生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ギ酸の製法
出願番号:2001536496
年次:2010
IPC分類:C07C 51/09,C07C 51/44,C07C 51/48,C07C 53/02,C07C 27/02,C07C 31/04


特許情報キャッシュ

セルヒィ ハラディ ミハイロ スタルチェフスキー ユーリ パデルスキー ヤロスラフ ラストフヤク JP 4587262 特許公報(B2) 20100917 2001536496 20001108 ギ酸の製法 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア 508020155 BASF SE 矢野 敏雄 100061815 山崎 利臣 100094798 久野 琢也 100099483 アインゼル・フェリックス=ラインハルト 100114890 ラインハルト・アインゼル 230100044 セルヒィ ハラディ ミハイロ スタルチェフスキー ユーリ パデルスキー ヤロスラフ ラストフヤク DE 199 53 832.8 19991109 20101124 C07C 51/09 20060101AFI20101104BHJP C07C 51/44 20060101ALI20101104BHJP C07C 51/48 20060101ALI20101104BHJP C07C 53/02 20060101ALI20101104BHJP C07C 27/02 20060101ALN20101104BHJP C07C 31/04 20060101ALN20101104BHJP JPC07C51/09C07C51/44C07C51/48C07C53/02C07C27/02C07C31/04 C07C 27/02 C07C 31/04 C07C 51/09 C07C 51/44 C07C 51/48 C07C 53/02 CAplus(STN) REGISTRY(STN) 特開昭56−8341(JP,A) 英国特許出願公開第371554(GB,A) 8 EP2000011046 20001108 WO2001034545 20010517 2003513945 20030415 11 20071030 福島 芳隆 【0001】本発明は、ギ酸の製法に関する。【0002】工業的規模でのギ酸の新規方法は、メタノールのカルボニル化により簡単に入手可能であるギ酸メチルから出発する。このギ酸メチルが引き続き加水分解され、この際、ギ酸が触媒として作用する。鹸化も逆鹸化も接触されるので、ギ酸メチル、水、ギ酸及びメタノールの全4成分が高い割合で存在する平衡が生じる。【0003】このことは反応実施の際に困難をもたらす。ギ酸メチル(沸点32℃)は、メタノール(沸点65℃)及びギ酸(沸点101℃)よりも著しく低温で沸騰するので、所望の反応生成物の蒸留除去による平衡移動は不可能である。従って、この平衡を水の過剰によりギ酸の方向に移動することが好適であろう。【0004】ギ酸水溶液の後処理の際に他の困難が現れる。ギ酸と水は、HCOOH77.5質量%を含有し、101.3kPaで107.1℃で沸騰する共沸混合物を形成する。ギ酸メチルの加水分解時に生じるギ酸水溶液(waessrige Ameisensaeure)は、約20〜60質量%の酸含有率を有する。従って、この希ギ酸水溶液から、直ちに純粋な又は高濃度のギ酸が蒸留により取得することはできない。【0005】US 2160064中では、この共沸混合物を種々の圧力での蒸留により分離することが提案されている。このために、希酸が先ず比較的高い圧力で水中で塔頂生成物として、かつギ酸の豊富な共沸混合物が缶内生成物として分離される。この共沸混合物が、引き続き第2の比較的低い圧力で作動される塔中で改めて蒸留される。この場合に、塔頂生成物としてギ酸が、かつ缶内生成物として第1蒸留工程のそれより僅かな酸含分を有する共沸混合物が得られる。第2工程の共沸混合物は、再び第1工程に戻される。【0006】実際の実施の際に、蒸留は約202.6〜303.9kPaの圧力で実施される。これにより、共沸混合物の組成は高い酸含有率の方向に移動する。理論的にこの共沸混合物は、253.2kPaでギ酸約84〜85質量%を含有する。この蒸留の実際の実施の際に、第1蒸留塔の缶中のギ酸の含有率は決して81〜82質量%を越えない。第2蒸留は大気圧又は大気圧をいくらか下回る圧力で実施される。これにより、双方の共沸混合物の組成の違いに相当する量のギ酸を留去することができる。僅かな違いの故に、この塔は、非常に高い理論棚段数を有し、非常に高い還流比で作動されるべきである。R=2.3の還流比で、第1蒸留塔の理論棚段数は15である。第2の塔は、R=10の還流比で、18の理論棚段数を有する。更に、第2蒸留で塔底物として生じる共沸混合物を、再び第1蒸留塔に戻すべきである。【0007】第1塔中の高い缶内温度(125〜135℃)によっても、ギ酸の高い滞留時間によっても、ギ酸の分解による高い収率ロスを甘受しなければならない。更にギ酸水溶液の攻撃性の故に、過度な腐食を避けるためには、特別な材料製の蒸留塔を使用しなければならない。循環される多量の生成物流及び高いエネルギー消費の故に、ここに記載の方法は、工業的規模での使用のためには不適当である。【0008】従って、水との混合物からギ酸を抽出により分離する方法に移行されており、この際には、抽出剤及びギ酸はもう一つの工程で蒸留により分離される。このような方法は、例えばEP 0017866B1で提案されている。この場合には、先ずギ酸メチルを加水分解し、こうして得られた加水分解混合物からメタノール並びに過剰のギ酸メチルを留去する。ギ酸及び水から成る蒸留の缶内生成物は、主としてギ酸を吸収する抽出剤を用いる液体抽出で抽出される。好ましい抽出剤としては、カルボン酸アミド、殊にN-ジ-n-ブチルホルムアミド、N-n-ブチルアセタミド、N-メチル-N-2-ヘプチルホルムアミド、N-n-ブチル-N-エチルヘキシル-ホルムアミド、N-n-ブチル-N-シクロヘキシルホルムアミド、N-エチルホルムアミド並びのこれら化合物の混合物が提案される。更に好適な抽出剤として、特にイソプロピルエーテル、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、燐酸トリブチル及びブタンジオールホルメートが記載されている。この抽出時に得られるギ酸、抽出剤及び水の一部分からの混合物を更に蒸留させる。塔頂部から、蒸留時に導入された水の全量又は部分量及びギ酸の一部分からなる生成物を取り出し、蒸気状で第1蒸留塔の下部に戻す。缶内には、抽出剤、場合によっては水の一部分及び多量のギ酸からの混合物が生じる。この混合物は、更なる第3蒸留工程で、無水の又は充分に無水のギ酸と抽出剤とに分離される。この抽出剤は、再びこの方法に戻される。特別な1実施形では、第1の又は第2の蒸留工程が、一つの共通の塔中でまとめられている。しかしながら、この水性混合物からのギ酸の抽出は、更に別の抽出器中で行われる。このために、この塔の側部排出口からギ酸と水とからの混合物が取り出され、抽出器に導かれる。抽出剤及びギ酸及び場合により水からの混合物が、抽出器から導出され、蒸留塔の側部排出口の下に再び戻される。この塔の缶からギ酸、抽出剤及び場合により水からの混合物が取り出され、前記の第3蒸留工程の実施形に相当するもう一つの蒸留塔に導びかれる。【0009】大工業的合成の設計は、強く経済的考察によって決定される。従って、本発明の課題は、大工業的に好適に入手可能であり、環境に無害である化学品を使用し、かつ、技術水準から公知の方法に比べて小さい装置内で同じ収率で実施可能であるギ酸の製造法を提供することである。【0010】この課題は、次の工程から成るギ酸の製法により解決される:a)ギ酸メチルを加水分解して、水、ギ酸、メタノール及び過剰のギ酸メチルからの混合物を生じさせる;b)水、ギ酸、メタノール及び過剰のギ酸メチルからの混合物から蒸留によりメタノール及び過剰のギ酸メチルを除去して、ギ酸水溶液を生じさせる;c)少なくとも1種のギ酸エステルを用いてギ酸水溶液を抽出して、ギ酸エステルとギ酸とからの混合物を生じさせる;d)ギ酸エステルとギ酸とを蒸留により分離する。【0011】ギ酸エステルは、その炭素原子連鎖が1個以上の酸素原子により中断されていてよい1個以上のアルキル基又はアリール基を形成する炭素原子数1〜10を有するアルコールから形成されており、このアルコールが、更に1〜3個のヒドロキシル基を有し、これらは少なくとも一部分がギ酸でエステル化されていてよい場合に、好適であることが明らかになった。【0012】エチレングリコールジホルメート、ジエチレングリコールジホルメート、1,2-プロパンジオールジホルメート、2,3-プロパンジオールジホルメート、ジプロピレングリコールジホルメート、2,3-ブタンジオールジホルメート、1,4-ブタンジオールジホルメート、ベンジルホルメート、シクロヘキシルホルメート、2-フェニルホルメート、2-エチルヘキシルホルメートから構成されている群から少なくとも1種のギ酸エステルを選択する際に、殊に工業的規模での実際の使用のために有利である。これらのギ酸エステルは大工業的に製造され、従って、好適な経費で大量に提供することができる。特にベンジルホルメートが好ましい。【0013】ベンジルホルメートは、僅かなシナモン臭を有する無色の液体である。これは、1.04g/cm3の密度及び202.3℃の沸点を有する。水と共にベンジルホルメートは水分含有率80質量%及び99.2℃の沸点を有する共沸混合物を形成する。ベンジルホルメートは、抽出剤として理想的な特性を有する。この沸点は、ギ酸の有効かつ簡単な蒸留分離を可能とするために充分高い。同時に、必要な温度でなおギ酸の認めうる分解は観察されない。従って、本発明の方法ではギ酸が非常に僅かな熱負荷に露呈されるだけであるので、ギ酸の僅かな分解を甘受すべきであるだけである。更に、ギ酸は、水溶液中にも抽出剤中にも比較的低い濃度で存在する。本発明の方法で必要である低い温度と一緒になって、このことは、ギ酸の僅かのみの腐食作用をもたらす。従って、最後の工程で行われるギ酸と抽出剤との蒸留による分離まで、装置の構成のために、より低い抵抗性の及びこれに伴うコスト的に好適な材料を使用することができる。ベンジルホルメートはこの方法の反応条件では安定な化合物である。従って、後処理の際には、抽出剤の分解生成物を分離する必要はない。更に、ベンジルホルメートはこの方法で使用される物質と交換作用を示さない。もう一つの利点として、ベンジルホルメートの毒性の欠如が挙げられる。このようなエステルは、天然では種々の果実中に芳香物質として多量に存在する。これは更に香料中で並びに食料品中の芳香物質として使用される。最後に、ベンジルホルメートはベンジルアルコールから製造され、これは、大量生産化学品として実際に無限の量で低価格で入手される。【0014】ベンジルホルメートに関して挙げた利点は、勿論他の記載のギ酸エステルにも多かれ少なかれ明白に当てはまる。【0015】抽出は、抽出蒸留塔中で、蒸留条件下に好適に行われる。これによって、別の抽出器は必要でなくなる。塔頂部から、大量の水、僅かなギ酸及び僅かな量の抽出剤として作用するギ酸エステルからの混合物が取り出される。この混合物を、その中でギ酸メチルの鹸化が行われる加水分解反応器に戻す。塔底部から、少量の水、大量のギ酸及び大量の抽出剤から成る混合物を取り出す。【0016】ギ酸エステルは、その物質として導入する必要はない。相当するアルコールを使用することも有利でありうる。これは、抽出蒸留の条件下にその場で(in-situ)ギ酸と反応してギ酸エステルになる。ギ酸とアルコールとの間の反応平衡により、この方法の反応混合物中には常に少量のアルコールが存在する。しかしながら、このことは、殊にベンジルアルコールの場合には妨げにならない、それというのもベンジルアルコールはベンジルホルメートに匹敵する物理特性を有するからである。ベンジルアルコールは1.04g/cm3の密度及び205.3℃の沸点を有する。これは水とH2O91質量%を含有し、99.9℃で沸騰する共沸混合物を形成する。従って、この方法の実際の実施の際に、ベンジルホルメートとベンジルアルコールとからの混合物が、匹敵しうる物理特性及び二つの物質の迅速な反応の故に一つの物質と見なすことができる。【0017】ギ酸エステル及び/又はアルコールは、好適に抽出蒸留塔の塔頂部に導入される。【0018】抽出蒸留塔は、環境圧で操作するのが有利である。【0019】有利な1実施形では、抽出蒸留塔の塔頂部には、相分離器が備えられている。この塔頂部から取り出された水と少量のギ酸及びいくらかの抽出剤からの混合物を、次いで分離器に供給することができる。そこで、水相及び抽出剤の相は分離され、引き続き抽出剤は抽出塔に再び供給することができる。【0020】抽出蒸留塔の塔底部から取り出されたギ酸、ギ酸エステル及び場合により僅かな量の水からの混合物を蒸留により後処理する。この場合に、ギ酸エステルとギ酸とからの混合物の分離は、減圧下で真空塔中で行うのが好適であると立証された。これによって、ギ酸の熱負荷が低下し、その結果、分解によるロスが更に減少される。更に、低い蒸留温度は、エネルギー収支及びそれに伴うこの方法の経費に有利に作用する。【0021】ギ酸エステルは、抽出蒸留塔と真空塔の間で循環させることができる。これにより、抽出剤の不可避の僅かなロスを補充する必要があるだけである。【0022】抽出蒸留塔の塔底部内混合物中の水分は、ギ酸エステル、例えばベンジルホルメートの割合により決められる。従って、本発明の方法では、無水のギ酸も特定の水分を有するギ酸水溶液も製造することができる。したがって、得るべきギ酸の水分含有率に依存してギ酸エステルの量を選択するのが有利である。【0023】抽出蒸留塔を最小の還流比で作動させるのが有利である。【0024】次に、実施例並びに図面につき本発明を詳述する。【0025】図1は、本発明の方法を実施するための装置の概略図である。【0026】図1中で、1は抽出蒸留塔を示している。これに、(図示されていない)加水分解装置から導管2を経て、メタノール及び過剰のギ酸メチルの分離除去後にギ酸と水とからの混合物が供給される。この混合物は、相当する反応実施の際に、なお少量の抽出剤ベンジルホルメートを含有していてもよい。加水分解生成混合物の導入は、抽出蒸留塔のほぼ中央で行われる。抽出剤ベンジルホルメートの供給は、塔頂の近くの導入管3を経て行われる。この装置の連続的作動の間では、抽出剤の不可避のロスのみを補充する必要があるだけである。抽出剤の大部分は、循環される。抽出蒸留塔の塔頂部から、導出管4を経て水の大部分及び少量のギ酸及び抽出剤を含有する混合物を取り出す。この抽出剤は、場合によっては(図示されていない)相分離器中で分離することができる。この混合物を加水分解反応器(図示されていない)に戻す。抽出蒸留塔1の塔底部から導管5を経て、ギ酸及び抽出剤の大部分及び場合によっては少量の水を含有する混合物を取り出す。導管5は、真空塔6中に流入しており、この際、この流入はこの塔の高さのほぼ中央で行われる。塔頂部から導出管7を経て場合により少量の水を含有していてよいギ酸を取り出す。塔底部から、殆どギ酸及び水を含まない抽出剤を排出させ、循環導管8及び導入管3を経て再び抽出蒸留塔1に供給する。【0027】記載の条件では抽出剤の分解は観察されなかった。【0028】抽出蒸留の実施及びベンジルホルメートとギ酸とからの混合物の分離のための条件を次の実施例でより正確に説明する。【0029】1. 蒸留1.1 蒸留塔内径20mmを有するガラスカラムにガラスリング(4mm)を1.470mの高さまで充填した。理論棚段の高さは、ベンゾール-ジクロロメタン-標準混合物を用いて84mmに決めた。11理論棚段の高さに供給流を導入した。抽出剤を塔頂部に加えた。塔頂部に相分離器を取り付け、この中で留出された混合物を抽出剤とギ酸水溶液とに分離させた。塔底部の容量は500cm3であった。【0030】1.2 抽出蒸留の方法条件塔を大気圧で作動させた。種々異なる水-及びギ酸含有率を有する組成物を導入し、方法パラメータの調整の後に、塔頂部から導出された留出物の組成並びに塔底部から取り出された抽出物の組成を検査した。塔の方法条件は次の通りであった:【0031】【表1】【0032】塔頂部から導出された留出物は、99℃でH2O98.8質量%、ギ酸0.6質量%及びベンジルホルメート0.6質量%を含有した。【0033】ベンジルホルメートとギ酸との種々異なるモル比に対して得られた結果が、第1表に挙げられている。【0034】【表2】【0035】1.3 ギ酸とベンジルホルメートとからの混合物の真空蒸留1.1に記載と同じ塔を用いて蒸留を実施した。この蒸留は、13.3〜14.7kPaの圧力で実施した。塔内の温度は次の通りであった:【0036】【表3】【0037】蒸留時に得られたデータが第2表中にまとめられている。【0038】【表4】【0039】2. H2O-HCOOH-ベンジルホルメート組成物の液状/蒸気状-平衡の依存関係還流冷却器及び蒸留ブリッジを有する500ml塔中に、それぞれ水、ギ酸及びベンジルホルメートからの規定された混合物を予め装入し、加熱沸騰させた。平衡の調整の後に、それぞれ留出物1mlを取り出し、その組成を検査した。装入物の混合物の組成をそれぞれ変動させ、ベンジルホルメートの一定割合から出発して水とギ酸との比を変動させた。【0040】第1の実験系列では、ベンジルホルメートの割合30モル%を選択した。第3表中には、それぞれ液相(X)及び蒸気相(Y)中の水割合がギ酸に対して相対的に記載されている。【0041】【表5】【0042】30モル%のベンジルホルメートの割合の場合に、H2Oとギ酸とからの共沸混合物の組成は、H2O17.5モル%である。【0043】第2の実験系列で、ベンジルホルメートの割合を45.0モル%に調節した。液相と蒸気相中の水の割合を第4表中に記載した。【0044】【表6】【0045】45モル%のベンジルホルメートの割合の場合に、H2Oとギ酸とからの混合物は、もはや共沸混合物を形成しない。この平衡データから最小必要還流比及びこの抽出蒸留塔の理論棚段数を確かめることができる。この場合に、最小必要還流比は、Rmin=0.6である。理論棚段の数は抽出蒸留塔の下部で9であり、上部で4である。【0046】3. 液相中の水-ギ酸-ベンジルホルメート系中の平衡分布水(10.0061g)及びベンジルホルメート(E、10.7949g)からの混合物を、それぞれサーモスタット制御ガラス容器中に入れ、20.0(±0.2)℃で撹拌した。この混合物にそれぞれ少量のギ酸を加えた。激しい撹拌の後に撹拌を停止し、相分離まで待機した。水相及びベンジルホルメート相からそれぞれ試料を取り出し、そのギ酸含有率を検査した。測定された値が第5表中に挙げられている。【0047】【表7】【図面の簡単な説明】【図1】 本発明の方法を実施するための装置の概略図【符号の説明】1 抽出蒸留塔、 2 導入管、 3 導入管、 4 導出管、 5 導管、 6 真空塔、7 導出管、 8 循環導管 次の工程:a)ギ酸メチルを加水分解して、水、ギ酸、メタノール及び過剰のギ酸メチルからの混合物を生じさせる;b)水、ギ酸、メタノール及び過剰のギ酸メチルからの混合物から蒸留によりメタノール及び過剰のギ酸メチルを分離除去して、ギ酸水溶液を生じさせる;c)エチレングリコールジホルメート、ジエチレングリコールジホルメート、1,2-プロパンジオールジホルメート、2,3-プロパンジオールジホルメート、ジプロピレングリコールジホルメート、2,3-ブタンジオールジホルメート、1,4-ブタンジオールジホルメート、ベンジルホルメート、シクロヘキシルホルメート、2-フェニルホルメート、2-エチルヘキシルホルメートから構成されている群から選択される少なくとも1種のギ酸エステルを用いてギ酸水溶液を抽出して、蒸留条件下に抽出蒸留塔中にギ酸エステルとギ酸とからの混合物を生じさせる;d)ギ酸エステルとギ酸とを蒸留により分離する;から成ることを特徴とする、ギ酸の製法。 ギ酸エステルは、ベンジルホルメートである、請求項1に記載の方法。 この際、ギ酸エステルをアルコール及びギ酸から抽出蒸留塔中で製造する、請求項1から2までのいずれか1項に記載の方法。 この際、抽出蒸留塔を環境圧で作動させる、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。 この際、ギ酸エステル及び/又はアルコールを抽出蒸留塔の塔頂部又はその付近に導入する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。 この際、抽出蒸留塔の塔頂部に相分離器を備える、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。 この際、ギ酸エステルとギ酸とからの混合物を真空塔中で減圧下に分離させる、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。 この際、ベンジルホルメートを抽出蒸留塔と真空塔との間で循環させる、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。


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