タイトル: | 特許公報(B2)_新規な避妊薬とその調製方法 |
出願番号: | 2001532776 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | A61K 31/57,A61K 9/14,A61K 9/20,A61K 9/28,A61K 9/48,A61K 31/565,A61P 15/18 |
パリ,ジャック トマ,ジャン−ルイ JP 5484646 特許公報(B2) 20140228 2001532776 20001024 新規な避妊薬とその調製方法 ラボラトワール テラメックス 501130143 越場 隆 100092277 パリ,ジャック トマ,ジャン−ルイ FR PCT/FR99/02587 19991025 20140507 A61K 31/57 20060101AFI20140410BHJP A61K 9/14 20060101ALI20140410BHJP A61K 9/20 20060101ALI20140410BHJP A61K 9/28 20060101ALI20140410BHJP A61K 9/48 20060101ALI20140410BHJP A61K 31/565 20060101ALI20140410BHJP A61P 15/18 20060101ALI20140410BHJP JPA61K31/57A61K9/14A61K9/20A61K9/28A61K9/48A61K31/565A61P15/18 A61K31/33-33/44 JST7580/JMEDPLUS(JDreamII) CA/REGISTRY(STN) 国際公開第98/15279(WO,A1) 国際公開第99/13882(WO,A1) 特表平11−29481(JP,A) 11 FR2000002952 20001024 WO2001030358 20010503 2003518013 20030603 16 20071024 2011019538 20110909 川上 美秀 渕野 留香 増山 淳子発明の分野 本発明は新規な避妊薬と、その製造方法に関するものである。 最も広くかつ最も有効に用いられている避妊手段は、重要な順に下記(1)〜(3)の3つの異なる機構で作用するホルモンの併用である:(1) 性腺刺激機能を抑制してFSH(卵胞刺激ホルモン)およびLH(黄体形成ホルモン)の分泌を停止し、それによって卵胞の成熟および産卵に必須なLHの排卵ピークの出現を妨げる;(2) 頚管卵白質粘液(cervical glairy mucus)の分泌および物理化学的特性を変えて精子が浸透を阻止する;(3) 子宮粘膜の発達を抑制して卵子着床を不適にする。 従来の避妊に用いられるエストロ−プロゲステロンの併用では、性腺刺激機能の抑制は主として合成エストロゲンから成るエストロゲン成分:エチニロエストラジオールによるものであった。19−ノル−テストステロン誘導体を同時に用いると、プロゲステロン成分が排卵の抑制を助け、また、頚管卵白質粘液および子宮内膜への周辺避妊効果を確実にする。 しかし、現在入手可能なエストロ−プロゲステロン避妊薬には大きな欠点がある。 エチニロエストラジオールは肝機能に対して非常に強い影響を与え、血漿凝固因子の合成障害および脂質特性異常の原因となる(Bonnar達, 1987; Meade, 1988; Lindberg達, 1989; von Shoultz達, 1989; DalyおよびBonnar, 1990; Burkman, 1997; Spitzer, 1997)。そのためエストロ−プロゲステロン避妊薬の使用は危険性のある女性(循環器障害の女性、更年期前後の女性、喫煙女性等)には問題がある。エチニロエストラジオールの有害な影響は、それと同時に存在することが多い残留アンドロゲン作用のために、プロゲステロン成分によって増加するため、この影響はさらに大きくなる(Bonnar, 1987; SabraおよびBonnar, 1983; Bonnar達, 1987)。 現在入手可能なエストロ−プロゲステロン避妊薬のプロゲストロン成分は一般に19−ノル−テストステロン誘導体から成り、これはエチニロエストラジオールのように肝機能、脂質特性および血管に負の影響を与える。こうした影響は明確に立証されてはいないが、第3世代プロゲステロンとして知られている現在の19−ノル−テストステロン誘導体は血管塞栓性障害の増加を引き起こすのではないかと疑われている(O'Brien, 1999)。 エチニロエストラジオールの欠点を無くすために、下記(1)、(2)の2つの方法で、19−ノル−テストステロン誘導体を単独で避妊に用いることがある:(1) 低投与量で用いる。この場合にはプロゲステロン剤の周辺効果によって避妊作用が確実になるが、これは、非常に低投与量のプロゲステロン剤が卵胞を発達させ、場合によってはエストラジオールの内因性分泌を増加させることが多いため、排卵の抑制が一定にならないことがある。(2) 多投与量で用いて無条件に排卵を抑制させる。この場合には低エストロゲン症(hypooestrogenia)を引き起こす危険性があり、若い女性に対する使用は制限される。 従って、現在入手可能なものと同程度に有効で、有害な副作用を無くしたエストロ−プロゲステロン併用剤を開発することは非常に有用である。そのために容易に考えられることは下記の(1)と(2)であった:(1) エチニロエストラジオール(EE)を、EEより毒性がずっと少ないが(Buckman達, 1980; Bergink, 1981; Lindberg, 1989)、抗性腺刺激性が弱い、卵巣から分泌されるホルモン17β−エストラジオール(E2)と置換する(Hirvonen, 1995)。多くの試みが行われたが、実際に使用可能な製品は得られなかった。一般に、明らかな抗排卵効果が得らるが、失敗の多くは月経周期をうまく制御できず、月経間に斑点および出血が現れ、そのためこの方法は受け入れられなかった。 天然エストロゲンとデソゲストレル(desogestrel)(Wenzl, 1993; KivinenおよびSaure, 1996; Csemicsky達, 1996)、酢酸シプロテロン(Hirvonen他, 1988; Hirvonen達, 1985)およびノルエチステロン(Astedt, 1977; World Health Organization, 1980; Serup達, 1981)との併用剤が避妊薬になることが発見されたが、月経間出血、斑点および月経の質が悪く、許容されなかった。こうした失敗の原因はエストラジオールまたはそのエステルの生体利用効率が乏しいことによる、不十分なエストロゲン刺激によるものである場合があり、過剰に強烈なプロゲステロン効果によって、子宮内膜の増殖を部分的に抑制して不正出血を引き起こす場合がある(Hirvonen達, 1995; Csemicsky, 1996)。1つの組み合わせのみが月経周期の制御に関して十分な結果をもたらした。 それはエストラジオールバレレートとジエノゲスト(dienogest)の組み合わせであった(Oettel, 1999; Hoffman, 1999)。この筆者によると、肯定的な結果は、ジエノゲストに対する子宮内膜の作用による中心作用(抗排卵作用)と周辺作用(子宮内膜作用)との強力な分離によるものと考えられた。すなわち出版された全てのデータは、プロゲステロン剤の抗排卵作用と、用いられた配合物中のエストラジオールまたはその誘導体の生体利用効率と、エストロゲン刺激およびプロゲステロン刺激の最適比率とに結果が依存することを示している。(2) 19−ノル−テストステロン誘導体を肝機能、糖質−脂質代謝または凝固因子への影響が全く無いことが知られている抗排卵性の高い合成プロゲステロン剤と置換する。発明が解決しようとする課題酢酸ノメゲストロール/エストラジオール併用剤の避妊効果 本発明は、出産可能年齢(若年または更年期前後)の女性の新規の経口避妊製剤に関するものである。課題を解決するための手段 本発明の経口避妊製剤は下記1〜3を組み合わせたものである:1. 代謝性副作用の無い合成プロゲステロン剤、ノメゲストロールまたはそのエステル(その抗排卵作用がエストラジオールまたはそのエステルによって強化されることは全く偶然に発見された);2. エストラジオールまたはその誘導体(月経周期中の長い月経期間に投与されるプロゲステロン剤による低エストロゲン症を補償する);3. エストロゲン成分とプロゲステロン成分の最適比を使用(月経周期の制御を良好にする)実施の態様 エストロゲン成分にはエストラジオールまたはそのエステル、例えばバレート、ベンゾエート、エナンテート等が含まれ、使用投与量はエストラジオール当量で計算され、投与量は1日当たり約0.3mg〜3mg、好ましくは1日当たり約0.5mg〜2mgである。論文(Hirvonen, 1995)のデータではこの投与量では排卵を抑制するのに不十分であるが、低エストロゲン状態を補償するのに相当する投与量である。例えば、更年期の女性で低エストロゲン状態を補償するのに推奨される投与量は約1.5mgである。 プロゲステロン成分にはノメゲストロールまたはそのエステルが含まれ、酢酸ノメゲストロールを用いるのが好ましい。投与量は1日当たり0.1〜2.5mg、好ましくは1日当たり0.3〜1.25mgである。このように非常に低投与量でエストラジオールと酢酸ノメゲストロールとを併用し、周期の1日目から21日目まで2つの主成分を同時に投与した場合には100%の比率で排卵および卵胞熟成を抑制し、不正出血および月経間出血は許容可能な頻度になる。 酢酸ノメゲストロール投与量に対するエストラジオール投与量の比は約0.5〜5、好ましくは約1〜3である。 酢酸ノメゲストロールとエストラジオールとの併用剤を周期の1日目から、21日〜28日の期間に同じ投与量で毎日投与し、次に、28日周期を完了するのに必要な期間(0〜7日)、毎日偽薬の錠剤を摂取する。 酢酸ノメゲストロールは経口活性の強いプロゲステロン剤であり、下記のような独特の薬理学的特性を有する:(a) 酢酸ノメゲストロールは、19−ノル−テストステロン誘導体と同様に抗生成刺激作用が高いが、19−ノル−テストステロン誘導体とは違って、残留アンドロゲン作用またはエストロゲン作用を示さず、強力な抗エストロゲン作用を示す。(b) 酢酸ノメゲストロールは、17α−ヒドロキシプロゲステロン誘導体と同様に純粋な薬理学的特性を有するが、この誘導体とは違って強い抗性腺刺激効果を有する。 酢酸ノメゲストロールは、混成体(ハイブリッド)に分類されるプロゲステロン剤(OETTEL達、1999)に属するが、17α−エチニル官能基が無いため有害な代謝作用が全く無く、プロゲストロン誘導体の利点と19−ノルテストステロン誘導体の最も新しい誘導体の利点を併せ持つ。 カウフマン治験に類似の臨床治験によって、1mgの酢酸ノメゲストロールを毎日(すなわち周期全体で10mg)を投与すると子宮内膜の形質転換が得られることが分かる。1日投与量2.5mgの酢酸ノメゲストロールを用いると女性の排卵が抑制され、卵胞が発達しなくなるということは既に示されていた(Bazin達、1987)。Neumann(1977)が定義した子宮内膜の黄体形成作用(1周期当たりmg単位)に対する排卵抑制作用(1日当たりmg単位)の比は約0.2、すなわち酢酸シプロテロンと酢酸クロルマジノンとの比に近く、このことから中心作用が強力であることが分かる(Oettel, 1999)。この意味で酢酸ノメゲストロールはその作用が周辺作用で不均衡なジエノゲストとは明らかに異なる。このため、エストラジオールバレレート/ジエノゲスト併用避妊薬を用いて得られた結果から本発明のエストラジオール/酢酸ノメゲストロール併用剤で得られる結果が予測されたり、明らかであるとすることは全くできない。 酢酸ノメゲストロール/エストラジオール併用剤の抗排卵効果の研究から、全く偶然に、約0.625mgの低投与量を用いることで排卵が抑制され、卵胞が発達しなくなること、すなわち、エストラジオールによる酢酸ノメゲストロールの抗性腺刺激効果が増強されることが分かった。用いたエストラジオールの投与量が排卵を抑制する周知の投与量(Hirvonen達、1995)よりずっと少ないので、この結果はエストラジオールの抗性腺刺激効果から得られるものでも、2つの有効成分間の効果を加えて得られるものでもなく、全く予期し得ない技術的革新である。これによって低投与量のプロゲステロン剤を使用でき、許容範囲が良くなる。このことは酢酸ノメゲストロールの投与量が約1.5〜5mgである本出願人のフランス国特許第2,754,179号の対象とは異なる。 本発明は21〜28日の間、周期の1日目から1段階方式(monophasique)で投与されるエストロ−プロゲステロン剤に関するものである。すなわち、本発明は、段階毎にエストロゲン剤および/またはプロゲステロン剤の投与量を修正し、場合によっては各段階でプロゲステロン剤を変える多段階方式(polyphasique)で投与されるエストラジオールまたはエストラジオールエステルの併用剤に関する他の多くの特許とは違っている。多段階方式に関しては例えば下記の特許が挙げられる:欧州特許第770,338号、国際特許第9,741,868号、第9,909,993号、9,835,682号、国際・米国特許第9,817,288号、国際特許第9,602,486号、第9,707,074号、第9,707,083号、第9,707,084号、第9,707,085号、第9,707,089号、第9,712,785号、第9,712,785号、第9,712,786号、第9,712,787号、第9,712,788号、第9,712,789号、第23,228号、第9,741,868号、第9,913,882号、欧州特許第491,438号、第491,415号、国際特許第9,004,330号、欧州特許第3,092,263号、米国特許第4,628,051号、欧州特許出願第0,911,029A2号、第0,770,388A1号およびドイツ国特許3,229,612号。さらに、エストラジオールバレレート/酢酸シプロテロン併用剤を用いる2段階避妊法はHirvonen達(1988, 1995)の刊行物に記載され、エストラジオールバレレート/ジエノゲスト併用剤を用いる2段階避妊法はHoffmann達(1988, 1995)の刊行物に記載されている。 本発明はさらに、17β−エストラジオールまたはそのエステルと、ノメゲストロールまたはそのエステル、好ましくは酢酸ノメゲストロールとを併用した避妊方法に関するものである。本発明の避妊方法は、1段階方式で投与されるエストラジオール(またはそのエステルの1つ)およびプロゲステロン剤から成るエストロ−プロゲステロン併用剤に関する特許および刊行物に対しても新規である。すなわち、全ての文献は、全ての臨床結果は使用したプロゲステロン剤の種類、その薬理学的特性、「中心」効果/「周辺」効果の比率およびエストロゲン作用とプロゲステロン作用との比率の視床下部下垂体軸への影響に完全に依存するということを示している。この理由から、エストロゲンとプロゲステロン剤の組み合わせのみに関する一段避妊方法を記載した多くの特許、例えば国際特許第WO95/17194号、第WO99/12531号および欧州特許第0,253,607号や刊行物、例えばノルエチステロン/エストラジオール併用剤に関する刊行物(Astedt達, 1977; Task force on oral contraception, 1980; Serup 達, 1981)、デソゲストレル(desogestrel)/エストラジオール併用剤(Wenzl達, 1993; Czemicky達, 1996)またはジエノゲストとエストラジオールの併用剤(Hoffman達, 1998)に記載の用法は酢酸ノメゲストロール/エストラジオールの併用剤に適用することはできない。さらに、エストラジオールと酢酸ノメゲストロールとの間に相乗作用が確認されているので、薬理学的特性から投与量を外挿することはできない。さらに、酢酸ノメゲストロールは使用可能なプロゲステロン剤として挙げられていない。欧州特許第309,263号および国際特許第90/04330号には17α−19−ノルプロゲステロンとそのエステルとの使用の可能性が挙げられているが、酢酸ノメゲストロールは17α−19−ノルプロゲステロンのエステルではなく、17α−19−ノルプロゲステロンエステルは抗利尿特性を有するため女性に用いるのに不適切であることは理解されよう(Paris達, 1987)。 好ましい化合物はエストラジオール1mgにつき0.312mgの酢酸ノメゲストロールまたは、0.625mgの酢酸ノメゲストロールと1mgのエストラジオールまたは0.625mgの酢酸ノメゲストロールと1.5mgのエストラジオール或いは0.625mgの酢酸ノメゲストロールと2mgのエストラジオールを含むものである。 本発明の薬理学的組成物は消化経路に適し、特に裸の錠剤または被覆錠剤、糖衣錠、ゲルカプセル、オブラートカプセル、丸薬、カシェ剤または粉末の形にすることができ、香味料を含んでいてもよい。この組成物には稀釈剤および/または充填剤および/または錠剤化補助剤および/または潤滑剤および/または分解剤が含まれる。被覆形成剤としてはヒドロキシプロピルメチルセルロース(Hypromellose)およびセルロースアセトフタレートが挙げられる。 使用可能な結合剤としてはポリビニルプロリドン、カルボキシメチルセルロース、架橋したカルボキシメチルセルロース、微結晶性セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはスターチ(化学的に改質されていてもよい)が挙げられる。充填剤としては炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、粘度、ゼオライト、珪藻土等が挙げられる。錠剤化補助剤としては粉砂糖またはラクトースである。潤滑剤として挙げられるのはタルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムおよびコロイドシリカが挙げられる。分解剤としてはマンニトール、カルボキシメチルスターチおよびポリビニルピロリドンが挙げられる。 一般に、本発明組成物の重量は40〜100mgの範囲であり、組成物は1〜20重量%の有効成分に対し80〜99重量%の稀釈剤を含む。 酢酸ノメゲストロールおよびエストラジオールを1つの製剤で同時に投与しても、連続的にまたは同時に摂取する2つの医薬品の形態にしてもよい。 1日投与量は1回または2回の摂取量であり、処置期間は1ヶ月間である。酢酸ノメゲストロールの平均月間投与量は全部で約8mg〜75mgとなる。この投与量は全く許容可能である。実施例I配合例 酢酸ノメゲストロールとエストラジオールとの併用剤は裸錠剤または被覆錠剤の形である。 本実施例の組成物では、例えばポビドン (povidone)(10〜25%)およびラクトース(qs100%)中に2〜5%のエストラジオールを含む予備混合物の形でエストラジオールを最終混合物中に導入するのが好ましい。 予備混合物を最終混合物に入れ、直接錠剤化によって錠剤を得る。 裸の錠剤の重量は一般に60〜90mgであり、下記の全配合組成になる:裸錠剤の配合組成 1錠当たりの重量(mg)−エストラジオール(予備混合物、十分量) 0.5〜1.5−酢酸ノメゲストロール 0.300〜2.500−コロイドシリカ 0.300〜1.500−Crospovidone 2.500〜5.000−ラクトース 4.000〜40.000−セルロース 6.000〜40.000−ステアリン酸 0.900〜3.00−タルク 0.450〜1.500mg 重量が90mgの例では下記配合物を有する錠剤が挙げられる:90mgの錠剤の配合物(UF=単位配合量)の例 配合物 1錠(90mg) UF% 当たりのUFmg−2.5%のエストラジオール を含む予備混合物 40.000 44.45−酢酸ノメゲストロール 0.300 0.33−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.495 0.55−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.240 3.60−ラクトース 26.000 28.89−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 17.265 19.18−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.800 2.00−タルク 0.900 1.00 総計 90.00 100.000 配合物 1錠(90mg) UF% 当たりのUFmg−2.5%のエストラジオール を含む予備混合物 40.000 44.45−酢酸ノメゲストロール 2.500 2.77−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.495 0.55−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.240 3.60−ラクトース 24.900 27.67−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 16.165 17.96−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.800 2.00−タルク 0.900 1.00 総計 90.00 100.000 配合物 1錠(90mg) UF% 当たりのUFmg−2.5%のエストラジオール を含む予備混合物 60.000 66.67−酢酸ノメゲストロール 0.300 2.77−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.495 0.55−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.240 3.60−ラクトース 12.215 8.91−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 13.050 14.50−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.800 2.00−タルク 0.900 1.00 総計 90.00 100.000 配合物 1錠(90mg) UF% 当たりのUFmg−2.5%のエストラジオール を含む予備混合物 60.000 66.67−酢酸ノメゲストロール 0.625 0.69−コロイドシリカ(Aerosil 200) 9.000 10.00−Crospovidone(Polyplasdone XL) 0.495 0.55−ラクトース 3.240 3.60−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 13.050 14.50−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.800 2.00−タルク 0.900 1.00−ラクトース 0.890 0.99 総計 90.00 100.000 重量が60mgの例では下記配合物を有する錠剤が挙げられる:60mgの錠剤の配合物(UF=単位配合量)の例 配合物 1錠(60mg) UF% 当たりのUFmg−4.0%のエストラジオール を含む予備混合物 25.000 41.67−酢酸ノメゲストロール 0.300 0.50−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.324 0.54−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.000 5.00−ラクトース 16.076 26.779−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 13.500 22.50−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.200 2.00−タルク 0.600 1.00 総計 60.00 100.000 配合物 1錠(60mg) UF% 当たりのUFmg−4.0%のエストラジオール を含む予備混合物 25.000 41.67−酢酸ノメゲストロール 2.500 4.17−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.324 0.54−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.000 5.00−ラクトース 14.976 24.96−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 12.400 20.66−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.200 2.00−タルク 0.600 1.00 総計 60.00 100.000 配合物 1錠(60mg) UF% 当たりのUFmg−4.0%のエストラジオール を含む予備混合物 37.500 62.50−酢酸ノメゲストロール 0.300 4.17−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.324 0.54−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.000 5.00−ラクトース 7.076 16.08−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 10.000 8.71−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.200 2.00−タルク 0.600 1.00 総計 60.00 100.000 配合物 1錠(60mg) UF% 当たりのUFmg−4.0%のエストラジオール を含む予備混合物 25.000 41.67−酢酸ノメゲストロール 2.500 4.17−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.324 0.54−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.000 5.00−ラクトース 14.976 24.96−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 12.400 20.66−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.200 2.00−タルク 0.600 1.00 総計 60.00 100.000 配合物 1錠(60mg) UF% 当たりのUFmg−4.0%のエストラジオール を含む予備混合物 37.500 62.50−酢酸ノメゲストロール 0.625 1.04−コリドン 7.000 11.67−コロイドシリカ(Aerosil 200) 0.324 0.54−Crospovidone(Polyplasdone XL) 3.000 5.00−微結晶性セルロース (Avicel PH101) 8.213 13.69−ステアリン酸(AC68/50VG) 1.200 2.00−タルク 0.600 1.00−ラクトース 1.538 2.56 総計 60.00 100.000 これらの錠剤は例えば下記(1)または(2)で被覆することができる:(1) OPADRY PVA「防湿剤」型のポリビニルアルコールベースの薄膜形成剤(ポリビニルアルコール、二酸化チタン、精製タルク、レシチン、キサンタンガム、色素、ラッカー)(2) SEPIFILM L.P.型のセルロースベースの薄膜形成剤([H.P.M.C.(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)]、微結晶質セルロース、ステアリン酸、色素、ラッカー)実施例IIエストラジオールによる酢酸ノメゲストロールの抗性腺刺激効果の強化 エストラジオール/酢酸ノメゲストロール併用剤の抗排卵作用を、健康な18〜35歳の卵巣活性期の38名の女性ボランティア(予め血漿中のプロゲステロンの測定および体温曲線により排卵月経周期があることを確認した)に対するランダム二重盲検試験で評価した。 2回の連続する周期に渡って女性達をモニターした。最初の周期は処置をしない対照周期であり、その後に続く周期(処置下の周期)で周期の1日目から21日目まで毎日経口投与でホルモン処置した。 ランダム化によって:(1) 9人の女性は1.5mgのエストラジオール+0.625mgの酢酸ノメゲストロールを受けた(グループA)(2) 10人の別の女性は1.5mgのエストラジオール+1.25mgの酢酸ノメゲストロールを受け(グループB)、(3) 別の10人は1.5mgのエストラジオール+2.5mgの酢酸ノメゲストロールを受け(グループC)、(4) 残りの9人は2.5mgの投与量の酢酸ノメゲストロールのみ受けた(グループD)。 対照周期中に4グループ間にホルモンパラメータに有意差は無かった。 [表2]は21日間の処置中に得られた各ホルモンのパラメータの平均濃度を示す。 投与量に関係無く、全女性でLHの周期中期のピークが消え、血漿中のプロゲステロン水準は1ng/ml未満となり、処置下の周期は全く無排卵であった。 グループCとDのホルモンパラメータを比較することによって、エストラジオールと酢酸ノメゲストロールの併用が血漿中のエストラジオール水準を有意に増加させるだけでなく、プロゲステロン剤の抗性腺刺激効果を強化することが分かる。特に、エストラジオールの存在下で酢酸ノメゲストロールを単独投与した場合よりもLHおよびFSHの水準が統計的に低くなることが分かった。 グループA,BおよびCでホルモンパラメータの有意差が無いので、酢酸ノメゲストロールをエストラジオールと併用した場合には低投与量(0.625mgおよび1.25mg)でも抗性腺刺激効果があることが分かる。 上記の研究と同じ方法を用い、ただしプロゲステロン剤のみを用いて実施した他の臨床治験の結果とを比較することによって、エストラジオールの相乗効果が確認される。すなわち、この比較によって1.25mgの投与量の酢酸ノメゲストロールでは、エストラジオールの添加は血漿中のプロゲステロンと性腺刺激ホルモン(LHとFSH)の水準に対してほとんど影響を与えないことが示された。他方、エストラジオールの添加によって医薬品摂取の24時間後に検定したエストラジオールの血漿水準が約300%低下する。このパラメータは卵巣の内因性分泌を十分に反映するものである(表3)。 1日当たり1.25mgの比率で酢酸ノメゲストロールを単独で与えると、排卵が停止し且つ黄体の形成が妨げられ、同時に血漿中のエストラジオールの水準が増加することは知られている。これはプロゲステロンのマイクロピルの場合と同様に排卵無しの卵胞の発達を示すものである。 この研究によって、1回分の投与量のエストラジオール(これだけで排卵を止めるには不十分である)の添加によって、医薬品摂取後かなりの時間、エストラジオールの水準を100pg/ml未満に明らかに維持しなから、プロゲステロン剤の抗排卵効果が強化され、卵胞形成が抑制されることが分かる。エストラジオールと併用した場合、最初に用いた投与量より低投与量の酢酸ノメゲストロールで抗排卵効果が見られる。このことから別の研究でエストラジオールと併用した1日当たり0.625mgの酢酸ノメゲストロール(NOMAC)で得られる結果が確認される。 この研究では、性器出血の判断によって月経周期に対するエストラジオール/酢酸ノメゲストロール併用剤の効果を評価した。エストロ−プロゲステロン併用剤で処置した全女性の50%で月経周期の期間が1ヶ月未満となり、2人に1人の女性から斑点が完全に無くなり、処置停止後の不正出血は平均して5.4日間であり、86%の女性で7日間を超えなかった。これらのデータはグループ間で差が無かった。第1処置サイクルではこれらのデータが十分な水準の許容度を反映し、実際にこのタイプの併用剤を用いて得られる月経周期の質は2、3周期の処置後に改善することが知られている。実施例III酢酸ノメゲストロール/エストラジオール併用剤の子宮内膜に対する効果 1.5mgに等しい経口投与量のエストラジオールと各種投与量の酢酸ノメゲストロールとを併用して子宮内膜に対する影響をテストした。 この研究では少なくとも3年間更年期にあった179人の女性が毎日連続して4つの異なる投与量(5mg(n=47)、2.5mg(n=42)、1.25mg(n=43)、0.625mg(n=47))の酢酸ノメゲストロールと2mgのエストラジオールバレレートとを併用して摂取した。 処置の前後に子宮内膜の厚さを膣内超音波検査で測定し、また子宮内膜の生検を実施して4種の併用剤の子宮内膜に対する効果を評価した。 [表4]は超音波検査の結果を示す。処置終了後の子宮内膜の厚さは4mm未満または約4mmのままである。処置中の厚さの増加は最も低容量の酢酸ノメゲストロール(0.625mg/日)で平均0.39mmである。子宮内膜の厚さは投与量が増加するとわずかに増えるが、2.5mg/日で1.5mm未満のままである。 研究終了時に実施した生検(表5)では、6ヶ月の処置後の子宮粘膜に増殖性または肥厚性の徴候は全く現れなかった。最低投与量の酢酸ノメゲストロールで最大数の萎縮性の子宮内膜が観察された。 こうした結果から、エストラジオールと一緒に連続して投与した低投与量の酢酸ノメゲストロールによって子宮内膜を十分に妊娠させ、最終的には子宮粘膜の成長を抑制することができることが分かった。増殖性または肥厚性の子宮内膜は無かった。 1日の投与量として、(i) 0.3mg〜3mgのエストラジオールまたはそのエステルと、(ii) 0.3mg〜1.25mgの酢酸ノメゲストロールと、(iii) 薬理学的に許容される賦形剤とを含み、酢酸ノメゲストロールに対するエストラジオールまたはそのエステルの重量比が1〜5である避妊組成物。 エストラジオールまたはそのエステルの投与量が0.5mg〜2mgである請求項1または2に記載の避妊組成物。 0.625mgの酢酸ノメゲストロールと、1mgのエストラジオールと、薬理学的に許容される賦形剤とを含む請求項1に記載の避妊組成物。 0.625mgの酢酸ノメゲストロールと、1.5mgのエストラジオールと、薬理学的に許容される賦形剤とを含む請求項1に記載の避妊組成物。 0.625mgの酢酸ノメゲストロールと、2mgのエストラジオールと、薬理学的に許容される賦形剤とを含む請求項1に記載の避妊組成物。 賦形剤が消化経路での投与に適した賦形剤である請求項1〜5のいずれか一項に記載の避妊組成物。 裸錠、被覆錠、糖衣錠、ゲルカプセル、オブラートカプセル、丸薬、カシェ剤または粉末の形をしている請求項1〜6のいずれか一項に記載の避妊組成物。 1日の投与量として、(i) 0.3mg〜3mgのエストラジオールまたはそのエステルと、(ii) 0.3mg〜1.25mgの酢酸ノメゲストロールと、(iii) 薬理学的に許容される賦形剤とを含み、酢酸ノメゲストロールに対するエストラジオールまたはそのエステルの重量比が1〜5である避妊組成物を21〜28錠収容した避妊用製品。 酢酸ノメゲストロールの量が0.625mgである請求項8に記載の避妊用製品。 酢酸ノメゲストロールの量が1.25mgである請求項8に記載の避妊用製品。 0〜7錠の偽薬をさらに含む請求項9に記載の避妊用製品。