タイトル: | 特許公報(B2)_高シュウ酸尿症の予防または処置用の食養生または医薬組成物 |
出願番号: | 2000620965 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | A61K 35/74,A23L 1/30,A61P 13/02,A61P 13/04,A61P 13/10,A61P 13/12 |
クラウディオ・デ・シモーネ JP 4737836 特許公報(B2) 20110513 2000620965 20000524 高シュウ酸尿症の予防または処置用の食養生または医薬組成物 アクティアル・ファルマセウティカ・ソシエダデ・ポル・クオタス・デ・レスポンサビリダデ・リミターダ 503220679 青山 葆 100062144 岩崎 光隆 100067035 中嶋 正二 100064610 クラウディオ・デ・シモーネ IT RM99A000338 19990528 20110803 A61K 35/74 20060101AFI20110714BHJP A23L 1/30 20060101ALI20110714BHJP A61P 13/02 20060101ALI20110714BHJP A61P 13/04 20060101ALI20110714BHJP A61P 13/10 20060101ALI20110714BHJP A61P 13/12 20060101ALI20110714BHJP JPA61K35/74 AA23L1/30 ZA61P13/02A61P13/04A61P13/10A61P13/12 A61K 35/74 A23L 1/30 A61P 13/00 CAPLUS/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) J-DREAMII(JST) 特開平10−286078(JP,A) 特開昭58−010520(JP,A) 国際公開第98/052586(WO,A1) 17 DSMZ DSM11988 IT2000000213 20000524 WO2000072855 20001207 2003500451 20030107 9 20070523 田村 直寛 【0001】本発明は、高シュウ酸尿症および関連する諸異常の予防および/または処置用の組成物を製造するための、後述する細菌の種および/または株の使用、およびそのようにして得られる組成物に関する。【0002】 関連して、これらの組成物は、組成物に発揮させようとする補助的、または予防的、または真に治療的な作用のいかんに応じて、対象とする特定個人ごとに変わる食品の組成物、または食品添加物、または医薬品の形態をとり、それらの活性を発揮することができる。この予防的または真に治療的な作用は、高シュウ酸尿症または高シュウ酸尿症に関連する諸異常のリスクを有する対象の腸での、これらの細菌によるコロニー形成に由来し得るものである。【0003】高シュウ酸尿症は、尿中のシュウ酸塩の過剰存在からなる(尿中シュウ酸塩>40mg/日)。この疾患は、グリシンの代わりにシュウ酸塩を生産するようにグリオキシル酸代謝を変化させる遺伝的欠陥によって引き起こされるものと同様に、ホウレンソウ、ココア、ヘーゼルナッツ、コショウおよび茶のようなシュウ酸塩に富む食品の過剰摂取、または例えば抗肥満薬(例えば、ORLISTAT)による処置の副作用でもあり得る。ゆえに、尿中のシュウ酸塩存在量を減らし、調節する能力のある食品添加物の補給の有効性がある。【0004】高シュウ酸尿症は、腎臓結石の形成の主な危険因子であり、結腸からのシュウ酸塩の過剰吸収によって引き起こされ得、または原発性高シュウ酸尿症に見られるように、高シュウ酸尿症に起因する腎臓の過負荷によっても生じ得る。【0005】 尿中のカルシウム排出が正常な患者においてさえ、尿中のシュウ酸塩レベルはシュウ酸カルシウム結石の形成に関する決定的な兆候になると思われる。また厳格な乏尿性の透析を受けているが、腎結石の病歴のない患者においてもシュウ酸カルシウム結石が時には形成され、この枠組み内では、最小量尿の中にさえシュウ酸塩の過飽和があり得る。 1日のシュウ酸塩排出量は、尿の容積、ビタミンCの摂取、体重指数に相関し、カルシウムの摂取量に逆相関する。【0006】軽度の高シュウ酸尿症を有する特発性シュウ酸カルシウム結石の形成者集団についてのSuttonとWalkerの研究は、腎臓によるシュウ酸塩調節には何ら有意な変化を示し得ず、あり得る過吸収の機構によって、食物からのシュウ酸塩の負荷の増加があったのだと結論付けた。【0007】それゆえに、非PH高シュウ酸尿症の患者においては、腸管性高シュウ酸尿症の病像を進行させ、しばしば腎臓結石の頻発的生成を進行させる、シュウ酸塩の腸からの過吸収に最大の注意を払うことが必要であろう。実際に、1968年以降、腎結石症は腸の疾病または切除の合併症であると認識されてきた。【0008】 腸管性高シュウ酸尿症(EHO)と称されるシュウ酸塩の腸吸収の増加は、少なくとも2種の機構によって生じる。第一は、胆汁酸塩の欠乏および脂肪の吸収不良を引き起こす、病んだまたは手術を受けた回腸での胆汁酸塩の吸収不良に関連するものである。食物中のシュウ酸塩の大部分はカルシウムと結合しており、ほとんど吸収されないが、十分に吸収されない脂肪が腸管腔内のカルシウムを結合して、シュウ酸塩と結合する量を減少させ、シュウ酸塩吸収の増加をもたらす。EHOの第二の機構は、十分に吸収されない脂肪酸と胆汁酸塩によって引き起こされる、結腸のシュウ酸塩透過性の増大に関連するもので、これは、おそらく、腸管腔内カルシウムの減少に起因する、結腸の上皮閉塞結合部の変化により悪化する。この高シュウ酸尿症は脂肪便の程度に相関し、<30cmの回腸切除に伴うことは珍しい。結腸のシュウ酸塩を代謝する細菌(Oxalobacter formigenes)の数の減少や、十分に吸収されない胆汁酸塩による細菌の阻害も、同様にEHOに寄与し得る。最後に、おそらく内因性のシュウ酸塩の合成が増加するためであるが、高シュウ酸尿症は、長期にわたる非経口的栄養物摂取でも、また結腸切除し経口摂取が最小である患者でも、みられることがある。【0009】シュウ酸塩は水に難溶性だが、尿は結晶化阻害剤の存在により過飽和になることがある。尿量の減少およびこれらの阻害剤レベルの減少と併合した高シュウ酸尿症は、腎臓結石の素因を作る。シュウ酸塩の腎臓実質組織への沈着は、急性または慢性の腎不全をともなう間質性の腎炎および腎石灰沈着症の原因となり得る。【0010】シュウ酸カルシウム結石がある患者の処置は複雑であり、以下に記述される。第一段階3 l/日の尿排出のための、水分摂取の増加;低シュウ酸塩の食事(ホウレンソウ、ダイオウ、ビート、ヘーゼルナッツ、茶、コーラ、チョコレート、小麦ふすま、イチゴを避ける);低脂肪の食事(50g/日);カルシウム補給(1−2g/日);コレスチラミン(4g、1日4回);第二段階(第一段階の処置にもかかわらず結石が再発する場合)尿のアルカリ性化およびクエン酸補給(例えばクエン酸カリウム、クエン酸ナトリウム=30mEq塩基、1日4回);マグネシウム補給(尿中レベルを正常にするため);アロプリノール、300mg/日(結石が尿酸を含む場合)。【0011】牛の反芻胃の内容物による、および続いて他の草食動物の大腸の細菌叢混合物によるシュウ酸塩の破壊についての文献から、1955年以来、胃腸内シュウ酸塩の生物学的操作の可能性が知られてきた。Allisonは1985年に、ヒトおよび他の動物の大腸に生息するOxalobacter formigenesの特異的なシュウ酸塩分解作用に言及した。より最近、ItoはEuvacterium lentum WIH-1を用いて、食物中のシュウ酸塩成分の試験管内での分解を示した。続いて、Oxalobacter formigenesの欠如が、嚢胞性繊維症の患者における高シュウ酸尿症の危険因子として示唆された。【0012】それゆえに、腸管性高シュウ酸尿症は、粘膜の透過性の増大または、食物中のカルシウム含量が減少したときのような、便中のシュウ酸塩の溶解性の増大と生物学的利用能の増大による、腸管のシュウ酸塩過吸収の結果である。Oxalobacter formigenesの欠如は、治療的見地から重要な新しい病態生理学的機構を加え得る。【0013】驚くべきことに、此度、以下の細菌、すなわちStreptococcus thermophilus, Lactobacillus brevis, Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus plantarum, Bifidobacterium infantis, Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breve が、シュウ酸塩の存在下に成育する能力があることおよび/またはシュウ酸塩を分解する能力があることが分った。【0014】従って、本発明は、高シュウ酸尿症およびそれに関連する諸異常の予防および/または処置用の食養生および/または医薬組成物を製造するための、以下の細菌、すなわちStreptococcus thermophilus, Lactobacillus brevis, Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus plantarum, Bifidobacterium infantis, Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveの少なくとも1菌株の使用を提供する。【0015】好ましくは、Lactobacillus brevisの菌株は、ブタペスト条約のもと、DSM-Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, Braunschweig, Germanyに、1998年2月6日付で、受託番号DSM11988で寄託しているLactobacillus brevis CD2株、またはその変異株および誘導体である。【0016】より具体的には、高シュウ酸尿症およびそれに関連する諸異常は、腸管性高シュウ酸尿症、シュウ酸カルシウム型腎臓結石症、腸炎性疾病由来の高シュウ酸尿症、腎不全、膀胱結石症、高シュウ酸尿症由来の心疾患、嚢胞性繊維症、および外陰痛を含む。本発明の使用は獣医学分野での使用を含む。【0017】本発明による食養生組成物および/または医薬組成物は、高シュウ酸尿症もしくは高シュウ酸尿症に由来する諸異常のリスク、またはシュウ酸カルシウム型腎臓結石症に由来する諸異常のリスクのある対象の腸管に、上述の細菌のコロニーを形成し得るものである。【0018】本発明は同様に、以下の細菌、すなわちStreptococcus thermophilus, Lactobacillus brevis, Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus plantarum, Bifidobacterium infantis, Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breve の少なくとも1菌株を含む食養生または医薬組成物を提供する。【0019】本発明のある実施態様によれば、Streptococcus thermophilusのある菌株を、Lactobacillus brevis、Lactobacillus acidophilusおよびLactobacillus plantarumからなる群から選択されるLactobacillusの1菌株、またはこれらの混合物と組み合わせる。好ましくは、Lactobacillus brevisの菌株は、ブタペスト条約のもと、DSM-Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, Braunschweig, Germanyに、1998年2月6日付で、受託番号DSM11988で寄託しているLactobacillus brevis CD2株、またはその変異株および誘導体である。【0020】 本発明の別の実施態様によると、Streptococcus thermophilusのある菌株を、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveからなる群から選択されるBifidobacteriumの1菌株、またはこれらの混合物と組み合わせる。この場合、好ましくは、混合物中のBifidobacterium infantis、Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveの濃度比は、CFU/組成物gの表記で1:1:1である。【0021】 好ましいある実施態様によると、Streptococcus thermophilusとLactobacillus属の細菌との濃度比は、CFU/組成物gの表記で1000:1から1:1000までであるが、一方Streptococcus thermophilusと、Bifidobacterium属の細菌またはBifidobacterium属の細菌の混合物との濃度比は、CFU/組成物gの表記で1000:1から1:1000までである。 細菌の総濃度は好ましくは106ないし1012CFU/組成物gである。【0022】本発明による組成物は、さらに以下のものを含有し得るか、または以下のものと組み合わせて投与し得る。-腸管内腔でシュウ酸塩を結合できる物質、特にコレスチラミン(例えば0.5−4g/日)および海洋起源の有機親水コロイド、-ビタミン類、特にB6(例えば20−200mg/日)およびC(例えば0.1−2g/日)、-酸化マグネシウム(例えば50−600mg/日)、-カルシウム(例えば0.5−2g/日)-アロプリノール(例えば50−300mg/日)-酵素類、乳酸菌、ホルモン類および利尿剤、免疫調節剤、制癌剤、脂質、尿アルカリ性化剤、尿酸性化剤、飽和および不飽和脂肪酸、およびリン脂質、-副作用として高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤、例えば抗肥満薬(例えば、ORLISTAT)。【0023】一般的に、本発明の組成物は、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、坐剤の形状で、経口的に、もしくは管腔内の経路により、もしくは腸注入により、または浣腸により、投与し得る。【0024】本発明はまた、高シュウ酸尿症および高シュウ酸尿症から生じる諸異常のリスクを有する対象の腸でコロニー形成させるに足る量のStreptococcus thermophilus, Lactobacillus brevis, Lactobacillus acidophilus, Lactobacillus plantarum, Bifidobacterium infantis, Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveから選択される細菌の少なくとも1菌株を含有する、チョコレート、ココア、アスパラガス、トマト、飲料/液体、ホウレンソウ、クルミ、ヘーゼルナッツ、繊維質、穀物食品、ジャガイモ、茶およびピーナッツバターをベースとする食品を提供する。【0025】本発明は最後に、請求項4ないし請求項10のいずれかに記載の組成物0.5ないし4g/日を、高シュウ酸尿症および高シュウ酸尿症から生じる諸異常のリスクを有する対象に投与することによる、高シュウ酸尿症およびそれに関連する諸異常の予防法および/または処置法を提供する。【0026】本明細書中での「対象」は、ヒト並びに一般的な動物、および特に農場の動物、競技用動物、および愛玩動物を含む。【0027】(実施例1)純粋培養Bifidobacterium infantis、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus plantarum、Lactobacillus brevisおよびStreptococcus thermophilusを以下の実験に使用した。すべての菌株は、冷却した環境で凍結乾燥保存した。Bifidobacterium infantisを、MRS肉汁培地(DIFCO)+0.5%ブドウ糖中で培養し、二酸化炭素および水素雰囲気のGas Pak中で嫌気的に37℃で18時間インキュベートし、Lactobacillus acidophilusおよびLactobacillus plantarumは、MRS(DIFCO)肉汁培地中で37℃で18時間インキュベートし、Lactobacillus brevisは、MRS(DIFCO)肉汁培地中で30℃で18時間インキュベートし、そしてStreptococcus thermophilusはMI7(DIFCO)肉汁培地+0.5%乳糖中で37℃で18時間インキュベートした。【0028】培地 10mMおよび20mMのシュウ酸アンモニウム(BDH)を含有する培養用培地を、10mlの基礎培地(以下のように調合:proteoses peptone No.3(DIFCO)10g、+酵母抽出物(DIFCO)5g、+Tween'80(DIFCO)1ml、+KH2PO4(BDH)2g、+酢酸ナトリウム(BDH)5g、+クエン酸二水素アンモニウム(MERCK)2g、+MgSO4・7H2O(MERCK)0.05g、+MnSO4(MERCK)0.05gに、水を加えて500mlとし、121℃で15分間滅菌)に、0.45μmのフィルターで滅菌した以下の糖およびシュウ酸アンモニウム溶液10mlを加えて調整した。すなわち、 L. acidophilus、L. plantarumおよびL. brevis用には、 1A:20mMシュウ酸アンモニウム+40g/lブドウ糖(BDH) 1A:40mMシュウ酸アンモニウム+40g/lブドウ糖 S. thermophilus用には、 2A:20mMシュウ酸アンモニウム+40g/lブドウ糖+10g/l乳糖(DIFCO) 2B:40mMシュウ酸アンモニウム+40g/lブドウ糖+10g/l乳糖 B. infantis用には、 3A:20mMシュウ酸アンモニウム+50g/lブドウ糖 3B:40mMシュウ酸アンモニウム+50g/lブドウ糖 混合後、Aと標識したサンプルはシュウ酸アンモニウムを10mM含有し、一方Bと標識したサンプルはシュウ酸アンモニウムを20mM含有した。【0029】培養肉汁培地に10%の新鮮な培養物を接種し、上記各菌株に適当な条件でインキュベートした。成育した各培養肉汁培地については、培養液中に含まれている微生物数を適切な、特に下記の条件で測定した。B. infantisは寒天培地HHD(HI Media Laboratories)中、嫌気的に37℃で3日間培養;L. acidophilusは寒天培地MRS(DIFCO)中、嫌気的に37℃で3日間培養;L. plantarum およびL. brevisは寒天培地MRS(DIFCO)中、嫌気的に37℃で3日間培養;S. thermophilusは寒天培地 MI7 (DIFCO)中、37℃で2日間培養【0030】シュウ酸の測定サンプルの準備肉汁培地培養物を90℃で15分間低温殺菌し、5000rpmで10分間遠心分離し、最後に上清を0.45μmのフィルターで濾過した。方法シュウ酸含有量をこの酸に特異的な"Oxalic acid" kit (Boehringer Mannheim)で測定した。分析は340nmで分光光度計(Perkin Elmer - Lambda 5)を用いて行った。【0031】結果 下の表1からわかるように、すべての菌株は10mMのシュウ酸アンモニウム存在下で概して増加したが、20mMの濃度は、特にL. acidophilusおよびS. thermophilusの場合に、部分的に微生物の成育を阻害した。 しかしながら、細菌の増加とシュウ酸分解の間には相関があるようには見受けられなかった。ゆえに、L. plantarum およびL. brevisは、たとえ顕著な成育を示しても、シュウ酸塩分解はもしあるとしてもわずかしか引き起こさない。 一方、L. acidophilusおよびS. thermophilusは、20mMのシュウ酸アンモニウム存在下では成育が抑えられるにもかかわらず、両濃度でシュウ酸塩を分解した。最後に、B. infantisは、どちらの濃度でも非常に良い分解活性を示し、シュウ酸塩によって阻害されなかった。【0032】(実施例2)症例 インフォームドコンセントの後、7人の高シュウ酸尿症の患者に、3週間、1日当り6gのStreptococcus thermophilusを経口投与し、開始時と3週間後の時点で24時間のシュウ酸塩尿を測定した。 尿中のシュウ酸塩は、臨床化学で用いられる標準的な方法で測定し、24時間の期間中に採集された尿中のシュウ酸塩のmg数として表した。 3週間後、シュウ酸塩尿の結果は以下の通りであった:患者 処置前 処置後1 50 72 47 303 41 314 95 565 62 146 58 347 49 12 尿中のシュウ酸塩レベルが高かった患者において、この処置がシュウ酸塩レベルの顕著な低下をもたらしたことが明らかである。 細菌菌株として、(a)Streptococcus thermophilus、それと混合した(b)Lactobacillus brevis、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus plantarum、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breve、からなる群から選択される少なくとも1菌株、またはそれらの混合物を含む細菌複合組成物の、高シュウ酸尿症、あるいはシュウ酸カルシウム型腎臓結石症、間質性の腎炎、腎石灰沈着症、急性および慢性の腎不全、膀胱結石症、高シュウ酸尿症由来の心疾患、嚢胞性繊維症、および外陰痛からなる群から選択される少なくとも1つの異常の予防および/または処置用の、医薬または獣医学用組成物を製造するための使用。 Lactobacillus brevisの菌株が、DSM-Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, Braunschweig, Germanyに、1998年2月6日付で、ブタペスト条約のもと受託番号DSM11988で寄託しているLactobacillus brevis CD2株である、請求項1に記載の使用。 該組成物が、高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤を含むか、または前記薬剤と組み合わせて用いられるものである、請求項1または2に記載の使用。 該高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤が、ORLISTATである、請求項3に記載の使用。 高シュウ酸尿症が、腸管性高シュウ酸尿症および腸炎性疾病由来の高シュウ酸尿症からなる群から選択される少なくとも1つの異常である、請求項1〜4のいずれか1項記載の使用。 Bifidobacterium infantis, Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveの濃度比が、CFU/組成物gの表記で1:1:1である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。 Streptococcus thermophilusとLactobacillus属の細菌の濃度比が、CFU/組成物gの表記で1000:1から1:1000までである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。 Streptococcus thermophilusとBifidobacterium属との濃度比が、CFU/組成物gの表記で1000:1から1:1000までである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の使用。 該組成物が、0.5ないし4g/日の用量で、それを必要としている対象に投与されるものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。 細菌菌株として、(a)Streptococcus thermophilus、それと混合した(b)Lactobacillus brevisの菌株であって、DSM-Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, Braunschweig, Germanyに、1998年2月6日付で、ブタペスト条約のもと受託番号DSM11988で寄託しているLactobacillus brevis CD2株を含む、医薬用細菌複合組成物。 Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus plantarum、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveからなる群から選択される少なくとも1菌株、またはそれらの混合物をさらに含む、請求項10に記載の医薬用細菌複合組成物。 高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤を含むか、または前記薬剤と組み合わせて投与されるものである、請求項10または11に記載の医薬用細菌複合組成物。 該高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤が、ORLISTATである、請求項12に記載の医薬用細菌複合組成物。 細菌菌株として、(a)Streptococcus thermophilus、それと混合した(b)Lactobacillus brevisの菌株であって、DSM-Deutsche Sammlung von Mikroorganismen und Zellkulturen GmbH, Braunschweig, Germanyに、1998年2月6日付で、ブタペスト条約のもと受託番号DSM11988で寄託しているLactobacillus brevis CD2株を含む、食養用細菌複合剤。 Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus plantarum、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium longumおよびBifidobacterium breveからなる群から選択される少なくとも1菌株、またはそれらの混合物をさらに含む、請求項14に記載の食養用細菌複合剤。 高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤を含むか、または前記薬剤と組み合わせて投与されるものである、請求項14または15に記載の食養用細菌複合剤。 該高シュウ酸化尿症を引き起こす薬剤が、ORLISTATである、請求項16に記載の食養用細菌複合剤。