タイトル: | 特許公報(B2)_ラビリンチュラ類を宿主とするウイルス、並びに該ウイルスによるラビリンチュラ類の増殖制御法 |
出願番号: | 2001336409 |
年次: | 2008 |
IPC分類: | C12N 15/09,C12N 1/11,C12N 7/00 |
本多 大輔 高尾 祥丈 長崎 慶三 JP 4031633 特許公報(B2) 20071026 2001336409 20011101 ラビリンチュラ類を宿主とするウイルス、並びに該ウイルスによるラビリンチュラ類の増殖制御法 学校法人甲南学園 397022911 矢野 寿一郎 100080621 本多 大輔 高尾 祥丈 長崎 慶三 20080109 C12N 15/09 20060101AFI20071213BHJP C12N 1/11 20060101ALI20071213BHJP C12N 7/00 20060101ALI20071213BHJP JPC12N15/00 AC12N1/11C12N7/00 CA/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN) PubMed JST7580/JSTPlus(JDream2) 特開平11−098979(JP,A) 特表2005−503125(JP,A) Science,1972年,Vol.177,pp.696-697 Applied and Environmental Microbiology,2005年 8月,Vol.71, No.8,pp.4516-4522 6 ATCC PTA-3700 2003135061 20030513 9 20041101 新留 豊 【0001】【発明の属する技術分野】 ラビリンチュラ類の原生生物の増殖を抑制する作用のあるウイルスを特定し、該ウイルスの利用方法を提供するものである。【0002】【従来の技術】 従来、ラビリンチュラ類やウイルスに関する出願は、公知とされているのである。例えば、特開平11−98979号『赤潮プランクトンに特異的に感染して増殖・溶藻しうるウイルス、該ウイルスを利用する赤潮除去方法及び赤潮防除剤、並びに該ウイルスの保存方法』、または、特許公開2000−60587号『新規な油脂組成物の製造方法及び用途』等の従来技術である。また、ラビリンチュラ類のスラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) の原生生物を利用して、DHA等の有用な高度不飽和脂肪酸を高濃度に蓄積する発明として、米国特許第6,103,225号、米国特許第5,908,622号、米国特許第5,340,742号の如き技術が公知とされている。【0003】【発明が解決しようとする課題】 ラビリンチュラ類は、5〜20μm程の原生生物で、最近ではDHA等の有用な高度不飽和脂肪酸を高濃度に蓄積することで注目されている。そして、ラビリンチュラ類の原生生物は、淡水と海水の混合する河川が海に流れ込む地域に出来る汽水環境、特に熱帯や亜熱帯のマングローブ海域に、豊富に生息することが知られている。また、ラビリンチュラ類の原生生物は、海水域の中でも、沿岸海域において現存量が多く(バクテリアの3〜43%に達することが報告されている)、沿岸海域の生態系に対して有機物の分解量の観点からバクテリアに匹敵する生物群である。さらに、ラビリンチュラ類の原生生物は、海藻や軟体動物に対して病原性を持ち、ダメージを与えて、海苔等の海藻等の有用生物、及び蛸や蛤等の軟体動物の増殖を妨げることも知られている。【0004】 このために、ラビリンチュラ類を抑制することで、海藻等の有用生物、蛸や蛤等の軟体動物の増殖を図ることが可能であると予測されている。ラビリンチュラ類を宿主とするウイルスは、1970年代にKazamaらによってラビリンチュラ類に感染するウイルス様粒子が報告されているに過ぎず、ウイルスとして同定されておらず、ウイルス株として確立されていなかった。このため、ラビリンチュラ類の増殖制御及び遺伝子操作による代謝改質を目的に、ラビリンチュラ類に感染するウイルスを探索し、ウイルス株として確立することに成功した。本発明によって、ラビリンチュラ類の原生生物の増殖を抑制する作用のある因子を具備した海水を、分離・維持することに成功した。この特殊な海水の中に、このラビリンチュラ類の増殖を抑制する作用のあるウイルスを含んでいることが解明された。このウイルスの直径は、約0・02μmであり、本発明は、このラビリンチュラ類の増殖を抑制するウイルスにより、ラビリンチュラ類をコントロールすることにより、種々の産業上の効果を得るものである。【0005】 本ウイルスは、ラビリンチュラ類の原生生物に感染しているものであり、このウイルスを、蛤や蛸等の軟体動物や、海藻等の有用生物に対する病原菌としての、悪影響軽減等のための増殖抑制制御が可能となるのである。【0006】【課題を解決するための手段】 以上が本発明が解決しようとする課題であり、次に該課題を解決する手段を説明する。【0007】 請求項1においては、ラビリンチュラ類を宿主とする微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスである。 請求項2において、前記ラビリンチュラ類がスラウストキトリウム科である請求項1記載のウイルスである。 請求項3においては、前記ラビリンチュラ類がスラウストキトリウム科シゾキトリウム属である請求項1記載のウイルスである。【0008】 請求項4においては、前記ラビリンチュラ類がスラウストキトリウム科シゾキトリウム属N1−27株から分離したことを特徴とする請求項1記載のウイルスである。 請求項5においては、前記ラビリンチュラ類に感染させることで、ラビリンチュラ類の細胞を破壊し、ラビリンチュラ類の増殖を抑制させる増殖抑制因子として作用させる、ウイルスによるラビリンチュラ類の増殖制御法である。【0009】 請求項6においては、前記ラビリンチュラ類に感染させることで、ラビリンチュラ類の細胞を破壊し、ラビリンチュラ類の増殖を抑制させる増殖抑制因子として作用させ、蛤、蛸等の軟体動物や海苔等の海藻等の有用生物に対する病原生物としてのラビリンチュラ類の増殖を抑制する、ウイルスによるラビリンチュラ類の増殖制御法である。【0010】【発明の実施の形態】 本発明の実施の形態を次に説明する。図1は、ラビリンチュラ類の原生生物の中のラビリンチュラ属(Labyrinthula 属) の栄養細胞(a)と拡大したサゲノゲン(sagenogen) と、遊走子(b)を示す図面、図2は、ラビリンチュラ類の原生生物の中のスラウストキトリウム属(Thraustochytrium 属)の栄養細胞(a)と遊走子(b)を示す図面、図3は、ラビリンチュラ類の下がラビリンチュラ科であり、ラビリンチュラ科が、スラウストキトリウム属とラビリンチュラ属とに分類される分類状態を示す図面、図4は、本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスの採水場所と分離結果を示す図面である。【0011】 図5は、微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルス様粒子を含む海水を表わした図面、図6は、本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスの分離方法を示す図面、図7は、微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスがラビリンチュラ類の増殖抑制因子として作用している状態を示す図面、図8は、シゾキトリウム属に本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスが感染して、該ウイルスが増殖している状態を示す図面である。【0012】 従来、原生動物や粘菌類にも分類されたことのあるラビリンチュラ類は、陸上の生物成育環境における菌類の役割を、海洋の生物成育環境で演じているものと考えられている。ラビリンチュラ類の原生生物は、細胞から生産される外形質網と、2種類のべん毛をもつ遊走子に代表される、特異的な形態形質を共通点とするが、分類、生理、生態のすべての面で、未知の部分の多い微生物の一つである。ラビリンチュラ類(Labyrinthulomycota門) は、ラビリンチュラ科(Labyrinthuliidae)とスラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) から構成される分類群である。【0013】 かつては、原生動物のRhizopodae、粘菌類のMycetozoa や、藻類のChrysophyta として分類されたことがあるが、現在では、遊走子(zoospore)細胞がハネ型とムチ型の二種類のべん毛を持つことから、不等毛系統群(stramenopile phylogeny)の中の非光合成生物群とみなされている。また、これらの生物群は共通して外形質網(ectoplasmic network) 及び非セルロース性細胞壁を有する等の特有の形態形質を示すことから、独立のLabyrinthulomycota門が設けられた。ラビリンチュラ類が注目されるのは、特異的な細胞構造と生活環を有するだけでなく、細菌・酵母・微細藻類等の微生物細胞を接触消化して有機物に吸収する栄養獲得法を行うことにある。【0014】 ラビリンチュラ類としては、最初 (1867年) にCienkowskiによって、海水に浸漬された木材に繁殖した海藻の表面に、ラビリンチュラ属の2種が付着されているのが観察された。その後、アマモの衰弱病(wasting disease) の原因生物としてのラビリンチュラ属の原生生物が報告されてきた。しかし、近年、ラビリンチュラ類の多くのものが沿岸海域、特に、マングローブ域における有機物の初期分解過程に関与する生物群として注目されている。図3に示す分類系統図により説明する。ラビリンチュラ類(Labyrinthulomycota門) は、ラビリンチュラ科(Labyrinthuliidae)とスラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) から構成される。ラビリンチュラ科(Labyrinthuliidae)は、唯一の属 (Labylinthula属) からなり、現在のところ8種が認知されている。一方、スラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) は7属30種が認知されている。【0015】 図1に図示するように、ラビリンチュラ属 (Labylinthula属) の栄養細胞(図1のa)は、紡錘型か卵型をしており、各々の細胞は外形質(ectoplasm) に囲まれて、編目状の細胞集合体を形成している。細胞は外形質内を滑走運動で移動する。外形質は細胞表面にある膜状小器官、サゲノゲン(sagenogen) (図1のaの拡大部分)から形成されるもので、この部分で細胞膜と外形質の内膜が連結している。細胞集合体は、共通の細胞壁内に胞子曩を形成し、その中に複数の卵・球形の遊走子(zoospore)を形成する。遊走子(図1のb)は、ハネ型とムチ型のべん毛を有しており、べん毛の基部付近に眼点がみられる。栄養細胞の細胞膜と外形質の内膜との間に、鱗片構造が存在するが、遊走子には、このような構造は見られない。ラビリンチュラ属の一種において、有性生殖が認められている。【0016】 一方、図2に図示するスラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) は、外形質が胞子曩(sori)の基部から仮根のように伸長するもので、ラビリンチュラ科(Labyrinthuliidae)のように、細胞集合体を取り囲むものではない。外形質はサゲノゲン(sagenogen) から生産され、その部分で細胞質と連続している。このような外形質は、固体表面に付着したり、アマモ等の細胞に侵入し病原性を与える。細胞全体は、特有の鱗片構造からなる細胞壁によって取り囲まれている。細胞壁の化学組成は、詳細には研究されていないが、ガラクトースが主成分であると報告されている。スラウストキトリウムは通常、細胞集合体を形成せず、細胞(図2のa)が大きくなって胞子曩(sori)を形成して、やがて複数の遊走子(図2のb)を放出する。【0017】 遊走子(図2のb)は、やはり、ハネ型とムチ型の2種類のべん毛を有している。この胞子曩(sori)と遊走子(zoospore)の形態から、現在、Thraustochytrium属と、 Schizochytrum属と、 Ulkenia属と、Labyrinthuloides属と、Japonochytrium属と、 Aplanochytriumm属と、 Althornia属の7属に分類されている。現在では、ラビリンチュラ類はストラメノバイル生物群にはいり、ラビリンチュラ系統群(LPG) と、スラウストキトリウム系統群(TPG) の系統群に分けられることが示された。【0018】 本発明は、このラビリンチュラ類のN1−27株から分離したウイルスを利用した発明である。本ウイルスは、図4に図示するように、日本国神戸市御影の漁港の沿岸において採水された海水から、図4のような容器に図6に示すような分離方法で分離されたものであり、米国微生物寄託協会において、寄託番号「ATCC PTA−3700」として、2001年9月11日に寄託登録されている。図6と図7に示すように、ラビリンチュラ類に感染するウイルスの分離を次の方法で行なう。まず、海水サンプルを0.2μmの孔径のフィルターで濾過し、該濾過後の海水を1倍、10-1倍、10-2・・・10-11 と希釈したものを作製し、一方、既に確立したラビリンチュラ類の培養株を増殖させ、これを培養プレートの小孔に注入し、このラビリンチュラ類の入った培養プレートの小孔に、希釈した海水サンプルを加え、ウイルスが該海水サンプルに存在すれば、小孔内のラビリンチュラ類が死滅し、液が透明となるので、このようにして分離するのである。図5においては、本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスの粒子を含む海水の写真が図示されている。【0019】 ウイルスの感染した株を光学顕微鏡による栄養細胞の形態と生活史パターンから、Schizochytrium属の一種であるSchizochytrium sp.として同定した。上記ウイルスは、ラビリンチュラ類の原生生物に感染しており、ラビリンチュラ類は、1属1科のラビリンチュラ科(Labyrinthuliidae)と、7属のスラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) から構成されており、汽水領域において、数にして、細菌の1/100、体積にして、細菌の1/10の割合で生息し、海水中の有機物分解を担っている。本ラビリンチュラ類を利用した生物分解酵素等の研究も進んでいる。【0020】 本ウイルスは、ラビリンチュラ類に感染しているものであり、このウイルスをベクターとして、ラビリンチュラ類を育種し、該ラビリンチュラ類のDHAの生産性の向上や、排水処理の為の増殖性の向上、蛤や蛸等の軟体動物や、海苔等の海藻等の有用生物に対する病原菌としての悪影響軽減等のための増殖抑制制御が可能となるのである。本発明のウイルスは、ラビリンチュラ類に対して、下記のような宿主依存性を具備しているのである。このウイルスと呼んでいるものは、N1−27株に付着していたウイルス様粒子を分析した結果、コッホの三条件を満たすので、ウイルスと同定した。【0021】 本発明のウイルスは、ラビリンチュラ類を宿主とするものであり、ラビリンチュラ類は、 (1).ラビリンチュラ類が無菌培養が容易であること。 (2).ラビリンチュラ類が寒天で培養することが可能であること。 (3).ラビリンチュラ類が増殖速度がはやく光を必要としないので、培養が容易であること。 (4).ラビリンチュラ類が凍結保存が可能であること。 等の利点が存在するので、ウイルスをコントロールして産業上の利用に供することが可能となったのである。【0022】 本発明は、宿主であるラビリンチュラ類N1−27株から分離した微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスに関するものである。また、上記したウイルスの宿主が、ラビリンチュラ類のシゾキトリウム属であることを特徴とする。また、上記したウイルスの宿主が、ラビリンチュラ類(Labyrinthuliidae)の一属と、スラウストキトリウム科(Thraustochtriidae) の一属であることを特徴とする。また、上記したウイルスを、ベクターとして、ラビリンチュラ類を育種し、該ラビリンチュラ類のDHAの生産性を向上させることも可能である。【0023】 また、上記したウイルスを、ベクターとして、有機物の初期分解過程に関与する生物群としてのラビリンチュラ類を増殖させることにより、該ラビリンチュラ類の排水処理能力を向上させ、海水の浄化を促進させることも可能である。また、上記したウイルスを投与することによって、ラビリンチュラ類の増殖を抑制し、該ラビリンチュラ類の蛤や蛸等の軟体動物や海藻や海藻等の有用生物に対する病原菌としての悪影響軽減等のための増殖抑制制御を行うことを特徴とする発明である。【0024】 また、ラビリンチュラ類の原生動物は、マングローブ海域における有機物の初期分解過程に関与する生物群として注目されている。このような、有機物の初期分解過程に関与する生物群としてのラビリンチュラ類を、ウイルス遺伝子の一部又は全部をベクターとして用いて、能力を向上させ増殖させることにより、海水の浄化にも役立つのである。本ウイルスは、ラビリンチュラ類に感染しているものであり、このウイルスをベクターとして、ラビリンチュラ類を育種し、該ラビリンチュラ類のDHAの生産性の向上や、排水処理の為の増殖性の向上にも役立つのである。また、本ウイルスにより、蛤や蛸等の軟体動物や、海苔等の海藻等の有用生物に対する病原菌としての悪影響軽減等のためのラビリンチュラ類の増殖抑制制御が可能となるのである。ラビリンチュラ類の原生生物は、汽水環境、特に熱帯や亜熱帯のマングローブ海域に、豊富に生息することが知られており、5〜20μm程の原生生物で、細菌ではDHA等の有用な高度不飽和脂肪酸を高濃度に蓄積することで注目されている。【0024】【発明の効果】 本発明のウイルスは、次のような効果を奏するものである。 ラビリンチュラ類の原生生物は、沿岸海域において現存量が大きく、沿岸域の生態系に対する重要な役割が予測されている。 また、ラビリンチュラ類の原生生物は、海藻や軟体動物に対して病原性を持つことも知られており、図7や図8に示す如く、正常なラビリンチュラ類に感染することで、健全なN1−27株を、微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスの増殖抑制作用により死滅させるのである。 図8においても、そのN1−27株の付着した微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスにより、N1−27株のラビリンチュラ属 (Labyrinthula属) の細胞が破壊される様子を図示している。ラビリンチュラ類を抑制することで、これらの増殖の抑制を図ることが可能である。【図面の簡単な説明】【図1】 ラビリンチュラ類の原生生物の中のラビリンチュラ属 (Labyrinthula属) ラビリンチュラ属の栄養細胞(a)と拡大したサゲノゲン(sagenogen) と、遊走子(b)を示す図面。【図2】 ラビリンチュラ類の原生生物の中のスラウストキトリウム属(Thraustochytrium属)の栄養細胞(a)と遊走子(b)を示す図面。【図3】 ラビリンチュラ類の下がラビリンチュラ科であり、ラビリンチュラ科が、スラウストキトリウム属とラビリンチュラ属とに分類される分類状態を示す図面。【図4】 本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスの採水場所と分離結果を示す図面。【図5】 微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルス様粒子を含む海水を表わした図面。【図6】 本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスの分離方法を示す図面。【図7】 微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスがラビリンチュラ類の増殖抑制因子として作用している状態を示す図面。【図8】 シゾキトリウム属に本発明の微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルスが感染して増殖している状態を示す図面。 ラビリンチュラ類を宿主とする微生物寄託番号「ATCC PTA−3700」のウイルス。 前記ラビリンチュラ類がスラウストキトリウム科である請求項1記載のウイルス。 前記ラビリンチュラ類がスラウストキトリウム科シゾキトリウム属である請求項1記載のウイルス。 前記ラビリンチュラ類がスラウストキトリウム科シゾキトリウム属N1−27株から分離したことを特徴とする請求項1記載のウイルス。 前記ラビリンチュラ類に感染させることで、ラビリンチュラ類の細胞を破壊し、ラビリンチュラ類の増殖を抑制させる増殖抑制因子として作用させることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のウイルスによるラビリンチュラ類の増殖制御法。 前記ラビリンチュラ類に感染させることで、ラビリンチュラ類の細胞を破壊し、ラビリンチュラ類の増殖を抑制させる増殖抑制因子として作用させ、蛤、蛸等の軟体動物や海苔等の海藻等の有用生物に対する病原生物としてのラビリンチュラ類の増殖を抑制することを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載のウイルスによるラビリンチュラ類の増殖制御法。