65質量%で、食物繊維の含量が固形分あたり44.0質量%の難消化性水飴を得た。【0030】次にこの難消化性水飴溶液1Kgを2lの還元用反応容器にいれ、触媒としてラネーニッケルR239(商品名:日興理化社製造)20gを添加し、水素ガスを100kg/cm2の圧力に達するまで充填し、400〜600rpmで攪拌しながら266゜F(130℃)で3時間還元反応を行った。還元物をろ過して触媒を分離後、活性炭で脱色ろ過し、イオン交換樹脂で脱塩して濃度70質量%に濃縮し、約710gの還元難消化性デキストリンを得た。この還元難消化性水飴の固形分あたりの分析値を表1に示す。【0031】【表1】重合度 各成分の含量(質量%)DP1 9.6DP2 29.6DP3 3.1DP4 6.2DP5 4.8DP6 4.1DP7以上 42.6食物繊維含量 44.0【0032】[物性試験]HISSについて、ショ糖、ソルビトール、マルチトール、ポリデキストロースと対比して甘味度、粘度、安定性、フィルム形成能、う蝕性の検討を行った。方法及び結果は次のとおりである。〔甘味度の測定法〕試料の30質量%溶液に近い甘味のショ糖溶液を、1質量%濃度間隔で4種類調製し、官能試験(飲み較べ)を行い下式により甘味度を算出した。甘味度=〔相当するショ糖溶液の濃度(質量%)〕/30(質量%)×100〔粘度の測定法〕試料の50質量%溶液を調製し、68゜F(20℃)、104゜F(40℃)及び140゜F(60℃)における粘度をB型粘度計で測定した。〔着色度の測定法〕試料の10質量%溶液を紫外可視分光光度計UV−160(島津製作所製造)で10cmのセルを用いて、420nmと720nmの吸光度を測定してその差を着色度とした。【0033】測定結果1.甘味度甘味度の官能検査による測定結果を表2に示す。【表2】ショ糖 100ソルビトール 65HISS 402.粘度粘度の測定値を表3に示す。【0034】【表3】【0035】3.安定性試験1)褐変pH4.5および6.5に調整した緩衝液(グリシン1質量%含有)を用いてHISSおよび粉飴の10質量%溶液を調製し、沸騰湯浴中で3時間加熱し、この間に経時的に分析試料を採取し、着色度を測定して褐変反応を検討した。結果を図1に示す。図1の結果はHISSが殆ど褐変しないことを示す。2)酸性下における加熱安定性HISSの10質量%水溶液にクエン酸0.25質量%およびアスコルビン酸0.05質量%を添加後、212゜F(100℃)で1時間加熱した試料について着色度と糖組成を測定し、安定性の検討を行った。結果を表4に示す。【0036】【表4】表4から加熱後に着色度がわずかに増加したのみで、構成糖の分解は認められなかった。【0037】3)酸性下における煮詰め安定性濃度を75質量%に調製したHISS100gにクエン酸1.0質量%を添加し600Wの電気コンロ上で320゜F(160℃)まで加熱して煮詰めた後、型に流し込み放冷してキャンデーを試作した。煮詰め前後の着色度および糖組成(質量%)を測定し、酸性下における煮詰め安定性の検討を行った。結果を表5に示す。【0038】【表5】表5から煮詰め前後の着色度、糖組成とも差がないことから非常に安定であることを認めた。【0039】4.フィルム形成能次の方法でフィルムを調製してフィルム形成能を比較した。60gのキシリトールと、表6に示すフィルム形成剤の10g(固形分)を計算量の水に溶解して100gの溶液を調製した。次にこれらの溶液の86゜F(30℃)における粘度をB型粘度計で測定した。【0040】【表6】次に各溶液をプラスチックのペトリ皿に塗布し、フィルム状になるまでの時間を計測した。このペトリ皿の質量が一定になるまで経時的に測定して水分値を算出した。このペトリ皿をねじ曲げて、フィルムの柔軟性とフィルム表面の状態を評価した。この結果を表7及び表8に示す。ただし、フィルムが形成された時間を0時と表記した。【0041】【表7】【0042】【表8】フィルム形成剤 柔軟性 表面の状態アラビヤガム 割れやすい 粗い/キシリトールの大結晶HISS 柔軟 滑らか/結晶を認めないマルトデキストリン 割れやすい 滑らか/結晶を認めないアラビヤガム+HISS(1:1) 柔軟 粗い/キシリトールの小結晶表8の結果からHISSは単独でも、アラビヤガムと混合しても、アラビヤガム単独の場合とは異なる、ほぼ同様の柔軟なフィルムを形成することが認められた。【0043】5.う蝕誘発性(生体内)歯垢pH試験4名の健常被験者を試験対象とした。被験者のすべてが同様の試験の経験があり、実験過程での被験者の反応がよく分っているものである。歯垢下pHを測定するために、被験者全員のエナメル質小片上に小型水素イオン感受性電界効果トランジスター電極(ISFET PH-6010:日本光電工業)(以下pHセンサーと略す)を下顎部分床義歯の歯間部に組み込んだ。清浄なpHセンサーを組み込んだ試験用の義歯を装着した。被験者に食習慣を変えないことと、電極を装着した部分を磨かないように依頼した。被験者には、pH測定装置を装着して3日または4日後に、実験当日の測定開始2時間前からは水以外の飲食物を摂取しないで実験室に来るように指示した。実験開始時に電極の結線を記録装置(LR4200:東ソー社)に接続してあるメーター(ISFET mV/pHメーター:新電元工業)に接続した。比較電極(PH-8005:日本光電工業)は前腕部に固定した。【0044】pH記録は五十嵐ら(Arch. Oral Biol., 1980; 203-207)及び山田ら(J. Dent. Res., 1980; 59:2157-5162)の方法によって行った。陽性コントロールとしてショ糖洗口(10質量%)を用いた。pH測定結果を図2a〜図2dに示す。中性パラフィンを噛むことによって記録されたpH値は、以前に同じ被験者たちに同じ歯垢齢で行った結果と一致した。このpH値は、被験者の口腔内の生理的状態を示すものである。陽性コントロールの10%ショ糖洗口に続いてpHが低下したことは、pHメーター装置と歯垢代謝が正確に機能していることを確認するものである。【0045】図2a〜図2dの結果は、HISS溶液(10質量%)による2分間の洗口中及びその後の30分間は、微生物による炭水化物の発酵に起因する歯垢下pHの重大な低下が起きなかったことを明らかに示すものである。しかし10質量%のショ糖での洗口後の場合には、微生物の糖分解に起因する酸産生によって、歯垢pHが5.0以下に低下した。もしヒトの生体内において、10質量%の試料溶液での洗口中及びその後の30分間、発酵性基質の微生物に起因する歯垢下pHが5.7以下に低下することがないことが示されれば、その試料は「非う蝕性」である。この試験結果は試験したHISSがこれらの要件を満足していることを示す。【0046】【実施例】〔測定法〕コーティングした最終製品は、製造から24時間、48時間又は72時間経過後に、二つの欠損試験法のうちの一つによって試験した。バケット試験:ペレットの角が壊れたもの、バナナ型やくっつきあったものを除いて、完成品のペレットを100個用意する。このペレットを約40インチ(1m)の高さから、乾燥した、空の3ガロン入りのステンレス・バケツに注入した。ペレットの壊れた角の数を数えながら、ペレットを取り出した。各ペレットの4個の角が壊れていれば、最大で破損した角の数は100個で400になることになる。【0047】ジグザグ法:上記と同様にして100個のペレットを用意する。ジグザグ試験機を固定面において、底部の金属板を閉じる。このジグザグ試験器は高さが1mのステンレス製の金属箱で、上部は開放で底部の板は取り外しができる。これは正方形(6インチ×6インチ(15cm×15cm))で、側面に水平面に対して30度の角度で4枚の金属板が取り付けてあって、ペレットが底板までの間中ジグザグ板に当たるようになっている。このジグザグ試験器の構造を図3に示す。試験用のタブレットを試験器に注入し、底板を外して取り出す。上記と同様にして破損した角を数える。次に説明と例示をするために、本発明と比較例を記載するが、これによって本発明が制約されるものではない。次のガムセンター組成は実施例の全てに用いられるものであり、コーティング剤は比較として用いる代表的な組成である。【0048】【表9】ガムセンター 組成(質量%)ガムベース 33.0炭酸カルシウム 13.0ソルビトール 46.4グリセリン 4.0ペパーミント・フレーバー 2.0メントール 0.4高甘味度甘味料 0.1カプセル化高甘味度甘味料 0.7レシチン 0.4 合計 100.0コーティング剤A 組成(質量%)マルチトール 77.5粉末マルチトール 12.1タルハ・ガム 7.9香料 1.3二酸化チタン 0.6甘味料 0.3タルク 0.2カルナウバ・ワックス 0.1 合計 100.0【0049】マルチトールは濃厚水溶液とし、粉末マルチトールは通常のパン工程で一般的な乾式投入法で添加した。次の組成の2種類のコーティング液を調製し、75℃に保持しながら使用した。【0050】【表10】【0051】12Kgのガム・センターをドリアコーターDRC500/600に投入して前記のコーティング液でコーティングした。初めの12回は液Aに続いて、毎回粉末マルチトールを供給して乾燥を補助した。A液での13回目のコーティングから約30回までは、粉末マルチトールを供給せずに行った。コーティングの18、19、29と30回目に香料を添加した。全部の香料を添加してから、仕上げとして液Bを約20回以上コーティングした。1.0gのセンターがコーティングされて、製品質量が1.52gになったものを、カルナウバ・ワックスとタルクで艶出しした。このペレットを製造の24、48、72時間又は、7日後に、角の欠損をバケット試験又は、ジグザグ試験で評価した。【0052】標準のコーティング剤と方法で数回の比較実験を行った。数回の実験は、タルハ・ガムの全部又は大部分をHISSに置き換えて行った。一つの実験組成(実施例1)の成分は、タルハ・ガムの全量を9%のレベルでHISSに置き換えた。他の例(実施例2)では、一つの液で8.8%のレベルのHISSと、0.2%のタルハ・ガムを使用した。実施例1は外観も良かったが、実施例2は結着し易くて外観も劣っていた。実施例1、2と異なる日に行った数個の比較例、A1、A2、A3との欠損試験の結果を対比して表11に示す。【0053】【表11】【0054】これらの結果はペレットの角の欠損を明らかに改善・低減することを示したので、60Kgのガム・ペレットをドリアコーターDRC1200に供給して、スケールアップ試験を行った。コーティング試験は6%のHISSを用いて、HISSの2/3を最初のコーティング液に、1/3を2回目の液にコーティングした(実施例3)。試験結果を比較するために、対照サンプル(比較例B)は最初のコーティング液には10.8%のタルハ・ガムを、2回目の液には5.5%のタルハ・ガムを用いた。欠損試験の結果は次のとおりである。【0055】【表12】【0056】これらの数値はHISSをコーティング液に用いた場合は、タルハ・ガム(アラビア・ガム)の場合と比較して、角の破損が明らかに減少することも示す。他の各種の天然ガムと澱粉誘導体を用いる試験も行ったが、ペレットの破損は僅かに改良したのみである。このHISSを用いるものは、マルチトールでコーティングするときの他の添加物と比較して非常に顕著な改良を示した。【0057】さらにHISSは他のシュガーレス・コーティング・チューインガム製品や、他の菓子類、医薬品類にも使用することができる。コーティングにはキシリトール、エリスリトール、イソマルト、マルチトール及びソルビトールが使用できる。コーティングはハード・シェル・コーティング又はソフト・シェル・コーティングがある。ソフト・シェル・コーティングには、各種の還元澱粉分解物(HSH)に大量のHISSを添加して行う。ソフト・シェル・パンニングには、コーティングを乾燥するために、かなりの量の粉末のHSHを添加する。ソフト・コーティングには、HSHにHISSを追加するか、又はHSHの一部を置き換えて使用する。【0058】アラビア・ガムを用いるハード・シェル・コーティングでは、ハード・シェル・コーティングを作るために、バインダーのアラビア・ガムの一部又は、全部をHISSで置き換える。あるときはマルチトール、イソマルト、ラクチトール及びソルビトールでコーティングするときに、コーティングの初期には粉末を供給し、濃厚液のみで仕上げる。次にキシリトール、エリスリトール、イソマルト及びソルビトールのハード・シェル・コーティング剤の配合例を示す。【0059】【表13】【0060】上記の配合はキシリトール又はエリスリトール、HISSと二酸化チタン又は着色料を含むキシリトール又はエリスリトールの濃厚液でペレットをコーティングする。香料はコーティング工程の色々な時期に添加する。ペレットをコーティングして乾燥した後に、コーティングされたペレットの表面にタルクとワックスを振りかけて、ペレットに艶をつける。マルチトール、ラクチトール、イソマルト及びソルビトールによるコーティングの配合では、HISSはバインダー、被膜形成剤及び結晶化改良材として、コーティングを補助する。一般にこれらのポリオールは普通の濃厚液では困難であるが、適切な方法によれば滑らかなハード・シェルを作ることができる。しかし、ペレットがくっつきやすくなる前に粉末を供給して乾燥工程を促進することが好ましい。次の配合を用いることができる。【0061】【表14】【0062】コーティングの初期にソルビトール粉末又はイソマルト粉末を粉末供給する。ソルビトール又はイソマルトは、HISS及びホワイトナーと混合して濃厚液としてペレットに供給する。香料はコーティング工程の色々な時期に添加する。全部のコーティング剤を供給して乾燥した後にタルクとワックスを添加してつや出しする。特殊のポリオールとともに粉末供給することに加え、粉末供給時に他の成分を添加して水分を吸収することができる。これらの材料としてはタルク、炭酸カルシウム、澱粉、タルハ・ガムなどのガムや、他の不活性で水分を吸収する物質を用いる。さらに粉末の甘味料と香料も粉末供給時に添加することができる。【0063】ソルビトール、マルチトール、ラクチトール及びイソマルトなど、一部のポリオールは、ショ糖やキシリトールに比較すると甘味が不十分である。そのためアスパルテーム、アセサルファームK、アセサルファームの塩類、チクロ及びその塩類、サッカリン及びその塩類、アリテーム、スクラロース、ソーマチン、モネリン、ジヒドロカルコン、グリチルリチン、及びこれらの混合物を添加することができる。高温の濃厚液を供給する場合は、熱が甘味料を分解することがあるので、安定な甘味料のみを使用するべきである。一般に高甘味度甘味用は均一に分散するようにポリオール又はHISSとともに供給する。【0064】一般に液体の香料は全部のコーティングの全体にわたってではなく、特定の時点で添加する。香料を添加するときには、香料のコーティングが次のコーティングで覆われて乾燥するまでは、少ない空気量で乾燥する。香料は各種のスペアミント、ペパーミント、冬緑、シナモン及び果実の香料を用いて、変化に富んだチューインガム製品を得る。【図面の簡単な説明】【図1】HISSと粉飴を沸騰水浴中で加熱した場合の褐変反応を示すグラフである。横軸は加熱時間、縦軸は溶液の着色度を示す。【図2】HISSとショ糖を用いる場合の歯垢下pHの変化を示すグラフである。【図3】角の欠損を測定する装置の斜視図である。 還元難消化性水飴をバインダー成分とするコーティング剤でコーティングしてなるコーティング製品であって、 還元難消化性水飴が、焙焼デキストリンをα−アミラーゼと、枝切り酵素を用いて2段加水分解して得られる難消化性水飴を、還元することにより得られるものであることを特徴とするコーティング製品。 コーティング剤がさらにバルキング剤を含有することを特徴とする請求項1記載のコーティング製品。 還元難消化性水飴が30〜60%の食物繊維を含有することを特徴とする請求項1または2記載のコーティング製品。 シュガーレス・コーティングであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のコーティング製品。 チューインガムであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のコーティング製品。 コーティング剤中のバインダー成分の量が、0.5〜15質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のコーティング製品。 コーティング剤が、ソルビトール、マルチトール、キシリトール、イソマルト、ラクチトール、マンニトール及びエリスリトールからなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のコーティング製品。


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