タイトル: | 特許公報(B2)_口腔用組成物 |
出願番号: | 2001214440 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | A61K 8/97,A61K 8/73,A61Q 11/00 |
児玉 剛之 JP 4865961 特許公報(B2) 20111118 2001214440 20010713 口腔用組成物 児玉 剛之 596153070 須磨 光夫 100108486 児玉 剛之 20120201 A61K 8/97 20060101AFI20120112BHJP A61K 8/73 20060101ALI20120112BHJP A61Q 11/00 20060101ALI20120112BHJP JPA61K8/97A61K8/73A61Q11/00 A61K8/00-8/99 A61Q1/00-99/00 CA(STN) 特開昭59−088417(JP,A) 特公昭62−034006(JP,B1) 特開2001−097835(JP,A) 特開昭58−055409(JP,A) 特開平06−219929(JP,A) 特開昭55−098111(JP,A) 特開平06−141816(JP,A) 特開平05−194262(JP,A) 特開昭63−198609(JP,A) 特開平10−236956(JP,A) 特開平01−153693(JP,A) 特開平07−050976(JP,A) 特開2001−114694(JP,A) 特開平04−036228(JP,A) 特開昭57−056415(JP,A) 特開2000−053550(JP,A) 周知・慣用技術集(化粧料及び類似品),日本,特許庁,1984年 8月21日,表紙,118,147,154,158,161,163頁 蔵多 淑子 外4名,化粧品ハンドブック,日本,日光ケミカルズ株式会社 外2社,1996年11月 1日,254,256〜257頁 亀岡 弘 Hiromu Kameoka,フレグランスジャーナル 臨時増刊No.6,日本,1986年 5月 1日,161〜170頁 安藤 義隆,フレグランスジャーナル,日本,1983年 1月25日,第11巻 第1号,42〜43頁 3 2003026557 20030129 9 20080623 弘實 謙二 【0001】【発明の属する技術分野】本発明は、ねり歯磨き、歯磨き粉、液状歯磨き剤などの歯磨用組成物や、マウスウオッシュ、義歯洗浄剤、チューインガムなどの口腔用組成物に関し、更に詳しくは、天然の植物由来成分を基本とし、鉱物質の研磨剤などを含まず、病人、老人、子供などにも安心して使用できる口腔用組成物、特に歯磨用組成物に関するものである。【0002】【従来の技術】従来、歯周病や虫歯の原因は、歯垢の中のバクテロイデス・ジンジバリスなどの歯周病菌やミュータンス菌などの虫歯菌などであるといわれ、これら細菌を排除したり歯垢を分解したりするのに効果のある種々の薬剤が歯磨用組成物やマウスウオッシュなどの各種口腔用組成物の薬用成分として使用されていた。【0003】ところが近年になって、歯周病や虫歯の真の原因は、上記のような細菌ではなく、真菌(カビ)の一種であるカンジダ、特にカンジダアルビカンスであると言われ始め、カンジダを除去する効果のある抗真菌剤であるアムホテリシンBのシロップを歯磨剤として使用することが一部で行われるようになっている。しかしながら、アムホテリシンBは抗真菌剤であり、副作用の可能性も無視できず、長期間にわたり継続使用するのは難しいという問題点があった。【0004】また、従来の口腔用組成物、特に歯磨用組成物には、歯の表面に付着した汚れを取り除くためにリン酸水素カルシウムや無水ケイ酸などの研磨剤や、洗浄効果を高めるために界面活性剤が発泡剤として用いられている。しかしながら、研磨剤についていえば、従来使用されている研磨剤は、それ自体が硬い鉱物質であるため、強く磨きすぎると、歯のエナメル質を傷つけたり、歯を摩耗させたりする恐れがあるという欠点があった。また、発泡剤としての界面活性剤の中には毒性が指摘されているものもあり、誤飲防止を図る必要があるなど、いずれにしても従来の口腔用組成物、特に歯磨用組成物は、必ずしも安心して使用できるものではなかった。【0005】【発明の解決しようとする課題】本発明は、上記の問題点を解消し、歯周病や虫歯の予防及び/又は治療に効果があり、かつ、基本的に天然植物由来成分を有効成分とし、副作用の心配がなく、病人、老人、子供などにも安心して使用できる、新規な口腔用組成物、特に歯磨用組成物を提供することを課題とするものである。【0006】【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題を解決すべく研究を重ねた結果、古くから薬草として用いられているガジュツには、口腔内粘膜の強化作用、歯周病や虫歯の予防及び/又は治療効果、口臭の除去及び予防効果、殺菌・防腐効果、健胃作用、歯表面を傷つけたり摩耗させずに研磨する効果などがあり、又、同じく、古くから薬草として用いられている田七には、止血作用、血流改善作用、抗真菌作用があり、両者を併用すると、カンジダなどの真菌を抑制する作用を有し、かつ、歯を傷つけたり摩耗したりすることなく歯表面を研磨する効果を有する新規な口腔用組成物、特に歯磨用組成物が得られることを見出して本発明を完成した。【0007】すなわち、本発明は、ガジュツ及び田七を含む口腔用組成物を提供することにより、上記課題を解決するものである。【0008】【発明の実施の形態】本発明で使用するガジュツとは、中国の本草学の古典である「本草綱目」にも収載されている薬草であり、学名クルクマ・ゼドアリス・ロスコーエというインド、ヒマラヤ原産のショウガ科の多年草の根茎部分を、スライスし乾燥したうえで粉末にしガジュツ末として用いたり、また、根茎部分からの抽出エキスとして使用したりするものである。【0009】本発明の口腔用組成物中のガジュツの量は、固形分換算で、通常、1〜10w/w%程度、好ましくは、2〜8w/w%の範囲である。ガジュツの量が1w/w%未満では所期の作用効果が得られず、また、10w/w%を越えると、苦味が増し、使用感を損なうという不都合がある。このようにガジュツには苦味があり、これまでは口腔用組成物のように口腔内に長時間保持されるものには使用できないと考えられていたのであるが、本発明者の新たに見出した知見によれば、意外にもそれほどの違和感なく使用できるものである。また、特に、ステビオサイド、蜂蜜などの甘味料や、D−ソルビトール、キシリトール、ラフィノースなどの糖質と併用する場合には、それらの甘味によってガジュツの苦味が効果的にうち消され、口腔用組成物、特に歯磨用組成物に好適に使用することができるものである。一方、ガジュツには、シネオールや、カンファー類やアズレンなどのセスキテルペン類、フラボン系の配糖体なども含まれており、歯周病や虫歯の予防効果、口臭の除去効果があり、更には、黄色ブドウ球菌やβ型溶血性レンサ球菌を抑制する作用、健胃作用、殺菌・防腐作用、抗炎症・抗潰瘍・抗ペプシン作用があるので、アフタ性口内炎の治療効果などもある。また、ガジュツ末やガジュツ抽出エキスには植物繊維が多く含まれており、歯磨用組成物に使用した場合には、歯の表面を磨く研磨剤としての効果を有しながら、従来の歯磨用組成物に含まれている研磨剤とは違って、歯の表面を傷つけたり摩耗させたりしないという特徴がある。【0010】また、本発明で使用する田七とは、三七人参とも称されるウコギ科人参属の多年生草本で、サポニン配糖体を含み、ジンセノサイド(ginsenoside)を主成分とするものである。田七の詳細な薬理作用については未だ不明のところが多いが古くから止血作用、抗真菌作用が報告されており、本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物に使用して、止血作用、血流改善を発揮し、歯肉を引き締めるとともに、抗真菌作用も発揮して、カンジダを抑制する作用がある。本発明の口腔用組成物中の田七の量は、固形分換算で、通常、1〜10w/w%程度、好ましくは、2〜8w/w%の範囲である。田七の量が1w/w%未満では所期の作用効果が得られず、また、10w/w%を越えると、苦味が増し、使用感を損なうという不都合がある。【0011】本発明の口腔用組成物に含まれるガジュツと田七との割合は、所期の作用効果が達成される限り、特に制限はないが、重量比で、ガジュツ1に対し、田七0.3〜2、好ましくは、ガジュツ1に対し、田七0.5〜1.5の割合である。【0012】本発明の口腔用組成物には、上記成分に加えて、更に、ラフィノースを含ませることができる。本発明で使用するラフィノースとは、D−ガラクトース、D−グルコース及びD−フルクトースよりなる三糖類であり、ビート、サトウキビ、大豆、蜂蜜、キャベツ、酵母、じゃがいも、ぶどう、各種麦類、トウモロコシ、多くのまめ科植物の種子などに存在し、日常の食事で摂取されてきたオリゴ糖であるので、極めて安全な食品素材である。また、ラフィノースは、ビフィズス菌、乳酸桿菌による選択資化性の高いオリゴ糖であり、ビフィズス菌を増やし、腸内菌叢の改善や便性の改善に効果があり、かつ、抗酸化作用を有し、口腔内の粘膜を強化する作用を有すると共に、最近ではアトピー性皮膚炎にも効果があると言われている。【0013】本発明で使用するラフィノースは、それが、本発明の口腔用組成物に使用されて所期の作用効果を奏するものである限り、由来、製法、純度等に制限はない。ラフィノースを得る方法としては、例えば、ビートからの製糖工程において、ショ糖を含むビート糖蜜中からクロマトグラフィーによって分離採取し、濃縮、結晶化によって精製することが行われているが、このようにして得られるラフィノースは高純度であり、本発明において好適に使用することができる。【0014】本発明の口腔用組成物中のラフィノースの量は、通常、1〜30w/w%程度、好ましくは、3〜10w/w%程度の範囲である。ラフィノースの量が1w/w%未満では所期の作用効果が得られず、また、30w/w%を越えても、作用効果にそれほどの違いが見られない。【0015】本発明の口腔用組成物には、ハーブ類を含ませることができる。本発明で使用するハーブ類は、薬草又はその抽出物であり、ハーブとしての作用を発揮することができるものである限り、どのようなハーブを用いても良いが、柑橘系ハーブ類、ラベンダー、及び、ミント系ハーブ類から選ばれる1種又は2種以上を用いるのが好ましい。柑橘系ハーブ類としては、ビターオレンジ、スイートオレンジ、グレープフルーツ、レモン、マンダリン、ベルガモットなどの柑橘系ハーブ類が、ミント系ハーブ類としては、ペパーミント、アニス、スペアミント、シナモン、コリアンダー、フェンネルなどのミント系ハーブ類が挙げられるが、特に好ましくはペパーミントである。これらハーブ類には、清涼感、香気を与える作用があると共に、抗感染作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗寄生虫作用、カンジダなどの真菌類に対する抗真菌作用があり、口腔用組成物に使用すると、口腔内での真菌類の繁殖を抑制ないしは防止して、歯肉を強化すると共に、歯周病や虫歯などを予防及び/又は治療する効果がある。本発明の口腔用組成物中に配合されるハーブ類の量は、通常、口腔用組成物100gに対して0.01〜2ml程度が好ましい。【0016】また、本発明の口腔用組成物には、アロエエキスを使用することもできる。アロエエキスには、収斂作用や抗菌、殺菌作用があり、本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物に使用する場合には、歯肉を引き締めるとともに、歯周病や虫歯などを予防及び/又は治療する効果がある。使用できるアロエエキスに特に制限はないが、例えば、キダチアロエ、アロエベラ、ケープアロエなどのエキスを使用することができる。本発明の口腔用組成物中に配合されるアロエエキスの量は、通常、口腔用組成物に対して10〜30w/w%程度が好ましい。【0017】このように本発明で使用するガジュツ、田七、ラフィノース、更にはハーブ類、アロエエキスは、いずれもヒトが古来より食してきた天然植物由来のものであったり、極めて安全性の高い薬草として用いられてきたものであるので、副作用の心配がない。しかも、ガジュツには、サポニンが入っており、研磨作用や口臭除去、口臭予防効果があり、田七、ハーブ類には、カンジダなどの真菌類を抑制し、歯周病や虫歯の治癒及び/又は予防効果があるので、これらを口腔用組成物、特に歯磨用組成物中の有効成分として用いる場合には、歯周病や虫歯を予防及び/又は治療する効果や口臭除去及び口臭予防効果が得られ、かつ、ガジュツのもつ研磨作用によって歯の表面を滑らかに美しく保つことができるので、界面活性剤などの発泡剤も不要である。また、ガジュツ、田七、ラフィノースには、抗酸化作用があり、口腔内の粘膜を強化したり、歯肉を強化したりする効果が得られるものである。【0018】しかも、ガジュツには胃腸の調和作用や肝障害抑制作用や血液浄化作用などがあり、田七には、強心作用や血流改善作用、疲労回復作用などがあり、更には、ラフィノースにはビフィズス菌を増やして腸内菌叢の改善や便性の改善効果があるので、本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物を、たとえ使用後燕下したとしても、それら配合成分の体内における種々の効果を期待することができるという画期的なメリットも併せて有するものである。【0019】本発明の口腔用組成物には、上記の有効成分のほか、本発明の目的を損なわない範囲で、通常使用される種々の他の成分を含有させることができる。例えば、キサンタンガム、寒天などの増粘剤、ステビオサイド、蜂蜜などの甘味剤、D−ソルビトール、キシリトール、ラフィノースなどの糖類、アスコルビン酸、ビタミンEなどの抗酸化剤、メントール、ペパーミント、柑橘類エキス等の香料、セージエキス、ローズマリーエキス等の収斂剤、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、プロテアーゼ、塩化リゾチームなどの酵素などである。アスコルビン酸には、抗酸化作用に加えて、歯肉を引き締め、口腔内粘膜を強化する作用がある。また、必要に応じて、塩酸クロルヘキシジン、塩化セチルピリミジウムなどの従来から使用されている薬用成分を添加しても良い。なお、本発明の口腔用組成物においては、乳化剤は使用しないのが好ましいが、場合によっては、例えば、ソルビタン脂肪酸エステルなどの乳化剤を使用しても良い。【0020】本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物に使用する増粘剤としては、キサンタンガムと寒天とを併用するのが好ましい。キサンタンガム並びに寒天は共に植物性の成分であり、安全である。しかも、キサンタンガムと寒天とは、共に、口腔内で溶けるが、キサンタンガムに加えて寒天を使用すると、口腔内でねばねばせず、優れた使用感が得られることに加え、歯磨後のうがいが必須ではなくなるという特徴がある。また、使用後も食物の味が変化しないという特徴がある。寒天並びにキサンタンガムの使用量は、歯磨用組成物の形態や共存する他成分によっても変わるけれども、通常、歯磨用組成物に対して、寒天1〜5w/w%、キサンタンガム1〜5w/w%の範囲が好ましい。また、寒天とキサンタンガムとの好ましい量比は、上記の好ましい使用量の範囲内で、適宜案配して用いるのが良いが、寒天1重量部に対して、キサンタンガム0.5〜2重量部の範囲が好ましく、特に好ましくは、寒天2.5重量部に対してキサンタンガム2重量部である。【0021】本発明の口腔用組成物は、通常の方法によって製造することができる。ガジュツ及び田七は、抽出したエキス或いは粉末を他の原料と適宜混合配合すれば良く、ラフィノースは、粉末状或いは顆粒状のものを他の原料と混合配合しても良いし、精製水等に溶解した状態で配合しても良い。また、柑橘系ハーブ類、ラベンダー、ミント系ハーブ類等のハーブ類やアロエエキスも、適宜の形態のものを、他の原料と適宜混合配合すれば良い。本発明の口腔用組成物の形態は、粉末状、ペースト状、液体状、固体状のいずれであっても良い。【0022】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の歯磨用組成物が実施例記載のものに限られるものではないことは勿論である。【0023】〈実施例1〉歯磨用組成物100gに対し以下の配合で常法に従い本発明の口腔用組成物として歯磨用組成物を製造した。【0024】得られた歯磨用組成物は、ガジュツの苦味もなく、爽やかな使用感を与えるものであった。また、ガジュツが研磨剤としての作用効果をも発揮するので、他に格別の研磨剤を使用することなく、歯表面の研磨作用を有するものである。この歯磨用組成物は、田七、ペパーミントを含んでいるため、香りが良く、カンジダなどの真菌類を除去、抑制し、歯周病の治癒や予防、虫歯の予防、さらには口臭の除去及び予防に効果を発揮すると共に、抗感染作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗寄生虫作用を発揮する。しかも、増粘剤として寒天とキサンタンガムとを併用しているため、口腔内でねばねばせず、使用感に優れると共に、界面活性剤を含んでおらず、歯磨後のうがいが不要であることに加えて、歯磨後、そのまま燕下することもでき、使用後、食物の味が変化することもなく、病人、老人、子供にも安全で安心して使用できる画期的な歯磨用組成物である。【0025】〈実施例2〉歯磨用組成物100gに対し以下の配合で常法に従い本発明の口腔用組成物として歯磨用組成物を製造した。【0026】得られた歯磨用組成物は、ガジュツの苦味もなく、爽やかな使用感を与えるものであった。また、ガジュツが研磨剤としての作用効果をも発揮するので、他に格別の研磨剤を使用することなく、歯表面の研磨作用を有するものである。この歯磨用組成物は、田七、ラベンダーを含んでいるため、香りが良く、カンジダなどの真菌類を除去、抑制し、歯周病の治癒や予防、虫歯の予防、さらには口臭の除去及び予防に効果を発揮すると共に、抗感染作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗寄生虫作用を発揮する。しかも、増粘剤として寒天とキサンタンガムとを併用しているため、口腔内でねばねばせず、使用感に優れると共に、界面活性剤を含んでおらず、歯磨後のうがいが不要であることに加えて、歯磨後、そのまま燕下することもでき、使用後、食物の味が変化することもなく、病人、老人、子供にも安全で安心して使用できる画期的な歯磨用組成物である。【0027】〈実施例3〉歯磨用組成物100gに対し以下の配合で常法に従い本発明の口腔用組成物として歯磨用組成物を製造した。【0028】得られた歯磨用組成物は、ガジュツの苦味もなく、爽やかな使用感を与えるものであった。また、ガジュツが研磨剤としての作用効果をも発揮するので、他に格別の研磨剤を使用することなく、歯表面の研磨作用を有するものである。この歯磨用組成物は、田七、ビターオレンジを含んでいるため、香りが良く、カンジダなどの真菌類を除去、抑制し、歯周病の治癒や予防、虫歯の予防、さらには口臭の除去及び予防に効果を発揮すると共に、抗感染作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗寄生虫作用を発揮する。また、ビタミンEを含んでいるので、歯肉を引き締める効果を有すると共に、抗酸化作用を有し、長期間の保存にも適しているという特徴を有している。しかも、増粘剤として寒天とキサンタンガムとを併用しているため、口腔内でねばねばせず、使用感に優れると共に、界面活性剤を含んでおらず、歯磨後のうがいが不要であることに加えて、歯磨後、そのまま燕下することもでき、使用後、食物の味が変化することもなく、病人、老人、子供にも安全で安心して使用できる画期的な歯磨用組成物である。【0029】〈実施例4〉実施例1で得た歯磨用組成物を、健康な成人男女計30人のボランティアに1週間にわたり、朝、夜の一日2回、通常の歯磨用組成物と同様の使用法で使用させたところ、30人全員から、実施例1で得た歯磨用組成物は、発泡剤としての界面活性剤が含まれていないため、使用後のうがいを特段必要とは感じないと共に、使用開始後数日で、朝、起床時の口腔内のべたつき感がなくなったとの回答が得られた。また、30人全員が、実施例1で得た歯磨用組成物を使用すると、起床時にも歯の表面がつるつると滑らかに保たれていると回答した。【0030】【発明の効果】以上のように本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物によれば、古来より薬草として用いられてきたガジュツ並びに田七、従来から食用に供されていた植物由来のラフィノース、更にはハーブ類及び/又はアロエエキスを有効成分として含有しているので、副作用の心配がなく長期間の使用が可能であり、誤飲による不都合もなく、病人、老人、子供にも安全で安心して使用できる優れた口腔用組成物である。また、本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物は、歯周病の治癒や予防、虫歯の予防、さらには口臭の除去及び予防に効果を発揮すると共に、抗感染作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、抗寄生虫作用を発揮するものである。また、ガジュツには研磨剤としての作用効果もあり、歯磨用組成物に使用する場合には、歯の表面を傷つけたり摩耗させたりすることなく、研磨効果を達成できるというメリットがある。【0031】また、蜂蜜やステビオサイドなどの甘味料や、D−ソルビトール、キシリトールやラフィノースなどの糖質とガジュツとを併用する場合には、ガジュツの苦味が打ち消され、口腔用組成物としての使用感を損なうことなく、優れた作用効果を有するガジュツを口腔用組成物、特に歯磨用組成物に使用することが可能となるものである。しかも、本発明の口腔用組成物における各有効成分は、従来から体内においてそれぞれに優れた作用効果を発揮することが知られているものであるので、本発明の口腔用組成物が歯磨用組成物である場合には、歯磨後、そのまま燕下することにより、ガジュツ、田七、ラフィノースの体内における種々の作用効果を期待することも可能である。また、本発明の口腔用組成物としての歯磨用組成物は、増粘剤としてキサンタンガムと寒天とを併用しているので、口腔内でねばねばせず、使用感に優れるものである。このように、本発明の口腔用組成物、特に歯磨用組成物は従来の口腔用組成物にはない種々の優れた効果を有するものであり、極めて画期的な発明である。 ガジュツ、田七、ハーブ類、及び寒天を含み、鉱物質の研磨剤、及び界面活性剤を含まない歯磨用組成物であって、粉末状又はペースト状の形態にある歯磨用組成物。 更に、ラフィノースを含む請求項1記載の歯磨用組成物。 ハーブ類が、柑橘系ハーブ類、ラベンダー、及びミント系ハーブ類から選ばれる1種または2種以上である請求項1又は2記載の歯磨用組成物。