生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_診断試験用球体の調製
出願番号:2001509992
年次:2010
IPC分類:G01N 33/548


特許情報キャッシュ

スーザン ゴーツ ポール ヘンメス JP 4536304 特許公報(B2) 20100625 2001509992 20000714 診断試験用球体の調製 スペクトラル ダイアグノスティックス インコーポレイテッド 500285783 SPECTRAL DIAGNOSTICS,INC. 大西 正悟 100092897 スーザン ゴーツ ポール ヘンメス US 09/353,191 19990714 US 09/616,018 20000713 20100901 G01N 33/548 20060101AFI20100812BHJP JPG01N33/548 A G01N 33/53-579 特開平10−319011(JP,A) 特開平07−287008(JP,A) 特表平10−511858(JP,A) 国際公開第93/007461(WO,A1) 20 IB2000000967 20000714 WO2001004633 20010118 2003527566 20030916 15 20070205 山村 祥子 【0001】【技術分野】本発明は、洗剤または界面活性剤を含まず、診断上および治療上有用な成分、例えば、抗体、抗原、および多様な診断と治療目的に有用な他の生理作用因子などを含む安定化したビーズまたは球体の生産に関する。本発明はまた該新規方法により製造される製品に関する。【0002】【背景技術】臨床生物サンプルの簡便かつ効率的な試験を実施するために試薬を調製するには、乾燥した化学配合物を均一な分離量で入手することが、多くの場合重要である。このため、試薬類は通常、少量の化学物質にしばしば不活性な添加剤を加え正確に測定する。これは化学物質を溶液として分配することにより簡便になし得るということが従来知られている。残念ながら、多くの物質、取分け、抗体、酵素、ある種のタンパク質、および加水分解性物質など生物活性物質の液状溶液は、一般に溶液として安定ではない。従って、試薬類は多くの場合乾燥した形状で提供し、安定性を改善する。【0003】乾式化学配合物を製造する現行の技術は、乾式混合、噴霧乾燥、流動床乾燥、および剛球体形成などの手法による。しかし、これらの手法はすべて費用が嵩み、その実施を不能または困難なものとするという限界がある。乾式混合技術では、異なる密度を有する化学物質の均一な配合物を得るのが困難である。さらに、均一化は、極微量の成分を他の大量の成分と混合する場合にそれを達成するのが取分け困難である。一旦均一化しても、少量(約10mg未満)の配合化学物質を再現性よく(1パーセント以内に)分配するのが極端に難しくなる。【0004】噴霧乾燥技術では、試薬類を先ず液体に溶解するので、より均一な化学物質配合物を生じ得る。しかし、噴霧乾燥を用いた場合、精密にサイズ化した量の配合化学物質を得ることは難しく、費用も嵩む。一般に実施される場合、この方法では20パーセントを超える重量変動係数のサイズ分布をもつ粒子が生じる。得られた粒子は均一な粒子サイズを得るために再処理しなければならない。アグロメレーション(集合)の後、粒子は一般に当初の噴霧乾燥粒子よりも溶解性が劣る。さらに、これらの手法では典型的にハロゲン化炭素の寒剤溶液を使用するが、この溶液は環境に有害であり、抗体などの一部試薬とはその試薬を不活化する可能性があるために採用することができない。【0005】流動床技術は、液状試薬配合物を粒子に噴霧し、液状物を乾燥して配合試薬被覆粒子とすることによる。この手法を用いると、均一にサイズ化した粒子を得て、均一な製品とすることが困難である。【0006】所望の製品を製造するために共通して用いられる代替法は、所望物質の溶液によるチューブコーティングと、引続く加熱、空気または凍結による乾燥である。残念ながら、チューブコーティングする多くの物質はチューブの表面に強力に結合し、チューブに液体を加えても素早く再溶解しない。このため、完全溶解を達成するまでに要するタイムラグによりアッセイが複雑となる。ある場合には、遅々とした恐らく不完全な再溶解が有用なアッセイの発展を妨げている。【0007】今回発見されたのは、予め形成した均一な球体の使用が遅速溶解の問題を解消し、チューブ乾燥技法を凌駕する利点を提供することである。【0008】剛乾式実質均一球体の調製は乾式配合物の魅力的な代替製造法である。その理由は、活性および不活性両方の成分を規定の量で調製することが比較的容易だからである。さらに、それらは取扱いが容易であり、尿、血液、血清および血漿などの体液に容易に溶解する。【0009】従来、かかる球体またはビーズは、洗剤または界面活性剤を含む水溶液から、測定量の該溶液を窒素などの寒剤液に滴下し、形成した凍結ビーズを収集し、次いで該ビーズを凍結乾燥して水分を除去することにより調製していた。このように形成したビーズは目的によっては有用であるが、残存する界面活性剤が凍結乾燥後にビーズ全体に分散していて、その存在が悪影響を与えるため生物試験には採用することができない。【0010】例えば、該ビーズは全血を必要とする試験、または未処理赤血球細胞もしくは未処理白血球細胞の存在下に実施する試験の場合には、該界面活性剤が血液細胞の溶解を引起し、試験を阻害するために有用ではない。この問題は取分けその試験がヘモグロビンによる消光の無い産物の可視化または検出、または下記のごとき種々の化学発光アッセイに使用されるような未処理白血球細胞の可視化または検出を要する試験である場合に深刻である。【0011】この技術では、血液、血漿、血清、尿および他の体液など、生物サンプルを分析するために有用な選ばれた成分を正確な量で含有する乾式の安定な試薬を生産する方法を求めて、多大な時間と努力を傾注してきた。例えば、以下を参照:米国特許:3,721,725;4,820,627;3,932,943;4,115,537;4,848,094;4,755,461;4,655,047;4,678,812;および4,762,857。これらは総じて乾式混合、噴霧乾燥および流動床乾燥に関する。【0012】さらに最近発行された米国特許5,413,732は、生物サンプルの分析、特に、遠心分析機における血液サンプルの分析に適した凍結乾燥試薬球体を提供する方法につき記載し、クレームしている。【0013】特に記載された方法の利点は球体が水溶液から調製されることである。従って、最終製品において乾燥成分が均一に、かつ適切な割合で分布するのを確実にするのに難しさはない。【0014】該特許方法が好適とする試薬球体又はビーズは、提案された試験に必要な試薬と、フィラーおよび界面活性剤とを含んでなると定義している。例えば、第1欄の第1段落、第6欄、第41行ないし60行、およびすべての実施例を参照されたい。【0015】上に述べたように、界面活性剤の存在下に実施し得ない生物試験がある。かかる試験の一例は敗血症と感染症の試験であり、以下に記載されている:J.of Immunol. Methods 212 (1996) 169-165; 米国特許5,804,370;米国特許出願S.N.06/991,230(1997年12月16日出願);米国特許出願S.N.991,109(1997年12月16日出願);米国特許出願S.N.353,189(1999年7月14日出願)。これらの刊行物に記載された発明は感染症と敗血症について、その種々の段階を含め認識するのに適用し得る。本発明の核心は、酸化的破裂を誘発する補体の存在下に好中球、リンパ球または単球の特定レセプタに結合する抗体/抗原複合体の形成であり、当該破裂は、例えば、ルミノールまたはルシゲニンなどの化学発光剤を用いる発光として検出することができる。酸化的破裂のレベルは抗原のレベルに関連付けられる。【0016】本試験は感染症と敗血症に関連する種々の抗原、例えば、微生物とそれらの成分、例えば、グラム陽性細胞壁構成成分およびグラム陰性内毒素、リポポリ多糖、リポテイコ酸、およびこれらの成分存在の結果として循環系に出現する炎症性メディエーター、例えば、腫瘍壊死因子(TNF)、インターロイキン−1(IL−1)および他のインターロイキン類とサイトカイン類などの認識に適用し得る。本試験が適用し得る他の抗原としては、乱用薬物、ホルモン、毒素、治療薬、心筋傷害のマーカー、排卵、妊娠、およびその他の類似試験に関係する抗原である。【0017】本試験を実施するための好適な手法に従い、対象の抗原または分析物に相補的な抗体を、本発明の対象である1種以上の球体またはビーズに分布させる。【0018】該球体が界面活性剤を含む場合、当該界面活性剤が検出可能で測定可能な発光の生成に必要な種々の反応を阻害するために、該球体は記載した試験の実施に使用することができないことが観察されている。【0019】界面活性剤存在下に不可能となるさらに他の試験法が米国特許出願S.N.353,188(1999年7月14日出願)および米国特許出願S.N.353,190(1999年7月14日出願)に記載されている。これらの試験法もまた検出可能なシグナルを生じる抗体/抗原反応に基づいている。本試験法が種々の抗原の検出に適用し得る一方、本試験法は狭心症または心筋梗塞などの組織損傷事象の結果として、心臓組織劣化のために血中に放出されるミオグロビン、トロポニンI、トロポニンTおよびCK−MBなどの心臓分析対象物の検出に特に適している。【0020】簡単に説明すると、本試験法は全血、血漿または血清など、疑いのあるサンプルを、検出可能な標識により標識した検出抗体と接触させることからなる。金は好適な標識であるが、その理由はそれが裸眼でも見える紫色を呈するからである。もしサンプル中に検出抗体に相補的な心臓分析対象物が存在するならば、その分析対象物と抗体が反応して、金標識抗体/分析対象物複合体を形成し、それが次いで捕捉抗体と反応し、複合体を濃厚化し、紫色の可視化を増強する。【0021】本試験を実施するには、血清または血漿よりもむしろ全血を用いる方が好ましい。しかし、全血中の赤血球細胞が、選択した標識の生成する色調の目視検出を阻害する。【0022】上に示した特許出願は、全血を用いる心臓分析対象物の迅速な検出用装置を記載している。簡単に説明すると、該装置は手動装置であり、多孔性膜が上部および下部硬質支持体間に保持されている。該膜は、典型的にはニトロセルロースである。支持体はアクリルポリマーなどのプラスティックである。該支持体は反応が生起した結果として形成される色調を使用者が見えるように透明であってもよい。あるいは、支持体は検出可能なシグナルを観察し得るように開口部を有する不透明体でもよい。【0023】該装置は試験サンプルを挿入口から捕捉抗体に移動させるための経路を設けている。該経路は支持膜に形成されたチャンネルを有し、該支持膜は多孔性膜に形成された別のチャンネルと連携作動し得るように接触している。【0024】該出願に記載された発明の一態様においては、全血が該経路に入り、標識した検出抗体を含有するビーズの周辺を通過し、該ビーズと成分を溶解し、次いで多孔性膜上に流入する。全血は毛細管作用により膜内に移動する。それが膜を通過する際、赤血球細胞がクロマトグラフィーの作用で血漿と分離される。血漿は次いで捕捉抗体の構える膜内のチャンネルに入る。【0025】金標識を利用する陽性試験では、抗体含有のビーズが全血に溶解し、標識した抗体/分析対象物複合体を形成する。赤血球細胞は上記のように分離され、複合体を含むが赤血球細胞は含まない血漿が捕捉チャンネルに入り、そこで該複合体が捕捉抗体と反応する。【0026】該装置は1つ以上の捕捉チャンネルをもつように設計し、1種または数種の分析対象物を検出するようにしてもよい。1つの捕捉チャンネルを使用する場合には、1種以上の空間捕捉抗体を含んでいてもよい。あるいは、2つ以上の捕捉チャンネルのそれぞれに1つの捕捉抗体が在ってもよい。このように、該装置は上記の各々の分析対象物を検出するのに使用してもよいし、それらを組合わせてもよい。装置は、勿論、上記の分析対象物に制限することなく、モノクローナルもしくはポリクローナルの適切な相補性抗体により、損傷した心臓組織が放出すると判明している多数の分析対象物のいずれを検出するのに使用してもよい。かかる分析対象物の多くは米国特許5,749,274(1998年5月5日発行)に見出される。【0027】上記敗血症と感染症試験でのように、抗体含有ビーズ中に界面活性剤が存在すると、心臓分析物用の全血を分析するための試験を阻害する。この場合、阻害は界面活性剤が赤血球細胞の溶血を引起し、着色に富むヘモグロビンも含めその成分をすべて放出するために起こる。ヘモグロビンは膜により分離し得ず、結果として捕捉チャンネルに入り、シグナルを不明瞭にする。【0028】【発明の開示】本発明は炭水化物格子中に少なくとも1種の試薬を含む凍結乾燥剛界面活性剤不含球体を提供する。該球体は、分析対象物、例えば、医学的症状の診断学的に有用なマーカーとして役立つ分析対象物の存在について体液を分析するのに有用である。本発明の球体は細胞含有サンプルの生物検定を実施するのに取分け有用であり、当該細胞はアッセイの汚染を予防するために、および/または分析物の完全性を保持するために、未処理とするか、未処理で保持しなければならない。本発明の具体的な態様において、試薬は一定の医学的症状の診断マーカーと反応する抗体である。【0029】従って、本発明の一側面においては、炭水化物格子中に少なくとも1種の試薬を含む凍結乾燥剛界面活性剤不含球体が提供される。本発明の態様において、一般に均一な容量の点滴から形成されてきたためビーズは一般に均一なサイズである。【0030】本発明の好適な態様において、該球体は、対象分析物の結合パートナーである試薬、最も好ましくは抗体である試薬を含む。取分け好適な試薬は一定の医学的症状の診断マーカーと反応する抗体である。【0031】本発明の他の側面において、該球体は未処理細胞含有サンプルについての生物検定実施に使用するために特に提供される。かかるサンプルは、例えば、全血およびその細胞含有フラクションを含む。かくして、本発明はさらに未処理細胞含有サンプルについて生物検定を実施する方法を提供するが、該方法は、サンプル中に存在する分析対象物の検出に有用な試薬を含む本発明の1種以上の界面活性剤不含球体を得る工程、該球体と未処理細胞含有サンプルとをインキュベートする工程、および該試薬と反応する分析対象物の存在を定量する工程を含んでなる。【0032】本発明の他の側面においては、本発明の球体を調製する方法であって、(a)試薬球体の調製に有用な試薬と炭水化物を含んでなる水溶液を形成する工程であって、当該水溶液が生物検定実施に際して未処理細胞を溶解し得る界面活性剤を実質的に含まないものである工程;(b)当該水溶液を実質的に均一な容量の個々の点滴として寒剤溶液に分配する工程;(c)寒剤溶液中の点滴を維持してそれを凍結させる工程;および(d)凍結した点滴を凍結乾燥し、乾式界面活性剤不含試薬球体を形成させる工程;を含んでなる方法が提供される。【0033】液体点滴の秤量は均一なサイズの点滴産生を確実なものとする確立された方法である。均一なサイズは界面活性剤を使用することにより得られる均一な表面張力を有する点滴を生成させることで可能となる。界面活性剤の存在しない場合、点滴の表面張力に変動が生じ、液相中の塵または化学物質などの不純物のために均一性を欠く点滴の生成に至る。【0034】先行技術の教示に鑑み、驚くべき発見は、有用な球体が界面活性剤を含まない溶液から生成させ得ることである。これらの驚くべき知見は生産コストを削減させるのみならず、界面活性剤の存在が有害となる試験およびアッセイにまで該球体の用途を拡大する。界面活性剤および洗剤という用語は、本明細書において互換性をもって使用される。【0035】本発明の球体は界面活性剤を含有する初期製品の技術的に認知された利点をすべて保持する。該球体は迅速に溶解し、取扱いが容易で十分に堅固であるため、手荒に取扱っても容易には崩壊せず、また損傷を受けることもない。さらに、該球体は溶液から調製するので、その成分は、少量存在する成分であっても、均一に配分される。【0036】本発明の球体は界面活性剤を実質的に含まない凍結乾燥剛試薬球体であることを特徴とする。界面活性剤を実質的に含まない球体は、細胞溶解を引起したり、または促進することにより、細胞ベースの生物検定を阻害しないという利点を有する。従って、界面活性剤を実質的に含まない球体は、細胞担持サンプルと混合した場合に、サンプル中の細胞が意に反して溶解を起こしたり促進したりしない球体である。【0037】本発明の球体は不活性水溶性炭水化物を含むが、その炭水化物が凍結乾燥形状の球体を与える格子構造を形成するのに役立ち、その剛性が一方で取扱いに際しての安定性を付与し、他方では水性反応媒体中で急速な溶解を可能とする。かかる球体を調製するのに有用な炭水化物は技術上既知であり、マンニトール、マルトース、ラクトース、イノシトール、デキストランおよびトレハロースを包含する。トレハロースが取分け好適であるが、その理由はそれがすぐれた製品の調製を可能とし、また安定化する性質が知られているからである。【0038】炭水化物に加えて、本発明の球体は所定の分析対象物をアッセイするのに有用な試薬を含む。様々なかかる試薬が本発明において有用であり、本発明により期待される。本発明の球体は細胞ベースのアッセイに良好に使用し得るので、生物検定に有用なタイプの1種以上の試薬を包含させるのに十分に適している。かかる試薬は抗原、抗体、および医学的症状、障害および疾患の様々な他のマーカー類、例えば、タンパク質、核酸および炭水化物などである。ある態様において、該球体は特定の分析対象物について特定のアッセイを実施するための1種以上の試薬を含み、それらは例えば、当該分析対象物が作用し得る基質、その分析対象物または先行酵素反応産物に作用する酵素、酵素に対する補助因子、目視検出可能な産物を形成する呈色試薬、蛍光産物を形成する蛍光試薬、化学発光により検出可能な産物を形成する化学発光試薬、または分子ビーコンなどの特異核酸プローブなどである。試薬球体は1種の分析対象物を定量するための特定試薬組合わせを含むか、またはサンプル中1種を超える分析対象物を定量する複数のかかる試薬の組合わせを含んでもよい。試薬球体は特定アッセイ用のキャリブレーター、基準物質または陽性対照試薬を含んでもよい。これらの例は単なる典型的例示であって、種々の用途に関して制限を加えるものではないが、用途によっては、本発明の試薬球体は特に洗剤または界面活性剤の存在に弱いシステムにおいて、1種以上の分析対象物に限定的な試薬を提供するために採用し得る。【0039】本発明の好適な態様において、該試薬は診断対象の分析物と反応する抗体または治療対象標的と反応する抗体である。かかる抗体は疾患または医学的症状のマーカーとしてのかかる分析対象物と反応し得る。一態様において、該抗体は敗血症のマーカーであるリポ多糖類(LPS)と反応し得るIgM抗体である。他の態様において、該抗体は疾患進行のマーカーと反応する。例えば、カスケード様式で誘発されるタンパク質は、該抗体がこれらのタンパク質と反応性である場合に検出し得る。敗血症の場合、該抗体はTNF、IL−6、および敗血症カスケードの初期メディエーターに応答して生成する他のインターロイキンおよびサイトカインと反応性であり得る。あるいは、該抗体は心臓傷害のマーカー、例えば、トロポニンI、クレアチンキナーゼMB、ミオグロビンなどと反応し得る抗体であり、例えば、心筋梗塞の診断に使用し得るものである。該球体に取込まれる抗体のタイプ、または抗体の種類を限定する意図はない。また、所定の球体が異なる抗原と反応する多くの抗体を取込み得ることは高く評価される。【0040】炭水化物および分析対象物、例えば、抗体に加えて、本発明の球体はさらにフィラーおよび球体調製に一般に使用される、界面活性剤または洗剤以外の他の担体を含んでもよい。【0041】本発明の製品を調製するための、その第一工程は成分を水に溶解させ、選択した炭水化物と抗体を適切な濃度で含む水溶液を形成することである。【0042】該溶液は、好ましくは、必ずしもではないが、脱気し、デュワー・フラスコなどの容器に容れた液体窒素に滴下する。点滴は選定した排出口をもつ針から噴霧することにより形成してもよい。しかし、好ましくは、点滴は校正したポンプから分注し、各点滴が均一な容量となるようにする。点滴が落下する距離は十分にとり、点滴が均一な球体を形成するようにする。該球体は冷たい液体窒素の蒸気に達したときに、蒸気層に分散しながら凍結し始める。凍結が完了したとき(約10〜20秒)、点滴はその球形状を維持しながら液体窒素の底に沈下する。【0043】重要なことは、ポンプまたは針の排出口から点滴が放出される時間間隔を、点滴同士が凍結する前に互いに衝突しないような間隔とすることである。さもないと、形成された製品が均一なサイズ、形状および容量とならないであろう。【0044】液体窒素は本発明を実施するために選定した冷媒であるが、その理由は液体窒素が容易に入手可能であり、かつ取扱い易いからである。さらに、液体窒素はビーズの成分、特にハロゲン化炭化水素などの他の冷媒では不活化される可能性のある抗体にも不活性である。【0045】一旦該球体が形成されると、それは凍結乾燥に備える。この工程は球体を融解させないように実施すべきである。融解した場合には、球体は簡単に合体して流れ出し、水溶液を再形成する。従って、ビーズは、望ましくは窒素から取出さずに、代りに窒素下に保持する。【0046】凍結乾燥を実施する一つの安全な手法は、液体窒素とビーズを平なべまたは広く浅い容器、例えば、ステンレス製の容器に移すことである。窒素の一部は蒸発させてもよい。しかし、十分な量の窒素が平なべに残るようにして、球体が窒素下にあって、凍結していなければならない。【0047】適当な時点で、予め約−20℃ないし−30℃に冷却した凍乾機に平なべを移し、凍結・乾燥サイクルを開始する。【0048】凍結乾燥速度は次第に加速して工程をより効率的とし、乾式球体が得られる速度に加速することができる。【0049】凍結・乾燥サイクルの変動幅を広げることは悪影響なしに可能である。典型的なサイクルは−20℃ないし−15℃で12〜18時間;−10℃ないし10℃で1〜4時間;20℃ないし25℃で1〜4時間である。【0050】最適なサイクルは勿論幾つかのファクター、例えば、生産される球体の量、所望の生産率、ビーズのサイズと表面積、および凍結乾燥工程の精密さに耐える抗体の能力に勿論左右される。【0051】凍結・乾燥サイクル終了後、球体を収集し、直ちに使用するか、または容器またはデシケーターに容れて水分から遮断する。この方法で調製したビーズは2ヵ月もの長期間、外界温度で、相補的抗原と結合する、そこに含まれた抗体もしくは抗体類の安定性と能力を維持することが見出されている。【0052】本発明の方法により生産される製品は均一な球体であり、一態様においては、予め選択した量の1種以上の抗体が分布している炭水化物格子を含んでなる。該球体中の特定抗体の量は、分析すべき身体サンプルに該球体を溶解したとき、抗体濃度が抗原と反応する適切なレベルとなるように選択する。抗体量は当業者周知の数種のファクターに依存するか、または既知の手法により容易に確認し得る。これらのファクターは、例えば、実施する試験、予測される抗原濃度、および抗原に対する抗体の親和性である。【0053】本発明方法は、存在する抗体量が既知アッセイの実施にとって実質的に実用的値である球体の生産に適用し得る。【0054】該方法は生物検定を実施するのに有用な所望の実用的サイズまたは容量の球体調製に利用可能である。【0055】本開示に参照した特許および特許出願の教示は、出典明示によりその全文を本明細書の一部とする。【0056】以下の実施例は本発明の説明のみを目的として開示するものであり、限定するものと考えるべきではない。その理由は多くの明瞭な変更がその精神または範囲を変更することなく可能であるからである。【0057】【実施例1】1.IgM抗体ビーズ抗体ビーズの処理単位として、1200個のビーズを0.5μg/20μlビーズの濃度で製造した。【0058】IgM抗体、濃度1.18mg/mlのバイアルを−20℃のフリーザーから取出し、融解し、ボルテックス処理した。抗体を溶解するのに使用したマトリックスは0.3Mトレハロースとし、無菌内毒素不含水で調製し、0.2μmで濾過した。【0059】必要とされる総容量:1200個ビーズ×20μl/ビーズ=24000μl=24ml。必要とされるIgM量:1200個ビーズ×0.5μg/ビーズ=600μg=0.6mg。必要とされるIgM抗体の容量:0.6mg/1.18mg/ml=0.508ml=508μl。必要とされる0.3Mトレハロースの容量:24ml−0.508ml=23.492ml。【0060】IgMとトレハロースを共に50ml無菌コニカルチューブ中で混合し、ボルテックス処理した。次いで、この溶液を氷上に置き、溶液を冷却維持した。【0061】IgM専用の二重ポンプ・モジュールは漂白剤と水酸化ナトリウムを使用して浄化し、オートクレーブ処理水ですすいだ。ポンプ・モジュールAは20.1μlに校正し、ポンプ・モジュールBはオートクレーブ処理水で20.0μlに校正した。二重ポンプ・モジュールを校正した後、ポンプ・モジュールへの両入力ラインを、IgM溶液を容れた50mlコニカルチューブに入れ、分配用に用意したポンプ・ラインを介して該溶液を注入した。【0062】IgMの点滴重量を5本の予め重量測定した遠心管に1滴を分配することにより測定し、遠心管を再度秤量した。これを各ポンプ・モジュールについて実施し、ポンプ・モジュールが正しく校正されたことを確認した。IgM抗体点滴についての補正した校正重量は20.3〜20.8mgである。【0063】【表1】【0064】ポンプ・モジュールAは正しく校正されていたが、ポンプ・モジュールBはラインの取付けに際し変化していた;従って、再校正して20.5mgとした。【0065】【表2】【0066】液体窒素を2つのデュワーに注ぎ、分配チップの真下に置いた。チップはデュワーの縁から約5cm上とし、凍結するのを避けた。自動タイマーを始動し、6秒ごとに2滴を分配し、各デュワーに1滴とした。IgM溶液全容量を配分したとき、両方のデュワーを焼成したステンレススチールトレイにあけた(液体窒素およびビーズ)。【0067】該トレイを予め冷却した(−20℃)凍乾機に容れ、凍結乾燥した。凍結−乾燥サイクルは−20℃で12時間;0℃で1時間;25℃で1時間とした。凍結−乾燥サイクルを終了した後、ビーズを凍乾機から取出し、50mlの無菌コニカルチューブに分注し、ラベルを貼付した。このビーズを試験したが、良好な活性と精度を示した。【0068】2.LPS(リポ多糖)ビーズLPSビーズの処理単位として、6000個のビーズを2ng/20μl/ビーズの濃度で製造した。【0069】LPS原液、濃度1mg/mlのバイアルを−20℃のフリーザーから取出し、融解し、十分にボルテックス処理した。抗体を溶解するのに使用したマトリックスは0.3Mトレハロースとし、無菌内毒素不含水で調製し、0.2μmで濾過した。LPSの1/1000希釈液を調製し、1μg/ml濃度とした。20μlのLPS原液を20mlの0.3Mトレハロースと、オートクレーブ処理ポリプロピレンキャップ付きの20ml焼成ガラスビン中で混合し、十分にボルテックス処理した。【0070】必要とされる総容量:6000個ビーズ×20μl/ビーズ=120000μl=120ml。必要とされるLPS量:6000個ビーズ×2ng/ビーズ=12000ng=12μg。必要とされるLPSの容量:12μg/1μg/ml=12ml。必要とされる0.3Mトレハロースの容量:120ml−12ml=108ml。【0071】0.3Mトレハロース108mlを先ず脱気し、次いで300ml焼成ビーカー中でLPSと混合し、攪拌した(攪拌棒はオートクレーブ処理した)。次いで、該溶液を6〜30ml焼成ガラスビンに24ml容量ずつ分割し、−20℃で凍結した。これは希釈溶液中のLPSが4℃で長時間安定ではないという理由で実施した。【0072】LPS専用のポンプ・モジュールは漂白剤と水酸化ナトリウムを使用して浄化し、オートクレーブ処理水ですすいだ。ポンプ・モジュールはオートクレーブ処理水で20.0μlに校正した。ポンプ・モジュールを校正した後、LPS溶液の第一ビンをフリーザーから取出し、融解し、ボルテックス処理し、脱気し、次いでその溶液を氷上で冷却維持した。ポンプ・モジュールへの入力ラインを、LPS溶液を容れたビンに入れ、分配用に用意したポンプ・ラインを介して該溶液を注入した。2時間ごとに(または必要な場合に)、ビンをフリーザーから取出し、融解し、十分にボルテックス処理し、分配ビンにピペットで入れる前に脱気した。【0073】LPSの点滴重量を5本の予め重量測定した遠心管に一滴分配することにより測定し、遠心管を再度秤量した。これをポンプ・モジュールについて実施し、ポンプ・モジュールが正しく校正されたことを確認した。LPS点滴についての補正した校正重量は20.3〜20.8mgである。【0074】【表3】【0075】液体窒素をデュワーに注ぎ、分配チップの真下に置いた。チップはデュワーの縁から約5cm上とし、凍結するのを避けた。自動タイマーを始動し、6秒ごとに1滴をデュワーに分配した。LPS溶液全容量を配分した後、デュワーを焼成したステンレススチールトレイにあけた(液体窒素およびビーズ)。【0076】該トレイを予め冷却した(−20℃)凍乾機に容れ、凍結−乾燥した。凍結−乾燥サイクルは−20℃で12時間;0℃で1時間;25℃で1時間とした。凍結−乾燥サイクルを終了した後、ビーズを凍乾機から取出し、4〜50mlの無菌コニカルチューブに分注し、ラベルを貼付した。このビーズを試験したが、良好な活性と精度を示した。【0077】3.ザイモサン・ビーズザイモサンは懸濁液中の粒子を維持するために攪拌を持続しなければならない微粒子懸濁液である。溶液を静置した場合、ザイモサンはチューブの底に沈積するであろう。ザイモサン・ビーズの処理単位として、450個のビーズを20μl/ビーズで製造した。【0078】ザイモサンを調製する場合、その最終濃度は無菌塩類溶液中3mg/mlとし、50mlの無菌コニカルチューブに凍結貯蔵した。従って、ザイモサンは塩類溶液を除くためにオートクレーブ処理水で洗浄する必要があった。最初に必要とするザイモサン容量を計算する必要があった。【0079】必要とされるザイモサンの容量は450個のビーズ×20μl/ビーズ=9000μl=9mlであった。【0080】ザイモサン9mlを融解し、ボルテックス処理し、次いで1500rpmにて10分間遠心した。上清を吸引除去し、ペレットをオートクレーブ処理水で当初容量に再懸濁し、ボルテックス処理した。ザイモサンを再度遠沈し、上清を吸引除去し、ペレットをオートクレーブ処理水で再懸濁した。【0081】ザイモサンを最後に一度、1500rpmで10分間遠心した。上清を吸引除去したが、今回は0.3Mトレハロース(無菌内毒素不含水で調製し、0.2μmで濾過)によりその当初容量9mlに再懸濁した。【0082】ポンプ・モジュールを漂白剤と水酸化ナトリウムを使用して浄化し、オートクレーブ処理水ですすいだ。ポンプ・モジュールはオートクレーブ処理水で20.0μlに校正した。【0083】ポンプ・モジュールを校正した後、ポンプ・モジュールへの入力ラインを、ザイモサン溶液を容れたチューブに入れ、分配用に用意したポンプ・ラインを介して該溶液を注入した。【0084】液体窒素をデュワーに注ぎ、分配チップの真下に置いた。チップはデュワーの縁から約5cm上とし、凍結するのを避けた。自動タイマーを始動し、6秒ごとに1滴をデュワーに分配した。ザイモサン懸濁液全容量を配分した後、デュワーを焼成したステンレススチールトレイにあけた(液体窒素およびビーズ)。【0085】該トレイを予め冷却した(−20℃)凍乾機に容れ、凍結−乾燥した。凍結−乾燥サイクルは−20℃で12時間;0℃で1時間;25℃で1時間とした。凍結−乾燥サイクルを終了した後、ビーズを凍乾機から取出し、50mlの無菌コニカルチューブに分注し、ラベルを貼付した。【0086】これらのビーズを用い、上記の特許および特許出願に記載された手法に従い、敗血症について試験した。【0087】【実施例2】同様の手法を用い、トロポニンI、CK−MB、ミオグロビンおよび他の心臓分析対象物に対する抗体を含む球体を調製したが、該分析対象物は分析対象物の組合わせ、グラム陽性およびグラム陰性細菌と反応する抗体、リポテイコ酸、腫瘍壊死因子、インターロイキンおよび他の産物をも包含する。【0088】【実施例3】上記IgM抗LPS抗体ビーズとLPSビーズを用い、係属出願S.N.09/353,189に記載の3チューブ・アッセイにより全血サンプルにおける内毒素(LPS)の量を測定した。このアッセイでは全血サンプル中に存在する白血球細胞を利用し、添加された抗LPS抗体とサンプル中に存在するいずれかのLPSとの間でサンプル中に形成される免疫複合体のレベルに比例するレベルで酸化物を生じる。ザイモサンは酸化物の産出を増進する。ルミノールは酸化物をルミノメーターで測定される可視光出力に変換する。アッセイは洗剤または界面活性剤の不在下に実施するが、その理由はサンプル中の白血球細胞が免疫複合体のレベルに比例する酸化物の生成に対して完全な状態でなければならないからである;赤血球細胞は酸化物の測定の障害とならないよう完全な状態でなければならない。以下の反応アリコートを調製した:A=全血+ザイモサンB=全血+ザイモサン+抗LPS抗体C=全血+ザイモサン+抗LPS抗体+外来性LPS【0089】アッセイに使用する血液サンプルは静脈穿刺により、または内在動脈ラインを介して、予めLPS含量(0.005EU/ml未満)について試験した無菌の3mlEDTA抗凝集バキュテナー(Vacutainer)チューブ(ベクトン・ディッケンソン(Becton Dickenson)、フランクリン・レイク、ニュージャージー)に引き抜いた。【0090】全血または白血球細胞の化学発光検討における測定バッファーは、1.5mMカルシウム塩と0.9mMマグネシウム塩含有のHBSS(無発熱物質、内毒素0.005EU/ml未満)とした(ギブコ(Gibco)BRL、グランド・アイランド、ニューヨーク)。このバッファー(500ml)をルミノールと25℃で一夜激しく混合して飽和溶液(150μM、HBSS−ルミノール)を得、次いで4U/mlのリチウム・ヘパリンとザイモサンを補った。【0091】化学発光の実験はすべて三重測定アッセイとし、その結果は、平均ルミノメーター・カウント/分±1SDとして表した。アッセイはまた反応チューブA、BおよびCについて二本または一本のチューブを用い調製してもよい。【0092】以下のアッセイプロトコールに従った。血液二分割量(500μl)を発熱物質除去ガラスチューブに分配し、予め37℃に加熱した定温器アルミニウムブロック入れる。1本のチューブには最大量のLPS(2.3ng、1個の20μlビーズ)を容れたが、他のチューブは空とする。これらのチューブは37℃で10分間インキュベートする。このインキュベーションの最終5分間に、ガラスまたはポリスチレンアッセイチューブをヒーティングブロック内に装入する。1アッセイ当たり3本のチューブを使用する。チューブAには抗体安定化に使用されるコントロール試薬を容れるか、試薬を全く容れない;チューブBとCには抗体を容れる(チューブ1本にビーズ2個;ビーズ1個当たり0.75μgのIgM)。各チューブにルミノールバッファーと非オプソニン化ザイモサンとの混合物(500μl/チューブ)を加える。この混合物は少なくとも5分間温度平衡化する。血液を37℃で合計10分間インキュベートした後、LPSを容れていない血液チューブから40μlを各アッセイチューブAおよびBに移し、20μlはLPSを含む血液チューブからアッセイチューブCに移す。チューブはすべてボルテックス処理し、読取り用化学発光ルミノメーターに入れる。ルミノメーターは37℃恒温保持し、アッセイは合計20分間読取る。【0093】チューブA、BおよびCについて20分間の光積分を用い、サンプル中のLPS量を以下のように計算する。サンプル中に存在するLPS量は“内毒素”(EA)として光積分から以下のように計算する:EA=100×[(光積分チューブB−光積分チューブA)/(光積分チューブC−光積分チューブA)]【0094】この方法でEAを計算し、患者が内毒素血症であかどうかの判断はカットオフ値の範囲、すなわち、臨床的に有意な内毒素血症の指標である>40単位EAに基いてなされる。グラム陰性感染症は、0.4EA単位未満またはそれに等しい結果の場合、サンプルとして除外する。【0095】さらなるパラメーターは、敗血症段階にあるとする3本のチューブアッセイの結果から利用し得る。患者白血球細胞の応答性(R)、すなわち、白血球細胞が上記定義のオプソニン化免疫複合体に結合し応答する最大能力の尺度は以下のように計算する:R=1−(光積分チューブA/光積分チューブC)【0096】さらに、白血球細胞活性化レベルの尺度と細胞数(CLmax)はアッセイ途上のチューブAのピーク・ルミノメーター計測率として測定し得る。好中球の最大酸化物産生は、CLmaxにより測定した場合、プログラムされたオプソニン攻撃に応答する白血球細胞能力の測定値である。【0097】本発明の界面活性剤不含試薬球体は、界面活性剤が有害な影響を示す体液の試験および分析を実施するために特に有用であるが、当業者はこれらの球体が抗原/抗体反応または他の型の反応、例えば、酵素性、色素性または蛍光性反応、またはこれらを併用する反応に基づく通常の試験に採用し得ることも認めるであろう。本発明の球体を利用し得る典型的な試験およびアッセイ法は、グルコース、乳酸デヒドロゲナーゼ、血清グルタミン酸−オギザロ酢酸トランスアミナーゼ(SGOT)、血清グルタミン酸ピルビン酸トランスアミナーゼ(SGPT)、血中尿素窒素(BUN)、総タンパク質、アルカリ性度、アルカリ性ホスファターゼ、クレアチンタンパク質ビリルビン、カルシウム、塩化物、ナトリウム、カリウム、マグネシウムなどを包含する。このリストは徹底的なものではなく、意図するところは本発明の界面活性剤球体により実施し得るアッセイの代表例を単に示すことにある。 トレハロースから形成された炭水化物格子構造と、所定サンプル中の分析対象物を検出するのに有用な試薬を含んでなり、該試薬が前記炭水化物格子構造の全体に分布することを特徴とする凍結乾燥剛試薬球体。 該試薬が抗体である請求項1記載の試薬球体。 該抗体がモノクローナル抗体である請求項2記載の試薬球体。 該抗体が心臓の分析対象物と反応する請求項2記載の試薬球体。 該抗体が感染を示唆する抗原と反応する請求項2記載の試薬球体。 該抗体が敗血症を示唆する抗原と反応する請求項2記載の試薬球体。 該抗体がトロポニンIと反応する請求項4記載の試薬球体。 該抗体がCK−MBと反応する請求項4記載の試薬球体。 該抗体がミオグロビンと反応する請求項4記載の試薬球体。 該球体が少なくとも3種の抗体を含み、その一つがトロポニンIと反応し、他の一つがCK−MBと反応し、他の一つがミオグロビンと反応する請求項1記載の試薬球体。 該抗体が、体液中の感染微生物または抗原と、該微生物存在により反応する請求項5記載の試薬球体。 該感染微生物がグラム陽性またはグラム陰性細菌である請求項11記載の試薬球体。 該抗体がリポテイコ酸、テイコ酸またはペプチドグリカンと反応する請求項11記載の試薬球体。 該抗体がリポ多糖と反応する請求項11記載の試薬球体。 該抗体がサイトカインと反応する請求項11記載の試薬球体。 該サイトカインがインターロイキンまたは腫瘍壊死因子である請求項15記載の試薬球体。 該抗体が乱用薬物またはその代謝誘導体と反応する請求項2記載の試薬球体。 該抗体が治療薬と反応する請求項2記載の試薬球体。 請求項1記載の試薬球体を調製する方法であって、 (a)試薬球体の調製に有用な試薬と炭水化物トレハロースを含んでなる水溶液を形成する工程であって、当該水溶液が生物検定実施に際して未処理細胞を溶解し得る界面活性剤を実質的に含まないものである工程; (b)当該水溶液を実質的に均一な容量の個々の点滴として寒剤溶液に分配する工程; (c)寒剤溶液中の点滴を維持してそれを凍結させる工程;および (d)凍結した点滴を凍結乾燥し、乾式界面活性剤不含試薬球体を形成させる工程;を含んでなる方法。 未処理細胞含有サンプル中に含まれる分析対象物の検出に必要な生物検定の実施方法であって、請求項1〜18のいずれか1項に記載の凍結乾燥剛試薬球体を得る工程、該試薬球体を該サンプルとインキュベートする工程、および分析対象物の存在を定量する工程を含んでなることを特徴とする方法。


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