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タイトル:特許公報(B2)_SOD様組成物及び血圧抑制剤
出願番号:2000617912
年次:2011
IPC分類:A61K 36/00,A61K 36/899,A61K 36/48,A61K 36/18,A61P 9/12,A61P 39/06


特許情報キャッシュ

木村 彰彦 大森 正樹 ▲高▼田 敦士 JP 4651822 特許公報(B2) 20101224 2000617912 20000512 SOD様組成物及び血圧抑制剤 株式会社東洋発酵 591155884 小島 清路 100094190 木村 彰彦 大森 正樹 ▲高▼田 敦士 JP 1999133265 19990513 20110316 A61K 36/00 20060101AFI20110224BHJP A61K 36/899 20060101ALI20110224BHJP A61K 36/48 20060101ALI20110224BHJP A61K 36/18 20060101ALI20110224BHJP A61P 9/12 20060101ALI20110224BHJP A61P 39/06 20060101ALI20110224BHJP JPA61K35/78 WA61K35/78 UA61K35/78 JA61K35/78 CA61P9/12A61P39/06 A61K 36/74 A61K 36/48 A61K 36/899 CA/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN) JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) 特開平06−284872(JP,A) 特開平09−221667(JP,A) 特開平08−157816(JP,A) 特開平07−145067(JP,A) 特開平07−285876(JP,A) 島村智子他,Use of the XTT Assay Method for SOD-like Activity to Several Beverages. 著者名:島村智子, 前田進, 受田浩之, 沢村正義 (高知大 農) ,日本農芸化学会誌,1998年 3月,Vol.72 No.10 P, Page.1181-1186 8 JP2000003052 20000512 WO2000069453 20001123 15 20070416 鶴見 秀紀 技術分野本発明は、米糠・大豆発酵抽出物及びコーヒー豆抽出物を含有するSOD様組成物及び血圧抑制剤に関する。更に詳しくは、本発明は、活性酸素が原因となる各種の病気、例えば、血流障害による病気(心筋梗塞、脳卒中、高血圧、生理痛、肩こり、神経痛、腰痛、二日酔い等)、成人病・内科疾患(癌、腎炎、肝炎、糖尿病等)、美容・皮膚病(しみ、そばかす、肌荒れ、冷え症、便秘、しわ、アトピー性皮膚炎等)等の治療、改善等に広く利用され得るSOD様組成物及び血圧抑制剤に関する。背景技術スーパーオキシドジスムターゼ(以下、SODという。)は、酸素分子の1電子還元で生成するスーパーオキシドラジカル(O2−)の不均化反応(下式)を拡散律速に近い速さで触媒し、細胞内のO2−濃度を低下させる酵素である。2O2−+2H+→H2O2+O2O2−に代表される活性酸素種は、通常、生体内において活性化されたマクロファージなどの食細胞から産生され、殺菌作用や殺腫瘍作用を示す。しかし、これらの活性酸素種には選択毒性がなく、正常細胞にも作用できる結果、生体に対して種々の障害も引き起こすことが知られている。例えば、脂質の過酸化による膜の損傷、タンパク質の酸化修飾によるタンパク質の構造変化、DNAの切断等の結果、細胞に障害作用を示し、様々な疾病の原因ともなることが明らかにされている。従って、O2−の除去酵素であるSODは、生体を活性酸素種から守るために存在するものであり、この活性酸素種を起因として生じると考えられる病気等に有効であるとの観点から、近年、その反応機構、生理機構等が研究されている〔「活性酸素−生物での生成・消去・作用の分子機構」(新装版2刷、共立出版株式会社発行、中野稔ら編著)223〜230頁)〕。また、癌細胞ではSOD活性が低いという事実があり、更に、SODと発癌との直接因果関係は明らかではないが、SOD又はSOD様物質を癌細胞に注入すると、増殖を抑えるという報告もある(同64頁)。安全で且つSOD作用(活性酸素濃度を減少させる作用のみならず、これに起因して生じると考えられる種々の病気の予防、改善の作用をも含む。)を有し、食品等に用いられるものがあれば、人の健康及び美容にとって非常に有用であり、その必要性は極めて大きい。従来、このような観点から、SOD作用と同様の作用を有し、血圧上昇を抑制するものとして、例えば、米糠・大豆発酵抽出物に緑茶抽出エキスを添加した活性酸素抑制組成物及び血圧抑制剤が開発されている(特公平8−40号公報)。また、最近は生活環境、特に食生活の欧米化の影響等により、高血圧症は増加の一途をたどっており、医療面において大きな問題となっている。高血圧症には、一次性と二次性があり、二次性高血圧症はクッシング症候群、腎血管性高血圧病など原因が明らかでないものが多いが、一次性高血圧症は本態性高血圧症ともいわれ、原因不明の疾患である。高血圧症のような生活習慣病対策には、運動療法及び食生活の改善などの生活習慣の改善が不可欠である。そこで、最近は医食同源の考えの下、味覚的に優れている上に健康によく、生活習慣病の予防・改善を図ることができる食品素材が望まれている。一方、コーヒー生豆は、タンニン成分であるクロロゲン酸類の他、脂質類、炭水化物類、タンパク質及びカフェインなど、様々な成分を含んでいる。近年、コーヒーが、抗変異原性、酸化防止などの様々な作用効果を有することが明らかにされており、その応用例として、例えば、クロロゲン酸類による、▲1▼ビタミンCの安定化(特開平6−9603号)、▲2▼天然香料の劣化防止(特開平4−345693号)、▲3▼色素の褐色防止剤(特開平5−32909号、特公平1−22877号)、▲4▼フレーバーの劣化防止(特開平6−38723号)、▲5▼胃粘膜保護用薬剤(特公表63−502349)の他、▲6▼Nβ−Alkanoyl−5−hydroxytryptamineを含有することを特徴とする抗酸化剤(特開平8−157816号)、▲7▼クロロゲン酸を必須成分として含有するコーヒーノキ種抽出物配合化粧料(特開平8−92057号)などが知られている。コーヒーの生理活性に関する近年の研究は、コーヒー豆中の特定成分を抽出し、その生理活性を検討するものが多い。しかし、上記のように、コーヒー豆中の成分は数多くの物質が含まれているので、それらの全てを分離、同定し、生理活性を検討することは困難である。また、ある特定成分のみでなく、複数の成分の相乗効果がある場合も考えられるが、このような相乗効果に関する知見はまだ十分に得られていないのが現状である。しかも、生体外で効果が見られた物質を生体内に経口投与しても、消化器系各所における消化、吸収過程等が複雑に絡んでいるため、必ずしも同様の効果を奏するとは限らない。上記応用例のうち▲1▼〜▲4▼及び▲6▼は、生体外で使用するものであることから、全て生体外における効果についての知見にすぎず、実際に生体に投与した場合の効果については何も記載されていない。また、上記応用例▲7▼は人体へ使用するものではあるが、皮膚に使用する化粧料であることから、これも実際に生体に投与した場合の体内動態及び効果については何も記載されていない。更に、上記応用例▲5▼では、クロロゲン酸が生体内に投与されてはいるが、その効果は主に収斂作用による胃粘膜保護作用、即ち、胃粘膜上でタンパク質と結合して不溶性沈殿物を作り、それが被膜となって胃粘膜を保護するものである。従って、この場合は投与されたクロロゲン酸はあまり消化器より吸収されないと考えられ、コーヒー豆中の成分が消化器より吸収されて、全身にどのような作用効果を奏するかについては不明である。本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、従来よりSODと同様の作用を有し、血圧抑制作用を奏することで知られている米糠・大豆発酵抽出物に、コーヒー豆抽出物を添加することにより、生体内において安全で且つ優れたSOD作用を奏するSOD様組成物及び血圧抑制作用を奏する血圧抑制剤を提供することを目的とする。発明の開示本発明者等は、以前にコーヒー豆の生理作用について種々検討した結果、コーヒー豆抽出物がSOD作用を有し、活性酸素が原因となる各種の病気の治療、改善等に広く利用され得ることを見出して出願をしている(特願平10−211739号)。そして、引き続きコーヒー豆抽出物の作用について検討した結果、従来よりSOD作用を有することが知られている米糠・大豆発酵抽出物に、コーヒー豆抽出物を添加することにより、米糠・大豆発酵抽出物を単独で投与するよりも高いSOD作用及び優れた血圧抑制作用を奏することを見い出して、本発明を完成するに至った。本請求項1記載の発明のSOD様組成物及び本請求項5記載の発明の血圧抑制剤は、米糠類、大豆類及び炭素源を含む培地に納豆菌あるいは枯草菌を接種し、発酵培養して得られた米糠・大豆発酵抽出物と、コーヒー豆抽出物とを含有することを特徴とする。上記「米糠・大豆発酵抽出物」とは、米糠類、大豆類及び炭素源を含む培地に納豆菌あるいは枯草菌を接種し、発酵培養して得られる抽出物である。上記「米糠・大豆発酵抽出物」としては、培養して得られた培養発酵液をろ過したままの液でもよいし、これを脱色等の後処理をした液でもよいし、これを濃縮した濃縮液でもよい。その他にも、噴霧乾燥等の公知の方法により溶媒を除去した固形物や粉末化した粉末物でもよい。上記「米糠類」とは、米胚芽、脱脂米胚芽、米糠、脱脂米糠等をいい、上記「大豆類」とは、脱脂大豆、キナ粉、大豆粉、大豆カス、これらの加水分解物等をいう。また、上記「炭素源」としては、通常用いられるものを使用でき、例えば、グルコース、デキストリン、乳糖及びデンプン等の1種又は2種以上を用いることができる。通常、これらの添加割合は、米糠類を100重量部とする場合、大豆類が1〜20重量部、好ましくは10〜20重量部であり、炭素源は20〜80重量部、好ましくは40〜60重量部である。これらの範囲にある場合には、菌の発育に最も好ましいからである。上記「培地」としては、上記米糠類、大豆類及び炭素源を含み、納豆菌あるいは枯草菌が増殖できるものであれば特に制限はなく、通常は水に米糠類、大豆類及び炭素源を添加した液体培地が用いられるが、その他、以下に記載の方法により得られたコーヒー豆抽出液に米糠類、大豆類及び炭素源を添加した液体培地でもよい。また、上記「培地」は通常は液体培地であるが、固形培地であってもかまわない。また、上記「納豆菌」及び「枯草菌」は、市販されている一般的な納豆菌や枯草菌を用いるのが通常である。しかし、自然的、又はニトロソグアニジン等の化学物質、X線、紫外線等により人為的変異手段により得られ、菌学的性質が変異した納豆菌や枯草菌の変異株であっても、SOD作用を有する米糠・大豆発酵抽出物を産生する性質を失わない限り利用することができる。通常、発酵培養は通気攪拌を行うことにより行われる。この発酵培養の条件については、発酵が行われる限り特に制限はないが、通常、pHが7.5〜10、好ましくは8.5〜10であり、培養温度が40〜45℃程度である。培地のpHを調節する場合は、アルカリ剤として炭酸水素ナトリウム等を用いることができる。尚、培地原料としてはプロテアーゼを用いることができる。この場合は、大豆ペプチドを更に分解するので有用である。上記「コーヒー豆」としては、例えば、アラビカ種、ロブスタ種及びリベリカ種等のいずれの品種を用いてもよく、その産地も特に限定されることはない。また、栽培原地においてコーヒー飲料用として生産されたコーヒー豆は、焙煎用に選別される際に多量の選外品が分別除去されるが、本発明においてはこの選外品も上記「コーヒー豆」として使用することができる。また、上記「コーヒー豆」は、生豆を用いる方が好ましいが、焙煎後のものでも用いることができる。上記「コーヒー豆抽出物」としては、抽出液を濾過したままの液でもよいし、これを脱色等の後処理をした液でもよいし、これを濃縮した濃縮液でもよい。その他にも、噴霧乾燥等の公知の方法により溶媒を除去した固形物や粉末化した粉末物でもよい。また、上記「コーヒー豆抽出物」を得るための抽出方法については特に制限されるものはない。原料であるコーヒー豆は未粉砕でも、粉砕したものでもよく、抽出物の品質を維持できる限り、不純物除去等の前処理をしてもよい。抽出溶媒としては、水又は熱水の他、エタノール、酢酸エチル、n−ヘキサン等の有機溶媒や、これらの有機溶媒と水又は熱水との混合溶媒でもよい。尚、本抽出物は水溶性であることから、これらの溶媒のうち、水(熱水も含む)又はエタノール/水の混合溶媒が好ましい。抽出条件も特に制限はないが、通常は常温又は加熱抽出が好ましい。加熱温度及び加熱時間についても、十分に抽出でき、抽出物の品質を維持できる範囲で種々の条件とすることができる。更に、上記抽出において、抽出物の品質を維持できる限り、抽出を補助する物質を添加することもできる。例えば、プロテアーゼ、セルラーゼ等の酵素類の他、L−アスコルビン酸類のような還元性物質などを加えてもよい。抽出液のpHは、L−アスコルビン酸類などを加えると、通常は5〜6を示すが、抽出物の品質劣化を引き起こさない限り、このpHには制限はない。本請求項1記載の発明のSOD様組成物及び本請求項5記載の血圧抑制剤におけるコーヒー豆抽出物(固形分)の含有量は、本請求項2記載の発明及び本請求項6記載の発明に示すように、通常0.0003〜5重量%、好ましくは0.0003〜1重量%、更に好ましくは0.05〜0.5重量%である。コーヒー豆抽出物の濃度が0.05〜0.5重量%の場合、上記SOD作用は特に顕著に上昇することに加え、コーヒー豆抽出物の濃度が5重量%を超えても、上記SOD作用及び血圧抑制作用は頭打ちになる傾向が見られるからである。また、本請求項1記載の発明のSOD様組成物及び本請求項5記載の発明の血圧抑制剤において、米糠・大豆発酵抽出物(固形分)の量に対するコーヒー豆抽出物(固形分)の量の割合は、本請求項3記載の発明及び本請求項7記載の発明に示すように、SOD様組成物中の米糠・大豆発酵抽出物(固形分)100重量部に対して5〜70重量部、好ましくは5〜40重量部、更に好ましくは15〜30重量部である。5重量部未満では、米糠・大豆発酵抽出物との相乗作用が期待できないので好ましくなく、70重量部を越えると、逆にSOD様作用が低下するので好ましくない。更に、本請求項1記載の発明のSOD様組成物及び本請求項5記載の発明の血圧抑制剤における、米糠・大豆発酵抽出物(固形分)とコーヒー豆抽出物(固形分)の含有量の総計は、本請求項4記載の発明及び本請求項8記載の発明に示すように、0.0007重量%以上、好ましくは0.015〜40重量%、更に好ましくは0.1〜15重量%、最も好ましくは0.25〜4重量%である。0.0007重量%未満ではSOD様作用が期待できないので好ましくない。本請求項1乃至4記載の各発明のSOD様組成物は、活性酸素が原因となる各種の病気、例えば、血流障害による病気(心筋梗塞、脳卒中、高血圧、生理痛、肩こり、神経痛、腰痛、二日酔い等)、成人病・内科疾患(癌、腎炎、肝炎、糖尿病等)、美容・皮膚病(しみ、そばかす、肌荒れ、冷え症、便秘、しわ、アトピー性皮膚炎等)等の治療、改善等に広く利用され得る。この中でも、本請求項5乃至8記載の各発明に示すように、特に血圧抑制剤として好適に用いることができる。尚、本発明においては、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更することができる。即ち、上記組成物の形態は、通常、水溶液若しくは原液等の液状であるが、これに限らず、この抽出物を吸液性粉末に含浸させた粉末品、造粒した造粒品、増量剤等他の粉末成分を配合した錠剤、又はマイクロカプセル等とすることができる。また、これらの水溶液、粉末品等を所定容器に充填してなる商品形態、またこれ単独で使用するか他剤(水溶液のもの、油性液のもの若しくは粉末を問わない。)に配合して使用するかについても特に限定されず、例えば、ポーション型でもよいし、他形状容器に充填してもよいし、粉末品をスティック状容器(袋)に充填したものでもよい。更に、従来の清涼飲料水、ドリンク剤、乳製品、油剤化製品等に配合、分散して使用してもよい。尚、この分散は油中水型、水中油型を問わない。また、他の栄養成分(例えば、各種ビタミン類、カルシウムイオン成分、鉄イオン成分等)、薬効成分、調味成分、匂い成分等を配合してもよい。これらのうち、特に水溶性成分が好ましい。均一に溶解した商品とすることができるからである。発明を実施するための最良の形態以下、実施例により本発明を具体的に説明する。(1)〔実施例1〕及び〔実施例2〕で使用するSOD様組成物及び血圧抑制剤の調製以下の〔実施例1〕で使用するSOD様組成物及び〔実施例2〕で使用する血圧抑制剤を、以下の方法により調製した。▲1▼コーヒー豆抽出物の製造コーヒー豆60kgを粉砕し、この粉砕豆に10000ガウスの磁力を通して金属異物を除去する。次に、この粉砕豆に対して、水を5倍量混入し、さらにクエン酸0.02kg、L−アスコルビン酸0.15kg、L−アスコルビン酸ナトリウムを0.01kgを攪拌しながら添加してpHを5.6〜6.0とし、溶けたら攪拌を止めて60〜70℃にて3時間抽出して、コーヒー豆抽出物を得た(固形分濃度3重量%)。▲2▼米糠・大豆発酵抽出物の製造培地原料として脱脂米糠を30.0kg、脱脂大豆を5.0kg、フィチン酸を5.0kg、グルコースを15.0kg、リン酸水素二ナトリウムを10.0kg、リン酸水素二アンモニウムを2.5kg、炭酸水素ナトリウム;45.0kg、消泡剤;0.25kg、水;500kgを使用した。尚、pHは9前後である。上記培地を121℃、30分にて殺菌し、その後冷却し、次いで、納豆菌(製造元;成瀬醗酵化学研究所)0.05kgを接種し、40〜45℃にて約48時間、通気、撹拌して培養させて培養物を得た。その後、この培養物を圧搾ろ過し、活性炭及びパーライトで処理をして脱臭、脱色をし、ほぼ透明の米糠・大豆発酵抽出エキスを得た(固形分濃度5重量%)。尚、この活性炭としては、粉末活性炭(活性炭S、活性炭K等)、粒状活性炭(活性炭SG等)の種々のものを使用でき、パーライトとしては、「パーライトNo.4180」(ダイカラインオリエント株式会社製)を使用した。▲3▼SOD様組成物及び血圧抑制剤の調製上記▲1▼で製造されたコーヒー豆抽出物を20重量部(固形分換算)と、上記▲2▼で製造された米糠・大豆発酵抽出物を80重量部(固形分換算)とをそれぞれ混合し、活性炭処理をして脱臭、脱色を行い、その後、この混合物を圧搾ろ過して活性炭等の固形分を除去する。そして、圧搾ろ過後の混合物を真空濃縮した後、フリーズドライ法にて粉末化した。上記方法により製造された粉末1重量部を、オリエンタル酵母工業株式会社製「オリエンタルMF」99重量部に添加して、〔実施例1〕のSOD様作用の試験方法で使用するSOD様組成物を調製した。また、上記方法により製造された粉末を蒸留水に溶解して1%溶液として、〔実施例2〕の血圧抑制作用の試験方法で使用する血圧抑制剤溶液を調製した。(2)〔実施例3〕で使用するSOD様組成物の調製〔実施例3〕で使用するSOD様組成物を、以下の方法により調製した。培地原料として脱脂米糠を30.0kg、脱脂大豆を5.0kg、フィチン酸を5.0kg、グルコースを15.0kg、リン酸水素二ナトリウムを10.0kg、リン酸水素二アンモニウムを2.5kg、炭酸水素ナトリウム;45.0kg、消泡剤;0.25kg、水;500kg及び上記▲1▼で製造されたコーヒー豆抽出物を100kg使用した。尚、pHは9前後である。上記培地を121℃、30分にて殺菌し、その後冷却し、次いで、枯草菌(製造元;株式会社東洋発酵)0.05kgを接種し、40〜45℃にて約18時間、通気、攪拌しながら液体培養を行う。発酵終了後、圧搾ろ過により固形物を取り除き、限外濾過を行う。さらに、活性炭処理し脱色・脱臭し、仕上げに精密濾過し、この発酵液をフリーズドライ法にて粉末化することにより、SOD様組成物を調製した。〔実施例1〕供試動物として、8週齢のウイスター系ラット(日本エスエルシー株式会社より購入)を、オス60匹使用した。上記ウイスター系ラットを3日間の予備飼育後、一群20匹ずつ、対照群1、2と試験群1の3群に分けた。そして、室温23±1℃、湿度45〜55%、12時間照明(8時〜20時)の条件下にて30日間飼育した。試験期間中、試験群1には上記(1)の▲3▼で製造されたSOD様組成物を自由摂取させた。一方、対照群1には供給飼料として上記「オリエンタルMF」を、対照群2には供給飼料として上記「オリエンタルMF」99重量部に、上記(1)の▲2▼で製造された米糠・大豆発酵抽出物(固形分)を1重量部加えて、全量を100重量部としたものをそれぞれ自由摂取させた。試験期間中、水は蒸留水を自由飲水させた。そして、試験最終日に心臓より採血し、採血後直ちに−18℃で保存し、血清中のSOD活性及び過酸化脂質値を以下に示す測定方法により測定した。SOD活性は、測定キットとして和光純薬工業製「SODテストワコー」(体外診断用医薬品、承認番号(63AM)第0285号)を用いて、NBT還元法により測定した。その結果を表1及び図1に示す。また、過酸化脂質は、測定キットとして和光純薬工業製「過酸化脂質−テストワコー(蛍光八木法)」(体外診断用医薬品、承認番号(61AM)第4641号)を用いて、チオバルビツール酸(以下、「TBA」という。)法により測定した。その結果を表2及び図2に示す。〔実施例2〕供試動物として、人の本態性高血圧症と似ている3週齢の自然発症高血圧ラット(SHR)を60匹使用した。上記自然発症高血圧ラットを7週間の予備飼育後、一群20匹ずつ対照群3、4と試験群2の3群に分けた。そして、室温23±1℃、湿度45〜55%、12時間照明(8時〜20時)の条件下にて12週間、試験期間として飼育した。 試験期間中、一日の飲料として、試験群2には上記(1)の▲3▼で製造された血圧抑制剤溶液30gを、対照群3には蒸留水30gを、対照群4には上記(1)の▲2▼で製造された米糠・大豆発酵抽出物を1%含む蒸留水30gを給水瓶に入れて自由摂取させた。給水瓶は試験期間中毎日交換した。また、給与飼料として、オリエンタル酵母工業株式会社製「オリエンタルMF」を用いて自由摂取とした。そして、試験開始時及び2週間に1回ずつ血圧を測定した。測定結果を表3及び図3に示す。尚、表3及び図3の測定値は、各群の最高血圧値の平均値である。〔実施例3〕供試動物として、6週齢のウイスター系ラット(日本エスエルシー株式会社より購入)を、オス25匹使用した。上記ウイスター系ラットを1週間の予備飼育後、下記のように、対照群5、6及び試験群3の3群に分けた。即ち、対照群5として、糖尿病誘発剤ストレプトゾトシン(以下、「STZ」という。)処理をしないラットを5匹、対照群4及び試験群3として、STZ処理により、インスリン欠乏型糖尿病を発症したインスリン欠乏型糖尿病ラットを各10匹の3群に分けた。上記3群の各ラットを室温23±1℃、湿度50〜60%、12時間採光(7時〜19時)の条件下にて4週間(28日)飼育した。試験期間中、試験群3のラットには、上記(2)で調製されたSOD様組成物を3.6mg/匹/日の量で経口投与した。また、水は水道水を自由飲水させ、給与飼料として、オリエンタル酵母工業株式会社製「オリエンタルMF」を自由摂取させた。そして、飼育最終週(飼育4週目)に、上記3群の各ラットから24時間の尿を採取した。上記3群の各ラットは飼育終了後、10時間絶食させ、エーテル麻酔を施した後、解剖、採血し、肝臓及び腎臓を摘出して湿重量を測定した。組織は脱血処理した後、生理食塩水で洗浄し、−80℃のフリーザー(三洋電機株式会社製「SANYO MDF−192」)に保存した。凍結保存しておいた肝臓及び腎臓は解凍した後、3mM−Tris塩酸バッファ(3mM−Tris、0.25M−ショ糖、0.1mM−EDTA pH7.4)を用いて10%ホモジネートとした。このホモジネートをエッペン管に分注して−80℃で保存し、用事解凍し、冷却遠心分離器(久保田商事株式会社製「KUBOTA 7930」)を用いて、5000rpm、5分間、4℃の条件で遠心分離して上清を得た。かかる上清を適宜希釈して、以下に示すグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(以下、「GST」という。)活性、グルタチオンペルオキシダーゼ(以下、「GPx」という。)活性及びTBA反応陽性物質(以下、「TBARS」という。)の測定を行った。GST活性は以下の方法により測定した。即ち、上記上清0.2mlを採取し、20倍に希釈をしてGST活性測定用サンプルとした。そして、該GST活性測定用サンプル0.2mlと、第一基質溶液(10mM GSH溶液、0.2Mリン酸カリウム緩衝液〔pH6.5〕及び蒸留水を1:5:2の割合で調製)を1.6mlとを混和した後、CDNB(1−クロロ2,4ジニトロベンゼン)0.2ml加えて、3分間反応させ、340nmの吸光度を測定した。活性は、モル吸光係数9600×10−3を用いて求めた。この測定結果を図8及び図9に示す。GPx活性は以下の方法により測定した。即ち、上記上清を30倍に希釈をしてGPx活性測定用サンプルとした。そして、該GPx活性測定用サンプル0.01mlと、1M−Tris塩酸・EDTA緩衝液(pH8.0)0.1ml、0.1Mグルタチオン0.02ml、10単位/ml酵母GSSGレダクターゼ0.1ml、2mM NADPH0.1ml、及び蒸留水0.66mlを混合し、37℃で2分間反応後、7mM−t1ブチルヒドロペルオキシド0.01mlを加えて反応を開始し、3分後、340nmでの吸光度を測定した。非酵素的反応の吸光度は、酵素に依存しない非酵素的なNADPHの酸化反応が内在しているので、上記GPx活性測定用サンプルの代わりに蒸留水を同じ容量(0.01ml)加えて測定した。活性値は、NADPHの340nmにおけるミリモル吸光係数εは6.22×10M−1cmを用いて算出した。この測定結果を図10及び図11に示す。TBARSは以下の方法により測定した。即ち、上記上清0.3mlに、0.67%(w/v)TBA試薬1.0ml、及び20%(w/v)トリクロル酢酸(TCA)溶液3mlを順に加え、ボルテックスで十分攪拌した後、100℃で10分間加熱した。加熱終了後、氷浴中で10分間急冷し、n−ブタノール4.0mlを加えて赤色物質を振とう抽出した。抽出後、3000rpmで10分間遠心分離を行った後、n−ブタノール層を採取し、波長532nmで比色測定した。定量には1,1,3,3,−tetoraethoxypropane110mgを用い、1%硫酸溶液50mlを加えて2時間室温に保持した後、100nmol/mlに調製し、これを用いて標準溶液(0、10、20、30、40、50、60nmol/ml)を作製し、上記上清の代わりに反応させて、上記と同様の操作を行った。これより検量線を作製し、上記上清中のTBARS量を求めた。この測定結果を図12、13及び図14に示す。また、上記試験方法における測定結果の統計処理においては、分散分析をおこない、F値が有意(P<0.05)である場合には、Duncanのmaltiple range testを用いて、各群の平均間の有意差(P<0.05>)検定を行った。血液は、採血後30分間室温に静置した後、3000rpmで10分間遠心分離(久保田商事株式会社製「KUBOTA KC−70」)を行い、上清をエッペン管にとり−80℃で保存して血清サンプルとした。そして、このサンプルを用いて、以下に示す測定方法により、血清グルコース、総コレステロール(以下、「T−chol」という。)、中性脂肪(以下、「TG」という。)を測定した。また、採取した尿を用いて、尿中8−ヒドロキシデオキシグアノシン(以下、「尿中8−OHdG」という。)量の測定を行った。血清グルコースは、測定キットとして和光純薬工業製の「グルコースCIIテストワコー」を用いて、ムタローゼ・GOD法により測定した。また、T−cholは、測定キットとして和光純薬工業製の「総コレステロールEテストワコー」を用いて、コレステロールオキシターゼ・DAOS法により測定した。TGは、測定キットとして日本商事製の「ネスコートTGキット−GN」を用いて、L−グリセロール−3−リン酸オキシダーゼ・酵素法により測定した。尿中8−OHdGは、測定キットとして日本老化制御研究所製の「8−OHdG測定用キット」を用いて、ELISA法により測定した。血清グルコースの測定結果を図4に、T−cholの測定結果を図5に、TGの測定結果を図6に、8−OHdGの測定結果を図7にそれぞれ示す。試験結果上記〔実施例1〕の結果、表1及び図1より、対照群1、2と、米糠・大豆発酵抽出物にコーヒー豆抽出物を添加した試験群1とを比較すると、まず、従来よりSOD活性を有することが知られている米糠・大豆発酵抽出物を投与した対照群2では、対照群1に対して、SOD活性値が1.8%の割合で上昇していた。そして、この対照群2と試験群1とを比較すると、試験群1では、対照群2よりも米糠・大豆発酵抽出物の含有量が少ないにも関わらず、対照群2のSOD活性値よりも更に1.8%の割合で上昇していたことが認められた。また、対照群1と試験群1について、ステューデントt検定の結果、両群間に有意差(P<0.01)が認められた。同様に、対照群2と試験群1についても、ステューデントt検定の結果、両群間に有意差(P<0.05)が認められた。過酸化脂質は活性酸素障害的疾患の指標となるものであり、その程度がひどければ増加するものである。表2及び図2より、測定の結果、従来より過酸化脂質量を低下させることが知られている米糠・大豆発酵抽出物を投与した対照群2では、対照群1と比べて過酸化脂質量が約5%低下していたが、この対照群2と試験群1とを比較すると、試験群1では、対照群2よりも米糠・大豆発酵抽出物の含有量が少ないにも関わらず、対照群2の過酸化脂質量よりも更に約5%低下していることが認められた。また、対照群1と試験群1について、ステューデントt検定の結果、両群間に有意差(P<0.01)が認められた。同様に、対照群2と試験群1についても、ステューデントt検定の結果、両群間に有意差(P<0.05)が認められた。上記〔実施例2〕の結果、表3及び図3より、本実施例のSOD様組成物を摂取させた結果、試験群2では、対照群3及び対照群4よりも血圧上昇が抑制されていることが認められた。例えば、6週間目での最高血圧値は、対照群3の場合、試験開始時より21%増加し、従来より血圧低下作用を有することが知られている米糠・大豆発酵抽出物を投与した対照群4の場合は14%増加しているのに対し、試験群2ではわずか9%増加しているに過ぎない。また、12週間目では、対照群3の場合、試験開始時より24%増加し、対照群4の場合は19%増加しているのに対し、試験群2では11%増加しているに過ぎない。即ち、経過週数が多くなるごとに、本実施例のSOD様組成物は顕著な血圧抑制効果を奏することが認められた。また、対照群3と試験群2について、ステューデントt検定の結果、4〜12週間目において、両群間に有意差(P<0.01)が認められた。更に、対照群4と試験群2について、ステューデントt検定の結果、6〜12週間目において、両群間に有意差(P<0.05)が認められた。上記〔実施例3〕の結果、図4より、血清グルコース濃度は対照群5に比べて、糖尿病ラットである対照群6で有意に増加した。これはSTZ投与による膵β−細胞の破壊に基づくインスリンの絶対不足により、糖代謝が著しく乱れ高血糖をきたしたものと考えられる。しかし、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群3では、対照群6に比べ、血清グルコース濃度は有意に減少した。この結果から、本実施例のSOD様組成物には、糖代謝を改善し、血清グルコース濃度を低下させる効果を有することが判る。糖尿病ではインスリンの著しい不足によって、糖代謝をはじめ脂肪の代謝も著しく乱れる。糖尿病に最も関係が深いのは高TG血症であり、インスリン作用不足によって、TG−richリポタンパクの異化障害による高TG血症をきたす。図5より、血清T−cholは、対照群5に比べて糖尿病ラットである対照群6で著しく高くなるが、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群3では、対照群5のレベルまで有意に低下した。また、図6より、血清TGは、対照群5に比べ、糖尿病ラットである対照群6で顕著に増加したが、試験群3では有意に低下した。これらの結果より、本実施例のSOD様組成物は、血清脂質の改善効果を有し、糖尿病に起因する高TG血清等の脂肪の代謝異常を改善する効果を有することが判る。生体内脂質過酸化反応により生じた活性酵素によるDNA中の核酸塩基、デオキシグアノシンに対する攻撃の結果、8−OHdGが生成する。また、8−OHdGは、過剰な酸化ストレスを受けた皮膚細胞や腎細胞中でも蓄積することが明らかにされている。このDNA中に生じた8−OHdGは、通常は修復酵素により切り取られ、血液を経て最終的に酸化障害物として尿中へ排泄される。そして、図7より、尿中8−OHdG量は対照群5に比べて糖尿病ラットである対照群6では有意に増加しているのに対し、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群3では、有意差はみられなかったが低下の傾向を示した。この結果から、糖尿病誘発によるDNAの酸化障害に対して、本実施例のSOD様組成物が抗酸化効果を示す傾向にあることが判る。GSTは動物組織に広く分布し、特に肝組織に多量存在し、生体内における解毒作用等の役割を担っている。図8より、肝組織のGST活性は、本実施例のSOD様組成物の投与による有意差が認められなかったが、図9より、腎組織のGST活性は、対照群5に比べて糖尿病ラットである対照群6が有意に高く、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群3でも高い値を示した。この結果より、STZ処理による酸化ストレスに対するGSTによる解毒作用は、肝組織よりも腎組織において亢進しているものと考えられる。STZにより細胞内に生成した過酸化物の分解に消費されたグルタチオン(GSH)の再生のために、GPxが増加する考えられている。そして、図10より、肝組織におけるGPx活性は、対照群5に比べて、糖尿病ラットである対照群6で減少傾向を示しているのに対し、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群2では有意に増加した。また、図11より、腎組織でも肝組織と同様にGPx活性は対照群6に比べて試験群3では有意に増加した。この結果より、本実施例のSOD様組成物を投与すると、過酸化物の分解に消費されたGSHの再生のためにGPxが増加し、再生したGSHが過酸化物の分解に消費されて抗酸化作用を奏することが判る。糖尿病の場合、高血糖のためタンパク糖化が亢進し、生じたタンパクからも活性酸素が生成され、血漿中や組織中の過酸化脂質が増加する。その結果、酸性条件下でTBAと反応する性質を有する、過酸化脂質の分解物であるMDA(マロンジアルデヒド)又はその他のカルボニル化合物等のTBARSが増加する。図12より、糖尿病ラットである対照群6の肝組織のTBARSは、対照群5に比べて有意に増加した。これに対し、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群3では有意に減少して、対照群5と同レベルまで低下した。また、図13及び図14より、腎組織及び血清中のTBARSも肝組織と同様に、糖尿病ラットである対照群6が有意に高いのに対し、本実施例のSOD様組成物を投与した試験群3では、対照群5とほぼ同レベルまで低下した。この結果より、本実施例のSOD様組成物を投与することにより、過酸化物の消去効果を奏することが判る。以上の結果より、従来からSOD作用及び血圧抑制作用を有することが知られている米糠・大豆発酵抽出物に、コーヒー豆抽出物を添加した組成物を摂取することにより、米糠・大豆発酵抽出物を単独で用いる場合よりも体内のSOD活性が高められると共に、脂質の酸化が抑制され、血圧上昇が抑制されたことが分かる。即ち、本実施例のSOD様組成物に含まれる米糠・大豆発酵抽出物とコーヒー豆抽出物の混合物は、互いの相乗効果によって、より高いSOD活性と、より優れた過酸化脂質抑制効果、血圧抑制効果、糖代謝改善の効果及び血清コレステロールの改善効果等があることが分かる。また、本発明に係るSOD様組成物のいずれの成分にも有害成分及び重金属は認められず、特に本発明に係るSOD様組成物は完全な天然物を原料としているため、安全であるといえる。そして、上記結果に示すように、本発明に係るSOD様組成物はSOD作用及び血圧抑制作用に優れるので、血圧抑制効果等のSOD作用に起因する種々の効果を有するものと考えられる。産業上の利用可能性本請求項1乃至4記載の各発明のSOD様組成物は、従来からSOD作用を有することが知られている米糠・大豆発酵抽出物単独と比較して、生体内におけるSOD作用に優れることから、SOD作用に起因する効果(例えば、血圧抑制効果等)に有効である。従って、活性酸素種が原因となる各種の病気、例えば、血流障害による病気(心筋梗塞、脳卒中、高血圧、生理痛、肩こり、神経痛、腰痛、二日酔い等)、成人病・内科疾患(癌、腎炎、肝炎、糖尿病等)、美容・皮膚病(しみ、そばかす、肌荒れ、冷え症、便秘、しわ、アトピー性皮膚炎等)等の治療、改善等に優れた効果を発揮するものと考えられる。また、本請求項5乃至8記載の各発明の血圧抑制剤によれば、近年、特に増加の一途をたどっている高血圧症の予防・改善に対して好適に用いることができる。更に、本請求項1乃至4記載の各発明のSOD様組成物及び本請求項5乃至8記載の各発明の血圧抑制剤は、いずれも水溶性であることから、吸収効果に優れると共に、経口投与により簡易に摂取でき、水溶性飲料、あるいは食品等の広い分野において利用されることが考えられる。その上、本請求項1乃至4記載の各発明のSOD様組成物及び本請求項5乃至8記載の各発明の血圧抑制剤は、いずれも完全な天然物を原料としていることから、有害な成分及び重金属は認められず安全である。【図面の簡単な説明】第1図は、〔実施例1〕の対照群1、2及び試験群1のSOD活性値(阻害率%)の平均値を示すグラフである。第2図は、〔実施例1〕の対照群1、2及び試験群1の過酸化脂質濃度(nmol/dl)の平均値を示すグラフである。第3図は、〔実施例2〕の対照群3、4及び試験群2の最高血圧値(群平均値、mmHg)を示すグラフである。第4図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の血清グルコース濃度(mg/dl)の平均値を示すグラフである。第5図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の血清T−chol(mg/dl)の平均値を示すグラフである。第6図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の血清TG(mg/100ml)の平均値を示すグラフである。第7図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の尿中8−OHdG量(ng/24h)の平均値を示すグラフである。第8図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の肝組織におけるGST活性(units/mg protein)の平均値を示すグラフであり、第9図は、腎組織におけるGST活性(units/mg protein)の平均値を示すグラフである。第10図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の肝組織におけるGPx活性(units/mg protein)の平均値を示すグラフであり、第11図は、腎組織におけるGPx活性(units/mg protein)の平均値を示すグラフである。第12図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の肝組織におけるチオバルビツール酸反応陽性物質(TBARS)(nmol/mg protein)の平均値を示すグラフであり、第13図は、腎組織におけるTBARS(nmol/mg protein)の平均値を示すグラフである。第14図は、〔実施例3〕の対照群5、6及び試験群3の血清中におけるTBARS(nmol/mg protein)の平均値を示すグラフである。 米糠類、大豆類及び炭素源を含む培地に納豆菌あるいは枯草菌を接種し、発酵培養して得られた米糠・大豆発酵抽出物と、コーヒー豆抽出物とを含有することを特徴とするSOD様組成物。 上記コーヒー豆抽出物の含有量が固形分換算で0.0003〜5重量%である請求項1記載のSOD様組成物。 上記コーヒー豆抽出物(固形分)の含有量は、上記米糠・大豆発酵抽出物(固形分)100重量部に対して、5〜70重量部である請求項1又は2に記載のSOD様組成物。 上記コーヒー豆抽出物(固形分)と上記米糠・大豆発酵抽出物(固形分)の含有量の総計は、0.0007重量%以上である請求項1乃至3のいずれかに記載のSOD様組成物。 米糠類、大豆類及び炭素源を含む培地に納豆菌あるいは枯草菌を接種し、発酵培養して得られた米糠・大豆発酵抽出物と、コーヒー豆抽出物とを含有することを特徴とする血圧抑制剤。 上記コーヒー豆抽出物の含有量が固形分換算で0.0003〜5重量%である請求項5記載の血圧抑制剤。 上記コーヒー豆抽出物(固形分)の含有量は、上記米糠・大豆発酵抽出物(固形分)100重量部に対して、5〜70重量部である請求項5又は6に記載の血圧抑制剤。 上記コーヒー豆抽出物(固形分)と上記米糠・大豆発酵抽出物(固形分)の含有量の総計は、0.0007重量%以上である請求項5乃至7のいずれかに記載の血圧抑制剤。


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